この血染めの空の下には百十九人の贄と呼ばれし魂があり、
誰もが願いや想いを抱いて足掻き、その足掻きは時に虚しく、理念(イデア)となる。
だけど、その中のいくつかはきっと未来へ繋がっていき、抗う力となっていく。
これから始まるのは、そんな物語───
誰もが願いや想いを抱いて足掻き、その足掻きは時に虚しく、理念(イデア)となる。
だけど、その中のいくつかはきっと未来へ繋がっていき、抗う力となっていく。
これから始まるのは、そんな物語───
「ンンンンン、ンンソンン───」
放送も間近に迫ってる最中、
芦屋道満がモニタールームへと足を運ぶと共にうなり声と思しきものをあげる。
平安京の景観には似合わぬ機械的な部屋には、和服の姿は中々に浮いた姿だ。
芦屋道満がモニタールームへと足を運ぶと共にうなり声と思しきものをあげる。
平安京の景観には似合わぬ機械的な部屋には、和服の姿は中々に浮いた姿だ。
「おやマンボ君。『ソ』なんか混ぜてどうだんだい?」
「マンボではございませぬ。リンボでございますれば。」
もっとも、それについては観測者の役割を担った道化も同じだが。
決して長い付き合いではないが、短い付き合いで人となりはよくわかる。
普段とは違った謎の奇声だと言うことには気づいており、其方を見やった。
いつもと変わらず、不敵な笑みを浮かべた胡散臭さがとてもよく目立つ。
一方で二メートルを超え、露出した部位から見せる陰陽師とは思えぬ筋肉。
見るからに謎としか形容できないような不可思議な肉体は伯爵ともども、
独特な肉体を持っている彼からしても異質とも言える姿だ。
決して長い付き合いではないが、短い付き合いで人となりはよくわかる。
普段とは違った謎の奇声だと言うことには気づいており、其方を見やった。
いつもと変わらず、不敵な笑みを浮かべた胡散臭さがとてもよく目立つ。
一方で二メートルを超え、露出した部位から見せる陰陽師とは思えぬ筋肉。
見るからに謎としか形容できないような不可思議な肉体は伯爵ともども、
独特な肉体を持っている彼からしても異質とも言える姿だ。
「で、何かあったのかい?」
「いえいえ。貴殿にとっては所詮些末事。
気に掛けるようなことではありませぬとも。」
気に掛けるようなことではありませぬとも。」
多くの贄が理念となっていく。
そのことに何ら問題はなかった。
すでに六時間で三十を超える魂が終末を迎えている。
正直予想を超えるペースだ。下手をすれば一日経たず、
この儀式は容易く完遂してしまい事に及ぶことができるだろう。
以前の予定にあった天覧聖杯戦争では絶対にありえない速度だ。
そのことに何ら問題はなかった。
すでに六時間で三十を超える魂が終末を迎えている。
正直予想を超えるペースだ。下手をすれば一日経たず、
この儀式は容易く完遂してしまい事に及ぶことができるだろう。
以前の予定にあった天覧聖杯戦争では絶対にありえない速度だ。
(しかし、少々物足りませぬな。)
道満が一瞥するのは四人の参加者。
佐藤マサオ、十条姫和、アーナス、そして不動明。
即ち八将神の四人。佐藤マサオについては所詮おふざけだ。
危険種の薬を盛り込んで一人も、と言うのは流石に予想はしなかったが。
元々さして期待をしていなかったので別によいものの、他は別である。
佐藤マサオ、十条姫和、アーナス、そして不動明。
即ち八将神の四人。佐藤マサオについては所詮おふざけだ。
危険種の薬を盛り込んで一人も、と言うのは流石に予想はしなかったが。
元々さして期待をしていなかったので別によいものの、他は別である。
メフィスが担当する十条姫和はまだ暴れている方だろう。
しかし相手が悪い。龍眼の演算では追いつくことができない、
更にこの舞台に於いて八将神含めても最強格に座する日ノ元士郎相手では、
敗北するのは致し方なし。写シでほぼ無傷でやり過ごせただけ賞賛に値する。
しかし相手が悪い。龍眼の演算では追いつくことができない、
更にこの舞台に於いて八将神含めても最強格に座する日ノ元士郎相手では、
敗北するのは致し方なし。写シでほぼ無傷でやり過ごせただけ賞賛に値する。
フェレスが担当したアーナスから段々と雲行きが怪しくなる。
集団を形成すると言う他にはない独自の立ち回りを行うも、
結果そのせいで多大な時間の浪費。結局解散する羽目になり、
その上漸く二度目の戦いに出てみれば結局無力な少女であるみりあのみ。
加えて、勝ち取ったというよりは相手が無防備だったからと言うだけ。
強さに対して見合った結果をまるで出せてないと言う体たらくを晒している。
フェレスが不機嫌そうに、先程鬼門を閉じに向かったのは記憶に新しい。
集団を形成すると言う他にはない独自の立ち回りを行うも、
結果そのせいで多大な時間の浪費。結局解散する羽目になり、
その上漸く二度目の戦いに出てみれば結局無力な少女であるみりあのみ。
加えて、勝ち取ったというよりは相手が無防備だったからと言うだけ。
強さに対して見合った結果をまるで出せてないと言う体たらくを晒している。
フェレスが不機嫌そうに、先程鬼門を閉じに向かったのは記憶に新しい。
そして、彼が担当した不動明。
日ノ元同様最強格とされるドミノ・サザーランドを前に、
あれ程の暴れっぷりを見せてくれたことは大いに歓喜した。
問題はその一戦で消耗しすぎてしまったことで活躍の機会は減り、
更には人間に触れあったことで自分を殺すように要求してしまう程だ。
アモンの方を八将神にしたスイッチ形式と言う方針を取ったものの、
そのせいで八将神としての活躍すら危ぶまれてしまうのは少々問題である。
日ノ元同様最強格とされるドミノ・サザーランドを前に、
あれ程の暴れっぷりを見せてくれたことは大いに歓喜した。
問題はその一戦で消耗しすぎてしまったことで活躍の機会は減り、
更には人間に触れあったことで自分を殺すように要求してしまう程だ。
アモンの方を八将神にしたスイッチ形式と言う方針を取ったものの、
そのせいで八将神としての活躍すら危ぶまれてしまうのは少々問題である。
そう、此処までの顛末を聞いて気付いただろう。
八将神は彼等が用意したはずの存在でありながら、
殺した人数については芳しくない状況が続いていた。
名簿の配布後にこの四人による殺害人数は、なんと僅か二名。
しかも赤城みりあについては戦ったとは方向性が大分違う物であり、
純粋に戦って死亡した者がいるとするのであれば、恵羽千たった一人だけ。
明と姫和はその前にも人数を稼いだが、相手の半数以上が有象無象レベルのもの。
象が羽虫を踏みつぶす程度の光景を見て、さして愉しみなど見いだせるはずもなし。
不動明に正気に戻るよう必死にしがみついた彼等については、多少悦楽を感じてたが。
八将神は彼等が用意したはずの存在でありながら、
殺した人数については芳しくない状況が続いていた。
名簿の配布後にこの四人による殺害人数は、なんと僅か二名。
しかも赤城みりあについては戦ったとは方向性が大分違う物であり、
純粋に戦って死亡した者がいるとするのであれば、恵羽千たった一人だけ。
明と姫和はその前にも人数を稼いだが、相手の半数以上が有象無象レベルのもの。
象が羽虫を踏みつぶす程度の光景を見て、さして愉しみなど見いだせるはずもなし。
不動明に正気に戻るよう必死にしがみついた彼等については、多少悦楽を感じてたが。
とは言えこれはよろしくない。
みさえは撃つ覚悟ができてないものの、
来夢とフェイトは必要に迫られたら殺すつもりでいる。
そして追加の問題として、不動明にはそこまで強い支給品がないのだ。
マサオには……適当に見繕った武器は別として危険種の薬による強化、
アーナスにはスーパー宝貝、姫和には自身の御刀とある程度狙った支給品を用意した。
このように主催にとっての駒だけあって、多くの支給品については見繕ったものだ。
しかし不動明の場合は他の三人と違って、道具を使う意義が薄いという問題が生じている。
使うぐらいならばアモンになってその力を行使する方が、却って邪魔にならないから。
故に支給品はさして強力なものはなく、強くもない猟銃が支給されたのもその名残だ。
みさえは撃つ覚悟ができてないものの、
来夢とフェイトは必要に迫られたら殺すつもりでいる。
そして追加の問題として、不動明にはそこまで強い支給品がないのだ。
マサオには……適当に見繕った武器は別として危険種の薬による強化、
アーナスにはスーパー宝貝、姫和には自身の御刀とある程度狙った支給品を用意した。
このように主催にとっての駒だけあって、多くの支給品については見繕ったものだ。
しかし不動明の場合は他の三人と違って、道具を使う意義が薄いという問題が生じている。
使うぐらいならばアモンになってその力を行使する方が、却って邪魔にならないから。
故に支給品はさして強力なものはなく、強くもない猟銃が支給されたのもその名残だ。
(これは、気は進みませぬが有事に備えた『アレ』を使うしかありますまい。
多少は咎められるとしても、他の八将神と違い九人の記録。多少は許されるはず。)
多少は咎められるとしても、他の八将神と違い九人の記録。多少は許されるはず。)
「では、拙僧は彼等のもてなしでもいたしますかな。」
自分がいくつもの悪魔人間の世界を経て招いた客将もいることだ。
軽くご機嫌でも確認しに行こう……と言うのは建前で、別の目的の為動くとする。
軽くご機嫌でも確認しに行こう……と言うのは建前で、別の目的の為動くとする。
「放送の演説を楽しみにさせていただくとしましょう。」
「事務的な物だから、期待はしないほうが身のためだよ?」
返事はなく、霧散するように道満の姿は消えていく。
騒がしいだけあって、一人になると途端に静かに感じてしまう。
騒がしいだけあって、一人になると途端に静かに感じてしまう。
「ンッフッフ。皆して勝手に動くねぇ。まあ僕も勝手に動くんだけど。」
メフィスとフェレスは今『佐神善のような何か』にご執心だ。
リンボの視線の先は隠すつもりがないのかわざとなのかは不明だが、
どう見ても不動明の映ていたところを見ていたのは明らかなことであり、
ああは言っていたが大方何か行動を起こすのだろうことは察せられた。
であれば今自分は誰にも見られてない。客将もさして自分の存在に興味なし。
六時間を生き延びた完全者とも再会を今の内に考えておく必要がある。
約定を果たす前に、主催としての仕事をこなすべく準備を進めた。
リンボの視線の先は隠すつもりがないのかわざとなのかは不明だが、
どう見ても不動明の映ていたところを見ていたのは明らかなことであり、
ああは言っていたが大方何か行動を起こすのだろうことは察せられた。
であれば今自分は誰にも見られてない。客将もさして自分の存在に興味なし。
六時間を生き延びた完全者とも再会を今の内に考えておく必要がある。
約定を果たす前に、主催としての仕事をこなすべく準備を進めた。
三十八人。
出会った人数が合計でも一割程度の四人の中で、
二割以上と言う大人数が既にこの舞台から去っている。
しかし感傷に浸る暇はない。此処が禁止エリアになったこともだし、
それを知らせる警告も首輪から鳴り響いたが、何よりも問題なのは───
出会った人数が合計でも一割程度の四人の中で、
二割以上と言う大人数が既にこの舞台から去っている。
しかし感傷に浸る暇はない。此処が禁止エリアになったこともだし、
それを知らせる警告も首輪から鳴り響いたが、何よりも問題なのは───
「アガ、グッウッアアアアア───!!」
不動明の様子が危険な状態だったから。
彼だけは放送について途中までしか聞き取れてない。
今は頭を押さえながら、地面をのたうち回っていた。
危惧されていたことは現実だった。あれは幻ではない。
地獄絵図の贄となったのはドス六達で、その元凶は自分自身。
仲間だと、兄貴だと慕っていた彼らを塵殺したのは自分なのだと。
彼だけは放送について途中までしか聞き取れてない。
今は頭を押さえながら、地面をのたうち回っていた。
危惧されていたことは現実だった。あれは幻ではない。
地獄絵図の贄となったのはドス六達で、その元凶は自分自身。
仲間だと、兄貴だと慕っていた彼らを塵殺したのは自分なのだと。
「明君! しっかりしなさい!」
彼の肩を抑えながらみさえが声をかける。
様々な事柄に立ち向かってきた野原一家でも、
悪魔人間なんて存在の介護の方法など知る由もなし。
人間と言う範疇に於いての手段でしか対応はできない。
様々な事柄に立ち向かってきた野原一家でも、
悪魔人間なんて存在の介護の方法など知る由もなし。
人間と言う範疇に於いての手段でしか対応はできない。
「みさえさん、早く……このままだと……」
今抑えられてもいつスイッチが入るか分からない。
了の言ったように、こういうところを人間は恐れたのだろう。
隣人がいつ人類を脅かすであろう怪物となり果てるのか。
怪物になっても共存が望めるのかが曖昧で不安定だから。
だから悪魔狩りと言う概念は善良な人間でも発生するのだと。
皮肉も、今の自分がその体現者となってしまっているが。
納得こそしないものの、理解は僅かながら感じられた。
感じたところで人間の方がよほど悪魔だと思うことは変わらないが。
了の言ったように、こういうところを人間は恐れたのだろう。
隣人がいつ人類を脅かすであろう怪物となり果てるのか。
怪物になっても共存が望めるのかが曖昧で不安定だから。
だから悪魔狩りと言う概念は善良な人間でも発生するのだと。
皮肉も、今の自分がその体現者となってしまっているが。
納得こそしないものの、理解は僅かながら感じられた。
感じたところで人間の方がよほど悪魔だと思うことは変わらないが。
「だめよ! 『理性をなくしたら』が約束よ!
だったら今のあなたはまだ人間だから撃たないわ!」
だったら今のあなたはまだ人間だから撃たないわ!」
散々世界を救う規模の戦いに挑んできた身だ。
ちょっとやそっとの事で折れたりすることはない。
焼き肉を食う為だけに世界を揺るがす戦いに挑む気概の彼女が、
この程度で諦めるような心の弱い人間であるはずがなく。
ちょっとやそっとの事で折れたりすることはない。
焼き肉を食う為だけに世界を揺るがす戦いに挑む気概の彼女が、
この程度で諦めるような心の弱い人間であるはずがなく。
そんな彼女だからなのだろうか、
まだ辛うじて彼は理性を保てている。
これが母親の強さと言う物なのだろうか。
ひょっとしたら、本当に理性が保ててしまうのではないかと。
僅かながらとは言え、そんな希望を持ってしまうほどに。
まだ辛うじて彼は理性を保てている。
これが母親の強さと言う物なのだろうか。
ひょっとしたら、本当に理性が保ててしまうのではないかと。
僅かながらとは言え、そんな希望を持ってしまうほどに。
愛に対する愛情を攻撃への感情へと変えたマサオ、
人間を怨敵と言う虚構の記憶を植え付けられたアーナス、
言葉こそ正常だが、肉体は完全にこちら側と化した姫和。
いずれも本来の人格の面影はあれど、同時に宿業により破綻した存在。
しかし道満とサタンの発想により意図的なスイッチ形式にされた明は、
アモンが実質八将神。つまり人間である以上は一番安定した精神を持つことになる。
ともすれば、最悪このまま安定した精神を保ったまま行動ができる可能性は高い。
アモンにだけ干渉したことで、不動明の状態ではただの参加者とほぼ相違がない故に。
不安定にさせない限りは安定してしまう、それが道満における一番の懸念点だった。
人間を怨敵と言う虚構の記憶を植え付けられたアーナス、
言葉こそ正常だが、肉体は完全にこちら側と化した姫和。
いずれも本来の人格の面影はあれど、同時に宿業により破綻した存在。
しかし道満とサタンの発想により意図的なスイッチ形式にされた明は、
アモンが実質八将神。つまり人間である以上は一番安定した精神を持つことになる。
ともすれば、最悪このまま安定した精神を保ったまま行動ができる可能性は高い。
アモンにだけ干渉したことで、不動明の状態ではただの参加者とほぼ相違がない故に。
不安定にさせない限りは安定してしまう、それが道満における一番の懸念点だった。
『なりませぬぞ不動殿。御身の大事なご友人、
そして牧村美樹殿を殺めたのは誰でありましょう。
そう、気の違えた悪魔の心を持った人間でありますれば!』
そして牧村美樹殿を殺めたのは誰でありましょう。
そう、気の違えた悪魔の心を持った人間でありますれば!』
だから、この男は動いた。
神経を直接逆撫でするかのような、
言葉だけでも胡散臭さのある言葉が明の方から響く。
神経を直接逆撫でするかのような、
言葉だけでも胡散臭さのある言葉が明の方から響く。
「え?」
一瞬戸惑った三人だが、
フェイトが彼のデイバックからその音源を取り出す。
参加者に誰しも支給されている名簿やメモ帳が内蔵されたタブレット。
ここから、流れるはずのない誰かの息遣いや物音が微かに聞こえる。
フェイトが彼のデイバックからその音源を取り出す。
参加者に誰しも支給されている名簿やメモ帳が内蔵されたタブレット。
ここから、流れるはずのない誰かの息遣いや物音が微かに聞こえる。
「電、話?」
『左様にて。不動殿の支給品が一つで、
『通話機能が用意されたたぶれっと』であります。
主催、或いは別の参加者に連絡可能で今のようなことも可能で。」
『通話機能が用意されたたぶれっと』であります。
主催、或いは別の参加者に連絡可能で今のようなことも可能で。」
本来であれば術式を用いれば容易に、映像付きの会話が送れるものだ。
ただ、メフィスが姫和に接触をしていたのはある意味不具合の修正に近く、
ディメーンが小言やフェレスが情報を提供も、ある種の雑談程度のもの。
いずれも余り咎めはされないが、流石に術を用いた干渉では見過ごされない。
なので、手間こそ掛かるがお咎めがない方の支給品を経由する形を選んだ。
と言うより、そう言われぬように意図的に不動明の支給品にしておいた。
万が一の際に『起爆剤』を用意できるようにと。
ただ、メフィスが姫和に接触をしていたのはある意味不具合の修正に近く、
ディメーンが小言やフェレスが情報を提供も、ある種の雑談程度のもの。
いずれも余り咎めはされないが、流石に術を用いた干渉では見過ごされない。
なので、手間こそ掛かるがお咎めがない方の支給品を経由する形を選んだ。
と言うより、そう言われぬように意図的に不動明の支給品にしておいた。
万が一の際に『起爆剤』を用意できるようにと。
『そしてお初にお目に……いえ、
この状況に於いてはお耳になられますな!
拙僧、今はキャスター・リンボと名乗りましょう!
貴殿等にとっては主催の者が一人と言えば済むことでしょうな。』
この状況に於いてはお耳になられますな!
拙僧、今はキャスター・リンボと名乗りましょう!
貴殿等にとっては主催の者が一人と言えば済むことでしょうな。』
「主催の……!?」
四人に動揺が走る。
此処で主催者が一体何の用なのか。
と言うより、正直それどころではないと言うのが本音でもある。
此処で主催者が一体何の用なのか。
と言うより、正直それどころではないと言うのが本音でもある。
「リンボだかマンボーだかしらないけど、いきなり出てきてアンタなんのつもりよ!」
タブレットをフェイトから少々強引に取り上げ、
面倒な相手に対応するように電話対応をするみさえ。
此方は今高みの見物をしている相手をする暇などないのだから。
彼女が電話の対応をしている間にフェイトと来夢が明の対応に当たる。
面倒な相手に対応するように電話対応をするみさえ。
此方は今高みの見物をしている相手をする暇などないのだから。
彼女が電話の対応をしている間にフェイトと来夢が明の対応に当たる。
『いえいえ。この六時間の奮闘ぶりを拝見しまして、
二人はリフレクターとしても、魔法少女としての力もなく。
しかしその志は屈することなく、我等へと向けられる……ンンンンン!
故にッ! 賛美しましょうッ! 野原一家はいずれも過酷な環境にいながら、
中心人物となってご活躍! 幾度と嵐を巻き起こした御家族だけあるようで!」
二人はリフレクターとしても、魔法少女としての力もなく。
しかしその志は屈することなく、我等へと向けられる……ンンンンン!
故にッ! 賛美しましょうッ! 野原一家はいずれも過酷な環境にいながら、
中心人物となってご活躍! 幾度と嵐を巻き起こした御家族だけあるようで!」
「そうやって私の注意を惹くって言うならお見通しよ。
こっちはその手の勧誘を飽きるほど見てきて慣れてるから。」
こっちはその手の勧誘を飽きるほど見てきて慣れてるから。」
此処で家族のことを態々出すと言うことは、
明らかに此方の注意を電話に逸らしたいのだろう。
だがそうはいかない。電話で彼等しか知らない情報を、
より多く得ながらこっちだけが得をするように会話を続ける。
事実、地味にしんのすけもひろしもある程度無事な環境にいると分かった。
このままさらに引き出してやろうと。ある意味、それが一番ダメな行動だった。
この男がそんな生ぬるい奴ではないのだと。彼女が知る以上の混沌であり悪だと。
明らかに此方の注意を電話に逸らしたいのだろう。
だがそうはいかない。電話で彼等しか知らない情報を、
より多く得ながらこっちだけが得をするように会話を続ける。
事実、地味にしんのすけもひろしもある程度無事な環境にいると分かった。
このままさらに引き出してやろうと。ある意味、それが一番ダメな行動だった。
この男がそんな生ぬるい奴ではないのだと。彼女が知る以上の混沌であり悪だと。
『ンンン、これは失敬。一介の主婦と侮ってはいけませぬな。
ですがこの状況。拙僧にとって聊か物足りないものでございまして。
故に───拙僧から不動殿にささやかな、お望みのものを与えましょう。』
ですがこの状況。拙僧にとって聊か物足りないものでございまして。
故に───拙僧から不動殿にささやかな、お望みのものを与えましょう。』
何処か不気味なものを一瞬みさえは感じた。
電話越しで、顔も知らないが下卑た笑みを浮かべたような。
そんな雰囲気すら感じながら次に届いた音声に身を凍らせる。
電話越しで、顔も知らないが下卑た笑みを浮かべたような。
そんな雰囲気すら感じながら次に届いた音声に身を凍らせる。
『ひひひ、魔女め!』
『息の根を止めてやるぞ!』
『ち、ちがう、ちがう……』
それは聞くことが叶わなかった、
否。それは聞くべきではなかった音声。
気を違えた暴徒と、愛した少女の悲劇の一幕。
不動明が彼女の親を救助するべく、躍起になった最中に訪れた惨劇。
否。それは聞くべきではなかった音声。
気を違えた暴徒と、愛した少女の悲劇の一幕。
不動明が彼女の親を救助するべく、躍起になった最中に訪れた惨劇。
彼が聞き届けることのなかった声を。
助けを求めた声を。知己を、家族の死に対し上げた悲鳴の声を。
人間に対する憎悪が薄れた? ならば思い出させるのが道理である。
彼には守るべき人間など既にいないのだと、徹底的に煽る為の起爆剤。
こうなることを予想しておいて、あらかじめそれを録音しておいた。
彼が元の世界で怒り狂った要因ではないものの、最後の後押しを決意したそれを。
いくらまだ正常と言えども、不安定だったところにそんなものを聞けばどうなるか。
辛うじて保っていた理性の糸は、プツリと切れて明は猛り出して二人を突き飛ばす。
我に返ったみさえがタブレットの音量を縮めたところでもう手遅れだった。
助けを求めた声を。知己を、家族の死に対し上げた悲鳴の声を。
人間に対する憎悪が薄れた? ならば思い出させるのが道理である。
彼には守るべき人間など既にいないのだと、徹底的に煽る為の起爆剤。
こうなることを予想しておいて、あらかじめそれを録音しておいた。
彼が元の世界で怒り狂った要因ではないものの、最後の後押しを決意したそれを。
いくらまだ正常と言えども、不安定だったところにそんなものを聞けばどうなるか。
辛うじて保っていた理性の糸は、プツリと切れて明は猛り出して二人を突き飛ばす。
我に返ったみさえがタブレットの音量を縮めたところでもう手遅れだった。
ドミノから受けたダメージのせいか、
まだゆっくりとではあるが姿を変えていく。
翼や触覚、異形たる怪物の───悪魔人間に。
八将神の一人であり、勇者アモンとなるデビルマンに。
まだゆっくりとではあるが姿を変えていく。
翼や触覚、異形たる怪物の───悪魔人間に。
八将神の一人であり、勇者アモンとなるデビルマンに。
『ンンンンン、いいですねぇ!』
アルターエゴの芦屋道満を一言で言い表すならば外道に尽きる。
『人物の一側面を強くフォーカスする』、それがクラスアルターエゴの特性。
他者の苦痛や絶望を望み、それを悦楽とした典型的な悪の側面を強く持つ。
しかし彼の狂喜乱舞の言葉よりも優先順位は明の方へと切り替わっていた。
『人物の一側面を強くフォーカスする』、それがクラスアルターエゴの特性。
他者の苦痛や絶望を望み、それを悦楽とした典型的な悪の側面を強く持つ。
しかし彼の狂喜乱舞の言葉よりも優先順位は明の方へと切り替わっていた。
「野原さん、ごめんなさい!」
これ以上はみさえの考えではいけない。
指輪もない、バルディッシュもない。この三人は、
経験こそ豊富だが十全な力には程遠い存在になっている。
幼さゆえに先ほどの音声に動揺が走ったフェイトは動けず、
この状況で動けたのは、皮肉にも殺しの経験を得た来夢だけだ。
先ほどは頷けられなかったが、自分や彼女の危機となると別である。
みさえが持つ猟銃を強引に奪取し、躊躇することなく引き金を引く。
火車切広光の威力は知ってるものの、詠唱を準備する暇などない。
そういう理由もあって銃撃を優先したものの、今の彼はもう八将神のアモン。
いかにデーモンに傷を与えられるとされるほどに改造された代物であっても、
真祖とも渡り合える力を振るう相手では、怯みこそすれど脅威に足りえない。
指輪もない、バルディッシュもない。この三人は、
経験こそ豊富だが十全な力には程遠い存在になっている。
幼さゆえに先ほどの音声に動揺が走ったフェイトは動けず、
この状況で動けたのは、皮肉にも殺しの経験を得た来夢だけだ。
先ほどは頷けられなかったが、自分や彼女の危機となると別である。
みさえが持つ猟銃を強引に奪取し、躊躇することなく引き金を引く。
火車切広光の威力は知ってるものの、詠唱を準備する暇などない。
そういう理由もあって銃撃を優先したものの、今の彼はもう八将神のアモン。
いかにデーモンに傷を与えられるとされるほどに改造された代物であっても、
真祖とも渡り合える力を振るう相手では、怯みこそすれど脅威に足りえない。
「攻撃の風!!」
バショー扇のダイヤルを目一杯回して、
マイクに風の種類を覚えさせてからそれを振るうフェイト。
攻撃だけあって斬撃に近しい攻撃は全開の状態ならまだしも、
変身したばかりで動きが鈍いのか、うまくヒットさせることに成功した。
明は大通りを弾丸のような勢いで三人から大きく離れていく。
マイクに風の種類を覚えさせてからそれを振るうフェイト。
攻撃だけあって斬撃に近しい攻撃は全開の状態ならまだしも、
変身したばかりで動きが鈍いのか、うまくヒットさせることに成功した。
明は大通りを弾丸のような勢いで三人から大きく離れていく。
「野原さん、これ以上は無理です!」
人である限りは撃たない。みさえはそう言った。
ならもう彼は人ではない。もう覚悟を決めるしかない。
来夢も同じだ。確かに彼はアモンによって操作されている。
ある意味では先ほどまで洗脳されていた自分と同じようなもの。
だからなるべく譲渡したかったし、彼女の意見も尊重したかった。
でもあれはもう無理だ。あれは、殺さないと此方が殺されてしまう。
肌で感じ取れるだけの怪物のような存在……否、文字通りの怪物。
ならもう彼は人ではない。もう覚悟を決めるしかない。
来夢も同じだ。確かに彼はアモンによって操作されている。
ある意味では先ほどまで洗脳されていた自分と同じようなもの。
だからなるべく譲渡したかったし、彼女の意見も尊重したかった。
でもあれはもう無理だ。あれは、殺さないと此方が殺されてしまう。
肌で感じ取れるだけの怪物のような存在……否、文字通りの怪物。
「待ってよフェイトちゃん! まだ可能性は……」
『ンンンンン! それはそれで愉快ですが、
僅かな可能性に希望を乗せると言う展開は既に二番煎じ。
そこから続く蹂躙と言うのも今一つ面白みに欠けてしまいます。
此処は拙僧から、八将神についてご説明させていただきましょう。』
僅かな可能性に希望を乗せると言う展開は既に二番煎じ。
そこから続く蹂躙と言うのも今一つ面白みに欠けてしまいます。
此処は拙僧から、八将神についてご説明させていただきましょう。』
本来ならば伏せる必要もあったことではあるが、
そも姫和やアーナスによって割と多くの参加者に知れ渡った。
最強格となる日ノ元士郎にも渡った以上、いずれ大体には伝わるだろう。
何より道満からすればこの三人はどうあっても勝てるはずがないと言う、
自身が担当した八将神に対する絶対の自信を持っているのもあってか、
八将神と言う存在を簡潔に伝える。
そも姫和やアーナスによって割と多くの参加者に知れ渡った。
最強格となる日ノ元士郎にも渡った以上、いずれ大体には伝わるだろう。
何より道満からすればこの三人はどうあっても勝てるはずがないと言う、
自身が担当した八将神に対する絶対の自信を持っているのもあってか、
八将神と言う存在を簡潔に伝える。
『なお八将神とは言いますが、参加者には四人のみなので悪しからず。』
「アンタ……人の命をなんだと思ってるのよ!」
地味に『参加者には四人』と、
他には四人いることを示唆しているが、
当然この状況だ。気に掛ける余裕などない。
他者を弄ぶことを何とも思っていない所業は、
当然三者からは理解を得られないようなものでしかないし、
誰がその対象にされてるか分からない現状家族が被害に遭ってるかもしれない。
これほどまでの外道な敵は、今までいないだろうと察せられるほどに。
他には四人いることを示唆しているが、
当然この状況だ。気に掛ける余裕などない。
他者を弄ぶことを何とも思っていない所業は、
当然三者からは理解を得られないようなものでしかないし、
誰がその対象にされてるか分からない現状家族が被害に遭ってるかもしれない。
これほどまでの外道な敵は、今までいないだろうと察せられるほどに。
『異なことを申されますねぇ。倫理や道徳を重んじているのであれば、
そもこのような催しを考える思考など、持ち合わせているはずもなし!
おっと、時期に戻ってきますぞ。ご準備されたほうがよろしいのではないかと。」
そもこのような催しを考える思考など、持ち合わせているはずもなし!
おっと、時期に戻ってきますぞ。ご準備されたほうがよろしいのではないかと。」
蛆が這うような不快感と言うべきか、
ストレートに腹が立つ煽り方を返してくるが、実際にその通り。
見ただけで死が迫ると感じるようなあの姿。常人はまず瞬殺だと。
猟銃や如意棒だけでは、とても太刀打ちできるものではない。
ストレートに腹が立つ煽り方を返してくるが、実際にその通り。
見ただけで死が迫ると感じるようなあの姿。常人はまず瞬殺だと。
猟銃や如意棒だけでは、とても太刀打ちできるものではない。
「それでは皆々様、これより行われる八将神による塵殺。
特等席にて、その顛末を悠々自適に眺めさせていただきましょう!
ああ、それと。先程の首輪の警告ですが、あれは本物でありますれば。
初回故に時間はかかりますが、ニ十分もすれば爆発しますのでお気をつけて。」
特等席にて、その顛末を悠々自適に眺めさせていただきましょう!
ああ、それと。先程の首輪の警告ですが、あれは本物でありますれば。
初回故に時間はかかりますが、ニ十分もすれば爆発しますのでお気をつけて。」
どうせ蹂躙される今となっては些末事。
どうでもいいと言わんばかりに適当に言い捨てるが、
余裕がないので誰もそのことに突っ込む気にはなれなかった。
どうでもいいと言わんばかりに適当に言い捨てるが、
余裕がないので誰もそのことに突っ込む気にはなれなかった。
「野原さん、離れて……ライムとフェイトが戦うから。」
火車切広光を構える来夢。
敵は彼もいるが、時間も迫っている。
今なら逃げれば十分にエリア外に出れるはずだ。
敵は彼もいるが、時間も迫っている。
今なら逃げれば十分にエリア外に出れるはずだ。
(ユズ……)
明のことを優先したとは言え、
夕月も呼ばれたことは忘れていない。
元よりお互いは一度死んだ命ではあったが、
だからと言って悲しくないわけではない。
みっともなく泣いていた可能性だってあるぐらいに。
でもその余裕はない。自分の手で殺めてしまった明も同じだ。
同じ立場である彼であり、同時に自分の手は既に汚れている。
普段はリアリスト寄りな彼女がこうして他人の手を汚させることを忌避するのは、
みさえの暖かさを知ったからかどうかは定かではない。
夕月も呼ばれたことは忘れていない。
元よりお互いは一度死んだ命ではあったが、
だからと言って悲しくないわけではない。
みっともなく泣いていた可能性だってあるぐらいに。
でもその余裕はない。自分の手で殺めてしまった明も同じだ。
同じ立場である彼であり、同時に自分の手は既に汚れている。
普段はリアリスト寄りな彼女がこうして他人の手を汚させることを忌避するのは、
みさえの暖かさを知ったからかどうかは定かではない。
「子供たちだけに任せて置いていくなんて、それこそお断りよ!」
子供たちに殺しなんて絶対にさせたくない。
その覚悟を示すように如意棒を握り締めて構える。
震えはある。今まで立ち向かった困難の中で何よりも命の危機を感じた。
怖くないわけがない。人を殺すことになるかもしれない経験だっていやだ。
だが、此処で逃げてしんのすけと再会した時、胸を張って会えるわけがないと。
その覚悟を示すように如意棒を握り締めて構える。
震えはある。今まで立ち向かった困難の中で何よりも命の危機を感じた。
怖くないわけがない。人を殺すことになるかもしれない経験だっていやだ。
だが、此処で逃げてしんのすけと再会した時、胸を張って会えるわけがないと。
「でも、このまま全員で戦っても……」
認めたくはないし悔しいが、
全員それぞれ経験の薄い武器だ。
先程はたまたまうまく攻撃が決まったが、
二度も三度もバショー扇を当てれる自信はない。
どうすればいいのか。正直全く分からなかった。
何もできないまま、このまま終わってしまうなんて嫌なのに。
出来ることが何もないことに歯痒く思っていると、
全員それぞれ経験の薄い武器だ。
先程はたまたまうまく攻撃が決まったが、
二度も三度もバショー扇を当てれる自信はない。
どうすればいいのか。正直全く分からなかった。
何もできないまま、このまま終わってしまうなんて嫌なのに。
出来ることが何もないことに歯痒く思っていると、
「ハァ、ハァ……」
予想してなかった、
同じ禁止エリアに居合わせた一人の参加者の姿を捉える。
不動明が飛んで行った大通りの脇道から、ひょっこりと。
息も絶え絶えにしている参加者は───
同じ禁止エリアに居合わせた一人の参加者の姿を捉える。
不動明が飛んで行った大通りの脇道から、ひょっこりと。
息も絶え絶えにしている参加者は───
(早く、抜けないと……まずいのです。)
阿刀田初音だった。
三人に気付いてないまま、膝に手を当てながら息を切らしている。
彼女は放送で知った名前の人はいたが、さして何か変わるわけではなかった。
ユカポンとそのファンである吸血鬼、そして充に殺させたはるなに琴美の二人。
琴美の方はどうだったのだろう。自分の一撃がもしかしたら致命傷だったのか。
分からないし知りたくもない。どの道、アカメには追われる立場なのだから。
勘違いのまま逃げ続けてみれば、今度はいる場所を禁止エリアに指定される始末。
何処までも運がない。一体初音が何をしたんだとディメーンを呪いたくなるほどに。
一方で禁止エリアなら走り抜ければアカメからの追跡を逃れられる可能性は高い。
逃げなければ余計な疑念を持たれずに済んだのだが、そんなことは知る由もなく。
三人に気付いてないまま、膝に手を当てながら息を切らしている。
彼女は放送で知った名前の人はいたが、さして何か変わるわけではなかった。
ユカポンとそのファンである吸血鬼、そして充に殺させたはるなに琴美の二人。
琴美の方はどうだったのだろう。自分の一撃がもしかしたら致命傷だったのか。
分からないし知りたくもない。どの道、アカメには追われる立場なのだから。
勘違いのまま逃げ続けてみれば、今度はいる場所を禁止エリアに指定される始末。
何処までも運がない。一体初音が何をしたんだとディメーンを呪いたくなるほどに。
一方で禁止エリアなら走り抜ければアカメからの追跡を逃れられる可能性は高い。
逃げなければ余計な疑念を持たれずに済んだのだが、そんなことは知る由もなく。
彼女を知ってれば此処で関わるとしてなんになるのかと思うものだ。
事実、道満もディメーンも『何だこいつか』程度の感想しか抱かない。
基本的な身体能力はこの舞台でも下から数えた方が早いレベルのもの。
彼女一人のできることも能力も、凡庸さを超えるものは非常に少ない。
しかし。彼女の存在が、意外な方向へ転がることになるとは誰も予想しない。
事実、道満もディメーンも『何だこいつか』程度の感想しか抱かない。
基本的な身体能力はこの舞台でも下から数えた方が早いレベルのもの。
彼女一人のできることも能力も、凡庸さを超えるものは非常に少ない。
しかし。彼女の存在が、意外な方向へ転がることになるとは誰も予想しない。
早くも明が戻ってくる。
悪魔人間の力を以てすれば、
この程度の距離など五十歩百歩に等しき短距離でしかなく。
悪魔人間の力を以てすれば、
この程度の距離など五十歩百歩に等しき短距離でしかなく。
「ッ、危ない───!」
来夢だけが経験から彼女へと駆け寄るべく走り出す。
フェイトはまだこの舞台にいるアリサのこともよく知らない頃の彼女だ。
母の為の戦いはしても、人を守ると言う戦いに於いては経験がなかった。
だから彼女に遅れる形で動くことになってしまう。
まあ、何方であってもさして違いはないのかもしれない。
初音との距離は五メートル以上、明はもう目の前だ。
どうあっても間に合わない距離であるのだから。
フェイトはまだこの舞台にいるアリサのこともよく知らない頃の彼女だ。
母の為の戦いはしても、人を守ると言う戦いに於いては経験がなかった。
だから彼女に遅れる形で動くことになってしまう。
まあ、何方であってもさして違いはないのかもしれない。
初音との距離は五メートル以上、明はもう目の前だ。
どうあっても間に合わない距離であるのだから。
「え───」
初音がその存在に気付く。
今までは吸血鬼の存在はあれど、
人間と言う範疇の見た目からは出ていない。
でもそこにあるのは正真正銘の怪物の、悪魔の姿。
今までは吸血鬼の存在はあれど、
人間と言う範疇の見た目からは出ていない。
でもそこにあるのは正真正銘の怪物の、悪魔の姿。
初音は常にあやふやな人間だ。
故に。危機が迫れば躊躇せずに行動してしまう。
ずっと握りしめていた霊撃札が発動させ、明が再び吹き飛ばされる。
アカメから逃げてるのに、アカメがくれた支給品のお陰で一時的に凌いだ。
衝撃波は後ろに続いて、後方にいた来夢も吹き飛ばされて転倒する。
と言うより、使用の威力に驚いて初音自身まで思わず尻もちをついてしまう。
その結果、彼女の手持ちの支給品があたりへと散らばっていく。
故に。危機が迫れば躊躇せずに行動してしまう。
ずっと握りしめていた霊撃札が発動させ、明が再び吹き飛ばされる。
アカメから逃げてるのに、アカメがくれた支給品のお陰で一時的に凌いだ。
衝撃波は後ろに続いて、後方にいた来夢も吹き飛ばされて転倒する。
と言うより、使用の威力に驚いて初音自身まで思わず尻もちをついてしまう。
その結果、彼女の手持ちの支給品があたりへと散らばっていく。
「───!」
都合フェイトは一歩遅れた。
しかし、そのおかげで彼女は怯まずそのまま行動に移せる。
飛び出した中に、見過ごせないものがあってすぐに回収した。
しかし、そのおかげで彼女は怯まずそのまま行動に移せる。
飛び出した中に、見過ごせないものがあってすぐに回収した。
「ごめんね、借りる!」
素早く拾い上げたそれを持ったまま彼女は走り出す。
持っていたバショー扇を、初音に渡すように投げ捨てる。
彼女が向かう先は勿論、先程飛んでいった明の方にだ。
正気じゃない。生身の人間が相手できるようなものではないと。
でも違う。彼女は無力な一般人ではない。だって彼女は───
持っていたバショー扇を、初音に渡すように投げ捨てる。
彼女が向かう先は勿論、先程飛んでいった明の方にだ。
正気じゃない。生身の人間が相手できるようなものではないと。
でも違う。彼女は無力な一般人ではない。だって彼女は───
「バルディッシュ、セットアップ!!」
魔法少女だから。
そう、初音の支給品の中にまぎれていた三角形の宝石。
リニスがフェイトの為に作った、インテリジェントデバイス。
彼女の求めていたデバイス『バルディッシュ』を手にできたから。
走りながらフェイトの姿は子供としては大人びた黒い衣装から姿を変えていく。
黒を基調としたレオタードにスカートを加えた、ダンサーに近しい服装のバリアジャケット。
裏地が赤い黒マントを靡かせて、いつもの魔法少女の姿へと変身する。
でも、それだけではない。
そう、初音の支給品の中にまぎれていた三角形の宝石。
リニスがフェイトの為に作った、インテリジェントデバイス。
彼女の求めていたデバイス『バルディッシュ』を手にできたから。
走りながらフェイトの姿は子供としては大人びた黒い衣装から姿を変えていく。
黒を基調としたレオタードにスカートを加えた、ダンサーに近しい服装のバリアジャケット。
裏地が赤い黒マントを靡かせて、いつもの魔法少女の姿へと変身する。
でも、それだけではない。
「え?」
バリアジャケットのデザインが僅かに違っていた。
今までは手甲と言った防具を手足には付けなかったはず。
更に、バルディッシュも何処か形状が違うようにも見える。
今までは手甲と言った防具を手足には付けなかったはず。
更に、バルディッシュも何処か形状が違うようにも見える。
(バルディッシュだけど、何か違う?)
バルディッシュであってバルディッシュではない。
敗北を喫した彼が自分の意志で、自分の想いで新たな力を得た姿。
一度破壊され、修復の際にベルカ式のカードリッジシステムを搭載されたもの。
更なる先へと突き進んだ(アサルト)、未来のバルディッシュ。
敗北を喫した彼が自分の意志で、自分の想いで新たな力を得た姿。
一度破壊され、修復の際にベルカ式のカードリッジシステムを搭載されたもの。
更なる先へと突き進んだ(アサルト)、未来のバルディッシュ。
『bardiche assault.』
未来のとは察することは付かなかった。
別世界と言う概念を良く知る彼女にとっては、
そっちの可能性の方を考えてしまうから。
母のプレシアはアリシアの為に狂気じみた行動に出ていた。
バルディッシュのバックアップがあってもおかしくはないのだと。
別世界と言う概念を良く知る彼女にとっては、
そっちの可能性の方を考えてしまうから。
母のプレシアはアリシアの為に狂気じみた行動に出ていた。
バルディッシュのバックアップがあってもおかしくはないのだと。
「……そう、分かった。それが今の名前なんだね。」
でも分かった。たとえ自分の知らないバルディッシュでも、
バルディッシュは自分を知っている。分かっているのだと。
バルディッシュは自分を知っている。分かっているのだと。
「一緒に、戦ってくれる?」
『yes sir.』
フェイトに忠実に、そして寡黙に答える。
よくやった問答が短い時間の中で交わされた。
ならばこれ以上の疑問は不要。いまするべきはただ一つ。
生死を問わぬと言う点はあれど、勝って生き延びると。
吹き飛ぶ明を追走するように飛行し接近する。
よくやった問答が短い時間の中で交わされた。
ならばこれ以上の疑問は不要。いまするべきはただ一つ。
生死を問わぬと言う点はあれど、勝って生き延びると。
吹き飛ぶ明を追走するように飛行し接近する。
『cartridge Load Recommendation.』
「バルディッシュ、カードリッジロード!」
推奨された行為。意味がある行為だと理解し、
フェイトの宣言と共にバルディッシュは少し形を変える。
弾丸を装填するかのように弾倉が回転し、元の形へと戻る。
今までのバルディッシュにはなかったカードリッジロード。
カードリッジロードは、要するに圧縮した魔力を得るためのものだ。
単純な魔力総量を上げることになり、普段以上に移動に魔力を回せる。
猟銃の一撃にも劣らぬ動きは明の右ストレートを華麗に回避し、背後へ回り込む。
元々フェイトは攻撃とスピード寄りの一撃離脱を得意とする戦術を持つ。
だから慣れないスピードであっても、十全な立ち回りが可能となっていた。
フェイトの宣言と共にバルディッシュは少し形を変える。
弾丸を装填するかのように弾倉が回転し、元の形へと戻る。
今までのバルディッシュにはなかったカードリッジロード。
カードリッジロードは、要するに圧縮した魔力を得るためのものだ。
単純な魔力総量を上げることになり、普段以上に移動に魔力を回せる。
猟銃の一撃にも劣らぬ動きは明の右ストレートを華麗に回避し、背後へ回り込む。
元々フェイトは攻撃とスピード寄りの一撃離脱を得意とする戦術を持つ。
だから慣れないスピードであっても、十全な立ち回りが可能となっていた。
『Haken Form.』
フェイトにとってはサイズフォームだが、
未来ではそう呼ばれるフォームへと形を変える。
バルディッシュの先端に翼めいた光の刃が形を作り、
光の鎌とでも呼ぶべき姿になってその背中に斬撃を加える。
接近戦での攻撃としての強みのある攻撃はこの状況でも発揮され、
明の人間からかけ離れた肌色の背へと、僅かながらではあるが紅い筋を刻む。
文字通りかすり傷だが、かすり傷でもダメージを与えられることは分かった。
それがわかれば、きっとこの戦いにも勝機があるかもしれないと。
未来ではそう呼ばれるフォームへと形を変える。
バルディッシュの先端に翼めいた光の刃が形を作り、
光の鎌とでも呼ぶべき姿になってその背中に斬撃を加える。
接近戦での攻撃としての強みのある攻撃はこの状況でも発揮され、
明の人間からかけ離れた肌色の背へと、僅かながらではあるが紅い筋を刻む。
文字通りかすり傷だが、かすり傷でもダメージを与えられることは分かった。
それがわかれば、きっとこの戦いにも勝機があるかもしれないと。
(でも油断はしない!)
これで勝てれば、明はあそこまで悩むことはしない。
フェイトはすぐに距離を取れば、明が振り向きながらの右腕を振るう。
一撃離脱のスタイルを取っていたお陰で回避は無事に成功するが、
当たってしまえば致命通り越して絶命の一撃だったことは想像に難くない。
回避特化にしている都合彼女の防御魔法は必要最低限のレベルのものだ。
あんなものを防げるだけの強度を期待する方が無理だろう。
フェイトはすぐに距離を取れば、明が振り向きながらの右腕を振るう。
一撃離脱のスタイルを取っていたお陰で回避は無事に成功するが、
当たってしまえば致命通り越して絶命の一撃だったことは想像に難くない。
回避特化にしている都合彼女の防御魔法は必要最低限のレベルのものだ。
あんなものを防げるだけの強度を期待する方が無理だろう。
離れたフェイトに向けて触覚から電撃が放たれる。
いや、厳密には超音波だがそうとしか見えないものだ。
防御魔法は詠唱せずとも自動的に発動されるのと、
物理的な破壊力を伴ってないお陰で防ぐことは容易だ。
もっともあくまでそれについてはの話であって、
それを中断して即座に迫っての物理攻撃は別になる。
絶命とされる攻撃を受ける前に宙へと逃げるように舞う。
続けて追走し、風を切る轟音と共に悪魔が襲い掛かる。
いや、厳密には超音波だがそうとしか見えないものだ。
防御魔法は詠唱せずとも自動的に発動されるのと、
物理的な破壊力を伴ってないお陰で防ぐことは容易だ。
もっともあくまでそれについてはの話であって、
それを中断して即座に迫っての物理攻撃は別になる。
絶命とされる攻撃を受ける前に宙へと逃げるように舞う。
続けて追走し、風を切る轟音と共に悪魔が襲い掛かる。
『Photon lancer multi shot.』
迎撃の為、逃げながら周囲に発射体(フォトンスフィア)を生成。
すぐさま槍のような魔力弾を何十発も雨の如く連射する。
多少怯みこそしているものの、動きを止めるには至らない。
迫るアッパーカットも逃げるように降下することで回避。
すぐさま槍のような魔力弾を何十発も雨の如く連射する。
多少怯みこそしているものの、動きを止めるには至らない。
迫るアッパーカットも逃げるように降下することで回避。
「あ、あれは何なのです!?」
モッコスの戦いも殆ど見ていない彼女にとっては、
ユカポンの支給品などで断片的でしかなかったものの、
これが異能が跋扈する舞台だと言うことをまともに認識できる場面だ。
戦場は空中だ。リフレクターに慣れない以上ジャンプも人並みでは、
来夢でも参加は叶わず、ただ見届ける状態でしかできていない来夢に尋ねる。
ユカポンの支給品などで断片的でしかなかったものの、
これが異能が跋扈する舞台だと言うことをまともに認識できる場面だ。
戦場は空中だ。リフレクターに慣れない以上ジャンプも人並みでは、
来夢でも参加は叶わず、ただ見届ける状態でしかできていない来夢に尋ねる。
「見ての通りよ……悪魔と融合した人間。
私だってにわかには信じられなかったけど。
それよりもあなた、指輪を支給品に貰ってない?」
私だってにわかには信じられなかったけど。
それよりもあなた、指輪を支給品に貰ってない?」
バルディッシュのように指輪がある可能性がある。
もしかしたら自分の、リフレクターの指輪の可能性だってあるはずだ。
流石に二人そろって変身アイテムを彼女が持ってると言う可能性は低いが、
確認しないことには始まらないことだ。
もしかしたら自分の、リフレクターの指輪の可能性だってあるはずだ。
流石に二人そろって変身アイテムを彼女が持ってると言う可能性は低いが、
確認しないことには始まらないことだ。
「は、初音が持ってて残ってるのは───」
『Arc Saber.』
空中では熾烈な戦いが続いている。
距離を取ったフェイトがハーケンフォームの光の刃をブーメランのように飛ばす。
三日月上の刃は高速回転しながら明へと迫るも、それを片腕で受け止めた。
刃の都合突き刺さってはいるが、腕を絶つほどの一撃には余りにも浅い。
距離を取ったフェイトがハーケンフォームの光の刃をブーメランのように飛ばす。
三日月上の刃は高速回転しながら明へと迫るも、それを片腕で受け止めた。
刃の都合突き刺さってはいるが、腕を絶つほどの一撃には余りにも浅い。
(駄目だ、不動さんの強さについていけない!)
魔法少女になったところでどうにかなる問題ではなかった。
確かにフェイトは優れた魔法少女だし、戦闘経験も豊富であるのは事実。
でも足りない。時空管理局に就いていた未来のフェイトであればまだしも、
闇の書の戦いすら経ていない彼女のパワーや魔法力では何もかも足りない。
スピードに優れてると自負するフェイトを前にしても難なく追いつく速度。
すんでのところで避けれてこそいるが、一度でも当たれば死を迎える。
これを無限に繰り返しながら勝利できる程、メンタルは超人ではない。
確かにフェイトは優れた魔法少女だし、戦闘経験も豊富であるのは事実。
でも足りない。時空管理局に就いていた未来のフェイトであればまだしも、
闇の書の戦いすら経ていない彼女のパワーや魔法力では何もかも足りない。
スピードに優れてると自負するフェイトを前にしても難なく追いつく速度。
すんでのところで避けれてこそいるが、一度でも当たれば死を迎える。
これを無限に繰り返しながら勝利できる程、メンタルは超人ではない。
「フェイト! こっちに引き付けて動きを止めることはできる?」
「ッ、はい!!」
地上にいる来夢からの指示。
何かしらの作戦があるのだと分かって地上へ降りる。
すぐさま流星の如く迫る明を、振り向きながら空へと手を翳す。
手足に光の輪が浮かび、相手の動きを鈍らせるはライトニングバインド。
彼女が使っている高速魔法で動きを止めるには成功するが、
何かしらの作戦があるのだと分かって地上へ降りる。
すぐさま流星の如く迫る明を、振り向きながら空へと手を翳す。
手足に光の輪が浮かび、相手の動きを鈍らせるはライトニングバインド。
彼女が使っている高速魔法で動きを止めるには成功するが、
(バインドをかけてあれだけ動けるの!?)
なのはの動きをほぼ止められたバインドの力も、
悪魔人間を相手にしては完全な拘束はできなかった。
まだ近づいてこないだけましだが、腕を振るわれては近づくことはできないし、
集中力を途切れさせたらすぐにバインドは解除されそうなので攻撃できない。
来夢の考えが上手くいけばいいことを願いながらバインドに集中し続ける。
悪魔人間を相手にしては完全な拘束はできなかった。
まだ近づいてこないだけましだが、腕を振るわれては近づくことはできないし、
集中力を途切れさせたらすぐにバインドは解除されそうなので攻撃できない。
来夢の考えが上手くいけばいいことを願いながらバインドに集中し続ける。
「と、届いてるですか……?」
初音が明へ懐中電灯のようものを向けて光を当てる。
視線を逸らしたりしているので光を認識はされてるようだが、
特別何か強い変化が起きてるようには見受けられないままだ。
視線を逸らしたりしているので光を認識はされてるようだが、
特別何か強い変化が起きてるようには見受けられないままだ。
「やっぱり、悪魔にそういう概念はないみたいね……ライムが行く。」
来夢としてもこれについてはあまり期待はしていなかった。
相手が相手だ。人間なら十分通じたであろうそれも役には立たない。
相手が空中にいるので届くかは分からないとしても、火車切広光を使おうとするが、
相手が相手だ。人間なら十分通じたであろうそれも役には立たない。
相手が空中にいるので届くかは分からないとしても、火車切広光を使おうとするが、
「あの、それは?」
一体その懐中電灯で何をしたのか気になってそれについて尋ねる。
先ほど二人にした内容をそのまま初音が答えると、
先ほど二人にした内容をそのまま初音が答えると、
「! それ、私にやってもらえますか!」
あることをフェイトは思いつく。
「え?」
突然の提案に三人が戸惑う。
これを使って弱体化を目論んだのだ。
仲間に使う、などと言う発想などなかった。
これを使って弱体化を目論んだのだ。
仲間に使う、などと言う発想などなかった。
「何を言ってるの!? 使ったら元に戻る手段がないのよ!?」
これの使用についてみさえが猛反対する。
一定時間とかではなく、一生そのままだ。
二度と消費したものを取り戻すことはできない。
子供の彼女に使うには酷な代物であることは確かだ。
初音も来夢も、同じ立場でこれを自分に使って解決できるとしても躊躇う。
少し誤れば、もっと悲惨なことになる可能性があるのだから。
一定時間とかではなく、一生そのままだ。
二度と消費したものを取り戻すことはできない。
子供の彼女に使うには酷な代物であることは確かだ。
初音も来夢も、同じ立場でこれを自分に使って解決できるとしても躊躇う。
少し誤れば、もっと悲惨なことになる可能性があるのだから。
「ですが、これしかないんです! 勝てる可能性があるなら、
私の意志で信じた道を行きたい……だから、お願いします!」
私の意志で信じた道を行きたい……だから、お願いします!」
正直安直な思考ではあると思った。
だが今の状況での打開策は見つからない。
単純な思考でしかなくとも、できることを全部ぶつけたい。
後戻りはできないとしても、行き先が例え暗闇の空でも信じて進むと決めたから。
だが今の状況での打開策は見つからない。
単純な思考でしかなくとも、できることを全部ぶつけたい。
後戻りはできないとしても、行き先が例え暗闇の空でも信じて進むと決めたから。
人とは多くの偶然がいくつも重なって生きている。
その中から、自分の道を間違えわないように選んで行く。
間違えずに過ごしていきたい。自分の意志で、自分の想いで。
それはバルディッシュも同じだ。このまま終わるなんて絶対に嫌だ。
その中から、自分の道を間違えわないように選んで行く。
間違えずに過ごしていきたい。自分の意志で、自分の想いで。
それはバルディッシュも同じだ。このまま終わるなんて絶対に嫌だ。
「もう、バインドも保てません……お願いします!」
「は、初音はどうすれば。」
「……やってあげて。勿論、やりすぎない程度に。」
ナスタシアによって操られた来夢にとって、
自分の意志でしっかりと歩まんとするフェイトは何処か眩く見える。
彼女を否定したくなく、ライトが明ではなくフェイトへと当てられる。
先ほどまでは何の効果も得られなかったそれは突如として効果を発揮した。
突然フェイトの髪は伸び、幼い彼女の身体は十分すぎるスタイルに変貌していく。
バリアジャケットがその姿のサイズに合わせて形を即座に変えていき、
既存の恰好を今の体格に合わせたものになる。
自分の意志でしっかりと歩まんとするフェイトは何処か眩く見える。
彼女を否定したくなく、ライトが明ではなくフェイトへと当てられる。
先ほどまでは何の効果も得られなかったそれは突如として効果を発揮した。
突然フェイトの髪は伸び、幼い彼女の身体は十分すぎるスタイルに変貌していく。
バリアジャケットがその姿のサイズに合わせて形を即座に変えていき、
既存の恰好を今の体格に合わせたものになる。
二十一世紀の秘密道具、成長そくしんライト。
効果はもはや名前の通り。光を当てた相手を強制的に成長させるためのもの。
単純な考えと言うのはこういうことだ。元々フェイトは戦いに身を投じた都合、
精神的には十分出来上がっている。必要なものがあるとするなら肉体的な成長のみ。
純粋に魔力の質、膂力、そう言ったものが少なくとも子供の時よりはずっと強いから。
効果はもはや名前の通り。光を当てた相手を強制的に成長させるためのもの。
単純な考えと言うのはこういうことだ。元々フェイトは戦いに身を投じた都合、
精神的には十分出来上がっている。必要なものがあるとするなら肉体的な成長のみ。
純粋に魔力の質、膂力、そう言ったものが少なくとも子供の時よりはずっと強いから。
「───ありがとうございます。これで、まだ戦えます!!」
657:BRAVE PHOENIX ◆EPyDv9DKJs:2022/09/08(木) 06:50:12 ID:hjuuoJcM0
故にフェイトは捨てた。
なのはと過ごすであったろう幼き時間を全て投げ捨てて。
彼女達を守るため、二十代にまでその肉体を強引に成長させた。
全てが別々だ。プレシア事件を終えたばかりの幼いフェイトが、
闇の書の戦いの経験をしているバルディッシュを手にして、
時空管理局の職務に就く程の体格でいると言う全てがバラバラで。
何処にも存在しないフェイト・テスタロッサが辺獄の舞台を駆ける。
故にフェイトは捨てた。
なのはと過ごすであったろう幼き時間を全て投げ捨てて。
彼女達を守るため、二十代にまでその肉体を強引に成長させた。
全てが別々だ。プレシア事件を終えたばかりの幼いフェイトが、
闇の書の戦いの経験をしているバルディッシュを手にして、
時空管理局の職務に就く程の体格でいると言う全てがバラバラで。
何処にも存在しないフェイト・テスタロッサが辺獄の舞台を駆ける。
「行くよ、バルディッシュ!」
『yes sir.』
フェイトが再び上空へと舞う。
拘束が解除され明がそのまま追跡。
先程よりもはるかに速い速度で上昇するが、
やはり悪魔人間である明相手では追いつかれる。
斧のような形状であるデバイスフォームと似た形状の、
今はアサルトフォームで追走してきた明へとその一撃叩き込む。
重苦しい音が響き、防いだ拳から血が噴き出し、先程以上の効果はある。
攻撃の反動で距離を取りながら、互いに向かい合う。
拘束が解除され明がそのまま追跡。
先程よりもはるかに速い速度で上昇するが、
やはり悪魔人間である明相手では追いつかれる。
斧のような形状であるデバイスフォームと似た形状の、
今はアサルトフォームで追走してきた明へとその一撃叩き込む。
重苦しい音が響き、防いだ拳から血が噴き出し、先程以上の効果はある。
攻撃の反動で距離を取りながら、互いに向かい合う。
「明さん……私が、止めます。バルディッシュ、カートリッジロード!」
再びカードリッジロードからの加速。
アサルトフォームで脇腹を抉るように斬りつける。
とは言え似たような攻撃を見た影響で容易に回避されてしまう。
アサルトフォームで脇腹を抉るように斬りつける。
とは言え似たような攻撃を見た影響で容易に回避されてしまう。
「伸びなさい!」
みさえの宣言と共に如意棒が空へと勢いよく伸びる。
如意棒が蝙蝠のような翼へと被弾し、僅かにだがバランスを崩す。
ダメージらしいダメージにならないが、これだけでも十分だ。
注意が逸らしさえすれば、それで。
如意棒が蝙蝠のような翼へと被弾し、僅かにだがバランスを崩す。
ダメージらしいダメージにならないが、これだけでも十分だ。
注意が逸らしさえすれば、それで。
『Zamber form.』
(バルディッシュの新しいフォーム!)
空へ掲げるようにバルディッシュを構えると、
フェイトも知らない形へと形状を変えていき、
身の丈を超えるかのような大剣へと形状を変え、そのままスイング。
今までのフォームと違って剣についてはフェイトにとって初めてだ。
だから上手く振るい損ねて、剣と言うよりは鈍器のような一撃。
それでも注意がそれた明に直撃し、近くの家屋へと叩き込まれる。
フェイトも知らない形へと形状を変えていき、
身の丈を超えるかのような大剣へと形状を変え、そのままスイング。
今までのフォームと違って剣についてはフェイトにとって初めてだ。
だから上手く振るい損ねて、剣と言うよりは鈍器のような一撃。
それでも注意がそれた明に直撃し、近くの家屋へと叩き込まれる。
「やった、決まったのです!」
屋根を突っ切るだけの一撃。
普通に重傷ものであり初音は喜ぶも、
隣の来夢は眉間にしわを寄せたままだ。
普通に重傷ものであり初音は喜ぶも、
隣の来夢は眉間にしわを寄せたままだ。
「まだよ! 何が起きるか───」
建物が悲鳴を上げながら不動明が復帰する。
ただの復帰ではなく、その光景に一瞬思考停止しかけた。
何故なら、突っ込んだ家屋の屋根を丸ごと持ち上げていたのだ。
とんでもない武器を前に、四人ともそのスケールに一瞬唖然としてしまう。
端から瓦が次々と落ちていく中、横薙ぎに振るわれた屋根の一撃は先の意趣返しのようだ。
高速で間合いから後退する形で回避し、飛来する残骸の一部も難なく避けていく。
だが明の攻撃は続く。フェイトにではなく、残った三人の方にそのまま屋根を投げつける。
ただの復帰ではなく、その光景に一瞬思考停止しかけた。
何故なら、突っ込んだ家屋の屋根を丸ごと持ち上げていたのだ。
とんでもない武器を前に、四人ともそのスケールに一瞬唖然としてしまう。
端から瓦が次々と落ちていく中、横薙ぎに振るわれた屋根の一撃は先の意趣返しのようだ。
高速で間合いから後退する形で回避し、飛来する残骸の一部も難なく避けていく。
だが明の攻撃は続く。フェイトにではなく、残った三人の方にそのまま屋根を投げつける。
何処かの良家の広い屋根だ。
いかに広々とした道が舗装された平安京でも、
余裕で道を、参加者ごと容易に圧殺するだけの範囲を持つ。
いかに広々とした道が舗装された平安京でも、
余裕で道を、参加者ごと容易に圧殺するだけの範囲を持つ。
「させない!」
即座に軌道上に移動し、そのままザンバーフォームで一刀両断。
しかし残骸そのものは残ったままであって三者に襲い掛かる。
確認をしたかったが、一刀の隙に一気に肉薄してきた相手に余裕はない。
なんとか顔面を逸らすことでその拳を回避はできたが、頬を掠めた拳で刻まれた傷が、
本当にぎりぎりであったことを教えてくれた。
しかし残骸そのものは残ったままであって三者に襲い掛かる。
確認をしたかったが、一刀の隙に一気に肉薄してきた相手に余裕はない。
なんとか顔面を逸らすことでその拳を回避はできたが、頬を掠めた拳で刻まれた傷が、
本当にぎりぎりであったことを教えてくれた。
『Haken form Haken saber.』
「分かった、お願い!」
ハーケンフォームへ切り替えを推奨され、
距離を取ると同時に即座に受け入れてフォームを切り替える。
名前の語感から、恐らくアークセイバーの類なのだと信じてその要領で振るう。
距離を取ると同時に即座に受け入れてフォームを切り替える。
名前の語感から、恐らくアークセイバーの類なのだと信じてその要領で振るう。
「ハーケン、セイバー!!」
ハーケンセイバーはアークセイバー同様の刃を飛ばす技。
元より殺傷能力が高い代物ではあったが、今の姿ならば更に高い。
ただ段違いだからと言って弾速は変わっているわけではなかった。
アークセイバーと似たような攻撃では、容易にその一撃を回避されてしまう。
元より殺傷能力が高い代物ではあったが、今の姿ならば更に高い。
ただ段違いだからと言って弾速は変わっているわけではなかった。
アークセイバーと似たような攻撃では、容易にその一撃を回避されてしまう。
(外した、まずい!)
盛大に隙を晒したことで、
明にとって攻撃の最大のチャンスが訪れた。
防御魔法を使っても死を予感させるその一撃。
後はバリアで届かなかった一瞬の間との勝負だが、
明にとって攻撃の最大のチャンスが訪れた。
防御魔法を使っても死を予感させるその一撃。
後はバリアで届かなかった一瞬の間との勝負だが、
「え?」
届かない。バリアにすら拳が届かない。
何故なら、明の左腕が切断されて宙を舞うから。
それは奇しくも、デビルマンが戦ったシレーヌの時と同じ展開だ。
何故なら、明の左腕が切断されて宙を舞うから。
それは奇しくも、デビルマンが戦ったシレーヌの時と同じ展開だ。
ハーケンセイバーはフェイトも理解していなかったが、
アークセイバーの上位種として向上した部分に追尾性能がある。
だから外したとしても攻撃はまだ続いていることを、今彼女は知った。
アモンは暴力的に見えて戦闘中でも相手の動きを見てしっかりと対策をする。
だが彼女自身が知らなかったので、意図しないものを推測することはできない。
アークセイバーの上位種として向上した部分に追尾性能がある。
だから外したとしても攻撃はまだ続いていることを、今彼女は知った。
アモンは暴力的に見えて戦闘中でも相手の動きを見てしっかりと対策をする。
だが彼女自身が知らなかったので、意図しないものを推測することはできない。
「バルディッシュ、バインド!」
片腕を失ってるからか肉体的に成長したからか、
先ほどよりも深く集中せずとも拘束の余裕がある。
今なら狙える大技を使うべく、地上へと降りた。
空中でも問題ないが、三人の様子の確認したかったからでもあるが。
先ほどよりも深く集中せずとも拘束の余裕がある。
今なら狙える大技を使うべく、地上へと降りた。
空中でも問題ないが、三人の様子の確認したかったからでもあるが。
「皆! 無事───!?」
三人とも大事には至ってないが、少なからず負傷を追っていた。
初音は破片が当たったことで額から血を流していて、
来夢は瓦が当たったことで腕に打撲を受けて腕を抑え、
みさえに至っては残骸に足が挟まっていて動けなくなっている。
初音は破片が当たったことで額から血を流していて、
来夢は瓦が当たったことで腕に打撲を受けて腕を抑え、
みさえに至っては残骸に足が挟まっていて動けなくなっている。
「ごめんなさい、私のせいで……」
「は、初音は大丈夫なのです。」
「気にしないで。幸い足は潰れてないから!」
「それよりも、やりたかったことに集中して。」
「……はい。」
今は懺悔する時ではない。
するべきことを間違えることなく、空を見上げる。
するべきことを間違えることなく、空を見上げる。
「バルディッシュ、サンダースマッシャーの上位はある?」
アークセイバーを超えるハーケンセイバーの存在があった。
それを考えれば、恐らくバルディッシュなら上位の魔法を知ってる筈だと。
それを考えれば、恐らくバルディッシュなら上位の魔法を知ってる筈だと。
『Plasma smasher.』
「……分かった! 行くよ、バルディッシュ!!」
サンダースマッシャーのやり方は分かっている。
左手を空で拘束された明へと掲げ、魔法力を集中させていく。
なのはのディバインバスターを上回る威力を誇ったサンダースマッシャー。
更にその亜種となる、射程を犠牲に威力を強めた上位の攻撃を放つ。
左手を空で拘束された明へと掲げ、魔法力を集中させていく。
なのはのディバインバスターを上回る威力を誇ったサンダースマッシャー。
更にその亜種となる、射程を犠牲に威力を強めた上位の攻撃を放つ。
「プラズマ───スマッシャー!!」
バインドの拘束を強引に振りほどいて、
明のも対抗するように右手から熱光線を放つ。
辺獄の空を目指す雷光と、地上を目指す炎熱の一撃。
片腕での攻撃ともあってフェイトが有利……かに思われたが。
互いの攻撃は拮抗───否。フェイトの方が押されていた。
明のも対抗するように右手から熱光線を放つ。
辺獄の空を目指す雷光と、地上を目指す炎熱の一撃。
片腕での攻撃ともあってフェイトが有利……かに思われたが。
互いの攻撃は拮抗───否。フェイトの方が押されていた。
「ッ、クゥ……ッ!!」
フェイトが大人になったことは全てがメリットではない。
肉体的に成長したことで使える魔力の質や総量は増えただろうが、
同時にそれは使いすぎたことを意味する。単純に消耗しすぎていた。
プラズマスマッシャーに使う魔力が、余り残されていないということだ。
相手が相手だ。余力を残せる余裕があるとは言えなかったので仕方ないことではある。
肉体的に成長したことで使える魔力の質や総量は増えただろうが、
同時にそれは使いすぎたことを意味する。単純に消耗しすぎていた。
プラズマスマッシャーに使う魔力が、余り残されていないということだ。
相手が相手だ。余力を残せる余裕があるとは言えなかったので仕方ないことではある。
「魔法力が……!!」
「魔力……フェイト、これ!」
来夢が彼女の魔力不足に気付き、青い液体の入った瓶を取り出す。
余裕がないので一切の説明の暇はなく、それを信じて差し出されたそれを飲みたいが、
左手は今攻撃の真っただ中で、右手はバルディッシュを手にしている都合手に取れない。
来夢に飲ませてもらう形になり、少し不格好な光景になるも飲み干せば、即座に魔力を取り戻す。
普通の魔法使いが作ったポーションの効果は即席で魔力が必要な場面で絶大な効果を得る。
魔力を取り戻したことで次第に押し始めたことで優勢に変わった。
だと言うのに、フェイトの表情は曇ったままだ。
余裕がないので一切の説明の暇はなく、それを信じて差し出されたそれを飲みたいが、
左手は今攻撃の真っただ中で、右手はバルディッシュを手にしている都合手に取れない。
来夢に飲ませてもらう形になり、少し不格好な光景になるも飲み干せば、即座に魔力を取り戻す。
普通の魔法使いが作ったポーションの効果は即席で魔力が必要な場面で絶大な効果を得る。
魔力を取り戻したことで次第に押し始めたことで優勢に変わった。
だと言うのに、フェイトの表情は曇ったままだ。
「後ちょっと、なのに……!」
次第に押し始めたのは事実だが、その速度はゆっくりとだ。
なら何も問題ないのでは? と思われるが、刻一刻と禁止エリアのリミットが待つ。
勝つまでが余りに長すぎる。みさえも動けない状態だから、すぐに勝たなければならない。
だと言うのに突破できない。これが八将神の力だと言うのか。
これ以上、フェイトにはできる手段を持ち合わせていなかった。
なら何も問題ないのでは? と思われるが、刻一刻と禁止エリアのリミットが待つ。
勝つまでが余りに長すぎる。みさえも動けない状態だから、すぐに勝たなければならない。
だと言うのに突破できない。これが八将神の力だと言うのか。
これ以上、フェイトにはできる手段を持ち合わせていなかった。
しかし忘れてはならない。
なのはたちがプレシアの下へ乗り込んだ時もだ。
一人で解決できる力を持った人物はいなかった。
ユーノの拘束魔法も、なのはの攻撃魔法だけでも足りない。
無論、広範囲の攻撃を有したフェイトだけでも。
一人で解決できる力を持った人物はいなかった。
ユーノの拘束魔法も、なのはの攻撃魔法だけでも足りない。
無論、広範囲の攻撃を有したフェイトだけでも。
「の、伸びやがれです───!!」
そう。他の二人には別だった。
いつの間にか初音がみさえから離れた位置に落ちていた如意棒を伸ばし、
明の顔面、それも目潰しと絵面通りの殺意に溢れた一撃。
先ほど同様に怯ませる程度の一撃でしかなかったが、
いつの間にか初音がみさえから離れた位置に落ちていた如意棒を伸ばし、
明の顔面、それも目潰しと絵面通りの殺意に溢れた一撃。
先ほど同様に怯ませる程度の一撃でしかなかったが、
「フェイト、今!」
来夢も続いて猟銃を放ちながら促す。
同じく目潰しを想定した一撃は僅かにダメージを与えた。
今この一瞬に起きた僅かな怯みが、運命を分ける。
同じく目潰しを想定した一撃は僅かにダメージを与えた。
今この一瞬に起きた僅かな怯みが、運命を分ける。
「───ハアアアアア!!」
僅かに緩んだ瞬間、更に魔法力を叩き込む。
雷光が熱光線を両断し、光は突き進んでいく。
空へと上る雷光の一撃はなのはの魔法と同じ、
スターライトブレイカーに匹敵するかのようだ。
雷光が熱光線を両断し、光は突き進んでいく。
空へと上る雷光の一撃はなのはの魔法と同じ、
スターライトブレイカーに匹敵するかのようだ。
雷光の中へと姿を消しながら、明は彼方へと飛んで行く。
ダメージを受けながら再生すると言う八将神とデビルマンの力が、
常人どころか優れた悪魔であっても致死量の一撃を耐え凌ぐだけの耐久を誇る。
とは言え無傷とまでは行かない。全身は誰が見てもボロボロの姿のまま、何処かへと消えた。
ダメージを受けながら再生すると言う八将神とデビルマンの力が、
常人どころか優れた悪魔であっても致死量の一撃を耐え凌ぐだけの耐久を誇る。
とは言え無傷とまでは行かない。全身は誰が見てもボロボロの姿のまま、何処かへと消えた。
【C-5 空/一日目/朝】
【不動明@デビルマン(漫画版)/歳殺神】
[状態]:勇者アモンの状態、ダメージ(大)、『人間』への憎悪(若干薄れている)、精神不安定、みさえに対して安らぎの心情
[装備]:なし
[道具]:基本支給品(タブレットはなし)、ランダム支給品×1(強くない、或いは武器以外)
[思考・状況]
基本方針:全てを滅ぼす
(アモン)
1:敵を殺す
[状態]:勇者アモンの状態、ダメージ(大)、『人間』への憎悪(若干薄れている)、精神不安定、みさえに対して安らぎの心情
[装備]:なし
[道具]:基本支給品(タブレットはなし)、ランダム支給品×1(強くない、或いは武器以外)
[思考・状況]
基本方針:全てを滅ぼす
(アモン)
1:敵を殺す
(不動明)
1:政達との合流。最悪、あいつらやみさえさん達の知り合いだけでも逃がしたい。
2:この記憶が本物であった以上、元に戻ったらその時は……
2:襲ってくる者がいたら容赦しない。
3:俺は……不動明なのか!? 悪魔族のアモンなのか!?
4:みさえさん……俺にはまだ守るべき人間が残っている。なら、俺は……悪魔人間だ!
1:政達との合流。最悪、あいつらやみさえさん達の知り合いだけでも逃がしたい。
2:この記憶が本物であった以上、元に戻ったらその時は……
2:襲ってくる者がいたら容赦しない。
3:俺は……不動明なのか!? 悪魔族のアモンなのか!?
4:みさえさん……俺にはまだ守るべき人間が残っている。なら、俺は……悪魔人間だ!
[備考]
※参戦時期は牧村美樹死亡後。
※八将神としての人格はアモンと統合されています。
その為、アモンとしての人格と不動明としての人格が不定期に出たり引っ込んだりします。
※ドス六たちを殺した記憶が朧気ながらフラッシュバックされています。
※ドミノとの戦いはほとんど覚えていません。
※来夢の事情を知りました。(せつ菜を殺めた顛末)
※来夢からブルリフの世界について簡単な知識を得ました。
※みさえからクレヨンしんちゃんの世界について簡単な知識を得ました。
※彼方へと吹き飛ばされました。どの方角へ飛んだかは後続の書き手にお任せします。
※参戦時期は牧村美樹死亡後。
※八将神としての人格はアモンと統合されています。
その為、アモンとしての人格と不動明としての人格が不定期に出たり引っ込んだりします。
※ドス六たちを殺した記憶が朧気ながらフラッシュバックされています。
※ドミノとの戦いはほとんど覚えていません。
※来夢の事情を知りました。(せつ菜を殺めた顛末)
※来夢からブルリフの世界について簡単な知識を得ました。
※みさえからクレヨンしんちゃんの世界について簡単な知識を得ました。
※彼方へと吹き飛ばされました。どの方角へ飛んだかは後続の書き手にお任せします。
「や、やった、ですか……?」
光とともに消えて行った姿を見て、
やっと自分が生き残ったことを実感できた。
思わずその場でへたり込んでしまう。
やっと自分が生き残ったことを実感できた。
思わずその場でへたり込んでしまう。
「勝てた、けど。みんな、急いで……!!」
地上へ落下に近しい形で降りるフェイトが促す。
勝利の要因に浸る余裕はなかった。
時間はリンボの言う通りならばもう残されてない。
このまま脱出できなければ折角生き延びた意味がない。
勝利の要因に浸る余裕はなかった。
時間はリンボの言う通りならばもう残されてない。
このまま脱出できなければ折角生き延びた意味がない。
「フェイト、初音、二人も手伝って!」
「は……はい!」
来夢は猟銃を捨てて残骸をどけていくが、
生身の人間では残骸をどかすのに一苦労する。
フェイトもすぐに頷き、初音も流されるように行動するが、
みさえが無言で支給品の中からカードを取り出し、それを掲げる。
生身の人間では残骸をどかすのに一苦労する。
フェイトもすぐに頷き、初音も流されるように行動するが、
みさえが無言で支給品の中からカードを取り出し、それを掲げる。
「おや、切羽詰まってる状況だねぇ。時間はなさそうだし、
こっちも今見所な場面だからこれを用意して退散とさせていただくよ。」
こっちも今見所な場面だからこれを用意して退散とさせていただくよ。」
掲げたことでディメーンが呼ばれたものの、
小言を言う暇すら今は惜しいほど面白いことが起きてるのと、此処の四人も時間がない。
お望み通りと言わんばかりに支給品を早急に出した後、即座に退散する。
彼が去った先にあったのは使い古された原付で、店のアイコンと思しき文字が目立つ。
小言を言う暇すら今は惜しいほど面白いことが起きてるのと、此処の四人も時間がない。
お望み通りと言わんばかりに支給品を早急に出した後、即座に退散する。
彼が去った先にあったのは使い古された原付で、店のアイコンと思しき文字が目立つ。
「今の声、放送の……」
「来夢ちゃん、フェイトちゃん、それと初音ちゃんだったよね……それで脱出して。」
三人に動揺が走り、交流のあった二人は特に動揺する。
不安に怯えていたフェイトを、人を殺した来夢を気遣った。
そんな彼女を見捨てろと、死なせると言うことを勧めてると言うことだ。
不安に怯えていたフェイトを、人を殺した来夢を気遣った。
そんな彼女を見捨てろと、死なせると言うことを勧めてると言うことだ。
「何、言ってるんですか! フェイト、まだポーションはあるから魔法で瓦礫を……」
あれだけの魔力が使えるフェイトなら、
この程度の瓦礫は問題ないだろうと。
でも、それはできない。
この程度の瓦礫は問題ないだろうと。
でも、それはできない。
「ゴメン、なさい……」
バルディッシュを杖代わりにしつつ立つフェイト。
マジックポーションは確かに瞬時に魔力を回復させる。
しかし、体力を回復させるわけではないし、フェイトに回復魔法は不得手だ。
動く分には問題ないレベルのものは出来ても、力技をするには向いていない。
だから魔力を回復させたところで、疲労は変わらず存在したままだ。
元々サンダースマッシャーでさえも一度使えばほぼ後がない程消耗する。
更に上位の、今の彼女にとって初めて撃つ魔法。慣れない攻撃はより消耗していた。
マジックポーションは確かに瞬時に魔力を回復させる。
しかし、体力を回復させるわけではないし、フェイトに回復魔法は不得手だ。
動く分には問題ないレベルのものは出来ても、力技をするには向いていない。
だから魔力を回復させたところで、疲労は変わらず存在したままだ。
元々サンダースマッシャーでさえも一度使えばほぼ後がない程消耗する。
更に上位の、今の彼女にとって初めて撃つ魔法。慣れない攻撃はより消耗していた。
「だったら初音、如意棒を縮めてから伸ばせば───」
「そ、それが……できないのです。」
伸びるよう指示しても、縮むように指示してもサイズが変わらない。
先ほど明の攻撃を妨害した一撃を叩き込んだということは、だ。
全身を覆う程の威力のプラズマスマッシャーの巻き添えになって当然のこと。
それで削れてしまったのか定かではないが、ちゃんと機能しなくなっていた。
頼りにしてた手段、両方が使い物にならないとわかると来夢の顔が青ざめる。
先ほど明の攻撃を妨害した一撃を叩き込んだということは、だ。
全身を覆う程の威力のプラズマスマッシャーの巻き添えになって当然のこと。
それで削れてしまったのか定かではないが、ちゃんと機能しなくなっていた。
頼りにしてた手段、両方が使い物にならないとわかると来夢の顔が青ざめる。
「まだ、時間なら……」
来夢は言わなかったことをフェイトが口にした。
今から瓦礫を撤去してみさえを救出して、スクーターに全員乗って脱出。
そんなの、土台無理な話だと言うことを彼女は分かってしまっていた。
だから言えなかった。事実上の死刑宣告だから。
今から瓦礫を撤去してみさえを救出して、スクーターに全員乗って脱出。
そんなの、土台無理な話だと言うことを彼女は分かってしまっていた。
だから言えなかった。事実上の死刑宣告だから。
「時間はギリギリで、事故や敵と出会う可能性だってあるのよ。
第一、来夢ちゃんも腕を怪我して運転が安定してるか怪しいわ。
余裕を持って出なさい。どのみちスクーターは多くても三人用、
全員を連れて移動できる状態でもないから……」
第一、来夢ちゃんも腕を怪我して運転が安定してるか怪しいわ。
余裕を持って出なさい。どのみちスクーターは多くても三人用、
全員を連れて移動できる状態でもないから……」
それをみさえに言われ、フェイトが膝をつく。
ダイエットしておけばよかったわねと、
こんな状況……否、こんな状況だからこそか、彼女はおどける。
彼女達が、特にフェイトが後ろ髪を少しでも引かれないように。
ダイエットしておけばよかったわねと、
こんな状況……否、こんな状況だからこそか、彼女はおどける。
彼女達が、特にフェイトが後ろ髪を少しでも引かれないように。
「……分かり、ました。」
最初に納得できたのは来夢だ。
元より無理だと言うことを理解してしまい、
フェイトは運転できる体力がないし、初音は体格的にできそうにない。
だから一番マシな運転ができるのは彼女だけで、同時にリアリスト故に。
だから原付を運転するべく、準備に取り掛かる。
元より無理だと言うことを理解してしまい、
フェイトは運転できる体力がないし、初音は体格的にできそうにない。
だから一番マシな運転ができるのは彼女だけで、同時にリアリスト故に。
だから原付を運転するべく、準備に取り掛かる。
(初音も、そんな風になれるですか……?)
初音もそれに続いていく。
彼女とは出会ったばかりだから二人程強く意識することはない。
でも、自分よりも他人を尊重できるその姿。ユカポンや充、琴美と同じだ。
誰も彼も、カルネアデスの板を譲り合っている。自分が沈むことを望もうとする。
どうして、そんなに皆して強くいられるのか。羨ましく、疎ましく思えてならなかった。
彼女とは出会ったばかりだから二人程強く意識することはない。
でも、自分よりも他人を尊重できるその姿。ユカポンや充、琴美と同じだ。
誰も彼も、カルネアデスの板を譲り合っている。自分が沈むことを望もうとする。
どうして、そんなに皆して強くいられるのか。羨ましく、疎ましく思えてならなかった。
「野原さん。ごめん、なさい……!」
フェイトだけはその場で崩れ、大粒の涙を流す。
外見は大人でも、中身は小学生と変わらない精神年齢なことに変わりはない。
自分がちゃんと対処できていれば、こんなことはならなかった。
如意棒の機能しなかった原因も合わせてしまえば、
彼女を死なせるのは、事実上自分であるのだと。
外見は大人でも、中身は小学生と変わらない精神年齢なことに変わりはない。
自分がちゃんと対処できていれば、こんなことはならなかった。
如意棒の機能しなかった原因も合わせてしまえば、
彼女を死なせるのは、事実上自分であるのだと。
「何言ってるの。フェイトちゃんは明君に誰も殺させなかった。とても凄いことじゃない。」
「でも、野原さんが!」
「フェイトちゃんがいたから、全員潰されずに済んだ。
それに明君の忠告を無視した結果、と思えば仕方ないもの。
私のは事故みたいなものよ。だから気にしないで……って無理よね。
じゃあ、あの人……夫に会ったら伝えて。『ヘソクリ、タンスの奥にあるから使うように』って。」
それに明君の忠告を無視した結果、と思えば仕方ないもの。
私のは事故みたいなものよ。だから気にしないで……って無理よね。
じゃあ、あの人……夫に会ったら伝えて。『ヘソクリ、タンスの奥にあるから使うように』って。」
「……え?」
実質それが辞世の句。
聞き間違えたのかと二度見してしまう。
それが最後のでいいのだろうかと。
聞き間違えたのかと二度見してしまう。
それが最後のでいいのだろうかと。
「えっと、それだけでいいんですか……?」
「あ、やっぱりなし! 素直に『愛してる』にして!」
「は、はい……」
気を遣わせたくないのだろう。
これから死ぬという態度ではない。
無理して此方を笑わせようとしている。
これから死ぬという態度ではない。
無理して此方を笑わせようとしている。
「……じゃあ追加。行って、そしてしっかり生きて。
それと、もしもできるならで彼を元に戻してあげて。」
それと、もしもできるならで彼を元に戻してあげて。」
もうどうにもならないとしても、
明を何とか解放してあげてほしい。
方向性は違うが敵組織に洗脳された経験もあることだ。
自分を失った状態と言うことの恐ろしさは十分に理解できる。
でもあれだけの強さだ。殺さないようにするのは難しいだろう。
可能なら生きたままで、と言う程度に留めてもらうことにする。
明を何とか解放してあげてほしい。
方向性は違うが敵組織に洗脳された経験もあることだ。
自分を失った状態と言うことの恐ろしさは十分に理解できる。
でもあれだけの強さだ。殺さないようにするのは難しいだろう。
可能なら生きたままで、と言う程度に留めてもらうことにする。
「そんで、マンボだかタンボとか言うあいつを一発引っ叩いてちょうだい。」
「フェイト、初音。準備できたから急いで。」
やはり彼女にはすぐに受け入れられないことだ。
どうしても『たら、れば』を思えてならなかった。
そんな余裕を持てる相手ではないことは分かっていても。
どうしても『たら、れば』を思えてならなかった。
そんな余裕を持てる相手ではないことは分かっていても。
「───はい。分かり、ました……」
納得はできなかったが、自分が生きないと明も、その言葉も伝えられない。
それこそしてはいけないものだと受け入れ、素直にフェイトは原付へ向かう。
来夢がハンドルを握り、フェイトが後ろに乗り、更にそのフェイトの膝に初音が乗る、
かなり強引な三人乗りをした状態で、原付はゆっくりとだが走り出す。
運動能力の低い初音や体力の底をついてるフェイトを抱えても、
十分に禁止エリアからは抜け出せる程度には安定した速度で。
それこそしてはいけないものだと受け入れ、素直にフェイトは原付へ向かう。
来夢がハンドルを握り、フェイトが後ろに乗り、更にそのフェイトの膝に初音が乗る、
かなり強引な三人乗りをした状態で、原付はゆっくりとだが走り出す。
運動能力の低い初音や体力の底をついてるフェイトを抱えても、
十分に禁止エリアからは抜け出せる程度には安定した速度で。
「……慰めにならないと思うけど、言うわね。」
運転しながら、来夢は呟く。
誰に対して言ってるかは分かっており、
初音もフェイトも黙ってそのまま聞き続ける。
誰に対して言ってるかは分かっており、
初音もフェイトも黙ってそのまま聞き続ける。
「この結果に思うところがない、と言えば嘘になるわ。
出来れば、あの人を私だって助けたかった。
でも、貴女は全力で戦って私達を守ってくれた。
ライムができたことなんて、薬とこんなことぐらいだから。」
出来れば、あの人を私だって助けたかった。
でも、貴女は全力で戦って私達を守ってくれた。
ライムができたことなんて、薬とこんなことぐらいだから。」
来夢はフェイト以上に自分が不甲斐ないと思っていた。
指輪がなければ、こんなにも自分は非力なのかと。
自分を許してくれた相手にできることは何もないのだと。
指輪がなければ、こんなにも自分は非力なのかと。
自分を許してくれた相手にできることは何もないのだと。
「今回のは来夢も背負うから。貴女一人だけの責任にさせない。」
ドライで現実的に物事を考える自分らしからぬ物言いだ。
目的のために手段を選ばない。たとえそれが非難されるものでも。
相手が年下だからか。それとも、彼女のエーテルの温かさを知ったからか。
誰かを思いやるような言葉を口にしていた。
目的のために手段を選ばない。たとえそれが非難されるものでも。
相手が年下だからか。それとも、彼女のエーテルの温かさを知ったからか。
誰かを思いやるような言葉を口にしていた。
「……ありがとう、ございます。」
原付の上で揺られながら、フェイトは思う。
電話越しで、姿は分からなかったあの男。
電話越しで、姿は分からなかったあの男。
(キャスター・リンボ……)
この舞台の主催の一人であり、
明を良いように操り、結果的にみさえの死の遠因となった相手。
絶対に、倒さなければならない相手だと理解しながら辺獄の空を眺める。
どこかでほくそ笑む、陰陽師を睨みつけるかのように。
明を良いように操り、結果的にみさえの死の遠因となった相手。
絶対に、倒さなければならない相手だと理解しながら辺獄の空を眺める。
どこかでほくそ笑む、陰陽師を睨みつけるかのように。
【C-5/一日目/朝】
【フェイト・テスタロッサ@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:疲労(大)、魔力消費(大)、罪悪感(大)、成人の姿、みさえに対して安らぎと悲しみの心情
[装備]:バルディッシュ・アサルト@魔法少女リリカルなのはA’s、バリアスーツ(ソニックフォーム)
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2
[思考・状況]
基本行動方針:みさえさんの家族、来夢さんと明さんの仲間を探す。
1:来夢さんとこの子(初音)と行動する。
2:家族って、良いものなんだね……
3:他の人達もそれぞれ別々の世界からつれてこられてるのかな...
4:明さんを止める。明さんが死ぬことになるとしても。
5:私の知らないバルディッシュ。でも、私を知ってるバルディッシュ。
6:キャスター・リンボ……あなたは絶対に倒す。
7:ひろしさんやしんのすけに会った時、謝る。
[状態]:疲労(大)、魔力消費(大)、罪悪感(大)、成人の姿、みさえに対して安らぎと悲しみの心情
[装備]:バルディッシュ・アサルト@魔法少女リリカルなのはA’s、バリアスーツ(ソニックフォーム)
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~2
[思考・状況]
基本行動方針:みさえさんの家族、来夢さんと明さんの仲間を探す。
1:来夢さんとこの子(初音)と行動する。
2:家族って、良いものなんだね……
3:他の人達もそれぞれ別々の世界からつれてこられてるのかな...
4:明さんを止める。明さんが死ぬことになるとしても。
5:私の知らないバルディッシュ。でも、私を知ってるバルディッシュ。
6:キャスター・リンボ……あなたは絶対に倒す。
7:ひろしさんやしんのすけに会った時、謝る。
[備考]
※参戦時期は少なくとも第一期のプレシア事件の後です。
※来夢の事情を知りました。(せつ菜を殺めた顛末)
※来夢からブルリフの世界について簡単な知識を得ました。
※明からデビルマンの世界について簡単な知識を得ました。
最愛の人である美樹を人間に殺されたことは察してます。
※成長そくしんライトによって原作におけるストライカーズの年齢まで成長してます。
バリアジャケットはその場で変化させているため格好に問題はありませんが、
このまま元の服装に戻れば元の服のサイズが合わない為、どうなるかはお察しです。
※バルディッシュの参戦時期はA’s最終話までなので、
真・ソニックフォームなどそれ以降の時期のフォーム等にはなれません。
※主催にキャスター・リンボ(名前は知らないが芦屋道満)の存在を知りました。
※参戦時期は少なくとも第一期のプレシア事件の後です。
※来夢の事情を知りました。(せつ菜を殺めた顛末)
※来夢からブルリフの世界について簡単な知識を得ました。
※明からデビルマンの世界について簡単な知識を得ました。
最愛の人である美樹を人間に殺されたことは察してます。
※成長そくしんライトによって原作におけるストライカーズの年齢まで成長してます。
バリアジャケットはその場で変化させているため格好に問題はありませんが、
このまま元の服装に戻れば元の服のサイズが合わない為、どうなるかはお察しです。
※バルディッシュの参戦時期はA’s最終話までなので、
真・ソニックフォームなどそれ以降の時期のフォーム等にはなれません。
※主催にキャスター・リンボ(名前は知らないが芦屋道満)の存在を知りました。
【司城来夢@BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣】
[状態]:疲労(小)、負傷(小)、罪悪感(大)、服全身血まみれ、みさえに対して安らぎと悲しみの心情、腕に打撲
[装備]:火車切広光@11eyes -罪と罰と贖いの少女-、成長そくしんライト@ドラえもん、マジックポーション×3@東方project、銀時の原付@銀魂、飛鳥了の猟銃@デビルマン
[道具]:基本支給品一式、みさえのデイバック(基本支給品、ランダム支給品1)
[思考・状況]
基本行動方針:乗らない。そして、せつ菜さんやみさえさんの知り合いのを探して謝る。
1:リフレクターになる指輪を探したい。
2:せつ菜を殺した事実を受け止めて、関係する人達に謝罪する ※ヒナにも事実を隠さず伝える。
3:もし、明がアモンに人格を乗っ取られたら……ライムは―――
4:みさえさんのエーテル……とても温かかった。
5:ユズ……
6:ライムも、フェイトのそれを背負うわ。
[状態]:疲労(小)、負傷(小)、罪悪感(大)、服全身血まみれ、みさえに対して安らぎと悲しみの心情、腕に打撲
[装備]:火車切広光@11eyes -罪と罰と贖いの少女-、成長そくしんライト@ドラえもん、マジックポーション×3@東方project、銀時の原付@銀魂、飛鳥了の猟銃@デビルマン
[道具]:基本支給品一式、みさえのデイバック(基本支給品、ランダム支給品1)
[思考・状況]
基本行動方針:乗らない。そして、せつ菜さんやみさえさんの知り合いのを探して謝る。
1:リフレクターになる指輪を探したい。
2:せつ菜を殺した事実を受け止めて、関係する人達に謝罪する ※ヒナにも事実を隠さず伝える。
3:もし、明がアモンに人格を乗っ取られたら……ライムは―――
4:みさえさんのエーテル……とても温かかった。
5:ユズ……
6:ライムも、フェイトのそれを背負うわ。
[備考]
※参戦時期は11章、原種イェソド1戦目終了後から
※優木せつ菜を殺めたことで精神が不安定になっていましたが、
みさえの愛情で頭痛は鳴りやみ、落ち着きました。
※みさえからクレヨンしんちゃんの世界について簡単な知識を得ました。
※明からデビルマンの世界について簡単な知識を得ました。
牧村の件はなんとなく察せてます。
※主催にキャスター・リンボ(名前は知らないが芦屋道満)の存在を知りました。
※参戦時期は11章、原種イェソド1戦目終了後から
※優木せつ菜を殺めたことで精神が不安定になっていましたが、
みさえの愛情で頭痛は鳴りやみ、落ち着きました。
※みさえからクレヨンしんちゃんの世界について簡単な知識を得ました。
※明からデビルマンの世界について簡単な知識を得ました。
牧村の件はなんとなく察せてます。
※主催にキャスター・リンボ(名前は知らないが芦屋道満)の存在を知りました。
【阿刀田初音@リベリオンズ Secret Game 2nd stage】
[状態]:精神的疲労(大)、疲労(大)、出血(中)、全身にダメージ、不安(大)、額から出血
[装備]:霊撃札×3@東方project、壊れた如意棒@ドラゴンボール、バショー扇@ドラえもん
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~1(アカメ、琴美が確認済み。ボウガンや危険物以外)
[思考・状況]
基本方針:初音にどうしろというのですか……
1:充を探す。アカメから逃げる。
2:修平、はるな、大祐、アカメには要警戒する。
3:琴美……ユカポン……
4:どうして、みんなそんな風にカルネアデスの板を譲れるのですか。
[状態]:精神的疲労(大)、疲労(大)、出血(中)、全身にダメージ、不安(大)、額から出血
[装備]:霊撃札×3@東方project、壊れた如意棒@ドラゴンボール、バショー扇@ドラえもん
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~1(アカメ、琴美が確認済み。ボウガンや危険物以外)
[思考・状況]
基本方針:初音にどうしろというのですか……
1:充を探す。アカメから逃げる。
2:修平、はるな、大祐、アカメには要警戒する。
3:琴美……ユカポン……
4:どうして、みんなそんな風にカルネアデスの板を譲れるのですか。
[備考]
※参戦時期はBルート、充の死亡直後より。
※自分が琴美を殺したと思ってます。
※如意棒は伸びなくなってます。
※バショー扇には攻撃の風と指定されてます。
※参戦時期はBルート、充の死亡直後より。
※自分が琴美を殺したと思ってます。
※如意棒は伸びなくなってます。
※バショー扇には攻撃の風と指定されてます。
(時間的に、逃げ切れるよね。)
姿が見えなくなっていく中、みさえは口元に手を当てる。
何度も世界を救うような、壮絶な戦いに家族一同で巻き込まれている。
でも彼女は二児の母親だ。断じて死を覚悟し続けてきた戦士ではない。
口を開けば絶対に言ってしまう。『死にたくない』『連れて行って』と。
言いたくて仕方ない。こんな形で死ななければならないなんて誰も思いたくない。
しんのすけやひまわりの世話、今晩の献立だって用意しなくちゃいけないのに。
家族とは再会することもなければ、誰に看取られるわけでもなく死ぬ。
だから、生きたいと言うありふれた願いを涙を流す形で押し殺す。
彼女達に少しでも後ろ髪を引くことはないように、大人として。
何度も世界を救うような、壮絶な戦いに家族一同で巻き込まれている。
でも彼女は二児の母親だ。断じて死を覚悟し続けてきた戦士ではない。
口を開けば絶対に言ってしまう。『死にたくない』『連れて行って』と。
言いたくて仕方ない。こんな形で死ななければならないなんて誰も思いたくない。
しんのすけやひまわりの世話、今晩の献立だって用意しなくちゃいけないのに。
家族とは再会することもなければ、誰に看取られるわけでもなく死ぬ。
だから、生きたいと言うありふれた願いを涙を流す形で押し殺す。
彼女達に少しでも後ろ髪を引くことはないように、大人として。
(お願い、しんのすけ、あなた……生き───)
家族の安否を想いながら、彼女の首輪は爆発した。
最後まで声を出すことないまま、ただ爆発音だけで。
ある意味、不安にさせないと言う誰よりも強い意志を持ったまま。
最後まで彼女は折れることなくこの殺し合いへと抗った。
最後まで声を出すことないまま、ただ爆発音だけで。
ある意味、不安にさせないと言う誰よりも強い意志を持ったまま。
最後まで彼女は折れることなくこの殺し合いへと抗った。
【野原みさえ@クレヨンしんちゃん 死亡】
『ンンンンン、これは予想外。』
実は、電話はまだ繋がっていたりする。
相手側は切る暇などなく、切らずに放置していた。
歯車の塔から音声と共に見やれば思わぬ展開に驚かされる。
こんな衝突事故みたいな連鎖で自分の担当が返り討ちに遭うとは。
相手側は切る暇などなく、切らずに放置していた。
歯車の塔から音声と共に見やれば思わぬ展開に驚かされる。
こんな衝突事故みたいな連鎖で自分の担当が返り討ちに遭うとは。
あれだけ焚きつけておいたのに、
これまた一人も殺せないまま決着した。
みさえの死は不動明による判定なのかも怪しい。
最悪、最後に屋根に干渉した判定からフェイトかもしれない。
今度こそ殺害人数十人を期待したのだが、このありようだ。
これまた一人も殺せないまま決着した。
みさえの死は不動明による判定なのかも怪しい。
最悪、最後に屋根に干渉した判定からフェイトかもしれない。
今度こそ殺害人数十人を期待したのだが、このありようだ。
『さて、こうなってはあれですな。もう一方の相手にでも───』
電話する相手がなくなった。
どうせなので通話アプリで想定していた方にも電話を掛けようとする。
だが、それを背後からヒョイと取り上げられてしまう。
どうせなので通話アプリで想定していた方にも電話を掛けようとする。
だが、それを背後からヒョイと取り上げられてしまう。
「……何をしておるのじゃ。」
「これはこれはメフィス殿。佐神善はよろしいので?」
「質問に質問で返すから安倍晴明に勝てんのじゃろうな、お主は。」
普段は人を小ばかにしたような態度でいたが、
今の彼女は違う。目を細め、威圧的な眼差し。
ニコニコとしている道満とは対照的である。
だから遠慮なく道満が対抗心を燃やす晴明を引き合いに出す。
今の彼女は違う。目を細め、威圧的な眼差し。
ニコニコとしている道満とは対照的である。
だから遠慮なく道満が対抗心を燃やす晴明を引き合いに出す。
「ンンンンン。そこで晴明の名を出すとは、これは手厳しい。
質問ですが、所詮これは支給品の範疇。咎めはされますまい?」
質問ですが、所詮これは支給品の範疇。咎めはされますまい?」
「『もう一方に繋ぐため』のであって、『主催と連絡ができる』など、
わしらは想定しておらぬはずじゃぞ。勝手にアドレスを追加しよって。」
わしらは想定しておらぬはずじゃぞ。勝手にアドレスを追加しよって。」
「よいではありませぬか。十条姫和の支給品を都合よく改造しておいて、
拙僧にだけ支給品を改造をするななどと、それは道理が通りませぬなぁ?」
拙僧にだけ支給品を改造をするななどと、それは道理が通りませぬなぁ?」
袖で口元を隠しヨヨヨと泣きながら流し目を見せる道満。
『気持ち悪いからやめろ』と言われ、直ぐにスンと落ち着く。
急に落ち着くなと突っ込みたくもなるが、こいつも同族の類だ。
人の反応を逐一楽しんでるのだろうと。
『気持ち悪いからやめろ』と言われ、直ぐにスンと落ち着く。
急に落ち着くなと突っ込みたくもなるが、こいつも同族の類だ。
人の反応を逐一楽しんでるのだろうと。
「そも、この通話も不動明の起爆剤目的じゃろう?
他の参加者のアドレスまで把握して何をするつもりじゃ。」
他の参加者のアドレスまで把握して何をするつもりじゃ。」
「無論、煽り目的ですが?」
「お互い、趣味が最悪じゃな。」
やれやれと溜息を吐く。
この男は自己主張が激しい奴なのだろうなと察した。
さらりとメールアドレスにも『DOMAN』と加えており、
こいつ本当にキャスター・リンボで名前を通す気があるのかと疑いたくなる。
この男は自己主張が激しい奴なのだろうなと察した。
さらりとメールアドレスにも『DOMAN』と加えており、
こいつ本当にキャスター・リンボで名前を通す気があるのかと疑いたくなる。
「ところで、今更ながら質問ですが。」
「なんじゃ。」
「何故、司城来夢には指輪がないので?」
妹の夕月にはリフレクターの指輪がデフォルトであった。
リフレクターではなくなった日菜子には支給品であるのはわかる。
一方で来夢と夕月の差について違いがあるところは気掛かりだ。
リフレクターではなくなった日菜子には支給品であるのはわかる。
一方で来夢と夕月の差について違いがあるところは気掛かりだ。
「八将神同様、差別化と言ったところかのう。
ある場合とない場合の違いを楽しみにして見たが、
よもや指輪がある方が先に果てたのじゃからわからんものよ。」
ある場合とない場合の違いを楽しみにして見たが、
よもや指輪がある方が先に果てたのじゃからわからんものよ。」
「さようで。では拙僧、今度こそ客将の様子でも伺いましょう。」
タブレットを取り戻すのは困難であり、
揉め事を追加でするのもほどほどにしようと、
客将の方々へとその様子を伺いに向かう。
揉め事を追加でするのもほどほどにしようと、
客将の方々へとその様子を伺いに向かう。
「……主催が参加者と通話できる、か。
ま、面白みのある試みではあるかのう。」
ま、面白みのある試みではあるかのう。」
どういう使い道を見出したものか。
僅かばかりの興味を持ちながら、メフィスはそれを持って何処かへと行く。
これの繋がる先は、果たして誰だったかの確認するべく。
僅かばかりの興味を持ちながら、メフィスはそれを持って何処かへと行く。
これの繋がる先は、果たして誰だったかの確認するべく。
※参加者の誰かに通話アプリ@オリジナルが最低一人でも支給されてます
支給品が消滅した沙都子、ドス六達の可能性もある為今も繋がるか不明です。
支給品が消滅した沙都子、ドス六達の可能性もある為今も繋がるか不明です。
【バルディッシュ・アサルト@魔法少女リリカルなのはA’s】
阿刀田初音に支給。リニスが作ったインテリジェントデバイスで通称『閃光の戦斧』。
シグナムに破壊されたバルディッシュがベルカ式のカードリッジシステムを搭載されたもの。
レイジングハート同様意思がありフェイトに忠実で、本ロワでは誰にでも使用可能なデバイス。
ただ、魔法力の都合フェイトのように魔法力かそれに類する人物が使うのが望ましい。
基本は斧の形状ではあるものの鎌や槍等、様々な形状に変化させることができる。
あくまでフェイトの魔力資質によるものなので、他人が使う場合電気系統とは限らない。
参戦時期はA’s最終話までなので、真・ソニックフォームなどのフォームにはなれない。
阿刀田初音に支給。リニスが作ったインテリジェントデバイスで通称『閃光の戦斧』。
シグナムに破壊されたバルディッシュがベルカ式のカードリッジシステムを搭載されたもの。
レイジングハート同様意思がありフェイトに忠実で、本ロワでは誰にでも使用可能なデバイス。
ただ、魔法力の都合フェイトのように魔法力かそれに類する人物が使うのが望ましい。
基本は斧の形状ではあるものの鎌や槍等、様々な形状に変化させることができる。
あくまでフェイトの魔力資質によるものなので、他人が使う場合電気系統とは限らない。
参戦時期はA’s最終話までなので、真・ソニックフォームなどのフォームにはなれない。
【通話アプリ@オリジナル】
不動明に支給。厳密には名簿に使われるタブレットに内蔵されている。
同じアプリが内蔵された参加者、道満の細工により主催と連絡が可能。
禁止エリアのC-5で、みさえの爆発に巻き込まれたので多分繋がらない。
一度使うと二時間は使用不能。主催のメールアドレスは「DOMAN]が混ざっている。
不動明に支給。厳密には名簿に使われるタブレットに内蔵されている。
同じアプリが内蔵された参加者、道満の細工により主催と連絡が可能。
禁止エリアのC-5で、みさえの爆発に巻き込まれたので多分繋がらない。
一度使うと二時間は使用不能。主催のメールアドレスは「DOMAN]が混ざっている。
【成長そくしんライト@ドラえもん】
司城来夢に支給。文字通り成長が促進されるドラえもんの秘密道具。
懐中電灯のような道具で、この光を生物に当てると生物を早く育てることができる。
司城来夢に支給。文字通り成長が促進されるドラえもんの秘密道具。
懐中電灯のような道具で、この光を生物に当てると生物を早く育てることができる。
【マジックポーション@東方project】
司城来夢に支給。東方非想天則におけるシステムカードの一枚で
魔法の森のキノコから抽出した魔力回復剤で瞬間的に魔力を回復させる。4本入り。
司城来夢に支給。東方非想天則におけるシステムカードの一枚で
魔法の森のキノコから抽出した魔力回復剤で瞬間的に魔力を回復させる。4本入り。
【銀時の原付@銀魂】
野原みさえ支給。坂田銀時が愛用する原付で車種はべスパ。
円の中に銀の文字が記されたマークが特徴的なぐらいで、基本スクーターそのまま。
どこぞの荒野の世界では加速装置により140キロはでたらしいが、
50cc以下なので速度はそんなに出ない。ヘルメットは一つだけある。
野原みさえ支給。坂田銀時が愛用する原付で車種はべスパ。
円の中に銀の文字が記されたマークが特徴的なぐらいで、基本スクーターそのまま。
どこぞの荒野の世界では加速装置により140キロはでたらしいが、
50cc以下なので速度はそんなに出ない。ヘルメットは一つだけある。
060:運命のリベリオンズメモリ | 投下順 | 062:藤丸立香は多分分かっている |
037:誰が私を Who Called Me? | 野原みさえ | GAME OVER |
フェイト・テスタロッサ | 066:ワザップの誤解に巻き込まれたキッズ(キッズではない) | |
司城来夢 | ||
不動明 | 079:とびっきりの最強対最強 | |
040:魔神降臨───魔族顕現 | 阿刀田初音 | 066:ワザップの誤解に巻き込まれたキッズ(キッズではない) |