彼らはきっと正しいのだろう。
どんなに困難でも、負ける可能性の方が高いとしても。
自分の信じる道を、正しいと思える道を歩む覚悟があった。
迷いのない、暗闇を照らす朝陽のような、そんな眩い黄金の意志を持った仲間。
どんなに困難でも、負ける可能性の方が高いとしても。
自分の信じる道を、正しいと思える道を歩む覚悟があった。
迷いのない、暗闇を照らす朝陽のような、そんな眩い黄金の意志を持った仲間。
彼らは万夫不当の英雄達だ。
誰も彼もが一騎当千、名だたる猛者たち。
ワシとは別格の大英雄達。そんな彼等と冒険の旅路を過ごせる。
たとえ人類史の運命と言う大役あれど、心は躍ってしまうものだ。
誰も彼もが一騎当千、名だたる猛者たち。
ワシとは別格の大英雄達。そんな彼等と冒険の旅路を過ごせる。
たとえ人類史の運命と言う大役あれど、心は躍ってしまうものだ。
けれど。僕は/ワシは───逃げた。
敵を前に戦うと言う、抗うと言う選択肢を選ぶことすらできず。
ただ保身のために踏み出すことができず、ただ逃げた恥知らず/臆病者。
敵を前に戦うと言う、抗うと言う選択肢を選ぶことすらできず。
ただ保身のために踏み出すことができず、ただ逃げた恥知らず/臆病者。
「月も本当らしいな……どんなスタンド使いなんだ?」
中学生か、下手をしたらそれ以下か。
蓄えられた髭や中年のような顔つきは、
その体格とは裏腹に老獪さを感じさせる姿だ。
声もその顔らしい、年季の入った低い声色が出てくる。
鉄の鎧や兜を装備した姿はさながら中世時代の人間であり、
彼の姿でタブレットを持つのは中々にシュールな光景だが、
完全な現代ではないにせよ、頭脳に優れた中身の男なら操作は難しくない。
蓄えられた髭や中年のような顔つきは、
その体格とは裏腹に老獪さを感じさせる姿だ。
声もその顔らしい、年季の入った低い声色が出てくる。
鉄の鎧や兜を装備した姿はさながら中世時代の人間であり、
彼の姿でタブレットを持つのは中々にシュールな光景だが、
完全な現代ではないにせよ、頭脳に優れた中身の男なら操作は難しくない。
「僕の知るタブレットは、性能もサイズも明らかに異なるはずだ。
こんなもの、スタンド使いであったとしても作れるとは思えない。」
こんなもの、スタンド使いであったとしても作れるとは思えない。」
今の状況を分析している男の精神の名はパンナコッタ・フーゴ。
イタリアのギャング組織『パッショーネ』における護衛チームの構成員『だった』男だ。
いや、厳密に言えば逆。唯一の護衛チームの人間と言うべきなのかもしれないが。
護衛していた娘に対するボスの仕打ちに憤ったリーダーであるブチャラティにより、
自分を除いた仲間は全員彼へとついていく……即ち組織を裏切ることとなり、
彼は一人岸に残ったまま組織を裏切ることを選択することはなかった。
イタリアのギャング組織『パッショーネ』における護衛チームの構成員『だった』男だ。
いや、厳密に言えば逆。唯一の護衛チームの人間と言うべきなのかもしれないが。
護衛していた娘に対するボスの仕打ちに憤ったリーダーであるブチャラティにより、
自分を除いた仲間は全員彼へとついていく……即ち組織を裏切ることとなり、
彼は一人岸に残ったまま組織を裏切ることを選択することはなかった。
できるわけがない。バカげている。好みの音楽も分からない女の為に、
圧倒的な力を持つ組織力とスタンドを持つボスに勝ち目など何処にもない。
頭が良すぎたと言うべきか。だから現実を見てしまう、現実的に物事を考えてしまう。
彼は利口だ。だから正しいバカになることができず、一人残ることになった。
圧倒的な力を持つ組織力とスタンドを持つボスに勝ち目など何処にもない。
頭が良すぎたと言うべきか。だから現実を見てしまう、現実的に物事を考えてしまう。
彼は利口だ。だから正しいバカになることができず、一人残ることになった。
(身体を入れ替える能力がスタンドと言う可能性は十分にあり得るが、
タブレットの性能を見るに未来か、別の世界に干渉できるスタンドもあるのか?
少なくとも複数のスタンドや、何かしらの能力が関わっているとみていいか。)
タブレットの性能を見るに未来か、別の世界に干渉できるスタンドもあるのか?
少なくとも複数のスタンドや、何かしらの能力が関わっているとみていいか。)
もし、彼がボートに乗っていたのならば。
身体が入れ替わる現象に心当たりがあったが、それは詮無き事。
身体が入れ替わる現象に心当たりがあったが、それは詮無き事。
「それにしても、英霊か……」
彼が状況の分析の片手間でタブレットで見ていたのは、この身体の持ち主の記録。
ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ、またはアロンソ・キハーノ。本名等は別として、
名前だけであればたとえIQの高いフーゴでなかったとしても、大抵の人は知る名前だ。
いや、学がないナランチャであれば知らないのかも、なんてことを少し思ったりもするが。
風車に挑んだ人物、と言ってしまえば大概の人は知ってると答えるぐらいの知名度を持つ。
少し掘り下げるのであれば、現実と物語の区別がつかなくなった人間が騎士になりきって、
多くの人を巻き込んでは笑われたり、迷惑を掛けたりするコメディチックな世直しの物語。
小説の人物は、どうやら彼の知らない世界では英霊として召し上げられた存在になっていた。
ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャ、またはアロンソ・キハーノ。本名等は別として、
名前だけであればたとえIQの高いフーゴでなかったとしても、大抵の人は知る名前だ。
いや、学がないナランチャであれば知らないのかも、なんてことを少し思ったりもするが。
風車に挑んだ人物、と言ってしまえば大概の人は知ってると答えるぐらいの知名度を持つ。
少し掘り下げるのであれば、現実と物語の区別がつかなくなった人間が騎士になりきって、
多くの人を巻き込んでは笑われたり、迷惑を掛けたりするコメディチックな世直しの物語。
小説の人物は、どうやら彼の知らない世界では英霊として召し上げられた存在になっていた。
「僕に対する皮肉、と言うわけか。」
ドン・キホーテの話を考えると、とても皮肉のようにも思う。
彼は風車に立ち向かった滑稽な騎士、世間的には主にそう言った喩えや評価をされたりする。
半分当たりで半分外れだ。強大な敵を前にして立ち向かわなかった。滑稽な臆病者。
悪い部分だけを抽出しただけでも大分皮肉が効いているが、まだ続きがある。
彼は風車に立ち向かった滑稽な騎士、世間的には主にそう言った喩えや評価をされたりする。
半分当たりで半分外れだ。強大な敵を前にして立ち向かわなかった。滑稽な臆病者。
悪い部分だけを抽出しただけでも大分皮肉が効いているが、まだ続きがある。
「アトランティスの、アルテミス……? 女神もいたのか。」
人類史が辿るものとは別の未来を辿った人類史、異聞帯(ロストベルト)。
その内の一つ、神々が統治する世界において、彼は汎人類史を守る抑止力として召喚された。
だが彼は立ち向かわなかった。仲間の一人のヘラクレスが瞬殺され、屈した結果彼は逃げたのだと。
恐らくそう言うことだ。ついていけなかった自分と同じ、相手の強さを理解し戦うことを選ばなかった。
異聞帯とか汎人類史とか、搔い摘んだ説明では流石にフーゴでも完全な理解はできないが、
無理だとは理解した。強さは定かではないにせよ、ギリシャの神話に出るあのヘラクレスだ。
ただの凡庸な騎士と比べるまでもない、神話レベルの存在が女神により一瞬で殺された。
自分がそこにいたとしても、おそらく耐えられる精神ではないのは間違いない───だが。
その内の一つ、神々が統治する世界において、彼は汎人類史を守る抑止力として召喚された。
だが彼は立ち向かわなかった。仲間の一人のヘラクレスが瞬殺され、屈した結果彼は逃げたのだと。
恐らくそう言うことだ。ついていけなかった自分と同じ、相手の強さを理解し戦うことを選ばなかった。
異聞帯とか汎人類史とか、搔い摘んだ説明では流石にフーゴでも完全な理解はできないが、
無理だとは理解した。強さは定かではないにせよ、ギリシャの神話に出るあのヘラクレスだ。
ただの凡庸な騎士と比べるまでもない、神話レベルの存在が女神により一瞬で殺された。
自分がそこにいたとしても、おそらく耐えられる精神ではないのは間違いない───だが。
「……彼は違ったのか。」
更に綴られていた内容を見て、読み終えてみればより皮肉だと感じた。
彼は逃げた先の舞台においても、汎人類史の為に立ち向かうこととなる。
だが相手は最後のローマ皇帝に即位した男、コンスタンティノス十一世。
これもまた不釣り合いだ。彼は悪く言えば妄想癖を拗らせた凡庸で、くたびれた老騎士。
傍迷惑で、騙されやすく、笑われる元一般人。コメディリリーフな騎士と言うのが一般的。
彼は逃げた先の舞台においても、汎人類史の為に立ち向かうこととなる。
だが相手は最後のローマ皇帝に即位した男、コンスタンティノス十一世。
これもまた不釣り合いだ。彼は悪く言えば妄想癖を拗らせた凡庸で、くたびれた老騎士。
傍迷惑で、騙されやすく、笑われる元一般人。コメディリリーフな騎士と言うのが一般的。
そんな彼が幾万のオスマン帝国軍に抵抗し続けただけの力を持つローマ皇帝相手に勝てるわけがないと。
完全に場違いだ。シリアスなシーンの劇場でピエロが笑いをとっても滑稽ではなく邪魔でしかない。
それでも、彼は自分の弱さを誰よりも理解し、自分の臆病さをずっと忌み嫌いながら、
なおもそこを死地とする覚悟の上で、一騎討ちを申し出て必死に立ち向かった。
必死に耐え抜き、血反吐を吐こうともなおも抗い続けた騎士の勇士を見て、
やがては勇敢なる騎士の為に王が参上したことで、彼は命を拾うこととなる。
完全に場違いだ。シリアスなシーンの劇場でピエロが笑いをとっても滑稽ではなく邪魔でしかない。
それでも、彼は自分の弱さを誰よりも理解し、自分の臆病さをずっと忌み嫌いながら、
なおもそこを死地とする覚悟の上で、一騎討ちを申し出て必死に立ち向かった。
必死に耐え抜き、血反吐を吐こうともなおも抗い続けた騎士の勇士を見て、
やがては勇敢なる騎士の為に王が参上したことで、彼は命を拾うこととなる。
「正しいバカに、彼はなれたんだ。」
タブレットを閉じ空を仰ぎ、複雑に思う。
それはフーゴにはできなかったことだ。
あの日、ボートに乗ることができなかった進む一歩。
安寧はなく、先の見えない暗い未来へとドン・キホーテは踏み出せた。
それはフーゴにはできなかったことだ。
あの日、ボートに乗ることができなかった進む一歩。
安寧はなく、先の見えない暗い未来へとドン・キホーテは踏み出せた。
現実を見ていない、無謀なことに挑もうとするブチャラティの理想を選べず。
夢や理想と言ったものを抱くことができないまま、ただこの惨たらしい現実に浸り続ける。
これが選ばれた理由。彼にはない『現実を知っても尚立ち向かう勇気』を持った騎士だと。
夢や理想と言ったものを抱くことができないまま、ただこの惨たらしい現実に浸り続ける。
これが選ばれた理由。彼にはない『現実を知っても尚立ち向かう勇気』を持った騎士だと。
「……僕になれ、と言うのか?」
殺し合いを差し向けておきながらとんだ皮肉を与えてくる。
まるで殺し合いを叛逆して、乗り越えて来いと言わんばかりだ。
何を目的にしているのか分からない。最後は月が落ちてゲームオーバー、
なんて発言もスタンドも月までぶっ飛ぶ衝撃と言わざるを得ないことだ。
IQ152とされたフーゴでも。この殺し合いの目的にはそう簡単にたどり着けない。
いや、精神が優れたIQだとしても脳はドン・キホーテのものなので定かではないが。
まるで殺し合いを叛逆して、乗り越えて来いと言わんばかりだ。
何を目的にしているのか分からない。最後は月が落ちてゲームオーバー、
なんて発言もスタンドも月までぶっ飛ぶ衝撃と言わざるを得ないことだ。
IQ152とされたフーゴでも。この殺し合いの目的にはそう簡単にたどり着けない。
いや、精神が優れたIQだとしても脳はドン・キホーテのものなので定かではないが。
(だが、できるのか?)
この身体は騎士もどきでも、妄想に囚われた人間でもない。
一度は折れたが、今度は臆しても逃げずに立ち向かう、善良なる騎士。
ドン・キホーテのように、風車に、コンスタンティノスに、自分の弱さに。
立ち向かうことができるのか。小柄な老兵の身体を得た少年は、
未だに彼等のような夢を見ることができないまま俯いていた。
逃げことよりも進むことをこの男が選べるか。
勇敢な騎士に、正しいバカになる。
その答えは未だ遠く。
一度は折れたが、今度は臆しても逃げずに立ち向かう、善良なる騎士。
ドン・キホーテのように、風車に、コンスタンティノスに、自分の弱さに。
立ち向かうことができるのか。小柄な老兵の身体を得た少年は、
未だに彼等のような夢を見ることができないまま俯いていた。
逃げことよりも進むことをこの男が選べるか。
勇敢な騎士に、正しいバカになる。
その答えは未だ遠く。
【パンナコッタ・フーゴ@ジョジョの奇妙な冒険Part5 黄金の風】
[身体]:ドン・キホーテ@Fate/Grand Order
[状態]:マスター不在によるステータス低下、悩み
[装備]:ドン・キホーテの鉄鎧@Fate/Grand Order
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~2
[思考・状況]基本方針:正しいのバカに、なれるのだろうか。
1:ジョルノ達はいるのか?
[備考]
※参戦時期はボートが離れた後。
一応アニメ版の想定になります(過去も小説版とは別)。
ただ、最悪原作版でも行けると思います。
※6.5章『死想顕現海域トラオム』におけるドン・キホーテです。
そのため、アトランティスや(又聞きで)オリュンポスの知識も保有してます。
肉体の参戦時期は少なくともトラオム16節のコンタンティノス戦よりも後です。
※鎧は没収されてない代わりに支給品は減ってます。
※従者のサンチョがいない為スキル『同行従者』と『遍歴騎士の大冒険』、
及び宝具『嗚呼、愛しき姫に捧ぐとも我が槍を!』と『嗚呼、この惨たらしくも優しい現実を』は使用できません。
ただ『嗚呼、愛しき姫に捧ぐとも我が槍を!』は騎乗して走る馬(かそれに類するもの)があれば、
ひょっとしたら疑似的なものはできるかもしれません。
※マスター不在によるステータスの低下が発生してます。
[身体]:ドン・キホーテ@Fate/Grand Order
[状態]:マスター不在によるステータス低下、悩み
[装備]:ドン・キホーテの鉄鎧@Fate/Grand Order
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~2
[思考・状況]基本方針:正しいのバカに、なれるのだろうか。
1:ジョルノ達はいるのか?
[備考]
※参戦時期はボートが離れた後。
一応アニメ版の想定になります(過去も小説版とは別)。
ただ、最悪原作版でも行けると思います。
※6.5章『死想顕現海域トラオム』におけるドン・キホーテです。
そのため、アトランティスや(又聞きで)オリュンポスの知識も保有してます。
肉体の参戦時期は少なくともトラオム16節のコンタンティノス戦よりも後です。
※鎧は没収されてない代わりに支給品は減ってます。
※従者のサンチョがいない為スキル『同行従者』と『遍歴騎士の大冒険』、
及び宝具『嗚呼、愛しき姫に捧ぐとも我が槍を!』と『嗚呼、この惨たらしくも優しい現実を』は使用できません。
ただ『嗚呼、愛しき姫に捧ぐとも我が槍を!』は騎乗して走る馬(かそれに類するもの)があれば、
ひょっとしたら疑似的なものはできるかもしれません。
※マスター不在によるステータスの低下が発生してます。
【ドン・キホーテの鎧@Fate/Grand Order】
フーゴに支給と言うより基本装備。ドン・キホーテの鎧。色合いと状態は第二再臨の鉄鎧。
特別な逸話はないため、さほど鉄鎧と変わらない(サーヴァントなので頑丈かもしれないが)。
フーゴに支給と言うより基本装備。ドン・キホーテの鎧。色合いと状態は第二再臨の鉄鎧。
特別な逸話はないため、さほど鉄鎧と変わらない(サーヴァントなので頑丈かもしれないが)。
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