共和制ガルマニア

国家概要

 かつてはカラルの大部分を占領していた巨大な帝国だったが、晩年、内部抗争に植民地の反乱、皇帝権力の衰退などの要因によって崩壊してしまい、現在はその残党がデルバレス王国の保護国(という名の隷属区)に成り下がっている。昔の面影は全くと言っていい程に消え去っているが、僅かに残る国家の紋章のみがそれを今に残している。しかし、惑星カラル全土に文明の種を撒いたという点においてはその存在意義は大きかったといえるだろう。

 帝国時代は「旧文明技術の分析」「火薬武器の発明」「反重力タービンを使った船の開発」など、現在のカラルに一般的となった軍事・日用技術の大元はガルマニアが作っていた。しかし、現在のガルマニアの領土は全盛期の数千分の一にまで縮小しており、僅か数万人の住む都市国家となっている。主な産業はデルバレスの駆逐艦の修理、小型船舶の製造であり、その他の産業はほとんど発達していない。この国が惑星を掌握する日は二度と来ないだろう。


国土と国旗

 

首都:ガルマニア

公用語:デルバレン語

民族:ガルマニア人(デルバレス系との混血が進んでおり純血はかなり少ない)

通貨:ゼル

国歌:ルチア ゼン ガルマニア

 大帝国時代を忘れられぬ国民が、せめて地名だけはと付けたもので、一周回って悲壮感を醸し出している。
唯一の領土である渓谷は環境としては良好で、一定水準以上の生活品質を保てている。また、上流にあるダムの遺跡を改修し、その発電で都市全体にエネルギーが供給できるため、それを利用したデルバレスの工業地帯が存在するのも一つの特徴である。


建国の経緯

カラルの世紀末が開けだしたころから、「カヤリア」と呼ばれる戦災から逃れられ比較的保存状態のよい都市遺跡を自らの根城にしていた農耕都市国家が始まりである。

しかし、ある時宇宙から「五人の帰還民」がやってきたことからこの国の歴史は大きく変わり始めた。

 空からやってきた帰還民を神の使いだと思った当時のガルマニア人たちは彼らを祭り上げ、人民の象徴として扱われ、帰還民達もそれに応えるべく様々な技術を彼らに提供し、文明水準を一気に底上げした。しかし、戦乱の時代を知る彼らは「兵器転用」されるような技術だけは決して教えないと誓い、カラルやカヤリア地下に転がっているかつての武器の遺物には触れてはならないと民にも伝え、それを守らせた。

しかし、ある時4人の帰還民が姿を消し、一人の男が「自分が君たちを導く」と言い放った。そして「禁断の技術」である兵器の技術を余すところなく伝え、創り出し、そして一つの国を作り上げた。これがガルマニア帝国の始まりとなったのである。

その後は他国に圧倒的な技術差の元、約束された勝利を重ね、歴史に名を残す巨大な帝国への階段を駆け上がって行き、世界の半分近くを手中に収める事に成功した。

しかし、その権威が頭打ちに至ると、各地の反乱や他勢力との争いに敗戦するようになり、挙句の果てには首都を植民地国家であるベルタリアに乗っ取られてしまう。

そして、なんとか逃げ出した者たちは、長い放浪の末、現在の国土に到着。現在に至るまでその地で細々と生活を営んでいる。

 

政治

共和制をとっているが一応の君主制

まだ帝国としての威厳を残すために、代理王家を設立、直属の血筋からの分家としていますが、実際は逃れることのできた有力貴族が自らの保身として利用しているだけの虎の威だ。しかし、プライドを重んじるガルマニア人は、それを守れるものがあるのならば何だって使うつもりなのだ。しかし、実際に国家運営を行っているのは代理王家の取り巻き達である。

 国自体が小さく、現状は保護国扱いなので、表立ってしていることは補給物資や修復作業の進行状況の確認、月一に開かれる宴会の進行役程度である。

 

軍隊

 一言で言うと「自警団レベル」だ。保護国家であるガルマニアは、必要以上の戦力を保持することを禁止されている。生命線であるダムの修理をするための工作船、ある程度の自治が可能な兵装を積んだ護衛艦が数隻と、払い下げられた小型駆逐艦が一隻、その他は陸上戦力となるが、その戦力すら他国の軍隊の後追いをしている状態と言えるだろう。
 唯一他国を圧倒しているのは愛国心(カラル一の愛国心だ!!!)のみであり、それは戦場で全く役に立つことはないと断言できる。残念なことながら。
また、極秘で大型戦艦を修復中との噂もあるが、それが日の目を浴びることはあるのだろうか。

 

民族

地中海系だが現在は緯度の高い寒いエリアにいる。全体的に体格がよく、手先が器用な人々が多いのが特徴だ。真摯な旧文明信仰の民族で、初代ガルマニア皇帝と旧文明の技術を崇めながら、大切に使用している。

最終更新:2018年01月15日 16:11