変身超人大戦・そして―――― ◆LuuKRM2PEg
◆
B―7エリアで繰り広げられた死闘の結果は、正義が圧倒的な邪悪の前に敗れ去った。
そこで犠牲になってしまった者達は皆、とある世界にとっては希望の体現者だったが、邪悪によって踏み躙られてしまう。
しかしそれでも、全ての希望が消えたわけではなかった。
「おのれ……おのれ、おのれ、おのれ! 仮面ライダースーパー1、この
筋殻アクマロを愚弄した代償は高くつきます! その借りは必ず返して差し上げましょう!」
筋殻アクマロは憂さ晴らしのために
本郷猛を殺したようだが、全然晴れていないように見える。無論、それは
ノーザも同じ。
当初の計画が失敗したので、
鹿目まどかという小娘がガイアメモリにより壊れていく楽しみをわざわざ犠牲にしてまでこの祭りを開いたというのに、こんな結果に終わってしまった。
キュアサンシャインという謎のプリキュアだけでなく、唐突に現れた仮面ライダースーパー1によって全てを台無しにされる。スバルをパワーアップさせたのに、自分達の存在を知る者が他にいては何の意味もない。
戦いを終えたことでノーザの頭はある程度冷えていたが、それでも湧き上がる怒りは止まらなかった。
「アクマロ君……とにかく今は、身体を休めましょう。奴らを追うのはそれからよ」
「無論ですとも……我とて、このままでは済ませませぬ。あの仮面ライダーだけはこの削身断頭笏の錆としなければ、例え地獄を味わおうとも満足はできませぬ……その為にも、傷を癒さねば」
激情に駆られていたアクマロがあっさりと聞き入れたことに、ノーザはほんの少しだけ驚く。感情に任せて一人で突っ走らないかと心配したが、やはり元が冷静だからそれは杞憂だったか。
一息をつきながらノーザは、本郷猛の遺体を吸収したスバルに振り向く。ソレワターセの触手によってただでさえ不気味な外見が、戦いの前に飲み込んだコウモリ男の影響で醜悪さが増していた。
それでも瞳だけは、変わらずに金色の輝きを帯びている。全ての感情が奪われた双眸の周りには鮮血が付着していて、重力に引かれてゆっくりと頬を伝いながら、そのまま地面に滴れ落ちた。
その有様はまるで、血の涙を流しているかのようだった。
【一日目・早朝】
【B-7】
【備考】
※以下の支給品が【B-7】エリアに放置されています。
支給品一式×4、流ノ介のランダム支給品1~3、なのはのランダム支給品1~3、本郷のランダム支給品1~3、まどかのランダム支給品0~2
ヴィヴィオのぬいぐるみ@魔法少女リリカルなのは 、志葉家の書状@侍戦隊シンケンジャー、サイクロン号@仮面ライダーSPIRITS、ナナシ連中の刀@侍戦隊シンケンジャー、T-2ガイアメモリ(サイクロン)@仮面ライダーW
※ショドウフォン@侍戦隊シンケンジャーは跡形もなく消滅しました。
【ノーザ@フレッシュプリキュア!】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、胴体に激しい痛み
[装備]:双眼鏡@現実
[道具]:支給品一式×3、ランダム支給品0~1個、
シャンプーの不明支給品0~1個、ゴオマのランダム支給品0~1、水とお湯の入ったポット一つずつ、ソレワターセの実(一個)@フレッシュプリキュア!、バグンダダ@仮面ライダークウガ
[思考]
基本:この殺し合いに優勝し、一切の希望がない世界を作る。
1:まずはここで身体を休めて、次の行動を決める。
2:利用出来る参加者と出会えたら、プリキュアの悪評を出来る限りで広める。
3:ソレワターセの使用は出来るだけ慎重にする。
4:プリキュア達はここで始末する。
5:キュアサンシャインと仮面ライダースーパー1は必ず始末する。
[備考]
※プリキュアオールスターズDX2でボトムによって復活させられた後からの参戦です。
※
花咲つぼみと来海えりかの存在は知っていますが、
明堂院いつきと月影ゆりと
ダークプリキュアに関しては知りません。
※ソレワターセはある程度力が押さえられている上に、もしも首輪に憑依させたらその瞬間に爆発するかもしれないと考えています。
※DX2からの参戦なのでソレワターセの実を食べなくても変身できます。
※奪った説明書からガイアメモリの特性を知りました。
※シャンプーの不明支給品の内二つは、ナナシ連中の刀@侍戦隊シンケンジャーと削身断頭笏@侍戦隊シンケンジャーです。
※キュアサンシャインの存在を知りました。
【
スバル・ナカジマ@魔法少女リリカルなのは】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(中)、左腕が一部破損、ソレワターセによる精神支配、シャンプー、
ズ・ゴオマ・グ、鹿目まどか、
高町なのは、
池波流ノ介、本郷猛の肉体を吸収、ダグバのベルトの欠片とレイジングハートエクセリオンを吸収
[装備]:マッハキャリバー、リボルバーナックル(右手用)&(左手用)@魔法少女リリカルなのは、カートリッジの弾薬セット(残り10発)@魔法少女リリカルなのは
[道具]:支給品一式、スモークグレネード@現実×2
[思考]
基本:ノーザ様のしもべとして働き、参加者を皆殺しにする
0:………………………
1:ノーザ様の指示待ち
2:あの子(アインハルト)はどうして私の名前を知ってるの・・・・・・?
[備考]
※参戦時期はstrikers18話から20話の作戦開始前までのどこかです。
※シャンプーの姿を前回の任務の自分(strikers17話)と重ねています。
※『
高町ヴィヴィオ』は一応ヴィヴィオ本人だと認識しています。
また、彼女がいることからこの殺し合いにジェイル・スカリエッティが関わっているのではないかと考えています。
※ソレワターセに憑依された事で大幅にパワーアップしています。
※シャンプーの遺体を吸収し、彼女に関する情報を入手しました(首輪も含まれています)。
※シャンプー、ズ・ゴオマ・グ、鹿目まどか、高町なのは、池波流ノ介、本郷猛の肉体を吸収したことで、彼らの姿にコピーすることができます。
※ズ・ゴオマ・グの肉体とアマダムを吸収したので、今後何らかの異変を起こすかもしれません。(実際にどうなるかは後続の書き手さんにお任せします)
※ディバインバスターの使用によってカートリッジが消費されました。
※振動破砕の影響で左腕が破損し、マッハキャリバーとリボルバーナックル(左手用)に亀裂が走っています。(どの程度の規模かは後続の書き手さんにお任せします)
【筋殻アクマロ@侍戦隊シンケンジャー】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、全身に大火傷、強い苛立ち
[装備]:削身断頭笏@侍戦隊シンケンジャー
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~2
[思考]
基本:地獄をこの身で味わう為、十臓と共に脱出を試みる。
1:今はこの身体を休ませる。
2:裏正、太夫の三味線の確保及び十臓を探す。
3:ドウコクに関してはひとまず放置。
4:条件が揃うならばこの地で裏見がんどう返しの術を試みる。
5:仮面ライダースーパー1から受けたこの借りを必ず返す。
[備考]
※参戦時期は第四十幕『
御大将出陣』にてシタリから三味線を渡せと言われた直後。
※アインハルトが放った覇王断空拳の音を聞きました。
※不明支給品の内一つは、リボルバーナックル(左手用)@魔法少女リリカルなのはです。
◆
ようやく戦いが終わって生きることができたが、明堂院いつきの心は決して晴れない。それどころか暗い表情を浮かべてすらいた。
この世界で出会えた人達を守りきることができずに、こうも簡単に犠牲となってしまう。高町なのはも、鹿目まどかも、池波流ノ介も、本郷猛も……誰一人として助けることができなかった。
砂漠の使徒やブラックホール達と戦った時のように、みんなをこの手で守らなければならなかったのに、逆に守られてしまう。これじゃあ、プリキュア失格だった。
「アインハルト……」
それでもいつきは決して挫けたりはせずに、膝の上で横たわっている
アインハルト・ストラトスの頭を優しく撫でる。
仮面ライダースーパー1によってこの【C―8】エリアに到着するまで、幸いにも彼女は気絶していた。だが、このまま目覚めたら彼女は一体どうなってしまうのか……考えただけでも辛くなってしまう。
「まだ、アインハルトちゃんは目覚めないのかい……?」
そして眠り続けるアインハルトを心配している男が、こちらを見つめてくる。
仮面ライダースーパー1となって自分達をここまで逃がしてくれた強くて優しい青年、
沖一也だった。
「はい……でも今は、そっとしておいてあげてください……あんな酷いことがあったばかりなので」
「……すまない、俺がもっと早く君達の元に駆けつけていれば、こんなことにはならなかったのに」
「いえ、僕なら大丈夫です……一也さんが来てくれたおかげで、こうして助かったんですから」
「そうか……」
いつきは一也を恨むつもりなど最初からない。
彼がいてくれたおかげでこうして生きていられたのだから、むしろ感謝すらしている。それに猛だって一也にこうして欲しかったのだから、責めるなんてできなかった。
だから今は、命の恩人である一也に微笑む。不謹慎なのは理解しているが、少しでも彼を安心させたかった。
一方で、一也の表情はまだ沈鬱に満ちていたはずだが、それでも瞳には猛と同じような力強さが感じられてきた。
「改めて君達に約束しよう……いつきちゃん達二人の命はこの俺が絶対に守る。そしてこんな殺し合いを一刻も早く終わらせて、みんなが未来を作れる毎日を守ってみせる。だから、決して無茶をしないでくれ」
「わかりました……僕も、一也さんに決して無理をさせません。アインハルトを守るためにも、この力でできることを一生懸命に頑張ります。だから一緒に、みんなを守りましょう?」
「……ああ!」
そう言いながら一也は、ようやく笑顔を浮かべる。
それはまるで、殺し合いという残酷な現実を打ち破れるほどに強くてカッコいい、頼りになる正義の味方が見せてくれるような、暖かい笑顔だった。
そしていつきもまた決意を固める。こんなにも優しい人の思いを裏切らないためにも、絶対にアインハルトを守らなければならないと。もうこれ以上、無意味な犠牲を出してはならない。
沖一也と視線を合わせる明堂院いつきは、改めて自分自身にそう誓った。
【1日目・早朝】
【C-8 森林】
【沖一也@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、強い決意
[装備]:不明
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1~3
[思考]
基本:殺し合いを防ぎ、加頭を倒す
0:殺し合いを止める為に仲間を探すが、今はアインハルトが目を覚ますのを待つ。
1:本郷猛の遺志を継いで、仮面ライダーとして人類を護る。
2:この命に代えてもいつきとアインハルトを守り、スバルを絶対に助けてみせる。
3:先輩ライダーを捜す
4:鎧の男(
バラゴ)は許さない。だが生存しているのか…?
5:仮面ライダーZXか…
6:ノーザ、アクマロは何としてでも倒す。
[備考]
※参戦時期は第1部最終話終了直後です
※一文字からBADANや村雨についての説明を簡単に聞きました
※参加者の時間軸が異なる可能性があることに気付きました
※18時までに市街地エリアに向かう予定です。
※村エリアから東の道を進む予定です。(途中、どのルートを進むかは後続の書き手さんにお任せします)
【明堂院いつき@ハートキャッチプリキュア!】
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、罪悪感と決意
[装備]:プリキュアの種&シャイニーパフューム@ハートキャッチプリキュア!
[道具]:支給品一式、ランダム支給品1
[思考]
基本:殺し合いを止め、皆で助かる方法を探す
0:今はアインハルトが目を覚ますのを待つ。
1:沖一也と共に行動して、今度こそみんなを守り抜く。
2:仲間を捜す
3:ゆりが殺し合いに乗っている場合、何とかして彼女を止める。
4:スバルさんをノーザとアクマロの手から何としてでも助けたい。
[備考]
※参戦時期は砂漠の使徒との決戦終了後、エピローグ前。但しDX3の出来事は経験しています。
※主催陣にブラックホールあるいはそれに匹敵・凌駕する存在がいると考えています。
※OP会場でゆりの姿を確認しその様子から彼女が殺し合いに乗っている可能性に気付いています。
※参加者の時間軸の際に気付いています。
【アインハルト・ストラトス@魔法少女リリカルなのはシリーズ】
[状態]:魔力消費(大)、ダメージ(極大)、疲労(極大)、背中に怪我、気絶中、極度の混乱及びにショック状態
[装備]:アスティオン@魔法少女リリカルなのはシリーズ
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品1~3個(確認済み)
[思考]
基本:???????????
0:???????????
[備考]
※ スバルが何者かに操られている可能性に気づいています。
※ 高町なのはと鹿目まどかの死を見たことで、精神が不安定となっています。
◆
空の色は血のように赤黒い。
地面の色も血のように赤黒い。
世界のあらゆるところに横たわる屍から流れる血も赤黒かった。
そしてこの世界に吹く風は全身の血が一瞬で凍りつきそうなほどに冷たくて、呪われている。
地獄と呼ぶに相応しい世界の中で、その少女はたった一人で泣いていた。
「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……」
世界のあらゆるところから響く呪祖の声は少女の身体に襲いかかり、その罪を攻め立てる。
そのおぞましさに思わず耳を塞ぐが、そんなことなどお構いなしに呪いは少女の中を犯していく。
お前は人殺しの怪物だ。お前はこの世界にいてはいけない化け物なんだ。お前は血に飢えた悪魔でしかないんだ。お前は破壊すること以外何もできない獣なんだ。お前は平然と人を食らう畜生なんだ。
闇の中から聞こえてくる声は、少女がこれまで培ってきた全てを破壊していく。
忘れもしないあの日、まだ弱かったあたしは地獄の業火に包まれた世界からあの人に助けられた。でもあたしは、あの人を■してしまった……!
罪を犯してしまった少女の眼には涙が浮かび上がって、何もかもを見通せなくしてしまう。
遠い日の思い出も、みんなと過ごしてきたかけがえのない日々も、これまで助けてきた人々の笑顔も、尊敬するあの人との出会いも……全てが自分から遠くなってしまった。
愛していた日々にはもう戻れない。戻ろうとしても、この手が血に染まりすぎてしまったのだから。
「……ごめんなさい、あたしのせいで……ごめんなさい……!」
罪悪感から生まれる慟哭によって喉が詰まるが、それでも少女は頭を垂れる。その懺悔が誰にも届かず、何の意味を持たないことを知りながら。
ただ彼女は犯した罪に対して、謝り続けることしかできなかった。
「ごめんなさい……ごめんなさい……ごめんなさい……なのはさん、みんな、ごめんなさい……!」
こんな命、すぐにでも絶ちたかったがそれすらも許されない。もう少女の身体は少女の物ではないのだから。
だからせめて少女は願う。平和を愛する誰かが、これ以上の悲劇を生む前に自分を殺してくれることを。それだけが少女に残された最後の希望だった。
それがいつになるかはまるでわからない。ほんのすぐなのか、それとも未来永劫誰かを殺し続けてしまうのか。そのどちらなのかは、まるでわからない。
もう償うことができない彼女は自分自身に対してひたすら怯えていた。いつどこで誰を殺してしまうのか……この手は一体どれだけの罪を重ねてしまうのか?
ソレワターセの意識とも呼べる暗闇の中で、独りぼっちとなってしまった少女……スバル・ナカジマは涙を流しながら詫び続けるしかできなかった。
【ズ・ゴオマ・グ@仮面ライダークウガ 死亡確認】
【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ 死亡確認】
【高町なのは@魔法少女リリカルなのは 死亡確認】
【池波流ノ介@侍戦隊シンケンジャー 死亡確認】
【本郷猛@仮面ライダーSPIRITS 死亡確認】
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最終更新:2013年03月14日 22:48