ジェダル・シュヴァルカ
登場作品:封緘のグラセスタ
解説
ベルガラード王国出身の傭兵。
生まれながらの戦闘種族とも称される
ロヴァリ族の血を引いており、人並外れた怪力や夜目が利く他、特徴的な紋様が身体に刻まれている。
ロヴァリ族の血を色濃く受け継ぐ者は
ベルガラードでも珍しく、その高い戦闘能力は時に迫害の対象となる事もあり、両親に捨てられる原因にもなった。
捨てられた後に生活していた貧民街では騙し騙される事が日常であった為、基本的に他人を信用せず、目的を果たす為には手段も選ばない。
しかし一度交わした約束は破らないという律儀な面も持ち、約束を破る相手に対しては容赦の無い対応を取る。
交わした約束を頑なに守ろうとする理由はすぐに戻ってくると言いながら自分を捨てて消えた両親に対する意地みたいなものでもある様子。
ユトレに雇われて参戦した
第十三次ウストーヌ渓谷戦では
テルフィオン連邦軍の輜重隊に襲撃を行い、輜重隊を率いていた
ズューセを討ち取る戦果を上げたが、
敵本隊の攻撃に臆した指揮官の
ザルドネがあっさりと降伏してしまった為に捕虜となり、奴隷として
グラセスタに送られる事となった。
グラセスタで
隷士となった後には早々に二度に渡って
魔神フルーレティと遭遇、その危機を切り抜けた事で彼女に気に入られた結果、謎の異物を埋め込まれてしまった。
戦闘後、
魔族である
フルーレティと接触した事を受け、
迎撃匠合の
重鎮ベルガメリから敵と通じている疑いや
悪魔に変貌する疑いをかけられて処刑されかかったが、
同じく
迎撃匠合の有力者である
リリカの擁護によって命救われ、彼女の護衛役として
黒の坑の探索に同行する事となった。
リリカとの契約は他に選択肢が無い状況で結ばれたものではあるが、奴隷に対しても真摯に向き合う姿から信頼できると判断、自らの意志で彼女の力となる事を約束した。
以降は彼女と共に
黒の坑の探索を進め、
魔族の支配領域となっていた階層を奪還するなどの成果をあげる事で異例の速さで階級を上げていき、
その活躍を認めた
迎撃王サロとの謁見で参加を強制された
鎮守府鋳織杯で優勝し、獲得した賞金をもって自由民の身分を無事取り戻した。
なお
リリカとの契約は自由を取り戻すまでという約束だった為、
故郷に帰還する事もできたが、その後も自らの意志で
リリカへの協力を続けた。
黒の坑の探索を続ける中で不死体に似た謎の存在を発見し、
リリカによって
不命体と名付けられた謎の存在を調査を進めていくが、
その過程でそれと深く関わる
フルーレティや故人であるはずの
リリカの両親と遭遇、不命体の正式名称が
燐使である事や自身にかつて埋め込まれた異物が
燐使に関わる物である事を知った。
因子を埋め込まれた場合、本来は
燐使へと変質してしまうが、
フルーレティに埋め込まれた物が不完全な物だった事や事前に
リリカから与えられた
リューシオンの護符で守られていた事、
闇陣営の国家である
ベルガラード出身である為に元々闇の力にある程度耐性があった事、それら複数の要因が重なって幸運にも
燐使に変質するのを免れている。
当初は
燐使の因子を埋め込まれた肉体を上手く扱いきれていなかったが、
フルーレティに与えられた試練や実戦を経て、最終的には
サロをも超える戦闘能力を獲得している。
また因子を埋め込まれた事で
フルーレティとは互いの感情が流れ込んでしまう程に深い繋がりができてしまってもいる。
感情が同調する
フルーレティにも指摘された様に親に捨てられた事は少なからず心の傷となっており、いつかは裏切られるという思いから他者との関係を深める事を拒む傾向にある。
リリカに想いを伝えられた時にも一度は彼女を突き放そうとしたが、無意識下では以前から彼女に惹かれていた事を自覚し、結ばれた。
サロとは
燐使計画を止めるという意味では道を同じくしていたが、
燐使と化した者達を問答無用で粛清しようとした彼の方針に対し、
リリカは被害者に関しては極力救いたいと考えた事や自分や
リリカの本体が
燐使研究のサンプルとして狙われた事から対立、
サロと王座を賭けて決闘を行う事となり、これに勝利して
東ゴーティア王国の第二十八代国王となった。
新たな
迎撃王となった後は政務の大半を
ベルガメリに任せ、仲間達と共に
燐使計画の黒幕である
レギを追い、
リクシュマの身体と融合して究極の
燐使となった彼を倒した。
レギとの決戦前には
サロが対
燐使用に編み出した肉体と魂を切り離す戦技とそれを使用する為の武装を継承しており、それが
レギに止めを刺す一撃にもなっている。
その後は緊急時につき先延ばしにしていた戴冠の儀を行い、正式に国王の座に就いた。
国王となったのは成り行きの面が強いが、投げ出すつもりはないようであり、
グラセスタ最強の戦士である
迎撃王として今後も最前線で戦い続ける事を決意している。
雑感・考察
封緘の主人公。
鎮守府鋳織杯優勝後のイベントでの選択肢によっては
ベルガラード王国に帰還し、物語が終了する。
封緘の正史に関して公式のコメントは特に無いのだが、ヒロイン達や
燐使の事を何も解決しないこのエンディングが正史という事は流石に無いと信じたい。
最終更新:2024年06月30日 08:37