ドス対処法 6KB
制裁 愛で D.OのSS50本目(49作目) ドスが流行ると聞いたので
※餡小話50本目(49作目)作品
『ドス対処法』
D.O
「ドスはドスだよ!ゆっくりしないで、お野菜さんをちょうだいね!!」
一匹のドスが、山から農村へと下りてきていた。
理由はおおむねテンプレ通りで、群れのゆっくりが増えすぎて山が食糧難だから、
人間さんが独り占めしているお野菜さんをちょうだいね!である。
「・・・・・・。」
一方、そのドスの前に立ちはだかっているのは、小学校高学年くらいの歳の少女が一人。
セミショートのヘアスタイルにパーカー、超ミニのプリーツスカートにニーソックスという、
強気そうな表情とあいまって、一目見ても活発そうな少女だ。
「お姉さんはゆっくりどいてね!ドスは、人間さんの長さんにお話しするんだよ!!」
常識的に考えれば、体高2m以上のドスまりさに小学生が詰め寄られるなど、危険すぎる事態である。
大人でも体当たりやドスパークを食らえば、軽症ではすまないのだから。
そして、もしもドスが暴れたりして少女に怪我させれば、国中でゆっくり狩りが行なわれることだろう。
まったく、人間さん・ゆっくり、双方にとって最悪の状況といわざるを得なかった。
だが、この時はそうでもなかった。
「・・・・・・。」
「ゆっ?」
少女は、普通に歩くように自然体でドスに歩み寄る。
そして、
ぎりっ・・・ぶちっ!!
「ゆ、ゆぴぃいいい!?いじゃぁああい!?なにするのぉぉおお!?」
ドスの下膨れをつまむと、ブチッっとつまんだ皮を引きちぎった。
「おい。」
「ゆぁあああん、なんなのぉぉおお!?」
「お前、なんつった。」
少女のターンは終わらない。
どごっ!どごっ!!
「ゆぅっ!?ゆぅぅ、やめてね!いたいよ、ゆっくりできないぃいい!!」
ピンクのスニーカーをはいたつま先で、ドスのあんよと下膨れの境界あたりを蹴りまくる。
はっきり言って、ドスのサイズともなると少女の蹴りなど大して痛くないはずなのだが、
痛いと思ってしまうと、針一本刺さっただけでも痛いものである。
「おら、おらっ!おい、まりさ。聞いてんのか?」
「ゆひぃ、ゆぅ、なんなの?どうじでごんなごどするのぉぉおお!?」
「テメーが偉っそうに野菜なんぞねだるからだろうが。なめてんのか?あぁ?」
べしんっ!!
「ゆぴぃ!!」
ドスの、人間で言えば鼻に当たる位置に、少女の平手打ちが小気味よく打ち込まれる。
「おら、どうしたよ。てめぇのデカイ図体はお飾りか?おい、おらぁっ!仕返しして見ろよぉっ!!」
「ゆぁあああ!どすをいぢめないでね!ゆっぐぢぢでぇぇええ!?」
どごっ!べしんっ!!どごっ!どごっ!べしんっ!!
少女の蹴り、平手打ちが何度も何度もドスの体に打ち込まれる。
当然これも、ドスの体を傷つけるだけの力など無いのだが、もはや形勢がひっくり返ることは無い。
所詮ケンカというものは、気合の勝負なのだ。
「おい、まりさ。」
ぎりっ!!
「ゆぁあああん!!どすのおさげさん、ひっぱらないでぇぇ。」
少女も容赦ない。
メソメソ泣くだけになって、ダンゴ虫のように体を縮こまらせてしまったドスを、
お下げを引っ張って無理やり体を起こさせる。
「てめぇ、メシが無いとかぬかしやがったな。」
「ゆひぃ、ゆひぃぃ、いいまぢだぁあああ。」
「てめぇらが、ポコポコとガキ、ひり出しやがるからだろうがぁっ!!」
「ゆぁああん!ゆっぐぢごめんなざいぃぃいいい!!」
ドスはもう、一刻も早くこのゆっくり出来ない村から出て行くことしか考えられなくなっていた。
「てめぇがやめさせろ。」
「わがりまぢだぁぁ。」
「ガタガタぬかす奴らは連れて来い!私がぺにぺにねじ切ってやる!!」
「わがりまぢだぁぁああ!」
「次野菜ねだりに来やがったら、てめえの餡子くり抜いて、群れのクズ共の餡子と移し変えんぞ!わかったか!!」
「ゆっぐぢりがいぢまぢだぁぁあああ!!」
数日後、ドスの群れ。
「むきゅ、どすはどうしてにんげんさんから、おやさいさん、もらってこなかったの?」
「何言ってるのぉぉお!!人間さんはとっても怖いんだよ!ゆっくり理解してね!!」
「おやさいさんがないと、れいむのおちびちゃんが、いっぱいむーしゃむーしゃできないでしょぉぉおお!?」
「うるさいよ!!大体、バカで役立たずなくせに、しつけも出来てないおちびちゃんばっかり増やさないでね!!」
「どうしてそんなこというのぉぉおお!?」
この日以降、この群れではしばらくの間すっきり制限が厳守され、
人間との間のトラブルはほとんど起こらなくなった。
一方少女の方はというと・・・
「ああ・・・ひどいことしちゃったなぁ・・・。」
少女、ゆん子ちゃんは、村一番のゆっくり大好きっ娘だった。
卒業文集に載る予定の、『将来の夢』という作文にも、
『ゆっくりと人間が仲良く暮らせる、ゆっくりプレイスが作りたいです!』とか書くくらいの。
「どすぅ・・・可愛かったなぁ。でも、もう遊んでくれないよね。ぐすん。」
ゆん子ちゃんはいつも夢見ていたのだ。
ドスと逢えたら、お帽子の上に乗せてもらったり、お腹の上でトランポリンごっこさせてもらったり、
山のお話を聞かせてもらったり、群れのゆっくり達と仲良く遊びたいと思っていたのだ。
「ゆっくりしていってねぇ・・・うぇぇん・・・。」
だが、それは当分叶わないだろう。
山のゆっくり達を守るために、自分から憎まれ役を買ったのだから。
餡小話掲載作品
その他(舞台設定のみ共有)
『町れいむ一家の四季』シリーズ 前日談
『町れいむ一家の四季』シリーズ(ストーリー展開順・おまけはそうでもない)
『町れいむ一家の四季』シリーズ 後日談
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このSSへの感想
※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね!
- ブロリー「な、何てやつだ!!」DIO「案外、凶暴な、子だな!!」
-- 2014-11-09 12:40:40
- このドス弱すぎだろwww話にならんわw
まぁ聞き分けよかったからいいけどね。 -- 2011-09-14 12:09:18
- 良い子だ…かわええのう。遊んであげたいw -- 2011-01-13 21:07:38
- 俺を罵ってくれないかな -- 2010-12-07 17:34:08
- 漢女(OTOME)認定 -- 2010-09-28 14:21:56
- どなたかに挿し絵を描いていただきたいですな -- 2010-09-07 13:34:59
- かっこいい娘だな
-- 2010-07-25 00:13:48
- 可愛いなぁ・・・お兄さんのところへいらっしゃ・・・・qざwsぇdcれfv -- 2010-07-20 03:42:10
- いい子だなあ… -- 2010-07-09 00:15:45
- 粗製濫造のいい見本。 -- 2010-06-21 03:10:08
最終更新:2010年05月25日 16:58