秘封霖倶楽部 > 森近霖之助
概要
原作(『東方』シリーズ)では幻想郷という異世界で道具屋を営む年長者であり、「見ただけで物の名前と用途が分かる程度の能力」を持つという設定は『秘封霖倶楽部』でも度々重要な役割を担う。『洒落怖秘封霖』と同様で蓮子とメリーの監視役という設定だが、親作品では彼女らの親役のような立ち位置だったのに対し、NDの三次創作では大学の友達にほぼ変わりないような立ち位置(一緒に大学に通っている)になっている。
霖之助は作者のNDにとって、かつて『RPGぱろでぃ』制作当時から『東方』シリーズを「霖之助以外どうでもいい」と言わしめたことがあるほどの贔屓キャラで(*1)、『東方』や『洒落怖秘封霖』の二次創作に手を出したのも主にはこのキャラクターが目的だったと考えられる。
独自設定
『秘封霖倶楽部』独自の設定と思われるものとして、半妖であるために怪奇現象などの影響を受けにくいという特質を持つ。しかし、初期作品の第二話「変態倶楽部」の回や「第零話」では事態の解決に寄与した行動を取るにもかかわらず、以降は作中の事件や現象に対して積極的に働きかける機会が少なくなっていき、ボコボコにされて気絶したり死亡したりすることも少なくなくなる。この霖之助の受動性に関して読者の間では賛否両論があったが、少なくとも敵側や超常現象の恐ろしさを強調する意図があるという説と、あるいは霖之助に狂言回しの役割を無理やり担わせようとしているという説がある。
「メアリー・スー」の回では「霖之助も現代の世界におけるメアリー・スー(*2)」と仄めかすような箇所がある。例として、この回ではメアリー・スーの起こした現象で大学の授業が中学レベルまで落ちるという描写があるが、普段から大学の様子はあたかも高校のように描かれており、京大の経済学部1年という設定であるはずの霖之助はなぜか「数学II」や「古文」を履修している。これも「メアリー・スー」を意識した描写だとしたらなかなかのものである。