基本情報 |
所在国 |
ユピトル学園主権連合体 |
所在学区 |
サガミハラ銀河連邦学区 |
所在学校 |
私立玉響学園高等学校 |
部長 |
雨宮瑠詩 |
創設 |
共立公暦988年10月21日 |
活動目的 |
隔絶した学園を言語に基づく思考制限に基づいて統制し、管理することによって「エリート」たる雨宮とそれに認められた武装生徒会によって「下等人間」が幸福を享受する新体制「新世界」を構築・維持すること |
廃部 |
共立公暦988年12月10日 |
廃部理由 |
・部長の逮捕により、部活動の構成要件を満たさなくなった ・ユピトル学生理事会による禁止解散命令 |
関係人物 |
セラニーヤ・フォルクネール、風間向日葵、月城明 |
言語殺部(げんごさつぶ)とは、
私立玉響学園高等学校の過去の部活の一つ。テロ集団・政治的集団の要素も持つ。
概要
場所ではない場所にある場所として存在していた期間の
私立玉響学園高等学校において作られた部活の一つである。部長である雨宮瑠詩は生徒会長を兼任してたため、その呪術的能力とカリスマから権力を集中させることに成功した。その目的は学園の政治的・情操的掌握であり、雨宮が作った人工言語「アクラ」を用いた言語・精神的統制を進めつつ、生徒にはそれ以前と比べると飛躍した待遇を実現した。このために多くの生徒は言語殺部の構成した体制を肯定的に捉え、反対者を迫害した。それでも相反する勢力は、武装生徒会が目的に反する勢力として無慈悲に殺害、拷問、差別などを行った。特に教師など大人に対する攻撃性は過激であり、クーデター発生時の武装生徒会は教師であれば誰と問わずに射殺した(事務員や司書教諭は特別に生かされたが教員室に鮨詰めにされ、拘禁状態にされた)。
魔術が溶けた際に、気絶していた雨宮を
平和維持軍が拘束し、ユピトル側に引き渡したことで逮捕が成立し、玉響学園高等学校自治校則1.5.12に記述されている「部員の消滅」による廃部要件が満たされたことで即時廃部となった。以後、ユピトル生徒理事会による禁止解散命令が出されたことによって、以降復活も赦されていない。
経過
成立時点
「場所ではない場所にある場所」としての玉響学園が成立した時点で、既に言語殺部は存在していた。雨宮は魔術の実験として、この時点で校内のヤンキー集団である「ドラゴンジャンキー」を肢体が全て逆に折れ曲がったような変死体にして殺害している。
3日後
セラニーヤ・フォルクネール、
風間向日葵と接触し、勧誘しているがこれを拒否されている。この際に送っている手紙の用紙は、人皮を鞣したものであった。
この時点で、彼女の思想は開陳されている。
かつて、人々は傲慢であり、塔を立てて、神の居所である天にまで届こうとした。しかし、神はそれに怒り、塔を壊して人々の言葉をバラバラにしてしまった
バベル、という言葉はヘブライ語で混乱、混沌を意味する。それ以来、人々の間には争いは絶えなくなってしまった
私はアクラという人工言語を作り上げたんだ。この人工言語を学校に広めることで、この学校――隔絶された一つの宇宙に平和と繁栄をもたらそうというのだよ――雨宮瑠詩、
『アンティバベル――私立玉響学園言語殺部』(202501)
4日後
雨宮の指示により、武装生徒会が結成された。
武装生徒会は雨宮の命令に従って、授業中の教師を襲撃し、殺害した。
教員数35人のうち、生き残ったのは以下の四名だけだった。
養護教諭A……一般傷害への対応のために助命。
書司教諭B……資料整理等の能力者として助命。
栄養教諭C……管理栄養士資格を持っていたため、生徒の健康を維持するために助命。
教育実習生D……実際には教師ではなく、見習いであるため助命。
これらに加えて、事務員などは助命されたが教員室に詰められ、常に武装生徒会の監視下に置かれた。
それ以外の職員は現場で射殺された。校長及び教頭、教育主任は連行され、校庭にて射殺された。
7日後
充実した設備、豪華な食事、自由な課外活動が保障されるようになり、生徒会役員専任指導員によるアクラ学習が一日数時間あるという体制に変化した。生徒たちの中には、次第にこの状況を受け入れ始めた者も居た。一部は雨宮を称賛し、熱心にアクラを勉強し始めるものも出るようになった。
8日後
アクラの浸透により、廊下で雑談していた生徒たちは、母語での会話に違和感を覚えていた。窓外では雨宮に忠誠を誓う演説に多くの生徒が足を止めている。階段の踊り場では、一人の男子生徒が「生徒会長に歯向かう反逆の異端者」として殴る蹴るの集団リンチを受けるような始末であった。
セラニーヤ・フォルクネール、
風間向日葵、月城明の三名が雨宮と対峙し、彼女を気絶させることで術式を解除することに成功。以降、ユピトルの警察・救急部隊と平和維持軍が介入することになった。
体制
雨宮を絶対的権力とする上意下達の組織構造であり、雨宮と通常生徒の間では「武装生徒会」(正式には「生徒会執行部」)と呼ばれる自動小銃や睡眠薬などで武装した生徒会役員が伝達や統制の任を担っていた。
その他、雨宮に同調する過激派の生徒は外縁的な存在として利用されていたため、実質的には最外層としてこの体制の一部を担っていた。
最終更新:2025年01月30日 23:01