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"スペードの女王"

対訳

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訳者より

  • 先日完了した「イオランタ」に引き続き、「スペードの女王」も対訳をUPしました。他のボランティアさんによる訳出が一部済んでいたので、そこはありがたく流用し、極力そのまま残しています。
  • さてこの対訳作成で最も手間がかかったのは、終盤のトランプ勝負のシーンです。私は賭け事には疎いため登場人物が何をやっているのかがさっぱりわからず、また劇中の発言のいくつかがトランプ用語で何を意味しているのかが理解できません。かなり調べる羽目になりました。それに基づいて、皆様に補足説明をしておきます。(もし間違っていたらごめんなさい。詳しい方、訂正等をお願いいたします。)
  • やっているトランプゲームはポーカーやブラックジャックではなく、ファラオ(ファロ/フェローとも)と呼ばれるゲームです。当時流行したゲームで、一言で言えば「数当てゲーム」です。ルーレットのトランプ版みたいなものです。詳細はググって頂ければと思いますが、ざっくり言うとこんなルールです。(他にも細かなルールがありますが、とりあえずこれを押さえれば作中の流れが理解できます。)

ルール

  • 参加者は1~13のトランプを持つ。自分が「勝ち札と一致する」と考える数字の札をその中から1枚選んで出す。
  • 胴元(作中ではチェカリンスキー)は2枚のカード(勝ち札・負け札)を伏せて出す。
  • カードをオープンし、勝ち札と参加者の出した数字が一致すれば、参加者は自分の賭け金+同額の勝ち金が手元に戻ってくる。そのお金を手元にキープするか、そのまま次の賭けに丸ごと使用する(=倍賭け)するかは参加者の任意。
  • 一方で、参加者の数字が負け札と一致してしまうと、参加者は賭け金を胴元に没収される。
  • 参加者の数字が勝ち札とも負け札とも異なる場合は何も起こらない。その賭け金をそのまま次の勝負に回すことができる。もちろん、次の勝負からは降りることもできる。
  • 上記を踏まえてのゲーム推移は以下の通りです。なお4万ルーブルというのは、プーシキンの原作においてゲルマンがずっと節約してコツコツ貯め込んだ文字通りの全財産で、現在価値に換算すると数千万円~1億円超に相当するようです。

ゲーム推移

  1. 主人公ゲルマンが高額な勝負(4万)を胴元(チェカリンスキー)に挑む
  2. 1回目のゲーム:ゲルマンは「3」を出し、勝ち札と一致して勝利する → そのまま次のゲームに倍賭けする( 最初の賭け金4万+勝ち金4万=計8万)
  3. 2回目のゲーム:ゲルマンは「7」を出し、再び勝ち札と一致して勝利する( 賭け金8万+勝ち金8万=計16万)
  4. 勝負が高額になりすぎたため、チェカリンスキーが勝負から下りる(精算して胴元をやめる)。
  5. ゲルマンの挑発に対し、エレツキー公爵がチェカリンスキーに代わって胴元となり、1対1の勝負を受ける。ゲルマンは再度倍賭け(16万)をする。
  6. 3回めのゲーム: エレツキー公爵の出した勝ち札はエース、負け札はクイーン。 ゲルマンは「エース」を出し勝利した・・・はずが、スペードのクイーンの札に代わっており、儲けたお金含めて全財産を失う。
  • ゲームに勝って億単位の大金を得たと思ったら、コツコツ貯めた元手まで全部失ってゼロ円に。確かにこの落差はキツいですね。もちろんクライマックスの勝負以外にもこの作品は聴きどころが盛り沢山。真面目な男が泥沼にはまって破滅していく悲劇を、対訳片手に堪能頂ければ幸いです。

管理人より

  • オペラ対訳プロジェクトは「ウィキ」です。できるだけ多くの翻訳ボランティアの推敲によって、よりよい訳文を目指しています。
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  • この訳文はパブリック・ドメインです。訳文を修正し書き換えたテキストも、すべてパブリック・ドメインとして扱います。
  • 全面的に訳し直したいという場合、管理人が新たにテンプレートを用意します。お問い合わせください。

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最終更新:2026年10月21日 08:54