アットウィキロゴ

SAT

「SAT」の編集履歴(バックアップ)一覧に戻る

SAT - (2026/03/13 (金) 23:41:42) のソース

&setpagename(SAT SpecialAssaultTeam)&font(b,#555){さっと すぺしゃるあさるとちーむ} 
----
[[日本国]]警察組織の特殊部隊。実在する。
&image(img_1773409189.png,,width=600)&small(1){&font(Black){出典:「焦点第296号 第6章【警備実施】」(警察庁警備局)(https://www.npa.go.jp/bureau/security/publications/syouten/296/R7syouten-6.pdf )}}
|創設|前身部隊(特科中隊、零中隊)1977年11月1日|
|再編成|1996年5月8日|
|所属政体|日本|
|所属組織|警察|
|兵種/任務/特性|特殊部隊、テロ対処部隊|
|人員|11個班&br()300名|
|編成地|東京都(警視庁)&br()大阪府(大阪府警察)&br()北海道(北海道警察)&br()千葉県(千葉県警察)&br()神奈川県(神奈川県警察)&br()愛知県(愛知県警察)&br()福岡県(福岡県警察)&br()沖縄県(沖縄県警察)|
|通称号/略称|SAT、特殊急襲部隊|
|担当地域|日本全国|
|主な出動事件|三菱銀行人質事件(前身部隊が出動)&br()全日空857便ハイジャック事件(前身部隊が出動)&br()西鉄バスジャック事件&br()町田市立てこもり事件&br()愛知長久手町立てこもり発砲事件&br()ルネサンス佐世保散弾銃乱射事件|

**概要
----
日本警察の特殊部隊であり、警察の対凶悪犯罪、対テロリズムにおける切り札的存在である。
正式呼称は「&bold(){特殊部隊(SAT)}」。SATとはSpecial assault team、[[日本語]]に直訳すると「特殊急襲部隊」ですが、この呼び名は正式ではない。

この部隊はテロや凶悪犯罪に対応する&bold(){テロ対処部隊}の急先鋒であります。その任務は、もはや逮捕とか言ってられないような状況で犯人を制圧すること……つまり&bold(){いざとなれば射殺も辞さない制圧部隊}、それがSATなのです。
装備も警察組織というイメージからかけ離れており、MP5サブマシンガン、自動小銃、狙撃銃、閃光手榴弾、防弾装備などなど、&bold(){とことん重武装}で一般的なお巡りさんのイメージからはかけ離れています。ついでに実質的なSAT専属ビークルとして、防弾板を張ったテロ対策機仕様のベル412中型ヘリとか、銃器対策警備車なる大型装甲車とかもあります。

ちなみにSATは警備部ですが、刑事部にも『SIT』という特殊部隊があります。
いわゆる「捜査一課」に配置されていますが、あくまでも刑事組織なので、SITの隊員は刑事がメイン。事件捜査や犯人逮捕が主任務。突入作戦もしますが、それは最終手段。SITが対応できないときにSATが出てきます。任務の重複があって内部で面倒なことがあるそうなんですが。

***沿革
そもそもの成り立ちであるが……かつて日本は左派による武装革命闘争が世間を騒がせてました。1977年には日本政府が赤軍過激派のハイジャック犯の要求に屈して国際的な非難轟々……国内外の批評に後押しされる形で警察庁は対テロ部隊の創設に着手した。でもこれを当時の社会党が、警察上層部による国家警察昇格への足がかりと捉えて猛反対したもんんで、残念ながら計画は断念されてしまったわけで……いつの時代もこんなのあるんですね……

その断念した年の1977年に警視庁は&bold(){特科中隊(SAP)}、大阪府警は&bold(){零中隊}なるものを創設しました。極秘で。言わずともSATの前身である。特科中隊は警視庁第六機動隊に設置されていたため、警察内部では「六機の特殊」とも通称されていました。

で、何でその極秘なのが今こんなに有名なのかというと、1995年に函館空港で起きた全日空857便ハイジャック事件の時に、警察が存在を公式に認めたから。これ以前にSATという特殊部隊が存在することを知っていたのは警察庁、とりわけ警視庁の幹部の中では一握りのみ。今でも警察の内線にすら番号は載っていない。


***隊員について
基本的に採用されるのは機動隊員です。で、そんな中から希望者を募って選抜試験を通過するとなれます。とてもとても強靭な肉体と精神と他何項目かが必要とされます。これはSATに限らず[[自衛隊]]や[[海上保安庁]]の特殊部隊も同じ。

決断状況判断やら、逮捕術やら、射撃やら、その他数項目に精通していることが前提。その上でノンキャリア((都道府県警察の単位で採用された警察官のこと。扱いとしては地方公務員。これの対となるのが「キャリア」で、警察庁にて採用された警察官。扱いとしては国家公務員。))の機動隊員にお声がかかって6ヶ月間の入隊試験訓練を受けることが出来るようになります。身長は高くても低くても駄目。重大犯のいる現場に突入する上で狭い場所とかで警備とかしうるわけですからね。でかくてカバーできないとかあっても困るわけで。

誰がSATの隊員なのかは一切不明です。よく漫画や2000年代の映画・ドラマで「SAT」って堂々と書いてある防弾ベストや腕章とか付けてると思いますが、あんなの現実にはありません。せいぜいSATのパッチをさりげなく付けている程度。
事件解決のためにどうしようもなくなって犯人を射殺したとしましょう。人権団体がなんか言ってくるのは想像に難くないね? 実際、1970年の瀬戸内シージャック事件では、無差別銃撃犯を射殺した警察の狙撃手が叩かれて辞職に追い込まれてます。そのための配慮です。顔も見られないように覆面してます。
また、SATの狙撃班は複数の狙撃手でターゲット一人を同じタイミングで狙撃する技術を持っています。こうすることで、どの狙撃手がターゲットを射殺したか曖昧にし、責任を分担するのです。

もちろんSATになれても、自身がSAT隊員であることは一切口外できません。たとえ親兄弟妻子であっても。あるSAT隊員などは、&bold(){殉職して初めてSATだったことを家族が知ることとなった}なんて報じられてたりする((最近では家族間だけなら明かす場合もある、なんて話も。))。そういうこともあってメディアには基本出てこない。マスコミへの公開訓練もそんなにやらない。皆無じゃないけど、サミット前とかの一大イベント直前のような例外の時期だけです。

SATに入りたいけど東京に住んでない、という場合でもご安心ください。大阪、北海道、千葉、神奈川、愛知、福岡、沖縄にもそれぞれSATが配備されております。これらの共通点は国際空港や重要港湾があるところ。
それ以外にも埼玉県警の&bold(){RATS}、静岡県警の&bold(){SRP}、沖縄県警の&bold(){国境離島警備隊}みたいなSATに近い組織があります。SAT以外もご検討のほどを。
てか、全都道府県に&bold(){銃器対策部隊(銃対)}というのがあります。銃対は機動隊の一組織で、原発や空港などの重要施設警備、SAT到着までの初動対応、SAT到着後の支援が任務。装備もSATに近いものを持っています。MP5とか自動拳銃とか狙撃銃とか撃てますんで、安心して地元の警察をご志望なされてください。女性の方もご安心、RATSや銃対なら女警さんの所属も前例があります。

晴れて任官した場合は機動隊にて頑張ってください。もちろん、機動隊も過酷な役職なんで相応の覚悟が必要になるでしょう。
&image(img_1748759075.jpg)&small(1){&font(Black){警視庁機動隊・銃器対策部隊}}
&small(1){&font(Black){出典:「平成28年版 警察白書」(警察庁)(https://www.npa.go.jp/hakusyo/h28/honbun/index.html)}}

また、刑事となってSITに入るという手もあります。
もちろんSITも優秀じゃないと入れません。何せSITは天下の捜査一課にありますからね。
ただ、SITも地方の県によっては隊員が1人しか居なかったり、他部署と兼任してたりとショボかったりも……北海道、愛知、大阪、福岡、警視庁なら人員に余裕があるので、部隊規模も割と整ってます。

***訓練・実戦
で、優秀な人ばかり集まるSATですが、訓練も当然のように厳しいです。
どのくらい厳しいかというと……
-1週間山籠もりして野戦訓練。
-水に潜って5分息止めする((SATはスキューバ機材を用いた潜水も行う。また、機動隊には水難救助隊があるため、それと同等以上の技量を有すると推察される。))。
-寝ている所をいきなり叩き起こされ、1日65キロの行軍訓練の開始と、服装や時間毎の栄養補給のタイミングを一気に告げられる(メモ無しで記憶できるか試す)。
このような常軌を逸した訓練をしている、と元SAT隊員などが証言しています。

他にも市街地戦や屋内戦についても訓練してます。
小説『宣戦布告』のようなRPGを所持したテロリストや某国工作員についても対処可能な訓練を積んでます。
#region(参照)
1997年の衆院予算委員会で、
-「最近のテロリストってすごいですからね。ロケット砲まで持って今も立てこもっているわけでございますけれども、そうなると逆に、そしてこのSATを送ることができたとしても、相手の重装備ということに対抗して何かするとなると、逆に実際に派遣される方々の方が危険にさらされるというような心配も出てくる」
との質疑に対し、警察庁警備局長が
-「SATというのはあくまでも人質を安全に解放することであります。テロリスト側がある程度我が方を上回る装備をしておっても、手持ちの今申し上げたようないわゆるライフル等をひっくるめました装備でこれを制圧をする。いわゆる急襲と申しますか、ひそかに接近をして、そして相手方を制圧して重装備を使わせないようにする、そして人質を安全に解放する、こういうものが趣旨でございます。そのために平素から、起こり得る事態というものを想定をいたしまして、考えられるテロリスト側の装備というものを前提に、そういうものをいかにして制圧するか、こういう訓練をしておるところ」
と答弁している(([[参照>https://kokkai.ndl.go.jp/#/detail?minId=114005261X01819970225&spkNum=174&current=5]]))。
#region(余談:小説『宣戦布告』)

小説の中ではSATが工作員の潜伏している山間部で捜索を実施し、SATの狙撃員が工作員を発見。狙撃態勢を取るも、狙撃直前に総理大臣が狙撃中止を命令。その結果、SATの狙撃隊員は工作員に気が付かれ、ロケットランチャーの攻撃を受けて死亡する場面が描かれる。
上記の政府答弁にもあるように、現実のSAT隊員はロケットランチャーを所持した工作員の対応も想定しているし、小説のような状況でもSATの狙撃員は瞬時に判断して銃を使用することになるから部隊の能力は心配しないで……

それにRPGを正確に当てるには扱いに熟練した射手でも有効距離は150メートル程度なので、RPGを所持したテロリストに対しては、SATは遠距離からの狙撃で対処することになる。
具体的にはRPGを携行しているテロリストを発見した場合、150メートル以上の距離を取って、狙撃で対応するという方策が考えられ、SATではこのような対策が確立されてる。そもそも九州の工藤会の関係者がRPG-26を所持してたくらいだし、SATが狙撃で対応できないなんてことは現実にはあり得ない……&s(){ま、時の総理大臣が決断できない可能性は十分考えられるけど。そうした決断の遅さと有事法制を整備しなかった政府に危機感を持ってもらうことが原作の趣旨なわけ。}&s(){だから、SATが工作員を制圧してしまうと話が発展しないんだよな}。

#endregion

#endregion


下画像みたいなヘリボーン訓練もします。
これはSATに限らず機動隊の警察レンジャー部隊でもしますが、『日本国召喚』でも懸垂降下によるヘリボーンの様子が描かれています。
&image(img_1748759707.jpg)&small(1){&font(Black){警察航空隊のヘリを用いたSATの訓練}}
&small(1){&font(Black){出典:「平成28年版 警察白書」(警察庁)(https://www.npa.go.jp/hakusyo/h28/honbun/index.html)}}

欧米の対テロ訓練施設でも訓練をしていて、隊員が海外の訓練施設に送られるのはザラにある。
そういうこともあって、世界基準でもかなり優秀。国際特殊部隊競技会にも参加しているが、優勝経験もあり、世界的にも極めて練度が高いと評価されているという。創設当初はGSG-9やらSASやらに隊員を派遣して指導を仰いでいたんだとか……

しかしどれだけ優秀であろうと、実戦で殉職者は発生しております。残念ながら。
2007年に愛知県であった立てこもり事件にてこの悲劇は発生。上の家族が知らなかったというのはコレ。

勤務形態は不明である。
ただ[[自衛隊]]と連携したりすることがあったり、SATに支援組織があったりする。SAT Support Staff、通称スリーエスなる専属支援組織がある。

以前は自衛隊と同じ[[89式小銃]]や[[64式小銃]] ((スコープを取り付けて64式狙撃銃として使用))を使ってたそうですが、どちらも2020年代はもう使ってないとか。フランス警察特殊部隊のRAID(特別介入部隊)との現地訓練ではドイツH&K社製G36Cカービンの使用も目撃されていますが、流石にこれはフランス警察からの貸与だろうとのこと(([[参照>https://x.com/CornBatonGunner/status/1911710532870222045]]))。
あとは同じくH&K社製のHK416も使用しているのではないかと言われてます。


**作中での活躍
----
書籍版第1巻の終盤に登場。
[[ロウリア王捕獲作戦>ジン・ハーク攻防戦]]時に、陸上[[自衛隊]][[第1空挺団]]と共に出動。[[ハーク・ロウリア34世]]を逮捕する本作戦であるが、[[自衛隊]]の警務隊や、通常の検察官や警察官では任務遂行が難しいと判断され本部隊が投入された((ちなみにこの捜査権の話は書籍発売以前に[[みのろう]]氏が感想欄の返信で詳しく説明しており、[[みのろう]]氏自身が書き殴ったと称していたWeb版ロウリア編の中では拘りがあった設定だと思われる。))。練度に自信があるのか、作戦会議では「人質とそうでない者を一瞬で見分けて射撃する訓練をしている」とし、対象を瞬時に判別する能力は[[第1空挺団]]より上と発言していた。

陸上自衛隊第7師団が陽動部隊となって敵の注目を集める中、SATと第1空挺団の連合部隊は[[AH-64D]]1機の支援を受けながら、[[UH-60JA]]と[[CH-47JA>CH-47J/JA]]に分乗して王城上空に飛来。UH-60JAより一個空挺小隊が降下して円形防衛陣を、続いてCH-47JAより空挺隊員が降下空挺堡を確保、このあとでSATが懸垂降下している。ヘリボーンである理由は、SATは懸垂降下の訓練はしているが、落下傘の訓練を受けていないためだと説明されている。

小隊長「[[青木]]」の元、[[ハーク・ロウリア34世]]を「大量殺戮を指示した罪」で逮捕することに成功。この作戦で[[自衛隊]]及びSATから死傷者は出ていない。この時それぞれの人数は不明である。ただ警察における小隊なら、SAT側は基本10~20名の間とみられる。[[ロウリア王国]]近衛隊らはこの連合部隊を[[魔法剣士]]の精鋭だろうと判断していた。&s(){通称第1狂ってる団とか頭のネジが外れてるとかいい意味で言われてる}[[第1空挺団]]の空挺隊員からも、自分たちについて来れていることに高い評価を(内心であるが)されている。

この時のSATの装備は、仮に[[自衛隊]]との装備統一を図っているなら[[89式小銃]]が使用されていると予想される。空挺団とSATのどちらにも配備が公式にされております。ただ装備の不統一もありうるので、その場合特定不可。
あと空挺隊員がSATのことを「第1空挺団より軽装」と評しているので、よくSATの公開訓練とかで見られるようなチタン製防弾ヘルメット+防弾チョッキみたいなゴッテゴテの防弾装備はしてないようである。

コミカライズ版では出動しておらず、第1空挺団しか出てきていない。そのため&strike(){捜査権なんて知ったことかと言わんばかりに}第1空挺団がハーク・ロウリア34世に手錠をかけて逮捕している。

#region(余談:SATを海外派遣する法的根拠)
ロウリア王国に派遣されたSATだが、そもそもSATが海外に派遣されること、海外で活動することに法的根拠はあるのだろうか?
結論から言うと、&bold(){法的根拠はある}。

というのも過去にSATの海外派遣が検討された前例がある。
1996年から1997年にかけて発生した「在ペルー日本大使公邸占拠事件」にて、警察庁首脳部は日本大使含む人質を救出するべく、警察庁警備局長にSATの派遣を極秘裏に指示していた。
派遣の法的根拠は、&bold(){警察法第61条3項『広域組織犯罪等に対処するための措置』}。
同法には「広域組織犯罪等を処理するためその&bold(){管轄区域外に権限を及ぼす}」との規定があり、これを元にSATのペルー派遣が考えられたのだ。
なお、この事件は最終的にペルー軍特殊部隊の大使館突入によって解決したため、SATの派遣は見送られている。

ロウリア王国へのSAT派遣も、ハーク・ロウリア34世の大量殺人の罪という「広域組織犯罪等」を処罰するため、ロウリアという「管轄区域外」への派遣として考えられるかもしれない。
#endregion


随時加筆願います
#table_color(#aae){}
|~&big(){関連項目}|
|&bold(){[[組織>用語]]}|[[日本国]]|[[日本国官公庁]]|
----
&bold(){※既存の[[コメント]]に返信する場合、返信したい[[コメント]]の左側にチェックを入れて下さい。}
[[過去のコメント>コメント/SAT]]
#pcomment(reply,enableurl,20)

&link_edit(text=ここを編集,page=SAT)
----