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  • 真贋バトルロワイヤル
  • sprinter-死人に口あり-

真贋バトルロワイヤル

sprinter-死人に口あり-

最終更新:2025年07月28日 23:42

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
『“もちろん、ミカの味方でもあるよ。”』

…身体が勝手に動いて、みんなを攻撃しちゃってる所を見せられてる中、頭に浮かぶのは……私なんかの味方で居てくれると言ってくれた、もう居ない、きっと誰かに殺されて、姿を使われてしまっている先生の言葉。

ナギちゃんやセイアちゃんと同じ、失いたくない人で…優勝を狙ってる身の私が言うのも、おかしな話だけど。
知ったら絶対止めに来てくれるって期待と、今の酷い有様な私を見て欲しくないって気持ちと、殺したくなんてなくて、でも復讐を果たすためには殺さなきゃいけなくって……なんでこんなに、ぐちゃぐちゃな気持ちになってるのか。
…自分でも、正確に口には出来なかった。けれど……馬鹿だなあ、わたし……喪って、はじめて……ようやくきづくなんて……。

『…アンタを助けて、ドラゴンにされた方のキラも助ける…マイや、先生の分までやってやるわよ!!』

──セリカちゃん…だったよね?その子の声で、後悔に溺れそうになっていた私の心は引き上げられた。……きいて、くれてた。とどいて…たんだ…!
……先生なら、きっとそうする。意識飛んじゃってる舞衣ちゃんでも、それに……篝ちゃんだって!
…きっと……そうだ、せめて、キラくんだけでも……たすけ、ないと……!!

落とされた隕石を、セリカちゃんも、准将の方のキラくんも本物のアスランくんも、それに流牙おにいさんって人も……掻い潜ってくれていて。
業を煮やしたのかはわからないけど、独りでに動いてる私の身体は、起動鍵を使おうと……そんな事、させ…ない……!!

必死に止めようと、制御を取り戻そうとしてはみたけれど…起動鍵を使わせないようにするだけで、手一杯だった。
……こんな有様じゃ、キラくんを助けれないのに……!!



隣のエリアにて繰り広げられるは、氷の竜……キラ・ヤマトの成れの果てが飛ばす氷や風に光の柱等を回避する少女……自我を取り戻し崩壊が近づきつつある衛藤可奈美と仮面の騎士……タイクーンブジンソードとなった枢木スザク、2人の剣士という戦闘光景。
氷で形成したドラグーンを切り払いまた避けるスザクと可奈美、その2人は即興で連携をこなして行く。

三つ首の氷細工の竜を放つ氷竜に対し、可奈美が先程の戦いで「視て」覚えた技、慙悔を行使。居合による無数の乱撃を以て対応した。
その間に持ち前の人間離れした身体能力を以て回り込んだスザクが、武刃の斬撃波を氷竜本体へと放つ。
氷を盾代わりとして氷竜には防がれたものの、それで生まれた隙を掴むように、迅移で加速した可奈美が覚えた特技「はやぶさ斬り」で攻撃。
手刀で受けられるも直接斬り掛かったスザクの一撃が氷竜へと当たった。

…柊篝と共闘した時同様、ソードマスターチェストの恩恵が連携により更に活かされているのが大きい。
しかし戦局自体は膠着…否、可奈美とスザクの方が徐々に追い詰められ始めていた。

(…動きがどんどん、慣れていってるみたいに早くなってる…!)
(戦いの中で、成長しているとでも言うのか…!?)

全ての才能の要求値を最大にした上で、全てが要求通りなスペックを以て産まれてきた最高のコーディネイターことスーパーコーディネイターであるキラには、本来は機会こそ殆ど無いか相手が悪く一方的な展開を許すかだったが…当然生身での戦闘等の才もある。

殺し合いの中で研ぎ澄まされていっていたそれは、完全に氷竜と化してからもなお健在。
しかも心意システムは、彼に対しても有利に働く。
全てを凍らせて終わらせるという、諦観と絶望という強大な負の感情によって心意の増幅がされているためだ。
それらも考慮すると、可奈美が視て覚えれるのが剣術や手刀の類のみなのもあってこのままでは遠からず押し切られる可能性すらあった。

そんな中、可奈美は二刀で手刀と斬り結びながら口を開く。

「…たしか、言ってたよねキラくんは。
…話してみたかったって、仲良くなれたはずだからって……わたしも、だよ。
……それに、これだけ短時間で動けるようになるんだから…きっと、剣術でもすごく強くなれたと思うから」
「…奴は面倒くさがりだよ。仮定の話をして何になるのかな」

にべもなく切って捨てる氷竜に、今度はスザクが斬撃波を飛ばしながら仮面越しに口を開く。

「…君は、なんのために戦っているんだ?」
「ラウ・ル・クルーゼや奴の…キラ・ヤマトのような、そして僕自身のように…人の業そのものといえる存在がこれ以上産まれなくていいよう憎しみの連鎖を全て断ち切る。
それを成すには全てを凍らせて、悲劇が起きる土壌を断ち、そこでようやく……生み出されたという奴の罪も僕の罪も、償う事が出来る!
…お前にだってそれは分かるだろう?いいや分かるはずさ!!」

「…確かに、気持ちは理解できなくもない。けれど……いやだからこそ、ここで君は止めなきゃ行けないんだ!」

氷竜の言い分を耳にして、スザクが想起するは己の転換点、或いは起源(オリジン)。
……親殺しという大罪を背負っておきながら、罪を罰される事なくのうのうと生かされていた身であるスザクからすれば…それまでとは異なる、激情を滲ませた言葉に思う所は多々ある。

だが、曲がりなりにも悲劇を無かった事にしようとしているスザクとは異なり、目前の竜は全てを凍らせたらその先はない。
確かに彼の願いが叶えば、憎しみの連鎖も悲劇も全てが断ち切られる。しかしそこにはただ凍りつき滅んだ世界が遺るのみ…そんな有様を望む者はそう居ないだろう。

…第一、キラ・ヤマトがこうなってしまった責任の一端を背負う者として、彼を止めない選択肢はスザクにも、そして可奈美にも無かった。

(…何かが落下している音…?…付近でも戦いが起こっているんだ。
……纏めて凍らせてしまうチャンスかな…きっと、そうに違いない)

斬り結ぶ中ソードスキルにより風を自らに集め、纏めてふっ飛ばそうとするも…スザクにも可奈美にも避けられてしまう氷竜。
だが聞こえてきた戦闘音に耳を傾け……繰り広げられてる乱戦に介入して一網打尽を狙わんと定める。

(音が…地面に何かが落ちて…もしかして、近くで誰かが戦ってる…?)
(…このままじゃいずれ力負けする、なら一か八かで音の方に向かうのもありか…?)

一方2人もその音を耳にしていた。
二ヶ所の戦場が合流するその時は、すぐそこまで迫っている。



「隕石ばっかり、落とすんじゃないわよ…っ!」
「…一撃一撃が、重いな……!」
「けど、精度は悪い…なんとか、持ち堪えてみせる!」

砲撃を掻い潜り、隕石をどうにか避け又は防ぎながらも、フルートバスターを使い、また場合によっては御刀の技能を行使しながら、直接殴りかかる事もある本体へ対応するキラ准将、アスラン、セリカの3人。
准将はクアンタとガンバレルストライカーの起動鍵を併用し、ドラグーンとガンバレルによる射撃を行う。アスランはズゴックによる近接戦をしつつ、射撃兵装やソードスキルを行使。セリカは不慣れながらも御刀による刀使の技能を以て回避行動を優先しつつ、マジアマゼンタとして隙を掻い潜り銃弾を見舞う。

(加勢に来てくれた時より、動きがチグハグに思える……起動鍵も使用に踏み切る様子が見れないな)
(…何かを取り出そうとして、出来ないまま隙が生まれてる…ミカ、君は……戦ってるんだね)
(…ミカ、やっぱりアンタの言おうとしてた言葉は…!…わかってるわよ、アンタも必死に戦ってるって…だから…!)

テラー擬きとなってしまった聖園ミカとの戦いは……隕石が落ちエリアが壊滅する程の規模、かつ相応に時間が経過してなお、相対する対主催を誰一人殺せていないという状況にあった。
これについては、柳瀬舞衣が使ったスキル丹田法の訓による味方への体力バフの影響もあるが…良くも悪くも正負どちらの心意も混ざり合った結果ミカが暴走しているが為だ。

もし、キラ・ヤマトや柊篝との縁が聖園ミカになければ……傾いた負の心意も合わさって、頭の良さ等はそのまま優勝の為に一切容赦しないマーダーが生まれていたかもしれず、そうなれば犠牲は避けれなかっただろう。
また本来の歴史でのホシノ*テラーのように暴れる場合も、犠牲を出さない立ち回りを通すのは困難を極めていたと思われる。

それらの場合と比べてしまうと、当人の意思すら介せず勝手に手当たり次第に破壊して回るだけならまだしも、ある程度当人の抵抗を許してしまっている今のテラー擬きミカは本来出せるスペックよりも弱く…弱体化甚だしいとすら言える程だ。

ともかく、セリカらの奮闘により出来ている隙に、隕石を避けつつ行動に出たのは流牙。
支給されていたとりよせバッグを行使し…目当ての物を掴み引き寄せんとする。

(…ミカ、やはり君は抵抗を…。…セリカ達の意志を尊重して、出来る限りの事はやろう。その上で……いざとなれば、守りし者として──)

考えを定めつつ、バッグの中に流牙は手を入れた。
…放送を迎える前は、牙狼剣や(あった場合だが)魔導輪ザルバの確保が可能か否か、不可能にしてもこの殺し合いに存在しているか否かを知る為にも使おうと考えていたものの、ミカの変貌と助けようとするセリカ達、それにミカ自身の抵抗もあり……目当ての物を変える。
暫し後……それはバッグの中から出てきた。

(…すまない、先生。だが今は…あなたの教え子を、助ける為に必要な事なんだ……!)

心中で詫びながら、出てきたそれに触れサイコメトリーめいた力を以て…声を聴こうと試みる。

聴こえてきた声は、とりよせた身体の一部分の持ち主……先生の今際の思考。
生徒達の無事を祈りながらも、ホークアイと名乗った手を剣へと変化させた相手への警告を抱き、遺す形となってしまった生徒達への言葉を胸中で告げる。
そして最後に…殺し合いに巻き込まれる前、向かわねば、伝えなければと思っていた……単身不滅の敵軍へと立ち向かい戦い続けているであろう、不良生徒で問題だらけなお姫様へと……遺した言葉を、流牙は確かに聞き届けた。
ふと見ると、隕石落としにより巻き添えになったNPCが遺したと思われる布があり…それで包んだ後、彼は駆ける。

「セリカ、君はリュウガさんの所へ!」
「ここは、っ…俺達が抑える!」
「任せたわよ!アスラン、キラ准将!」

キラ准将とアスランがミカを抑える中、セリカと流牙は再度合流を果たした。

「…リュウガさん、その…出来たの…?」
「ああ。声は聞き届けた…後は彼女に、ミカに伝えるだけだ。
それと…君にも伝えておくことがある」

「そうですか……ありがとう、ございます。リュウガさん。
……っ…せん、せい……!」
(…きっと、先生だったら…生徒を助ける為なら…って、受け入れちゃうわよね…)

布に包まれたそれが何なのかはなんとなく分かっていて、思う所があるかどうかで言えば間違いなくあるし、面食らった所もあった。
だけども……堪えるような流牙の表情から、本意ではなかった事も容易に想像出来る。
告げられた言葉を噛み締め、嗚咽を必死に耐えながらも……黒見セリカは、マジアアビドスは改めて啖呵を切った。

「…みんなと一緒に、アンタを助けて…それで今度はアンタとも一緒に、キラを助けるわよ!聖園ミカ!!…先生のっ、分まで!!」



…セリカちゃんも、流牙おにいさんも…准将の方のキラくんも本物のアスランくんも…わたしを……そしてキラくんを助けようとしてくれてる。
…わたし自身も、使わせないようにしてるだけじゃ…ダメなのは、わかってるけど……身体は止まらない。
なんて言ってるのか、わたし自身にも聞き取れない、わからないまま……宙からまた隕石を落としながら、浮かせた銃を流牙おにいさん達に放って。

『今です、舞衣!』
「──十六手詰め!」

……隕石が、割れた…!?
…わーお。いつの間にか起きてた舞衣ちゃんが、刀を抜いて……青い炎を…刀身っていうのかな?それに纏いながら割っちゃった。
こんな真似が出来るのなら、疲れるよねって…納得いくなぁ。

「遅れてすみません道外さん、銃撃はわたし達が…!!」
「…助かる、舞衣!」

…放送前に話した時から、そんな気はしてたけど…舞衣ちゃんもやっぱり、助けようとしてくれてるんだ…。

銃撃を舞衣ちゃん達が防ぐ中……ハガネ、だったっけ?そういう鎧を纏った流牙おにいさんが近づいてくる。
わたし…の身体は、御刀を持って迎え撃とうとして
……剣と剣がぶつかり合ったその時だった。

「…先生の最期の声を聞いた。ミカ……今からそれを、君に伝える!」

……え??どうやって、だってせんせいは……せんせいはっ……!!

「リュウガさんは触れた物の声や、それを持ってた人の最期の言葉や想いを聞けるみたいで……本当なのは、私が保証する。私も……伝えて、もらったから…!」

目に涙を浮かべたセリカちゃんが、そう言ってる。……そうだよね、先生をうしなって、つらいのは……わたしだけじゃない、よね。

「──『…たいせつな……どうか…きみも……すくわれ、て……』と、君の、ミカの事を…お姫様だと、そう思いながら…亡くなった」

………え?……せんせいが……わたし、を……。
…わたしが、すくわれていいわけが…ないのになんで……??
…でも…もし、もしわたしが、すくわれていいなら……まず、もっとすくわれるべきひとがいる……!!

「……君はどうしたい、ミカ」

斬り合いながら、流牙おにいさんが聞いてくる。
……さっきまでとは違って、不思議と…口を動かせる気がした。せんせいが…わたしなんかのことをおもって、すくわれてほしいって…おもってくれてたのを知れた、からかな…?…きっと、そうだとおもいたい。

「……──わたしは…わたし、はっ……キラくんを……助け、たい!!!!」

…力のかぎり、叫んだ。そうだ…キラくんを助けないと……こんな所で、こんなわけわかんない状態になってる場合なんかじゃ、ない……!!
…憎しみも怒りも悲しみも、全部消えてはくれない、けれどっ……助けたい、救われて欲しいひとがいる、なら……今は、全部飲み込んで……それの為に使う!!

「……そうか」

心なしか、ホッとした声色で流牙おにいさんがそう言ったように聞こえて、剣に光を集めて…いや、光に変えた上で集めてるのかな?
…使い方を決めた、定めた途端…身体の制御…ってものをだんだんと、取り戻せてるような気がして……ひょっとして、あんな風にすれば……!

金属同士がぶつかる鈍い音がする。…思いついたわたしは、御刀を構えて…心のなかにあるぐちゃぐちゃな、よくない感情を全部……変えるように意識して、その上で……全力で流牙おにいさんの剣を受け止める。
おにいさんの鎧が解除されていくと同時に……わたしの身体は、完全に私自身の物に戻ってた。



流牙が放ったのは、闇を光へと変えて集めた上で放つ技、閃光剣舞。
暴走しながらも抵抗しようとし制御を取り戻しつつあるミカに視せる事で、完全に己を取り戻す最後の一押しになれば…という考え故であり…それに応える形でキラ・ヤマトを救いたい、助けたいんだという思いを以て…自らの負の心意を正の心意へ変換・増幅させる事により聖園ミカは己の制御を取り戻した。 

「…ぁ……えっと、みんな…あの……その……」

自らを取り戻し、真っ先に目に入ったのは壊滅状態なエリア。隕石を何度も落とした結果がこれである。暴走していた結果エリアへの被害は甚大となったが、止めようとしてくれていたセリカらへの被害はそこまででもなかった。
とはいえミカの胸の内に去来したのは迷惑をかけてしまつた申し訳なさであり…気まずくなり、言葉を発そうとするも上手く出てこない。

(…いっそこのまま、なあなあに…ううん、ダメだよ私。私なんかを…助けようとしてくれてたのにそれは…ダメだよね。おどけるのもダメ。
…この後、キラくんを助けるのにも協力して貰わなきゃいけないし…。みんな、さっきはああ言ってたけど…愛想尽かされちゃってても、おかしくないくらいに私…うまくいってなかったから…)

「……ごめんっ!みんなに迷惑…いっぱい、かけて……傷つけて…!
……さんざん、めちゃくちゃなことしておいて…しかも、その…乗ってる身で言うのも…なんだけどさ……でも、もし…もし許されるなら……今だけで、いいから……私に力を貸して、ほしいんだ。
……どうしても、助けてあげたい子を…キラくんを止めるには…あの氷の竜から助け出すには……くやしいけどわたしひとりじゃ、足りない…から…だから…だからっ…お願い…!!」
「……ミカ…」

暫し思考した後、意を決したようにミカは頭を下げる。
謝罪はその場にいる面々にも、それだけじゃなく…チェイスら別れた対主催の面々にも、もういない先生や篝に対しても向いていた。
そして…涙を零しながら、その場の面々にミカは助力を頼む。自分が殺し合いに乗っていることすら、直接言ってはないものの開示してしまう。なりふり構わない行動を彼女は取った。

その様は彼女が未だ捨てれずにいる憎しみを向けているサオリが、本来の歴史にて先生相手にした懇願のそれに似ていたが…それをこの場の誰も知る由はなく。ともかく…半ば呆れた様子なアスランを含めて、彼ら彼女らの返答は決まっていた。

「……さっきから言ってるでしょ?アンタを助けて…その後はキラをみんなで助けるって。何も土下座までしなくたっていいのに…」
「…わたしも、さっき言った通りだよミカちゃん。キラくんって子を助けるのに協力するって。その気持ちは…変わらない。わたし自身がそうしたいから…だから、顔を上げて?」
「可能性があるのなら、俺は君の…君達の意志を尊重したいと思っている」

「…僕も、昔の…竜にされてしまった方の僕を止めたい。助けられるのなら…助けたいと思ってるよ」
「…これで分かっただろう?少なくともこの場には…君の願いを無下にする者は居ない。
…行こう、君が助けたいと願っている…昔のキラを助けに」
「……セリカちゃん、舞衣ちゃん…流牙おにいさん、准将の方のキラくん…アスランくん……みんな、ありがとう……っ…!」

目元を拭い、アスランの差し出した手を取りミカは立ち上がる。
そしてすぐにでもキラを探しに向かおうとし…止められた上で一時話し合った上で動く事となった。



チェイスおにいさん達の所から衝動的に離れちゃった時みたいに、危なくまたひとりで感情任せに向かっちゃう所だったけど…どうにかみんな、引き留めてくれた。

「アンタが乗ってるって言ってたの、ちゃんと聞いてたからね」

……そうセリカちゃんが釘を刺してくる。
…聞き流してくれてないかなぁ…なんて思う私もちょっとだけいたけど、うん…そうだよね。そんなわけないよねー…。

「そういえば…聞きたかったんだけど今聞くね。昔の僕を助けて……その後君はどうするの?」

准将の方のキラくんが、そう問いかけてくる。
警戒とかは無さそうで…純粋にどうしたいのか、聞いてるのかな?なんというか…私のよーく知ってる方のキラくんより、考えて動いてる感じがする。
……ちょっと悩んで、考えながら…ぐちゃぐちゃな心のまま私は正直に答えていくことにした。

「……わかんない。…生きて帰って、復讐を果たさなきゃいけないって、思ってる私はまだ居て、消えてくれてない。
……けれど、先生は私に、救われて欲しいって……最期にそう思ってくれてたんだよね?
……なら、乗ったままじゃ…救われるわけもなくて……。…だから、とりあえず……わたしより、よっぽど救われるべき子なキラくんを助けてから…改めて考えようと、思ってる」
「じゃあ絶対に…助け出さないと」
「…乗るようなら、わたしも、みんなも…改めてミカちゃんを止めるから」
「…そっか、うん…わかった」

そこからは、キラくんをどうやって助けるかって話。
…あの氷の竜はキラくんを凍らせたって、二度と出れなくしたって言ってた。きっとキラくんは、さっきまでの私みたいに…心の中で動きを取れなくされちゃってる。
さっき戦った時キラくんは、アスランくんの姿見たのが決め手で…一時的に取り戻せたみたいだけど。

…私がぐちゃぐちゃな感情に飲み込まれちゃったのは茅場って人が心意システム?ってものを導入してからで……それで、セリカちゃんの啖呵と、流牙おにいさんに先生の最期の言葉を伝えてもらえて…どうにか取り戻せた形になる以上…多分強い気持ちがシステムの起動条件で、それ込みなら…きっかけさえ作れれば、助けれる気がするんだよね。
その辺りも話した上で、みんなに私は聞いてみた。

「だからどうにかして、キラくんの心に直接呼びかけて起きてもらうか……それか凍らせたって言い方的に、いっそ心の中に入って、凍らせてる竜を倒して…とか出来たら…。
…触った相手の過去を見れるソードスキルがあるんだから、そういうのがあってもおかしくないんじゃって私は思うけど……手立てとか、あるかな…?
なにかあれば…心意システムってのとの併用で、助け出せるかも知れない」

動けなくなるまで痛めつけて……っていうのは、極力したくなかった。それで戻ってくれる保証が無いのもあるけど、キラくんにそんなことしたくない、傷付けずに済むなら……それが一番いいはずだからさ。

「…手元には無いが、そういう類いだと…アコードの読心・精神干渉がスキルに落とし込まれている可能性はあるな」
「ジンガはその手の類の事をやれるが…当人が殺し合いに呼ばれているにも関わらずスキルという形で別の誰かにまで配るかは…わからない」
「…わたしが覚えれる職業のスキルじゃ、そういうのはない、かな…タギツヒメならノロを与えた相手を操ったりできるけど…道外さんの言った通り、当人を呼んでるのに別個で…ってやるかは、わからない…ごめんねミカちゃん」

「…マジアベーゼ…うてなから受け継いだ、私の魔法少女としての力なら……。
強く思い描けないから、取り戻すのは多分無理だけど、ミカの言う通りなら…さっき茅場とかいう奴が導入した心意システムってのと合わせて、干渉する隙は…作れるかも」
「……僕の起動鍵、ダブルオークアンタにも…それらしき事が出来るのはある。セリカが隙を作った時に…クアンタムバーストを使えれば…。
でもこの場合、心意システムの事を考えると…多分僕がやるより君がやった方がいいと思う、ミカ」
「…ありがとうみんな、じゃあ……え?准将の方のキラくんじゃなくて…私が!?」

…たしかに、この場で一番助けたいって思ってるのは…間違いなく私だけど。…使い慣れてない起動鍵でってのも……その起動鍵があの救世主名乗ってた傲慢な人(リボンズ)の使ってた機体そっくりなのもあって… なんだかなあってなっちゃう。

「…システムを最大限に活かすなら、僕より君が使うべきだ。イモータルジャスティスや…バルバトス・ルプスレクス、だったっけ。君はそれらを使えるんだろ?なら…出来る筈だ。
それに……今の、自分の中の憎しみに飲まれるんじゃなく…向き合おうとしている君だからこそ、対話の為のこの機体を…使って欲しい」

……対話の為。……そうだ、私……最初はアリウスとも、純粋に和解したいって、思ってたんだっけ。…なんでわたし、先生を騙す為の出任せだって……思い込んでたんだろ。バカだなぁ…ほんとうに…。

「……そこまで言われちゃったら、引き受けないのも違うよね。うん、じゃあ……代わりに准将の方のキラくんにはこれを貸してあげるじゃんね☆」

…名簿の並びとか的に、ラクスちゃんは准将の方のキラくんやアスランくんと同じ…か近い時間の方だと思う。…苦労させられてそうだなあラクスちゃんも…なんて浮かびながら、私はルプスレクスの起動鍵を准将のキラくんに手渡した。

「……イモータルジャスティスじゃないんだ、てっきりそっちを僕にかな、って」
「…准将の方のキラくんや、アスランくんからしたら変に見えるんだろうけど…私にとってはやっぱり、イモータルジャスティスは……キラくんのってイメージが強いから。
後…私にああ言ったんだから、准将の方のキラくんもルプスレクスくらい使いこなせるよね??」
「えっ…あ、うん…わかった」

…ちょっと困らせちゃったかな?
とにかく、話は纏まって後はキラくんを探しに行く……はずだったんだけど。
隣のエリアからかな?転がってくる2人と、追う形で現れた竜が、目の前に現れて。

「…チッ。よりにもよって居たのはお前達か」
「くっ……君達、は……」
「可奈美、ちゃん?…うそ…もしかして、戻ったの…??」
「……舞衣、ちゃん……?」

竜には勿論、転がってきた2人にも私は見覚えがある。
片方は…ルルーシュに恨みがある、…私やキラくん達と戦って、結果的に…もうひとりの子の方や、エターナルにグリオン相手に一緒に戦う事となった仮面ライダーの人。
……そしてもうひとりの、何処かヒフミちゃんみたいな声をした子は……殺された後、人形としてエターナルに利用されてた刀使…篝ちゃんが止めたがってた……衛藤可奈美ちゃん。

…私は、篝ちゃんからの伝聞と、舞衣ちゃんのちょっとだけの話でしか知らないけど……泣き腫らした跡と、目にある光、少しずつ崩れかけてる身体、喋る姿が…可奈美ちゃんがもう、操られて殺す人形じゃなくなってるんだって事はわかった。

「…舞衣ちゃんっ…ごめんっ!…謝っても、許されることじゃないけどでも…わたしのせいで、舞衣ちゃんに……」
「…ううん、可奈美ちゃんはわるくないよ。切島さんは……わたしが……」
「……まい、ちゃん……っ!!」
「余所見とは随分だね、仲良くみんなで凍りたいのかな?」
「そうさせない為に、僕が居る…!!」
「…タイクーンさん…!」
「…可奈美ちゃん、今はあの竜を…!」
「……そう、だね……舞衣ちゃん」

舞衣ちゃんの言葉に、また目を潤ませる可奈美ちゃん、それを纏めて殺そうとする竜を止める、タイクーンって言われてる人。
みんなが竜に対応する中…置いてきぼりになっちゃってる気がするから、とりあえず声をかけてみることにした。

「…えっと、タイクーンくんって呼ぶね?…あなたと可奈美ちゃんはキラくんを…どうしたいの?」
「僕は…オレは」
「止めて、助けれるなら助けたいって思ってるよ!その為に今…あまり時間は、遺されてないみたいだけど…」
「……彼がああなった責任の一端は、自分にもある。だから彼を止めたい…その思いは、彼女と同じだ」

タイクーンくんがなにか言おうとするのを遮って、可奈美ちゃんはそう宣言してくれた。
…言い淀んだ末、諦めたという様子でタイクーンくんもそう言う。
…乗ってる側なままなんだろうけど…一緒に戦った事もあるし、今はそれでも…心強かった。篝ちゃんがこの光景を見たら…なんて言うのかな?となりながらも……私は答える。

「…じゃあ、一緒に戦おっか。あの氷の竜を止めて…キラくんを助ける為に!」

試運転がてらにクアンタの起動鍵を使って…竜の氷の攻撃に、ソードビットっていう兵装を使って対応してみる。
准将の方のキラくんが使ってたのは、遠目で…それか暴走してた時に視てたから、見様見真似だけど……!

「ありがとっ、アスランくんもセリカちゃんも!」

私がソードビットを使ってる間、タイクーンくん、可奈美ちゃんに舞衣ちゃん、ルプスレクスの起動鍵を使って…難なく使いこなしてる准将の方のキラくんが前衛をして、セリカちゃんとアスランくんが中~遠距離から援護、私が対応しそびれた時にも氷を撃ち落としたりしてくれていた。
セリカちゃんが自分の力を使って…って流れに持って行くには、避けられる可能性を減らす為ある程度消耗させなきゃいけない。
耐える形で持ち堪えてたんだけど……ここでセリカちゃんに私は呼ばれる。

「どうしたのセリカちゃん、まだ消耗させれてないけど…」
「御刀持ってたわよね、ミカ。……ちょっと貸りるわよ、今のカナミの状態を…どうにか出来るかもしれないから」



2人がかりから8人がかりになったとはいえ、それまでのダメージや消耗もあって、衛藤可奈美の自壊進行度は馬鹿にならない状態となりつつある。
戦えなくなり消え去るのを待つだけ…そうなる前に、咄嗟に可奈美の手を引きセリカは一時戦場を離れる。

「えっ!?セリカちゃん、だっけ…なにを…」
「アスラン、マイ!この子が…カナミが…崩れかけて…止めれるか試すから、この場はお願い!!」
「…わかった、セリカちゃん…ここは、任せて!」
「ああ、持ち堪えてみせる…!!」

まだ戦おうとしていた可奈美だが、崩れかけてるのもあってか困惑しつつもされるがままになるしかない。

「マイが言ってたけど確かこれ…アンタの御刀よね??それで、御刀には持ち主選ぶくらいの意思はあるんだって…」
「う、うん…そうだよ。…もしかして取り返して、くれたの??」
「私じゃなくてマイが、喧しいパチモンの最低野郎な方のアスランからやったって…とにかく、それなら後は……ちょっと待っててカナミ、もしかしたらアンタの崩れてるそれ、もうちょっと保たせるくらいは…出来るかもしれないから!」

そう言いセリカは駆け…ミカからもう一振りの千鳥を借りて、ついでに意見を聞いた後戻ってきた。

『…1回殺されちゃって、それで放送でも名前呼ばれちゃった以上…主催からしたら多分、今の可奈美ちゃんは参加者じゃなくて、参加者に隷属してるNPCみたいな存在になる…んじゃないかなって』
(カナミがNPC寄りで、御刀に意思がある……もしかしたら、強く思い描く所を補えるかも!)

「カナミ、一応聞くけどアンタまだ戦いたいのよね!?」
「…うん、それが……舞衣ちゃんを傷付けて、切島って人を殺してしまったわたしの……それに、わたしも…助けたい、から…!」
「ッ……!!……わかったわ、試してみる」

アンタは操られてただけなんでしょ!?何も悪くないじゃない…!!…と、喉から出かかった言葉を飲み込む。刻一刻と、目前の少女が再びこの世から消えるまでのカウントダウンが迫っている以上…今言うべきはそれではない。
セリカは自らの魔法少女としての異能、『信頼の銃弾(ムニツィオーネ・シンシアリティ)』を……二振りの千鳥と可奈美を同時に貫くように放った。


……『信頼の銃弾(ムニツィオーネ・シンシアリティ)』の変化の対象となるのは、黒見セリカ…もといマジアアビドスの強く思い描いた存在のみ。
だが意志のある、衛藤可奈美を使い手として選んだ御刀の千鳥が二振りここに在る。
可奈美自身がNPC…魔物等に近い存在、更に…セリカ自身の、可奈美の願いに応えたいと、そして決めて啖呵を切ってしまった以上キラも助けたいと……その願いが心意システムを動かした。
……それらを代替(理由)として可奈美を変化させ、一時的に自壊までのカウントをある程度戻すくらいなら…今のセリカにも出来る。

結果、衛藤可奈美は立ち上がった。血に染まり破れた服を元の装い…ではなく、別の世界(Another)での彼女のそれと同じ装いへと変えて。

「…ごめん、カナミ…私の力じゃ、保たせるのが精一杯だった」
「…ううん、謝らないで。それと…ありがとうセリカちゃん、これで…多分この戦いが終わるまでは、保ちそうだから。
…あの格好、恥ずかしかったから…だからこれに変えてくれて、嬉しいんだ」
「あー…好きでやってたわけじゃないのね」
「ええっ!?…わたし、そんな趣味ないよ!?」

安心させるかのように微笑みかけるも、そう言われ慌てて否定する可奈美。
対し安心したと言いつつ、御刀を拾い直したセリカは可奈美と共に戦場に舞い戻ろうとし……視界に入るは目掛けて飛んできた赤色のビーム。
そしてそれをソードスキルの爆発で防ぎにかかったアスランの姿だった。



「あーあ、防がれちまったかぁ」

グリオンの命を受けた人形、冥黒ディアッカは道中のNPCを倒し遊びながら進んでいた所激戦に遭遇。
穴凹塗れのエリアにドン引きしつつも、いっちょ漁夫の利を狙おうと、再起動を果たそうとしたらしい死体人形と主たるグリオンから一度は逃げおおせた黒見セリカをランチャーストライクのアグニで狙おうとしたが…寸前でアスランに防がれてしまった。

「…何故ディアッカと同じ声をしている、あいつは……放送で名前を呼ばれたはずだ!!」
「…その言い草、お前こいつの記憶の中にあるアスラン・ザラかよ!
…バレちまったなら仕方ねえ。御名答、俺はディアッカ・エルスマンの死体を使ったグリオン様が創り上げた冥黒の生徒会がひとりだ!」
「……なん、ですって…?」
「聞こえなかったのかよ黒見セリカ!グリオン様が死体を使って──」

(放送で、ディアッカはうてな達の前に呼ばれてた……)
「……まさか、うてなや……シノンも」
「その通り!ナチュラルのくせに辿り着くのが早えなあおい」
「──ッッッ……!!アンタは、アンタらはぁぁっ!!!!」
「待てセリカ、アレは俺が引き受ける。怒りに飲まれる気持ちはわかるが……お前にはやるべき事があるだろう?」
「……そう、よね。…アスラン、アレについては任せたわ、行くわよカナミ!」
(…声が違う…きっと、エターナルはディアッカさんじゃなく…大道克己って人だったんだ)
「…うん、今は、キラくんを!」

激昂するセリカに対し、アスランは怒りを滲ませつつ冷静に諭しながら対応。

ランチャーストライクからソードストライクへと換装していた冥黒ディアッカ相手に近接戦闘でやり合うアスランの、起動鍵により隠れたその表情は…ファウンデーションの戦いで救援に来た時同様、不機嫌極まったそれだった。
一方セリカは堪え、可奈美もまた大いに思う所はあるも引っ張られる形で氷竜との戦いへと挑む事に……と思いきや、ここで氷竜は冥黒ディアッカへターゲットを向ける。

「グリオンの手先の死体人形め、まずはお前から凍らせてやる」
「そういうお前はグリオン様に匙ぶん投げられた失敗作じゃねえかよ!」
「クソっ、引き受けた意味があるのかこれじゃ…!!」
「…アスラン、下がって!」
「──ああ、っ…!」

乱戦の最中、氷竜と冥黒ディアッカが互いとアスランを最優先とした事で……隙が出来た。ディアッカはともかく氷竜はそれなりに疲労はたまりつつあるが故だ。
それを見逃さず、セリカは『信頼の銃弾(ムニツィオーネ・シンシアリティ)』を放つ。
寸前まで相手取っていたアスランは持ち前の超人めいた身体能力・反応速度で躱し…それは氷竜を貫いた。
次いでそれを視ていた可奈美も動き…二天一流の攻撃で斬りつける。
変則的な形で生み出したとは言え、『信頼の銃弾(ムニツィオーネ・シンシアリティ)』の物体変質効果は可奈美にも付与されており……この連撃によって、精神世界への介入をよりしやすくなった。

「ミカ!返すわよ!」
「うん!上手くいった、みたいだね…!」

投げられた御刀を難なくキャッチしたミカは、一旦起動鍵を解除、腰に掛けた上で再び起動鍵を使い……クアンタムシステムを発動させる。

(…キラくんを……助ける。凍らせてるあの竜を……どうにかして、その為に……今は力を貸して!クアンタ!!)
「──クアンタム!バーストッ!!」

先程自我を取り戻したように、意志を集中させた上で……クアンタムバーストは引き起こされる。
…ただし、対象はキラ・ヤマトのみ。心意を以て対象を限定する代わりに…令呪を温存した上で、精神世界に巣食い本来の彼を凍結させている竜を倒そうと試みた。

……しかしここで、いい意味での誤算が1つ生じる。
聖園ミカが対象としたのは「キラ・ヤマト」。そしてこの場にはもうひとり、キラ・ヤマト…准将となった方が居た。
キラ・ヤマトは変質してしまい氷竜となったが、それでも存在自体がキラ・ヤマトとは別の物に変わり果てたわけでは無い。故に氷竜がキラ・ヤマトな以上、時代こそ違うがキラ・ヤマトである准将もまた、精神世界へと赴く資格がある。

「…よくはわからないけど、僕も向かえるみたいだ。行こう、ミカ。昔の僕を助けに!」
「… わーお、准将の方も来てくれるのは…頼もしいじゃん☆
…そうだね、とっとと行って助けちゃお、キラくんを!」

「何考えてるか知らねーけどなぁ、そうやすやすと行かせると思ってんのか??」
「それはこっちの台詞だ!昔のキラを助けて来い!キラもミカも!」
「ここは私達に任せて行ってきなさい!…キラ准将、ミカの事は任せたわ!
…そしてミカ、アンタ…暴走してた時も先生やキラの名前を呼んでたでしょ?…それだけ、アンタにとって先生や……キラが大事で、好きな人なんでしょ!?なら……絶対に、助けてあげなさいよ!!」

各々が言葉をかけ、竜と冥黒がやり合う最中……セリカが言い放った言葉に、思わず空気が変わる。

「…ぇ?……す、好き?私が??キラくんを????…ちょっ、なにいって……だってキラくんには……」
「キラ????」
「いや昔の方の僕の事だと思うけど!?」
「ハッ、お姫様みてえな外面のくせにそういう趣味かよ!!ナチュラルってのは変態かなんかか!」
「黙っていろ、彼女の思いは…そんな物じゃない!」
「え、ええっ!?そうだったんだ…」
「なるほど…それならあそこまで助けようと執着するのも納得は行くが…」
「…そっか、そうだよね…うん、罪悪感とかだけじゃ…あんなになっても頑張れないよね」
「────????」
「……と、とにかく…今は行ってくるねみんな!」

混乱するミカと疑念を抱くアスランに即座に反論する准将。
貶す冥黒ディアッカに、一蹴する流牙、驚く可奈美と納得が行くスザクに舞衣。
違うの??と言いたげにキョトンとするセリカ
そして氷竜は理解が出来ない様子で……干渉しやすくされてしまったのもあり、そのまま2人が内在世界へと突入するのを許してしまった。



099:壊乱F:青天井はどうしようもなく澄み渡っている 投下順 100:sprinter-聖園ミカは悪いお姫様である-
095:Gの迷宮/絡み付く闇を切り裂いて 時系列順
093:暴走~テラー? 衛藤可奈美(シビト)
枢木スザク
キラ・ヤマト
柳瀬舞衣
聖園ミカ
黒見セリカ
道外流牙
アスラン・ザラ
キラ・ヤマト准将
宇蟲王ギラ
088:冥黒色の舞台裏にて 冥黒ディアッカ
056:more<STRONGLY/コンパスソング 覇王十代
セレブロ
092:ブレイブの源 緑谷出久(デク)

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