本作の戦闘には特徴的なシステムが多い。
それら特徴的なシステムについて、1つずつ解説していく。
テイルズオブリバースで特徴的な点の1つ目として、攻撃力・防御力に3つのタイプがあることが挙げられる。
という3つのタイプがあり、キャラクターと武器・防具には、3タイプの攻撃力・防御力が設定されている。
基礎ダメージ値=攻撃側の攻撃力/(被弾側の防御力+100)×100
上記の計算式が3タイプ同時に行われ、最も高い値になったものが、実際のタイプ&基礎ダメージ値となる。
画面右上に「SLASH ○HITS」「BLOW ○HITS」「SPIRIT ○HITS」と表示されるが、これを見ると実際に判定された攻撃タイプがどれなのか分かる。
さらに、この後にも計算される要素がある。
実際のダメージ=基礎ダメージ値×耐性修正値×攻撃側のRG修正値×被弾側のRG修正値 ただし、 耐性修正値=通常は1.00、弱点の場合は1.50、鋼体の場合は0.75、半減の場合は0.50、防御の場合は0.25 RG修正値=1+RG値/500
これらを全て計算した結果が、実際のダメージである。
3つのタイプと攻撃力・防御力の組み合わせはバリエーションが豊富であり、
例えば打撃防御力が高くて術防御力が低いという敵もいる。
そのような敵の場合には、打撃攻撃力の高いキャラでない限り、ダメージは術撃タイプとして判定される。
そのため、術攻撃力の高いキャラは、術防御力の低い相手に有利に戦うことができるし、
打撃攻撃力が高く術攻撃力の低いキャラは、例え打撃タイプと判定されても、敵の高い打撃防御力に阻まれ、うまくダメージを与えることができないだろう。
攻守を入れ替えても同じことが言える。
例えば斬撃攻撃力が高く打撃攻撃力が低いという敵もいるが、
そのような敵の場合には、斬撃防御力が低いキャラは受けるダメージが大きくなりやすく、斬撃防御力が高いキャラはダメージを抑えやすい。
必ず術撃判定になる。
そのため、いくら術者の斬撃攻撃力や打撃攻撃力が高くても導術の威力には反映されないし、いくら被弾側の斬撃防御力や打撃防御力が高くても導術のダメージは軽減されない。
一部で強制的に斬撃判定または術撃判定となるものがある。
彼の基本的な武器は斬撃攻撃力が低いため、強制斬撃判定の技は数字通りの威力が出ない。イレギュラー武器の中には斬撃攻撃力が高い物もあるので、それを装備すれば数字通りに威力が出せる。ただし、斬撃防御力が高い相手だと、やっぱり威力が出ない。
術撃判定の場合、彼には術攻撃力の高い武器が存在しないので、尚更威力を出せない。術防御力が高い相手だと、スズメの涙ほどの威力しか出ない。
そのような技の場合は、解説欄で「強制斬撃判定」「強制術撃判定」と記載している。
本作2つ目の特徴として、戦闘に様々な影響を及ぼすRGの存在が挙げられる。
RGを適切に管理できないと、マトモな戦闘すらできないぞ。
RG0 クールダウン(CD) |
RG25 | RG50 | RG75 |
RG100 ラッシュバースト(RB) |
|
---|---|---|---|---|---|
ダメージ計算におけるRG修正値 | ×1.00 | ×1.05 | ×1.10 | ×1.15 | ×1.20 |
HP回復計算におけるRG修正値 | ×2.0 | ×1.5 | ×1.0 | ×0.5 |
×0.0 (HPは回復しない) |
詠唱時間 | ×1.000 | ×1.075 | ×1.150 | ×1.225 | ×1.300 |
攻撃を当てた時の相手RG上昇量 | 相手RGを下げる | ×0.5 | ×1.0 | ×1.5 | ×2.0 |
被状態異常持続時間 | ×0.5 | ×1.0 | ×1.0 | ×1.0 | ×2.0 |
その他 | ガード不能 |
※キャラ毎に奥義が発動可能になるRGの値が設定されており、その値よりもRGが高くならないと奥義を発動できない。
RGは戦闘の様々な要素に影響する。
大まかに言えば……
「攻撃を当て続けるとRGが上がり、与ダメージが増えるが被ダメージも増えてHP回復量が減る。」
「ガード・バックステップ・ライン移動などをするとRGが下がり、HP回復量が増える。」と覚えておけば良い。
これまでのテイルズ作品のようなゴリ押しな戦い方もできるが、本作は回復魔法が存在せず、グミ系アイテムも高価な為、ガンガン攻めてばかりだと一転して窮地に陥りやすい。
ラッシュゲージが低ければ、技を当てるだけでHPが回復するので、攻撃したらの合間に一歩下がってRGを下げる……ターン制な戦い方を心がけると勝ちやすいだろう。
RG100の状態を「ラッシュバースト(RB)」と呼ぶ。
赤いオーラを身にまとい与ダメージは上昇するが、攻撃を受けるとダメージがでかい危険な状態。
目の前の敵を倒し切りたい時には最高の状態だが、いざコンボを受けると体力最大からでも戦闘不能に持っていかれる。
基本的にこの状態は危険なので、ガード、バックステップ、クールチャージで下げた方がいい。
RG0の状態を「クールダウン(CD)」と呼ぶ。
青いオーラを身にまとった回復モード。防御状態ではない。
この状態だと術技を当てるかor仲間が術技を使あてるかでHPがガンガン回復していくので、HPが減ったらRGを下げてじっとしてよう。
ただし、この状態はガードしてもガードブレイクされてしまう。
RGが低いと連続攻撃をガードし切れないため、ガードする時はRGを下げすぎないように。
特にRGの影響が大きく出るのは、HP回復量。後述のHP回復計算式の「RG修正値」の計算結果もこの表に記載されている。
RG50の時に比べて、RG0の時はHP回復量が2倍になるが、RG75の時は半分になってしまい、RG100だと全く回復できなくなる。
HPに気を配る=RGに気を配ると言っても過言ではない。
上記ダメージ計算式の「RG修正値」の計算結果も、この表に記載されている。
例えば攻撃側・被弾側共にRGが50の場合、攻撃側のRG修正値×被弾側のRG修正値=1.1×1.1=1.21。つまり、基礎ダメージ値の1.21倍の値が実際のダメージとなる。
敵をRBさせた場合、攻撃が激しくなることが多い。
影響量 | 自分のRGを上げる行動 | 自分のRGを下げる行動 |
---|---|---|
大 |
(状態異常「熱毒」になる) ラッシュチャージ(RC)をする |
(状態異常「恐慌」になる) クールチャージ(CC)をする |
↑ |
陣術「バースト・サークル」の陣の中に入り、 「RG上昇」状態になる |
|
↑ | 陣術を使う | FC「クール★4」にセットされた術技を使用する |
↑ | バックステップをする | |
| | こちらの攻撃を敵にガードされる | 敵の攻撃をガードする |
↓ | こちらの攻撃を敵に当てる | |
↓ | 敵の攻撃を受ける | ライン移動する |
↓ | ガード姿勢で静止する | |
小 |
歩く 放置・静止(何もしない) |
影響量 | 敵のRGを上げさせる行動 | 敵のRGを下げさせる行動 |
---|---|---|
大 |
(敵がラッシュチャージする) 敵を状態異常「熱毒」にする |
敵を状態異常「恐慌」にする |
↑ | 奥義「バースト・レーゲン」を発動する | 奥義「スタン・レーゲン」を発動する |
↑ |
(敵が陣術を使う) FC「バースト★4」にセットされた術技を当てる |
FC「スタン★4」にセットされた術技を当てる |
↑ | (敵がバックステップをする) | |
| | 敵の攻撃をこちらがガードする | こちらの攻撃を敵にガードさせる |
↓ | 敵の攻撃がこちらに当たる | |
↓ | こちらの攻撃を敵が受ける |
(敵がライン移動する) CD状態のこちらの攻撃を敵が受ける |
↓ | (敵がガード姿勢で静止する) | |
小 |
(敵が歩く) (敵が何もしない) |
※攻撃を当てる・攻撃を受ける場合のRG増加量は、
「味方の武器・術技に設定された衝撃値-敵に設定された吸収値」または「敵に設定された衝撃値-味方の防具に設定された吸収値」によって変動する。
その場から動かず静止した場合もRGは少しずつ下がっていく。ガード姿勢で静止すると、何もしないで静止している時よりも少し早くRGが下がっていく。
「RGの効果」の表と同時に見ると分かるが、「ガードするとRGが減る」「RGが0だとガードできない」の2つを総合すると、「RGの値が少ないほどガード可能回数が減る」ということが分かる。
強力な連続攻撃(連続ヒットする術含む)をガードする場合には、事前にある程度RGを高めておきたい。
RC・CCは、積極的にRGを調整する際はもちろん、敵のガードを破る方法としても有効である。
チャージのやり方は、ゲーム中のバトルブックを参照のこと。読めばすぐ分かるし、操作方法も簡単だ。
本作3つ目の特徴は、HP回復手段だ。
本作には純粋なHP回復魔法が1つしか存在しない為、他のテイルズオブ作品のように前衛がガンガン攻撃して後衛が回復……といった戦い方ができない。
また、回復魔法があるとは言っても奥義扱いであり(アニーの奥義項目参照)、発動機会が少ない上に回復量も微量、あくまで補助的な回復術である。基本的には使い物にならない。
ならどうするのかというと、実は全ての術技にドレイン効果がついている。 敵に攻撃を当てる事で自分のHPを回復でき、隊列設定によっては仲間のHPも回復できる。陣術、錬術は敵に当てなくとも発動するだけで回復効果がある。
派手なゴリ押し的な攻撃は極力控え、ダメージを受けずに上手く立ち回る事が勝利のカギとなる。本作の戦闘がテイルズオブ作品の中でも上級者向けと言われる所以である。
戦闘中にHPを回復する手段は、大きく分けて以下の5つ。
本項では、上3つの方法について記述する。
4の回復分配については、作戦・隊列・回復分配のページを参照のこと。
アイテムについては……解説不要だろう。
しかし1つだけ書いておくなら、このゲームにおいての回復アイテムは「ピンチに陥り、回復手段が無い場合の最後の切り札」である。
なぜなら、本作の回復アイテムはやたら高価だからだ。バンバン使っているとあっという間に金銭が枯渇し、正常なゲーム進行すらままならなくなる。
上記「ラッシュゲージについて」と本項「HP回復について」を熟読し、アイテムに頼らずにHP回復ができるようになっておきたい。
HP回復値=(キャラの素のHP回復力+キャラが装備している防具のHP回復力)×術技のHP回復力×10×0.75×RG修正値×瀕死修正値×FG満タン個数修正値×パーティレベル修正値/2000
ただし、
RG修正値=(100-RG値)×0.02
瀕死修正値=通常は1.00、現在HPが最大HPの1/4以下の場合は1.25
FG満タン個数修正値=1+(満タンになっているFGの個数×0.05)
パーティレベル修正値=-[{生存している味方の平均レベル値×(味方の生存人数+9)×0.1}-{生存している敵の中で最高のレベル値×(敵の生存人数+19)×0.05}]×0.5+20
HP回復値=(キャラの素のHP回復力+キャラが装備している防具のHP回復力)×100×0.75×RG修正値×瀕死修正値×FG満タン個数修正値×パーティレベル修正値/2000
ただし、
RG修正値=(100-RG値)×0.02
瀕死修正値=通常は1.00、現在HPが最大HPの1/4以下の場合は1.25
FG満タン個数修正値=1+(満タンになっているFGの個数×0.05)
パーティレベル修正値=-[{生存している味方の平均レベル値×(味方の生存人数+9)×0.1}-{生存している敵の中で最高のレベル値×(敵の生存人数+19)×0.05}]×0.5+20
HP回復値=(キャラの素のHP回復力+キャラが装備している防具のHP回復力)×4×0.75×RG修正値×瀕死修正値×FG満タン個数修正値×パーティレベル修正値/2000
ただし、(ry
見れば分かる通り、0.75以降はどの計算式も同じである。
FG満タン個数修正値については、満タンになっているFGの数が多ければ多いほど回復量が増える(最大で1.20倍)。
パーティレベル修正値の計算式はかなり複雑だが、一言で言うなら「敵のレベルが高ければ高いほど、また敵の生存数が多ければ多いほど、回復量が増える」ということになる。
言い換えれば「敵のレベルが低いほど、あるいは敵の生存数が少ないほど、回復量は減る」、
あるいは「味方のレベルが低ければ回復量が増え、味方のレベルが高くなると回復量は減る」ということでもある。
なお、HP回復分配をする場合、各種HP回復力は術技発動者の値が参照されるが、RG修正値、瀕死修正値、FG満タン個数修正値の3つは、回復分配を「受ける側」の値を参照する。
例えば、術技発動者がRBしていても、分配される側がRBしてなければちゃんと回復するし、
逆に分配される側がRBしていると、いくら術技発動者のRGが低くても分配される側は回復しない。
キャラのHP回復力や、術技のHP回復力の影響が大きいのは当然として、
上記の通りRGによる変動幅が×0.0~×2.0と大きいため、効率的にHPを回復するにはRGに気を配るのが重要である。
また、パーティレベル修正値の影響もかなり大きいため、敵のレベルが高い場合は回復量がかなり増えるが、敵のレベルが低い場合はほとんど回復できなくなる。
敵は弱いがなかなかHPが回復しないと思ったら、難易度を上げて敵のレベルを上げてみるのも手。
本作4つ目の特徴は、自然回復するために術技使い放題のフォルスゲージ(FG)だ。
FGは各キャラ4つずつ持っており、その4ヶ所に1つずつ術技をセットして使う。
FGは戦闘中、時間経過で自然回復していく。FGが満タンの時に使って命中すれば、術技本来の効果が出る上にHP回復もできる。
FG満タンの値は、セットされた術技によって変動する。術技に設定されたFG値が高いほど、満タンになるまでに時間がかかるようになっている。
「FG」には、3種類の意味がある。
「キャラ(スロット)のFG値」と「術技のFG値」、「奥義のFG値」だ。
「キャラのFG値」とは、そのキャラ自身のFG値のこと。
単に「FG」と表記した場合や、「術技のFG値」「奥義のFG値」と明記していない場合は、大抵キャラのFG値のことを指す。
各キャラには4つのスロットがあり、それぞれにFG値がある。4つの四角形のゲージがそれだ。
FGが0以下の時は、四角形のゲージが空になる。
FGは時間経過などで徐々に回復していく。戦闘中、青いゲージが徐々に貯まっていくのが見て取れるだろう。
後述の「術技のFG値」まで回復すると「満タン」になる。満タンになるとゲージは緑色に輝く。
当然だが、4ヶ所のスロットにそれぞれ違う術技をセットすれば、FG満タンの値も4ヶ所それぞれ違う値になる。
「FGが0以下」と記したことで察した人もいると思うが、FGはマイナスにもなる。
FGが大幅にマイナスになった場合は、画面上ではゲージが空になったまましばらく回復しないように見える(内部ではちゃんと回復している)。
「術技のFG値」とは、術技に設定されたFG値のこと。この値が、その術技がセットされたスロットのFG満タンの値となる。
「奥義のFG値」とは、奥義に設定されたFG値のこと。奥義を使うと、この値のFGが消費され(厳密に言えば、さらに20消費される)、その奥義がセットされたスロットのFG値はほとんどの場合大幅にマイナスになる。
FGが満タンの状態で術技を敵に当てた時と、満タンでない状態で術技を敵に当てた時では、以下の違いがある。
FGが満タン(緑)の状態 | ⇔ | FGが満タンでない(空または青)状態 |
---|---|---|
威力・効果が最大限に発揮される | ⇔ | 威力・効果が落ちる |
HP回復効果がある | ⇔ | HP回復効果は無い |
FCの効果が発揮される | ⇔ | FCの効果は無い |
FCに経験値が加算される | ⇔ | FCに経験値は加算されない |
武器の潜在能力が発動することがある | ⇔ | 武器の潜在能力は発動しない |
なお、錬術と奥義はFGが満タンの状態でないと使用すらできない。
術技使用直後のFG値=-20
使用直前のFG残量が-20以上である限り、どんな状況でも、術技(奥義除く)使用直後は必ずそのスロットのFG値が-20になる。
奥義使用直後のFG値=その奥義をセットしていたスロットの術技のFG値-奥義のFG値-20
奥義を使用した直後、ほとんどの場合そのスロットのFG値は大幅なマイナスとなる。
術技使用直後のFG値=(術技使用直前のFG値-20)×0.5
実際に計算すると分かるが、FG値が-20未満の時にそのスロットの術技を使うと、FGを回復させることができる。
術技使用時のFGのマイナスが大きいほど、回復量も大きくなる。
つまり、奥義を使用した直後にそのスロットの術技を使うと、そのスロットのFGを大幅に回復させることができる。
FGを回復させる方法は、主に3つ。
HP回復には回復分配があるが、FG回復については基本的に自分のFGしか回復することができず、バーストボトル以外で他人のFGを回復することはできない。
1フレーム(本作は60FPSであるため、1F=1/60秒)におけるFG回復値は…
FG回復値=0.2×(キャラの素のFG回復力+キャラが装備している武器のFGの回復力+100)/200
この値を60倍すると、1秒間でのFG回復値になる。
通常攻撃の際に入力した方向のFGが回復する。
方向キーを入力しないで通常攻撃を出した場合は、下のFGが回復する。
なお、通常攻撃を出す時にFG回復処理が発生するので、空振りでもFGが回復する。
FG回復値=(4-n)×3×(キャラの素のFG回復力+キャラが装備している武器のFGの回復力+100)/200 ただし、 n=通常攻撃の段数
通常攻撃は1段目のFG回復量が最も多く、2段目のFG回復量は1段目の2/3、3段目のFG回復量は1段目の1/3である。
FG回復値=(キャラの素のFG回復力+キャラが装備している武器のFGの回復力)×0.1
FG回復力を上げると、当然だがFG満タンの状態で術技を出しやすくなる。
威力や効果が最大限に発揮されることももちろんだが、FG満タンの状態で術技を出すことがHP回復に繋がっていることも大きい。
つまり、「FG回復力を上げる→FG満タンの状態で術技を出しやすくなる→HPを回復する機会が増える」という好循環になり、攻守両面で役立つのだ。