&font(#6495ED){登録日}:2025/04/02 Wed 22:59:12 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- &b(){コンピューターペンシル}とは、[[漫画]]『[[ドラえもん>ドラえもん(作品)]]』に登場するひみつ道具。 *【概要】 コンピューターが頭部についた鉛筆型の道具で、紙に書かれた問題をコンピューターが読み取り、鉛筆が自動的に動き問題の答えを完璧に記入する。 『ドラえもんのひみつ道具使い方事典2』では、この道具の仕組みが紹介されている。 「&bold(){エネルギータンク}」、「&bold(){コンピューター}」、「&bold(){問題読み取りアイ}」、「&bold(){重力コントローラー}」、「&bold(){ペンシル安定機}」、「&bold(){形状安定芯}」で構成され、ペンシル安定機がこの道具を安定させ、問題読み取りアイで問題を読み取り、コンピューターが回答を導き出した後、「&bold(){自動書記システム}」で問題を解いていくと解説されている。自動で動くため例え使用者が眠っていても正確に回答できる。 *【特徴】 基本的にどんな問題でも解くことが可能で、作中では学校の宿題やテストはもちろん、[[しずかちゃん>源静香]]パパの書類仕事もこなしている。 鉛筆そのものは作中ですり減っている描写はなく、おそらく未知のテクノロジーによっていくらでも書ける可能性が高い。 一方で[[ドラえもん>ドラえもん(キャラクター)]]が「問答形式の問題には使用できない」と説明している。 勉強嫌いな子供にとってはまさに理想の道具であり、欲しいひみつ道具としてよく名が挙がる。書類に悩む社会人にとっても救済のアイテムである。 しかし作中を見てもわかるように使用者の知性に対しては何も働きかけないため、いくら使っても全く身にならない。こんなものに頼り続ければいずれ勉強を全くしなくなり、ダメ人間を生み出しかねない危険な側面も持つ。 登場作のオチからもわかる通り、いつも落第点ばかりの人間が使うと不正を疑われる事態になりかねない。また描写を見ると使うたびに強制的に最後まで書き上げており、「いきなり100点だと怪しまれるのでわざと途中で止めて何問か間違える」という工作はできない可能性もある。 結局作中からわかることは、努力の末に100点を取らなければ信用されない、ということである。 *【登場エピソード】 ** &b(){●『一生に一度は百点を...』} いつものようにテストで百点を取り、「なんで百点以上を取れないんだろう」とぼやくのび太。しかしこれは夢だった。 しずかちゃんの家に遊びに行く約束をしているのに、宿題が終わらず拗ねたのび太に対してドラえもんが出し、自分、[[ジャイアン>ジャイアン(剛田武)]]、[[スネ夫>骨川スネ夫]]の宿題としずかパパの仕事を一瞬で片付ける。 しかしこれに味を占めたのび太は明日のテストで使おうとし、「カンニングと同じだ」とドラえもんに糾弾されるも聞く耳を持たない。そのやりとりを見ていたジャイアンは&b(){「ほしいものは手に入れるのがおれのやりかたさ」}と不敵に笑う。 気を良くしたのび太は[[両>野比玉子]][[親>野比のび助]]に海外旅行の約束まで取り付けるが、 #center{&color(#3B4EF0){&bold(){フン}}} &b(){ドラえもんはそんなのび太を軽蔑しきった目つきで見る}。 翌日テストで使おうとしたのび太だが、ドラえもんの表情を思い出して使わないことを決意。帰りにドラえもんに返したが、それはすり替えられた偽物だった。 後日返ってきたテスト結果により犯人はジャイアンと判明。独特な形をしているペンシルだが、その部分はジャイアンの手作りと思われるので、意外にも器用なところを見せている。 のび太にコンピュータペンシルを返すよう要求されるも、ジャイアンはしらばっくれて家に逃げ込み、誇らしげに[[父ちゃん>ジャイアンの父ちゃん]]に答案を見せる。涙を流す父ちゃんを見てさぞかし嬉しいのかと問うジャイアンだったが…。 #center{&color(firebrick){&b(){いつも落第点のお前が、急に百点取れる訳がないっ。}} &color(firebrick){&b(){できの悪いのはしかたがないとして、不正だけはするなと教えてきたはずだぞ!}}} と激怒。 鉄拳制裁を喰らいコブだらけになったジャイアンは #center{&color(Orange){&b(){百点なんかこりこりだい!!}}} とペンシルを投げ返すのであった。 このエピソードは大山版で1979年4月18日・1992年5月15日(この回のみタイトルが「コンピューターペンシル」)、わさドラ版で2005年7月1日・2018年4月20日の計4回アニメ化されている。 原作ではコンピュータペンシルをどのようにすり替えたかまでは描写されていないが、こちらでは消しゴムをわざと落とし、それをのび太に拾わせた隙を狙って本物と入れ替えるシーンが加わっている。 テストを見せたのは1992・2005年版では[[母ちゃん>ジャイアンの母ちゃん]]になっており、後者ではのび太の点数が35点だと判明しており、ペンシルを返すシーンが描かれていない。 またリメイク3作では原作にはまだ登場していなかった[[出木杉>出木杉英才]]がほぼワンカットだけだが登場しており、[[先生>のび太の先生(ドラえもん)]]の言い方やジャイアンの発言的に&bold(){彼でさえ100点を逃している}ことが示唆されている。 ** &b(){● 『のび太の0点脱出作戦』} 4教科連続で0点を取り怒りのあまり声も出ないママ。 明日もテストのためのび太は再度この道具に頼ろうとする。 しかしドラえもん「さっきからそんなことを考えていたのか!!」と怒られため使用されず。 ** &b(){● 『ドラえもんが重病に? 』} またまた明日テストがあるからとこの道具に頼ろうとする。 無理に出そうとするのび太だったが、ドラえもんがフラフラし出したため中断。 その後[[ドラミ>ドラミちゃん]]が仕掛けた[[ミニドラ>ミニドラ(ドラえもん)]]が体内で動いたため[[ポケット>四次元ポケット]]の中身が散らばり、その中にこの道具が混じっていた。 問題解決後、のび太が再びこの道具に言及するが、やはり使わないことを決意し、またもや使用されず。 *【関連するひみつ道具】 &big(){&b(){◯[[アンキパン]]}} 食パン型の道具で、これを紙に押し付けてから食べるとすらすら覚えられる。 ひみつ道具を使っている点は一緒のはずだがこちらに関してはドラえもんはテストに使うことに難色を示していない。 だが色々と問題点も多く...。詳細は該当項目や[[微妙なひみつ道具]]を参照。 &big(){&b(){◯能力カセット}} カセット状の道具で、色々な人の能力が箱に入ったセット。これを胸の部分にあてがうと、体に飲み込まれてセットされ、カセットに記された能力を発揮できる。カセットを取り出せば自動的に巻き戻る。中でも数学者のカセットがこの道具の関連にあたる。 使用を思い止まったコンピューターペンシルとは異なり本当にこれをテストに使い、100点を取ってしまう。 だが作中ラストでは「考える人」のカセットを入れた結果返すことを決めた。 わさドラ1回目では時代を考慮してかCD状になっているが、2回目ではカセットに戻っている。 &big(){&b(){◯オモイコミン}} 瓶に入った薬品型の道具で、この薬を飲むと頭の中で何かを思いこむと、実際にその通りに目に見えることができる。 作中では算数の宿題を小学1年生の宿題に思いこませており、当然テストにも応用可能だと思われる。 &big(){&b(){◯もはん手紙ペン}} 万年筆状のペンで、これで手紙を書くと理想的な文面を自動的に書き上げることができる。 送る相手に会わせて年齢レベルを目盛で調整することができる。 類似品として「もはん広告ペン」がある。 &big(){&b(){◯完全しゅうせいき}} スキャナーのような形の機械で、絵や資料を入れて3分待つと、何でもきちんと綺麗に直してくれる。 のび太が描いた下手くそな絵も綺麗に仕上げる事ができ、手足が長くて三角形の鼻をしたドラえもん、綺麗なしずかちゃん、かっこいいジャイアンの絵が完成した。 これはノート1冊丸ごと入れる事も可能で、絵だけでなく計算式や文章も修正できるため、でたらめな答えを書いた宿題や2行しか書いていない日記も、全問正解の宿題と良い文章の日記に修正される。 ちなみに人物画の場合、被写体の人物が満足する絵に修正されるらしく、前述の絵はドラえもんは「素晴らしい」「これがぼくの本当の姿だ」と、しずかとジャイアンは「天才」と評していたが、ドラえもんの絵はのび太に笑われ、ジャイアンの絵はスネ夫に「うそだあ、こーんなかっこいいジャイアンなんて」と笑われている。&font(l){スネ夫はその後ジャイアンに殴られたが} 1987年に放送された大山版アニメではママの絵も描いており、本人は「美しい」と泣いて喜んでいた。 また、修正された物は朝になると元に戻るという設定が追加されており、翌朝にのび太が大慌てするオチで終わっている。 &big(){&b(){◯でん子ずのうつき自動ボールペン}} その名の通り、電子頭脳内蔵でどんな問題も解いて自動的に答えを記入する、言わばコンピューターペンシルのボールペンバージョン。 こちらは太くていかにも機械内蔵という感じの外見であり、3本の足が付いていて、握らずに紙の上に立てて使う。 携帯するには大きくてかさばる、ボールペンなので消しゴムで消せない、&font(l){見た目がゴツくてテストで使おうとしてもバレバレ}と、コンピューターペンシルの下位互換と言える。 作中では「今回だけ助ける」という条件で、のび太の宿題を終わらせるために使用している。 &big(){&b(){◯アンサーグラス}} 大山版オリジナル「ジャイアンは天才少年」に登場。 その名の通り、これを通して問題を見るとどんな問題も答えを表示してくれる、言わばコンピューターペンシルの眼鏡バージョン。 作中ではドラえもんどら焼きを買った帰りに珍しい蝶を見つけて種類を見た後にうっかり落としたものをジャイアンが拾い、またしても不正に100点を取る。 ドラえもんは返すように要求するもしらばっくれて認めず、四次元ポケットを1日貸すように要求。夜に悪夢を見たのび太はドラえもんに絶対貸さないように要求し、「夢」からヒントを得たドラえもんは[[どこでもドア]]でジャイアンが寝ている時に寝室に入って偽物のグラスとすり替えるというコンピューターペンシルの時とは真逆の行動に出た。 翌日のテストで再度使おうとしたジャイアンだったが、偽物のグラスは「アッカンベー」としか表示せずジャイアンが慌てふためくオチとなった。 コンピューターペンシルの時に痛い目にあったのに、全く懲りていないジャイアンだった、この回にはジャイアンの両親は登場しないのだが、見せたらまた同じ結果にならないのか。 とはいえ、上記の「アッカンベー」の時点で腹を立てて大声を出してしまったため先生に叱られた上、その後混乱してテスト中の教室を走り回っているためお咎めなしとはいかないだろうが。 *【実現可能性】 2022年11月30日にリリースされたテキスト生成AIツール「ChatGPT」は幅広い分野の質問に詳細な回答を生成できることから、この道具に近いところまで実現させていると言う声もある。 とはいえ、あちらと違って紙に自動執筆まではできないので漢字の反復練習などでは役に立たないが。 なお、2005年版の問題は電卓があればできる程度のものであった。 *【余談】 大山版アニメに於ける初登場エピソードでは未成年者には不適切なサブリミナルが存在しており(問題のシーンはのび太がコンピューターペンシルを使ってノートに答えをスラスラ書き出す場面)、そのため2012年頃にDVDの自主回収騒動があった。 追記・修正はこんな道具に頼らず自力でお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,4) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 父ちゃんからのお仕置き、お尻ペンペンシル -- 名無しさん (2025-04-02 23:12:46) - 時代が進んでアナログの筆記具が使われなくなったら(そんな日が来るのかは怪しいけど)「昔は鉛筆って道具で勉強してたんだ」みたいな感想を持たれるんだろうか? -- 名無しさん (2025-04-02 23:13:31) - ↑ ありそう -- 名無しさん (2025-04-02 23:43:06) - 大山版のリメイク放送は、ドラえもんの「ぼくはズルをするために未来から来たんじゃないんだよ!」という台詞や劇中に鉄人兵団のBGMが流れて印象深かった....。 -- 名無しさん (2025-04-02 23:48:57) - もはん手紙ペンも追加。 -- 名無しさん (2025-04-03 00:36:13) - ポーラーレディという漫画に似たような効果を持つ万年筆が登場しました。あちらは最終的に就職が出来ずホームレスと化すといい悲惨な結末になりました。 -- 名無しさん (2025-04-03 07:49:16) - 「ドラえもんが重病に?」でもペンシルが触れられてたけど、「一生に一度は百点を...」と同じく使おうとせず自力で頑張るのび太は立派だと思ったな -- 名無しさん (2025-04-03 07:58:07) - チャモチャ星でもこういうのあったのかな -- 名無しさん (2025-04-03 09:03:27) - かつてアニヲタWikiに載っていた「ジャイアンは天才少年」というのぶドラアニオリ回で似たような道具無かった? -- 名無しさん (2025-04-03 18:45:27) - ↑その時に登場した道具の名前は「アンサーグラス」。因みに「完全しゅうせいき」は大山版だと「修正された物は朝になると元に戻る」というオチになっている....要するにコンピューターペンシルと同じく「ズルはいけない」ということかな? -- 名無しさん (2025-04-03 19:28:27) - 不正はいけないという教訓話 -- 名無しさん (2025-04-03 19:59:25) - ↑3アンサーグラスの話だね。あの話はジャイアンが懲りずにまたカンニングしてて、真相に気付いたのび太によって偽者にすり替えられたという、今回とは逆の展開になった -- 名無しさん (2025-04-03 20:00:20) - 「短時間で細かく気づきにくいながらも未成年者には不適切な表現」くらいにならないかな、二秒じゃサブリミナル効果の定義にすらかすらないと思う -- 名無しさん (2025-04-03 20:46:07) - 少なくとも、読書感想文とかには使えないひみつ道具 -- 名無しさん (2025-04-03 20:53:49) - 生成AIはなぁ…有償版はかなり良い線行くけど、大概の無償版は平気でいい加減なことをさも本当ですよみたいな風に出力するからな -- 名無しさん (2025-04-04 11:31:35) - スネ夫だったらギリギリ信用されたかな?何度も続いたら流石に疑われそうだけど -- 名無しさん (2025-04-04 18:01:52) - ↑因みに水田さん版だけど、スネ夫も( のび太を騙して手に入れた )ひみつ道具でテストで100点を取ろうとしたけど、その道具の特性で名前まで同じに書いてしまい100点を取れなかった( マネオネット( 大山さん版 )でののび太くんみたいなオチ )...因みにのび太くんは自力で30点を取った。 -- 名無しさん (2025-04-06 22:54:11) - ↑追記です。そのスネ夫が使った道具の名前が「エキス・パーツ」という道具だった。後、使うと内容を完璧に覚えられる「いちやづけ」という大山さん版のアニメオリジナルのひみつ道具とエピソードがあって、こちらものび太くんがテストで100点を取ろうとしたが、とある理由で使わずに自力でなんとかした。 -- 名無しさん (2025-04-06 23:27:32) - あの出木杉ですら100点取り損ねたテストで30点取ったのび太寧ろそこは称賛されても良いんじゃないかという -- 名無しさん (2025-04-29 02:15:18) #comment #areaedit(end) }