魔術師の階位 | ||
魔術師階位は特殊なものも含めれば7段階存在し、魔道書を用いた独自の研鑽や師匠による教示を受けることでその階位を昇ることができます。 魔術師階位に応じて「条件」と「恩恵」が存在しており、その人間性と引き換え超常の術理をその者に齎すことができるでしょう。 | ||
魔術使い(階位外) | ||
条件 | ||
恩恵 | ||
正確には魔術師ではなく、偶然か必然かは不明ですが何らかの機会で魔術を修得している常人のことを指します。 魔術というものは体系付けられている学問でもあるのですが、中には細やかな苦労だけで体得できる魔術も存在しています。 あくまでもそうした魔術を修得しているだけで、魔術の基礎を納めていない為、魔術師の間では魔術使いと呼ばれています。 | ||
末子(フレーム) | ||
条件 | ||
恩恵 | ||
魔術の深淵に足を踏み入れたばかりと言っても大差ない、魔術の基礎を納めたに過ぎない魔術師の階位です。 基礎を納めたものの、その価値観や狂気耐性も一般人と大差なく、良くも悪くも魔術師の価値観に染まり切っていない状態と言えるでしょう。 独学で魔術を納めようものならば、余程の才能が無ければこの階位に辿り着くのにも数年以上を要し、その多くの無謀者達が破滅を迎えます。 もし他の高位の魔術師に師事しているのであれば、基本的にその師匠の許可なくば魔術を使うことも許されない、未熟者の位置づけでしょう。 | ||
長子(カウント) | ||
条件 | ||
恩恵 | ||
魔術の深淵にある程度身を置き、一通りの基礎と経験を積んだ者が辿り着くことができる魔術師の階位です。 魔術師の価値観に染まるかはその人間性次第ですが、儀式による残酷な行為や、低位の魔道書であれば読破できる程度の狂気耐性を有します。 独学で魔術を納めてきた者であればこの辺りで限界の壁が見え、無謀な儀式や身の丈に合わない魔道書などに手を出して破滅してしまいます。 師匠に師事していた魔術師であれば、師匠の研究の補佐を行ったり、独自の探究課題に打ち込み始めても問題ない程度の実力はあるでしょう。 | ||
開位(コーズ) | ||
条件 | ||
恩恵 | ||
魔術師として一人前として認められる段階であり、これより更なる探究を積むのであれば、その生涯を魔術に捧げる決意を迫られる階位です。 綺麗ごとでは済まない魔術の側面を知ることとなり、神話に語られる者達から知識や遺物を餌に、接触を受けることも十分あり得る段階です。 彼らはある意味、実力としては中途半端な魔術師を利用する為に甘い誘惑を掛け、能力や才能があれど、破滅してしまう者達も出るでしょう。 強力な魔術を狂気に呑まれず納めることが可能となるのもこの階位からであり、歴史に名を遺す魔術師とは最低でもこの階位からとなります。 | ||
祭位(フェス) | ||
条件 | ||
恩恵 | ||
この祭位は、他の各階位とは異なり祭位は名誉階位と呼ばれる特殊な階位で、主に魔術結社で用いられるものです。 開位として十分な実績を積むか、魔術以外の分野で組織に貢献した者に授けられますが、例外的に未熟な魔術師に対しても功績を讃える形で授かる場合もあります。 少なくともそうした魔術結社においては、この階位以上でなければ、一人前と認められても、門外不出の魔術や秘匿された魔道書などの閲覧資格を授けられません。 | ||
典位(プライド) | ||
条件 | ||
恩恵 | ||
魔術の基礎と応用、そして少なくとも一分野においては完璧に修得し専門家と呼ぶに相応しい、魔術師としての到達点を示す階位です。 ここまで到達すれば魔術を既存のものから改変し、好むように調整し直すことや、新たな魔術を編み出すことも研究を行えば可能です。 また今までの魔術師達と異なるのは、この階位の魔術師達は専門的な分野において、奥義や秘術とも呼べる研究成果を保有しています。 これは彼らにとっては己の人生の集大成であったり、更に高みに上る為の秘術など、定命の枷から解き放たれた彼らを魔人と呼びます。 | ||
色位(ブランド) | ||
条件 | ||
恩恵 | ||
比類なき才能を有した一個がそれに驕ることなく、絶え間ない研鑽と襲い来る全ての試練に対し勝利し続けた末に、ようやく届き得る頂き。 この階位よりも上位である王冠は、到達し得た魔術師の存在自体が疑われている為、この色位こそが事実上の最高位として扱われています。 此処までの実力を有している魔術師は、神話の邪神等と接触しながら生還し、その独自の目的の為に人類社会にて暗躍をしているでしょう。 しかし、世界滅亡を企てた銀の黄昏錬金術教会やNWIのトップは色位階位の魔術師でしたが、方や深淵の邪神に精神的に隷属していた、あるいは方や混沌の化身だったと言われてます。 つまり、色位は人間一個人の限界を極めた位置ゆえに、これまで色位に辿り着いた者達は結局のところ、到達を運命付けられていた、邪神の化身に過ぎないという残酷な事実があります。 此処こそが人間という種が辿り着くことができる限界点であり、此処より先に登り詰める方法は模索が続けられています。 | ||
王冠(グランド) | ||
条件 | ||
恩恵 | ||
魔術師階位における最高位であるものの、この階位に該当する者が居たかどうかすら不明の、伝説の階位です。 忌むべき魔術が世界のルールに干渉し、改変するものであるのなら、この階位の魔術師はそのルールを敷き、実践するものと言えるでしょう。 恐らく人のままでは至れない到達点で、多くの魔術師達が魔術の神への接触、人外の肉体の獲得など、様々な試みにより到達を目指しました。 しかしそれらの試みは、ある時には信仰の刃に倒れ、ある時には人間性に敗北し、ある時には愚行の末路によって失敗が繰り返されています。 どのようにアプローチを為せば奇跡の行使者となれるのか、魔術師達の中には今尚この夢を抱いて研究に没頭する者達も数多く存在してます。 |