「洒落怖秘封霖 【非公式】 5」(しゃれこわひふうりん ひこうしき 5)は『洒落怖秘封霖【非公式】』のエピソードの一つ。2013年6月21日公開(
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)。副題は「パラレルワールド」。
内容は、霖之助が平和な世界から他の回の悲惨なエピローグをあれこれ行き来して戻ってくるだけ。コメント欄によると存在しないエピローグも出てくるらしいが、つまり今後その経緯が描かれるかもしれないという伏線だと思われる。
霖之助は元の世界に戻ろうとしてもなかなか戻れないが、流れに身を任せるうちに自然と元の世界に戻る。事態の解決に働きかけるような行動はなく、蓮子とメリーを庇って刺殺された後はいつの間にか元の世界に生還していた。結末でいい話のように演出されているが、理由もなく次々と場面が切り替わり、勝手に事態が解決する構成になっている。
あらすじ
主人公の森近霖之助は、大学で大勢の女友達にちやほやされながら平和な日常を過ごす。そんな中、女友達の一人である蓮子は退屈な世界に辟易して「平行世界」に行く方法を試そうとする。その方法により幻想郷を発見されることを危惧した霖之助は、帰宅後一人で先んじてその方法を試し就寝する。すると、翌日の学校では彼は見た覚えもない「八尺様」について話すよう長谷田から求められ、その言葉を聞いたメリーは嘔吐して医務室に運ばれる。回復後も肉を扱う料理店の前を通るだけで体調が悪化するメリーを見た霖之助は、世界線が変わったことを察しつつも、元の世界線に戻ることを望んで床に就く。
しかし、翌日霖之助が学校に行くと、生徒会長の薫子が逮捕されたと聞かされ、同時に、新聞部の長谷田は死亡しており、同部は殺人者が出たため廃部となったとも聞かされる。さらにもう一度就寝すると、翌日の長谷田は生きていたが、駒田が妹とともに殺害されたことになっており、その後の帰路で霖之助は集団暴行を受け殺害される。そして、次に気が付くと霖之助は自室で普段通りに起床していたが、学校に行くと自分が桐谷の親族をすべて根絶やしにしたことになっており、蓮子たちのもとを尋ねると彼女らはともども首を吊って自殺してしまう。そしてまた目を覚ました霖之助はいつも通りに学校で授業を受けるが、自分がかつてほど女友達と親しくなくなっていることに気付き、自殺したはずの秘封倶楽部は生きていたが、完全に霖之助との面識がなくなっていた。紫から受けた使命を思い出した霖之助は仕方なしに二人を追跡するが、突如襲ってきた謎の集団から二人を庇うために刺殺され、その死に際に蓮子は彼のことを思い出す。
次に霖之助が目を覚ますと世界はすべて元通りになっていたが、蓮子は彼の無事に涙を流す。それを見た霖之助はすべての世界線が繋がっていることを察し、世界線の移動に使った呪文の紙を放り捨てる。