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ビョーゲンズ - (2025/07/14 (月) 12:38:35) の1つ前との変更点
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&font(#6495ED){登録日}:2020/03/15 Sun 16:39:47
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 17 分で読めます
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&bold(){&color(black){「ビョーゲンズ」}}とは『[[ヒーリングっど・プリキュア]]』の敵対勢力である。
#openclose(show=●目次){
#contents()
}
*概要
異世界「ビョーゲンキングダム」より現れた意思を持った邪悪なウイルス達の集団。
[[穢れて>ベーダー一族]][[汚れた環境>蛮機族ガイアーク]][[を好んで>地球犠獄集団 幽魔獣]][[おり>闇の帝国ヨドンヘイム]]、自然豊かな地球を「病気にして(=地球を蝕んで)」自分達だけにとって住みやすい環境に変えてしまうのが目的。
彼らに蝕まれた世界は草木が枯れ、周囲に病原体らしき赤い粒子が漂い、ビョーゲンズ以外の生物は決して生存できない死の世界と化す。
本編開始前、自分達の障害となりえる存在を排除すべくヒーリングガーデンを襲撃し、
ヒーリングアニマルを壊滅状態に追いやった上で女王であるテアティーヌの消耗という打撃を与えたものの、首領であるキングビョーゲンも力の大半を失ってしまい、痛み分けという結果となった。
そしてヒーリングガーデンが機能しなくなっている間に、地球を病気にするべく侵略を開始する。
また、「古のプリキュア」とも交戦経験がある模様。
全員が&bold(){&color(purple){「ナノビョーゲン」}}という微粒子サイズのウイルスの集合によって体を構築している。
それ故、キングビョーゲンやメガビョーゲン、ギガビョーゲンも含め全員が同一の種類とされている。
キングビョーゲンがまともに動けず、下してくる指令も大体「地球を蝕んで来い」としか言わないため組織の細かい運営はほぼ完全に部下任せ。
しかし、良くも悪くも我の強い面子が揃っているため些細なことでの口論や揚げ足取りが絶えず、お世辞にも協調性があるとは言えない。
過去シリーズの影響かあまり怖くない外見に加え、視聴者視点から見るとコミカルなシーンも多くどこか憎めない一面によって誤魔化されているが、その実態は澄んだ空気や綺麗な水、豊かな自然の地を徹底的に忌み嫌い、情け容赦なく自然を蝕み生命を理不尽に弄ぶ、いわば[[&bold(){&color(purple){地球にとって完全に害しか齎さない絶対悪。}}>オルグ(百獣戦隊ガオレンジャー)]]
首領であるキングビョーゲンはもちろん、テラビョーゲンやメガビョーゲンなど全員が他の生命を何とも思っておらず、
・生物や自然を一切の躊躇なく蝕んでは[[他の生物を「下等生物」と見下す>宇宙の無法者デスガリアン]]。([[グアイワル]]、23話)
・自然や作物を愛する人間の心を踏み躙る。([[ダルイゼン]]、6話・37話)
・身勝手な理由で他者の大切な物を傷つける。(シンドイーネ、22話)
など、&bold(){例外なく他者を蔑み見下す冷血な外道揃い。}
性格に難のある三人のテラビョーゲン達はもちろんのこと、未成熟状態で生み出されたケダリーさえも、本能的に&bold(){&color(orange,#006e54){「自分の使命は地球を蝕み病気にする事」}}と理解しており、&bold(){生まれながらに危険極まりない本能を持つ}。
テラビョーゲン同士でさえ言い争いも日常茶飯事、時には相手を追い落としたりするなど、仲間意識も当然ながら皆無。
言うなれば&bold(){地球と決して相容れない存在}で、プリキュアとヒーリングアニマル達は彼らを浄化して滅ぼさざるを得なかった。彼らの「地球や生命を蝕み病気にする本能」が消えない限り、人間や地球の生命との共存は永遠に不可能だろう。
まさに本作のテーマである「生きる・絆・思いやり」を否定しており、総じて組織としての悪質さは&bold(){&font(#ff0000){歴代プリキュアシリーズの敵勢力の中でも最低最悪レベル}}である。もはや[[ナイトメア>ナイトメア(Yes!プリキュア5)]]や[[終わりなき混沌>闇の魔法つかい/終わりなき混沌(魔法つかいプリキュア!)]]が可愛く思えてくるレベルと言っても良い(それでも大きいお友だちに与える心のダメージは[[企業系悪の組織>クライアス社(HUGっと!プリキュア)]]も引けを取らないか?)。
そんな彼らでもなぜか飲食の概念はあるようで、第14話では[[グアイワル]]が後輩の[[バテテモーダ]]のために大事にしていたお菓子を譲ったり、第15話ではダルイゼンに気に入られようと[[バテテモーダ]]がジュースを差し出そうとしていた。((お菓子は焦げたように黒くジュースは毒々しい紫色なので彼らの所有物であることが分かりやすく描写されている。ちなみに黒いお菓子も紫色のジュースも現実に存在するもので、人間から略奪してきたと考えることもできなくはない。))
*用語
・&bold(){&color(purple){ナノビョーゲン}}
#center(){&bold(){&color(purple){ナノ~♪}}}
ビョーゲンズの最も原始的な姿である微粒子サイズの邪悪なウイルス。全員がこのウイルスで身体を構成している。
見た目は紫の球体に黄色い釣り目と大きな口が描かれた簡素な顔の両側から蝙蝠の翼が生えているという悪魔をデフォルメしたかのような姿をしている。
また、&bold(){よく聞くとテラビョーゲンごとに声色が違う}のも特徴。
ダルイゼンの場合はのんびり気味、シンドイーネの場合は女っぽく、グアイワルの場合はエネルギッシュ、バテテモーダの場合は語尾に&bold(){&color(purple){「ッス」}}と付きチャラい。
メガビョーゲンの幼体であり、ビョーゲンズ達の身体から離れるとエレメントさんに取り付き、それが宿っている物ごと取り込むことで&bold(){&font(#ff0000,#000000){メガビョーゲン}}に変貌する。
・&bold(){種子}
最終段階寸前まで成長したメガビョーゲンが産み出す紫色の種子。
赤黒い昆虫のような脚を生やして静かに自律行動し、原生生物に近づくと破裂。内部に詰まった赤黒いエネルギーが標的の体内に入り込んで感染し寄生、成長する事で&bold(){新たなテラビョーゲンが誕生する。}
また、種子に寄生された生物は身体を思うように動かせなくなる程の重く苦しい病に侵される((ただし、寄生しているテラビョーゲンが体外へ出ていくと宿主の身体は即座に健康体に戻る。))。
メガビョーゲンの存在を即座に感知できるラテの能力であっても、種の活動と寄生は感知できない。
劇中の様子だと1体のメガビョーゲンにつき1つの種を産む模様で、種がどんな生物に感染してどんなビョーゲンズを生み出すのかは全くの未知数。
外見のモチーフはおそらくウイルスの一種「バクテリオファージ」。
・&bold(){&color(red,green){メガパーツ}}
メガビョーゲンの表皮から採取できるメガビョーゲンの体組織の結晶。
外見は紫色のヘドロのような物質が閉じ込められた緑色のクリスタル。
メガビョーゲンの身体に刺すことでメガビョーゲンを意図的に急成長させる成長促進剤としての機能を持つ。つまりは&bold(){[[ドーピング]]式のメガビョーゲンの強化アイテム。}
消費式なのでストックが切れれば使えなくなるが、1体のメガビョーゲンの身体から複数のメガパーツが回収可能なので実質デメリットはゼロ。
メガパーツの導入により、成長度が戦闘力に直結するメガビョーゲンの欠点をある程度補うことに成功したがメガパーツを以てしてもメガビョーゲンを完全体にまで至らせることはできていない。
なおこの性質はバテテモーダにより&bold(){偶然}発見された。((これはバテテモーダはおろか、キングビョーゲンでさえも想定していなかった事だった。))
後にダルイゼンの実験により、&bold(){生物に直接植え付けると[[「種子」のようにその生物からビョーゲンズが生まれる>ゾンダー(勇者王ガオガイガー)]]}という特性まで兼ね備えていたことが判明。更にシンドイーネの捨て身のアイデアにより&bold(){&color(red){テラビョーゲンを急激に成長進化させる作用}}を発見された。
元ネタは化学物質が生態系での食物連鎖を経て生物の体内に濃縮されてゆく現象「生物濃縮」と考えられる。
*&bold(){&color(red,black){ビョーゲンキングダム}}
ビョーゲンズの発生源である異世界。
火山の噴火口から岩の柱が伸びているかのような禍々しい外観を持ち、
草木一本すら生えず溶岩を思わせる赤い泉が点在しており岩石だらけの赤い大地が広がる。
「キングダム(=王国)」と名は付くものの、実際のところ空は常に暗雲が立ち込めており、ビョーゲンズ以外の生物が生息している様子も見られない為、非常に殺風景で事実上ビョーゲンズ達だけの根城になっている。
だがそれもそのはず。この世界は既にビョーゲンズによって完全に蝕まれきっており、他の生物のみならず自然を司るエレメントさんまで死滅してしまっている((風鈴アスミも「エレメントさんの気配が全く感じられない」と発言している))。
それ故、雨は降らず風も吹かずビョーゲンズ以外に動くものや音を出すものさえない、まさに&bold(){&color(red,black){滅ぼされてしまった死の世界}}。
一方でビョーゲンズにとって住み心地のいい環境ではあるが袋小路にも陥っており、ビョーゲンズが増殖するには他の生物を犠牲にする必要があるためビョーゲンキングダムでは増殖不可能な状態に陥っている模様。
時折キングビョーゲンが目覚め、空から声を発してくる。
*構成員
**首領
***&bold(){&color(red,#2c4f54){キングビョーゲン}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(red,#2c4f54){我の体を取り戻すためにも、この星は必ず我々の物にする!}}}}
[[CV>声優(職業)]]:[[郷田ほづみ]]((第40話まではノンクレジット))
テラビョーゲンの更なる上位種にしてビョーゲンズを束ねる首魁。&s(){CVと本作の敵のモチーフから「むせる」がモチーフなんて冗談も}
先の古のプリキュアとの戦いで肉体を喪失し、ナノビョーゲンの集合体としてビョーゲンキングダムに眠っているが、時折目覚めて宙に浮かぶ薄い円形の顔のような姿でテラビョーゲン達に指令を出す。
当初はプリキュアのことはさしたる脅威には考えておらず、自分の肉体の完全復活を優先させていた。
武器は顔から豪雨のように放つ光弾の他、人間サイズの黒い分身体を生み出し自由に使役・操作する。
また、その体は自由に変形してあらゆる攻撃を回避できる。
だが、三幹部にあたるテラビョーゲンたちは&bold(){&color(red){誰一人としてキングビョーゲンの姿を見たことがない}}らしく、会話(命令)はほとんど一方通行。((唯一返事をしたのはバテテモーダとの会話ぐらいである。))
シンドイーネがいくら話しかけても&bold(){&color(red){当のキングビョーゲンは返事すらしない。}}
この事から、グアイワルは&bold(){&color(#ed6d35,lime){「実態は単なるナノビョーゲンの集合体というだけで、本当は存在しないのではないか?」}}と彼の存在自体に疑問を感じていたが…?
#openclose(show=※真の姿){
と、実在しているのかどうかすら怪しい人物であったが、第41話にてついにその全貌を表した。
黒い巨体から白い鬣と赤い一本角を生やし、マントを羽織った黒犬のような姿は、&bold(){&color(red){嘗て死闘を繰り広げたテアティーヌと似通っている。}}
最終回でのヒーリングアニマルの発言を踏まえるとキングビョーゲンとは&bold(){&color(purple){ナノビョーゲンの最終進化形態}}であり、テラビョーゲンとなった個体が更に力を付け、成長・進化を重ねていくとキングビョーゲンになる模様。
なので「ナノビョーゲンの集合体なのでは?」という当初のグアイワルの考察はあながち間違ってはいなかったりする。
その性格は徹頭徹尾自分の事しか考えない冷酷な独裁者そのもの。
&bold(){部下達は皆&color(red,#2c4f54){「自分の為に働く手駒」}と&color(red,#2c4f54){「自分が復活するための道具」}にしか思っていないエゴイスト}で、部下の謀反すらも復活の為に利用してしまう狡猾な面も併せ持つ。
また弱肉強食を至上として&bold(){&color(red,#2c4f54){「生きることはこれ即ち戦うこと」}}という哲学を持っており、その考えに則り自分のみが絶対勝者であることに執着。
他者との共存の考えは微塵もなく、他の生物はただ自分が成長するための餌程度にしか考えていない。
一度はプリキュアに浄化されたように見せかけるも、実際はそれも分身体に過ぎず、ビョーゲンズを[[乗っ取った気になっていた>ベール(ドキドキ!プリキュア)]]キンググアイワルを吸収して遂に復活。
しかし、それだけに飽き足らず、今度はダルイゼンの身を狙い、プリキュアに敗れ消耗しきった彼をも吸収。
生物濃縮を利用した更なる成長進化を遂げ、&bold(){&color(red,#2c4f54){「ネオキングビョーゲン」}}へと変貌を遂げた本作のラスボス。
その圧倒的な力でプリキュア達を追い詰めるがテアティーヌが現れた事で彼女やヒーリングアニマル達によって一時的に動きを封じられるもやがて限界を迎え、プリキュア達を吸収してネオキングビョーゲンは地球全土をまるごと蝕み支配下に置くまで至った。
しかし、[[生きる事を諦めない>立花響]]のどかを皮切りに人間や動物など地球上の全ての生命体が同調した力によってプリキュア達の復活を許してしまい、激しい戦いの末、全てをかけたヒーリングっどアローによって遂にネオキングビョーゲンはヒーリングッバイしてしまった。
}
**テラビョーゲン
メガビョーゲンが完全に成長・進化しきった成体。ビョーゲンズの幹部格にして実働隊達。
メガビョーゲンとは異なり人間と遜色ない高度な知性を獲得。
共通で赤色を中心とした服装をしている他、頭に小さな角、サソリのような尾を持っており、人間型のテラビョーゲンはさらにエルフ耳とそれぞれが緑や青、紫などの寒色系の肌の色をしている。
だが、
・&bold(){プリキュアの存在を知らなかった}
・&bold(){ヒーリングガーデンの事もよく分かってない}
・&bold(){上記の通り、キングビョーゲンの姿を見たことがない}
…などから遥か昔からキングビョーゲンに仕えていた訳ではなく、地球の生物に寄生していたメガビョーゲンがキングビョーゲンの号令に呼応して覚醒した存在。
彼らには協調性というものがほぼ無く、仲間意識さえ持たず全員が自由気ままに動き作戦を遂行する&bold(){個人主義者の集まり。}
とはいえ、己の目的のために自分の手を煩わせない範囲で協力する様子もある。
第10、11話ではそれぞれが別の場所でメガビョーゲンを創り出しプリキュア達の力を分散させたが、それも狙った作戦ではなく、&bold(){単なる偶然であった。}(実のところ、こいつらに仲良く連携されるとメガビョーゲンが成長してビョーゲンズがどんどん増殖してしまうため、地球のお手当が実質&bold(){無理ゲー}になる。)
***&bold(){&color(aquamarine,#006e54){ダルイゼン}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(aquamarine,#006e54){やれやれ、生きてるって感じだねぇ…}}}
&sizex(5){&bold(){&color(aquamarine,#006e54){まぁ、これから俺達ビョーゲンズが、星ごと蝕んじゃうんだけどね…}}}}
CV:田村睦心
青白い肌と緑がかった黒髪の少年のような姿のテラビョーゲン。
本編で最初に地球に侵入し、行動を開始した。
グレース(のどか)と口癖が非常に似通っている他、OPではグレース(のどか)と意味深に相対している場面が存在し、彼女との関係性について様々な憶測や考察が飛び交っていたが…?
詳しくは[[項目>ダルイゼン]]にて。
2021年8月号で発表されたアニメージュ第43回アニメグランプリ男性キャラクター部門では、悪役であるにもかかわらず『[[鬼滅の刃]]』主人公[[竈門炭治郎]](8位、得票数60point)を抑えて&bold(){7位(得票数62point)}にランクインしている。(ちなみに男性キャラクター部門1位は『鬼滅の刃』[[煉獄杏寿郎]]。得票数155point。)
***&bold(){&color(darkorchid,plum){シンドイーネ}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(darkorchid,plum){もうバカバカバカバカバカ!}}}
&sizex(5){&bold(){&color(darkorchid,plum){キングビョーゲン様は倒されてなんかい〜ま〜せ〜ん~!&br()ちょっと追いつめられただけです~!}}}
&sizex(5){&bold(){&color(darkorchid,plum){ね?キングビョーゲン様♡}}}}
CV:[[伊藤静]]
テラビョーゲン達の紅一点。体と髪は濃さの違う紫で塗られている。
因みにそこそこ[[ある>巨乳]]。そしてキングビョーゲンを愛する愛すべき外道。
詳しくは[[項目>シンドイーネ]]にて。
***&bold(){&color(#ed6d35,lime){グアイワル}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(#ed6d35,lime){俺もそのプリキュアとやらに、会ってみたいと思ってな…}}}}
CV:[[安元洋貴]]
オレンジのオールバックと黄緑色の肌が特徴的な、大男のテラビョーゲン。
非常に筋肉質でマッシブな体形の持ち主だが、普段の話口調は外見に似合わぬ冷静な物で、物事を常に客観的に見ている等雰囲気は割かし知的なインテリマッチョ。
詳しくは[[項目>グアイワル]]にて。
***&bold(){&color(gold,brown){バテテモーダ}}
#center(){
&sizex(5){&bold(){&color(gold,brown){ハイハイハーイ! 自己紹介しまッス!}}}
&sizex(5){&bold(){&color(gold,brown){自分、この度ビョーゲンズ注目若手として新登場したバテテモーダッス!}}}
&sizex(5){&bold(){&color(gold,brown){シクヨロ、プリキュア!}}}
&sizex(5){&bold(){&color(gold,brown){そして、たぶんサヨナラ。だって自分、アンタらに負ける気がしないんで。}}}
}
CV:[[保志総一朗]]
自称&bold(){&color(gold,brown){「ビョーゲンズの注目若手新人」}}。&font(l){中の人は一番ベテランなのは内緒}
第11話で[[ダルイゼン]]が生み出したメガビョーゲンが撒いた種がヌートリアに寄生して成長し誕生したテラビョーゲン。
見た目はサソリのような尻尾と頭部に角が生えた[[ネズミ]]の獣人。服装はこれまでの3人とは異なりかなり現代的。
一見、ハイテンションで軽い口調の[[チャラ男]]で調子の良い太鼓持ちや舎弟に見えるが、その本性は邪悪で好戦的な戦闘狂。
詳しくは[[項目>バテテモーダ]]にて。
**&bold(){&color(red,green){メガパーツ産テラビョーゲン}}
エレメントさんが宿る物体ではなく、生物に直接メガパーツを植え付けることで誕生するテラビョーゲン。
発見者は[[ダルイゼン]]。
この場合、メガパーツは宿主となった生物をモチーフとした&bold(){テラビョーゲン}に変質する。
恐らく育ち切れば通常のテラビョーゲンのようにメガビョーゲンを生み出せたと思われるが、
作中メガパーツで生み出された2体のテラビョーゲンはいずれも未成熟の状態だったため、
ナノビョーゲンを形成できず、代わりにメガビョーゲンの環境汚染能力を備えている。
ただ、未成熟であっても明確な自我と高い知性は健在なため、
理性がほとんどない通常のメガビョーゲンよりは制御しやすいだけマシではある。
総じて成長が不十分な&bold(){テラビョーゲンのなりかけ}と呼んだ方が正しいニュアンスであり、全体的に心身ともに年齢は低め。
加えて発展途上段階の技術なので精度自体も不安定である。
しかしテラビョーゲンの進化により強大な力と安定した性能・生産性を持つギガビョーゲンが生み出されたことで戦力として不要と判断されたのか、ケダリーを最後に作り出されることは無くなった。
在り方としては&bold(){&color(purple){「ギガビョーゲンの試作品」}}と言った方が正しかったのかもしれない。
***&b(){&color(#f1c232,#000000){ネブソック}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(#f1c232,#000000){オイラはネブソックっていうんだぞ!}}}}
CV:竹内栄治
第24話に登場。
&b(){「巣立ちの練習をする野鳥の雛」}を宿主としてダルイゼンが生み出したメガパーツ製テラビョーゲン。
外見は四肢が鳥のままになった[[カラス>カラス(野鳥)]]のような巨大な鳥人間。臀部に生えたサソリの尾や赤い革ジャンといったビョーゲンズ特有の要素も受け継がれている。
一人称は&b(){&color(#f1c232,#000000){「オイラ」}}。
ビョーゲンズの例に漏れず綺麗な自然環境を忌み嫌う攻撃的で凶暴な性格で、宿主が生まれ育った森や河川を蝕むことに何の躊躇いもない。
しかし同時に野鳥の雛を宿主にした影響で承認欲求が非常に強く、自身を生み出したダルイゼンを&b(){&color(#f1c232,#000000){「にーちゃん」}}と呼んで慕う子供っぽい一面を持ち、ダルイゼンの言葉を鵜呑みにして信じ込む単純な一面を持つ。
空を飛びながらメガビョーゲンと同じ赤黒いもやを撒き散らして周辺環境を汚染する能力を持ち、通常のメガビョーゲンよりも手早く簡単に蝕むことが可能。ただ空を飛び続けるだけで広範囲が汚染されるまごうことなき害鳥である。
しかし宿主の影響を&b(){良くも悪くも}色濃く反映したせいで&b(){&color(#ff0000){高高度の空が怖くて飛べない}}という飛行能力者として致命的な欠点を抱えてしまった。
結果その欠点をプリキュアに突かれ呆気なくヒーリングッバイしてしまった。
ダルイゼンの期待していた結果を出すまでには至らず、&bold(){&color(aquamarine,#006e54){「生まれるのが早かった」}}と溜め息混じりに酷評されたが、ダルイゼンとしては最初から実験目的で生み出したビョーゲンズだったのでそこまで感情を苛立たせることはなかった。
[[ダルイゼン]]を慕っていたのに最低限の飼育さえされずに放棄されてしまった気の毒なヤツだが、もし成長していれば更に恐ろしい事態が待っていたので地球側からすればむしろ良かったというべきだろう。
名前の由来は「寝不足」から。
***&bold(){&color(orange,#006e54){ケダリー}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(orange,#006e54){ダルイゼン…チガウ…ボク…ケダリー……}}}}
CV:[[渡辺明乃]]
第28話に登場。
より強いメガビョーゲンを効率的に生み出すための実験として&bold(){「花寺のどか」}を宿主にダルイゼンが生み出したメガパーツ製テラビョーゲン。
ただしラビリンの奮闘もあり完全な成体とは至れず、ネブソック同様未成熟な段階で顕現した。
外見はダルイゼンと瓜二つだが、ダルイゼンを少年まで若返らせたような姿。母体の特性を反映したのか左目の周辺には花の入れ墨が浮かび上がる。
一人称は&bold(){&color(orange,#006e54){「ボク」}}。
ダルイゼン以上に無気力かつ淡々とした性格であり、未成熟故か言動は機械的。しかし本能的に自分の使命が「地球を蝕み、病気にすること」と理解しており、&bold(){ビョーゲンズの生まれながらの危険性を印象付けた}。
軟体動物のように柔軟な身体の持ち主。
柔軟な身体を駆使して気怠そうな素振りに反し痛烈な打撃を繰り出し戦う戦法が得意で、ビョーゲンズに高い抵抗力を持つプリキュアを母体にしたことでネブソック以上の戦闘力を獲得。
未成熟ながらキュアアースを含めたプリキュア全員を正面から圧倒するほどの実力を持つ。
また掌からはメガビョーゲン同様赤黒いもやを放って周辺環境を汚染する能力を操る。
最初は未成熟とは思えぬ戦闘力でプリキュア達を圧倒するが、キュアアースの空気のエレメントによる攻撃でシャボン玉の中に閉じ込められたことで動きを封じられ、最期はそのまま「プリキュア・ヒーリングオアシス」によってヒーリングッバイしてしまった。
名前の由来は「気怠い」から。
ビジュアルが可愛い少年姿の敵なのでダルイゼン役の田村睦心氏に1話限りでの退場を惜しまれていた。
中の人は次作での[[ヌメリー>あとまわしの魔女たち]]である。
*&font(#ff0000,#000000){メガビョーゲン}
#center(){&bold(){&color(aquamarine,#006e54){進化しろ!}&color(darkorchid,plum){ナノビョ}&color(#ed6d35,lime){ーゲン!}}
&bold(){&color(gold,brown){進化ベイベー!ナノビョーゲン!}}}
CV:後藤光佑
今作における「今週の怪人」枠。
テラビョーゲンが上記の掛け声(各当人ごとに言い方は若干異なる)と共に自分の体から切り離したナノビョーゲンをエレメントさんが宿る物に感染させ、そのまま物ごとエレメントさんを取り込んで誕生する巨大な病原体。
&bold(){&font(#ff0000,#000000){「メガ、ビョーゲン!」}}という鳴き声を発し、取り込んだ物からヘドロを思わせる赤黒い頭や手足が生えたかのような姿をしている。
またナノビョーゲンの発生方法もテラビョーゲン毎で異なる。
この行為は実際にウイルス感染の原因に基づくものでもある。
・[[ダルイゼン]]:髪の毛
・[[シンドイーネ]]:唇
・[[グアイワル]]:脇
・[[バテテモーダ]]:爪
個体共通の能力として口からヘドロのような光線を放つ。
この光線は命中した部分を腐敗させ、同時にその場所から赤黒い瘴気を放つ。
この瘴気こそがビョーゲンズのエネルギー源となる一方、この瘴気が漂う空間ではビョーゲンズ以外の生き物は長くは生きられない。
また、瘴気はその地形環境をビョーゲンズにとって都合のいいように変えることも可能で、瘴気で汚染された地面は泥濘のように変異し、足を取られて動きにくくなっていく。
おまけに病原体らしく&bold(){発生してから時間が経過すればするほど成長・パワーアップしていく}性質まで持つ。
またメガビョーゲンの体組織は結晶化し、メガビョーゲンを急成長させる媒体としても利用できる。
プリキュアの技で浄化されると、&bold(){&font(#ff0000,#000000){「ヒーリングッバイ…」}}の断末魔と共に消滅し、瘴気も全て無くなる(その過程で壊された物はそのまま)。
…が、&bold(){コレはあくまで一定段階までの話。}
メガビョーゲンが完全に成長した場合、エレメントさんの力の全てが吸収しつくされる形でエレメントさんは消滅。
メガビョーゲンを浄化してもそのメガビョーゲンに汚染された場所は&bold(){&font(#ff0000){2度と元に戻ることは無い。}}
そして、最終段階寸前まで成長したメガビョーゲンは、自律して動き回る奇妙な&bold(){「種子」}を産み出す性質を持ち、この[[種子が他の生物に寄生して成長することで&bold(){&font(#ff0000){新たなテラビョーゲンズを創造する。}}>アナザーキカイ(仮面ライダージオウ)]]
総じて、存在するだけで周囲の環境や生命を汚染する&bold(){[[歩く汚染源>インベス]]}とでも言うべき存在である。
生物的には&bold(){植物に近い特性}を持っており、時間をかければかけるほど強くなり汚染も広まるのだが、メガビョーゲンがどれだけ成長するのか、どれだけ強くなるのかはテラビョーゲンたちにも分からない。((実際、強力に成長したダルイゼンのメガビョーゲンに対し、シンドイーネのメガビョーゲンはだいぶ成長したのに、グレースの浄化技であっさりやられてしまった。))
なので、非常にギャンブル性が強い怪物とも言える。
これまでは成長に時間がかかる為、十分に成長する前にプリキュアに対処されて浄化されるという致命的欠陥を抱えていたが、メガパーツの発見・導入により&bold(){一定のレベルまでは意図的に成長・強化できるようになった。}
誕生したメガビョーゲンには多少の知性はあるようだが、テラビョーゲン達にも完全な制御が出来ておらず、一定以上成長したら完全にテラビョーゲンの手も離れて一種の暴走状態になってしまう。
とは言っても、元来プリキュアとの戦いなんて二の次で、汚染だけ出来ればあとは[[どうでもいい]]ので、制御の必要なんてないのかもしれない。
野生として彷徨うナノビョーゲンも各地に存在しており、このナノビョーゲンもメガビョーゲンに進化できるのだが、作中これで発生した実例はなんと&bold(){最終話}のみ。
キングビョーゲンが滅びた後もナノビョーゲンは生き残っており、成長したメガビョーゲンが再びテラビョーゲンを生み出す可能性も残っているためビョーゲンズを一体残らず滅ぼすことは余程のことがない限りはできなさそうである。
**&bold(){&color(red,green){ギガビョーゲン}}
メガパーツにより進化したテラビョーゲンが生み出すメガビョーゲンの新種。
メガビョーゲンのようにエレメントさんを素体にするのではなく、&bold(){「地球の生物(及び人間)」}にナノビョーゲンを感染させる事でギガビョーゲンに進化する。
要は歴代プリキュアの悪役の大半と似た手法で作る怪物。
&bold(){&color(red,green){「ギガ、ビョーゲン!」}}という鳴き声を発するがその力はメガビョーゲンを凌駕。単体でプリキュア4人を相手取って圧倒でき、汚染能力も極短時間に極めて広範囲を蝕めるまでに高められている。
耐性も高まっているが、浄化されると&bold(){&color(red,green){「ヒーリングッバイ…」}}の断末魔と共に消滅し、瘴気も全て浄化されるのには変わりはない。
*ビョーゲンズの末路と地球の未来
ビョーゲンズは成長や増殖にその星の命を犠牲にしており、また蝕んだ場所は他の生物が生存できないことから、彼等の産み出すものの行先は、生命の『進化』などではなくただの『滅び』に過ぎなかったようだ。
まさに『地球の敵』そのものだったといえよう。
しかし、「ビョーゲンズの進化の果て」が『地球の滅び』であるなら、「人間の進化の果て」はどうなるのか?
人間の度を越した進化により、動物や植物が数を減らし、絶滅に追いやられた種も数知れず。
[[最終回]]では、ヒーリングアニマルのサルローがその事についてプリキュア達に苦言を呈した。
サルローは&bold(){「地球を蝕むという視点では、今の人間たちもビョーゲンズとそう変わらない」}と言った。
数万年、数億年の時の流れで見れば『全ての命や自然を滅ぼそうとしている』ビョーゲンズはともかく、『土に還らないプラスチックゴミ等を山の様に産み出し、地球をゴミだらけにしている』人間もまた『地球の敵』かもしれない。
人間がビョーゲンズと同じ破滅の道を辿るか否かは、人間次第である。
のどか達は人間と言う種の責任感を持ち、これからも自分たちなりの地球のお手当てを続ける決意を新たにしたのだった。
*最終回の反響
最終回で人間という種に批判的なヒーリングアニマルのサルローが&bold(){「地球を蝕むという視点では、今の人間たちもビョーゲンズとそう変わらない」「オレに言わせりゃ、ヒーリングアニマルは人間だって浄化していくべきなんだ。この星のためにな」}とのどか達に言い放ち、&bold(){『地球環境の行く末しだいでは、ヒーリングアニマルが人類を滅ぼすかも知れない』}とする、プリキュア達が今まで浄化していったビョーゲンズ達と立場が入れ替わるようなパラダイムシフトは、視聴者に強い印象を与えた。
この言葉は、プリキュアたちも[[ダルイゼン]]達ビョーゲンズを絶対に許さなかったからこそ、[[ブーメラン]]として重く響いたのである。
しかし、ヒーリングアニマル達の都合でのどか達プリキュアは危険な戦いに身を投じたのに、サルローはねぎらいの言葉一つなく&bold(){「悪の魔王退治後の勇者不要論」}とばかりにのどか達に「人間の罪」を一方的に糾弾した姿にラビリン達は反発している。
そもそも女王テアティーヌがラビリン達にプリキュアになってくれる人間を探してほしいと命じたのがすべての始まりであるのに、そのテアティーヌが&bold(){「いざという時がくれば人間を浄化する覚悟がある」}と言い切ったため、&bold(){「テアティーヌこそが花寺のどかたちプリキュアを都合良く利用し、搾取していたのでは?」「ビョーゲンズよりタチが悪い」}と感じる視聴者もいる。
*余談
名前の由来は文字通り「病原体」から。
#openclose(show=その結末について){
昨今は最終的に和解する事が多かったプリキュアシリーズの敵対勢力には珍しく、&bold(){&color(red){ビョーゲンズは全ての構成員が和解も改心もすることなく倒され消滅する事になった。}}
第39話でひなたはビョーゲンズが改心するかのような夢を見て、その話を聞いたのどかも正夢になるといいねと少なからず肯定的な反応をしていたが、この夢はあくまでも妄想に過ぎず、現実はそう甘くはないのだ。
ただし倒されたのはあくまで幹部格に限った話であり、「野生のナノビョーゲン」から生まれる怪物は未だ存在しているためビョーゲンズは完全に滅んだ訳ではない。
現に最終回で「すこやかまんじゅう」に混入していたナノビョーゲンから進化したメガビョーゲンと戦う事になったし、最終回後のプリキュア感謝祭オンラインのショーでは雷のエレメントさんが電脳世界に潜む野生のメガビョーゲンに取り込まれ、プリキュア達は野生のメガビョーゲンと彼に生み出されたダルイゼンとシンドイーネのコピー達と戦う事になる。
ビョーゲンズが未だ完全に滅んでないのは不穏な事ではあるが、完全に絶滅させた場合どうなるのかもまた不明なのである。
また、プリキュアたちに浄化されたビョーゲンズたちは消え去るが、別に消滅して無に還る訳ではない。人間の目には見えなくなるが、退化してナノビョーゲンに戻ってしまう模様。
シリーズディレクターの池田洋子氏はオフィシャルコンプリートブックのインタビューにて&bold(){「最終的にビョーゲンズたちは、最終話のエンドカードのようなスタイルで、ヒーリングッバイ……されたあと、空気中をふわふわ漂っているんじゃないでしょうか」}と語っている。
最終回エンドカードではキングビョーゲンとテラビョーゲン全員が浄化されてナノビョーゲンになった姿が描かれている。
元ネタが病原体である上本作の放送中は新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっており放送終了後も収束していないこともあってか例年のように和解する展開にならなかったのは社会情勢も考えると致し方なかった。
…と思われがちではあるが、そもそもメインライターの香村氏曰く&bold(){「病気を受け入れて、病原体とも仲良くしようね!…だなんて子供たちには言えませんよ」}という見解を示しているため、ビョーゲンズ自体元々和解・共存は不可能な存在として脚本を書いた。
しかし、最初の話し合いで「人間が地球にとって害となり得るという話はやらない」という方向に決まったのだが、完全にスルーするのもよくはないのではないかと、最終回でサルローからのどかたちへのメッセージを加えたのである。
なお、アニメージュ3月号のインタビューによるとキュアグレースに命乞いしたダルイゼンが拒絶され退場する42話の内容は&bold(){&color(red){1話から決まっていた}}との事。
つまり病気をモチーフにする以上、和解せず全員殲滅する路線は初めから決まっていた訳であり、コロナ禍を抜きにしても脚本変更で生き残る事も難しかったようだ((とはいえ、スタッフにも思うところがあったのか一時期はシンドイーネくらいは生かそうかとは思っていた模様))。
映画版に登場するエゴエゴはビョーゲンズの細胞から生み出されたと言われているが、自然や生命を蝕む本能はなく、ビョーゲンズとは別種の存在と見なされ、和解や改心の余地が与えられて生き残った(映画の脚本は金月龍之介氏)。
科学者の我修院サレナ博士がエゴエゴを生み出す時に自然や生命を蝕む危険な性質をなくさせたのかと思われる(現実でも、ウイルスの性質を利用し人間の役に立てる研究は行われている)。
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&font(#6495ED){登録日}:2020/03/15 Sun 16:39:47
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&font(#6495ED){所要時間}:約 17 分で読めます
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&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
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&bold(){&color(black){「ビョーゲンズ」}}とは『[[ヒーリングっど・プリキュア]]』の敵対勢力である。
#openclose(show=●目次){
#contents()
}
*概要
異世界「ビョーゲンキングダム」より現れた意思を持った邪悪なウイルス達の集団。
[[穢れて>ベーダー一族]][[汚れた環境>蛮機族ガイアーク]][[を好んで>地球犠獄集団 幽魔獣]][[おり>闇の帝国ヨドンヘイム]]、自然豊かな地球を「病気にして(=地球を蝕んで)」自分達だけにとって住みやすい環境に変えてしまうのが目的。
彼らに蝕まれた世界は草木が枯れ、周囲に病原体らしき赤い粒子が漂い、ビョーゲンズ以外の生物は決して生存できない死の世界と化す。
本編開始前、自分達の障害となりえる存在を排除すべくヒーリングガーデンを襲撃し、
ヒーリングアニマルを壊滅状態に追いやった上で女王であるテアティーヌの消耗という打撃を与えたものの、首領であるキングビョーゲンも力の大半を失ってしまい、痛み分けという結果となった。
そしてヒーリングガーデンが機能しなくなっている間に、地球を病気にするべく侵略を開始する。
また、「古のプリキュア」とも交戦経験がある模様。
全員が&bold(){&color(purple){「ナノビョーゲン」}}という微粒子サイズのウイルスの集合によって体を構築している。
それ故、キングビョーゲンやメガビョーゲン、ギガビョーゲンも含め全員が同一の種類とされている。
キングビョーゲンがまともに動けず、下してくる指令も大体「地球を蝕んで来い」としか言わないため組織の細かい運営はほぼ完全に部下任せ。
しかし、良くも悪くも我の強い面子が揃っているため些細なことでの口論や揚げ足取りが絶えず、お世辞にも協調性があるとは言えない。
過去シリーズの影響かあまり怖くない外見に加え、視聴者視点から見るとコミカルなシーンも多くどこか憎めない一面によって誤魔化されているが、その実態は澄んだ空気や綺麗な水、豊かな自然の地を徹底的に忌み嫌い、情け容赦なく自然を蝕み生命を理不尽に弄ぶ、いわば[[&bold(){&color(purple){地球にとって完全に害しか齎さない絶対悪。}}>オルグ(百獣戦隊ガオレンジャー)]]
首領であるキングビョーゲンはもちろん、テラビョーゲンやメガビョーゲンなど全員が他の生命を何とも思っておらず、
・生物や自然を一切の躊躇なく蝕んでは[[他の生物を「下等生物」と見下す>宇宙の無法者デスガリアン]]。([[グアイワル]]、23話)
・自然や作物を愛する人間の心を踏み躙る。([[ダルイゼン]]、6話・37話)
・身勝手な理由で他者の大切な物を傷つける。(シンドイーネ、22話)
など、&bold(){例外なく他者を蔑み見下す冷血な外道揃い。}
性格に難のある三人のテラビョーゲン達はもちろんのこと、未成熟状態で生み出されたケダリーさえも、本能的に&bold(){&color(orange,#006e54){「自分の使命は地球を蝕み病気にする事」}}と理解しており、&bold(){生まれながらに危険極まりない本能を持つ}。
テラビョーゲン同士でさえ言い争いも日常茶飯事、時には相手を追い落としたりするなど、仲間意識も当然ながら皆無。
言うなれば&bold(){地球と決して相容れない存在}で、プリキュアとヒーリングアニマル達は彼らを浄化して滅ぼさざるを得なかった。彼らの「地球や生命を蝕み病気にする本能」が消えない限り、人間や地球の生命との共存は永遠に不可能だろう。
まさに本作のテーマである「生きる・絆・思いやり」を否定しており、総じて組織としての悪質さは&bold(){&font(#ff0000){歴代プリキュアシリーズの敵勢力の中でも最低最悪レベル}}である。もはや[[ナイトメア>ナイトメア(Yes!プリキュア5)]]や[[終わりなき混沌>闇の魔法つかい/終わりなき混沌(魔法つかいプリキュア!)]]が可愛く思えてくるレベルと言っても良い(それでも大きいお友だちに与える心のダメージは[[企業系悪の組織>クライアス社(HUGっと!プリキュア)]]も引けを取らないか?)。
そんな彼らでもなぜか飲食の概念はあるようで、第14話では[[グアイワル]]が後輩の[[バテテモーダ]]のために大事にしていたお菓子を譲ったり、第15話ではダルイゼンに気に入られようと[[バテテモーダ]]がジュースを差し出そうとしていた。((お菓子は焦げたように黒くジュースは毒々しい紫色なので彼らの所有物であることが分かりやすく描写されている。ちなみに黒いお菓子も紫色のジュースも現実に存在するもので、人間から略奪してきたと考えることもできなくはない。))
*用語
・&bold(){&color(purple){ナノビョーゲン}}
#center(){&bold(){&color(purple){ナノ~♪}}}
ビョーゲンズの最も原始的な姿である微粒子サイズの邪悪なウイルス。全員がこのウイルスで身体を構成している。
見た目は紫の球体に黄色い釣り目と大きな口が描かれた簡素な顔の両側から蝙蝠の翼が生えているという悪魔をデフォルメしたかのような姿をしている。
また、&bold(){よく聞くとテラビョーゲンごとに声色が違う}のも特徴。
ダルイゼンの場合はのんびり気味、シンドイーネの場合は女っぽく、グアイワルの場合はエネルギッシュ、バテテモーダの場合は語尾に&bold(){&color(purple){「ッス」}}と付きチャラい。
メガビョーゲンの幼体であり、ビョーゲンズ達の身体から離れるとエレメントさんに取り付き、それが宿っている物ごと取り込むことで&bold(){&font(#ff0000,#000000){メガビョーゲン}}に変貌する。
・&bold(){種子}
最終段階寸前まで成長したメガビョーゲンが産み出す紫色の種子。
赤黒い昆虫のような脚を生やして静かに自律行動し、原生生物に近づくと破裂。内部に詰まった赤黒いエネルギーが標的の体内に入り込んで感染し寄生、成長する事で&bold(){新たなテラビョーゲンが誕生する。}
また、種子に寄生された生物は身体を思うように動かせなくなる程の重く苦しい病に侵される((ただし、寄生しているテラビョーゲンが体外へ出ていくと宿主の身体は即座に健康体に戻る。))。
メガビョーゲンの存在を即座に感知できるラテの能力であっても、種の活動と寄生は感知できない。
劇中の様子だと1体のメガビョーゲンにつき1つの種を産む模様で、種がどんな生物に感染してどんなビョーゲンズを生み出すのかは全くの未知数。
外見のモチーフはおそらくウイルスの一種「バクテリオファージ」。
・&bold(){&color(red,green){メガパーツ}}
メガビョーゲンの表皮から採取できるメガビョーゲンの体組織の結晶。
外見は紫色のヘドロのような物質が閉じ込められた緑色のクリスタル。
メガビョーゲンの身体に刺すことでメガビョーゲンを意図的に急成長させる成長促進剤としての機能を持つ。つまりは&bold(){[[ドーピング]]式のメガビョーゲンの強化アイテム。}
消費式なのでストックが切れれば使えなくなるが、1体のメガビョーゲンの身体から複数のメガパーツが回収可能なので実質デメリットはゼロ。
メガパーツの導入により、成長度が戦闘力に直結するメガビョーゲンの欠点をある程度補うことに成功したがメガパーツを以てしてもメガビョーゲンを完全体にまで至らせることはできていない。
なおこの性質はバテテモーダにより&bold(){偶然}発見された。((これはバテテモーダはおろか、キングビョーゲンでさえも想定していなかった事だった。))
後にダルイゼンの実験により、&bold(){生物に直接植え付けると[[「種子」のようにその生物からビョーゲンズが生まれる>ゾンダー(勇者王ガオガイガー)]]}という特性まで兼ね備えていたことが判明。更にシンドイーネの捨て身のアイデアにより&bold(){&color(red){テラビョーゲンを急激に成長進化させる作用}}を発見された。
元ネタは化学物質が生態系での食物連鎖を経て生物の体内に濃縮されてゆく現象「生物濃縮」と考えられる。
*&bold(){&color(red,black){ビョーゲンキングダム}}
ビョーゲンズの発生源である異世界。
火山の噴火口から岩の柱が伸びているかのような禍々しい外観を持ち、
草木一本すら生えず溶岩を思わせる赤い泉が点在しており岩石だらけの赤い大地が広がる。
「キングダム(=王国)」と名は付くものの、実際のところ空は常に暗雲が立ち込めており、ビョーゲンズ以外の生物が生息している様子も見られない為、非常に殺風景で事実上ビョーゲンズ達だけの根城になっている。
だがそれもそのはず。この世界は既にビョーゲンズによって完全に蝕まれきっており、他の生物のみならず自然を司るエレメントさんまで死滅してしまっている((風鈴アスミも「エレメントさんの気配が全く感じられない」と発言している))。
それ故、雨は降らず風も吹かずビョーゲンズ以外に動くものや音を出すものさえない、まさに&bold(){&color(red,black){滅ぼされてしまった死の世界}}。
一方でビョーゲンズにとって住み心地のいい環境ではあるが袋小路にも陥っており、ビョーゲンズが増殖するには他の生物を犠牲にする必要があるためビョーゲンキングダムでは増殖不可能な状態に陥っている模様。
時折キングビョーゲンが目覚め、空から声を発してくる。
*構成員
**首領
***&bold(){&color(red,#2c4f54){キングビョーゲン}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(red,#2c4f54){我の体を取り戻すためにも、この星は必ず我々の物にする!}}}}
[[CV>声優(職業)]]:[[郷田ほづみ]]((第40話まではノンクレジット))
テラビョーゲンの更なる上位種にしてビョーゲンズを束ねる首魁。&s(){CVと本作の敵のモチーフから「むせる」がモチーフなんて冗談も}
先の古のプリキュアとの戦いで肉体を喪失し、ナノビョーゲンの集合体としてビョーゲンキングダムに眠っているが、時折目覚めて宙に浮かぶ薄い円形の顔のような姿でテラビョーゲン達に指令を出す。
当初はプリキュアのことはさしたる脅威には考えておらず、自分の肉体の完全復活を優先させていた。
武器は顔から豪雨のように放つ光弾の他、人間サイズの黒い分身体を生み出し自由に使役・操作する。
また、その体は自由に変形してあらゆる攻撃を回避できる。
だが、三幹部にあたるテラビョーゲンたちは&bold(){&color(red){誰一人としてキングビョーゲンの姿を見たことがない}}らしく、会話(命令)はほとんど一方通行。((唯一返事をしたのはバテテモーダとの会話ぐらいである。))
シンドイーネがいくら話しかけても&bold(){&color(red){当のキングビョーゲンは返事すらしない。}}
この事から、グアイワルは&bold(){&color(#ed6d35,lime){「実態は単なるナノビョーゲンの集合体というだけで、本当は存在しないのではないか?」}}と彼の存在自体に疑問を感じていたが…?
#openclose(show=※真の姿){
と、実在しているのかどうかすら怪しい人物であったが、第41話にてついにその全貌を表した。
黒い巨体から白い鬣と赤い一本角を生やし、マントを羽織った黒犬のような姿は、&bold(){&color(red){嘗て死闘を繰り広げたテアティーヌと似通っている。}}
最終回でのヒーリングアニマルの発言を踏まえるとキングビョーゲンとは&bold(){&color(purple){ナノビョーゲンの最終進化形態}}であり、テラビョーゲンとなった個体が更に力を付け、成長・進化を重ねていくとキングビョーゲンになる模様。
なので「ナノビョーゲンの集合体なのでは?」という当初のグアイワルの考察はあながち間違ってはいなかったりする。
その性格は徹頭徹尾自分の事しか考えない冷酷な独裁者そのもの。
&bold(){部下達は皆&color(red,#2c4f54){「自分の為に働く手駒」}と&color(red,#2c4f54){「自分が復活するための道具」}にしか思っていないエゴイスト}で、部下の謀反すらも復活の為に利用してしまう狡猾な面も併せ持つ。
また弱肉強食を至上として&bold(){&color(red,#2c4f54){「生きることはこれ即ち戦うこと」}}という哲学を持っており、その考えに則り自分のみが絶対勝者であることに執着。
他者との共存の考えは微塵もなく、他の生物はただ自分が成長するための餌程度にしか考えていない。
一度はプリキュアに浄化されたように見せかけるも、実際はそれも分身体に過ぎず、ビョーゲンズを[[乗っ取った気になっていた>ベール(ドキドキ!プリキュア)]]キンググアイワルを吸収して遂に復活。
しかし、それだけに飽き足らず、今度はダルイゼンの身を狙い、プリキュアに敗れ消耗しきった彼をも吸収。
生物濃縮を利用した更なる成長進化を遂げ、&bold(){&color(red,#2c4f54){「ネオキングビョーゲン」}}へと変貌を遂げた本作のラスボス。
その圧倒的な力でプリキュア達を追い詰めるがテアティーヌが現れた事で彼女やヒーリングアニマル達によって一時的に動きを封じられるもやがて限界を迎え、プリキュア達を吸収してネオキングビョーゲンは地球全土をまるごと蝕み支配下に置くまで至った。
しかし、[[生きる事を諦めない>立花響]]のどかを皮切りに人間や動物など地球上の全ての生命体が同調した力によってプリキュア達の復活を許してしまい、激しい戦いの末、全てをかけたヒーリングっどアローによって遂にネオキングビョーゲンはヒーリングッバイしてしまった。
}
**テラビョーゲン
メガビョーゲンが完全に成長・進化しきった成体。ビョーゲンズの幹部格にして実働隊達。
メガビョーゲンとは異なり人間と遜色ない高度な知性を獲得。
共通で赤色を中心とした服装をしている他、頭に小さな角、サソリのような尾を持っており、人間型のテラビョーゲンはさらにエルフ耳とそれぞれが緑や青、紫などの寒色系の肌の色をしている。
だが、
・&bold(){プリキュアの存在を知らなかった}
・&bold(){ヒーリングガーデンの事もよく分かってない}
・&bold(){上記の通り、キングビョーゲンの姿を見たことがない}
…などから遥か昔からキングビョーゲンに仕えていた訳ではなく、地球の生物に寄生していたメガビョーゲンがキングビョーゲンの号令に呼応して覚醒した存在。
彼らには協調性というものがほぼ無く、仲間意識さえ持たず全員が自由気ままに動き作戦を遂行する&bold(){個人主義者の集まり。}
とはいえ、己の目的のために自分の手を煩わせない範囲で協力する様子もある。
第10、11話ではそれぞれが別の場所でメガビョーゲンを創り出しプリキュア達の力を分散させたが、それも狙った作戦ではなく、&bold(){単なる偶然であった。}(実のところ、こいつらに仲良く連携されるとメガビョーゲンが成長してビョーゲンズがどんどん増殖してしまうため、地球のお手当が実質&bold(){無理ゲー}になる。)
***&bold(){&color(aquamarine,#006e54){ダルイゼン}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(aquamarine,#006e54){やれやれ、生きてるって感じだねぇ…}}}
&sizex(5){&bold(){&color(aquamarine,#006e54){まぁ、これから俺達ビョーゲンズが、星ごと蝕んじゃうんだけどね…}}}}
CV:田村睦心
青白い肌と緑がかった黒髪の少年のような姿のテラビョーゲン。
本編で最初に地球に侵入し、行動を開始した。
グレース(のどか)と口癖が非常に似通っている他、OPではグレース(のどか)と意味深に相対している場面が存在し、彼女との関係性について様々な憶測や考察が飛び交っていたが…?
詳しくは[[項目>ダルイゼン]]にて。
2021年8月号で発表されたアニメージュ第43回アニメグランプリ男性キャラクター部門では、悪役であるにもかかわらず『[[鬼滅の刃]]』主人公[[竈門炭治郎]](8位、得票数60point)を抑えて&bold(){7位(得票数62point)}にランクインしている。(ちなみに男性キャラクター部門1位は『鬼滅の刃』[[煉獄杏寿郎]]。得票数155point。)
***&bold(){&color(darkorchid,plum){シンドイーネ}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(darkorchid,plum){もうバカバカバカバカバカ!}}}
&sizex(5){&bold(){&color(darkorchid,plum){キングビョーゲン様は倒されてなんかい〜ま〜せ〜ん~!&br()ちょっと追いつめられただけです~!}}}
&sizex(5){&bold(){&color(darkorchid,plum){ね?キングビョーゲン様♡}}}}
CV:[[伊藤静]]
テラビョーゲン達の紅一点。体と髪は濃さの違う紫で塗られている。
因みにそこそこ[[ある>巨乳]]。そしてキングビョーゲンを愛する愛すべき外道。
詳しくは[[項目>シンドイーネ]]にて。
***&bold(){&color(#ed6d35,lime){グアイワル}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(#ed6d35,lime){俺もそのプリキュアとやらに、会ってみたいと思ってな…}}}}
CV:[[安元洋貴]]
オレンジのオールバックと黄緑色の肌が特徴的な、大男のテラビョーゲン。
非常に筋肉質でマッシブな体形の持ち主だが、普段の話口調は外見に似合わぬ冷静な物で、物事を常に客観的に見ている等雰囲気は割かし知的なインテリマッチョ。
詳しくは[[項目>グアイワル]]にて。
***&bold(){&color(gold,brown){バテテモーダ}}
#center(){
&sizex(5){&bold(){&color(gold,brown){ハイハイハーイ! 自己紹介しまッス!}}}
&sizex(5){&bold(){&color(gold,brown){自分、この度ビョーゲンズ注目若手として新登場したバテテモーダッス!}}}
&sizex(5){&bold(){&color(gold,brown){シクヨロ、プリキュア!}}}
&sizex(5){&bold(){&color(gold,brown){そして、たぶんサヨナラ。だって自分、アンタらに負ける気がしないんで。}}}
}
CV:[[保志総一朗]]
自称&bold(){&color(gold,brown){「ビョーゲンズの注目若手新人」}}。&font(l){中の人は一番ベテランなのは内緒}
第11話で[[ダルイゼン]]が生み出したメガビョーゲンが撒いた種がヌートリアに寄生して成長し誕生したテラビョーゲン。
見た目はサソリのような尻尾と頭部に角が生えた[[ネズミ]]の獣人。服装はこれまでの3人とは異なりかなり現代的。
一見、ハイテンションで軽い口調の[[チャラ男]]で調子の良い太鼓持ちや舎弟に見えるが、その本性は邪悪で好戦的な戦闘狂。
詳しくは[[項目>バテテモーダ]]にて。
**&bold(){&color(red,green){メガパーツ産テラビョーゲン}}
エレメントさんが宿る物体ではなく、生物に直接メガパーツを植え付けることで誕生するテラビョーゲン。
発見者は[[ダルイゼン]]。
この場合、メガパーツは宿主となった生物をモチーフとした&bold(){テラビョーゲン}に変質する。
恐らく育ち切れば通常のテラビョーゲンのようにメガビョーゲンを生み出せたと思われるが、
作中メガパーツで生み出された2体のテラビョーゲンはいずれも未成熟の状態だったため、
ナノビョーゲンを形成できず、代わりにメガビョーゲンの環境汚染能力を備えている。
ただ、未成熟であっても明確な自我と高い知性は健在なため、
理性がほとんどない通常のメガビョーゲンよりは制御しやすいだけマシではある。
総じて成長が不十分な&bold(){テラビョーゲンのなりかけ}と呼んだ方が正しいニュアンスであり、全体的に心身ともに年齢は低め。
加えて発展途上段階の技術なので精度自体も不安定である。
しかしテラビョーゲンの進化により強大な力と安定した性能・生産性を持つギガビョーゲンが生み出されたことで戦力として不要と判断されたのか、ケダリーを最後に作り出されることは無くなった。
在り方としては&bold(){&color(purple){「ギガビョーゲンの試作品」}}と言った方が正しかったのかもしれない。
***&b(){&color(#f1c232,#000000){ネブソック}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(#f1c232,#000000){オイラはネブソックっていうんだぞ!}}}}
CV:竹内栄治
第24話に登場。
&b(){「巣立ちの練習をする野鳥の雛」}を宿主としてダルイゼンが生み出したメガパーツ製テラビョーゲン。
外見は四肢が鳥のままになった[[カラス>カラス(野鳥)]]のような巨大な鳥人間。臀部に生えたサソリの尾や赤い革ジャンといったビョーゲンズ特有の要素も受け継がれている。
一人称は&b(){&color(#f1c232,#000000){「オイラ」}}。
ビョーゲンズの例に漏れず綺麗な自然環境を忌み嫌う攻撃的で凶暴な性格で、宿主が生まれ育った森や河川を蝕むことに何の躊躇いもない。
しかし同時に野鳥の雛を宿主にした影響で承認欲求が非常に強く、自身を生み出したダルイゼンを&b(){&color(#f1c232,#000000){「にーちゃん」}}と呼んで慕う子供っぽい一面を持ち、ダルイゼンの言葉を鵜呑みにして信じ込む単純な一面を持つ。
空を飛びながらメガビョーゲンと同じ赤黒いもやを撒き散らして周辺環境を汚染する能力を持ち、通常のメガビョーゲンよりも手早く簡単に蝕むことが可能。ただ空を飛び続けるだけで広範囲が汚染されるまごうことなき害鳥である。
しかし宿主の影響を&b(){良くも悪くも}色濃く反映したせいで&b(){&color(#ff0000){高高度の空が怖くて飛べない}}という飛行能力者として致命的な欠点を抱えてしまった。
結果その欠点をプリキュアに突かれ呆気なくヒーリングッバイしてしまった。
ダルイゼンの期待していた結果を出すまでには至らず、&bold(){&color(aquamarine,#006e54){「生まれるのが早かった」}}と溜め息混じりに酷評されたが、ダルイゼンとしては最初から実験目的で生み出したビョーゲンズだったのでそこまで感情を苛立たせることはなかった。
[[ダルイゼン]]を慕っていたのに最低限の飼育さえされずに放棄されてしまった気の毒なヤツだが、もし成長していれば更に恐ろしい事態が待っていたので地球側からすればむしろ良かったというべきだろう。
名前の由来は「寝不足」から。
***&bold(){&color(orange,#006e54){ケダリー}}
#center(){&sizex(5){&bold(){&color(orange,#006e54){ダルイゼン…チガウ…ボク…ケダリー……}}}}
CV:[[渡辺明乃]]
第28話に登場。
より強いメガビョーゲンを効率的に生み出すための実験として&bold(){「花寺のどか」}を宿主にダルイゼンが生み出したメガパーツ製テラビョーゲン。
ただしラビリンの奮闘もあり完全な成体とは至れず、ネブソック同様未成熟な段階で顕現した。
外見はダルイゼンと瓜二つだが、ダルイゼンを少年まで若返らせたような姿。母体の特性を反映したのか左目の周辺には花の入れ墨が浮かび上がる。
一人称は&bold(){&color(orange,#006e54){「ボク」}}。
ダルイゼン以上に無気力かつ淡々とした性格であり、未成熟故か言動は機械的。しかし本能的に自分の使命が「地球を蝕み、病気にすること」と理解しており、&bold(){ビョーゲンズの生まれながらの危険性を印象付けた}。
軟体動物のように柔軟な身体の持ち主。
柔軟な身体を駆使して気怠そうな素振りに反し痛烈な打撃を繰り出し戦う戦法が得意で、ビョーゲンズに高い抵抗力を持つプリキュアを母体にしたことでネブソック以上の戦闘力を獲得。
未成熟ながらキュアアースを含めたプリキュア全員を正面から圧倒するほどの実力を持つ。
また掌からはメガビョーゲン同様赤黒いもやを放って周辺環境を汚染する能力を操る。
最初は未成熟とは思えぬ戦闘力でプリキュア達を圧倒するが、キュアアースの空気のエレメントによる攻撃でシャボン玉の中に閉じ込められたことで動きを封じられ、最期はそのまま「プリキュア・ヒーリングオアシス」によってヒーリングッバイしてしまった。
名前の由来は「気怠い」から。
ビジュアルが可愛い少年姿の敵なのでダルイゼン役の田村睦心氏に1話限りでの退場を惜しまれていた。
中の人は次作での[[ヌメリー>あとまわしの魔女たち]]である。
*&font(#ff0000,#000000){メガビョーゲン}
#center(){&bold(){&color(aquamarine,#006e54){進化しろ!}&color(darkorchid,plum){ナノビョ}&color(#ed6d35,lime){ーゲン!}}
&bold(){&color(gold,brown){進化ベイベー!ナノビョーゲン!}}}
CV:後藤光佑
今作における「今週の怪人」枠。
テラビョーゲンが上記の掛け声(各当人ごとに言い方は若干異なる)と共に自分の体から切り離したナノビョーゲンをエレメントさんが宿る物に感染させ、そのまま物ごとエレメントさんを取り込んで誕生する巨大な病原体。
&bold(){&font(#ff0000,#000000){「メガ、ビョーゲン!」}}という鳴き声を発し、取り込んだ物からヘドロを思わせる赤黒い頭や手足が生えたかのような姿をしている。
またナノビョーゲンの発生方法もテラビョーゲン毎で異なる。
この行為は実際にウイルス感染の原因に基づくものでもある。
・[[ダルイゼン]]:髪の毛
・[[シンドイーネ]]:唇
・[[グアイワル]]:脇
・[[バテテモーダ]]:爪
個体共通の能力として口からヘドロのような光線を放つ。
この光線は命中した部分を腐敗させ、同時にその場所から赤黒い瘴気を放つ。
この瘴気こそがビョーゲンズのエネルギー源となる一方、この瘴気が漂う空間ではビョーゲンズ以外の生き物は長くは生きられない。
また、瘴気はその地形環境をビョーゲンズにとって都合のいいように変えることも可能で、瘴気で汚染された地面は泥濘のように変異し、足を取られて動きにくくなっていく。
おまけに病原体らしく&bold(){発生してから時間が経過すればするほど成長・パワーアップしていく}性質まで持つ。
またメガビョーゲンの体組織は結晶化し、メガビョーゲンを急成長させる媒体としても利用できる。
プリキュアの技で浄化されると、&bold(){&font(#ff0000,#000000){「ヒーリングッバイ…」}}の断末魔と共に消滅し、瘴気も全て無くなる(その過程で壊された物はそのまま)。
…が、&bold(){コレはあくまで一定段階までの話。}
メガビョーゲンが完全に成長した場合、エレメントさんの力の全てが吸収しつくされる形でエレメントさんは消滅。
メガビョーゲンを浄化してもそのメガビョーゲンに汚染された場所は&bold(){&font(#ff0000){2度と元に戻ることは無い。}}
そして、最終段階寸前まで成長したメガビョーゲンは、自律して動き回る奇妙な&bold(){「種子」}を産み出す性質を持ち、この[[種子が他の生物に寄生して成長することで&bold(){&font(#ff0000){新たなテラビョーゲンズを創造する。}}>アナザーキカイ(仮面ライダージオウ)]]
総じて、存在するだけで周囲の環境や生命を汚染する&bold(){[[歩く汚染源>インベス]]}とでも言うべき存在である。
生物的には&bold(){植物に近い特性}を持っており、時間をかければかけるほど強くなり汚染も広まるのだが、メガビョーゲンがどれだけ成長するのか、どれだけ強くなるのかはテラビョーゲンたちにも分からない。((実際、強力に成長したダルイゼンのメガビョーゲンに対し、シンドイーネのメガビョーゲンはだいぶ成長したのに、グレースの浄化技であっさりやられてしまった。))
なので、非常にギャンブル性が強い怪物とも言える。
これまでは成長に時間がかかる為、十分に成長する前にプリキュアに対処されて浄化されるという致命的欠陥を抱えていたが、メガパーツの発見・導入により&bold(){一定のレベルまでは意図的に成長・強化できるようになった。}
誕生したメガビョーゲンには多少の知性はあるようだが、テラビョーゲン達にも完全な制御が出来ておらず、一定以上成長したら完全にテラビョーゲンの手も離れて一種の暴走状態になってしまう。
とは言っても、元来プリキュアとの戦いなんて二の次で、汚染だけ出来ればあとは[[どうでもいい]]ので、制御の必要なんてないのかもしれない。
野生として彷徨うナノビョーゲンも各地に存在しており、このナノビョーゲンもメガビョーゲンに進化できるのだが、作中これで発生した実例はなんと&bold(){最終話}のみ。
キングビョーゲンが滅びた後もナノビョーゲンは生き残っており、成長したメガビョーゲンが再びテラビョーゲンを生み出す可能性も残っているためビョーゲンズを一体残らず滅ぼすことは余程のことがない限りはできなさそうである。
**&bold(){&color(red,green){ギガビョーゲン}}
メガパーツにより進化したテラビョーゲンが生み出すメガビョーゲンの新種。
メガビョーゲンのようにエレメントさんを素体にするのではなく、&bold(){「地球の生物(及び人間)」}にナノビョーゲンを感染させる事でギガビョーゲンに進化する。
要は歴代プリキュアの悪役の大半と似た手法で作る怪物。
&bold(){&color(red,green){「ギガ、ビョーゲン!」}}という鳴き声を発するがその力はメガビョーゲンを凌駕。単体でプリキュア4人を相手取って圧倒でき、汚染能力も極短時間に極めて広範囲を蝕めるまでに高められている。
耐性も高まっているが、浄化されると&bold(){&color(red,green){「ヒーリングッバイ…」}}の断末魔と共に消滅し、瘴気も全て浄化されるのには変わりはない。
*ビョーゲンズの末路と地球の未来
ビョーゲンズは成長や増殖にその星の命を犠牲にしており、また蝕んだ場所は他の生物が生存できないことから、彼等の産み出すものの行先は、生命の『進化』などではなくただの『滅び』に過ぎなかったようだ。
まさに『地球の敵』そのものだったといえよう。
しかし、「ビョーゲンズの進化の果て」が『地球の滅び』であるなら、「人間の進化の果て」はどうなるのか?
人間の度を越した進化により、動物や植物が数を減らし、絶滅に追いやられた種も数知れず。
[[最終回]]では、ヒーリングアニマルのサルローがその事についてプリキュア達に苦言を呈した。
サルローは&bold(){「地球を蝕むという視点では、今の人間たちもビョーゲンズとそう変わらない」}と言った。
数万年、数億年の時の流れで見れば『全ての命や自然を滅ぼそうとしている』ビョーゲンズはともかく、『土に還らないプラスチックゴミ等を山の様に産み出し、地球をゴミだらけにしている』人間もまた『地球の敵』かもしれない。
人間がビョーゲンズと同じ破滅の道を辿るか否かは、人間次第である。
のどか達は人間と言う種の責任感を持ち、これからも自分たちなりの地球のお手当てを続ける決意を新たにしたのだった。
*最終回の反響
最終回で人間という種に批判的なヒーリングアニマルのサルローが&bold(){「地球を蝕むという視点では、今の人間たちもビョーゲンズとそう変わらない」「俺に言わせりゃ、ヒーリングアニマルは人間だって浄化していくべきなんだ。この星のためにな」}とのどか達に言い放ち、&bold(){『地球環境の行く末しだいでは、ヒーリングアニマルが人類を滅ぼすかも知れない』}とする、プリキュア達が今まで浄化していったビョーゲンズ達と立場が入れ替わるようなパラダイムシフトは、視聴者に強い印象を与えた。
この言葉は、プリキュアたちも[[ダルイゼン]]達ビョーゲンズを絶対に許さなかったからこそ、[[ブーメラン]]として重く響いたのである。
しかし、ヒーリングアニマル達の都合でのどか達プリキュアは危険な戦いに身を投じたのに、サルローはねぎらいの言葉一つなく&bold(){「悪の魔王退治後の勇者不要論」}とばかりにのどか達に「人間の罪」を一方的に糾弾した姿にラビリン達は反発している。
そもそも女王テアティーヌがラビリン達にプリキュアになってくれる人間を探してほしいと命じたのがすべての始まりであるのに、そのテアティーヌが&bold(){「いざという時がくれば人間を浄化する覚悟がある」}と言い切ったため、&bold(){「テアティーヌこそが花寺のどかたちプリキュアを都合良く利用し、搾取していたのでは?」「ビョーゲンズよりタチが悪い」}と感じる視聴者もいる。
*余談
名前の由来は文字通り「病原体」から。
#openclose(show=その結末について){
昨今は最終的に和解する事が多かったプリキュアシリーズの敵対勢力には珍しく、&bold(){&color(red){ビョーゲンズは全ての構成員が和解も改心もすることなく倒され消滅する事になった。}}
第39話でひなたはビョーゲンズが改心するかのような夢を見て、その話を聞いたのどかも正夢になるといいねと少なからず肯定的な反応をしていたが、この夢はあくまでも妄想に過ぎず、現実はそう甘くはないのだ。
ただし倒されたのはあくまで幹部格に限った話であり、「野生のナノビョーゲン」から生まれる怪物は未だ存在しているためビョーゲンズは完全に滅んだ訳ではない。
現に最終回で「すこやかまんじゅう」に混入していたナノビョーゲンから進化したメガビョーゲンと戦う事になったし、最終回後のプリキュア感謝祭オンラインのショーでは雷のエレメントさんが電脳世界に潜む野生のメガビョーゲンに取り込まれ、プリキュア達は野生のメガビョーゲンと彼に生み出されたダルイゼンとシンドイーネのコピー達と戦う事になる。
ビョーゲンズが未だ完全に滅んでないのは不穏な事ではあるが、完全に絶滅させた場合どうなるのかもまた不明なのである。
また、プリキュアたちに浄化されたビョーゲンズたちは消え去るが、別に消滅して無に還る訳ではない。人間の目には見えなくなるが、退化してナノビョーゲンに戻ってしまう模様。
シリーズディレクターの池田洋子氏はオフィシャルコンプリートブックのインタビューにて&bold(){「最終的にビョーゲンズたちは、最終話のエンドカードのようなスタイルで、ヒーリングッバイ……されたあと、空気中をふわふわ漂っているんじゃないでしょうか」}と語っている。
最終回エンドカードではキングビョーゲンとテラビョーゲン全員が浄化されてナノビョーゲンになった姿が描かれている。
元ネタが病原体である上本作の放送中は新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっており放送終了後も収束していないこともあってか例年のように和解する展開にならなかったのは社会情勢も考えると致し方なかった。
…と思われがちではあるが、そもそもメインライターの香村氏曰く&bold(){「病気を受け入れて、病原体とも仲良くしようね!…だなんて子供たちには言えませんよ」}という見解を示しているため、ビョーゲンズ自体元々和解・共存は不可能な存在として脚本を書いた。
しかし、最初の話し合いで「人間が地球にとって害となり得るという話はやらない」という方向に決まったのだが、完全にスルーするのもよくはないのではないかと、最終回でサルローからのどかたちへのメッセージを加えたのである。
なお、アニメージュ3月号のインタビューによるとキュアグレースに命乞いしたダルイゼンが拒絶され退場する42話の内容は&bold(){&color(red){1話から決まっていた}}との事。
つまり病気をモチーフにする以上、和解せず全員殲滅する路線は初めから決まっていた訳であり、コロナ禍を抜きにしても脚本変更で生き残る事も難しかったようだ((とはいえ、スタッフにも思うところがあったのか一時期はシンドイーネくらいは生かそうかとは思っていた模様))。
映画版に登場するエゴエゴはビョーゲンズの細胞から生み出されたと言われているが、自然や生命を蝕む本能はなく、ビョーゲンズとは別種の存在と見なされ、和解や改心の余地が与えられて生き残った(映画の脚本は金月龍之介氏)。
科学者の我修院サレナ博士がエゴエゴを生み出す時に自然や生命を蝕む危険な性質をなくさせたのかと思われる(現実でも、ウイルスの性質を利用し人間の役に立てる研究は行われている)。
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追記・修正ナノ〜♪ .(←このへんにいます)
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