概要
セラニーヤ・フォルクネールは、
ユピトル在住の留学生である。
在学中の身ながら学内での通り名は既に「怪人No.31号」で定着しており、本来の姓名より先に渾名が口に出る学友すら珍しくない。
穏やかな外面と、捉えどころのない内面を併せ持つ一種独特な人物と認識されている。
一部では『クーデレ系』とも評され、良くも悪くも、その掴みどころのなさが本人の現在地を規定した。
自己紹介
えっと、セラニーヤ・フォルクネールです。まあ、あんまり面白いことは言えないけど、よろしくね。
戦闘訓練を受けてるけど、まだまだだし、得意なこともないんだよね。
ただ、ちょっと歴史とか心理学に興味があって、暇なときに本を読んだりしてる。別に難しい話はしないから、気軽に話してくれたら嬉しいな。
あ、あと、そんなに出しゃばるタイプじゃないから、無理に話しかけなくても全然平気だよ。気楽にやっていこうね。
来歴
セラニーヤは、惑星ギルマリスの
辺境の村で生まれ育った。父親は小さな技術開発会社を切り盛りしており、家の食卓では工学や科学の話題が当たり前のように飛び交う、健全な理系家庭である。ところが当の娘は工学図面よりも歴史書の背表紙を熱心に眺めるタイプで、父のキャリアパスには、まるで興味を示さなかった(親不孝の芽は早い)。古今東西の資料を片端から読み漁り、
共立世界の歴史や他国の文化に関する雑学を溜め込んでいた時期が長いという。尤も、半端な知識を積み上げたところで、現場の手触りはゼロのままである。戦場を経験したこともなければ、よそ者と生身で言葉を交わしたこともない。そんな状態で読んだ情報の数だけが増えていく事態に、本人も飽きたらしい。進路の選択時期が重なったのは、丁度その頃だった。連邦内の進学先は、どこも条件が揃っていたが、セラニーヤが選んだのは
ユピトル連合への留学である。動機について、本人は「面白そうだったから」と軽く流すのが常で、周囲も、それ以上は追求しなかった(突っ込んでも答えが変わらないから)。裏側には、他国の教育を直に見てみたい好奇心を秘めていた。加えて、連邦の外で自分がどこまで通用するかを試したい気持ちと、家業から離れた場所で進路を組み立て直したい思いが束になって押し寄せていた。要するに、全部本当だが、全部を口にするのは面倒臭いだけである。ユピトルが教育水準で名を馳せていた事情も、決断を後押しする材料となった。留学後は歴史学を中心に据えつつ、士官候補生の訓練課程にも並行して籍を置いている。
人物
普段は穏やかで、物事をじっくり考えてから口を開く傾向にある。周囲との調和には気を配るほうだが、落ち着いた外見の内側には旺盛な好奇心が詰め込まれており、蓋を開けると面倒臭い中身が飛び出してくる。古書を手にしているとき、珍しい遺物を前にしているとき、普段の控えめな顔つきが別人のように崩れて「楽しい」がハッキリと浮かぶ。その落差たるや、同じ人間かどうか疑わしいレベルである。心理学への関心も同じ延長線上にある。相手のちょっとした仕草や、言葉選びから内心を読み取る癖がついた結果、仲間内には「あの子の前では下手な嘘はつけない」という暗黙のルールが敷かれた(被害者多数)。珍獣揃いの
遊理部では、止め役に回ることが多い。誰かが暴走し始めると、冷静な突っ込みで場を元に戻す手際が板につきすぎた結果、今や収拾役の指定席が出来上がっている。本人が望んだポジションかどうかは、別問題である。ただし、温和な性格とは裏腹に、本気で怒らせると攻撃モード(謎のスケバンモード)が顔を出す。困っている相手を放っておけない性分でもあるが、すぐに飛びついて助けることはせず、まず相手がそれだけの信頼に値するかを見極めてから動く。要するに、情で動きかけて理性で一度踏ん張るタイプで、そうした二段階ブレーキが本人の行動様式の各所に染み込んでいる。周囲の評価は「穏やかな優等生」と「得体の知れない怪人」の間を絶えず揺れ動いており、本人だけが涼しい顔で気にしていない。
生態
一見すると礼儀正しい立ち居振る舞いを見せており、傍目には近所の優等生のような佇まいだ。ところが、ふとした瞬間に奇妙な一面が顔を出す。仲間のためにと焼いてくる菓子の形が、なぜか心臓を模したり骨を模したりと、どこか不穏なモチーフに仕上がる類の事案である。本人に悪意は一切なく、おもしろい形を目指した結果がそうなっただけらしい。味そのものは間違いなく美味なので、受け取った側は食べていいのか迷いながら結局手を伸ばす羽目になる。もう一つの趣味は、手作りのお守りだ。良かれと思って差し出してくる中身には、拾った羽根に自分の髪を添えた素材が当たり前のように入っており、ネットで齧った知識を忠実に反映した結果なのだと涼しい顔で説明する。受け取る側の多くは捨てるに捨てられず、持ち歩く気にもなれず、複雑な立場へ追い込まれる。そのくせ、観察眼の鋭さがあり、仲間を時折ギクリとさせる要素として恐れられる。襟の皺からレシートの覗き方まで、細部を手がかりに前夜の行動を言い当てる類の芸当を、なんの気負いもなく繰り出してくる。「怪人」の渾名が定着したのは、こうした一連のズレ方に由来する。本人に不穏な動機はなく、純粋な善意と合理的判断に基づいて行動しているはずなのに、謎の帰結が毎回少しずつ常識の外側へと着地してしまう。
L(#@皿@)ノ~💣️📱💣️
戦闘能力
士官候補生の訓練課程で、アサルトライフルを中心に据えた教練を受けている。
穏やかな顔で銃を構える絵面だけ見ると違和感が強いのだが、本人は真面目に訓練に取り組んでおり、射撃精度は回を重ねるごとに目に見えて伸びてきた。
的に当てるだけの段階はとうに過ぎ、今ではどの位置から撃つか、周囲の状況がどう動いているかまで読み込んだ上で引き金を引く。
見た目と中身のギャップが、ここにも発揮された形である。回避行動とポジショニングも並行して叩き込まれ、体の動きから余計な力みが徐々に抜けてきた。
指導官に言わせれば、本人の資質で一番効いているのは冷静さらしい。普段の落ち着いた気質が緊張下でも鈍らず、判断を素早く回せるのが強みとのこと。
ただし、状況が一気に動いた瞬間の反応速度については、まだ詰めるべき余地があるという。この課題を片付けた頃には、怪人No.31号の渾名に物騒な含意が一つ増えている可能性も捨てきれない。
学園序列はプラチナ・リーズ(P.L.)を保持しており、下の上に数えられている。
語録
「戦場での一瞬の判断が、全てを決めるっていうのは、簡単そうで案外難しいものなんだよ」
戦闘訓練中、仲間に向けた冷静な助言。
「まあ、無駄に動かないのが私のモットーだから、あまり気にしないで」
遊理部内の騒動に冷静に対応しながらも、余裕を見せる。
「あー、すみません、今ちょっと『スケバン』のオフモードなので、暴れたくないんです」
過剰に反応しそうになる場面で、冗談めかして言う。なお、
スノータワー
「雨の匂いって、降る前と降った後で違うんだよね。知ってた? 降る前の方が、なんか寂しい感じがするの」
部室の窓辺で外を眺めながら、誰に聞かせるでもなくぽつりと呟いた一言。
「人は、嘘をついてるときより、本当のことを言ってるときの方が目を逸らすらしいよ。本当かな?」
雑談の流れで唐突に披露した、どこで仕入れたのか判然としない豆知識。
「死んだ人の名前って、声に出すと少しだけ蘇るんだって。だから私、時々口にするようにしてる」
夜更けの居残り作業中、ふとした静寂を埋めるように語った呟き。
「紅茶に塩を入れると、甘さが引き立つんだよ。騙されたと思って試してみて。ほんとに騙すから」
新入部員相手に悪戯めいた微笑を浮かべつつ、お茶を勧める場面で。
「昔読んだ本にね、人の影は本人より三秒遅れて動くって書いてあったの。ずっと観察してるけど、まだ一度もズレを見つけられてない」
休み時間に床の影を凝視しながら、隣の仲間に真顔で報告。
「私、生まれ変わったら植物になりたいな。動かなくていいし、考えなくていいし、踏まれたら怒っていいんでしょ?」
授業の合間、窓際の鉢植えを眺めながら口にした将来への希望らしき発言。
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最終更新:2026年04月17日 01:15