&font(#6495ED){登録日}:2018/03/05 Mon 00:54:30 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 106 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){ &font(b,blue){現在この項目は[[【提案所】肥大化項目記述独立・簡約化等議論所>http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17534/1486515419/]]において、&br()記述の独立・簡約化の議論対象となっています。本項目に詳しい方のアイディアを募っています。} } ---- #center(){ &bold(){&size(40px){&color(gold){筋肉はゴリラ!}}} &bold(){&size(40px){&color(blue){牙は狼!}}} &bold(){&size(40px){&color(red){燃える瞳は原始の炎!}}} &bold(){&size(50px){二メートル二十の}} #center(){&bold(){&size(50px){全身に}}} &bold(){&size(50px){闘争エネルギーが}} &bold(){&size(50px){みたされていた!}} } #center(){ &bold(){&size(60px){&color(gold,black){バイオレンス}}} &bold(){&size(60px){&color(gold,black){ジャック}}} } #contents() *【概要】 &bold(){『バイオレンスジャック』}は永井 豪の漫画作品。 前年(1972年)に終了した『[[デビルマン>デビルマン(漫画)]]』から続くテンションを引きずった衝撃的なバイオレンス作品で、後に月刊誌、更には青年誌に掲載を移したことで、エロスも極まった作風となった。 &bold(){&color(red){※耐性の無い人は見ない方がいいレベル。}} また、本作最大のトピックスは『[[マジンガーZ>マジンガーZ(漫画)]]』や『キューティーハニー』といった、&bold(){他の永井豪作品のキャラクターが登場してくる}こと。 凡て自作であることや、改変されているとはいえ、他の漫画の主人公やヒロインが&bold(){惨たらしく殺されたり、凌辱される様}は衝撃的の一言。 『あばしり一家』や『ドロロンえん魔くん』の様に、元がギャグ漫画やメルヘン調の作品でも&bold(){バイオレンス改変}を受けて、悲劇的なバックボーンを背負わされたり、邪悪な笑みを浮かべて登場してくる。 後述のように、本作は&bold(){&ruby(・・・・・・){凡るジャンル}}に於ける&bold(){[[Post apocalypse(文明崩壊系)>ポストアポカリプス]]}((絶滅後の世紀末な世界))を示した、世界でも初めての作品であるともされる。 これらの要素から&bold(){『スーパー豪ちゃん大戦』や『スーパー永井大戦』…etc.}と呼ばれることも。 1973年から1974年まで『[[週刊少年マガジン]]』に約1年間連載されたのを皮切りに、 休止期間を経て『月刊少年マガジン』に1977年から1978年まで約2年間に渡り掲載されて一旦終了。 その後、[[出版社を変えて>移籍連載]]『週刊漫画ゴラク』にて1983年から1990年まで、約6年半に渡り連載されて、初登場から実に17年を掛けて完結された。 傑作として名高いのは永井がバイオレンスをすっかりと持ち味とし((1970年代後半までは結局バイオレンスに雪崩れていってもギャグ漫画もまだ多かった。))、画力も磨かれた時期に描かれたゴラク版だが、ストーリーはちゃんとマガジン版からの続きとなっており、世界観にも殆ど齟齬は無い。((ただし、連載途中の方針転換により予告と変えられた箇所が見受けられる。)) 記憶に残る傑作を多数残してきた永井にとっても、休載期間や出版社の変更を挟みつつも最も長期間に渡り連載された作品であり、永井作品としてはマガジン版7巻、ゴラク版31巻と単行本の数も最長となる。 1996年に中央公論社から完全版と称してマガジン版とゴラク版を合わせた形態が全18巻で発売。 1998年には同じ内容が文庫版としても纏められている。 2019年7月からゴマブックスでの[[コンビニ]]本まで発刊している。 また、作品自体はゴラク版の時点で完結しているものの、2006年から『週刊コミックパンチ』にて、外伝的作品の『新バイオレンスジャック』が不定期連載され、2巻が発売されている。 この他、1986年に『ハーレムボンバー』((ちな人名である。))、1988年に『地獄街』、1990年に『ヘルズウインド』として、OVA化も果たしている。 『ハーレムボンバー』はオリジナルストーリーで、大地震の発生理由を宇宙から降り注いだ隕石とするなど、アニメのみの独自設定がある。 時代もあってかアニメ版『[[北斗の拳]]』の影響も見られるような、原作とも雰囲気が違う部分もあるが、同じく破壊や殺人、[[レイプ]]などを含む過激な内容の為に成人指定作品となっている。 主人公のジャック役は制作順に[[玄田哲章]]、小林清志、[[石塚運昇]]が演じており、石塚は翌91年に発売された『CBキャラ永井豪ワールド』でもジャックを演じている。 永井豪のバイオレンス系作品の&bold(){文字通りの集大成}であるために、本作の強烈なイメージが後代に与えた影響も大きく、近年の永井豪ワールドを元にした作品の中でも『[[真マジンガー 衝撃! Z編]]』や『[[マジンカイザーSKL>マジンカイザーSKL(OVA)]]』などでも、本作に由来するキャラクターやモチーフが登場している。 *【作品解説と歴史】 #openclose(show=以下、ネタバレ箇所は折り畳み。){ 永井が白土三平の『忍者武芸帳』の世界観に憧れ、自身でも戦国時代をテーマとした乱世物を描きたいと願ったのだが、 当時の少年誌では戦国物の企画を通すことが難しかったことから、現代の大災害による破壊を、戦国時代の焼け野原に仮託して重ね合わせることで描いたのが発端となった。 この為、初期のエピソードには戦国乱世を舞台とした作品を彷彿とさせる場面や構図が多く見受けられる。 また、これには前年に終了した、僅か&bold(){1年程の連載}なれど、描いている永井自身にも大きな負担や霊的な啓示をも与えて強烈な印象を残した『[[デビルマン>デビルマン(漫画)]]』で&bold(){徹底的な破壊}を描いた衝動から、それとは反対に&bold(){破壊からの復興の物語}を描きたかったという思いもあったとの事。 &font(l){……元の木阿弥だったけどな!!!} ……結果的に、本作はこれまでは結末に破壊や滅亡を以て終了とされていた&bold(){“終末もの”}と呼ばれるジャンルに、初めて&bold(){“破壊された世界”}を舞台とした物語を登場させることになった。 &bold(){これによって人類は、たとえ世界が滅んでも生き延びてしまったら地獄が待っているという可能性を突きつけられることになったのである。} 本作の登場した73年は、小松左京の原作の映画『[[日本沈没>日本沈没(映画)]]』が公開されて大ヒット、五島勉による「[[ノストラダムス>ミシェル・ノストラダムス]]の大予言」が発刊されるといったいわゆる終末論ブームが巻き起こっており、また現在では同ジャンルの代表的タイトルとして扱われている『[[北斗の拳]]』や、そのアイディアの元となった豪映画『[[マッドマックス]]』の登場よりも遥かに早く、作家の夢枕獏は永井のイマジネーションを称賛し、完全版の最終巻にて後書きを贈っている。 尤も、作品的には&bold(){永井豪作品の集大成}的な紹介をされることが多く、 本作にも連載途中には反対に『マッドマックス』や『北斗の拳』の様な作品に影響を受けたと思われる箇所も見られる。 因みに、章毎に他の永井作品のキャラクターが姿を変えて登場してくるイメージがあるが、マガジン版当時はオリジナルキャラクターの方が活躍していたし、ゲストキャラクターも元のイメージから大きく逸脱していた。 明確に元の作品も活かした客演となったのは『ガクエン退屈男』の早乙女 門土と身堂 竜馬が初めてで、彼らは本作でも長期に渡る狂言回し、主人公の一人として登場していくこととなった。 ゴラク版以降は、完全に他の永井作品からの客演と&bold(){バイオレンス改変}が定着することとなり、各章にも元の漫画の設定が活かされるようになった。 各章の解説と章毎の登場人物は後述。 また、連載途中には同時期に連載していた『凄ノ王』世界と繋げる予定もあり、同時に終了させる構想もあったようだが断念。 『凄ノ王』の方は、一先ずは&bold(){予定通りに未完として終了}することになった。&font(l){元アシスタントで、共にダイナミックプロを牽引した盟友である[[ケン・イシカワ>石川賢]]に影響された演出だったらしい。} ゴラク版では、他にもほぼ同時期に描かれていた作品までもが登場しており、文字通りに永井作品のダイナミック的な集大成作品としての色を強めていく。 また、本作自体の柱となる本編では主人公にして最大の狂言回しであるバイオレンスジャックと魔王スラムキング、ジャックに見出だされて成長する物語としての主人公とも呼べる逞馬 竜、上記の門土と竜馬といったキャラクター達の物語が立て軸として展開。 衝撃のラストまでのカオスを彩っていく。 尚、作者自身は漠然と『バイオレンスジャック』の結末のシーン=ジャックとスラムキングの決着の場面のイメージは早くから浮かんでいたそうだが、展開や流れについては本人でも予想だにしない方向に流れていったと語っている。 特に、&bold(){ジャックとキングの決着がついても尚、終わらない物語}の、真のラストの展開に向けて、様々な伏線が&bold(){偶然にも回収される結果}となったことには、本人も驚いたりノンキに喜んでいたとのこと。 &font(l){取り敢えず未完にならなくてよかった。} ……しかし、この作品が結末部分で『デビルマン』と繋がったことは、作者本人にとってもよっぽど印象的だったのか、後の『デビルマンレディー』は、本作後に創造された世界の物語である可能性が示唆されている他、虚々実々の内幕漫画『激マン!』デビルマン編のラストも、本作へと繋がることが示唆されて終了するなど、作者の中では完全に『デビルマン』から『バイオレンスジャック』の流れは続き物として認識されている模様である。 ……長い作品内にて、シリアスのみならずギャグ的要素やBL的な怪しい雰囲気まであることについても永井豪作品の集大成と云え、これについてはいつもの作者のキャラクターも「なんの漫画や」とツッコミを入れていたりもする。 } *【物語】 &bold(){……一九七X年九月十日。} 関東一円をマグニチュード八・九の激震が襲った。 この地震を学者達は昭和大震災と名づけたが、人々はこれを&bold(){&color(white,black){関東地獄地震}}と呼んだ。 この[[未曾有]]の大地震は火山噴火をも引き起こし、三週間にも渡る地殻変動の末に活断層にヒビを入れ、関東を孤立させた。 地震は一ヵ月、二ヵ月を経ても関東を揺さぶり続け、止まない余震により近づくことも困難となった関東を[[日本国政府]]は見捨て東京復興を断念した。 ……こうして、荒野と化した関東に生き残った人々は誰も助けてくれる宛も無いままに文字通りの&bold(){無法地帯}で生きることを強いられ、関東は罪を逃れて入り込んできた凶悪な犯罪者も蔓延る、異様な世界へと化してしまうのだった。 ……そして、地震発生から一年の後。 廃墟と化した関東の地に、一人の&bold(){男}が立ち上がろうとしていた。 *【主要登場人物】 ***■バイオレンスジャック #openclose(show=本名 Unknown){ 本作の主人公であり、最大の狂言回し。 &bold(){筋肉はゴリラ!牙は狼!燃える瞳は原始の炎 二メートル二十の全身に闘争エネルギーがみたされていた!} ……と説明される、正体不明の巨人。 身長に関してはナレーションでは二メートル二十だが、目撃証言や状況によっては二メートル五十とも三メートル以上とも言われ、劇中では“救いを求める者の思いや、反対に恐怖を抱いた者の目には実際より大きく見えているのだろう”と分析されたりしている。&font(l){ただし、自重しなくなった後は本当に巨大化してやがったのは秘密だ。} 永井によれば、ジャックという暴力のエネルギーを撒き散らす&bold(){実像の掴めない“巨象”のような存在}に触れた人々が強くなり、関東の覇権を巡り群雄割拠していく物語にするつもり……だったというが、作者も意図せずにジャックと相対した人間が次々と死んでいってしまい、&bold(){あんな展開になっていった}……とのこと。 主にスラムキングの勢力や、それに類する理不尽な暴力に抵抗する人々の前に現れて力を貸すが、その行動には謎が多い。 スラムキングとも敵対はしているが、その存在が関東の未来の為に必要な構成要素であると考えてもいる。 ジャックが動く条件の一つに、関東に強い変革をもたらす強大な魂を持つ人間を見出していることが挙げられるが、それが&bold(){必要な試練}であると思われる場合には敢えて危険を放置して生き残れるか否かを確かめたり、悪に堕ちた場合には容赦なく叩いたり関東から出ていくように仕向けるような行動も見せる。((この為、仲間が殺されたり女性の場合は凌辱されてしまう場合も……早く助けてあげてください。)) また、劇中で男(巨人)のジャックの他に若い女のジャックと子供のジャックも登場してくるが、彼らは間違いなく&bold(){全員がバイオレンスジャック}である。 名前は&bold(){“無い”}らしいが、出現することで望む、望まないに関わらず戦いに巻き込まれることから&ruby(暴力){“バイオレンス”}を呼ぶ男と呼ばれ、更に&bold(){それは…見たこともない巨大なジャックナイフだった…刃わたり四十センチ はば八センチ みねのあつさ一センチ ジャックナイフというよりナタにちかかった}と説明される、&font(l){後のドラゴン殺しみたいな説明の}巨大なジャックナイフを武器とすることから&bold(){“バイオレンスジャック”}の名前で呼ばれ、本人もそう呼ばれることを許容している。((本体である男ジャックは割と曖昧な反応だが、女ジャックと子供ジャックは“バイオレンスジャック”の名を使うことが多い。)) また、終盤には普通の大きさの青年ジャックも登場したが、登場時期が登場時期だけに出番が少なかった。 光り輝く鷲を従者としており、この光り輝く鷲は関東を自由に飛び回っては、ジャックにジャックを必要とする者の声を報せる役目を持つ。 また、光り輝く鷲は、それぞれに女ジャックと子供ジャックにも姿を変える。 三人のジャックは別々の人格を有しているが一心同体でもあり、&bold(){三位一体のジャック}として、変幻自在に姿を変えて戦場を翻弄したこともある。 その戦闘能力は作中でも最強であり、魔王スラムキングと互角。((男ジャックの場合。女ジャックと子供ジャックは若干戦闘能力が劣ると思われる。)) スラムキングとは物語中で幾度もぶつかっているが、上記の様にスラムキングもまた関東に必要な存在であり、本当に&bold(){スラムキングを倒すのは自分ではない}としていたこともあり、最後の対決までは決着が付かないままだった。 血を流すなど、基本的には異常な巨体と身体能力を誇るだけの人間として描写されているが、天変地異が味方についたり、本当の窮地になると肉体の一部を失っても瞬時に再生したり、凄ノ王をも凌ぐ精神エネルギーを放ったりと、&bold(){底知れぬ力}を秘めている。&font(l){中盤あたりから、ピンチになると無限の力を生むイマジネーションの力を解放し始めてチートさが増した。} ……正体は後述。 } ***■スラムキング #openclose(show=本名 銅磨 高虎){ 崩壊後の関東を圧倒的な力で支配する存在であり、その偉容から&bold(){“魔王”}と呼ばれる。 配下としてガソリンなどが満足に手に入れられなくなった時代に合わせて鍛え上げた、戦国時代の騎馬武者に準えた部隊を持ち、その行軍の様が竜が地を這うように見えることから&bold(){ドラゴン騎馬軍団}と呼ばれている。 ドラゴンには幾つかの部隊の種類があるが、詳細は後述を参照。 基本的にはならず者の集団だが、大地震前の様々な方面のプロフェッショナルが集められた特殊な部隊があったり、生きるために就職して隊員になった者も相当な数が居る模様。 スラムキングの年齢は意外に若く、物語の開始当初で三十歳と少し位。 &bold(){身長二メートル。鎧を含めた体重は三百キロ以上}という、規格外の怪物であり、重火器類で武装した配下の最強部隊&bold(){ドラゴン重騎馬軍団}をも寄せ付けなかった、現代科学の生んだ怪物“アイアンカイザー”をも&bold(){単身で撃破した}程。 戦闘能力はジャックと互角で劇中最強。 ジャックとは幾度も対決したが決着は最後の戦いまで付かず、&bold(){二人の決着がついても尚、物語は終わろうとしなかった}。 武器として、生家である信州の名門で武家でもあった銅磨家に伝わる、馬上の武者を&bold(){馬ごと切り伏せる}目的で作られた刀身二メートルにも及ぶ大太刀の&bold(){“斬馬刀”}を用いている。 普通なら重すぎて誰にも扱えない“それ”を、スラムキングは&bold(){軽すぎる}という理由で、柄も鋼鉄にすることで漸く手に馴染ませている。 その切れ味はキングの怪力と腕もあるのか、鋼鉄をも易々と断ち切る程。 ジャックとの戦いの度にへし折られていたが、何本もあるのか打ち直しているのかは不明だが、次の戦いには再生していた。 刀を持っているのは常に同じ従者であり、物語の最初から最後までキングに仕えていた忠義者。 身体を覆う甲冑も&bold(){強すぎる筋肉の力が内側に向かない為に作られた特別製}の物で、厚さ一センチの鉄板で作られている為に重火器による攻撃すら受け付けない。&font(l){兜のドクロがちょっとカワイイ} それ程の重さの鎧を着ていても十メートルも飛び上がったり、体操選手のようなスピードで動くことも出来るが、&bold(){鎧が破壊されると途端に筋肉が己を締め付ける}ことになるので、それが弱点といえば弱点。((破壊できるのはジャックぐらいのものだが。)) 銅磨家の現当主であり、莫大な資産を元に、更にビジネスを推し進めたのか、日本はおろか世界を影から牛耳れる程の経済力を持つ。 しかし、自らは敢えて乱世と化した関東に留まり、暴力と支配を拡げることを生き甲斐としている。 自らに逆らったという理由だけで経営するレストランで働いていた若いボーイとメイドを捕らえて&bold(){人犬}に改造する等、正に&bold(){悪魔の化身}とも呼ぶべき&bold(){邪悪の持ち主}として描かれている。 長女はジャンヌ、長男はズバ蛮で、それぞれにスラムキングの呪われた資質を引き継いでしまっている。 出生は異常。詳細は後述のエピソードに譲るが、スラムキング=銅磨 高虎は生まれついての異常筋肉の持ち主で、生まれた時には自ら母親の腹を割いて外に出たと云う。 その後は、自らの強力な筋肉により己が破壊されるのを防ぐ為に重い甲冑を付けさせられ、土蔵に十頭の巨象でも引きちぎれない鎖に繋がれて育てられる。 その為、顔面の皮膚などは鎧と筋肉に挟まれ退化した末に失われてしまっており、筋組織が剥き出しになったグロテスクな顔が素顔である。 仮面から覗くツルツルとした皮膚は仮面に誂えられたゴムやセルロイドの作り物であり、少年臭い顔をしているのは意外な若さばかりでなく、それも理由かもしれない。 怪物として祖父である先代の銅磨家当主銅磨 陣内にも恐れられ、上記の様な非人間的な育てられかたをしていた高虎だったが、18歳の時に世話役として選ばれた、若く美しい家庭教師の秋葉 優子の教育により、初めて人間としての感情を知ると、元々の優れた知性を発揮して短期間で当たり前の人間の様に喋れるようになる。 ……しかし、優子は高虎への献身的な調教を盗み見ていた義弟の銅磨 高次に犯されてしまい、本人も気づかないままに女の性を呼び起こされてしまっていた。 教育の結果として、死ぬ直前の陣内に願い出て高虎を解放させることを許された優子だが、情欲に駈られて高次の部屋を訪れ、まぐわっていた所を解き放たれた高虎に目撃され、愛する者に裏切られたことを知った高虎は哀しみと怒りによって高次もろとも優子を殺害……&bold(){“&ruby(魔王){スラムキング}”}と化してしまうのだった。 その後は、銅磨家当主として経済界に進出する一方で、フランス人形に似ていた仏人の美人歌手を騙して嫁入りさせると縛り上げて監禁し、無理矢理に犯して子供を生ませ、最後には虐待の末に子供達の前で焼き殺すなどの残忍な性癖を発揮するようになる。 数々の敵を撃破し、関東で並べ立てる者など居ない筈の存在であったが、ジャックのみは唯一にして最大の敵であり、後にはジャックにより目覚めさせられた逞馬 竜を初めとした新時代の英雄や、その仲間達によって遂に本拠地である魔王城を落とされることになる。……しかし。 因みに、キャラクターの元ネタは本作の連載直前辺りにデザインした『[[グレートマジンガー>グレートマジンガー(アニメ)]]』の暗黒大将軍。 デザイン時に&bold(){鋼鉄の重い甲冑姿の武人}という強烈なイメージが永井の中に残ったのが理由だとのこと。 ……正体は後述。 } ***■スラムクイーン #openclose(show=本名 日野 火美子){ スラムキングの愛人にして、“魔王”による恐怖の支配を象徴する“魔女”でもある。 スラムクイーンと呼ばれる存在は全部で十三人居る設定だが、基本的には超能力者であり予知能力を持つ巫女としてキングに仕える日野火美子のみがスラムクイーンとして登場していた。 スラムクイーンの基本ユニフォームはシルクハットにジャケットを羽織った、胸の谷間が強調された、肉体の線がハッキリと出たコスチュームで、これは&bold(){キングの趣味}とのこと。((劇中でも言われているが宝塚が元ネタらしい。)) 美しいだけではなく、各々がキングにより見出だされた一流の殺し屋としての資質を持っており、火美子の場合はワイヤーの様に長く伸ばした、指先の動きだけで自在に操れる針を武器としている。 火美子に関してはキングからの信頼も篤く、勝手に軍を動かしても理由さえ判れば不問とされる程。 当初は予知能力をジャックに乱されるなど苦手意識があったが、後にはある程度ならジャックの出現を予知出来るようになるなど、ジャック側からも強敵と認識されるまでになった。 火美子はキングへ敵対する者達についても、ある意味で理解を示しているが……? その、&bold(){意外な過去}については終盤になって明かされた。 『マジンカイザーSKL』のヒミコのオリジナルである。((この為、仕えているガランはスラムキングが元ネタと思われる。)) } ***■人犬 #openclose(show=スラムキングのペット){ スラムキングに逆らった罪により捕らえられ、外科手術によって四肢を切断されて杭を嵌められ、更には舌を抜かれて犬とされた人間。&font(l){現在ならアイディアだけで発禁物である。} キングの愛玩と虐待用のペットであり、気紛れに傷つけられたり、闘犬と闘わされたり、犯されたりといった辱しめを受けている。&font(l){一方でキング自ら散歩に連れていっている。マメだ。} いきなり『デビルマン』の人気キャラクターである飛鳥 了と牧村 美樹に対して残酷過ぎる仕打ちをしているが、作者によれば&bold(){“スラムキングの残酷さを際立たせる為の犠牲者}として選択しただけで、特別な意図は&font(b){“無かった”}とのこと……。&font(l){美樹ちゃんは前年にバラバラにされたばっかなのに大変である。} 逞馬 竜によれば、この二人以前にも“人犬”は居たらしいのだが、この二人は劇中の十年近くもの時間経過にも関わらず、キングに虐待されながらも生かされ続けていた。 何があったのかは最初から語られこそしていたが、詳細な過去については終盤のハニー達の登場編にてエピソード化。 因みに、本作でも[[飛鳥了]]はあっさりと殺される&bold(){“予定”}だったらしい。 } *【各章の物語】 ※並びは完全版の収録順に従う為、発表、掲載順とは異なります。 **■東京滅亡編/関東スラム街編 #openclose(show=その時、非常階段は非情階段と化した!){ 一九七X年。九月十日。関東を襲った未曾有の大地震により、首都東京は壊滅。 関東の広範な地域も他の地域と断絶した。 しかし、人外魔境と化した関東にも、その地に残り生き残ろうとする人々が居た。 ……大地震から一年。 破壊された関東の土から立ち上がった天を衝くような巨人は、浮浪児達を率いる少年、逞馬 竜と出会う。 そして、この出会いこそが後に多くの人のの運命を巻き込みながら繰り広げられる、関東の未来を決める物語の最初のうねりを生むのであった。 ※『バイオレンスジャック』のプロローグとなる物語で、シリーズ全体の最重要登場人物の一人である逞馬 竜が、如何に地獄地震から生き残り、浮浪児達のリーダーになるか、までを描く。 幸福だった逞馬家の様子を中心に描かれる作者入魂の大震災の場面は、単なるプロローグに留まらない程の迫力で、&bold(){この異常な世界の成り立ちと凄惨な物語が繰り広げられる理由}に説得力を持たせている。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■逞馬 竜} 震災直後の年齢は十一歳。 『デビルマン』宜しく、大地震の場面では[[読者に語りかけてくる>メタ発言]]。 名前だけは立派だが、女系家族に生まれ、姉達や母親に甘やかされて育ったひ弱な都会っ子だった。 しかし、大地震から偶然から生き延び、更には最愛の姉 ユリ子に会うために自力で巨大な炎を乗り越えた辺りから大きな運命を味方につけていくことになる。 ユリ子と死別した後でたった一人となるも、ユリ子の最後の姿と言葉を受けて自分が誰かを守れる強さを持つことを決意し、自分より小さなブンタと出会い、彼を拾ったあたりから意識に変化が出始める。 それからも他の子供達と出会い、仲間を増やしていき、やがては浮浪児グループの一つのリーダーとなる。 自分達が獲ったハゼを力づくで奪っていた不良青年グループに逆らったことで痛めつけられるが、そこに現れたバイオレンスジャックにより救われる。 &bold(){……この時、ジャックは逞馬のみを見つめていた。} 当所は、自分達を助けてくれたジャックに無邪気にはしゃいでいたが、“腹一杯食わせてやる”と言うジャックに関東スラム街のレストランに連れていかれ、実際に豪華な食事にありつくが、&bold(){割り勘}と称したジャックにより、店を守る用心棒達と対決させられる羽目に陥る。 大体はジャックが倒したものの、&bold(){この時に逞馬は初めて人を殺すこと}になった。 その後は、スラムキングに逆らったことでスラム街の周囲に住む浮浪児達が狙われる危険を他のグループに訴えるも、逆にこうなった責任を他のグループに問われ、仲間達がリンチを受ける。 ピンチの中で機転を働かせ、そもそもは&bold(){ジャックが原因}であることを示し、流石にジャック相手では子供達ではリンチ出来ないという現実を示しておいてから、ジャックと共にキングから&bold(){浮浪児皆殺し}の為に送り込まれた外道会と全員で戦う道を選ばせることに成功する。 そして、対決の場では大地震をも味方につけたジャックにより外道会は蹴散らされ、逞馬達も残ったヤクザを犠牲を出しながらも皆殺しにして平和を勝ち取った。 ……かに見えたが、&bold(){ジャックは接触したものが破滅するバイオレンスジャックのジンクス}を破り、平和を勝ち取ったと思い込んでいた逞馬の願いも空しく&bold(){自分からスラムキングに戦いを挑み、それも勝てた勝負を捨てて、キングに止めを刺さずに立ち去るという暴挙}に出る。 怒り心頭のキングは、精鋭の&bold(){暗黒騎馬武者軍団“ドラゴン”}を呼び寄せ、浮浪児達が籠る震災砦へ向かわせる。 この事態を呼び込んだ当のジャックは、自分への伝言を残して既に立ち去っていたと云うことを聞いて怒りに震える逞馬だったが、同時にジャックが自分の命を救った意味を考える中で、生き延びるために知恵を絞って、砦の廃車の山を利用した罠を仲間達と共に仕掛ける。 そして、これを利用してドラゴンを撃退させることに成功。 報告を聞いたスラムキングがドラゴンの名誉を守る為にジャックの不在を理由に追撃を諦めたことから、事実上の勝利を勝ち取ることになる。 この後は、勇気と機転を認められて団結した浮浪児達の親分に選ばれる。 そして、成長と共に仲間達を鍛え上げて、大人をも従えて一大軍団を築き上げていくことになるのだった。 ドラゴンへの勝利以降、自分がジャックに選ばれた意味を正しく理解し、後にジャックと再会した時には余裕を見せつつ協力するなど、ジャックの望む男に成っていく。 物語の要所要所に登場し、青年となってからはスラムキングの軍勢の最大の敵となった関東の英雄の中の英雄。 終盤の活躍は後述。 &font(b){■逞馬 ユリ子} 逞馬の下の姉で、女子高生だった。 逞馬が最も甘えていた、じゃじゃ馬ながら&font(l){健康的でエロい}優しいお姉ちゃんで、ユリ子も弟に対しては過保護な所も。 大地震後、家族の無事を諦めて学校の仲間達と逃げていたが、自分を追って炎を乗り越えてきた弟と再会。 その中で、災害の中で人を守りつつも生き抜く強さを弟に示していく。 最後は火山の噴火に巻き込まれ、降り注ぐ火山弾で好きだった先生や、仲間達が死んでいく中で自らは弟に覆い被さり、火山弾で体中を貫かれながらも弟を守り切り、炎に包まれて消えていった。 その死は、甘えん坊だった逞馬の意識を変え、上記のような乱世の英雄へと変えていくキッカケとなった。 &font(b){■ゴロ} 長身で帽子を被った男子。 大地震前は番長の腰巾着として逞馬をいじめていたが、大地震後に再会してグループの一員となる。 当初は大地震前と同じく弱いものいじめをしたり、逞馬に憎まれ口を叩いたりしていたが、外道会との決戦時には気弱な本性をさらけ出してしまう。 生き残った後は本当は弱い存在だった自分を見つめ直し、真に逞馬をリーダーとして認めると、弱いものいじめも止めて後々まで彼を支える一人となる。 &font(b){■順子} 逞馬グループの女子で手先が器用。 廃材からまともな武器を作り出すなど、何が必要なのかを見極められる能力を持ち、弓矢も得意。 成長してからも軍の食事係を担当するなど、長年に渡り女房役として逞馬を支えていく。 &font(b){■ブンタ} 幼い子供で、天涯孤独となった逞馬が初めて拾った存在。 幼いゆえに、自分の身に起きた不幸の中でも明るさを失わなかったマスコット的存在。 当初はゴロに邪魔にされたりしていたが、銃を持ったヤクザと一騎討ちとなった逞馬のピンチをパチンコで救うなど、小さいながらも一丁前の勇気の持ち主である。 後に、少年ながら逞馬軍の戦士として成長する。 主役編は後述。 &font(b){■新平} 逞馬グループの一人で弓矢の名手。 &font(b){■黒部} 元は逞馬と同じく、別の浮浪児グループを率いていたリーダーだった。 顔に斜めに入った古傷がある。 頭の回転が早く、やるせない怒りから逞馬達のリンチにも加担していたが、原因が逞馬達に無いことをちゃんと理解しており、生きる為の戦いを訴える逞馬に賛同して、全滅を避けるべく共に立ち向かう為の手筈を整えた。 外道会との戦いに勝利した時点で逸早く逞馬をリーダーと認め、ドラゴンへの勝利で正式に逞馬を親分とすると、参謀役として彼を後々まで支えていくことになる。 &font(b){■外道会} 関東スラム街に拠点を置く、日本中のヤクザ組織から追い出された鼻摘み者達が集まって作り上げた、仁義無用の&bold(){外道ヤクザ}集団。&font(l){と言いつつも割と普通なのはご愛敬。} スラムキングの刺客として、ジャックと浮浪児全員の始末を目論んで人質と重火器を用意して震災砦に向かうが、突然の大地震をも味方につけ、人質も通用しないジャックに、アニキを含む多数の組員が殺され、恐怖から逃げだした組員達も逞馬達により始末された。 &font(b){■用心棒/荒くれ者達} 外道会かどうかは不明だが、関東スラム街に屯してスラムキングの仕事のおこぼれに預かっている殺し屋や裏家業の人間達。 レストランで無銭飲食をしたジャック達に&bold(){支払い}をして貰いに行くが、&bold(){過剰な精算}を受けとる羽目になる。 生き残った者も多数いたが、報告を聞いて訪れたスラムキングの目の前で、スラムクイーン(火美子)の粛清を受けて殺された。 用心棒と荒くれ者の一部は、後に『真マジンガー』の“くろがね屋”の面々の元ネタになっている。 &font(b){■オモライくん達} コジキ漫画『オモライくん』の主人公達。 原作通りの姿からもわかるように、完全なゲストでギャグ要員。 展開がシリアスな為に誰にも相手にされず、メタなことを言っていた。 } **■地獄の風編 #openclose(show=かならず見つけだしてあたしのドライバーテクニックでひとりのこらず殺してやる){ 大地震前の東京で、悪名高き暴走集団“地獄の風”に煽られた末に事故を起こし、命を失った恋人、鉄也の敵を討つべく、その姿を追い求める復讐の女ライダー 炎 ジュン。 そして、幼き日の天馬 三郎とジャックの出会いの物語。 &font(l){『グレートマジンガー』や『魔王ダンテ』のキャラクターが登場してくるものの、原作は完全に無視されている。} &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■炎 ジュン} ある夜、気晴らしに&bold(){恋人の鉄也}にドライブに連れていってもらっていたが、ジュンが&bold(){ハクイスケ}(死語)であった為に“地獄の風”に追われることに。 それによって鉄也を失ったことから自ら復讐を誓い、大震災を越え、美しかった顔に大きな傷を残しても尚“地獄の風”を追い求めていた。 そして、遂に“地獄の風”がドヤ街を襲っている場面に遭遇。 爆弾の使用やジャックの出現もあり追い詰めることに成功するが、先行し過ぎたのが仇となり、罠に嵌められて捕らえられ&bold(){SM紛いの拷問}を受ける。 絶体絶命のピンチの中、勇気ある人々の助力を得て&font(l){合格とばかりに}復活したジャックによって命を救われ、そのままジャックによって“地獄の風”も壊滅させられ、遂に復讐を遂げることになった。 この後は関東を出る決心をするも、その前にジャックへの借りを返すべく姿を消した彼の行方を追っていた。 後の活躍は後述。 『地獄の風』は90年にOVA化されているが、ジュンの容姿は『グレートマジンガー』から大きく変えられている。 &font(b){■[[鉄也>剣鉄也]]} &bold(){ジュンの恋人(故人)。} 高級スポーツカーにハクイスケを乗せているのを生意気がられ“地獄の風”に追われる。 腕に自信があったらしく追跡を振り切ろうとするが、予想以上の腕を持つ“地獄の風”の追跡から逃れられず、ガードレールへの激突を回避しようとしたのも阻まれ、遂には首都高から愛車ごと落下。 ジュンは地上スレスレで車外に投げ出されて無事だったものの、鉄也はそのまま愛車と共に炎に巻かれて死亡してしまった。&font(l){グレートさえあれば……} 名字が“剣”かどうかは不明。 『Zマジンガー』や『[[マジンガーZ /INFINITY>劇場版 マジンガーZ / INFINITY]]』に先駆ける恋人設定の鉄也&ジュンの結末は哀しいものであったのだ。 ちなみに、上記OVA版では全く別の容姿の優男になっており、事故死ではなく&bold(){捕まった末にチェーンソーで生きながらバラバラにされる}という最期を迎えており、その後でジュンも漫画では自重されていたレイプをされてしまうなど、&bold(){もっとヒドい結末}を迎えている。 &font(b){■&ruby(ヘルスウインド){地獄の風}} リーダーは黒覆面の“不死身のダンテ”だが&bold(){&ruby(・・・・・){普通の人間}}。 大地震前から悪名を轟かせていた極悪バイカー集団で、目ざとく助手席に&bold(){ハクイスケ}を乗せていた鉄也を追い回し、暴走&危険運転の末に事故死させた外道共で、警察も簡単には手が出せなかった。 大地震後は見事な&bold(){ヒャッハー集団}と化し、破壊と略奪と強姦の限りを尽くす。 三郎の住むドヤ街(集落)を襲い、けい子先生を拐うが、追いついたジュンと、何かに呼ばれるようにして出現したジャックの攻撃を受けることになる。 何とかジャックを倒し、追ってきたジュンを罠を仕掛けて捕らえて拷問にかけることに成功するが、三郎やジュンの姿に&bold(){試験には合格した}、とばかりに復活したジャックにより、完膚なきまでに&bold(){ゴキブリ相手のごとく叩き潰される}ことになる。&font(l){ザマァ} ジャック曰く「ただの目障りなゴキブリ」らしく、強者としても指導者としても落第だった模様。 &font(b){■天馬 三郎} 通称 サブちゃん ドヤ街に住む正義感の強い丸顔の少年で、けいこ先生が大好き。 幼いながらジャックの強さに触れ、そして日和見に走ろうとした大人を叱責する勇気を見せたことでジャックに認められる。 ラストにて&bold(){後に逞馬 竜と雌雄を決する運命にある男}と語られるなど、本作の重要人物の一人。 詳細は後述。 } **■激闘!門土編 #openclose(show=早乙女 門土が!いま いくからな~~~っ!){ 一九XX年。 とつじょひろがった学生運動で名を馳せた闘士であり、警官殺しで追われる早乙女 門土は、竹馬の友である身堂 竜馬に誘われ極左テロ集団“神の牙”の指導者として迎え入れられる。 &font(l){思想はともかく、}竜馬と共に大暴れするのを楽しんでいた門土だったが、狭まっていく包囲網により“神の牙”は壊滅。 逃亡していた門土と竜馬も捕らえられて投獄される。 しかし、大地震により無法地帯と化した関東の噂を聞いた二人は死刑の直前に脱走。 そして、今や隔絶された地となった関東に泳ぎついた二人の前に“巨人”が現れる……。 ※『[[ガクエン退屈男]]』の主人公である門土と竜馬が登場。本作では初の本格的な原作を活かしつつも改変されたキャラクターであり、二人は後の物語に於いても主人公、狂言回しとして登場して行く。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■早乙女 門土} 名の知られた学生運動の闘士。 警官殺しの容疑をかけられ逃げる中で竜馬に救われ、極左テロ集団“神の牙”の指導者として迎え入れられると、リーダーとして数々の重大事件を引き起こす。 暴れるのが目的で、自由が得られる以外の政治的思想は無いとも思われる超危険人物で、テロへの協力も竜馬の存在が大きかった。 &font(b){■身堂 竜馬} 門土に匹敵する革命の闘士。 女性の様に美しい顔をしており、門土を救った時のように、その美貌を活かして女装したりもするが、一応は自分の顔にコンプレックスがあるらしく、これが肉体を鍛えたり、テロをしている理由の一つと思われる。&font(l){でも仕草がかわいい。} 門土と共に関東へと逃げ延びるが……。 &font(b){■バイオレンスジャック} 関東へと泳ぎつき、スカウトの為に接触してきた関東羅刹組のヤクザを苦もなく退けた門土と竜馬の前に現れる。 二人の強力な魂に興味は持ったが、態度を見て試すことを決意。 地震で死んだ者達の記憶の迷宮に意識を閉じ込めると、繰り返される大地震の悪夢にうなされ続ける二人に対して&bold(){“地獄地震で死んでいった怨霊たちが関東に生きる資格がないと言っている”}として、関東から出ていくように言うが……。 女ジャックと子供ジャックは、このエピソードのラストにて初登場。 } **■ドラゴンの砦編 #openclose(show=これは一つの可能性 そしてそれは…未来の一つ…){ 荒れ果てた関東を出るのを夢見て、肉体を売ってでもお金を集めるサキとマコのカップルがいた。 ある夜、突然の地震に外に飛び出した二人は囚人服の男達に犯されそうになっていた少女を抱えた大男に遭遇。 大男に乞われて自分たちの住む小屋(売春宿)へと二人を迎えいれたサキとマコだが、そこで娘がスラムキングと並び称される“凄ノ王”朱紗 真悟の娘であることが判明。 更には、手柄を求めて巨大な靴跡を追ってきた殺し屋たちとの戦いにより、大男が関東に名を轟かせはじめたバイオレンスジャックであることを知る。 どうしても金が欲しい二人はジャック騙し、その隙にスラムキングに朱紗の娘=真弓の身柄とジャックの情報を売ろうとする。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■村野 誠(マコ)} 関東から出ていくことを願うカップルの男。 恋人のサキに身体を売らせて金を稼いだり、真弓やジャックとの出会いを利用して金を得ようとするなど、ややモラルに欠けるが悪党にもなれない小市民。 &font(b){■咲子(サキ)} マコの恋人。 肉感的な美女で、自らの肉体を売って金を稼いでいた。 マコと共にドラゴンの砦を訪れ真弓を売ろうとするが、その場で真弓を殺そうとしたスラムキングに異を唱えたことで捕まり、人犬にされそうになる。 &font(b){■朱紗 真弓} 関東でもスラムキングと並び称される力を持つと言われる“凄ノ王”朱紗 真悟の娘という、まだあどけない少女。 レイプされそうになっていた所をジャックに助けられるが、今度はサキとマコにスラムキングに売られて処刑されそうに。 しかし、刺客として差し向けられたドラゴン騎馬軍団を恐慌に陥らせて軍団の馬を奪ったジャックが砦に出現。 ジャックとキングの壮絶な対決が始まり、場に満ちた暴力のプレッシャーに充てられた真弓の中で朱紗の血が覚醒し……。 &font(b){■ハイエナ三兄弟} “ハイエナ”とあだ名される腕利きの殺し屋三人組(本当に兄弟かどうかは不明)。 各々、刀と鈎爪と重りが節々についた金属のロープの様な物を武器にする。 スラムキングも噂を知る程度には有名らしい。 } **■黄金都市編 #openclose(show=いまの顔が門土の本性なら おれ ついていけない…){ かつてのジャックの警告を無視して関東に戻った早乙女 門土と身堂 竜馬は荒野を進んだ果てに、今や&ruby(エルドラド){黄金都市}と呼ばれるようになった池袋へと歩きつく。 そこは、黄金都市の名前の由来たる地下に眠る莫大な数の金塊を巡り、複数のヤクザ組織が睨みを利かせる地……そして、その黄金を守る狂った軍隊&bold(){“黄金の軍隊”}が徘徊する危険地帯であったのだ。 その腕と野心を買われて、関東羅刹組の客分となった門土だったが、黄金の魔力の前に竜馬ですら警戒する程に歪んでいく。 そして、争いの匂いを感じとったかのように出現したバイオレンスジャックは、争いの火種としかならない金塊の山を現在の関東には不要と断じ、再会した逞馬 竜と浮浪児達の力を借りて黄金を門土達の前から消してしまう。 掴みかけた勝利を確実なものとするために、外道へと堕ちた門土はジャックと一騎討ちに望むことを宣言。 策まで講じたことで勝利は確実と思われたが……。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■早乙女 門土} 竜馬と共に関東に戻ると、かつての池袋=黄金都市へ。 そこで、以前スカウトを断るとともにノシた関東羅刹組に再び絡まれるが、兄貴分のクロスに見込まれ、羅刹組の客分として黄金の獲得を依頼される。 しかし、門土の目的は黄金の全てを手に入れることであり、当初は門土なりの理想論を語っていたのだが、因縁あるジャックの出現などを見ている内に血が騒ぎだし、遂には竜馬にすら警戒される程に欲望を剥き出しにして狂っていく。 “黄金の軍隊”の中に正気を保ったままの旧友がいたことも利用し、策謀によって他のヤクザ組織と“黄金の軍隊”を戦わせることに成功。更には“黄金の軍隊”自体も内乱により弱体化させ、遂に勝利を引き寄せたかに見えたが…。 &font(b){■身堂 竜馬} 門土と共に黄金都市に入り、当初は無邪気な野望を胸に黄金の奪取の夢をかたる門土を頼もしく見ていたものの、徐々に黄金の魔力に魅せられ狂っていく門土を警戒するようになっていく。 門土から、竜馬にだけは見限られたくないとの思いを聞いていたことから、外道となった門土を尚も見守ろうとするが、竜馬の悪い予感は最悪の形で現実のものとなってしまった。 そして、結果的に&bold(){門土を殺した}バイオレンスジャックへの深い恨みを抱くことになる。 &font(b){■錦織 つばさ} まだ若く美しい女性ながら、十三代続く名門『関東羅刹組』の看板を受け継ぐ姐さん。 父親(先代組長)は健在だが、組をつばさに譲り&font(l){よりによって}スラムキングに仕えている。 組を任せているクロスの報告を受けて門土と竜馬を客分として迎え入れる。 黄金の奪取の理由として美しい江戸の町の復興の為と語るなど、仁義を重んじる極道としての矜持を持っており、それ故に外道に堕ちた&bold(){門土の裏切り}に対して、最大級のケジメを付けさせることになる。 元は門土と同じく『ガクエン退屈男』のキャラクターで、その時には革命家で怪力ながらも可愛い女子高生だったのだが、本作では和服姿のヤクザの女親分となった。 『真マジンガー』の錦織 つばさは、この『バイオレンスジャック』版の錦織 つばさの方が元ネタ。 &font(b){■クロス} 『関東羅刹組』の若頭で、その名のように顔面に十字に傷が入っている。本名は不詳。 つばさからの信頼も篤い仁義者で、組員からも慕われている。 門土の底知れぬ可能性に賭けて客分として迎え入れ、敵対組織を打ち破った才気に感服もしていたものの、外道となった門土に組を手に入れるために殺されてしまう。 今際に門土をつばさに婿入りさせて組を譲るつもりだったと語り、こんなことをする必要は無かったと語るものの、その思いは全く届かなかった。 『真マジンガー』では“くろがね屋”の番頭となっている。 &font(b){■黄金の軍隊} 大地震の前夜に、ある程度の震災の予測がされていたのか日本銀行の地下から運び出された大量の金塊の護衛の為に召集された自衛隊の部隊。 人目を避ける輸送だった為に、まだ大量に地下金庫に金塊が残った状態で大地震に巻き込まれ倒壊した建物に閉じ込められるも、日頃の訓練の賜物から地上へと脱出。 ……しかし、極限状態に置かれていたからなのか、崩壊した東京を目の当たりにしたからなのか精神に異常をきたした隊員が大勢出た結果、&bold(){地下金庫の黄金を守る本能を持つだけの狂人集団}と化してしまった。 狂人とはいえ訓練された軍人であり、戦車や機関銃などの装備も持つ為に戦闘能力は圧倒的で、黄金の奪取を狙うヤクザ達も手出しが出来なかった。 門土の旧友である坂部により、全員が狂っている訳ではなく、中には正気の隊員も相当数いたことが判明。 これを利用して、門土の策により内部崩壊させられる。 &font(b){■ヤクザ組織} 黄金の奪取を狙う、羅刹組の他、以前にも登場した外道会や千人組、などのヤクザ組織。 千人組はジャックを仲間に引き入れようとするも、ただの外道だったことから組長を殺されてしまう。 最後は門土の策にハメられ、黄金の軍隊の燃料が切れたという嘘を信じ込まされて特攻紛いの決戦に挑まさられ、残った残党も羅刹組に狩られて全滅。 &font(b){■逞馬 竜} ジャックとの出会いからわずかの時間しか経ていないが、今や浮浪児達の指導者として絶対の信頼を置かれるようになっていた。 再会の後に無益な争いの種になるだけだとして、今の関東には黄金は不要と考えるジャックの考えを知り、仲間達と共にジャックの指定した場所へと金塊を運び出して爆弾によって地中に埋める。 黒部達に自分たちを裏切ったジャックをどうして信じるのか?と問われ、メタ的な意味でもジャックという存在を理解した考えを初めて示した人物となった。 &font(b){■スラムキング} ジャックと門土の対決の報告とスラムクイーンの予言を聞き、ジャックとの決着の為に近代兵器で武装した最強部隊&bold(){ドラゴン重騎馬軍団}を動かす。 決闘(ロケットランチャーの打ち合い)と、羅刹組を全滅させたダメージにより満身創痍のジャックに襲い掛かるが… } **■関東地獄街編 #openclose(show=地上への脱出を可能にした地下大空洞の希望の道は一瞬に淫獣地獄と化したのだった!){ 大地震によって地下歓楽街に閉じ込められた人々。……限られた空間と限られた食糧を奪い合う『地獄街』と化した閉鎖空間は、今やA地区、B地区、C地区に分かれて各々が牽制し合いながらも自治を保っていたが、いよいよ限界が訪れようとしていた。 そして、地上への脱出を目指すA地区の人間が脱出坑にてジャックと遭遇。 ジャックの出現により『地獄街』崩壊の時が迫る。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■アイラ武藤} C地区のリーダーで、以前は世界的なファッションモデル、デザイナーとして活躍していた。 大地震により閉じ込められた際に、自身や多くの友人達が周囲の男達の獣欲の犠牲となり、命を失った者も出たことからC地区に隠れていた。 ジャック出現の噂を聞き、安全の為にジャックを雇い入れる。 傷つきながらも尚も希望を失わない慈愛に満ちた美しい人であり、外への脱出を目指している。 ジャックに生きる価値があると認められるが…。 その言葉には、単なる暫定的なリーダーという以上の指導者として人に訴えかける力がある。 元ネタは『ゴッドマジンガー』のムー大陸の女王アイラ・ムー。 88年に『地獄街』としてアニメ化。 いつものレイプやバイオレンスに加え、子供の惨殺シーンや虫食といった場面もあるので、更にキツい。 OVAシリーズに共通しているが、他の作品に由来するキャラクターに関しては、元ネタの漫画やアニメとはデザインが大きく変えられている。 &font(b){■リッキー} C地区の自治を担当している元女プロレスラーで、並の男を遥かに凌ぐ体格の持ち主。 元は『電送人バルバー』のキャラクターで、永井の持ちキャラの一人となっている。 『[[マジンカイザー死闘!暗黒大将軍>マジンカイザー死闘!暗黒大将軍(OVA)]]』にも登場。 &font(b){■河森} A地区の自治を担当する元警察官。 理性的で&ruby(・・・){まとも}な人物に見えていたが……。 A地区の欺瞞を象徴するような薄汚い男。 OVA版では存在感が増している一方、狂気を増したキャラクターに。 &font(b){■柴木 太平} 国会議員でA地区の指導者。 アイラによって、かつての蛮行を暴かれた時にはバツの悪い顔をしていた。 &font(b){■倉田} A地区の住人。告げ口デブ。 河森にバカにされていたが、後の展開を見ると倉田も河森にだけは言われたくないだろう。 &font(b){■マッドザウルス} “狂った恐竜”の異名をもつ、B地区を支配する暴走族集団マッドライダーのリーダー。 ジャックにも匹敵する巨体を誇る体重二百キロの怪物。&font(l){どうして日本の世紀末には化け物が生まれるのか。} ジャックの出現によって均衡が崩れた『地獄街』を舞台に暴力の嵐を吹き起こす。 彼と配下の者達には&bold(){人間を食っているという噂}まであるが……。 OVA版では大きく容姿が変えられている。 &font(b){■ブルーキッド} B地区の道化とも呼ぶべき、全身整形のオカマ。&font(l){でも生えてれぅ。}((この他、マッドザウルス配下のヒャッハー共はレイプの場面で獣のような姿になっていたが、イメージなのか本性なのかは不明。後の『デビルマンレディー』のデビルビーストのようなものだったのか?)) OVAでは声が[[堀内賢雄]] } **■疾風ドラゴン編 #openclose(show=二天竜火炎の陣あるのみ!!){ “魔王”スラムキング配下のドラゴン騎馬軍団の最精鋭部隊の一つ、二天疾風隊。 彼らは演習としてある村を襲うが、その途中でバイオレンスジャックに遭遇。 かつての、主君スラムキングとバイオレンスジャックの戦いを聞いていた二天疾風隊は隊を挙げてバイオレンスジャック討伐を決定。 こうして、数日にも渡る“巨人”と“ドラゴン”の激闘が開始されるのであった……。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■疾風の二天} 二天疾風隊の隊長で優れた武将。 このエピソードによって、ドラゴン騎馬軍団が演習と称してあちこちの村(集落)を襲撃しては滅ぼしていることが判明した。 非常に優れた指揮官であり、遭遇したジャックの力を侮らず、力試しの為には躊躇なく副官を駒に使える等の機知にも長ける。 &font(b){■電来の矢太} 部隊の副隊長で、血気盛んで勇猛な戦いぶりから部下にも慕われている。 ジャック出現に際して先陣を切ることを許されるが、二天には思惑があったことまでには頭が回らなかった。 &font(b){■九尾の伝蔵} 部隊の参謀格で冷静な知将。 かつてのジャックとスラムキングの戦いを知っており、更には二天の思惑を察せずとも警戒して余計なことは言わないようにする等、頭の回転が早く二天の信頼も確か。 ジャックが思わぬピンチを迎えたのは伝蔵の判断が見事であったことも大きい。 &font(b){■炎 ジュン} かつて“地獄の風”との戦いでジャックに助けられた女バイカー。 目的を達したことから関東を出る決意をするも、その前に借りを返すべくジャックの行方を探し求めていた。 いつの間にかサイドカーに乗り換えており、窮地のジャックを乗せて包囲網から脱出。 しかし、二天疾風隊の周到な罠に嵌まり、願い虚しく倒れるかと思われたが、イマジネーションの力を解放したジャックに救われ、希望通りに関東の外へと送られるばかりか、戦いによって付いていた顔面に残る古傷をも含めて消してもらい、大地震前のキレイな身体となって戦いの場から退場する。 ……ジャックへの思いを叫ぶも、既にジュンにとって関東は遠い世界となっていた。 } **■関東地獄相撲編 #openclose(show=そ~~じゃ~~!!それがええ!! こぞう!!しあわせになれ~~~い!!){ 大地震後の無法により、鬼畜生の外道と化した鬼川部屋の力士達。 海堂 猛志は力士達に言われるままに毎日の食糧を集めることで、グループの仲間の安全を守ろうとしていた。 しかし、その為に傷ついた仲間の少年を治療すると言っておきながら反故にされ、戯れに殺されたことに怒り心頭に達した猛志な歯向かうも倒され、木に吊るされる。 同じく裸にされて吊るされ、ダーツの的にされた幼なじみの伊藤 るみ共々、殺されそうになる猛志だったが、一陣の風と共に出現した巨人が二人を救い出していた……。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■海堂 猛志} 14歳の勇気ある少年だが、力士達に人質に取られた仲間の安全のために野犬を狩るなど、食糧集めをさせられていた。 父親は人生に強い影響を与える程に立派な人物だったらしく、猛志は夢で父親との思い出や教えを思い出していた。 力なき正義は無力……を地で行くエピソードであり、力士達に逆らったことと、るみと共にジャックに助けられことで残していた仲間の命を奪われ、更には見せしめとして犯されそうになった幼なじみのるみまでもが舌を噛んで死んでしまう。 ……仲間達を埋めている時に再びジャックが出現。 自らの命を報酬にジャックに鬼川部屋の力士共の皆殺しを依頼する。 その後は去り際に“ただしく生きろ”と言い残したジャックの言葉に従い関東を生き抜き、逞馬 竜の軍勢に合流している。 &font(b){■鬼川部屋の力士達} 元はただの力士だったが、大地震の後の無法の中で、暴力を武器に猛志達のような浮浪児を支配して食い物を集めさせるような鬼畜生に身を堕としていた。 元大関で身長2メートル、220キロにも及ぶ鬼王山や関取の鬼熊関をはじめとした巨漢達で、悪知恵も働けば情もなく、弱い仲間を人質に猛志に言うことを聞かせていたばかりか、猛志が消えた時には見せしめとして殺してしまった。 猛志に雇われたジャックとの戦いでは、自分達を遥かに越える怪物であるジャックによって蹂躙。鬼王山すらも余裕で惨殺された。&font(l){ザマァ} } **■死神警察編 #openclose(show=見たのか!? この世に生ある者が見てはならぬ物を!?){ 元は法を守る警察であったものが、大地震後に自らを法として人々を苦しめる地獄の集団と化していた。……人呼んで、死神警察!! 時としてドラゴン騎馬軍団にすら襲い掛かる悪逆な集団の本拠地に入り込み捕らえられた門土と竜馬は、レイプ被害に遭って保護&font(l){という名目で虐待を}されていた娘と共に脱出する。 同じ頃、町の酒場では“バイオレンスジャック”を名乗る女が出現。 歪んだ法の支配する町に&bold(){&ruby(暴力){バイオレンス}}の嵐が吹き起こる……。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■早乙女 門土} 竜馬と共に大きな町があると喜んでやって来たものの、逃げたレイプ犯の代わりに犯人としてでっち上げられ、捕らえられるも被害者を連れて脱出。 死神警察の悪辣な取り調べの場面を見て義憤を燃やす。 &font(b){■身堂 竜馬} 門土と共に捕らえられるも脱出。 しかし、バイオレンスジャック出現の報告もあり差し向けられた追っ手により助けた娘の両親が人質に取られて再び捕まってしまい拷問を受ける。 混乱の中、ドラゴン騎馬軍団が仕返しにくるという出任せを言い縛から逃れるが、死神がやり過ぎていたこともあり、&bold(){このウソは真実のもの}になる。 このエピソードの頃からオカマ度が増し、門土にもモーションをかけるようになるが……? &font(b){■あゆ子} 死神警察に捕らえられていた美しくも薄幸な少女。 門土と竜馬に救われ家に帰ることが出来たが……。 また、門土に想いを寄せていた模様。 容姿は『ハレンチ学園』のアユちゃんと同じであり、後述の『魔王降臨編』では同じ容姿で同じ位に不幸だが別人のアユちゃんが登場している。 &font(b){■女ジャック} 今回はメインで行動。 マントの下は&bold(){ほぼ全裸}であることが判明する。 &font(b){■死神} 死神警察署の所長で、ドクロを模した仮面にアーミーパンツの巨漢。 巨漢でありながら信じられないスピードと身のこなしを誇っており、剣の達人だという元自衛官のドラゴン隊員すら予想だに出来ない剣を操る。 バイオレンスジャックの事を知っており、ジャックを倒す為に死神になったというが……? 配下の警察官達は自分と同じく本物の元警察官も居るが、弟はヤクザだったらしく、その筋の者も混ざっていた。 念願のジャックとの対決では[[人間をやめていること>ディオ・ブランドー]]を悟られるも、ジャックが&bold(){死神となった自分以上の怪物}だと思い知らされることになる。 } **■野獣王編 #openclose(show=アイラをアイラを助けるんだ~~~っ!!キングボンバーっ!!){ 大地震により温泉の出る水脈が破壊され、地熱が異様に上がりジャングルの様になった地帯に、元動物園の飼育係で猛獣を自在に手なずける力を持つ男が居た。 男は自ら野獣王キバラと名乗り、配下と共に蛮行に及んでいた。 そして、大地震から生き延びた華奢だが強い意志を持つ少年が、そのジャングルへと黄金を降りようとしていた。 バイオレンスジャックに覚悟を問われ、それでも先に進む意志を見せた少年の名は響 真吾。 彼はジャングルを彷徨っていた虎と心を通わせ、かつて『地獄街』より脱出した人々が作り上げた理想郷の女王アイラ・ムーの国に守護者として迎え入れられるが、キバラ族の魔の手は着実にムーの国へと伸びていたのだった。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■響 真吾} 女性と見紛うような美しい顔と華奢な身体つきの少年。 大地震前から&bold(){同性から}好奇の目で見られ、大地震後も女に間違われては[[アッー!]]な目に遇うという、人間として最低の境遇にあり、極度の人間不信に陥っていた。 ジャックに脅されつつもジャングルに降りた後にアイラ・ムーを名乗るようになっていたアイラと出会い、彼女を襲おうとした虎を手懐けたことから、その力を頼りにされてムーの国に迎え入れられる。 キバラ族の襲撃により虎を殺され、自身も気を失っていたが、アイラ達が作り上げた守護神キングボンバーへと願う姿を見た、ジャックの化身たる光り輝く鷲が力を与えて一体化。 バイオレンスジャックの姿を顕現させてアイラ救出に向かう。 ※元ネタは『キングボンバ』だが、同じく彫像に魂を宿して一体化する設定から『ゴッドマジンガー』の設定も加えられている(※本作のキングボンバーの像のデザインがキングボンバ+ゴッドマジンガー+バイオレンスジャック)。 &font(b){■アイラ・ムー(アイラ武藤)} かつて『地獄街』から脱出した人々のリーダー、アイラ武藤その人。 破壊された東京で定住出来る場所を求めてジャングルに下り、元小学校を拠点に親を無くした子供達を保護してムーの国と呼ばれる集落を作り上げ、その指導者となっていた。 相変わらず、理想と慈愛に満ちた美しい人だが、その噂を聞き付けたキバラに&font(l){肉体を}狙われる。 &font(b){■キバラ} 猛獣を自在に操る力を持ち、その力を利用してジャングルで勢力を広げる。 &font(l){ワニの頭を被り物にしたお茶目さん。} 彼を頂点とする集団はキバラ族を名乗る蛮族の如き集団となっており、捕らえた人間は容赦なく猛獣の餌にするなど、悪辣の一言。 アイラをはじめとした美しい女達の噂を聞きつけ、ムーの国を襲撃。 その略奪と破壊の様を見た真吾の怒りを引き出してしまい、人喰いの怪物となった猛獣達毎に実体化したキングボンバー=バイオレンスジャックにより滅ばされることになる。 } **■ハイパーグラップル編 #openclose(show=ググ…姿など…根の国 異次元世界のエネルギーをもってすれば自在なのだ!){ 破壊し尽くされた筈の関東の洋上に、幻の如く浮かぶ巨大アクアポリス&bold(){&ruby(未来市){フューチャーシティ}}。 そこは“魔王”スラムキングと関東の覇権を二分する“凄ノ王”朱紗 真悟の治める、あらゆる悪の栄える虚飾の街だった。 その、未来市で行われるルール無用の格闘大会“ハイパーグラップル”への出場を願う若き&bold(){&ruby(格闘士){グラップラー}}が居た。……その名は“アイアンマッスル”鋼 光一! 光一の父、勇次郎は強豪プロレスラーだったが、オーディン・ザ・グレートとの試合で首を破壊されて廃人とされていたのだ。 復讐を誓い、同じくプロレスラーとなった光一だったが大地震により世界が一変。 ……彼は、&bold(){本当に殺し合いを行う}新世界の格闘ショー“ハイパーグラップル”の格闘士となっていた。 追い剥ぎの様な真似事をしながら金を集めていた光一は二人の人物と運命的な出会いを果たす。 一人は名うての女格闘士ファイアー・ビューナス……そして、光一に引かれるようにして姿を見せた“巨人”バイオレンスジャック!! ジャックと組み合った光一の肉体は、巨大なエネルギーの奔流に巻き込まれて変貌を遂げていく。 一方、未来市自体に引き付けられるようにして上陸した早乙女 門土と身堂 竜馬……強い魂を持つ者達の登場により“凄ノ王”の創造した世界に綻びが生じる時、 遂に“凄ノ王”との対決の為にバイオレンスジャックが姿を見せる!! &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■鋼 光一/アイアンマッスル} 若き格闘士。 父親の仇を討つべくプロレスラーとなった後、新たな世界にて格闘士に。 復讐という目的も失い、追い剥ぎの様な真似事までして生きる日々であったが、ジャックとの出会いにより別人の様な身体つきとなりハイパーグラップル本選へ。 まるでジャックが宿ったかのような強さを警戒した朱紗 真悟に刺客を差し向けられるが……。 元ネタは勿論『アイアンマッスル』で、主人公の鋼 光一と主役メカのアイアンマッスルを組み合わせたキャラクターとなっている。 以下の、ハイパーグラップル関係の登場人物も同じく『アイアンマッスル』を元ネタとする人物が多い。 &font(b){■ファイアー・ビューナス} 女格闘士。&font(l){炎 ジュンではない。} 出会った当初は光一よりも大人な態度でからかう位の余裕があったが、ジャックとの出会いを経て別人のようになった光一を見て疑問を抱き、彼の部屋を訪れ、互いに惹かれるままに肉体を重ねる。&font(l){そして、刺客達の余計な介入で肉体をコントロール出来なくなった光一ならぬアイアンマッスルに犯されてしまう。} &font(b){■デビッド・エルマー/サタン・ザ・キッド} ハイパーグラップルの格闘士。 アイアンマッスルに倒された親友ゴーレムの仇を討つべく、崩壊する未来市を前に決戦を挑む。 戦いの前に、光一の父を再起不能にしたオーディンの息子であることが判明する。 &font(b){■早乙女 門土} &font(b){■身堂 竜馬} 相変わらず二人だけで危険な関東を当てもなく進んでいたが、幻のような“未来市”に引かれて街へ。 その、強大な気を危険視されて刺客を差し向けられるが、これを退けた後で刺客を差し向けた張本人である“凄ノ王”朱紗 真悟に呼ばれ面会。 ……そこで、現在の二人の気が一つの状態だと言われ、読者も知りたかったであろう門土生存の理由と、その原因だという竜馬の秘密に迫るが……? &font(b){■朱紗 真悟} イマジネーションのみで無から有をも生み出す力を持つ最強の超能力者で、自らを“錬金術師”と自称している。 その強大な力から、同じ力を持つ神話の[[須佐ノ男命>スサノオノミコト]]に準え&bold(){“凄ノ王”}を名乗り、関東の勢力をスラムキングと二分するまでの存在となっている。 自らの意識を自身が“根の国”と呼ぶマイナスエネルギーに満ちた異次元宇宙とリンクさせることで無限に湧き出る力を使うことが可能で、実は“未来市”も破壊された東京という現実を否定した彼がイマジネーションで創り上げた幻の都市であった。 それ故に、自身を脅かす程の強大な気の持ち主が現れるとイマジネーションのバランスが乱されてしまうようで、光一や門土と竜馬の命を狙ったのもそれが原因であった。 更に、竜馬を自分と同じ“錬金術師”と呼ぶが……? 竜馬との交渉が決裂し、彼らを殺そうとしたところで、自らもイマジネーションの力で&bold(){巨大化}したジャックが上陸。 崩壊してゆく“未来市”を守るぺく対決を挑むが……。 元ネタは勿論『凄ノ王』とその主人公で本来の顔は元の作品と同じ少年である。 また、本作での朱紗一族は娘の真弓や執事の合田を初めとして、彼がイマジネーションで創り上げた幻の一部であるなどの違いがある。 &font(b){■バイオレンスジャック} 増大する“凄ノ王”の負のエネルギーを危険視して出現。 “凄ノ王”にも匹敵するイマジネーションの力を解放して“未来市”を無に帰した。 また、対決の場では“凄ノ王”の力の源を“地獄”と呼ぶなど、世界の根幹に関わる秘密を知っているらしいことが明らかに。((作者の言葉を信じれば中盤に当たるこのエピソードの発表時点ではラストの展開は考えられていなかった筈だが、ジャックと凄ノ王の会話は『バイオレンスジャック』のラストと、それによって纏められた世界の理由とリンクしたように読み取れるものとなっている。)) } **■鉄の城編 #openclose(show=来たぞ!敵は八人 高段者ぞろいだ! 勝てるかZ!!){ 人気プロレスラー転じて、人間の限界を越えた戦闘機械の域にまで自らを高める&bold(){機械道流空手}の創始者となった男&bold(){兜 十蔵}には二人の後継者候補が居た。 一人は、実子でもある&bold(){兜 剣造}。 もう一人は、それに匹敵する実力を持つ&bold(){独田 獄}。 しかし、二人の雌雄を決する前に剣造はニューヨーク支部に出かけたまま行方不明となってしまい、それに陰謀の匂いを感じた十蔵は後継者の件を保留にした。 ……しかし、アフリカのナイロビ支部に誕生した空手の天才が停滞した後継者問題に波乱を生んだ。 その名は&bold(){ジム・マジンガ!!} ナイロビ支部の最高段位&bold(){“Z”}の称号を持つ青年の出現に、十蔵は自らの奥義を伝授し、更には最高称号&bold(){“機械神”}を与え後継者として定めたのだった。 ……しかし、何としても機械道流空手の看板が欲しい独田と腹心の阿修羅達は大地震により無法地帯と化した関東の地に十蔵とZを誘き出し襲撃。 十蔵は命を落とし、Zは失明させられ光を失った。 機械道流空手は独田と阿修羅により奪われたが、それに納得のいかない十蔵の孫 &bold(){兜 甲児}は子供の身でありながら真相を知るべく、支援者達と共に関東に降り立ちZを発見。復讐の機会を待つが、独田と阿修羅もまた自分たちの正統性を示すべく刺客を送り込む。 これに対して、甲児は自らがZの失われた目となって戦うことを決意。 独田一派の放つ&bold(){“機械獣”}に、甲児という光の力を得たZの正拳が突き刺さる!! ※……人気作『[[マジンガーZ>マジンガーZ(アニメ)]]』の&bold(){大胆すぎる改変作}として『バイオレンスジャック』の中でも特に有名なエピソード。 上記のように設定も非常に凝っており、絵の迫力もあってか[[シリアスな笑い]]に留まらない熱さは一見の価値あり。 全エピソードでも最もジャックの影が薄く、かつレイプシーンなども無いため、凄惨な場面こそあるが意外にも普通に読めるエピソードである。 ……尚、余りのやりたい放題ぶりからか作者自身も&font(b){「あ、(今後、どれかのエピソードが題材にするにしても)鉄の城編はアニメ化しなくていいです(笑)」} ……とまで語っている。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■[[兜 甲児>兜甲児]]} 機械道空手創始者 兜 十蔵の孫にして兜 剣造の子。 まだ子供ながら将来の機械道流空手を背負う者としての自覚があり、十蔵の死後に真相を確かめるべく無法地帯と化した関東に降り立ちZを発見。 更に“機械獣”の襲撃に恐れをなして逃げ出した支援者達を後目に関東に残り、Zと共に浮浪児やコジキを保護して空手道場を開くなどバイタリティーがある。 &font(b){■[[ジム・マジンガ>マジンガーZ(機体)]]} 身長二メートルにも及ぶ長身と、高い身体能力から繰り出される超人的な技でナイロビ支部の最高段位&bold(){“Z”}と、機械道流空手の最高称号&bold(){“機械神”}を与えられた天才空手家&bold(){“マジンガーZ”} 兜 十蔵、最後の直弟子として奥義を授けられた男でもある。 独田らの汚い罠に嵌まり十蔵を殺され、自らも光を失うが、甲児をドッキング(肩車)することにより復活。 甲児の的確な指示もあり、機械神としての実力は更に高まっている程である。 ※デザインは後に『[[真マジンガー 衝撃! Z編]]』のピグマン子爵に流用されている。 &font(b){■さやか達} 甲児が道場で世話している浮浪児達。 甲児やさやかより年上らしいのだが、コジキをしていたボス、ヌケ、ムチャもちゃんといる。 全ての戦いの後で、甲児の計らいにより共に関東を脱出することになる。 &font(b){■[[阿修羅>あしゅら男爵]]} 機械道流空手阿修羅道場師範として、道場を任される程の男でありながら独田の腹心として機械道流の乗っ取りに加担した。 ただし、外道仕事であっても空手の決着を第一に考えるような面もあり、機械獣の力に誇りを持っていた原作に近い部分も。 本作では完全な男なのだが、女っぽい顔付きの美形のオッサンで&bold(){やや}オカマ口調。&font(l){空手着にマントが少しマヌケだ。} 前線指揮官として手塩にかけた“機械獣”の戦いを見守る。 &font(b){■機械獣} 怒倉、柄田、五鈍、大万、賀村、出門が登場。 本作での&bold(){“機械獣”}とは、機械道流空手三段以上の高段者に与えられる称号であり、岩石を叩き割るなど、何れも劣らぬ化け物揃いである。 &font(b){■剛金} 独田の協力者として外道仕事を行っているヤクザ。&bold(){虎の敷物}を愛用。 剣造や十蔵襲撃の実行犯であるらしく、独田の依頼を受けて、今また甲児とZを狙う。 関東外道会などとも繋がりがあるようだ。 &font(b){■首なし/[[殺し屋ピグミー>ピグマン子爵(マジンガーZ)]]} 剛金組の殺し屋。 &bold(){頭は取れるが}、長身で端正なロングコートの男で&bold(){“伯爵”}の異名を持つ。 実は、醜い小男がコートの中に隠れており、長い手足は義手と義足の要領で操られていた。 このギミックを利用してZの射殺に成功するも、正体がバレてしまえば敵ではなく、アフロディアとダイアナに呆けなく葬られる。 &font(l){何気に幹部全員出てるのが細かい。} &font(b){■独田 地獄斎} 本名 &bold(){独田 獄} 京都に本拠地を置く機械道流空手地獄館館長で、阿修羅達と協力して、己の野望の為に機械道流空手の乗っ取りを謀った野心家。 剣造と並ぶ程の後継者候補ではあったものの、空手に拘らずに手段は選ばぬ方針には異論もあるようで、阿修羅からも皮肉られている程。 自分の正統性を示す為に甲児とZの抹殺に拘ったが、最後は因果応報の末路を迎えることになった。 &font(b){■兜 剣造} &bold(){サイボーグにもならずに生きていた父ちゃん}。 麻薬を飲まされ身体が動かなくなった所を集団で空手で打たれ、ダメ押しとばかりに車ごと崖に落とされたらしいが、&bold(){それでも生きており}、回復した後に自らを鍛え上げて復讐鬼と化して地獄斎の前に現れる。 &font(l){父ちゃんが異常に頑丈だったことが勝利に繋がったのだ。} &font(b){■アフロディア} &font(b){■ダイアナ} 機械道流空手ニューヨーク支部の人間で剣造の愛弟子。長身の筋肉美女。 護衛にでも付いていたのか、剣造が襲われた際には共に麻薬を飲まされ、打ちのめされる剣造を救うことも出来ないままに同じく車に押し込まれて崖から落とされるが&bold(){生きており}、Zを探しに関東へと入っていた。 途中で遭遇した門土と竜馬から甲児とZのことを聞き、決戦の場に駆けつけるとピグミーと阿修羅を葬った。 &font(b){■兜 十蔵} &font(l){マス・オーヤマというか『空手バカ一代』風の}伝説の空手家。 元プロレスラーで、リアルファイトを追及したいが為にプロレス界を飛び出して機械道流空手を一代で築き上げた。 } **■黒い森編 #openclose(show=セ センセイは オ オレを ウラギッた! ウラギッた~~ッ!!){ ドラゴン鬼面隊がバイオレンスジャックと交戦状態に入った、との報告を聞いたスラムキングは自ら隊を率いて出陣する。 しかし、ジャックはキングの部隊を魔所として知られる“黒の森”に誘い込む。 恐れ戦く部下達を後目にジャックを追って“黒の森”に入り込んだスラムキングが見たのは十数年前の忌まわしい“魔王”誕生の記憶! ジャックが語る“黒の森”は人の心の奥底を映し出す……その人間の恐れや悲しみや怒りを……愛や憎しみを映し出す……と。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■銅磨 陣内} 戦国時代から続く信州の名家銅磨家の先代当主で高虎の祖父。 娘の腹を破って出てきた孫の怪物の部分を恐れるだけでなく、悪魔の部分をも見抜いていた。 死の間際に優子の進言を聞き入れ、諦観しつつも解放を許す。 &font(b){■秋葉 優子} 高虎の家庭教師として呼ばれた美しい女子大生で、まだ19歳ながら妖艶な魅力を放つ。 自らの裸身をも晒け出す教育により、徐々に高虎に力の加減を教え、常識では計れない力を持つ高虎に人間として接する。 その甲斐あって、高虎にまともに会話させることが出来るまでに回復させることに成功するが、その様子を盗み見て横恋慕していた高次に犯されてしまう。 実は妖しい雰囲気とは裏腹に処女であり、高次に乱暴されたことで眠っていた女の性を目覚めさせられてしまう。 それでも平静を装い、教育を終えて高虎を解放させることにも成功するが、ある雷鳴の轟く夜に肉体の疼きに耐えかねて高次の部屋を訪れ肌を重ねていた所を高虎に目撃され、高次と共に身を引き裂かれて殺されることになる。 &font(b){■銅磨 高次} 高虎がまともな人間では無かったことから、跡取りとして迎え入れられた養子。 土蔵の中で繰り広げられる優子と高虎の逢瀬を盗み見ることで狂い、遂には優子を襲って犯してしまう。 &font(b){■銅磨 高虎/スラムキング} ドラゴン鬼面隊がジャックと遭遇したとの報告を聞くと、自ら討伐に立ち上がり“黒の森”に入るが、そこで過去の己の姿と原罪を見ることに……。 } **■魔王降臨編 #openclose(show=このダンテを信ぜよ! 魔王の行く手を阻むものはない!){ 大地震により倒壊したセイント学園は、今や生き残った生徒達が主導で自治を守るセイント砦となり、周囲の住民に施しを与えられる位にまで発展していた。 しかし、その平穏な日々の調和を乱すのは、かつてのセイント学園の教師にして好色の外道教師、ヒゲゴジラこと吉永 団鉄。 それでも、リーダーの山岸と十兵衛が目を光らせていたことで平穏は保たれていたのだが、遂に一線を越えようとした吉永により均衡は崩され、セイント砦に凄惨な破滅の時が訪れる! ※『ハレンチ学園』と『魔王ダンテ』という、とんでもないダイナミック改変を受けた書き下ろしエピソード。 『ハレンチ学園』キャラの凄惨な物語に驚くべきか((因みに、オリジナルも最初のラストは凄惨な全滅エンドだったりする。))、 まともに原作を活かされない『魔王ダンテ』を嘆くべきか。 ……尚、このエピソードで描かれた“魔王”の解釈は『バイオレンスジャック』のラストから、後の『デビルマンレディー』まで使われる共通の設定、モチーフの原点と呼ぶべきものである。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■山岸 八十八} セイント砦の自治を守るリーダー。 十兵衛とは両思いで結ばれた直後にダンテ教団の襲撃を受けて殺されてしまうが、子供ジャックによって復活。 ラストには愛する者を救うべく自らの危険を省みずに第二のダンテになろうとする。 &font(b){■柳生 みつ子(十兵衛)} 柳生家の子孫で剣の達人(だから十兵衛)。 山岸とは想いあっており、オリジナルでは中学生にして妻となっている。 永井作品でも人気のあるヒロインなのだが、吉永の魔の手に……。 &font(b){■アユ} 善良で優しい美少女で、嫌われものの吉永にも施しをしていたのが仇となり吉永に襲われてしまう。 この時は山岸と十兵衛らによって未遂に終わるものの、ボコボコにされた吉永に十兵衛と共に強い執着を残すことになってしまう。 ※この他、生徒達がモブとして登場。 &font(b){■ドラゴン紅竜隊} リーダーの&bold(){紅沙羅}を初め、数人のスラムクイーンをも含む女性のみで結成されたドラゴン騎馬軍団の一つ。 突然、空に浮かんだ魔王ダンテの見せた淫気を放つビジョンに冒され、進んでダンテ教団の軍門に降り性の奴隷となる。 ジャックの出現に際し、ダンテを守るために立ち向かうが全滅させられる。 また、この事で怒り心頭に達したスラムキングを立ち上がらせることになってしまい、ダンテを失った教団は凄惨な皆殺しにあったと考えられる。 &font(b){■吉永 団鉄/魔王ダンテ} ヒゲゴジラとアダ名されるセイント学園の教師だが、好色で裏では若い母親や生徒に手を出してきた外道。 強い相手には無力を装いへりくだるが、その本性は知れ渡っているために余り効果は無い模様。 まともにお零れにすらありつけず、アユの善意によりギリギリで食い繋いでいたにも関わらず、一線を越えようとしたことから完全に見捨てられ、更には教え子であった不良グループに遭遇して因果応報を受けて殺されそうになるも、落ちた崖の先で&bold(){関東の地下に淀んでいた“魔王”の意識}に触れ&bold(){魔王ダンテ}として覚醒。 欲望のままに女を犯しまくり、その淫気に充てられた者や欲望を叶えたい者を率いて&bold(){ダンテ教団}を設立。 集落やセイント砦を攻め滅ぼしてしまう。 その後は、欲望のままに乱交に興じていた所にバイオレンスジャックが出現。 激闘を繰り広げるが、吉永を倒したのは別の存在であった。 ※まさかのヒゲゴジラの徹底的な外道&悪役化である。 この他、名物教師達も改変を受けて一部が登場……全員外道。 また、この時点でラストまでの展開が漠然とでも整えられたのか天然なのか、何気ない“魔王”のイメージなどにも伏線が見られる。 } **■学園番外地編 #openclose(show=重騎馬軍団を葬ったジャックの「気」が上かスラムキングの「気」が上か一対一の決闘によって勝負を決めるのだ!!){ “凄ノ王”が倒れたことで、今や脅威となる存在がバイオレンスジャックのみとなったスラムキングは数十名もの殺し屋達を雇い入れ、バイオレンスジャックの討伐に向かわせる。 ターゲットは……&bold(){三人のジャック!!} それぞれに刺客達と戦いながら、自分達の戦力を暴こうというスラムキングの狙いを悟るジャックだったが、真にスラムキングを倒すべきは自分達では無いと悩むも、今のままではスラムキングの力が増してしまうだけ……。 ……守りたい場所を見つけて遅れていた子供ジャックも合流したことで覚悟を決めたジャックは、スラムキングの待つ魔王城の目前へと出現。 ここに、これを予知していたスラムクイーンの言葉により集められた、全ドラゴン軍団と&bold(){一つに集結したバイオレンスジャック}との全面戦争が開始されるのだった。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■子供ジャック} このエピソードの前半の主役。 いつものように気ままに関東を巡る中で番長先生が開いた一つの教室分の小さな学校を見つける。 その場所の空気を気に入った子供ジャックは“風の又”の呼び名をもらい入学。 更には舞ちゃん達をはじめとした生徒たちにも懐くが、スラムキングの命を受けたハイエナ三兄弟が現れ、平穏な時は終わりを告げるのだった。 &font(b){■番 長介} 荒れ果てた関東の地に自給自足も出来る畑も備えた学校を作り、大人も子供も関係なく受け入れる学校を作った熱血教師。 元ネタは『学園番外地』の主人公だが、原作はこんなにいい人では無い。 生徒は一癖も二癖もありそうな見た目だけでもキャラが立った連中だが、実は元ネタの存在しないオリジナルキャラクターとのこと。&font(l){素直になった舞ちゃんかわいい} &font(b){■ドラゴン鬼面隊} 元プロ野球選手のドラゴン部隊。 &font(b){■ドラゴン黒風隊} 元自衛隊レンジャー部隊で忍者の如き存在。 &font(b){■マッドドラゴン} 元暴走族のドラゴンで、本体の騎馬軍団からは異端視されているヒャッハー集団。 &font(b){■ドラゴン魔獣隊} 元プロレスラーや相撲取りで結成された怪力集団。 &font(b){■ドラゴン重騎馬軍団} 元自衛官や警察官がにより構成された重火器類をも装備する最強のドラゴン。&font(l){そりゃそうだ。} &font(b){■スラムクイーン} 以前は読めなかったジャックの思考を感じ取ることも出来るようになった魔女。 ジャックの接近に備えて万全の態勢を敷くが、隠されていた底知れぬ力を見せ始めたジャックの戦いにはさしものクイーンも驚きを隠せなかった。 &font(b){■スラムキング} 全ドラゴン部隊を集めても尚、クイーンが不安を隠さないことに疑問を感じていたが、変幻自在のジャックに重騎馬軍団が倒されたことで、自ら戦場に赴くことを決意。&font(l){……ドラゴン集めた意味が無ぇ!} &font(b){■バイオレンスジャック} 分身を呼び集めて合体したことにより、過去最高に完全体に近くなったバイオレンスジャック。 イマジネーションの生み出す力を解放することで変幻自在に戦場を移動し、重騎馬軍団すら蹂躙する圧倒的な力を見せるも疲労が重なり、スラムキングとの決戦では窮地に……? } **■奴隷農場編 #openclose(show=この関東じゃ人間の命は安いんだぜ 特にこのクラーケンの農場ではな!){ スラムキングの威勢下で、人々を奴隷として狩りたて無理矢理に働かせる農場を管理する男がいた。 大地震により海底から隆起した地帯に自らを準えたその男の名は地獄の農場主クラーケン! クラーケンの奴隷狩りに捕まり、農場へと入れられた男装の少女がいた。 彼女の名は菊野 雪。 ヤクザの娘として生まれた彼女は、己の暗い過去を隠して網走 菊之助を名乗り大地震で生き別れになった兄達を探していた。 非人道的な管理が横行する農場で、ある日“巨人”が捕らえられる。 身長二メートル五十にも及ぶ、その巨人をジャックと疑いつつも眼を潰して使役していた農場だったが、その管理には綻びが生じはじめる。 “巨人”との会話の中で希望を見出だした雪は、己の身を汚されながらも奴隷達に情報を共有させて決起の時を待つ。 動き出す女ジャックと、少年ジャック。 関東に現れた新たなるドラゴン=逞馬 竜をも巻きこみ、関東の運命が大きく動き出す。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■菊野 雪/網走 菊之助} 極悪人の娘((実際、原作『あばしり一家』の親父=悪馬尻 駄ェ門はギャグ補正付きだが永井作品でも五本の指に入る怪物である。))として生まれ、その父親が網走で獄死した時に狂気に陥った母親に&bold(){網走極悪人}の刺青を刻まれる。 心と体に傷を負い、悪い噂を利用して教師から淫らな眼を向けられていた彼女だったが、同じ名を持つ白嶺 雪と心をかよわせ恋仲になるも、秘密の逢瀬を盗み見ていた教師に脅された白嶺 雪は犯され、自ら命を断つ。 雪は復讐を誓うが、教師の逆襲を受けて自らも犯されそうになったところで、彼女の行方を探していた兄達に救われる。 希望を見出だした雪だったが大地震が発生。 しかし、もう希望を捨てないと誓った彼女は男装して別名を名乗り兄達の行方を探す。 上手く取り入っていた筈の兵士に疑われ犯されてしまうも“巨人”を信じて、自らを棄てることはしなかった。 &font(b){■兄達} 雪の行方を探していた腹違いの兄達。 五ェ門、直次郎、吉三の三人で、直次郎は原作よりイケメン化。 ツラい目にあってきた雪を守っていこうと誓っていた矢先に大地震に遭遇。 生死不明となってしまう。 &font(b){■クラーケン} 死神農場を管理する仮面の巨漢。 高い戦闘能力を誇り、眼を潰されて暴れる怪力の“巨人”を倒し、鎖をかけることにも成功した。 冷酷な作戦も実行出来る有能な指揮官でもあるが、過去の一切の記憶を無くしており……。 今際に記憶を取り戻し、クラーケンではない己自身として死ねたものの、仮面の下のその想いは彼女には届かなかったのであった。 &font(b){■逞馬 竜} あれから数年が経ち、子供達ばかりか大人達をも従えるまでになった&font(l){超絶イケメンに成長した}若き竜。 自らの希望の象徴である“バイオレンスジャック”を名乗る少年の出現を訝しむも、実際に面会することでジャックと認める。 それでも形となったばかりの軍隊を動かすことには慎重だったが、参謀格の村路の賛同を受けて遂に立ち上がることを決意する。 &font(b){■バイオレンスジャック} 先ずは、いつもより大きな“巨人”として出現。 農場に捕らえられ使役されるも、松之助=雪の生きる意志を認めて、奴隷達の決起を促して農場を解放するべく立ち上がる。 女ジャック、少年ジャックとは記憶も共有していることが判明。 } **■アイアンカイザー編 #openclose(show=おまえを選んだ!! 獲物としてなっ!!){ 荒廃した関東の地に突如として出現した謎のロボット&bold(){アイアンカイザー!!} 鋼鉄のボディに、一つの町程度ならば一撃で灰塵にできるミサイルや殺人レーザーを初めとした近代兵器を秘めた怪物だ。 恐怖の象徴であるはずの、ドラゴン騎馬軍団すら寄せ付けない強さを持つアイアンカイザーの目的は一人の少年。 究極の兵器として、荒廃した関東での性能実験の為に送り込まれたアイアンカイザーは、殺戮の中で抵抗した少年、裕に発信装置を打ち込みターゲットとすると、裕が逃げた先で&bold(){立ち塞がった全ての物}を破壊しながら進んでゆく。 この、突如として出現した怪物の進む先に聳えるのはスラムキングの本拠地“魔王城”……。 裕は、自分が唯一生き残る道としてアイアンカイザーをスラムキングにぶつけることを思いついたのだった。 果たして、スラムクイーンの感応力すら乱すアイアンカイザーの“正体”と衝撃の結末とは……。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■小角 裕} 大地震により天涯孤独となるも、生き残った人々が団結した“家族”によって大切に育てられてきた少年。 ある夏の日に“家族”と共に海で貝採りをしていたが突如として海から出現したアイアンカイザーに育ての親を殺されてしまう。 幼なじみのメグを守ろうとアイアンカイザーに立ち塞がったことで、自らが額に発信機を打ち込まれてターゲットにされる。 勇気もあれば中々に悪知恵も働き、&bold(){アイアンカイザーを倒すためにスラムキングの下へ導く}という、とんでもない作戦を決行した。 逃げる中で、アイアンカイザーの“正体”を知り苦悩するが……。 ※元ネタは『手天童子』の外伝作品『邪神戦記』の主人公小角 ゆうで、原作では女の子。 原作は役 小角の子孫である彼女が突如として出現した鬼に追われるというストーリーになっており、本エピソードはその焼き直しとなっている。 打ち込まれる発信機が角のようになっていたのもそこから。 本来はストレートに『手天童子』編とするつもりだったというが、原因不明の体調不良に陥り断念した、とのこと。 &font(b){■少年ジャック} 行き倒れかけていた裕を助けた後で、裕がアイアンカイザーに追われているのを知り気にかけていた。 男ジャックに裕を助けることを進言するも了承されなかったことから、スラムキングにより落とされた大断層からの脱出にヒントを示すなど、出来る限りの手助けをしていた。 &font(b){■スラムキング} 本エピソードにて、ただの無法地帯に君臨する蛮属の長などではなく、外の世界中でも強い影響力を持った人物であることが初めて語られる。 アイアンカイザーの出現に際し、日本政府…etc.が自らの抹殺の為に送り込んできたのではと喜んでいたが残念ながらハズレ。 ドラゴンをぶつけ、重火器類が使えなくなった所で一騎討ちを挑むという一見するとセコい作戦を立てているように思えるが、&bold(){この時点ではまだ、一応は人間の設定}なので仕方がない。 途中で捕まえた裕と、クイーンの超能力により真相を知った後は、&bold(){それすらもゲームとして}、裕とアイアンカイザーに大断層の底での鬼ごっこに興じさせた。 クイーンの予言通りにアイアンカイザーが再び目前に現れると満を持してこれに挑み、機銃の照射などを受けるも全く寄せ付けずに、バラバラに切り捨てた。 大断層に突き落とす前に「生きて戻れることがあったらドラゴンの一員ぐらいにはしてやろう」と言っていたが、裕の扱いをどうしたのかは不明。 &font(b){■スラムクイーン} 予知能力でアイアンカイザーと感応するも、複雑な内面を持つアイアンカイザーの意識に触れたことで、精神のダメージにより肉体が引き裂かれるといった目にも。 その予知能力は以前よりも高まりを見せている反面、仕えているはずのキングに対しての反応に変化が見えるようだが……? &font(b){■アイアンカイザー} 謎の研究機関が作り上げた究極のロボット兵器。 ボディには現代科学の粋を集めた科学兵器が多数内蔵されている。 雷電波攪乱により動きを止めたことから、遠隔操作のロボットとも予想されていたが、実は制御系として人間の脳とシリコンチップを融合させた頭脳を用いており、自立活動も可能という&bold(){非人道的な方法}により生み出された存在。 本能になるようにと、頭脳には強烈な殺戮の意識が刷り込まれており、外部からのコントロールが切れても戦闘兵器としての機能が損なわれることはない。 実は、頭脳として使われているのは大地震により回収された&bold(){裕の母親の脳}であり、アイアンカイザーが裕をターゲットとしたのも母親としての本能からであった。 外部からのコントロールと、本能として刷り込まれた殺戮の声に抗いつつも攻撃を止めることが出来なかった“彼女”だったが、電波の届かない大断層の地下で裕に一緒に暮らそうと語りかけるも拒絶される。 その後は、怒りと哀しみにより暴走。 逆流したエネルギーが遠隔コントロールシステムを研究機関ごと破壊する。&font(l){ザマァ} 最期はスラムキングによりボディを切り刻まれて敗北。そして……。 ※元ネタは『手天童子』に登場した戦闘ロボット“アイアンカイザー”で、トンでも性能は原作から。 近年は『[[マジンカイザーSKL>マジンカイザーSKL(OVA)]]』にも登場したことで、若い世代にも名前を知られるようになっている。 } **■陽炎編 #openclose(show=勝手に…勝手にオレを宝になんかするなよォ~){ 死神農場の解放以来、実戦も重ね“魔王”に対抗する力を持つと噂される関東の英雄となった逞馬 竜。 その、逞馬の一番近くで育ちながら、それ故に&bold(){逞馬に複雑な想いを抱く}少年がいた。 その名は、高山 文太(ブンタ)。 思春期に入り、自分の父親代わりとなった男の大きさを理解した文太は、少しでも早くその影響から逃れるべく“父親越え”を願う。 そんな文太が戦場で出会い、砦へと連れ帰ったドラゴンの美しい女兵士陽炎……。 彼女は、愛する者を奪われた仇として逞馬の命を狙っていた……。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■高山 文太} あの、ブンタが成長した姿。 今や似たような年代の子供達からも慕われ、逞馬軍の古参として顔も利く存在となっているが、成長してわかった不満を溜め込んでもおり、反抗的な態度も見せるように。 &bold(){ある目的}の為に金を集めている。 倒したドラゴン兵の死体を漁っていた所で、まだ息のある陽炎を発見、舎弟達と共に連れ帰ってしまう。 初めて触れる大人の女に、陽炎の思惑にも気づかずに接近していくが……。 &font(b){■逞馬 竜} 圧倒的なカリスマ性と正義によって、無法の地に新たなる秩序を生み出すことを目標としている若き英雄。 ジャックやスラムキングのような超人では無いが故に、自分を鍛えて律することを怠らず、それが人を惹き付け、また文太の反発を招くことになる。 大地震で火山弾から自分を守って命を散らしたユリ子の存在が強く残っており、その想いを理解させてくれた&bold(){自分が最初に守ろうと思った自分より弱い存在である}ブンタを、おれにとっての“宝”と呼ぶ。 &font(b){■陽炎} ドラゴン騎馬軍団の美しい女兵士で、部隊は逞馬軍により全滅させられるものの、彼女は無傷で気を失っていたのを死体漁りをしていた文太に救われることになる。 関東で生きる為に恋人の春彦がドラゴンに入るも戦死。 その復讐を遂げさせてやる、との言葉に自らがドラゴンに入るも兵士達の慰み者とされる等のツラい目に逢いながら逞馬への恨みを募らせてきた。 文太に助けられたことで計らずも逞馬に近づくことが出来たことで、文太の複雑な感情を利用して逞馬の暗殺を狙うが……? } **■ハニー編 #openclose(show=な なんということを!!){ ニューヨークに住む資産家のハニー如月には杞憂があった。 それは、幼い頃に父親の借金により売られていった兄、ジェームス如月のこと。 ハニー自身、2歳の時に父親の下から離され孤児院で育っていたが、10歳の頃にようやく石油を掘り当てた父親に引き取られ、父親の死後にその莫大な資産を受け継いでいたのだ。 父親が生きていた頃には果たせなかった兄の行方が日本にあり、それも6年前の関東地獄地震に巻き込まれた可能性があると聞いてショックを受けるハニーだったが、夢の啓示を信じて調査を進めることを決意。 力強い助っ人として孤児院で出会った&bold(){姉妹達}を呼び寄せ、更なる調査により&bold(){異常な世界}であることが判明した震災後の関東へと乗り込むことに。 果たして、ハニーが夢で見る不吉なビジョンの正体とは? &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■ハニー如月} 幼い頃に生き別れとなった兄を探すハニー達のリーダー。 予知能力やテレパシーの類を持っており、絶望的な調査結果が出るも兄の生存を信じて調査の続行を決意する。 ヌーディストなのか、頼まれもしないのに&bold(){サービスシーンを連発}する。 &font(l){だってほら、ハニーだし。} &font(b){■ハリケーン} 孤児院の女番長で長じてからはレンジャー部隊で鍛え上げてきた。 あらゆる武器や乗り物を扱いこなす。&font(l){でも飛行機だけはかんべ……} &font(l){ジュンや女ジャックじゃないよ。} &font(b){■アイドル} アイドル志望だが就いたのはスッチー(死語)。 奔放な性格で色仕掛けもお手の物。 &font(b){■ミスティ} 黒人で、勇猛な白バイ警官。 ミステリー好きな捜査のプロ。 格闘技の腕前も高い。 &font(b){■フラッシュ} カメラマンで頭の回転が早く、体操の経験もありすばしっこい。 合気道のような技も使っていた。 &font(b){■ファンシー} ファッションモデルの夢はどこへやら……のボディビルダーで、怪力の持ち主。 &font(l){リッキーじゃないよ。} &font(b){■キューティー} 最年少で剣の達人。 みんなの妹として可愛がられていたのでキューティーがアダ名となった。 彼女の“本名”もハニーであり、二人のハニーが居ることから、今回の集合を機に “姉妹”全員が“ハニー”を名乗ることに。 ※元ネタは勿論『キューティーハニー』で、姉妹達もハニーの変身が元になっている。 ハニー達は「天使」のイメージで捉えられているが、これは最終章への伏線にもなっている。 &font(b){■飛鳥 了} 関東に住む殆ど誰もが顔を知っているが、その存在を口に出すのは躊躇う存在……スラムキングの人犬。 自分も知らなかったであろう本当の名はジェームス如月であり、ハニーの生き別れの兄。 「天使」が自分を助けてくれる夢を見るようになるが……? &font(b){■牧村 美樹} 了の恋人であり、同じくスラムキングの人犬。 大地震後に出会った了と共に助け合って生き延び、キングの経営するレストランに了と共に雇われるも、そこでキングに見初められてしまい、挙げ句に了と共に逃げ出したことで追っ手によって捕まえられたことが語られた。 逃亡中に了と結ばれるも、&bold(){その最中}に捕らえられたことで皮肉を込めて人犬とされたらしい。 &font(b){■バイオレンスジャック} それぞれの姿でハニー達のバックアップに入る。 誰もが口をつぐむ了の行方を示唆した他、重騎馬軍団の攻撃を受けたハニー達の輸送機を守り、魔王城を奇襲されてスラムクイーンが殺されたと思い込んだスラムキングが了を殺そうとしたときには助けに入った。 ハニーの出現を変化の時と捉えているようだが……? } **■天馬編 #openclose(show=俺はジャックだ!!死にたい奴はこい!!){ かつて“地獄の風”による襲撃に年端もいかぬ少年ながら立ち上がった天馬 三郎……。 彼は、その時に惠子先生を守るために戦ってくれたバイオレンスジャックに憧れ、ジャックから直接エールを送られたことで自らもジャックのように強くなろうと誓い、がむしゃらに己を鍛え上げてきたのだった。 あれから数年後……15歳にして大人をも圧倒する巨体と怪力を得た天馬はドラゴンへの挑戦を開始していた。 スラムキングの影響に陰りが見える中、その力を認めて天馬に賛同する者達も現れ、順調に勝利を重ねていく天馬だったが&ruby(・・・・・){やりすぎた}彼をスラムキングが放って置く訳もなく……。 &bold(){「ジャック……俺はジャックだ!!」} &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■天馬 三郎} 幼い頃から正義感に溢れ、勇気のある少年。 ジャックの戦いを見てジャックに憧れ、自らに課した滅茶苦茶なトレーニングの末に、望み通りの巨体と怪力を得ることに成功した。 力のみならず知略にも優れ、仲間と共にドラゴンの拠点の一である“黄金の砦”を落とすも、敢えて放置して立ち去って正体を掴ませない作戦によって自軍の正体を掴ませないようにするなど翻弄。 ……実際、その作戦は成功していたが、反抗の象徴として自分の名前だけは名乗っていたことが大きな犠牲を生むことになる。 &font(b){■女 蛮子} 読みはスケ バンジ 見た目は美少女、中身はヤクザ。 自分の容姿を利用して、客を引っかけては身ぐるみを剥がす暴力バーを経営していたが、天馬がドラゴンの砦に殴り込んだことを聞くと子分を率いて参戦した。 ※元ネタは『おいら女蛮』。……というか、口上を聞く限り改変ではなく&ruby(・・・・・・){本人の可能性}がある。 &font(b){■立花 惠子} 天馬の幼少の頃からのマドンナであり、数年を経た現在でも無法の時代に生きる子供達に勉強を教えている。 その存在は現在でも天馬の心の拠り所であり、暇を見ては学校を訪れていた。 スラムキング軍の依頼を受けた外道会に捕まり、慰み者とされたばかりか反抗の英雄と噂されるようになった天馬を誘き寄せる為のエサにされる。 ……単身で殴り込みをかけた天馬と共に脱出しようとするも、力及ばず倒された天馬を庇い全身に銃弾を受けて死亡。 怒りの天馬はジャックが飛ばした光(力の一部)を受け取ると、本当にジャックの姿を顕現。外道会を滅ばすのだった。 } **■ズバ蛮編 #openclose(show=バカめっ!!新しき王の力を知って地獄へ落ちろ!!){ 関東の英雄 逞馬 竜と、その軍勢の進撃により“魔王”スラムキングの威勢が揺らぐ中、スラムキングの軍勢の中にも新たに台頭してくる者が現れた。 その名は&bold(){銅磨 蛮}……通称を&bold(){ズバ蛮}と呼ばれる彼はスラムキングこと、銅磨 高虎の息子であった。 少年ながら父譲りの勇猛さと残虐性を発揮し、一軍を任される程の将でありながら父であるスラムキングを倒し、自らが支配者となるべく暗躍するズバ蛮……。 今やスラムキング軍、最大の脅威となった逞馬軍の将達や“ジャック”の加護を得て各地のゲリラを纏め上げて第三勢力として立ち上がる天馬 三郎。 ……一方、他のハニー達と離れて関東に残ったミスティとフラッシュだったが、フラッシュは身堂 竜馬とそっくりなある男と出会い……。 関東の命運を握る変革の時の始まりを告げる、戦国絵巻!! &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■ズバ蛮/銅磨 蛮} スラムキングの息子で、父譲りの怪力と残酷さを持つ。 スラムキングの斬馬刀と&bold(){同じ大太刀}を戦国刀と呼んで譲り受け、専用の武器としている。 幼少期から実の母親に対して父親が加える虐待を見続けたことにより、小学生の頃には父譲りのサディストとなり、目の前で&bold(){本当に母親を焼き殺された}ことで、父と同様に&bold(){悪魔}と化した。 今や外部からの輸入となった軍の食糧トラックを襲撃に見せかけて奪うなど、親父殿の寝首をかく為の準備を着々と進めている。 配下に一匹狼的な気質のはみ出し者ばかりで構成されたドラゴン百鬼隊を持つなど、ズバ蛮の軍にら正規軍に対しての愚連隊的な気質があり、ズバ蛮の野望を支える。 その動きがスラムキングに察知されていることも承知しているが、その上で駆け引きを仕掛ける胆力をも持つ。 更に、戦争で大量に出た死体を外部の研究機関に売り付けて独自の資金を得るなど、正に第二の“魔王”と呼ぶに相応しい存在となりつつある。 ※元ネタは『ズバ蛮』であり、姉のジャンヌや、彼の近しい配下もそれが元ネタ。 ただし、側近格のドラゴン九竜隊には『デビルマン』を元ネタとするキャラクターも混じっている。 &font(b){■逞馬 竜} スラムキング軍にとっても最大の敵として認識されまでの存在に。 策を利用して、先行させた海堂と共にドラゴンを叩く。 &font(b){■海堂 猛志} 『関東鬼相撲編』での出会いの後“正しく生きよ”というジャックの言葉通りに成長し逞馬軍に合流。 今や逞馬軍一の猛将として、軍が動いただけでスラムキングやズバ蛮に警戒させるまでの存在に。 自軍を囮にする作戦を決行し、大将の逞馬と共にドラゴンを叩く。 &font(b){■黒部} 逞馬の親友にして片腕。 黒鷲の砦を守っていたもののズバ蛮に奪われ、挙げ句に見逃されるという屈辱を受けてしまう。 &font(b){■野田 五郎(ゴロ)} 逞馬軍の将の一人。 未だに臆病な所があるんじゃないかと弄られたりしているが、黒部と同じく砦を任される程の男となった。 また、臆病だったが故に慎重な物の見方が出来るようで、ズバ蛮の動きや食糧トラック襲撃の件に引っ掛かるものを感じたりといった面も。 &font(b){■天馬 三郎} 惠子先生を失った経験から以前のようなゲリラ戦ではなく、他のゲリラ達をも纏めた一軍を率いる将として立ち上がる。 女蛮達も変わらずに天馬に付いており、ジャックの“加護”もあってか第三勢力として参戦、スラムキングの軍勢から黒龍砦を奪う。 その後の戦いでも、ジャックがキングとの一騎討ちでペースを握るなど有利に進めるも、ズバ蛮の救援が入った段階で撤退。 形としてはスラムキング軍が黒龍砦を奪還して勝利したものの、最早スラムキング軍に天馬軍を追う余力はなく、黒龍砦を境に領地=天馬の国を持つことに成功した。 これによって、関東はスラムキング、逞馬 竜、天馬 三郎を首魁とする三つの国に分かれ、更にはスラムキングは獅子心中の虫たるズバ蛮を抱える……という状態で最終章へと向かうことになるのであった。 &font(b){■身童 虎之助} 本筋とは別の流れで登場を果たした、身童 竜馬と瓜二つの男。 その美貌に興味を持ったフラッシュの依頼を受けて写真のモデルを引き受けるが、その性質は邪悪。 また、竜馬のように完璧な顔をしていると思いきや、その右半分は焼け爛れており、右目は義眼であった。 双子の弟……と語る竜馬のことを憎んでおり、憎悪を剥き出しにした醜い本性に嫌悪感を示したフラッシュを縛り上げてレイプすると、無理矢理に同行させるのであった。……その正体は? } **■骨法編 #openclose(show=たとえ関東全土を地獄にしようと 地獄の女王としてでも生きる!!){ 関東地獄地震の起こったその日、自らの予知が成就したことに震える少女が居た……その名は日野 火美子。 そして、地震から生き延びるも疲れきった人々には届かない、彼女の流言飛語とも取られかねない“予言”を信じ、彼女と共に歩み出した古代から続く武術を継承する青年がいた……その名は夢彦。 火美子の予言と夢彦の超人的な能力。 若き二人は助け合い、混乱を逃げ延びて身を落ち着けると、そこに他の人々も集まり大きなコミュニティが出来た。 火美子の予知と治癒の力と、荒廃した関東の地すら己の修行の場と言い切れる程に圧倒的な夢彦の武の力に支えられたその地は、やがて集まった人々により&bold(){新邪馬台国}と呼ばれ、火美子を女王に据えるのであった。 しかし、女王となった火美子には不安があった。 彼女は、予知をしていた。新邪馬台国に……自分に迫る強大なる悪魔の化身の存在。 ……夢彦を倒し、自分を地獄の女王に堕とす“魔王”の接近を。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■結木 夢彦} 伝説の古武術“骨法”を極めることを目指す青年。 まだ若輩ながら超人的な力の持ち主で、大地震による崩壊の直後に火美子と出会い、彼女を守ってきた。 その高い才能と実力故に傲慢な部分があり、本能では敵を待ち望んでいる部分すらがある。 “魔王”との決戦を前に恋人でもある火美子から“自分を失わないために”逃げることが出来るか否かを問われるが……。 &font(b){■日野 火美子} 強力な超能力を持つ少女で、地獄地震による大破壊の未来をも白昼夢の様にして予知し続けていた。 逃げ延びた公園で、当地が次の地震により消え去ることを予知するも人々には相手にされず、唯一人だけ信じてくれた夢彦に助けられて生き延び、夢彦とは恋人としても結ばれた。 人々を予知と治癒の力で守り、癒す中で新邪馬台国の女王として祀り挙げられるも、不吉な蛇のヴィジヨンとして夢に顕れた“魔王”の存在を畏れつつも惹かれていく。 夢彦と“魔王”の決着が着く頃に“ジャック”に襲われるも、地獄の道に堕ちても生きる意思を示したことで、見逃される。 ……物語の最終章。その、約十年前のスラムクイーンの姿である。 &font(b){■スラムキング} 荒廃した関東の地で、暴力と破壊の無法を以て急速に支配を拡げている存在。 まるで戦国時代を思わせる騎馬武者軍団“ドラゴン”を率いる、自らも鎧兜に身を包んだ怪物であり、その力は火美子が既に超人的な能力を持つ夢彦をして、歯が立たないと告げる程。 新邪馬台国と火美子の噂を聞きつけ、彼女を奪うために軍を動かす。 &font(b){■バイオレンスジャック} このエピソードでは、漫画内で描かれている姿こそ“ジャック”なものの、実体の無い“感じ取れる者”が心に思い浮かべた形で顕れた幻影の様な存在として描写されており、以前のエピソードでの“ジャック”の実存性の“無さ”を掘り下げた描写となっている。 後のスラムクイーン=日野 火美子が目撃した“ジャック”も具体的に“ジャック”とは目撃されていないとも取ることが可能で、彼女がより多くの人々に目撃される形で出現するようになった“バイオレンスジャック”を見知っていなかったこととの矛盾が生じないようにしてあるとも取れる。 関東の地を地獄に変える存在として“巨人の幻影”に襲われるも、多くを犠牲にしても生き延びたいという願いを示したことで覚悟を認められて火美子の生命を奪わずに消える。 ※本エピソードの元ネタは永井が一時期入れ込んでいた、90年代のプロレス&格闘技ファンには忘れ得ぬ名前である、武術家の堀辺正史が提唱した『骨法』をテーマにした作品である『骨法伝説夢必殺拳』から。 夢彦と火美子は、同作の主人公とヒロインである&font(b){夢火古}と&font(b){火神子}が元ネタ。 また、このエピソードのスラムキングは火美子から&bold(){蛇や大蛇の化身}としてイメージされており、 ここでの蛇か竜を思わせるマスクのデザインと合わせて、原作の敵キャラクターである&font(b){大蛇王}を連想させる存在として描かれている。 また、蛇と竜のキーワードからか、[[地獄の魔王>サタン(悪魔)]]と評する台詞もあり、これは、&bold(){迫りつつある最終回}への伏線だったのかもしれない。 } **■九龍編 #openclose(show=あの噴火がたとえ おまえのしわざだとしても…… 俺はおまえを恐れはしないぞ!){ スラムキングを倒し、自らが支配者となりたいズバ蛮は関東に張り巡らした情報網を利用してジャックの次なる出現場所と目される町へ。 魔神の本性を顕す&bold(){“&ruby(暴 力){バイオレンス}を呼ぶ男”}ジャックと、異能の超人集団&bold(){ドラゴン&ruby(クーロン){九龍}隊}による激突が大地を揺るがす! &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■ズバ蛮} “親父殿”さえ、幾度ぶつかっても倒せなかったジャックを伝説ごと葬り去る為に罠を仕掛ける。 愛刀を物体引き寄せ(召還)により出現させたりと、彼自身も異能の存在であることが示唆されている。 &font(b){■ゴロンゴ} ズバ蛮に副官として仕える黒人の戦士。 かつて目撃したジャックを“魔神”と呼んで恐れている。 まともな感性の持ち主なのだが、それ故に……。 &font(b){■九竜隊} 正式名称は&bold(){“ドラゴン九竜隊”} スラムキングが外人のならず者を集めて作ったとのことだが、メンバーはならず者どころか&bold(){人外ばかり}の異能者集団である。 ズバ蛮の親衛隊的な存在として百鬼隊からの脱走者の粛清も担っていた模様。 元ネタはゴロンゴ含め、原作の方の『ズバ蛮』の仲間と『デビルマン』のデーモン一族。 ちなみに、原作では仲間のゴロンゴから&bold(){化け物ども}呼ばわりされている。 &bold(){【メンバー】}(登場順) &font(b){■シンバ} 獅子の爪と力を持つ獣人。 深手を負わされ片腕を奪われるが、シレーヌとのコンビで同時にジャックの片腕を奪うことにも成功する。 ある程度なら切断された腕を操ることも可能なようで、ジャックの肉体を貫通させた。 &font(b){■ガムジー} 強力な念能力を持つヒンドゥー僧で空中浮遊をも使える。 超能力トリオの一人。 切断されたジャックの左腕に頭を握り潰されて死亡。 &font(b){■帳 火龍} 『三國志』に出てくるような武人風の中国人。 バズーカを武器としており、更には弾丸を超能力で自在に操れる。 地割れをも操れるジャックに敗北。 &font(b){■ジンメン} 自らの肉体から人面疽を生み出し、更にそれを取り憑かせた相手を操ることが出来る。 娼婦を利用してジャックの両腕にも人面疽を付けることに成功するが、火龍のバズーカによって消し飛び、娼婦の洗脳も解かれる。 &font(b){■シレーヌ} 冷たい目をした女戦士で、特別製のグライダーを利用して自在に空を飛んで毒の爪で強襲する。 変幻自在の動きから、超能力により飛行を補助していると予想されていた。 シンバと共にジャックに襲いかかるが、一瞬の切り結びで顔面を割られて死亡。 &font(b){■サイコジェニー} 肉体に描かれたサイケな刺青を利用して、瞬間的に相手を幻覚に捉えてしまう能力を持つ。 催眠状態のジャックを誘導して酒場まで導き、更にはズバ蛮のアジテートにより住民達とジャックを敵対させることに成功した。 &font(b){■幽鬼丸} 日本風の名だが外国人なのだろうか……? 後、名前に反して女性。 超能力トリオの一人。 &font(b){■丁 童} 超能力を操る中華系の少年。 超能力トリオの一人。 &font(b){■ジェロニモ} 重力操作能力を持つネイティブアメリカン。 ジャックを超高々度まで持ち上げ墜落死させようとするが……。 } **■身堂編 #openclose(show=あの頃だ……あの頃の二人に戻ってやり直すんだ……){ 虎乃助に犯され、拉致されたフラッシュハニーは、性奴隷として売られる為に、あらゆる悪が蔓延る関東でも最悪の地&bold(){『外道街』}へ。 それと時を同じくして『外道街』を目指す者達が居た。 片方はミスティハニー……行方知れずとなったフラッシュを探し求め、噂に聞いた『外道街』の奴隷市場を探りに来た。 もう片方は早乙女 門土と身堂 竜馬……相変わらず同行無宿として、関東を行く二人だったが、竜馬はまだ気づいていなかった。 目指す『外道街』に、自分(達)の&bold(){“秘密”}を知る者がいることに……。 &font(b){【主な登場人物】} &font(b){■身堂 竜馬} 無二の相棒、門土と共に楽しい旅を続けていた竜馬だったが、その途中で奇妙な幻影や&bold(){死んだ門土}の悪夢にうなされる。 不安に苛まされる中、ついに虎乃助に襲われた竜馬は自ら一騎討ちを申し出て虎乃助との決着を付けることにするが……? &font(b){■岩尾 勝} 『外道街』を取り仕切る外道会“岩組”組長。 極道ながら気のいいオッチャン風で、何故か見覚えのある竜馬と門土に声をかけて客人として迎え入れるが、続いて出現した虎乃助との出会いにより、あの&bold(){恐怖の夜}を思い出してしまうことに……。 読者にとっても謎だった、長く伏線を張られていた&bold(){門土生存の謎}の真実を語る。 &font(b){■身堂 虎乃助} 自らを竜馬の兄だと語っていたが、実は醜い顔となり果てて邪悪に染まった彼こそが&ruby(・・・・・){本物の竜馬}だった。 『黄金都市』の戦いで門土を失った現実を受け入れられなかった竜馬は、同じく生き延びていた岩尾の眼前で自らの顔を焼くと“凄ノ王”にも匹敵するという潜在能力の一端を発揮し、 まだ幸福だった時代の自分と竜馬の姿を思い浮かべることで平行世界の自分と門土を次元の境界にまで呼び寄せ、その姿を元に“理想の自分と門土”として&bold(){もう一組の自分達}を生み出してしまった。 しかし、このことで平行世界を跨いで二つに分かれた竜馬の内、醜い顔の本体の方は美しいままで門土をも連れた分身の存在を憎むようになり、更には己のアイデンティティを保つ為に自らを竜馬により全てを奪われた兄の虎乃助だと名乗るようになったのだった。 自らの性奴隷としたフラッシュを餌にして竜馬に遅いかかるも、門土の邪魔も入り逃走……。 竜馬からの一騎討ちの申し出を受けて決闘場に向かうも、そこに出現した青年ジャックに真実を聞かされ一人の竜馬に戻りかかるが、それによってイマジネーションで生み出されていた門土が消えるのを目の当たりにしてしまい、竜馬の本能は再び己が分裂することを選択。 次元崩壊の危機を呼び込みかけるも、分身の竜馬は門土と共に走り去り、本物の竜馬=虎乃助も逃げずに残っていたフラッシュと共に去っていくのだった。 &font(b){■バイオレンスジャック} 今回は珍しい青年の姿で出現。 また、男ジャックはミスティに幻のような存在として目撃されていた。 平行世界を跨いで存在する“二人の竜馬”により次元が崩壊して関東が滅ぶのを防ぐべく行動する。 } **■超高層の悪魔編 #openclose(show=おまえは俺の門土を乗っとった“別の何か”だ!! そんな者は俺にはいらん!!){ 心の奥底に巨大な爆弾を抱えたまま幻の早乙女 門土と共に旅を続ける身堂 竜馬。 二人は、頂上部に新宿副都心が墓標の如く形を残したままで隆起して出来た山へとやって来た。 しかし、その地では竜馬にとっても“因縁深き”者共が彼等の到着を待っていたのだった。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■早乙女 門土} 竜馬により創られた門土として副都心へと到着した後、関東で死んだ亡霊達と共に同地に流れ着いていた&bold(){本物の門土の亡霊に身体を奪われる}ことで、&bold(){真の早乙女 門土}として復活を遂げる。 副都心の幻が解けた後、駆け寄って来た竜馬に戦いを挑み勝利しかけるも、肉体はあくまでも竜馬のイマジネーションが生み出した産物でしかなかったために、肉体を消されて消滅。 今際に竜馬に関東が特殊な地であることと、その根幹にバイオレンスジャックとスラムキングが居ることを告げるが……。 肉体が竜馬により創り出された門土の物であった為か、物質引き寄せといった超能力を発揮していた。 平行世界では 『黄金都市』へは向かわなかった為に悪堕ちしておらず、竜馬と気ままで平和な旅を続けている模様。 &font(b){■怨霊達} 新宿副都心の高層ビルを墓標として関東中から集まっていた亡者の魂。 中でも、クロスや錦織つばさといった竜馬と因縁深い相手が出現して竜馬に門土が死んだ事実を突き付け、自分達にも肉体を与えるようにと迫った。 本当は荒廃している副都心のビルが綺麗に見えていたのは、亡霊達の見せていた幻だと思われる。 &font(b){■身堂 竜馬} 親友門土を失った哀しみにより、あの“凄ノ王”にも匹敵する無から有を生み出す超能力の一端を発現させた、もう一人の錬金術師。 これまで、幾度か“真実”を知る機会があり、実際に“真実”を突き付けられても己の心を偽ってきたが、他でもない&bold(){復活した門土自身}に“自分に都合のいい理想の門土”を創り上げたことを非難されたことで、漸く己の嘘を認めることとなった。 更には、決闘の果てに愛する門土を自ら消滅させることとなってしまい、哀しみと怒りによって完全に覚醒。 自らを虎乃助と偽っていた本体と合体して完全になると、凄まじい破壊のエネルギーを発しながら&bold(){最初に門土を殺した敵}であるバイオレンスジャックに挑みかかるも……敗北。 かつて、自分が引き寄せて垣間見た美しいままの自分が今も門土と気ままな旅をしている姿を夢のように見ながら事切れていった。 &font(b){■バイオレンスジャック} 関東を見守る者として、破壊と創造の力にまで到達した竜馬を監視しており、最後には自ら覚醒した竜馬を迎え入れて、これを討ち取る。 } **■ジャンヌ編 #openclose(show=ジャンヌ……お姉さんに なる){ ズバ蛮配下のドラゴン百鬼隊の新米隊員、厳しいシゴキに耐えて一人前になるのを目指す波太に言い付けられた重大な任務……とはスラムキングの長女、謎めいた甲冑の美女ジャンヌの世話役だった。 一方、増長し続ける逞馬軍を叩く計画を進めるスラムキングは、その中に自分に反抗的なズバ蛮とその軍を強引に巻き込む事を決めるのだった。 ジャンヌと波太が荒んだ世界の片隅で温かな心を通わせる中、関東の命運は最終局面へと向かう……! &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■ジャンヌ} スラムキングの長女でズバ蛮の姉。 母親譲りの金髪の美女でズバ蛮砦でも殆ど外に出てこない為に、百鬼隊の隊員達からも謎めいた存在として、崇拝とお世話係に選ばれた者が帰ってこなかったことから、畏怖の対象となっていた。 実は、ズバ蛮以上に父親と同じ異常筋肉の性質を受け継いでしまっており、その身を覆う鎧も父親と同じく本来の力を少しでも押さえる為のものである。 更には、成人しているが幼少期から母親が父親に虐待され犯される様を見てきたショックから4歳より精神の成長を止めてしまっており、波太の献身と愛情によって、徐々に精神を成長させていくことになった。 波太以前の世話係は、幼い頃の悪夢を引き金とする発作によって無造作に殺されてしまっていた模様。 元ネタは『ズバ蛮』のジャンヌ・ダルク。 &font(b){■大倉 波太} ドラゴン百鬼隊の新人隊員。 どう見ても善人なので、百鬼隊に入ったのも生きるための就職だったと思われる。 聖女とも呼ばれるジャンヌに興味をもたれ、彼女の世話係をズバ蛮から直々に言い渡されるが、そこでジャンヌの真実を聞かされても尚、逃げずに彼女の世話係を引き受けることに。 最終的にはジャンヌのトラウマをも克服させ、戦乱の最中に彼女と結ばれるとジャンヌと共に戦地から脱出。 幸せそうな姉の姿を見たズバ蛮により、二人は見逃されることになるのであった。 &font(b){■ズバ蛮} 姉のジャンヌを長年に渡り自分の砦に匿うなど、意外な優しさも見える一方、スラムキングからは謀叛者として邪魔者扱いされるようになっており、ドラゴン本隊と逞馬軍との戦いに否応なしに巻き込まれることに。 しかし、ズバ蛮砦へと追われる海堂軍に対し砦と空港を明け渡すという奇策に出てスラムキングを翻弄。 その後の戦いでは、ズバ蛮砦に隠していた列車砲によって優勢に出たと思い込んでいた海堂軍を列車砲を自爆させることによって打撃を与える等、策士としての力を発揮する。 雲間に見た巨大な二つの影に不穏な物を感じているが……? &font(b){■海堂 猛志} 逞馬軍随一の将。 それ故にスラムキングからも仇敵として認められており、ズバ蛮を強引に巻き込んでの大作戦の標的となることに。 &font(b){■野田 五郎(ゴロ)} 逞馬軍の将。 逞馬にとっては、最も古くから付き合いのある友でもある。 伝令役として海堂と合流していた所で、密かに建造されていたフェリーによるドラゴン大部隊の急襲を受ける中で、海堂を生かす為に自らが囮となってドラゴンを引き付け、海堂砦と共に自爆して果てた。 &font(b){■黒部} 逞馬軍の副将とも呼べる存在。 逃げる海堂と合流してズバ蛮砦に籠る。 &font(b){■逞馬 竜} 逞馬軍の総大将。 今や、魔王を相手に関東の覇権を競う存在となるまでに成長。 盟友ゴロの死に、自らも軍を率いて参戦する。 その背後にはジャックが付いていた……? &font(b){■スラムキング} 海堂軍を追うついでに、反抗的なズバ蛮をも巻き込む大作戦を展開。 ギリギリの戦いの中、ズバ蛮の奇策に呆れ撤退を決めるが、現れた逞馬軍に見たジャックの幻影に尚も戦うことを決めるが……? } **■炎の魔人編 #openclose(show=炎を自在にあやつる能力を持っているのでね 炎の魔人という意味をこめて“炎魔”と名のっている!!){ 大きな変革の時を直前に控え、この世には属さない者共が侵入し始めた関東の地に、炎を操る美青年“炎魔”が何処からともなく出現した。 自らを地獄の使いと名乗る炎魔は“魔王”スラムキングに謁見し、今の関東の異常の原因がスラムキング自身にあることを指摘……スラムキングもまた、炎魔の言葉を訝しみつつも、自らの不安が他ならぬ自分自身にあることを認める。 こうして、スラムキングに取り入った炎魔と仲間達は関東を新天地として定め、先に入り込んでいた“同類”の排除に乗り出すが、関東の守護者にして炎魔の“正体”を知るバイオレンスジャックが彼らの前に立ち塞がる……!! &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■炎魔} 炎を操る超能力者を装う美青年だが、正体は魔界の住人。 スラムキングとバイオレンスジャックの正体は当然知っていたと思われる。 男ジャックとの対決時は生きている帽子(シャポー爺(仮))と融合し、怪鳥のような姿になった。 &font(b){■雪子姫(仮)} 劇中では名称は登場せず。 氷を操る超能力者を装う残酷な美女だが、正体は矢張り魔界の住人。 炎魔に付き従う。 子供ジャックと女ジャックとの戦いでは蛇や蜥蜴を思わせる本性を見せた。 &font(b){■カパエル(仮)} 劇中では名称は登場せず。 炎魔に付き従う好色で醜い、アクアラング姿の男で、女ジャックとの戦いでは河童のような本性を見せた。 スケベを通り越して、文字通りの強姦魔と化していた。 ※元ネタはアニメも大ヒットした『ドロロンえん魔くん』……。 言わずと知れた当時の子供達のヒーローなのだが、まさかの完全な悪役。 本エピソードの青年になった炎魔達のデザインやキャラクター性は読切作品『炎魔地獄』を基としており、 後の『鬼公子炎魔』に先駆ける物である。 &font(b){■スラムキング} 激化する戦況の中で、自らの“銅磨 高虎としての生”をも越えた深部に眠る&bold(){己の秘密}に気付き、徐々に理性を失いつつある関東の支配者。 &font(b){■バイオレンスジャック} 凡てを知る者として、スラムキングの“目覚め”を阻止するべく三位一体のジャックとして炎魔達に挑む。 } **■逆襲ハニー編 #openclose(show=それに東には……あなたを待つ者がいます……それは……あなたを……愛する者です!){ 初めて関東を訪れ、自分達が挑もうとしている存在が究極の邪悪であることを知ってから一年……。 今度こそ了を救うべく自分達を鍛え上げてきたハニー達は、雇い入れた傭兵部隊と共に再び戦乱極まる関東の地に降り立ち、残していたフラッシュとミスティと合流する。 “魔王”の手より了を奪回するべく、逞馬軍と手を結ぶことを決めたハニー達だったが、逞馬もまた“天”の相を読み“光”であるハニー達を待ちわびていた。 逞馬軍と傭兵部隊が魔王城への攻撃を開始する中で潜入を成功させたハニー達だが、彼女達の行動はスラムクイーンに把握されていた。 更に、前回の反省から空からの攻撃に対して充分な準備をしていたスラムキング軍により傭兵部隊の爆撃機は落とされ、戦場に仕掛けられていたリモコン式の爆弾により逞馬軍もまた窮地に陥る。 しかし、逞馬自身が出向くことで同じくスラムキングに抵抗する者である天馬軍との共闘が実現する。 潜入したハニー達の身にも危険が迫る中、ファンシーとアイドルが指令室の占拠に成功し、戦況は一気に反乱軍へと傾いてゆく。 ……異変を感じ取ったスラムキングの前に立ちはだかったのは、意外にもスラムクイーンであった。 関東の命運を決める最終戦争……ここに極まる! &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■ハニー達} 今度こそハニーの兄である了を救出するべく充分な訓練の後に傭兵部隊と共に関東に到着。 フラッシュとミスティと合流し、逞馬軍のバックアップを受けて魔王城へと潜入する。 しかし、魔王城では了と美樹を餌にした残酷な仕掛けが用意されており……。 ファンシーとミスティは情報収集も兼ねて『けっこう仮面』をモチーフとしたストリップショーをしていた。 逞馬には“闇”の生んだ世界に降臨した“天”からの“光”と呼ばれているが、その正体はエピローグにて明かされた。 &font(b){■逞馬 竜} 最終決戦を前に“天”を読む能力に目覚め、直に顔を合わせる以前よりハニー達への協力を決めていた。 &font(b){■天馬 三郎} 逞馬の直接訪問を受けて、共にスラムキングと戦う者として協力を約束する。 &font(b){■スラムクイーン} 本当の名前を捨ててキングの腹心として生きてきたが、その実は離ればなれになった筈の夢彦と心を通わせ続け“魔王”を倒せる力を持つもの達が揃い、日野 火美子へと戻れる日を待ち続けていた。 ファンシーとアイドルを指令室に導き、ドラゴン壊滅の手筈を整えた後、決闘者と化した夢彦をスラムキングの眼前に導く。 夢彦とキングとの戦いに於いては手助けをしてキングの片眼を奪うことに成功するが、その戦いの中で明らかに以前とは異質な力を見せ始めたキングの真の力に脅える。 最後は自らの武器である針で陰部から始まり、身体中を貫かれて死亡。 愛する者に裏切られた痛みを吐露するスラムキングに対して、本当にキングを愛している者が東で待っていると告げるが……? &font(b){■結木 夢彦} 十年前、新邪馬台国が滅ぼされると共に生死不明となっていたが、火美子=スラムクイーンにはその存在を捉えられており、かつての予言通りにスラムキングをも倒せる力を身につけて帰って来た……:筈であった。 強大な“気”をも操れる超人となり、スラムキング攻略に挑むが、戦いの中で更に力を増大させていくスラムキングに敗れる。 &font(b){■スラムキング} ハニー達の再来と逞馬軍との最終決戦を前に万全の態勢で臨んでいたがクイーンの裏切りにより瓦解。 自らも夢彦との決闘に挑まされることとなり、戦況に関われないままに軍勢は敗北することになってしまう。 しかし、スラムキング自身は最終決戦を前に更に力を増大させていき、夢彦やクイーンの力を併せても遥かに遠い存在としての本性を見せていく。 決闘の後で愛する者に裏切られ、また失う悲しみを思い出すが……? 最後はクイーンの予言に従い、愛する者の待つという東に向かうが、そこで見たものは宿敵バイオレンスジャックの姿であった。 &font(b){■バイオレンスジャック} クイーンが予言していた、スラムキングを愛する東で待つ者……? 逞馬軍の戦いを見守った後、予言に従い東へとやって来たスラムキングとの最後の戦いに臨む。 夢彦との戦いを経て本性を顕し始めていたスラムキングとも尚も渡り合い、窮地に追い込まれるも戦いに乱入した人犬が殺される隙にキングの首を跳ねる。 ここに“魔王”は死に、不毛の地と化した関東の乱世は終わりを告げた筈であったが……。 &font(b){■人犬} 飛鳥 了と牧村 美樹の二人。 ハニー達を誘き寄せる為の餌に利用され、ドラゴンが破れ崩壊する魔王城の中にあっても“魔王”の証として、最後の戦いでもスラムキングから解放されることを許されなかった。 了は、この少し前のエピソードからキングの感情の揺れに呼応するかの様におかしな様子を度々見せるようになっていた。 スラムキングとジャックの最後の戦いでは、脅えてだけいただけの頃とは違い、ジャックの手助けをすべくスラムキングに立ち向かうも切り伏せられる。 残った美樹もまた、飛ばされた斬馬刀が突き刺さり死亡するが、そのままの姿で死んだ了とは違い、その骸は“ただの雌犬”と化した。 この事から、この牧村 美樹は“本物の美樹”では無かったと考えられる。 } **■魔王編 #openclose(show=おまえが心の底で最も恐れている者……私だよ!ははははは){ 関東の未来を決する戦いは、ハニー達と天馬軍の協力を得た逞馬軍の勝利に終わった……。 この最終決戦をも、高みの見物を決め込み生き延びたズバ蛮は、崩壊した魔王城を訪れ自らが新たなる“魔王”として立つことを宣言するが、 そこで待っていたのは、ジャックに破れて首だけになった筈のスラムキングであった。 狼狽えるズバ蛮を一瞬で切り伏せたスラムキングだったが、意識がハッキリとしてくると共に、間違いなく己が殺されたことを思い出す。 そして、混乱するスラムキングに語りかけて来た者とは……。 『バイオレンスジャック』の凡ての謎が解かれる衝撃のエピローグ。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■[[飛鳥了]]/スラムキング/サタン} またの名を、かつての大天使ルシフェルこと“[[暁のルシファー>ルシファー(悪魔)]]”……。 そして、現在は“[[大魔神サタン>サタン(悪魔)]]”とも呼ばれる暗黒の創造主。 宇宙を生んだ[[創造主>唯一神(Y・H・V・H)]]=“神”の息子であり、彼自身もイマジネーションにより宇宙を創造する力を持つ全知全能の存在である。 かつての『[[デビルマン>デビルマン(漫画)]]』の世界に於いてはデーモンの王「サタン」となった堕天使であり、創世記の戦いでは父たる“神”の軍勢に勝利。 最終戦争に於いても今度はデビルマン軍団と戦い勝利するが、デビルマン軍団の首領である、愛する不動 明を自らの手で殺してしまった哀しみは余りにも大きかった。 その後、デーモンとデビルマンの戦いには関与しなかった“神の軍団”により地球が誕生段階にまでリセットされると、ルシフェルとして創造を開始した。 ……しかし、前の世界での最終戦争の記憶を残すサタンとしての破壊のトラウマから、最初に復元していた関東に大地震が発生して、自らの記憶に残る破壊された東京と同じ地獄絵図と化させてしまった。 この段階で、自我が分裂してしまい創造主としての役目を果たせなくなったルシファー=サタンは&bold(){飛鳥 了とスラムキングに分離。} 愛する明を殺した己を許せぬ心が人間以下の人犬としての己を生み、 切り離された魔王としての心がスラムキングとなり、世界に破壊と恐怖を撒き散らすと共に、自らに自らを罰し続けさせる歪んだ世界を生むことになった。 ……それと同時に、無意識下の本能段階に於いて善と悪に分かれた心がサタン=スラムキングに抵抗する逞馬や天馬といった者達と、反対にスラムキングに与する死と破壊を生み出す外道達を生んだ。 更には、善と悪に揺れる心が門土や竜馬、スラムクイーンのような善と悪のバランスを取る存在を生み……と、関東の混乱は凡てが&bold(){&color(red){分裂したルシファー=サタンの心の迷いが具現化した結果の世界}}であった。 また、己の揺れる心を戒める悪なる心が魔王の別側面としてのズバ蛮を生んだ。 これに対し、善の心が生んだ最たるものがハニー達であり、 “天使”と例えられていた彼女達は、正に大天使としてのルシフェルの心が生んだ存在であった。 そして、彼女達がスラムキングを破り善の自分である飛鳥 了を救い出せば大魔神サタンではなく、大天使ルシフェルとして復活する筈……であったが、この賭けは失敗に終わり“善”のハニー達は“悪”のスラムキングに破れ去ってしまった。 これにより大魔神サタンとして復活した了は、最終決戦によって“死んだ”スラムキングを復活させると自らの下に呼び寄せ記憶の封印を解く。 スラムキングの正体は、&bold(){大魔神サタンの悪の部分=暁のルシファーにより取り込まれた一部にして、下僕であるデーモンの支配者「魔王ゼノン」であり、ズバ蛮もまたゼノンの一部が分裂した存在}であった。((このエピソード以降、大魔神サタン=ルシファーとゼノンの合体した姿という設定が定着し、ゼノンの複数の顔もまた魔王の別人格の顕れとされるようになった。)) 大魔神サタンとして覚醒した了は堕天使たる暁のルシファーとして、ゼノンの変身した[[多頭竜>黙示録の獣(悪魔)]]の背に乗って関東から光となって宇宙へと飛び立つ。 再び、凡てを無に帰す為に……しかし、新たなる世界の創造直後より、彼を優しく見守る存在が居たことをサタン自身もまだ気づいていなかったのである。 &font(b){■バイオレンスジャック/不動 明/デビルマン} 関東の守護者として、戦乱を見守っていた謎の存在バイオレンスジャックの正体は、大魔神サタンが新たなる世界に&bold(){自分でも気づかぬままに復活させていた&color(red){デビルマン(不動 明)}}であった。 自らをも罰し得るイレギュラーの存在として、父たる神ではなく明の存在を望んだ了は明=デビルマンを今回は自らに匹敵する全知全能の存在として復活させていた。 このことで、新たな世界に誕生すると共に凡てを悟った明=デビルマンは己の存在を分散。 これが、人の望みに応じて姿を変え、後には三位一体を基本としたバイオレンスジャックとなった。 明の望みは、まだ未成熟な世界ながら新たに誕生した生命も居る世界を“真の魔王”たるサタン=ルシファーに破壊させないこと。 自分でも気づいていない了の内面の葛藤をも見抜いていた明は、サタンの悪の化身たるスラムキングが覚醒しないようにコントロールしてきたが、最終的にスラムキングは破れるもハニー達が死んで了の願いも破れたことで、了は再び大魔神サタンとなってしまう。 関東の地下に眠っていた魔王の力を取り戻し、光となって飛び立ったサタンを追う為に分散させていた己と合体して完全体となったバイオレンスジャックはデビルマン=不動 明の姿を取り戻し、ルシファーの光に匹敵する巨大な闇となっ関東から飛び立つ。 そして、宇宙空間で再び邂逅した了に対して、明は己を示すことで凡てを理解させると、新たなる世界が生き残る道を選択させるのだった。 因みに、この邂逅の場面にて劇中に於いて人々が当たり前のように語っていた外の世界などは&ruby(・・・・・・){まだ存在せず}、&bold(){最初に作られた関東とニューヨークのみが存在しているという歪な状態}であったことが明らかになった。 恐らくは、明と了の邂逅により滅亡が回避された後に、改めて新しい地球として創生されたと考えられる。 &font(b){■逞馬 竜} カントウ行政長官。 スラムキングを倒した後で天馬 三郎との争いも起こらずに、そのまま関東復興の指導者となって働いてきた。 なんと、100年後も健在であり、長い平和の時代が続き人々から薄れている“巨人”の姿を記録に残すことを最後の仕事にしようとしているが、人々によって“巨人”の像が違うことを不思議にも思っている。 ※この結末について、作家の夢枕獏は完全版の後書きにて「物語作法上は反則技に近いもので、普通は書かないし、描いてはいけない。 しかしバイオレンスジャックに限っては、作者が注ぎ込んだエネルギーの量と歳月の重さにより 許されるのである。ここまで徹底的に描き尽くされたら、この結末しかないではないか。 作者は納得し、自らを許すのである。」 ……と、評している。 正に&font(b){『デビルマン』や『マジンガーZ』をも内包したスーパー豪ちゃん大戦を描ききったからこそ許される結末}と云えるだろう。 } *【番外編】 **■新バイオレンスジャック #openclose(show=お前の魂の裏に潜む悪心のカケラが創りし地獄を壊してみせる!! そして思い出せ!自分が誰かを!!){ 2006年より『週刊コミックパンチ』で不定期連載されたリメイク的外伝作品。 物語の舞台は同じく地獄地震により崩壊した関東だが、大地震の発生日時を201X年とするなど時代設定に変化が付けられている。 また、地域によって時間感覚が異なるとの設定も付けられているが、こうした描写は明言こそされていないがオリジナル版でも見られた描写である((つまりはご都合主義の公式化である。))。 世界観設定や人物設定については主人公のバイオレンスジャックやスラムクイーンを初め、共通している存在については、&bold(){オリジナル版と同じだが[[パラレルワールド]]にある}……といった所。 事実、ジャックやクイーンはオリジナル版の記憶を残しつつも、自らの役割を演じていると思わしき部分が見受けられる。 一方、スラムキングならぬスカルキングが支配する世界であったり、騎馬武者軍団ドラゴンの代わりに三國時代の兵士を気取る新蜀軍が暴れていたりといった差異が見受けられるのが特徴。 オチに関しては&bold(){オリジナル版を知らないと理解不能}という、新規涙目の物だが、偽物ではない本物の牧村 美樹が復活していると考えられることや、スカルキングの“素顔”など、オリジナル版を知っていても尚、考察の余地のある謎も残る。 『デビルマン』世界とは相変わらず地続きであり、漫画版『デビルマンレディー』と同様にパラレルワールド的な位置付けと見るのが妥当であろうか。 &bold(){【主な登場人物】} &font(b){■バイオレンスジャック} 謎の巨人。 偶然から出会った潮達を助けてスカルキングと戦う。 後に、以前よりも若い姿に。 女ジャックは登場しないが、少年ジャックは登場する。 &font(b){■水城 潮} 大人達からも見捨てられて独立して生きる子供達のリーダー。 勇気と優しさを持った少年。 &font(b){■サーラ} 本名は木戸 娑羅 元婦人警官で剣の達人でもある美女。 ヒロインながら&bold(){『バイオレンスジャック』のお約束とばかりにヒドイ目にあう}が、終盤に於いて意外な正体が明らかになる。 &font(l){“彼女”が正義の味方ポジの作品なんてこの漫画位の物であろう。} &font(b){■マーベルパイレーツ} 元海兵隊上がりの海賊で、大地震で沈んだ都市からの盗掘や生き残った人々を襲うことで生きる荒くれ者達。 スカルキングを王としている。 終盤、醜い本性が明らかに。 &font(b){■新蜀軍} 元々は日中合作の大作映画の為に集められた格闘家や荒くれ者上がりの役者達だったが、大地震から生き延びたことで狂い、自分達を本物の兵だと思うようになって関東で暴れ回っていた。 マーベルパイレーツと手を組むと共にスカルキングの支配下に入る。 矢張り、終盤にかけて醜い本性を明らかにしていく。 &font(b){■スカルキング} マーベルパイレーツが“王”としている、その名のように顔の皮膚の無い髑髏の様な頭部を持つ甲冑姿の大男。 自らの名前も過去も知らないが、悪を為す者達からは“王”と呼ばれ、自らもそうして生きる。 後に美しい金色の髪を取り戻すが……? ジャックは“彼”の正体を知っていた模様。 しかし、最後に取り戻した“顔”は読者にとっても意外な物であった。 &font(b){■スラムクイーン} 突如としてスカルキングの前に現れ、記憶の無い彼を、彼の居城である魔物達の城“髑髏城”へと導いた。 一方、髑髏城へと捕らえられていたアイラにテレパシーを贈るなど、ジャック同様に今回の世界の真実を知っていた模様。 &font(b){■人犬} スラムクイーンと共に出現した、美しい少女の顔をした人面犬。 オリジナル版とは違い、単に人の頭をした犬である。 髑髏城には、彼女と対になるような“顔を仮面で隠された少女”が捕らえられていたが……? オリジナル版とは違い、ジャックは彼女を“ミキ“と呼んだ。 } *【余談】 単品でも未完で終わってしまうことも少なくない、永井 豪やダイナミックプロ系統の漫画の中でも、&bold(){これ程のカオス}でありながら完結した奇跡的な作品と言える。 事実、これからすぐ後に永井は『デビルマン』と並ぶ代表作である『マジンガーZ』を許に、同様の異常なテンションと広がりを持つ『[[マジンサーガ]]』を開始するも、此方は『デビルマン』や『バイオレンスジャック』の途中にもあった執筆上のプレッシャーに見舞われた末に、遂には連載不能となってしまい、書き下ろしによる続行も頓挫。 現在は後の再出版に併せて一部が加筆されたものの、物語自体は未完となっていることを惜しむ声は少なくない。 展開的に永井が最終目標として掲げる『マジンガー』VS『デビルマン』の一つの解答となった作品だったかもしれないのだが……。 #center(){ &bold(){&size(60px){&color(gold){筋肉はゴリラ!}}} &bold(){&size(60px){&color(blue){牙は狼!}}} &bold(){&size(60px){&color(red){燃える瞳は原始の炎!}}} &bold(){&size(80px){五万二千文字超の}} &bold(){&size(80px){項目に}} &bold(){&size(80px){追記修正}} &bold(){&size(80px){エネルギーが}} &bold(){&size(80px){みたされていた!}} } #center(){ &bold(){&size(90px){&color(gold,black){バイオレンス}}} &bold(){&size(110px){&color(gold,black){ジャック}}} } #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,29) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - ものすごい熱量を感じる項目だ…冒頭と最後の文でかすぎて重なってるけどなんか許せるレベル -- 名無しさん (2018-03-05 01:10:36) - これほどの密度の項目作成、本当にお疲れ様です……自分の中ではデビルマンを越えて、豪ちゃんの最高傑作だと思ってる傑作です。 -- 名無しさん (2018-03-05 07:45:57) - すごい文量だ……あの内容をうまくまとめてくれてありますなぁ -- 名無しさん (2018-03-05 21:07:51) - なんちゅー気合の入った記事。 -- 名無しさん (2018-03-05 21:38:18) - ページ開いてすぐの「90分で読めます」でだめだった・・・すんごい分量と熱意、製作者さんに拍手を送りたい -- 名無しさん (2018-03-06 15:23:17) - 読んでて疲れるのにテンションは爆上げ -- 名無しさん (2018-03-06 19:21:10) - 愛と熱気を感じるすげぇ記事だった!!バイオレンスジャックは断片的にしか知らなかったけど、これを機に買おうと思います -- 名無し (2018-03-06 22:35:53) - CBキャラ永井豪ワールドは実質バイオレンスジャック第0章。ただし話の骨子自体が超絶ネタバレなのでバイオレンスジャック(とデビルマン)読了後の視聴を推奨 -- 名無しさん (2018-03-16 11:14:22) - 記事製作者さんの熱意に乾杯…余談だが俺は第1章のユリねぇのパンを巡る一幕でスカートめくり属性に目覚めました(個人の感想です) -- 名無しさん (2018-03-16 11:21:36) - 過去にOVA化されているがTVの地上波では深夜でも流せそうにないエログロ内容だった・・・・。レイズナーのキャラデザの人も作画に加わっていた。 -- 名無しさん (2018-03-27 09:52:50) - 正体が・・・・引きずっているんじゃなくて続編だったのね。 -- 名無しさん (2018-03-27 09:53:57) - ↑2 二作目なんか監督が板野サーカスの板野さんですよ -- 名無しさん (2018-03-27 13:15:17) - マジンカイザー刃皇の見た目がスラムキングっぽいし -- 名無しさん (2018-03-27 13:56:19) - 昔GBAで出てた豪ちゃん&賢ちゃんゲーの豪翔伝でも一歩特別なキャラ扱いされてたなぁ・・・ネタバレになるけど、周回プレイで2週目に入るとループしたことを知覚してるような様子を見せたり -- 名無しさん (2018-03-31 21:57:35) - ↑2 ガイストテレス(騎士)は邪道なのか? -- 名無しさん (2018-04-04 14:57:31) - 永井豪て神曲以外にベアトリーチェ描かないな… -- 名無しさん (2018-05-10 14:49:45) - それを先に覚えてしまったせいか、神聖もてもて王国のネタが思い浮かんでしまう… -- 名無しさん (2019-02-23 18:25:28) - クロスオーバー作品の究極体とでもいうべき作品。同じ漫画家の作品とは言えここまでやったのは後にも先にもこれだけだろう。 -- 名無しさん (2019-09-21 02:43:59) - 『鉄の城編』に対する作者コメはまるで『ククルス・ドアンの島』への御禿のそれのようだ。してみるといつの日か単発大作アニメ化ががが -- 名無しさん (2022-04-03 19:21:16) - OVA2編でそれぞれ賢雄さんがキッツい悪役と犠牲者演じててちょっと混乱したわ -- 名無しさん (2023-06-16 20:34:15) - 小林清志さんも -- 名無しさん (2023-06-16 20:37:36) - プロローグもさいとう先生のサイバイバルに勝るとも劣らない丹念さ -- 名無しさん (2023-06-16 20:48:22) - 夢枕獏の言葉のせいで躊躇してたけど読んでみたら確かに獏先生の言葉通り納得するしか無かったな。永井豪作品そんなに知らないけど偶然か必然か単なるスターシステムじゃなくて作者の今までの物語がラストに向かって紡がれてたもん。 -- 名無しさん (2025-02-19 00:39:20) - 鉄の城編は豪先生はやめてくれ言うてるけど単体で完結してるしそこだけ映像化ありだと思うんですよ。ジャックの存在感あんまりないからあれだけどバイオレンスアレンジの仕方が逆にこれみたら他のも受け入れられるだろって感じで -- 名無しさん (2025-02-19 00:59:44) #comment #areaedit(end) }