メタルポケット

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メタルポケット - (2025/02/05 (水) 14:33:20) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2025/01/31 Fri 18:10:24
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メタルポケットとは、トミー(現:タカラトミー)が1993年から1997年頃に発売していた鉄道玩具である。

*概要
1993年に、[[プラレール]]で知られる玩具メーカーのトミーが発売した鉄道玩具。
プラレールの線路上に乗るが、こちらは[[トミカ]]と同じダイキャスト製かつ、プラレールよりも車両長を短めに効かせたデフォルメが特徴。重さがあるものの、プラレール1編成よりもお得かつコンパクトサイズで、コレクションのし甲斐がある。さらに、当時のプラレールは1500円程度の販売価格だったが、こちらは1000円程度とお買い得。
要するに、トミーが誇る2大乗り物玩具のいいところを合体させた、最高の玩具になる予定だった。

ところが、ラインナップは8種類が発売(+1種類が試作品製作)されたところで新車両の登場が終わってしまう。
さらに、既存の一部ラインナップに[[ドラえもん>ドラえもん(作品)]]のステッカーが貼られた「キャラポッポ」が発売され、1997年度のカタログにはキャラポッポすら掲載されなくなった。

そう、商品展開はわずか4年ほどで終了してしまったのだ。最高の玩具になるはずが、あっという間に展開終了してしまった。

*販売終了の原因
展開が短期に終わってしまった理由は以下の3点が考えられている。

1.需要の読み違え
そもそもトミカとプラレールを混ぜたような商品を出したところで、既出製品2種を同時に相手取ることになってしまう。トミカとして集めようにも、3両連なっている上にプラレール規格に合わせたせいで妙に大きく、大きいサイズで場所をとる上に、やや割高気味。プラレールとして遊ぼうにも、編成組成の自由度が低く、さらには編成長も短く、既存のプラレールと併用して遊びにくい規格であった。
双方のいいとこどりを狙ったはずが、逆に両者の長所をつぶしかねない状態になってしまったのだ。
尚当時の時点で鉄道車両のトミカ自体は存在していた。

2.競合商品との共倒れ
実は、1993年からの数年間という発売タイミングにも理由があった。同時期、[[バンダイ]]からは「Bトレイン」(Bトレインショーティーではない)という名前のダイキャスト製鉄道玩具が発売されており、プラレールの牙城であった鉄道玩具業界に挑戦していた。
その対応策として、同じくダイキャスト性の鉄道玩具を、プラレールの線路上で走行できるようにして、差別化及びプラレールユーザーの囲い込みを狙って発売したものだとも考えられている。
案の定、プラレールに敵わず、Bトレインは数年で撤退した。そのため、対策用商品としての存在価値を失ったメタルポケットも、撤退戦略としてキャラポッポを販売し引き上げたものではないか、とも考えられている。

3.安全性
重いダイキャストボディに固定連結、つまり&b(){振り回すと物凄く危険}。その様相は最早ヌンチャクであり、おもちゃをどんな風に使うか分からない子供に持たせるには危険な代物と保護者に判断され、敬遠されたとも考えられる。

*販売終了後
メタルポケットはたったの4年でその商品展開の幕を閉じた。
しかし、トミー、およびその関連会社ではこのメタルポケットの販売結果を教訓にした商品展開が行われた。
展開中の1995年には同価格帯でロボット変形機構を盛り込んだ、プラレールの派生商品[[超特急ヒカリアン]]が発売。ただし、遊びの方向性を差別化したという点では、後述商品とは異なる立ち位置である。
1999年にはトミー子会社のユージン(現タカラトミーアーツ)より、プラレールのカプセルトイ版、「カプセルプラレール」が登場。よりショーティーなデザインで、専用のレールで完全に別規格化が行われ、さらに、ゼンマイやモーターでの駆動ができるようになった。同社競合はするものの、本家プラレールよりコンパクトに楽しめることで差別化がされた。
また、2010年にはトミカにおいて、ロングタイプと呼ばれる長い車両が発売された。そのラインナップの中には鉄道車両も含まれており、こちらではリアルなダイキャストモデルとして、既存の鉄道ダイキャストモデルに範をとった商品が発売された。
また、2022年にはプラレールの廉価版モデルとして、ESシリーズと呼ばれるラインナップがお目見えした。
メタルポケットは「小さい」「重厚」「安い」を一手に受け入れようとして、失敗した。しかし、それぞれに特化した商品を出すことで、一定の成功を収めたのだ。

*ラインナップ
主に、商品展開当時の主力車両がラインナップされた。
|品番|名称|備考|
|1|のぞみ号|[[300系>300系新幹線電車]]|
|2|つばさ号|[[400系>400系新幹線電車]]|
|3|[[成田エクスプレス]]|253系|
|4|ひかり号|[[100系>100系新幹線電車]]|
|5|[[東北>東北新幹線]][[上越新幹線]]|[[200系>200系新幹線電車]]H編成|
|6|マックス|[[E1系>E1系新幹線電車]]|
|7|D-51|客車連結。|
|8|ゆふいんの森|キハ71系。プラレールでは1996年発売であり、こちらが先の発売。|
|DR-01|ドラえもん キャラポッポ しんかんせんのぞみ号|1のドラえもんシール貼り付け版|
|DR-02|ドラえもん キャラポッポ しんかんせんひかり号|4のドラえもんシール貼り付け版|
|DR-03|ドラえもん キャラポッポ しんかんせんマックス|6のドラえもんシール貼り付け版|
|DR-04|ドラえもん キャラポッポ きかんしゃD51|7のドラえもんシール貼り付け版|
|未発売|EF200|なんと東海色ソ80連結。なお、EF200は当時プラレール未発売。&br()側面のロゴは『INVERTER HI-TECH-LOCO』ではなく『METAL POCKET』と書かれている。&br()もし製品化されていれば[[JR貨物]]新形式初の製品化だった。&br()東海色のソ80ともども2009年にようやく製品化。|

追記・修正はEF200の商品化を心待ちにしていた方にお願いします。

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