オリバー ニューヨーク子猫ものがたり
ストーリー
オレンジ色の毛の
オリバーは、ニューヨークの通りに捨てられた子猫たちの中の1匹だったが、とうとう最後に残されてしまった。空腹のオリバーは
ルイからホット・ドッグを盗もうとしているところで、犬の
ドジャーに出会う。
ドジャーは犬のギャングのメンバーであり、盗みを働いて生活していた。オリバーはドジャーをこっそりつけてきて、彼の仲間(チワワの
ティト、グレートデンの
アインシュタイン、アフガンハウンドの
リタ、ブルドッグの
フランシス)と出会う。犬たちの主人・
フェイギンはオリバーを見て一目で気に入り、仲間に迎える。フェイギンは心優しい小悪党で、高利貸しの
サイクスに借金をしていた。
仲間たちと共に盗みの仕事を始めることになったオリバー。オリバーとティトが目をつけたのは、大富豪の娘・
ジェニー・フォックスワースの執事
ウィンストンが運転するリムジンだった。ティトが仕事をしている間、見張り番をしていたオリバーはジェニーに見つかる。迷子だと思われたオリバーは、ジェニーの家に連れて帰られる。ジェニーはオリバーをとても可愛がり、オリバーも幸せだったが、フォックスワース家のプードルの
ジョルジェットはオリバーを追い出そうと企んでいた。
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翌日、ドジャーたちは誘拐されたと思い込み、オリバーを助けにやってくる。ジョルジェットは大いに喜び、彼らに手を貸す。オリバーの家が判明したフェイギンは、ジェニーの家の大金に目を付け、オリバーに高額の身代金をかけた狂言誘拐をでっちあげる。ジェニーはオリバーを助けるためにフェイギンのもとを訪れ、お金を出すから大好きなオリバーを返してほしい、と懇願する。根は善人のフェイギンはこれに堪えられず、オリバーを返してしまう。その後、サイクスがジェニーの大金を知り、彼女を誘拐する。
フェイギンと犬たちはジェニーをさらったサイクスを追いかける。ドジャーはサイクスのドーベルマン、 デソートと ロスコーと戦う。フェイギンがジェニーを救いだした時、サイクスの車は電車に衝突され、マンハッタンのブリッジから落下する。
翌朝、ジェニーの誕生会が開かれ、ドジャーやフェイギンたちは招待される。会の最中に、忙しいジェニーの両親から明日帰るといううれしい知らせが届く。ジェニーは野良犬のみんなから心のこもったガラクタをプレゼントされ、喜ぶ。オリバーはジェニーの家で暮らすことになったが、ドジャーは一緒に暮らさなくてもずっと友達だぜ、と言い残し仲間たちと帰っていく。
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概要
ディズニーの日本語版におけるいわゆるタレント吹替が始まったのは本作が始まりで、
松崎しげる、
尾崎亜美、
木の実ナナが出演し、歌声も披露している。
里中茶美は声優のほか、PR用に製作されたオリジナル・ソング「オリバー」(作詞:秋元康、作曲:井上大輔)も歌っている。オープニング曲を歌唱したのは、当時C-C-Bを脱退したばかりの
関口誠人。
アメリカでは1988年の初公開の後、1996年に再公開。1996年にビデオ化、2002年と2009年にDVD化、2013年に製作25周年を記念してBlu-ray化が実現した。
歴史
犬の目線を表現するため、ニューヨークのシーンではカメラの高さは18インチ(約45センチ)と設定しており、アニメーターもそうした目線を意識して作業に取り掛かったという。犬たちの視点からアニメーションを描く手法は『
わんわん物語』を参考にした。本作のため、ディズニーは
CAPS*(コンピュータ・アニメーション・プロダクション・システム)の開発に1,500万ドルを投資した。『
オリビアちゃんの大冒険』(1986年)のクライマックスシーンでCGの導入に成功したディズニーは、本作で摩天楼、タクシー、電車、フェイギンのスクーター、
ジョルジェットのミュージカル・シーン、クライマックスの
ブルックリン橋*でのカーチェイスなど11分ものシーンをCGで製作した。CGの導入により背景を3次元に動かす立体的な表現ができるようになっただけでなく、作業時間を削減しスタッフはより構成に集中できるようになった。
キャスト
- 吹替版:1990年7月21日公開。※DVD・VHS収録
スタッフ
情報集計中…
楽曲
最終更新:2024年09月08日 18:48