ヘルドリア

概要

 デルバレス王国の支援を受け急速にその力を伸ばしている都市国家の連合。正式名称はローデネル=ヘルドリア連合王国。ガルマニア帝国衰退後根深い地域間の対立により統一が進まず、絶えず争いの火花が散っていたが、デルバレス王国やウォルドバルデン共和国の仲介、ベルタリア帝国の台頭等の国際情勢の影響もあり近年急速にまとまり、一時的としているがノーデンノースを首都とした連合王国が築かれている。現在においても各地区がその強い個性を存分に発揮するため、まとまりきらない一面もある。


歴史

  かねてよりこのヘルドリア地域一帯はノーデンノース君主国カルマルアインザウード王国フォートアカドヴザイド・コシューク国から構成される。
 西のノーデンノースと東のアインザウードの陣営に分かれ、kc95年頃から地域の主導権を巡る紛争「ヘルドリア内戦」がだらだら続いてきた。しかし、クルーシュ人の流入による混乱と「火薬兵器」「ベルチタイト加工技術」の登場により、財に恵まれていたノーデンノースがこれら新兵器を取り入れ、フォートアカドヴを陥落させた。この頃からノーデンノースはガルマニア帝国、デルバレス地域など外国との貿易にいそしむようになり、財政基盤の弱いアインザウードも戦闘を控えるようになったため紛争は長らく膠着状態になった。

 ガルマニア帝国消滅に伴う国際情勢の混乱の波はヘルドリア地域にも押し寄せ、火薬兵器やクルーシュ人傭兵も利用したアインザウードがフォートアカドヴの地を奪い返えすべく兵を派遣しようと国王とその周辺は企んでいたが、膠着状態の間に民間レベルは交流が進み、民間との温度差により派兵は行われることはなかった。

 そのうちに、ベルタリア帝国というパワーの出現によりデルバレス王国により対帝国の戦線ができ始めると、ノーデンノースがこの戦線に参加すべくヘルドリア内戦を一時停戦する案をアインザウードに提案したがこの国王は周りの説得に耳を貸さずこれを拒否し、その後何度か同じ提案をノーデンノースは行ったが返事は変わることはなかった。

 そこで、デルバレス王国やウォルドバルデンの介入をノーデンノースが要請したが、時を同じくしてアインザウードの国王が急死、友和派の国王が登場すると現在のローデネル=ヘルドリア連合王国が誕生する。


国土と国旗

                               

首都:ノーデンノース

公用語:デルバレン語、トーヴル語

通貨:バルデンゼル

 

以下の5つの小国から形成されている。

ノーデンノース:現首都。ヘルドリア地域の玄関口であり、アインザウードとならんで栄えている。郊外では現在も資源採掘が行われている採掘都市。
カルマル:カラルの深い森を切り開き、土地を耕した開拓農耕都市として栄えた。土壌も豊かな為、栽培や酪農が盛んである。
現在はラバルクルーシュに直結の交易ルートを持っている。
アインザウード:ヘルドリアの比較的標高の高い地帯にある都市、資源の少なさから当時の支配者が低地への移住・侵略をはじめ、それが 100年以上続いた内戦につながる。現在は標高が高いことを利用し軍港兼連絡港の「トゥルガス港」を所有。トーヴル、ビスデム方面の玄関口となってる。
フォートアカドヴ:ヘルドリア中心部に存在する要塞都市。その重要性から幾度となく争いの場になってきた都市。工場跡と思われる遺跡の上に都市が広がる。発掘業が盛んで労働者は兵役も兼ねている。内戦により都市は一度壊滅したが、地道な復興によって発掘兼造船を行う工業都市として復興しつつある。
ザイド・コシューク:アインザウードについていたカルマル同様開拓農耕都市で、内戦初期にアインザウードに占領された。ここでは狩猟も有名で「ザイドヴァルパー」という田畑を荒らす俊敏な大型爬虫類を仕留め、その皮を加工する業者が多い。

外交・経済

 内戦前、内戦中は各都市と同盟都市間のみの閉鎖的で小規模な交易・外交であったが、ガルマニア帝国やデルバレスが台頭してくると外国の巨大な交易に目をつけたノーデンノースが領土内で採鉱した物をかつてはガルマニア帝国に、現在はデルバレス王国とここを中継し同盟国各地に送られ、小国ながらかなり裕福。また、各農耕都市でとれる野菜や果物も現在は名物となっており「ヘルドリア産の○○だよ!!」といえばひと儲けが可能になっているありさま。現在はアインザウードにある軍民兼用の港「トゥルガス港」がトーブル・オギツ方面、及びビスデム方面からの中継地として栄えている。

 歴史的にもデルバレスからあらゆる恩恵(災いを含む)をもらっており、きっても切れない関係である。経済的にも依存している面が多く、外交もデルバレスの言いなりと化しており、デルバレス王国の敵はかれらにとっても敵である。


民族

 ヘルドリア南東部、アインザウード一帯を除き国土の大部分が平地(森林部)・丘陵地帯であり、日当たりが良く、浅黒い肌をしたアジア風な見た目のアヴァーン人が人口の大部分を占めている。どうやら遺伝子的には、デルバレス系よりもオギツなどに多い民族が祖先のようである


軍隊

 陸軍・空軍を持ち得ているが、前線からはかなりかけ離れているうえ、他国を直接攻撃しうる戦力投射能力はもちえていないが、戦略的に重要な港である「トゥルガス港」を持っているので防衛戦力は充実している。内戦を経験しているためか軍事自体の錬度は高いため、それを利用しデルバレスに兵力の提供を行っており、この「出稼ぎ」を行う兵士は税金の一部免除やいくつかの優遇がなされる。

最終更新:2019年06月23日 20:36