「よーい、アクション!」
視界がセピア色に上塗りされ、端にはカメラフィルムのようなエフェクトがちらつく。
かれこれ少なくとも二時間近くこの『茶番』に付き合わされてくるといい加減うんざりしてくる。
かれこれ少なくとも二時間近くこの『茶番』に付き合わされてくるといい加減うんざりしてくる。
「あれ、戻った?
って……すごい格好ね」
って……すごい格好ね」
マーシャに言われて自分の姿を見ると、ゼロことシャーリーの服装はゼロのマスクをそのままに首から下はマーシャと同じ制服になっている。
「その仮面の下が見れないのがいろいろな意味で残念だね」
そう本心とも冗談ともつかないことを言うマクギリスの服装はいかにも現代日本の教師と言った感じの青いジャージ姿になっている。
「さあ、謎の仮面転校生ゼロとイケメン教師マクギリスに生徒会のマドンナ、九条マーシャの三角ラブコメのはじまりだ!」
「その割には不良の数が多すぎるだろう……」
C-2を出発して過多一時間たったころ、つまり二時間前から自分たちを作品に閉じ込め、そのロールを強制させるデーボモンスター、デーボ・カントックの術中にはまってしまった3人はこうして無為に時間を消費していた。
「最初は戦争物、次は宮廷物ときて今度は学園物か……」
「ごめんなさい、多分私だわ。
こんなことやってる暇ない、元居た場所に帰らなきゃいけないって思ったから、そこからの連想で……」
こんなことやってる暇ない、元居た場所に帰らなきゃいけないって思ったから、そこからの連想で……」
「仕方のない感情だ。
映画と聞いて脊髄反射で戦争物や宮廷物を思い浮かべてしまった我々などに比べれば非などあるはずもない」
映画と聞いて脊髄反射で戦争物や宮廷物を思い浮かべてしまった我々などに比べれば非などあるはずもない」
完全に余談だが前者はゼロとマクギリスが歩兵、マーシャが看護兵の格好、後者はゼロとマクギリスはそのままでマーシャだけ桜色のマーメイドドレスになっていた。
「では出席を取る」
マクギリスは教卓に着き、出席簿を開く。
三度目ともなれば下手に流れに逆らうと戦闘にすらこぎつけないことは理解できている。
三度目ともなれば下手に流れに逆らうと戦闘にすらこぎつけないことは理解できている。
「二代目ゼロさん」
「……はい」
「九条マーシャさん」
「は~い」
「グレイズリッター君」
「……」
「グロースター君」
「……」
女子高生二人に続いて申し訳程度に頭にリーゼントのような装飾の追加されたMSやKMFに学ランを羽織ったゾーリ魔や質の名前を呼んでいく。
「では、授業を」
「やい先公!」
言葉をしゃべれるNPCモンスターの内一体がテーブルに足をのせて怒鳴る。
次の瞬間、そのNPCモンスターの頭はスラッシュハーケンで吹き飛ばされた。
次の瞬間、そのNPCモンスターの頭はスラッシュハーケンで吹き飛ばされた。
「え?」
「貴様は今この教室の秩序を乱した……よって『教育的指導』だよ!
今からこれは体罰教師が無双するノンストップバイオレンス映画『教師の体罰』に変更だ!」
今からこれは体罰教師が無双するノンストップバイオレンス映画『教師の体罰』に変更だ!」
「なるほど、相手の土俵に付き合うのではなく物語その物を書き換えてしまう訳か」
「感心している場合じゃないわよ!
速く逃げないと!」
速く逃げないと!」
マーシャに手を引かれてゼロは外に連れ出される。
次の瞬間教室から機体を粉砕する音と、骨格割れる音が響く。
脇目も振らず逃げた先は体育館裏の自販機コーナーだった。
次の瞬間教室から機体を粉砕する音と、骨格割れる音が響く。
脇目も振らず逃げた先は体育館裏の自販機コーナーだった。
「……ここまでくれば大丈夫かしら?」
「迷いなく来た様に見えたが、君の通う学園なのか?」
「……ええ。見て」
マーシャが指差す先には美しい銀髪を伸ばした少女が整った顔立ちの少年と親しげに話している。
「私の強いイメージなんだと思う。
妹のアーリャちゃんと、久世政近くん」
妹のアーリャちゃんと、久世政近くん」
「……確か、妹の方は呼ばれているんだったな」
「うん……無事に会えたら、紹介するわね!」
そう言って明るく笑うマーシャだが、画面越しにも影が見てとれた。
「あれ、服が……」
マーシャの声に視線を自分の首から下に向けると、確かに服が元に戻っている。
「どうやらマクギリスがやってくれたようだな」
偽りの学園校舎も光になって解け、元の不浄なる殺し合いの会場が姿を現した。
少し見渡せば残骸の上に立つ紅蓮聖天八極式が見つけられた。
少し見渡せば残骸の上に立つ紅蓮聖天八極式が見つけられた。
「とんだロスタイム……とも言えない様だね。
どうやら我々は映画に巻き込まれながらも前身は出来ていたようだ」
どうやら我々は映画に巻き込まれながらも前身は出来ていたようだ」
パワードスーツを解除したマクギリスがホットラインの画面を指さす。
ゼロたちの一はレストランタイガーボーイがあるエリアであると示していた。
ゼロたちの一はレストランタイガーボーイがあるエリアであると示していた。
「あのへんな映画の世界の中って、ちゃんと移動出来てたのね」
「ある意味、奴ら以外の相手をせずに済んだ訳か」
時刻は午前9時30分。
変身は出来るとはいえ、戦闘はズブの素人のマーシャを前にするわけにはいかないのでマクギリス、マーシャ、ゼロの順番で進んでいく。
それから20分ほど歩くとタイガーボーイに辿り着いた。
変身は出来るとはいえ、戦闘はズブの素人のマーシャを前にするわけにはいかないのでマクギリス、マーシャ、ゼロの順番で進んでいく。
それから20分ほど歩くとタイガーボーイに辿り着いた。
「遅かったのかしら?」
三人を迎えたのは美味そうな料理の香などではなく血の臭いだった。
つい先程闇檻の魔女に殺された老剣客、秋山小兵衛から放たれる臭いだ。
つい先程闇檻の魔女に殺された老剣客、秋山小兵衛から放たれる臭いだ。
「ここは私が」
「いいえ、私もやるわ。
きっとこの先、向き合わなければいけないことだから」
きっとこの先、向き合わなければいけないことだから」
一歩前に出るマーシャ。
3回ほど深呼吸をしてから血溜まりに沈む侍に触れる。
まだ体温は残っているが、鼓動も呼吸も止まった死体だ。
放っておけば萎み、腐り、朽ちていくことだろう。
3回ほど深呼吸をしてから血溜まりに沈む侍に触れる。
まだ体温は残っているが、鼓動も呼吸も止まった死体だ。
放っておけば萎み、腐り、朽ちていくことだろう。
「……ッ」
「無理はしないで良い」
ゼロに肩を掴まれて下がったマーシャ。
代わって裏から店に入り、バックヤードからテーブルクロスを何枚か持って来たマクギリスが紅蓮を装着してから秋山の肉体を包む。
代わって裏から店に入り、バックヤードからテーブルクロスを何枚か持って来たマクギリスが紅蓮を装着してから秋山の肉体を包む。
「まて」
「どうした二代目?
何か用なら流石にそろそろマーシャがきつそうだから彼を弔った後にしたいのだが……」
何か用なら流石にそろそろマーシャがきつそうだから彼を弔った後にしたいのだが……」
「その死体、何かがおかしい」
ゼロはマーシャに入口の見張りも兼ねて休んで入りうように伝えると、マクギリスが抱え上げた死体を検める。
「やはりおかしい……」
「何がかな?
私にはどうみても致命傷を負っている老人の死体にしか見えないが」
私にはどうみても致命傷を負っている老人の死体にしか見えないが」
「傷口と服がきれいすぎる。
何か高熱で焼き切ったなら炭化していたり服が焦げていたりするはずだ。
強引に物理的な力だけで貫いたならもっと血が派手に飛び散って服にももっと皴が出来ていなければおかしい」
何か高熱で焼き切ったなら炭化していたり服が焦げていたりするはずだ。
強引に物理的な力だけで貫いたならもっと血が派手に飛び散って服にももっと皴が出来ていなければおかしい」
「言われてみるとそうだな……ルルーシュの洗脳能力のようになにか特殊な能力によるものか?」
「かも知れない。
詳しく調べたいがこの遺体だけでは何とも言えないな」
詳しく調べたいがこの遺体だけでは何とも言えないな」
今まで変なNPCモンスターに絡まれたあけだったが、どうやら不可解な力を行使するプレイヤーにも十分な警戒が必要であると感じる二人だった。
「後は輻射波動で穴を掘れる私がやろう。
君たちも外で待っていてくれ」
君たちも外で待っていてくれ」
マクギリスが気を利かせて店から遠ざかる。
ゼロはマーシャと共に血だまりを避けて店の中に向かった。
ゼロはマーシャと共に血だまりを避けて店の中に向かった。
【エリアB-3/レストランタイガーボーイ/9月2日午前10時】
【ゼロ(シャーリー)@ コードギアスGenesic Re;CODE】
状態:通常
服装:ゼロの服
装備:パトリオット@メタルギアソリッドシリーズ
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1~2、ホットライン
思考
基本:この殺し合いを止める
01:マーシャを休ませる。
02:強者による弱者の蹂躙は……私が、ゼロが裁く!
03:ルル……でも、あなたは違う。
だから……私は私のやり方を選ぶわ
04:マクギリスさん、アナタは味方……でもあなたの理想の世界はどんな世界?
05:物理現象ってことはこの人(秋山)を殺すのに使われた力はギアスじゃない……警戒しないと。
参戦時期:「そして、話し合いのテーブルへ」後から参戦
備考
※情報交換をしました(ロシデレ、鉄血)
※この会場に居るルルーシュは自分の知る彼とは別人だと理解しました。
状態:通常
服装:ゼロの服
装備:パトリオット@メタルギアソリッドシリーズ
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1~2、ホットライン
思考
基本:この殺し合いを止める
01:マーシャを休ませる。
02:強者による弱者の蹂躙は……私が、ゼロが裁く!
03:ルル……でも、あなたは違う。
だから……私は私のやり方を選ぶわ
04:マクギリスさん、アナタは味方……でもあなたの理想の世界はどんな世界?
05:物理現象ってことはこの人(秋山)を殺すのに使われた力はギアスじゃない……警戒しないと。
参戦時期:「そして、話し合いのテーブルへ」後から参戦
備考
※情報交換をしました(ロシデレ、鉄血)
※この会場に居るルルーシュは自分の知る彼とは別人だと理解しました。
【マリヤ・ミハイロヴナ・九条@ 時々ボソッとロシア語でデレる隣のアーリャさん】
状態:通常、動揺(中)
服装:制服
装備:ハロ(桃色):SEED@機動戦士ガンダムSEEDシリーズ
クロノチェンジャー@未来戦隊タイムレンジャー
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1、ホットライン
思考
基本:生き残る
01:しばらく休む。
02:ゼロと出会えたことは幸運だったわ
03:色々な世界があるのね
04:異能力持ちが普通に居るのは脅威ね
05:アーリャちゃん……お願い、アーリャちゃんを見守ってさーくん
06:やっぱり、実際目にするときついわ……
参戦時期:7巻体育祭後
備考
※情報交換をしました(ギアス、鉄血)
※ゼロが女性であることを知りましたが、自分から他の参加者に話す気はありません。
状態:通常、動揺(中)
服装:制服
装備:ハロ(桃色):SEED@機動戦士ガンダムSEEDシリーズ
クロノチェンジャー@未来戦隊タイムレンジャー
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×1、ホットライン
思考
基本:生き残る
01:しばらく休む。
02:ゼロと出会えたことは幸運だったわ
03:色々な世界があるのね
04:異能力持ちが普通に居るのは脅威ね
05:アーリャちゃん……お願い、アーリャちゃんを見守ってさーくん
06:やっぱり、実際目にするときついわ……
参戦時期:7巻体育祭後
備考
※情報交換をしました(ギアス、鉄血)
※ゼロが女性であることを知りましたが、自分から他の参加者に話す気はありません。
【マクギリス・ファリド@ 機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ】
状態:通常
服装:ギャラルホルンの制服
装備:紅蓮聖天八極式の起動鍵@ コードギアス 反逆のルルーシュR2
ブレッシング@ブルーアーカイブ
陽竜刀@ソードアートオンラインシリーズ
秋山の死体(テーブルクロスにくるまれている)
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン
思考
基本:自身の正義を成す
01:蘇ったのだ、これは私に今度こそ成すべきを成せという世界の意思だろう
02:私をわざわざ参加させたのだ、このゲームにはバエルが用意されているだろう。ならば、手に入れなければ
03:借り物の力など不要だ。私の自由は、バエルと純粋な力によってのみ成立する……
それが正しいはずだ
04:彼女らとはこのまま協力していきたい
05:未知の力か。警戒はすべきだな
06:適当な場所ですまないが、この老人を弔う。
参戦時期:死亡後から参戦
備考
※情報交換をしました(ギアス、ロシデレ)
※ゼロが女性だと気付きました。
状態:通常
服装:ギャラルホルンの制服
装備:紅蓮聖天八極式の起動鍵@ コードギアス 反逆のルルーシュR2
ブレッシング@ブルーアーカイブ
陽竜刀@ソードアートオンラインシリーズ
秋山の死体(テーブルクロスにくるまれている)
令呪:残り三画
道具:ランダムアイテム×0~1、ホットライン
思考
基本:自身の正義を成す
01:蘇ったのだ、これは私に今度こそ成すべきを成せという世界の意思だろう
02:私をわざわざ参加させたのだ、このゲームにはバエルが用意されているだろう。ならば、手に入れなければ
03:借り物の力など不要だ。私の自由は、バエルと純粋な力によってのみ成立する……
それが正しいはずだ
04:彼女らとはこのまま協力していきたい
05:未知の力か。警戒はすべきだな
06:適当な場所ですまないが、この老人を弔う。
参戦時期:死亡後から参戦
備考
※情報交換をしました(ギアス、ロシデレ)
※ゼロが女性だと気付きました。
- デーボ・カントック@獣電戦隊キョウリュウジャー
…映画のような恋が出来たら人間は喜ぶという考えから生み出されたデーボモンスター。
人間の頭の中を読み取りその人物が思い浮かべた映画の世界に対象を閉じ込め、その中で大きな喜びを感じた瞬間に胸部のフィルム状の器官に幽閉する。
ガチンコカチンコとムービービームが武器。
複数のマシンタイプや雑兵のNPCモンスターを率いていた。
人間の頭の中を読み取りその人物が思い浮かべた映画の世界に対象を閉じ込め、その中で大きな喜びを感じた瞬間に胸部のフィルム状の器官に幽閉する。
ガチンコカチンコとムービービームが武器。
複数のマシンタイプや雑兵のNPCモンスターを率いていた。
- グレイズリッター
…グレイズの姉妹機で地球外円軌道統制統合艦隊にて運用される。
騎士を思わせるシルエットは式典任務にも参加するための物である。
衛星軌道上での戦闘を想定した性能をしており、武装は優美さと実戦での運用を両立するナイトブレードやバトルアックス、ライフルなど。
騎士を思わせるシルエットは式典任務にも参加するための物である。
衛星軌道上での戦闘を想定した性能をしており、武装は優美さと実戦での運用を両立するナイトブレードやバトルアックス、ライフルなど。
076:戦隊グリーンと闇落ちブラック | 投下順 | 078:最後 の 五道化 |
056:more<STRONGLY/コンパスソング | 時系列順 | 079:すべて最低だと笑えたら |
042:三者三葉 | マクギリス・ファリド | :[[]] |
二代目ゼロ | ||
マリヤ・ミハイロヴナ・九条 |