ハーメルの悲劇 Hamel Tragedy
基本情報 | ||
《ハーメルの悲劇》 | ||
Hamel Tragedy | ||
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《ハーメルの悲劇》(閃の軌跡IIIより) | ||
別称 | ハーメルの虐殺 | |
種類 | 事件 | |
発生地 | エレボニア帝国・サザーラント州 ハーメル村 | |
時期 | 七耀暦1192年4月23日 | |
情報 | ||
概要 | ハーメル村における住民虐殺事件 住民34人が殺害され生存者は3人 | |
実行犯 | 猟兵崩れの武装集団 | |
首謀者 | 帝国正規軍の貴族派将官 | |
関与 | 結社《身喰らう蛇》 | |
結果 | ハーメル村の廃村 《百日戦役》の開戦 | |
影響 | ||
登場作品 | 【空】FC・SC・3rd 【碧】 【閃】II・III・IV | |
関連記事 | ハーメル村 | |
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ハーメルの悲劇(-ひげき、Hamel Tragedy)は七耀暦1192年4月23日にエレボニア帝国のハーメル村(当時)で発生した虐殺事件。その直後に勃発した、エレボニア帝国のリベール王国への侵略戦争《百日戦役》の開戦事由となった。
概要
七耀暦1192年4月23日の夜、サザーラント州のハーメル村が突如襲撃を受け、住民の殆どが殺害された凄惨な事件。
虐殺現場の初動調査にてリベール王国軍が用いる同国製の武器が発見された事から、当初はリベール王国軍による越境虐殺事件として認識され、エレボニア帝国によるリベール王国侵攻(《百日戦役》)を引き起こした。
虐殺現場の初動調査にてリベール王国軍が用いる同国製の武器が発見された事から、当初はリベール王国軍による越境虐殺事件として認識され、エレボニア帝国によるリベール王国侵攻(《百日戦役》)を引き起こした。
しかし、実際の犯行はリベール王国軍ではなく所属不明の猟兵崩れの集団であったばかりか、彼らを金銭で雇用してハーメル村を襲わせたのは帝国正規軍内で主戦派として活動していた貴族派将官らであった。
即ち、《ハーメルの悲劇》とは帝国による自作自演の自国民虐殺である。
即ち、《ハーメルの悲劇》とは帝国による自作自演の自国民虐殺である。
事件発生から約3ヶ月後、この真相を把握したエレボニア帝国政府は、事件に関する一切を公表しない事と引き換えに、戦争の即時停戦をリベール王国へ打診し、リベール王国女王アリシアII世がこの提案を受託した事により、《百日戦役》は停戦という形で戦闘は終結。
その後、帝国政府によって『山津波による村の全滅』という公式発表がなされているが、徹底的な情報統制の結果、帝国の殆どの国民はその公式発表すら認知していない。
背景
その手段として最も有力であった戦争による軍功を求めて、当時の貴族派は対外戦争を主張する主戦派として振舞っていた。
しかし、中世ならいざ知らず《導力革命》を経た現代において開戦事由無しでの戦争は論外であり、貴族派将官らには対外戦争を正当化するのに充分かつ明確な理由が必要であった。
この理由を作り出す手段として、”悲劇”を用いる事を貴族派将校らに助言したのが、結社《身喰らう蛇》の使徒第三柱、ゲオルグ・ワイスマンである。
しかし、中世ならいざ知らず《導力革命》を経た現代において開戦事由無しでの戦争は論外であり、貴族派将官らには対外戦争を正当化するのに充分かつ明確な理由が必要であった。
この理由を作り出す手段として、”悲劇”を用いる事を貴族派将校らに助言したのが、結社《身喰らう蛇》の使徒第三柱、ゲオルグ・ワイスマンである。
そして、貴族派将官らは帝国と軍事的に拮抗するカルバード共和国と比べ、比較的容易に勝利を掴めるであろう小国であり尚且つ豊富な七耀石資源と高い導力技術を有する南の隣国リベール王国へと狙いを定めた結果、リベールとの国境に最も近いハーメル村が”生贄”として選ばれることとなる。
帝国の事後処理
帝国軍最高司令官であったヴァンダイク元帥の紹介で皇帝ユーゲントIII世に謁見し、その場で事件の処理に関する全権を委ねられたギリアス・オズボーン准将は、正規軍内で事件を主導した貴族派将官らを捕縛し、極秘の軍事裁判を経て全ての関係者を処刑した。
処刑された貴族派将官の中には後に《鉄血の子供達》の一員となるレクター・アランドールの実父ルドルフ・アランドール准将もおり、彼は《百日戦役》において帝国軍のリベール侵攻軍の先鋒を務めた。
処刑された貴族派将官の中には後に《鉄血の子供達》の一員となるレクター・アランドールの実父ルドルフ・アランドール准将もおり、彼は《百日戦役》において帝国軍のリベール侵攻軍の先鋒を務めた。
徹底的な情報操作による事件そのものの隠蔽と交戦国であるリベール王国との交渉をおよそ1ヶ月で纏め上げ、この功績をもって翌1193年、帝国史上初の平民出身の宰相に任命される。
なお、オズボーン准将はこの一件で結社《身喰らう蛇》との関わりを持ち、その後の何度か水面下での取引を行っていた。
なお、オズボーン准将はこの一件で結社《身喰らう蛇》との関わりを持ち、その後の何度か水面下での取引を行っていた。
帝国正規軍内の粛清は貴族出身者の排除へと繋がり、正規軍の平民勢力化の流れが覆せないものとなった。正規軍は後に《革新派》と呼ばれる事になる平民階級の政治勢力の中核として、帝国宰相となったギリアス・オズボーンの強力な政治的支持基盤となり、帝国の貴族勢力と対立することなる。
その後
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ハーメル村跡地(1206年) |
エレボニア帝国にとって事件の真相は、国際的信用のみならず自国民の軍並びに政府への信用が失墜しかねない不名誉極まりないものであり、現在においても最高位の国家機密として秘匿されている。
悲劇の舞台となったハーメル村の跡地に至る街道は帝国政府によって厳重に封鎖され、その出入りは帝国正規軍の南部方面を管轄する司令部が置かれるドレックノール要塞の司令官とサザーラント州を統括するハイアームズ侯爵によって管理されている。
悲劇の舞台となったハーメル村の跡地に至る街道は帝国政府によって厳重に封鎖され、その出入りは帝国正規軍の南部方面を管轄する司令部が置かれるドレックノール要塞の司令官とサザーラント州を統括するハイアームズ侯爵によって管理されている。
事件の真相を知る人物は多くはないものの、七耀暦1202年の《リベールの異変》の際に一部の遊撃士の間で共有された他、1206年にハーメル村の跡地にて結社《身喰らう蛇》と衝突したトールズ士官学院・第II分校の関係者と協力者達も知る事となった。
なお、帝国民が公に口外した場合、帝国機密法に則り国家反逆罪が適用される模様。
なお、帝国民が公に口外した場合、帝国機密法に則り国家反逆罪が適用される模様。
近隣の都市である紡績町パルムでは、亡くなったハーメル村の人々を悼んで、毎年4月23日には静かに祈りを捧げる市民もいる。
生存者
現時点で確定した生存者はヨシュア・アストレイ、レオンハルト、アッシュ・カーバイド(当時の名はヨハン)の3人。
ヨシュア及びレオンハルトは帝国軍によって保護されたが、事件の真相を知った後に結社《身喰らう蛇》へと身を寄せ、その後、執行者として加入した。
ヨシュア及びレオンハルトは帝国軍によって保護されたが、事件の真相を知った後に結社《身喰らう蛇》へと身を寄せ、その後、執行者として加入した。
アッシュは事件直後に何者かの手で助けられ、帝国西部ラマール州の歓楽都市ラクウェル在住の水商売の女性に預けられた。
助けた人物はアッシュの母親(義母)の馴染みの客であり、事件当時行商を営んでいたラクウェルの情報屋ミゲルである事が判明する。
助けた人物はアッシュの母親(義母)の馴染みの客であり、事件当時行商を営んでいたラクウェルの情報屋ミゲルである事が判明する。
《黒の史書》における記述
八は、贄となりし邑と百日の外征
――閃の軌跡 III・《黒の史書》より
ハーメルの悲劇に関連するキャラクター
ヨシュア・アストレイ(ブライト)(事件の生存者 ハーメル村の住民)
レオンハルト(事件の生存者 ハーメル村の住民)
カリン・アストレイ(事件の犠牲者 ハーメル村の住民)
アッシュ・カーバイド(事件の生存者 ハーメル村の住民 当時の名はヨハン)
ジャン(事件の犠牲者 ヨハンの父)
エミリア(事件の犠牲者 ヨハンの母)
ゲオルグ・ワイスマン(関与者 結社《身喰らう蛇》第三柱)
ギリアス・オズボーン(事後処理を主導 帝国正規軍准将)
ユーゲント・ライゼ・アルノール(エレボニア帝国皇帝 事後処理を指示)
ルドルフ・アランドール(首謀者の一人 帝国正規軍准将)
ジョセフ(関与者 帝国正規軍将校)
ミゲル(事件から逃れたアッシュを保護 当時は行商人)
レオンハルト(事件の生存者 ハーメル村の住民)
カリン・アストレイ(事件の犠牲者 ハーメル村の住民)
アッシュ・カーバイド(事件の生存者 ハーメル村の住民 当時の名はヨハン)
ジャン(事件の犠牲者 ヨハンの父)
エミリア(事件の犠牲者 ヨハンの母)
ゲオルグ・ワイスマン(関与者 結社《身喰らう蛇》第三柱)
ギリアス・オズボーン(事後処理を主導 帝国正規軍准将)
ユーゲント・ライゼ・アルノール(エレボニア帝国皇帝 事後処理を指示)
ルドルフ・アランドール(首謀者の一人 帝国正規軍准将)
ジョセフ(関与者 帝国正規軍将校)
ミゲル(事件から逃れたアッシュを保護 当時は行商人)