Death end re;Quest

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&font(#6495ED){登録日}:2018/05/28 Mon 22:00:59 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){&color(#ff0000){99%の絶望に抗え}}} Death end re;Quest(デスエンドリクエスト)とは2018年4月12日発売のPS4ゲームである。発売元はコンパイルハート。 後に2019年5月17日にSteam版、2020年12月24日には[[Nintendo Switch]]版も展開された。 シナリオは祁答院慎(実在する、おっさんの方) まず、先に言っておく。 &bold(){魔壊神トリリオンでヒロインズの悲鳴を聞くに堪えず半数くらいスキップした奴はやめとけ。} *◆ストーリー 大型MMORPG「ワールズ・オデッセイ」。エニグマゲームスの社運を賭けたというそのゲームは、1年前ディレクターの失踪で開発が凍結していた。 主人公「水梨新」はそのディレクターの教育係でもあったため、いまだにその所在を諦められずにいた。 ある時、自室のPCに届いた謎のメール。送り主は「ワールズ・オデッセイ運営」。 完成すらしていないゲームの運営、しかもアカウントは失踪したディレクター「二ノ宮しいな」のテストアカウント。 不審に思って凍結後にアーカイブされたワールズ・オデッセイにアクセスしてみると、なんと稼働中であった。 しかも、アーカイブ化されていたにもかかわらず、夥しいほどにバグが増加していた。 そんな中で、新は稼働中のプレイヤーがいることに気付く。それは、行方不明になったしいなであった かくして、二人は怪奇と陰謀渦巻く非日常に身を投じることとなる。 *◆概要 このゲームを一言で表現すると、「&bold(){コンパイルハート渾身の開き直り}」。 かねてよりコンパ製RPGは可愛いキャラ・気持ち悪いモンスター・鬱設定or鬱イベント・大雑把なゲームバランスといった特徴が多かったが、それらの自重を放棄したような内容となっている。 と言っても破綻してはおらず、意外にしっかりとした出来。 その尖り様たるや、某カタログにて「コンパイルハート史上最も賛否の振れ幅が大きいゲーム」「同じゲームに対する評価とは思えない」と書かれるほど賛否が激しい。 また、ストーリー構成としては、心霊現象・ドッペルゲンガー・ファフロッキーズ現象・憑依・宗教結社・ゾルタクスゼイアンといった、オカルト・超常現象・都市伝説を元ネタとして積極的に取り込んでいるのが特徴。 そして、細かい伏線回収は糸口だけ残してぶん投げているのも相変わらず。 ちょっとしたADV並みの量を誇るテキストも特徴。もっとも、ADVパートは疑似的なセーブポイントとしても使えるので、頻度が多いこと自体は割とありがたかったりする。 *◆バグったゲーム世界 まず舞台となるのは、ディレクター失踪で開発がα版で放棄されたMMORPG。 このゲームはそこかしこにバグが蔓延している状態となっており、表示はもちろんモンスターや入手アイテムなどが歪となっている。 以下、バグに塗れたこのゲームの惨状。 ・何でいきなりラストエーテル的なアイテムが売ってるの?→&ruby(バグ){仕様}です ・体力回復薬・壊って…→&ruby(バグ){仕様}です ・モンスターが超キモイ→&ruby(バグ){仕様}です ・全員のSPを50%回復するスキルとか阿呆すぎる→&ruby(バグ){仕様}です ・何かボス戦がありそうだからセーブしに戻ろうとしたらゲームオーバーになったんだけど→&ruby(バグ){仕様}です ・巨大モンスターよりその1割くらいのサイズのモンスターが固いってどういうこと?→&ruby(バグ){仕様}です ・ドラゴンがすっげぇ勢いでバウンドしまくった件→&ruby(バグ){仕様}です ・方向変更のチュートリアルくらいわかりやすいところに書いとけ→&ruby(バグ){仕様}です ・ルーd→&ruby(バグ){仕様}です そう、α版で放棄されたゲームだからバグ塗れなのは仕方ないのである。 もしかしたら素のバグがあるかもしれないけど、我々にはどうしようもない…!なぜなら……証拠がないからっ…! *◆デスエンド そして、隙あらば放り込まれる&bold(){デスイベント}。 色々バグった状況故、本来あり得ないイベントが発生してゲームオーバーに突入してしまうのである。 直前まで自動で巻き戻るとかいう親切な機能はなく、セーブをできるだけしない人はストレスフルな仕様なので注意。 ただ、アドベンチャーパートではイベント戦直後でなければセーブができるので、限定セーブポイントとして利用できる。 多くは選択肢によるもので、ニーア・オートマタよろしく簡素なイベントとなっているのだが、特定の敵に敗北などの特殊条件のケースは多くがスチル付きの凝った内容になっている。 そのことごとくが陰惨な悲鳴や断末魔ばかりで、情景を想像なんてしたくもない惨劇ばかりであるが。 でもさ、まさか死ねるだけましと思う瞬間が来るとは思わなかったよ。 SAN値がピンチなのでできれば回避したいのであるが、一度デスエンドを見ると「エピソードチャート」というものに登録され、強力なアクセサリが入手できる。 仕方がないので、涙を呑んで地雷選択肢をチョイスしていこう(ゲス顔)。 *◆ゲームシステム 詳細はウィキペディアにあるので(丸コピーする羽目になりそうなので)そちらを参照してもらうとして、ここでは特徴的なポイントをクローズアップしていく。 まず戦闘の要であるノックバグ。 ノックバグ特性を持った攻撃を当てることで、敵をすっ飛ばすことができるのである。 これが他のキャラや壁にヒットすると、専用属性のダメージが発生する。 物理攻撃も魔法攻撃も効きづらい相手の場合、これが効果的だったりする。&bold(){特に大型モンスター}。 飛距離は相手の重量によるのだが、バグの影響か重量設定がめちゃくちゃになっている。 加えて、バグによって変異が発生すると重量も変化するため、巨体に見合わない不自然なバウンドっぷりを見せてくれる。そして多大なHPが瞬く間に削れていって死亡する。 もういっそ可哀そうなレベル。 このゲームに慣れたプレイヤーからすれば&bold(){大体の巨大モンスター=雑魚}である。それよかサイや人型の方がよほどうざい。 お次にバトルジャックというチート介入。 主人公である水梨新は舞台となるゲームの開発者の一人で、コードを解析して本来あり得ない処理を引き起こすことができる。 戦場のバグ状態をいじったり撃破したボス敵を召喚したりゲームジャンルを一時的に変更したり、とそれはもう多彩な介入が可能。 仮にもバグったゲーム、正面から馬鹿正直に挑むのは無謀なので、状況を把握して有効に使っていこう。 そして、バグ汚染。 フィールドやモンスターはことごとくがバグで汚染されており、接触するとキャラも汚染されて行ってしまう。 そして、キャラの汚染度が100%になってしまうと、&bold(){問答無用で即死}。 耐性による回避?バグにそんなものあるか。一応汚染度が変化しないようにする状態異常はあるので、危険そうならそれに頼ろう。 しかし、何も危険なだけではない。80%以上であれば、&del(){痴女}強化形態「グリッジスタイル」へと変身できるのだ。 敵にも汚染度が設定されており、これが100%に到達すると変異を起こしてしまう。 何やらメンバーは嫌そうな声を上げるのだが、実はそう悲嘆したものではない。 上記の通り、軽量化が起こる場合もある他、敵によっては目に見えて弱体化する場合もあり、これも有効に活用することでむしろ状況を好転させることも可能。 と、このようにそれぞれの要素が複雑に有利・不利に関わるようになっており、システムを把握して敵に合わせた戦い方をするか否かで難易度が劇的に変化する。 おかげさまでイージーですら難しいと嘆くプレイヤーもいる模様。 このゲームが、99%の絶望をすり抜けていくゲームであることをお忘れなく。 *◆登場キャラ ・水梨 新(みずなし あらた) 声 - 徳武竜也 エニグマゲームスのプログラマー。 責任感が強い性格で、度々無理をしがち。しいなの失踪について、厳しすぎたかもしれないなど自責の念から率先してその所在を探し、今も諦めてはいない。 戦闘などをチートでサポートする一方、現実世界で謎を解くために街のあちこちを探索する。 その過程で怪奇現象や怪しい集団に巻き込まれ、度々死の危険にさらされているが、自分が傷つくことに関しては怯む気配がない。 ・二ノ宮 しいな(にのみや しいな) 声 - 東城日沙子 メインヒロイン。細かいことは伏せるが、結構なレベルで悲劇のヒロイン。&del(){環境適応プログラムってなんだ。} 豊かな想像力を持っており、新入社員ながらディレクターに抜擢された。新になついている。 なぜか再稼働していたワールズ・オデッセイ内でプレイヤーとして発見され、エンディングでログアウトできるという機能を利用して現実世界への帰還を目指す。 なお、オデッセイは専用ヘッドセットを使うことで意識全てをゲーム内にダイブさせることができ、その機能を使っているためか五感などはすべて有効。 片手剣を使うが、物理アタッカーではなくむしろ魔法より。物理攻撃スキルは最強スキルのみという、異様に偏った構成。しかし、攻撃スキルは全体的に使いやすい。 ・リリィ・ホープス 声 - [[桑原由気]] ワールズ・オデッセイの登場人物で、ハーティス王国の王女。 穏やかなで優しい性格ながら、王族らしい毅然とした様子を見せる。ただし、どうも百合属性持ち。 直線上のキャラ全員を回復するスキルを使うなど、ヒーラータイプ。同じように直線上の敵をまとめてノックバグしたり毒を与えたりなど、トリッキーなところも。 ・アル・アストラ 声 - 田中美海 外見年齢10歳、実年齢15歳の猫獣人。 奔放かつ明るい性格で、両親が行方不明になっていても落ち込んだところを見せない。むしろ妙にドライともいえる。 与えるダメージを下げてでも回復・ダメージ軽減を行う盾役。範囲は狭いが360度に対してノックバグを行える珍しいスキルの持ち主。 ・クレア・グレイブ 声 - 高野麻里佳 オーガ族の行商人。着物っぽい恰好をしている。脇とか見えているけど。 金しか信じておらず、その態度からよく詐欺師か何かのように扱われるが、商人としてのプライドは持ち合わせている。 パーティで2,3番目に位置する魔法よりのステータスを持つ。ただし、プレイヤーからの認識はおそらく「最強の物理アタッカー」もしくは「永久機関」。 ・ルシル・フィアレーテ 声 - 橋本ちなみ 意思を持った椅子に座ったハーフエルフ。よく見ると右足が鎖で椅子につながれている。たどたどしい喋りから幼げな印象を受けるが、意外と大きい。 エルフにとってハーフエルフは不浄の存在らしく、故郷では迫害を受けて育った。 完全なる魔法キャラ。HPが圧倒的に少ないが、実は成長すると物理・魔法防御力は相当堅牢になる。広範囲への魔法攻撃が得意だが、ノックバグスキルを持たない。 ・セリカ・クレイトン 声 - 今村彩夏 伝説の冒険家として名をはせる人間。マントの裏地がすごいことになっている。あと、グリッジスタイルの目がやばい。 朗らかで元気な性格で、気取ったところがない。一方、重度のファンであるアルですら一瞬の躊躇もなく同意されるほど戦い方が適当且つ荒っぽい。 物理に偏ったステータスをしており、スキルも強力。また、魔法攻撃も決定的に苦手という訳でなく、広範囲にスタンを付与できる攻撃ができたりなど普通に便利。 *◆追加エピローグ 発売から1か月ほどした後、Ver.1.03へのアップデートに伴い、特定エンド後にエピローグに突入するようになった。 リアルデスエンド「&bold(){早すぎた売却}」に到達してしまった人のために、おおよその内容を記載しておく。 ただし、やってない人は「?」が大量発生する内容にしてあるので注意。 #region(ネタバレ注意) &bold((){「…会えた」} 水梨新は、65536回目のデグレードを前に、準備が完璧であることを確認していた。 そして、最後のデグレードを敢行する。 二ノ宮しいなとの「再会」に成功した新は、そのそばにいるもう一人の少女にも目をやる。 少女の名はアイリス。しいなの妹であり、二人とも最近日本国籍を取得したルーデンスであるという。 社長秘書の凛はルーデンスのことは初耳だと文句を言いつつもそのまま業務説明へと移り、何事もなくその日を終えた。 しいなとアイリスを連れ立ち、新は町中を移動する。 そこには、リリィやルーク、レヴィンらの姿があった。 親友である棟方が妹とビジネスホテルを営んでいるという近況も語られる。 そんな中、新の頭の中にはとある女性の作った優しい曲が流れていた。 冒険中しいなはオデッセイが終了したらリリィたちが消えてしまうことを危惧していた。アリスコードエンジンのことを考えればなおさらである。 しかし、ルーデンスの技術を使った完全なるデグレードをもってしても穴があることに気付いた新は、むしろそれを利用することを考えた。 それはプログラマーとして最悪に近い禁忌であり、途方もない作業の始まりであった。 新が試みたのは、言ってしまえば「逆デバッグ」。 世界というシステムがエラーを吐かないようにデグレードコードに発生したバグを少しずつ広げていき、システム全体を汚染し尽くさせるデバッグの真逆たる所業である。 家には忍び込んで家具を数ミリずらすような途方もない作業を続けた結果、次第に世界はデグレードの影響を受けなくなっていった。 そして、最後のデグレードにより、世界は本来の形を完全に逸脱し、世界融合したままデグレードされることとなった。 数年前に太平洋上に突如出現した謎の大陸「オデッセイ」は住人の温和な人間性ゆえに次第に世界に受け入れられていった。 マーターズもいるが、攻撃力が10ポイント前後まで落とされているため野良犬の方が脅威というレベルだった。 かつてアファシスが危惧した世界の可能性の閉塞は、彼らの予言の通りに、そしておそらくは彼らの全く予想外の形で打ち破られた。 あらゆる絶望を覆した世界で、待ち合わせでシイナたちの宿泊先であるビジネスホテルに来ていた常盤は、その日初めて会ったしいなと再会の涙を流すのだった。 シーンは変わって、どこかの病室。 そこにはその役目が新のものとなって消えてしまったリディアがいた。 想像を絶する方法で絶望を覆した新を見て、リディアは密かに誓う。 「取り返してみせる」と。 と、まあこんなところである。 かくして、しいなたちが危惧したNPCの消滅などは防がれ、しいなはルーデンスとして蘇生という形で無事アイリスとともに元の世界に復帰できた。 また、上であまり書いてはいないが、不幸にあった人たちも概ね救われている。 色々な意味で力技でもはや元の世界といえるか怪しいが、ひとまずハッピーエンドといえるだろう。 …え?違和感がある?隠していることがあるんじゃないか? いいんだって。何だかんだで落ち着いたんだから。 コンパイルハートなんだぞ?あんまり踏み込んでもいいことないって。 細かいことは気にせず、めでたしめでたしだ。いいな? [[□納得する>Death end re;Quest]] #openclose(show=□真実に踏み込む){ &font(#ff0000){&bold(){絶望「99%といったな?あれは嘘だ!」}} そう、このゲームの絶望は99%どころじゃなかった。万に一つも希望はなかったのである。 まず、上記の2節目。65536回のデグレード回数を「数えられている」ということ。 デスエンドの果てに新が使うデグレードは、新の記憶は保持できないため、デグレード回数を数えられないはずである。 つまり、本編トゥルーエンドで完全なるデグレードを獲得してからも少なく見積もっても6万回もの回数、しいなの救出に失敗しているのである。 その中で新はずっと記憶を保ち続けたということになる。想像を絶する地獄であることは間違いない。 なお、カウントがしいなエンド後からか完全デグレード獲得後かは不明。 しかも、しいなの記憶が維持されるというバグが発生するまで複数回ループを重ねている様子。 このゲームの世界構造から並行世界は生まれにくく、こうなると他のキャラのエンディング後も結局計画は防げず誘拐されてしまった可能性も十分となる。 2週目以降のラスボス戦後にエンディングの相手を選択できるが、そもそもこのゲームの選択肢は後に続く展開でなければ基本的にデスエンドである。 しいなエンドの後に展開が続けられた以上、デスエンドとなってしまったと捉えることもできてしまう。 逆に、条件を満たすと選択肢なしで強制的に突入するリプカエンドは、既にワールズ・オデッセイが数年間つつがなく運営されている状態なので、確実に並行世界の出来事である。 さらに、途方もない回数の修正作業を繰り返したとあるが、その間しいなも記憶が保持されている。加えて、最後のデグレードの段階でもしいなが殺されているという状況は変わっていない。 世界をごまかすために少しずつ流れを捻じ曲げていく必要がある以上、しいなは記憶を保ったまま本来の流れに従って最大65536回もの回数、誘拐・殺害されてを繰り返していたことになる。 そして、意図的なのか運命なのか不明であるが、最後の最後まで二ノ宮しいなを殺されずに救出するという可能性をつかみ取ることができずに終わったのである。 また、このゲームとコラボしているFinal Re:Questも考慮に入れるとさらに不穏になる(というかこの漫画、元ネタなんじゃないかと思うくらい割と設定が似ている)。 件のエピソードでは、チートによって存在を上書きされた結果、システムの裏側へと追いやられて正しく完了できなくなったキャラが暴走を引き起こしていた。 これは、本来の二ノ宮しいなに当てはめることができる。 というのも、記憶を保ったままのしいなは、そもそもルーデンスによって再構築されたAI人格である。 当初冒険家シイナの疑似記憶に従っていたりリリィの「悲劇」の内容を誤認していたりなど、その意識は正しくしいなそのものではない。 にもかかわらず、本来のしいなとはまた別のしいながデグレードによって本来の彼女に上書きされ、物語はめでたしめでたしで終了を迎えたのである。 加えて不穏なのはリディアである。 上ではマイルドに書いたが、実際は「**ヲ取リ返シテ見セル」であり、ブラックアウトした画面に何かを切るようなSEと間違いなく穏やかな様子ではない。 また、彼女は除名された上に観測者としての役割が新に移ったためか「****」と表示されている。つまり、彼女もまた存在を奪われた状態となっている。 世界に禁止ワード指定される何かを取り戻そうとしているリディアと彼女と同じような状況のしいなが、世界の新たなバグにならないという保証はどこにもないのである。 ちなみに、アファシスとヴェルナー社長は完全にノータッチ。 } #endregion 追記・修正は99%の絶望を乗り越えてからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,3) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - キャラデザは可愛いが、シナリオがあの人ということでお察しください -- 名無しさん (2018-05-29 08:53:52) - コンパ名義だけど、開発元はアイディアファクトリーなのでお察しください -- 名無しさん (2018-06-19 10:07:41) - このゲームで十分尖っているかと思ったが、ヴァルニールでさらに尖らせて来るとは思わなかった。 -- 名無しさん (2018-10-24 05:43:37) - ↑でもヴァルニールはがっつりハッピーエンドと個別EDあるからな。かなりマシ。 -- 名無しさん (2019-09-12 17:52:54) - なんかすげーしれっとswitch版来たな。安いしやってみるか -- 名無しさん (2020-12-17 07:07:55) - 2も途中で終わっちゃうし完結編が待ち遠しい。 -- 名無しさん (2020-12-17 07:48:52) - 一年経ってから2に無料の追加DLCが配信されたけど、早過ぎた売却に至ってる人前より多そう -- 名無しさん (2021-04-30 17:42:39) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2018/05/28 Mon 22:00:59 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 10 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){&color(#ff0000){99%の絶望に抗え}}} Death end re;Quest(デスエンドリクエスト)とは2018年4月12日発売の[[PS4>PlayStation4]]ゲームである。発売元はコンパイルハート。 後に2019年5月17日にSteam版、2020年12月24日には[[Nintendo Switch]]版も展開された。 シナリオは祁答院慎(実在する、おっさんの方) まず、先に言っておく。 &bold(){魔壊神トリリオンでヒロインズの悲鳴を聞くに堪えず半数くらいスキップした奴はやめとけ。} *◆ストーリー 大型MMORPG「ワールズ・オデッセイ」。エニグマゲームスの社運を賭けたというそのゲームは、1年前ディレクターの失踪で開発が凍結していた。 主人公「水梨新」はそのディレクターの教育係でもあったため、いまだにその所在を諦められずにいた。 ある時、自室のPCに届いた謎のメール。送り主は「ワールズ・オデッセイ運営」。 完成すらしていないゲームの運営、しかもアカウントは失踪したディレクター「二ノ宮しいな」のテストアカウント。 不審に思って凍結後にアーカイブされたワールズ・オデッセイにアクセスしてみると、なんと稼働中であった。 しかも、アーカイブ化されていたにもかかわらず、夥しいほどにバグが増加していた。 そんな中で、新は稼働中のプレイヤーがいることに気付く。それは、行方不明になったしいなであった かくして、二人は怪奇と陰謀渦巻く非日常に身を投じることとなる。 *◆概要 このゲームを一言で表現すると、「&bold(){コンパイルハート渾身の開き直り}」。 かねてよりコンパ製RPGは可愛いキャラ・気持ち悪いモンスター・鬱設定or鬱イベント・大雑把なゲームバランスといった特徴が多かったが、それらの自重を放棄したような内容となっている。 と言っても破綻してはおらず、意外にしっかりとした出来。 その尖り様たるや、某カタログにて「コンパイルハート史上最も賛否の振れ幅が大きいゲーム」「同じゲームに対する評価とは思えない」と書かれるほど賛否が激しい。 また、ストーリー構成としては、心霊現象・ドッペルゲンガー・ファフロッキーズ現象・憑依・宗教結社・ゾルタクスゼイアンといった、オカルト・超常現象・都市伝説を元ネタとして積極的に取り込んでいるのが特徴。 そして、細かい伏線回収は糸口だけ残してぶん投げているのも相変わらず。 ちょっとしたADV並みの量を誇るテキストも特徴。もっとも、ADVパートは疑似的なセーブポイントとしても使えるので、頻度が多いこと自体は割とありがたかったりする。 *◆バグったゲーム世界 まず舞台となるのは、ディレクター失踪で開発がα版で放棄されたMMORPG。 このゲームはそこかしこにバグが蔓延している状態となっており、表示はもちろんモンスターや入手アイテムなどが歪となっている。 以下、バグに塗れたこのゲームの惨状。 ・何でいきなりラストエーテル的なアイテムが売ってるの?→&ruby(バグ){仕様}です ・体力回復薬・壊って…→&ruby(バグ){仕様}です ・モンスターが超キモイ→&ruby(バグ){仕様}です ・全員のSPを50%回復するスキルとか阿呆すぎる→&ruby(バグ){仕様}です ・何かボス戦がありそうだからセーブしに戻ろうとしたらゲームオーバーになったんだけど→&ruby(バグ){仕様}です ・巨大モンスターよりその1割くらいのサイズのモンスターが固いってどういうこと?→&ruby(バグ){仕様}です ・ドラゴンがすっげぇ勢いでバウンドしまくった件→&ruby(バグ){仕様}です ・方向変更のチュートリアルくらいわかりやすいところに書いとけ→&ruby(バグ){仕様}です ・ルーd→&ruby(バグ){仕様}です そう、α版で放棄されたゲームだからバグ塗れなのは仕方ないのである。 もしかしたら素のバグがあるかもしれないけど、我々にはどうしようもない…!なぜなら……証拠がないからっ…! *◆デスエンド そして、隙あらば放り込まれる&bold(){デスイベント}。 色々バグった状況故、本来あり得ないイベントが発生してゲームオーバーに突入してしまうのである。 直前まで自動で巻き戻るとかいう親切な機能はなく、セーブをできるだけしない人はストレスフルな仕様なので注意。 ただ、アドベンチャーパートではイベント戦直後でなければセーブができるので、限定セーブポイントとして利用できる。 多くは選択肢によるもので、ニーア・オートマタよろしく簡素なイベントとなっているのだが、特定の敵に敗北などの特殊条件のケースは多くがスチル付きの凝った内容になっている。 そのことごとくが陰惨な悲鳴や断末魔ばかりで、情景を想像なんてしたくもない惨劇ばかりであるが。 でもさ、まさか死ねるだけましと思う瞬間が来るとは思わなかったよ。 SAN値がピンチなのでできれば回避したいのであるが、一度デスエンドを見ると「エピソードチャート」というものに登録され、強力なアクセサリが入手できる。 仕方がないので、涙を呑んで地雷選択肢をチョイスしていこう(ゲス顔)。 *◆ゲームシステム 詳細はウィキペディアにあるので(丸コピーする羽目になりそうなので)そちらを参照してもらうとして、ここでは特徴的なポイントをクローズアップしていく。 まず戦闘の要であるノックバグ。 ノックバグ特性を持った攻撃を当てることで、敵をすっ飛ばすことができるのである。 これが他のキャラや壁にヒットすると、専用属性のダメージが発生する。 物理攻撃も魔法攻撃も効きづらい相手の場合、これが効果的だったりする。&bold(){特に大型モンスター}。 飛距離は相手の重量によるのだが、バグの影響か重量設定がめちゃくちゃになっている。 加えて、バグによって変異が発生すると重量も変化するため、巨体に見合わない不自然なバウンドっぷりを見せてくれる。そして多大なHPが瞬く間に削れていって死亡する。 もういっそ可哀そうなレベル。 このゲームに慣れたプレイヤーからすれば&bold(){大体の巨大モンスター=雑魚}である。それよかサイや人型の方がよほどうざい。 お次にバトルジャックというチート介入。 主人公である水梨新は舞台となるゲームの開発者の一人で、コードを解析して本来あり得ない処理を引き起こすことができる。 戦場のバグ状態をいじったり撃破したボス敵を召喚したりゲームジャンルを一時的に変更したり、とそれはもう多彩な介入が可能。 仮にもバグったゲーム、正面から馬鹿正直に挑むのは無謀なので、状況を把握して有効に使っていこう。 そして、バグ汚染。 フィールドやモンスターはことごとくがバグで汚染されており、接触するとキャラも汚染されて行ってしまう。 そして、キャラの汚染度が100%になってしまうと、&bold(){問答無用で即死}。 耐性による回避?バグにそんなものあるか。一応汚染度が変化しないようにする状態異常はあるので、危険そうならそれに頼ろう。 しかし、何も危険なだけではない。80%以上であれば、&del(){痴女}強化形態「グリッジスタイル」へと変身できるのだ。 敵にも汚染度が設定されており、これが100%に到達すると変異を起こしてしまう。 何やらメンバーは嫌そうな声を上げるのだが、実はそう悲嘆したものではない。 上記の通り、軽量化が起こる場合もある他、敵によっては目に見えて弱体化する場合もあり、これも有効に活用することでむしろ状況を好転させることも可能。 と、このようにそれぞれの要素が複雑に有利・不利に関わるようになっており、システムを把握して敵に合わせた戦い方をするか否かで難易度が劇的に変化する。 おかげさまでイージーですら難しいと嘆くプレイヤーもいる模様。 このゲームが、99%の絶望をすり抜けていくゲームであることをお忘れなく。 *◆登場キャラ ・水梨 新(みずなし あらた) 声 - 徳武竜也 エニグマゲームスのプログラマー。 責任感が強い性格で、度々無理をしがち。しいなの失踪について、厳しすぎたかもしれないなど自責の念から率先してその所在を探し、今も諦めてはいない。 戦闘などをチートでサポートする一方、現実世界で謎を解くために街のあちこちを探索する。 その過程で怪奇現象や怪しい集団に巻き込まれ、度々死の危険にさらされているが、自分が傷つくことに関しては怯む気配がない。 ・二ノ宮 しいな(にのみや しいな) / シイナ 声 - 東城日沙子 メインヒロイン。細かいことは伏せるが、結構なレベルで悲劇のヒロイン。&del(){環境適応プログラムってなんだ。} 豊かな想像力を持っており、新入社員ながらディレクターに抜擢された。新になついている。 なぜか再稼働していたワールズ・オデッセイ内でプレイヤーとして発見され、エンディングでログアウトできるという機能を利用して現実世界への帰還を目指す。 なお、オデッセイは専用ヘッドセットを使うことで意識全てをゲーム内にダイブさせることができ、その機能を使っているためか五感などはすべて有効。 片手剣を使うが、物理アタッカーではなくむしろ魔法より。物理攻撃スキルは最強スキルのみという、異様に偏った構成。しかし、攻撃スキルは全体的に使いやすい。 ・リリィ・ホープス&font(#F2F2F2){ / 山村 百合紗(やまむら ゆりさ)} 声 - [[桑原由気]] ワールズ・オデッセイの登場人物で、ハーティス王国の王女。 穏やかなで優しい性格ながら、王族らしい毅然とした様子を見せる。ただし、どうも百合属性持ち。 直線上のキャラ全員を回復するスキルを使うなど、ヒーラータイプ。同じように直線上の敵をまとめてノックバグしたり毒を与えたりなど、トリッキーなところも。 ・アル・アストラ&font(#F2F2F2){ / 森久保 ひなた(もりくぼ ひなた)} 声 - 田中美海 外見年齢10歳、実年齢15歳の猫獣人。 奔放かつ明るい性格で、両親が行方不明になっていても落ち込んだところを見せない。むしろ妙にドライともいえる。 与えるダメージを下げてでも回復・ダメージ軽減を行う盾役。範囲は狭いが360度に対してノックバグを行える珍しいスキルの持ち主。 ・クレア・グレイブ&font(#F2F2F2){ / 樋泉 楓(ひいずみ かえで)} 声 - 高野麻里佳 オーガ族の行商人。着物っぽい恰好をしている。脇とか見えているけど。 金しか信じておらず、その態度からよく詐欺師か何かのように扱われるが、商人としてのプライドは持ち合わせている。&font(#F2F2F2){あと詳細は伏せるが、かなりのヒーロー属性。} パーティで2,3番目に位置する魔法よりのステータスを持つ。ただし、プレイヤーからの認識はおそらく「最強の物理アタッカー」もしくは「永久機関」。 ・ルシル・フィアレーテ&font(#F2F2F2){ / スヴェトラーナ・天羽(すゔぇとらーな あもう)} 声 - 橋本ちなみ 意思を持った椅子に座ったハーフエルフ。よく見ると右足が鎖で椅子につながれている。たどたどしい喋りから幼げな印象を受けるが、意外と大きい。 エルフにとってハーフエルフは不浄の存在らしく、故郷では迫害を受けて育った。 完全なる魔法キャラ。HPが圧倒的に少ないが、実は成長すると物理・魔法防御力は相当堅牢になる。広範囲への魔法攻撃が得意だが、ノックバグスキルを持たない。 ・セリカ・クレイトン&font(#F2F2F2){ / クロエ・アーロン(くろえ あーろん)} 声 - 今村彩夏 伝説の冒険家として名をはせる人間。マントの裏地がすごいことになっている。あと、グリッジスタイルの目がやばい。 朗らかで元気な性格で、気取ったところがない。一方、重度のファンであるアルですら一瞬の躊躇もなく同意されるほど戦い方が適当且つ荒っぽい。 物理に偏ったステータスをしており、スキルも強力。また、魔法攻撃も決定的に苦手という訳でなく、広範囲にスタンを付与できる攻撃ができたりなど普通に便利。 ・常盤 澄香(ときわ すみか) 声 - [[井澤詩織]] エニグマゲームスの社員で、新と同じチームのエンジニア。 現実世界パートで新の相棒役として活躍する。芯が通ったしっかり者で、何かと沈みがちな新のよきサポーター。 プログラマーでありながら非科学的なオカルトの重篤なマニアであり、その手のことにはちょっとウルサイ。 ・リディア・ノーラン(りでぃあ のーらん) 声 - 藤田茜 エニグマゲームスの社員で、キャラクターデザイナー。 現実世界パートで新の仲間として活躍。かなりのお調子者かつ重篤なゲームマニアであり、一度喋りはじめると止まらない典型的なオタクキャラ。その天真爛漫ぶりは、新にとっても精神的な救いになっている。 &font(#ff0000){&bold(){だが…………。}} ・明日風 凛(あすかぜ りん) 声 - 大野柚布子 エニグマゲームスの社長秘書。 非常に有能な人物であり、徐々にスパイ活動と化すオデッセイからの脱出に当たって様々な工作に奔走してくれるほか、護身術にも長けている。&bold(){でも小学生に変装しても違和感がないのは可愛いじゃなくて、怖い。}りんさんじゅうにさい。 しかし、終盤におぞましい運命が……女スパイキャラだし多少は、ね? ・棟方 夏生(むなかた なつお) 声 - [[杉田智和]] 実業家で、現在はWebサービス企業「サマーライフ」(※自分の名前を英単語に置き換えただけ)の社長。 あまりにも独特というか胡散臭いというかエキセントリックというかな人物像のため人望は全然なく、サマーライフで社員を雇おうにもみんな面接後音信不通になるとかなんとか……でも根はいい人、すごくいい人。 &font(#ff0000,u){&font(#ffffff){ところが、次回作の「2」にて……。}} *◆追加エピローグ 発売から1か月ほどした後、Ver.1.03へのアップデートに伴い、特定エンド後にエピローグに突入するようになった。 リアルデスエンド「&bold(){早すぎた売却}」に到達してしまった人のために、おおよその内容を記載しておく。 ただし、やってない人は「?」が大量発生する内容にしてあるので注意。 #region(ネタバレ注意) &bold((){「…会えた」} 水梨新は、65536回目のデグレードを前に、準備が完璧であることを確認していた。 そして、最後のデグレードを敢行する。 二ノ宮しいなとの「再会」に成功した新は、そのそばにいるもう一人の少女にも目をやる。 少女の名はアイリス。しいなの妹であり、二人とも最近日本国籍を取得したルーデンスであるという。 社長秘書の凛はルーデンスのことは初耳だと文句を言いつつもそのまま業務説明へと移り、何事もなくその日を終えた。 しいなとアイリスを連れ立ち、新は町中を移動する。 そこには、リリィやルーク、レヴィンらの姿があった。 親友である棟方が妹とビジネスホテルを営んでいるという近況も語られる。 そんな中、新の頭の中にはとある女性の作った優しい曲が流れていた。 冒険中しいなはオデッセイが終了したらリリィたちが消えてしまうことを危惧していた。アリスコードエンジンのことを考えればなおさらである。 しかし、ルーデンスの技術を使った完全なるデグレードをもってしても穴があることに気付いた新は、むしろそれを利用することを考えた。 それはプログラマーとして最悪に近い禁忌であり、途方もない作業の始まりであった。 新が試みたのは、言ってしまえば「逆デバッグ」。 世界というシステムがエラーを吐かないようにデグレードコードに発生したバグを少しずつ広げていき、システム全体を汚染し尽くさせるデバッグの真逆たる所業である。 家には忍び込んで家具を数ミリずらすような途方もない作業を続けた結果、次第に世界はデグレードの影響を受けなくなっていった。 そして、最後のデグレードにより、世界は本来の形を完全に逸脱し、世界融合したままデグレードされることとなった。 数年前に太平洋上に突如出現した謎の大陸「オデッセイ」は住人の温和な人間性ゆえに次第に世界に受け入れられていった。 マーターズもいるが、攻撃力が10ポイント前後まで落とされているため野良犬の方が脅威というレベルだった。 かつてアファシスが危惧した世界の可能性の閉塞は、彼らの予言の通りに、そしておそらくは彼らの全く予想外の形で打ち破られた。 あらゆる絶望を覆した世界で、待ち合わせでシイナたちの宿泊先であるビジネスホテルに来ていた常盤は、その日初めて会ったしいなと再会の涙を流すのだった。 シーンは変わって、どこかの病室。 そこにはその役目が新のものとなって消えてしまったリディアがいた。 想像を絶する方法で絶望を覆した新を見て、リディアは密かに誓う。 「取り返してみせる」と。 と、まあこんなところである。 かくして、しいなたちが危惧したNPCの消滅などは防がれ、しいなはルーデンスとして蘇生という形で無事アイリスとともに元の世界に復帰できた。 また、上であまり書いてはいないが、不幸にあった人たちも概ね救われている。 色々な意味で力技でもはや元の世界といえるか怪しいが、ひとまずハッピーエンドといえるだろう。 …え?違和感がある?隠していることがあるんじゃないか? いいんだって。何だかんだで落ち着いたんだから。 コンパイルハートなんだぞ?あんまり踏み込んでもいいことないって。 細かいことは気にせず、めでたしめでたしだ。いいな? [[□納得する>Death end re;Quest]] #openclose(show=□真実に踏み込む){ &font(#ff0000){&bold(){絶望「99%といったな?あれは嘘だ!」}} そう、このゲームの絶望は99%どころじゃなかった。万に一つも希望はなかったのである。 まず、上記の2節目。65536回のデグレード回数を「数えられている」ということ。 デスエンドの果てに新が使うデグレードは、新の記憶は保持できないため、デグレード回数を数えられないはずである。 つまり、本編トゥルーエンドで完全なるデグレードを獲得してからも少なく見積もっても6万回もの回数、しいなの救出に失敗しているのである。 その中で新はずっと記憶を保ち続けたということになる。想像を絶する地獄であることは間違いない。 なお、カウントがしいなエンド後からか完全デグレード獲得後かは不明。 しかも、しいなの記憶が維持されるというバグが発生するまで複数回ループを重ねている様子。 このゲームの世界構造から並行世界は生まれにくく、こうなると他のキャラのエンディング後も結局計画は防げず誘拐されてしまった可能性も十分となる。 2週目以降のラスボス戦後にエンディングの相手を選択できるが、そもそもこのゲームの選択肢は後に続く展開でなければ基本的にデスエンドである。 しいなエンドの後に展開が続けられた以上、デスエンドとなってしまったと捉えることもできてしまう。 逆に、条件を満たすと選択肢なしで強制的に突入するリプカエンドは、既にワールズ・オデッセイが数年間つつがなく運営されている状態なので、確実に並行世界の出来事である。 さらに、途方もない回数の修正作業を繰り返したとあるが、その間しいなも記憶が保持されている。加えて、最後のデグレードの段階でもしいなが殺されているという状況は変わっていない。 世界をごまかすために少しずつ流れを捻じ曲げていく必要がある以上、しいなは記憶を保ったまま本来の流れに従って最大65536回もの回数、誘拐・殺害されてを繰り返していたことになる。 そして、意図的なのか運命なのか不明であるが、最後の最後まで二ノ宮しいなを殺されずに救出するという可能性をつかみ取ることができずに終わったのである。 また、このゲームとコラボしているFinal Re:Questも考慮に入れるとさらに不穏になる(というかこの漫画、元ネタなんじゃないかと思うくらい割と設定が似ている)。 件のエピソードでは、チートによって存在を上書きされた結果、システムの裏側へと追いやられて正しく完了できなくなったキャラが暴走を引き起こしていた。 これは、本来の二ノ宮しいなに当てはめることができる。 というのも、記憶を保ったままのしいなは、そもそもルーデンスによって再構築されたAI人格である。 当初冒険家シイナの疑似記憶に従っていたりリリィの「悲劇」の内容を誤認していたりなど、その意識は正しくしいなそのものではない。 にもかかわらず、本来のしいなとはまた別のしいながデグレードによって本来の彼女に上書きされ、物語はめでたしめでたしで終了を迎えたのである。 加えて不穏なのはリディアである。 上ではマイルドに書いたが、実際は「**ヲ取リ返シテ見セル」であり、ブラックアウトした画面に何かを切るようなSEと間違いなく穏やかな様子ではない。 また、彼女は除名された上に観測者としての役割が新に移ったためか「****」と表示されている。つまり、彼女もまた存在を奪われた状態となっている。 世界に禁止ワード指定される何かを取り戻そうとしているリディアと彼女と同じような状況のしいなが、世界の新たなバグにならないという保証はどこにもないのである。 ちなみに、アファシスとヴェルナー社長は完全にノータッチ。 } #endregion 追記・修正は99%の絶望を乗り越えてからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,4) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - キャラデザは可愛いが、シナリオがあの人ということでお察しください -- 名無しさん (2018-05-29 08:53:52) - コンパ名義だけど、開発元はアイディアファクトリーなのでお察しください -- 名無しさん (2018-06-19 10:07:41) - このゲームで十分尖っているかと思ったが、ヴァルニールでさらに尖らせて来るとは思わなかった。 -- 名無しさん (2018-10-24 05:43:37) - ↑でもヴァルニールはがっつりハッピーエンドと個別EDあるからな。かなりマシ。 -- 名無しさん (2019-09-12 17:52:54) - なんかすげーしれっとswitch版来たな。安いしやってみるか -- 名無しさん (2020-12-17 07:07:55) - 2も途中で終わっちゃうし完結編が待ち遠しい。 -- 名無しさん (2020-12-17 07:48:52) - 一年経ってから2に無料の追加DLCが配信されたけど、早過ぎた売却に至ってる人前より多そう -- 名無しさん (2021-04-30 17:42:39) - 2もswitch移植決定か。メアスケみたいに最終作への準備かな -- 名無しさん (2021-06-11 02:18:03) - エンディングそういう解釈もあるのか…出るかわかんないけど完結作で報われてく欲しいなあ -- 名無しさん (2021-06-24 19:15:43) - 2で世界の構造は大体明かされたが、2の黒幕や悪魔はどう言う経緯で来たのか謎多い。あとアイツは敵?側だったのか… -- 名無しさん (2021-08-23 02:58:34) - 「アイツ」もそうだが、もう一人敵側疑惑の人がいるな -- 名無しさん (2021-08-23 05:02:48) - 当たり判定だらけの溶岩地帯で死なないまま高温で身体を溶かされ続けるとかヤバいよこのゲーム -- 名無しさん (2023-03-04 17:22:15) - 2から大分時間経ったが、ちゃんと続編作っているみたいだな。新体制のコンパへのインタで名前出てた -- 名無しさん (2023-10-05 19:47:32) #comment #areaedit(end) }

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