オメガレッド(Omega Red) /アルカディ・ロッソビッチ(Arkady Grigorievich Rossovich)

(キャラクター、マーベル)

初出:X-Men (Vol. 2) #4 (1992年1月)
属性:ミュータント→ソ連製のスーパーソルジャー(改造ミュータント)、男性、地球人、ロシア人(ソ連人)

概要と経歴

元々ヒーリング・ファクターや生命エネルギー操作能力を備えたミュータント。軍に所属したが素行が悪く、行き先ざきで趣味の殺人(特に子ども)を犯す。遂には犯行がばれ、死刑となるもパワー故に死の淵から生き延びた。
このパワーに目が付けられ、冷戦下のソ連において西側諸国のスーパーソルジャーに対抗して作られた、ソ連製のスーパーソルジャー実験の被検体になる。

それでも逃亡したアルカディはヨーロッパで犯罪を繰り返していたが、ソ連の圧力によりインターポールはその犯罪を隠蔽。しかしインターポールのエージェントだったショーン・キャシディ(後のバンシー)はその存在を知り追跡を続け逮捕に成功する。しかしアルカディはKGBに引き渡されオメガレッドとしての改造手術を受けることとなる。
("Generation X" #11,1996年1月)

しかしソ連時代には完全な機能制御に至らずソ連崩壊まで封印されていた。封印はマツオ・ツラバヤとハンドにより破られ、復活を果たす。

"Generation X"誌で最初の大物ゲストだったが、まだ戦闘経験の少ないチェンバーのブラスト全開放射でぶっとばされた。

犯罪組織の下で雇われヴィランを続け、アミコ殺害を狙うセイバートゥースと組んだ事も。
ロシアのレッドルームに再生力を強化されるが、再びウルヴァリン達の前に敗北。S.H.I.E.L.D.に逮捕される。
ロミュラスの命でワイルドチャイルドと組んでウルヴァリンを溶鉱炉に落とすべく戦いを挑むも、仲間割れした挙句、ウルヴァリンにムラマサで心臓を貫かれ、死亡。

2017年、"X-Men: Gold Vol.2"#9ではロシアの魔術儀式によって復活。蘇生を安定させるためマジックを襲うが救出に現れたX-MENに敗北する。
その後ロシアの超人刑務所に収容されていたが、S.I.C.K.L.E.(ロシア版S.H.I.E.L.D.)長官によって血中に致死性のナノマシンを仕込まれ脅迫を受け、脱獄して暗殺任務に就く。しかし調査に現れたウェポンXチーム(オールドマン・ローガンが結成したがセイバートゥースが代理リーダーを務めていた)との戦いの中でセイバートゥースと心を通わせるようになり、ナノマシンを除去してS.I.C.K.L.E.を裏切り、セイバートゥースのチームに加わった。この頃はペットの子トラを可愛がるというこれまでになかった一面を見せるようになった。("Weapon X Vol.3")


能力

全身から生命力を奪う致死性因子デス・ファクターを分泌しており、近づくだけで生命力を奪われてしまい、通常の人間では死に至る。ウルヴァリンのようなヒーリング・ファクターや強靭な耐久力を持っていればがかろうじて相手ができる。

両腕に超合金カーボナディウム*1のコイルが埋め込まれており、対象に刺して急激に生命力を奪う他、強靭な鞭としても使用する。
しかしこのカーボナディウムには毒性があり、他人の生命力を吸収することで免疫系を安定させられるため、常に他者の生命力を奪い続けなければ生きていけない。この状態をを制御するため「カーボナディウムシンセサイザー」という装置を求めつづけている。

その他

90年台にTVアニメ、格闘ゲーム、アクションゲーム、翻訳本、トイ、等々で日本でも知名度を高めた一方、そのわりに、登場頻度は決して高くなく、近年のゲームや翻訳本では出番が無い。


最終更新:2025年04月13日 02:45

*1 アダマンチウムのコピーをめざした金属。硬さとしなやかさを備え、アダマンチウムより安価である