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剥ぎ取り

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概要

元ネタ

自分の卓で Harvest Compendium Vol.1 をアレンジして運用してみたところ、どうしてもやりづらい点が多かったため全体的に改めて定義しなおすことにした。しかし、多くの着想はこのサプリメントから得ている。

コンセプト

本ルールにおける「剥ぎ取る」(Harvest; 収穫する)という行為は、自分の利益や目的のために何らかの対象からアイテムを獲得すること全般を指す。剥ぎ取り対象は、クリーチャー、鉱脈、植物密生地、建造物など、様々な概念を想定している。対象がクリーチャーの場合、その装備品を回収したり、肉体を解体してその構成要素の一部を切り取ることが考えられる。対象が植物密生地であれば、目的の薬草だけを選別して収穫することが考えられる。対象が建造物の場合、壁に埋め込まれた装飾物をくり抜いて宝物として持ち帰ることが考えられるかもしれない。

本稿では、特にクリーチャーを対象とした剥ぎ取り行為に着目したルール定義を行う。クリーチャー以外の剥ぎ取りは、シナリオの都合によってそれぞれスポットで要件が設定されることが多く、汎用的な規定が必要となることはあまりない。一方、クリーチャーの剥ぎ取りは戦闘遭遇ごとに任意に発生し得るため、その一つ一つで独自の規定を設けるのはGMとPL双方にとって大きな負担となる。クリーチャーに対する剥ぎ取りのルールを事前に合意しておくことはゲーム進行上有益だろう。

戦利品処理の一般化

戦闘遭遇後にクリーチャーから戦利品を回収できるかどうかは古来よりGMの裁量に任されている。すべての装備品を回収可能とするグループもあれば、一切の回収を省略するグループもあるだろう。また、得られる戦利品の量も遭遇したクリーチャーによって大きく変わってくる。人型生物は様々なアイテムを所持しているため、遭遇後の戦利品処理は煩雑ではありつつもPCの資金は潤沢になる傾向がある。一方、野生動物や来訪者などは装備品を持っていないことが一般的であり、人型生物との遭遇に比べると戦利品が美味しくない印象がある。クリーチャーの剥ぎ取りルールを採用することで、このような煩雑さや戦利品量のギャップがある程度解消されることが期待できる。

現地調達型の冒険

剥ぎ取りルールを採用することで、現地調達型の冒険をより表現しやすくなる。

既存のルールには〈生存〉技能の余暇アクティビティとして、“自活”(Subsist)があるが、ここで定義されているのは避難所と食料の確保のみで、冒険中における最低限の生存条件を達成するためのものである。

PCたちが長期間居住地に立ち寄れず物品の売買を行えないようなキャンペーンでの冒険では、装備の更新なども自分たちで行う必要が出てくる。しかし、“作成”(Craft)では最低限の材料を事前準備することが前提となっており、市場にアクセスできない状況ではこれも難しい。剥ぎ取りルールではそういったモノの確保までカバーすることを目的としており、冒険者たちは真の意味で自活することができるようになる。

総資産の調整

冒険に時間的制約がない場合、PCは剥ぎ取りを繰り返し行うことでGMの想定を超えた資産を蓄えることが可能になる。剥ぎ取りを追加ルールとして導入する場合、自ずとPCへの報酬は元のシナリオの想定よりも多くなることが予期されるが、それがゲームバランスを崩すほど過剰になり得る場合、剥ぎ取りを実施できる回数に規定を設けるなど、GMは何らかの制限を設けるべきである。あるいは、メタ的な宣言として、剥ぎ取りによる追加報酬が一定量を超えた場合にはシナリオ既定の戦利品を省略して調整する可能性があることを事前に宣言して合意しておく、ということも考えられるだろう。

いずれにせよ、剥ぎ取りルールを導入する場合は多少の報酬増加までは見込んでおいたほうが良い。どうしてもPCの総資産を細かく制御したい場合には、冒険全体で発生する報酬の総額を計算し、許容されるオプション報酬の量を事前に調整しておくことが推奨される。

倫理的問題

クリーチャーを解体してその組織を剥ぎ取って利用しようとする場合、必ず倫理的な問題が付随する。その世界の具体的な倫理観はGMが規定するキャンペーンセッティングに依存する。グレー領域の対象が現れた場合、PC間でこの手の倫理的問題を議論するのもロールプレイの一種とすることも可能だが、PLの倫理観との衝突や、議論自体に時間がとられてしまうなどの問題を考えると、事前に明確な線引きをしてコンセンサスを形成しておくほうが無難だろう。つまり「これはゲーム上の手続きとして禁止する」あるいは「これは明確に悪の行為である」と明確にした上でセッションを楽しむ、ということである。

以下では倫理的な問題に線引きをするためのヒントを提案する。倫理的問題は複数の観点の組み合わせとして表現できるものと考える。

対象の是非

剥ぎ取り対象として良いかどうかを明確にする。典型的には以下のようなトピックがあり得るだろう。
  • 自分たちと同種族を剥ぎ取り対象として良いか
  • 人型生物を剥ぎ取り対象として良いか
  • 生きているクリーチャーを剥ぎ取り対象として良いか
  • 同じ地域の出身者を剥ぎ取り対象として良いか
  • 同じ次元界出身者を剥ぎ取り対象として良いか

目的の是非

剥ぎ取ったものの利用目的や、加工の形態についての是非を明確にする。典型的には以下のトピックがあり得るだろう。
  • 食用として良いか
  • 装飾品やトロフィーとして良いか
  • 魔法的/錬金術的な加工をしても良いか
  • 売却による資金化を主目的として良いか
  • 産業として良いか(乱獲問題)

行為の是非

剥ぎ取ったものの取り扱いについても明確にした方が良いこともある。
  • 雑に扱うこと(目的外の遊びに使うなど)は邪悪か
  • 無機物と同等に扱うのは冷酷な表現か
  • 詳細な描写表現は避けるべきか

適用範囲

線引きをする背景はどのようなもので、何を基準にしているのかを明確にする。
  • 卓のメンバー同士の倫理観の合意なのか
  • ゲーム世界の共通の倫理観を表現しているのか
  • ゲーム世界内の特定の文化圏の倫理観を表現しているのか
  • クラスなどで定義される禁止行為等(Anathema)に抵触するか

剥ぎ取りルール

新アクティビティ

“剥ぎ取る” Harvest

探索
出典 オリジナル

君は対象からアイテムを収穫する。GMは君が宣言した対象や収穫物に応じ、必要条件や所要時間が規定された具体的なアクティビティを提示する。このアクティビティを剥ぎ取りアクティビティ(Harvesting Activity)と呼び、 剥ぎ取り 特性を持つ。君は“剥ぎ取る”アクティビティの一部としてGMが提示した剥ぎ取りアクティビティを開始することができる。

剥ぎ取りアクティビティを行うための予備行動もこのアクティビティの一部として実施することができる。例えば、「対象を知っていること」を満たすために“知識の想起”をしたり、「必要な道具を保持している」を満たすために“扱う”でキットを取り出したり、「安全な採掘のために鉱脈周囲の地盤構造を把握する」目的で周辺の“調査”をしたりということが想定される。ただし予備行動の所要時間が10分を超える場合、GMは剥ぎ取りアクティビティとは別に、予備行動のための時間を経過させるかもしれない。

“剥ぎ取る”ための総時間が1日を超える場合、このアクティビティは 余暇 特性を持つ。あるいは、10分スケールの処理を複数回繰り返すことで“収益を得る”ような場合も 余暇 特性を持つ。余暇アクティビティとして処理する場合、アクティビティの終了時に1回の判定を行って成果を確定すること。GMはこの判定について別途裁定をする必要がある。

剥ぎ取りの結果、成果物を何単位回収できたか決定するロールを「個数ロール」(Quantity Roll)と呼ぶ。一般的に、成果物として得ることのできる最大数をNとし、1dNロールを行うことになる。

“剥ぎ取る”においては“援護”が可能なこともある、これは援護対象が行う判定と同じ時間のかかるアクティビティとして扱われる。得られるボーナスは通常の“援護”リアクションと同様であるが、判定DCは15でないケースもある。通常、“援護”を行う者は対象を“剥ぎ取る”ために要求される必要条件を全て満たしている必要はない。また、判定技能を予備行動と同じ技能で代替することができるかもしれない。

“装備収奪” Loot Equipment

探索 操作 剥ぎ取り
出典 オリジナル
必要条件 対象となるクリーチャーが行動不能であるか同意している

君はクリーチャーの装備品や所持品を回収する。戦闘遭遇で打ち負かした場合、激しい戦闘で装備の大部分は破壊されているため、完全な状態で手に入るものは限られた数になるだろう。

冒険の展開上重要であると考えられるものや戦利品として想定されている高価なアイテム、その他何らかの理由で無傷であることが保証される場合は、GMの判断で自動的に完全な状態で回収できることにしても構わない。そうでない場合は、個数ロールの結果の数だけ破損状態のアイテムが手に入る。同一クリーチャーが複数いる場合は、ひとまとめにして判定する。

個数ロールは1dNのダイスロールとなる。このNは、1体が持つ同種アイテムの数と対象クリーチャー数の積である。例外として、鎧など収奪が難しいアイテムについてはさらに制限された数になることもある。

“生物解体” Carve A Creature

探索 操作 剥ぎ取り
出典 オリジナル
必要条件 職人道具(生物解体)を保持もしくは着用していること、対象のクリーチャーを知っていること。

君は死んだクリーチャーから皮や内臓、歯、爪、その他有用なパーツを剥ぎ取るために時間を費やす。君は生物解体用の職人道具を両手で扱う必要がある。“生物解体”のために費やされる時間は対象クリーチャーのサイズや要素の特性に依存する。詳しくは、 クリーチャーサイズと作業規模 の表を参照すること。

“生物解体”は〈製作〉または〈生存〉技能の修得アクティビティである。この技能判定のDCは、一般的に「解体レベル」に対する標準のDCとなるが、クリーチャーの稀少度や環境条件によって変動するかもしれない。「解体レベル」は対象クリーチャーのレベルか、解体する要素のアイテムレベルのうち高い方となる。また、君は自らDCを+5することによって作業を急ぐこともできる。作業を急いだ場合、判定の成否に関わらず“生物解体”にかかる時間は通常の半分になる。

「解体レベル」は君が使用する技能の習熟ボーナス*1以下でなければならない。習熟ボーナスを超えるレベルの要素は君の技術に対して複雑すぎるため、対象をダメにせずに作業することができない。

解体する対象のサイズによっては、複数人で同時に“生物解体”を行うことができる。この時、それぞれが別々の要素を同時に切り分けることも、同時作業してる味方を“援護”することもできる。しかし、同時作業者の誰か1人でも判定に大失敗した時点で対象は台無しになり、それ以上その対象に対して“生物解体”を試みることはできなくなる。台無しになったタイミングよりも前に回収できていた要素はこの大失敗の影響を受けないが、大失敗となった判定と同じタイミングで判定を行っていた作業は、成功段階が一段階下がることになる。

クリーチャーのことを「知っている」とは、そのクリーチャーを識別する“知識の想起”に成功しているということである。この条件は、同じ作業に参加するキャラクターのうち1人でも満たしていれば良い。作業者が未だ“知識の想起”に成功していない場合、このアクティビティの一部として“生物解体”用の判定を行っても良いが、通常のクリーチャー識別で行われるような情報の開示は省略される可能性がある。

“生物解体”の結果得られる成果物には、特記ない限り未処理特性が付与される。また、量と質は判定技能の成功度合いによって変動する。

A 個数ロールの値の最大量を回収できる。成果物に高品質特性が付与される。
B 個数ロールの結果通りンお分量を回収できる。元々1つしかとれないものはロールなしで手に入る。
C 個数ロールの結果の半分(切捨て)を回収できる。元々1つしかとれないものは手に入らない。
F 対象は台無しになり、何も手に入らない。解体にリスクがある場合、それが発動する。

“超集中クラフト” Hyper-Focused Craft

探索 操作 精神集中
出典 Harvest Compendium Vol.1 10ページ、アレンジ
必要条件 疲労状態でないこと、余暇モードでないこと。

君は1時間を費やしてアイテムの“作成”アクティビティを進めることができる。この1時間の間、君は完全に作業に集中し、他に何もすることができない。作業を中断された場合、君は自動的にこの行動に失敗する。

この行動は修得アクティビティである“作成”の拡張であり、同じ必要条件に従う。1時間の終わりに、君は作ろうとしているアイテムのレベルに対する通常のDCの〈製作〉判定を行う。判定に大成功した場合を除き、このアクティビティの後に君は疲労状態になる。

A 君の“作成”は1日に等しい作業分進捗する。自身のレベルに対する標準のDCの頑健セーヴに成功すれば君は疲労状態にならない。
B 君の“作成”は1日に等しい作業分進捗する。
C 君の“作成”は何も進捗しない。また、“作成”の失敗と同等のペナルティを受ける。
F 君の“作成”は何も進捗しない。また、“作成”の大失敗と同等のペナルティを受ける。

“食料保存” Cure Food

探索 操作 保存処理
出典 Harvest Compendium Vol.1 10ページ、アレンジ
必要条件 調理道具を保持もしくは着用していること&〈生存〉技能が修得以上であること。

君は1時間を費やして新鮮な未処理食用アイテムを保存加工する。ここで対象となる食用アイテムは、例えば大猪の心臓や天使の舌のような肉や、原野で採集した果実などである。新鮮と看做される期間はそのアイテムの特性や環境に依存するが、“生物解体”で得られたクリーチャー要素は、一般的に剥ぎ取られてから8時間以内となる。ピースフル・レストのような呪文は新鮮な時間を延長することができる。このアクティビティを行うためには、火による加熱処理できる環境か、その代替法がとれる環境である必要がある。

同じアイテムであれば1回につき元の重量で最大10バルクまで同時に“食料保存”することができる。“食料保存”によって加工されたアイテムのバルクは半分になる。

“食料保存”は〈生存〉技能の修得アクティビティである。君はこの判定に《熟練料理人》のボーナスを適用することができる。

B 素材の保存加工に成功し、加工後の重量で1バルクあたり1単位の保存食(1週間分)を得る。
C 素材はだめになり、二度と利用することができない。

判定DCは一般的に作成しようとするアイテムレベルに対する標準のDCである。ただしそれは対象が通常の動植物(動物特性を持つクリーチャーや自律行動しない植物)の場合を想定しており、一般的でない食用アイテムを“食料保存”する際のDCは下記の表に従った修正を受ける。ぞれぞれの難易度修正は累積する。

食用アイテムの由来 難易度修正 成果物の稀少度
通常の動植物 +0 コモン
通常の動植物以外 +2 アンコモン
何らかの苦難を持つ +2 一段階上昇

“素材保存” Preserve Materials

探索 操作 保存処理
出典 オリジナル
必要条件 職人道具(生物解体)を保持もしくは着用していること&〈製作〉技能が修得以上であること。

君は1時間を費やして、未処理のアイテムを材料ルーン基盤として保存することができる。必要条件を満たしていれば、この処理に判定は必要ない。このアクティビティは“生物解体”以外の手段で手に入れた未処理アイテムにも行うことができる。

1回のアクティビティで元の重量で合計5バルクまで同時に“素材保存”することができる。

“錬金術的処理” Process Alchemically

探索 操作 保存処理
出典 Harvest Compendium Vol.1 10ページ、アレンジ
必要条件 錬金術道具を保持もしくは着用していること&〈製作〉技能が修得以上であること。

君は1時間を費やして、未処理の毒物やクリーチャーの体液などを錬金術的に精製処理する。毒物のように精製前後で同名のアイテムであれば、素材となったアイテムから未処理タグを取り去って実際に使用可能な状態にすることができる。

同じアイテムであれば1回につき元の重量で最大10単位まで同時に“錬金術的処理”をすることができる。

“錬金術的処理”は〈製作〉技能の修得アクティビティである。判定DCは通常はアイテムレベルに対する標準のDCである。君が《錬金術アイテム作成》を持つ場合、この判定に+1状況ボーナスを得る。

B 素材を全て消費して目的のアイテムを獲得する。
C 素材はだめになり、二度と利用することができない。

“魔力付与” Enchant

探索 操作 精神集中 保存処理
出典 ハウスルール
必要条件 呪文発動能力があること(生得呪文も可)&使用する技能が修得以上であること。

君は10分間を費やして、クリーチャーから剥ぎ取った呪物アイテムに魔力を付与することができる。この判定は、君が保有する呪文発動能力の体系と一致する技能による修得アクティビティである。

B アイテムに魔除けまたは触媒特性が追加され、該当する機能を持つ消耗品として機能するようになる。
C アイテムはだめになり、二度と利用することができない。

“魔力付与”によって、呪物アイテムのレベル以下の類似する魔除けアイテムを作成することができる。例えば、クリーチャーが肉体攻撃を行う部位であれば、プレデターズ・クローやウルフ・ファングなど肉体攻撃系の部位による魔除けとすることができるだろう。水晶質の部位であれば宝石の代わりにすることもできるだろう。これは最終的にはGMの裁定となるため、あまりにも性質がかけ離れている場合は加工できないパターンもあるだろう。例外として、魔除けで指定されるクリーチャー部位そのものを加工する場合、呪物アイテムのレベルと関わらず、該当の魔除けにすることができる。例えば、通常のバジリスクの目はレベル5の呪物アイテムとして剥ぎ取れるが、レベル9の魔除けであるバジリスク・アイに加工することができる。

一方、触媒はアイテム名通りの要素からしか作成できず、魔除けのように類似する触媒アイテムを独自に作成することはできない。

このアクティビティの判定難易度は、加工前の呪物アイテムのレベルか、加工後のアイテムのレベルのどちらか高い方が基準となる。通常は基準となるレベルの標準の難易度を用いる。一方、アイテムの市場価格は、原則として加工後のアイテムのものを用いる。

“トロフィー作成” Make a Trophy

探索 操作 保存処理
出典 ハウスルール
必要条件 職人道具(生物解体)を保持もしくは着用していること&〈製作〉技能が修得以上であること。

君は“生物解体”で入手したトロフィー特性を持つクリーチャーの部分要素または全身要素を、美術品として保存することができる。トロフィーの作成に費やされる時間は、対象となる未処理の要素の重量1バルクあたり1時間である。または、Lバルクであれば10分間である。これは〈製作〉技能の修得アクティビティであり、判定DCはトロフィー取得元のクリーチャーレベルに対する標準のものを用いる。

A 成功と同様だが、トロフィーに高品質特性が付与される。
B アイテムから未処理特性が取り除かれ、市場でトロフィーとして扱われるようになる。
C トロフィー作成に失敗するが、素材の要素は全て再利用できる。
F 失敗と同様だが、素材アイテムはだめになり、二度と利用することができない。

どのようなトロフィーとするかは加工者の裁量による。最終的なトロフィーの重量は、未処理の要素から重量を1/2まで減じても良い(1バルク未満となる場合はLバルクとして扱ってよい)。



新特性

このページで定義される剥ぎ取りルールの導入によって追加される新たな特性を説明する。

剥ぎ取り Harvesting

この特性を持つアクションやアクティビティは“剥ぎ取る”アクティビティの一部として開始することができる。

保存処理 Preserving

この特性を持つアクションやアクティビティは、アイテムに何らかの処理を施すことで未処理特性を取り去り、腐敗や劣化が進行しないようにすることができる。保存処理が行われたアイテムは通常の物体と同じ扱いとなる(長い年月による風化などは防げない)。

材料 Ingredient

この特性を持つアイテムは別のアイテム(ルーンを除く)を“作成”するために用いることができる。材料が指定する関連アイテムの“作成”アクティビティにおいて、アイテムが示す価値に相当する原材料(Raw Material)として使うことができる。使用されると材料は消費される。原材料であるため、この特性を持つアイテムはその他の流通貨幣として市価で売却することができる。

ルーン基盤 Rune Framework

この特性を持つアイテムは装備品にルーンを刻み込むのに必要な基本的な構成要素を供給する。ルーンを“作成”する時、アイテムが示す価値に相当するコストとして使用することができる。ルーンを刻むにあたって適用できるフレームワークは1つのみである。この方法で使用するとフレームワークは消費される。この特性を持つアイテムは原材料でもあるため、その他の流通貨幣として市価で売却することができる。

トロフィー Trophy

この特性を持つアイテムは特別な機能は持たないが、交易品として価値のある物品である。トロフィーは美術品であるため、その他の流通貨幣として市価で売却することができる。ただし原材料と異なり、出来栄えによって価値が変動することがある。原則としてトロフィーは1レベル以上のアイテムであり、0レベル以下のトロフィーは価値を持たない。

食用 Edible

食用アイテムを安全に消費するためには、料理や保存処理が必要である。未処理の食用アイテムを消費しようとする場合、君は自身のレベルに対する標準のDCの頑健セーヴに成功しない限り、1時間のあいだ不調状態1になる(状態値は累積する)。この不調状態を治すために嘔吐した場合、摂取した食用アイテムの効果は即座に失われ、24時間後以後の次の1日の準備をするまで同じアイテムを摂取することができない。

未処理 Unprocessed

クリーチャーから剥ぎ取られた要素は最初は未処理の状態である。未処理のアイテムは通常、使用することができない。使用できたとしても何らかの副作用が発生する。特記ない限り、未処理のアイテムは24時間後にだめになる。

呪物 Fetish

この特性を持つアイテムは、“魔力付与”によって魔除けに加工することができる。

全身 Entire

この特性を持つアイテムを“生物解体”で手に入れるにはクリーチャーの全身を取り扱わなければならず、相応の作業時間を必要とする。

高品質 High-Quality

品質の高いアイテムは加工しやすく、美術的にも高い価値を持つ。この特性を持つアイテムを加工するための判定は常に+2の無名ボーナスを得る。“作成”アクティビティでこのボーナスを得るには、材料のうち半分以上が高品質でなければならない。また、この特性を持つトロフィーは市場において通常の1.5倍の価値を持つ。

生物解体の一般則

クリーチャーサイズと作業規模

クリーチャーの剥ぎ取りにかかる時間や同時に作業できる人数は対象のサイズで決定される。

サイズ バルク 所要時間 作業人数
全身 部分 最低 最大
超小型 1 10分 10分 1人 1人
小型 3 30分 10分 1人 2人
中型 6 1時間 20分 1人 2人
大型 12 2時間 40分 1人 3人
超大型 24 6時間 1時間 2人 4人
巨大 48 12時間 2時間 3人 8人

クリーチャーの特定の要素1種類を“生物解体”で回収する場合、基本的に「部分」の列で示されている時間を用いる。一方、食用肉や全身毛皮を剥ぎ取りたい場合は、クリーチャーの全身を解体することになり、「全身」列で示される時間を要する。特定の要素の中でも限定した量だけ剥ぎ取りたい場合、GMは時間短縮を許可するかもしれない。例えば、可食部の多い部位から一部の生肉だけ回収したい場合は全身ではなく部分の時間を、石化した仲間を救うためにバジリスクの新鮮な血液が1瓶分だけ欲しいような場合は超小型の部分要素に相当する時間で回収可能とするかもしれない。逆に、GMは周囲の状況等に応じて適切とみなす範囲で剥ぎ取りにかかる時間を長くすることもできる。

「バルク」列はそのサイズのクリーチャーの標準バルクを示している。この値は、“生物解体”で回収される剥ぎ取り成果物の重量を算出する際の基準となる。「部分」の要素は一般的にこの基準バルクの1/12か1/6の重量を持つ(端数切捨て)。この計算結果が0になる要素の重量はLバルクとして扱う。

「作業人数」の項は、“生物解体”のための必要最低作業員数および同時作業可能な最大人数を示している。超大型以上のサイズのクリーチャーを“生物解体”するには複数人が必要になるということである。複数人で同時に剥ぎ取りする場合は、それぞれ個別の要素を目標にしても良いし、主判定を行う仲間を援護していても良いが、必ず判定には参加しなければならない。

1体のクリーチャーから剥ぎ取れる「部分」要素の最大数は、「全身」の所要時間を「部分」の所要時間で割った数に等しい。対象のクリーチャーが台無しになっていない限り、この最大数以内であれば繰り返し“生物解体”を試みてもよいが、同じクリーチャーに対して同じ要素を再び目標にすることはできない。また、「全身」要素の剥ぎ取りを行っている間、別のキャラクターが「部分」要素を同時に剥ぎ取っても問題ない。この時、「全身」要素は剥ぎ取れる要素の制限数に対して1つとして扱う。一方、1体のクリーチャーについて「全身」要素を複数同時に剥ぎ取り対象とすることはできない。


剥ぎ取り成果の価値

“生物解体”によって得られる最終成果アイテムの価値は、アイテムレベルによって下記の表に従う。これは消耗品の一般価格表と同一である。

レベル 価値 標準DC
0 4 sp 14
1 4 gp 15
2 7 gp 16
3 12 gp 18
4 20 gp 19
5 30 gp 20
6 50 gp 22
7 70 gp 23
8 100 gp 24
9 150 gp 26
10 200 gp 27
11 300 gp 28
12 400 gp 30
13 600 gp 31
14 900 gp 32
15 1,300 gp 34
16 2,000 gp 35
17 3,000 gp 36
18 5,000 gp 38
19 8,000 gp 39
20 14,000 gp 40


剥ぎ取り対象

クリーチャー構成要素の決定

クリーチャーが持つ能力や特性に応じて剥ぎ取り可能なクリーチャー構成要素が決定される。実質的に、PLは“知識の想起”等で開示済みのクリーチャー情報から“生物解体”の対象を選ぶことになる。このリストはクリーチャー構成要素の項で列挙する。

個数ロールの決定

クリーチャーから剥ぎ取れる要素の最大アイテムレベルはクリーチャーレベルに等しい。クリーチャーレベルに等しいレベルのアイテムの個数ロールは常に1である。個数ロールが1段階増えるごとにアイテムレベルは減少していく。特殊な例を除き、このアイテムレベルが0未満になるような要素は剥ぎ取ることができない。どの個数ロールを採用するかは要素として現実的な数を選択する。クリーチャー構成要素に個別の指定がない限り、一般的には下記の表を用いる。

個数 アイテムレベル 個数ロールの例
1d1 クリーチャーレベル デヴィルの心臓
1d2 クリーチャーレベル - 1 スミロドンの牙
1d3 クリーチャーレベル - 2 リノームの毒液
1d4 クリーチャーレベル - 3 アボレスの触手
1d6 クリーチャーレベル - 4 霊体のエクトプラズム
2d4 クリーチャーレベル - 5 ヴロックの羽根
2d6 クリーチャーレベル - 6 ミイラの包帯の破片
3d6 クリーチャーレベル - 7 ブラックプティング液
4d6 クリーチャーレベル - 8 アストラダイモンの歯
6d6 クリーチャーレベル - 9 巨大クリーチャーの肉

体液などの具体的な数が決定しにくいものについては、そのアイテムの稀少さから個数を決定するか、アイテムレベルから逆算して決定するのがよい。

クリーチャー構成要素

食用肉 Edible Flesh

食用肉の適切な剥ぎ取り可能量は一般的にクリーチャーのサイズに依存する(全身重量の1/3が基準である)。クリーチャーを捌いてバルクの肉を手に入れるには基本的に全身要素の剥ぎ取りが必要になる。全身を剥ぎ取る場合の獲得量は、クリーチャーサイズに応じて下記の表に従う。ただし、可食部が明らかに少ない場合は個別のルールに従う。

サイズ 個数ロール
超小型 1
小型 1d2
中型 1d4
大型 2d4
超大型 3d6
巨大 6d6


生肉 Raw Meat アイテム0

食用未処理全身
出典 Harvest Compendium Vol.1、アレンジ
バルク 1

条件 動物魔獣異形

1バルクの生肉を“食料保存”することで保存食(1週間分)にすることができる。保存食の重量は通常通り1週間分でLバルクのままである(加工の過程で重量が減少する)。

この要素の解体レベルはクリーチャーレベルであるが、獲得されるアイテムレベルは常に0である。クリーチャーが外骨格生物である場合、“生物解体”における個数ロールをサイズが1段階小さいものとして扱うが、所要時間は元のサイズのものを用いる。

果肉 Succulent Flesh アイテム0

食用未処理全身
出典 Harvest Compendium Vol.1、アレンジ
バルク 1

条件 柔らかい部分を持つ植物菌類

1バルクの果肉を“食料保存”することで保存食(1週間分)にすることができる。保存食の重量は通常通り1週間分でLバルクのままである(加工の過程で重量が減少する)。

この要素の解体レベルはクリーチャーレベルであるが、獲得されるアイテムレベルは常に0である。可食部が明らかに少ない形態のクリーチャーは、“生物解体”における個数ロールをサイズが1段階小さいものとして扱うが、所要時間は元のサイズのものを用いる。

珍味 Delicacy アイテム1+

食用未処理全身
出典 オリジナル
バルク 1

条件 希少な食用部位を持つ動物魔獣異形植物菌類

一部のクリーチャーは珍味と呼ばれる希少部位を持っている。保存食(1週間分)にすることができる点では生肉や果肉と同じだが、そのアイテムレベルはクリーチャーレベルに等しい(価格は1週間分あたりのものとなる)。

珍味アイテムを獲得するには、解体レベルを1レベル高いものとして全身要素としての生肉(果肉)を“生物解体”する。その成果の大部分は通常通りアイテムレベル0の生肉(果肉)だが、そのうち1d10パーセントが珍味として獲得される。このアイテムはLバルク単位(端数切捨て)で獲得して良いが、計算結果がLバルク未満となった場合は一切獲得できない。


原皮 Rawhide

原皮のアイテムレベルはクリーチャーのサイズとレベルに依存する。全身分の獲得可能量はクリーチャーの総重量の1/6程度が基準であるが、一般にたくさんとれるほどアイテムレベルが低くなる。

下記の表は全身の皮を剥ぐ場合の獲得量とアイテムレベルを示している。原皮系の素材は一般的に全身要素であるが、獲得量を減らして一部分だけ剥ぎ取ることも可能である。その場合、1段階下のサイズの全身要素の剥ぎ取り時間と個数ロールを用いるが、アイテムレベルは元のままである。例えば、ウィッチウォーグ(ウィンターウルフ)は大型のレベル5クリーチャーだが、部分的に剥ぎ取る場合は中型の全身要素の剥ぎ取り時間を用い、レベル2の動物の皮を個数ロール1d2で獲得することができる。

サイズ 個数ロール アイテムレベル
超小型 - -
小型 1 クリーチャーレベル
中型 1d2 クリーチャーレベル - 1
大型 1d4 クリーチャーレベル - 3
超大型 2d4 クリーチャーレベル - 5
巨大 3d6 クリーチャーレベル - 7

動物の皮 Animal Hide アイテムN

材料未処理全身
出典 Harvest Compendium Vol.1、アレンジ
バルク 1/2(5L)

条件 両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類の類型と考えられる動物魔獣

動物の皮は鞣すことで革製の装備の材料として使用することができる。あるいは、羊皮紙の代替として巻物などの材料としても使用することができる。

全身毛皮 Whole Pelt アイテムN

トロフィー未処理全身
出典 オリジナル
バルク 本文参照

条件 表皮の大部分が毛皮で構成されたクリーチャー

毛皮を持つクリーチャーの全身皮は古来よりトロフィーとして扱われてきた。このアイテムを剥ぎ取る場合、個数ロールは1であり、アイテムレベルはクリーチャーレベルに等しい。また、常に全身要素として剥ぎ取らなければならない。

全身毛皮の重量はクリーチャーサイズに応じて以下の表に従う。

サイズ バルク
超小型 L
小型 5L
中型 1
大型 2
超大型 4
巨大 8

妖原皮 Eldritch Rawhide アイテムN

ルーン基盤未処理
出典 オリジナル
バルク L

条件 特性と一致する耐性のある表皮や鱗を持つクリーチャー

特殊な防御能力を持つクリーチャーの皮片や鱗片はルーンを構成する時の良い材料となる。このアイテムは、同じ特性を持つ鎧か盾のルーンを作成するときに限り、ルーン基盤として使用することができる。例えば、ヘルハウンドは火炎特性を持っており、火炎に対する完全耐性を持っているため、その妖皮はエナジーレジスタンス(火炎)のルーンを刻む時の基盤として使用することができる。

このアイテムは全身要素ではないが個数ロールは常に1であり、アイテムレベルはクリーチャーレベルに等しい。

異形の皮膜 Aberration Membranee アイテムN

移植器官未処理
出典 オリジナル
バルク 1

条件 弾力性のある皮膚や内膜を持つ中型以上の異形クリーチャー

弾力性のある異形の被膜は移植器官であるグライディング・メンブレインズに加工することができる。

このアイテムの個数ロールは、中型で1、大型で1d2、超大型で1d4、巨大で2d4となる。

ドラゴンハイド Dragonhide アイテムN

アンコモン貴重材料未処理全身
出典 Player Core 2 pg.276、アレンジ
バルク 1

条件 魔法体系の特性を持つ

トゥルードラゴンの皮はドラゴンハイドという貴重な素材として扱われる。ドラゴンハイド特有のエネルギー耐性は剥ぎ取り元のクリーチャーの持つ魔法体系に基づく。

個数ロールやアイテムレベルは原皮の表に従う。価格は1バルクあたりのものとなる。材料として用いた場合のアイテムのグレードは貴重アイテムを用いた作成の一般ルールに従うこと。ドラゴンハイド製のアイテムは標準品位以上のものしか存在しない。

※注:AoNにはドラゴンハイドそのものと思えるデータが掲載されているが、PC2にはそのような記述は存在しないのでAoNが誤っていると考える。

呪物 Fetish

既存の魔除けアイテムに類似した部位は呪物アイテムとして剥ぎ取り、あとから“魔力付与”することで即席の魔除けにすることができる。この時に選べる魔除けは呪物のアイテムレベルに依存するため、ここでは各アイテムの個数ロールの目安も掲載する。

呪物アイテムは大抵の場合、トロフィーとすることもできる。

Claw

呪物トロフィー未処理
出典 オリジナル
バルク L

条件 斬撃ダメージを与える爪(Claw)攻撃を持つ

プレデターズ・クローやライオン・クローの代替の魔除けとすることができる。爪の典型的な個数ロールは1d4である。

Fang

呪物トロフィー未処理
出典 オリジナル
バルク L

条件 刺突ダメージを与える顎(Jaws)攻撃を持つ

ウルフ・ファング、シャーク・トゥース・アミュレット、ギャロウズ・トゥースの代替の魔除けとすることができる。該当の攻撃に毒がある場合、ヴァイパーズ・ファングの代替の魔除けとすることにもできる。牙の典型的な個数ロールは1d2である。

滑らかな鱗 Sleek Scale

呪物トロフィー未処理
出典 オリジナル
バルク L

条件 水泳移動速度と硬い鱗を持つ

ドラゴン・タートル・スケイルの代替の魔除けとすることができる。滑らかな鱗の典型的な個数ロールは2d4である。
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注釈

*1 《技能の保証》特技の計算で用いるのと同じ値