魔女ラニ(ELDEN RING)

登録日:2024/05/01 (Wed) 11:20:47
更新日:2025/04/09 Wed 15:08:17
所要時間:約 18 分で読めます




私は魔女ラニ。かつて死を盗み、今も暗き路を探している
そしていつか、すべてを裏切り、すべてを棄てるだろう
…どうだ、興味が出てきただろう?

ラニ(Ranni the Witch)はELDEN RINGに登場するキャラクター。

■概要

「月の王女」の異名を持つ、デミゴッドの一人。聖樹のミケラ、ミケラの刃マレニアと共に、女王マリカの後継者たる神人の資格を持っていた。
他のデミゴッドと異なり、ラニは物語開始以前に大ルーンを棄てていることが知られている。
褪せ人(=プレイヤー)は王になるべく大ルーンを探し求めているため、存命のデミゴッドの中では唯一戦闘機会がない。
破砕戦争の最中に行方をくらまし、大ルーンを持っていない事で円卓としても追跡対象から外している。
なお本項目では彼女の臣下達についても解説する。


■人物

トレントも息災のようで、何よりだが
褪せ人よ、何用があってやってきた?
…招待状を出した覚えは、ないのだがな

満月の女王レナラと黄金樹の英雄ラダゴンの子の一人。
ラダーンライカードと違い大ルーンが残っていないのでデミゴッドとなった経緯は明示されていないが、彼らと同様にラダゴンが女王マリカの王配となった時と思われる。
ある事情から肉体を捨て魂のみを人形に宿しており、本編中は専らこの人形姿で登場する。

褪せ人との初邂逅は殆どの場合、序盤のリムグレイヴにあるエレの教会。この時は「魔女レナ」を名乗る。
霊馬トレントの古い主からの預かり物として、霊喚びの鈴と言う攻略における重要アイテムを渡してくれる。
この時の会話では選択肢がどうであろうと、何なら攻撃して追い返しても霊喚びの鈴は残してくれる。

その後冒険を進めていくとリエーニエの北西端、カーリアの城館を超えた先にあるラニの魔術師塔にて再会。
褪せ人が事前にロジェールのクエストを進めていた場合はラニが持っていた呪痕の在処を探るため、そうでない場合は彼女の方から提案されて、仕えることになる。

お前は奇人だな。あんな誘いに乗ってくれるとは
まあ、私にはそれくらいがよい


■容姿

青い髪と青白い肌をした等身大の少女人形。関節部分は欠けたりひび割れたりしていて、作成からそれなりに長い年月が経っていることが分かる。
常に片目(右目)を閉じており、逆に左目を閉じているメリナとの関連も指摘されるが作中では特に触れられる事はない。
ストーリートレーラーやムービー内でわかりやすいが、閉じた右目に重なるように左目を閉じた少女の霊体が浮かんでいる。

人形は腕が4本あり、肩から前後に分れている。話すときは後腕は手を体の前で組んだまま、前腕の左右の指を合わせる癖がある。
顔や手等、表に見える部分はなめらかな、それでいて柔軟な素材でできているが、前述のとおり部分的に硬化して欠けたりしているため実在の素材で例えるのは難しい。
一方、服飾に隠れている部分や関節部分は殆ど縄と紐を幾重にも編んで作られている。
総じて、まず縄を編んで人の形を作り、服の外に見えるところだけ青白い皮膚を外装していると言った方が適切か。そのためいわゆる球体関節は持っていない。

服装は青みがかった白のローブを身に纏い、毛皮らしき素材のマントを羽織り、帽子は如何にも魔女なデザインの白い尖り帽。
これらの装備は「雪魔女シリーズ」として、彼女のイベントの途中で入手機会がある。



■臣下

主にラニの生家たるカーリア王家の旧臣で構成されている。
大ルーンを巡る破砕戦争からは距離を置いているが、何らかの思惑で活動していることが示唆されている。

  • 半狼のブライヴ
「お前を歓迎する。共に、ラニに仕える者として」
大剣を持った狼人間。時折ロード画面にも現れる。
行商人カーレとは友人で、彼曰く「無愛想で不器用で探し物も下手だが、悪い奴じゃない」とのこと。
ラニにとっては義弟で、互いに幼い頃からの付き合い。イジーやセルブスは自分で直に動くタイプではないので、現地行動は彼の役目。
褪せ人がラニに仕えてからは2人でノクローンの探索を担当することになる。友人に探し物下手と評される者に探し物を任せているのか、ノクローンをいつまでも見つけられないから探し物下手と言われているのか…。
ラニへの忠誠度は極めて高く、最早執念の域に達している。
+ 「ブライヴは何故封牢に?」
その正体は二本指から神人たるラニの監視役兼刺客として与えられた従者。彼女の前に立ち塞がる災いの影もブライヴの姿をしている。
ブライヴ自身はラニに強い忠誠を誓っているものの、二本指がその気になればその意思を捻じ曲げて操ることができるらしい。
ラニも軍師イジーもそのことは承知しており、後顧の憂いを断つためイジーによってブライヴは一度封牢に閉じ込められる事になる。

そしてラニイベントを完遂した頃、彼女の魔術師塔の前には二本指に狂わされながらも黒き刃の刺客たちを全て返り討ちにし、一人ラニへの想いと忠誠の独白を繰り返すブライヴの姿がある。
残念ながらラニの伴侶となった褪せ人が近づいても、牙を剥き刃を向けるだけで会話することはできない。
魔術師塔の入口に近づかなければ無害な上にイベント完遂後はそこまで用事もないので、特に彼の装備も不要な2周目以降は「あそこちょっと獰猛な番犬が居る」として放置する褪せ人もいるとか。


  • 鍛冶師イジー/軍師イジー
「そしてこれから、よろしく頼みますぞ
共に、ラニ様のために」
巨大なトロルの鍛冶師。鏡で顔を覆われた兜をつけている。
ラニとの付き合いは最古参であり、彼女が幼い頃から仕えている。
軍師としての側面があり、ラニに危害を齎す可能性がある場合は味方であろうと非情な手段を取る。
…が、星によって動くカーリア王族(=ラニ)の運命がラダーンの星封じによって縛られている、と言う仮説にジェーレンに指摘されるまで気づかなかったり等、
「軍師イジーとしたことが」「この私の目を持ってしても」「軍師イジーともあろうものが」と言った感じでややポンコツ疑惑がある。
一方で王家御用達だった鍛冶の腕について旧友ジェーレンからは、「あやつの武器はなまくらだが、朱い腐敗に対して腐ることはなかった」と評されている。
破砕戦争以来、腐敗との終わらぬ戦いを続けているラダーン兵らにとって、とても心強い事なのだろう。

後に二本指*1が放った黒き刃の刺客を複数名道連れにしている辺り戦闘力も高い。
ブライヴがラニへの忠誠を貫いた事に感嘆し、この世で謝罪すると言ったのが最期の言葉となった。


  • 魔術教授セルブス
「世辞も分からぬとは、まったく田舎者には困ったものだ」
セルブスの魔術師塔を拠点にする魔術師。ギデオンの旧友だが諸事情から現在は決別済み。
従者の中では断トツで忠誠度が低く、ラニから新参の褪せ人も含めて労われるような場面でも名前をスルーされている。
性格も文字通り「すごく嫌なヤツ」であり、常に上から目線で気に食わない同僚は「駄犬」呼ばわりして小馬鹿にするという振る舞い。もちろんだが褪せ人に対しても死ぬほど無礼。
魔術師塔の付近に隠し部屋を持っていて、中には彼だけのある秘密を仕舞い込んでいる。
+ …君、秘め事に興味はあるかね?
彼の得意魔術は傀儡の操作であり、精薬を使って他者の意識を奪い傀儡とする趣味がある。
例えばラダーン祭りに参加している指巫女サロリナは彼の傀儡である。
彼から依頼を受けてとある女性を傀儡化すると、「共犯者」「出来の良い教え子」として気に入られ彼の悪事に加担していく事となる。
なお、そのとある女性には個別のイベントが存在している為、彼女絡みのイベントを最後まで進めたい場合はその女性の親代わりの人物にこっそりチクろう。彼女を生存させたままでこちらのイベントも進められる。
さらにはその女性ではなく、ぶっちぎりでヤバいある男にも精薬を使うことが可能であり、それで傀儡化したソイツを連れて行く事もできる。この場合もイベントは問題なく進行する。

そして褪せ人が傀儡づくりに協力していると、あろうことか主であるラニに特製の精薬を飲ませようと持ちかけて来る。
この誘いに乗ってラニに精薬を飲ませようとするのが作中で唯一、ラニから攻撃を受けるケース。
ただし戦闘にすらならず一方的に瞬殺されて終わる。

うんざりだ。お前の息は臭すぎる

結局この謀反があろうとなかろうと、セルブスはラニイベントの中盤で気が付けば退場している。

なお彼の本体はセルブスの魔術師塔近くから降りるカーリアの城館の一角で卑屈な態度を取っている召使いピディであり、
セルブスの魔術師塔でふんぞり返っている彼もまた傀儡であると言われている。
セルブスの死体(?)のポーズは機能停止した傀儡と同じものであり、ピディは初対面時うっかり褪せ人を「君」と呼んですぐに言い直したりと、それを示唆する要素も見られる。
その召使いピディもセルブスが死んだあとしばらくして、自身の傀儡達によって殺されるイベントが発生する。
ピディとして褪せ人に接する際には「気色悪い人形たち」と口にしていたが、暴走した傀儡にリンチを受ける際には「お前たちは私の傀儡」と口にしており、そこでも彼がセルブスの本体である事を匂わせている。


  • 輝石竜アデューラ
ラニの魔術師塔近辺を徘徊していたり、ラニイベントの終盤に訪れるマヌス・セリスの大教会の入り口に立ちはだかる竜種。
固有魔術「アデューラの月の剣」の説明文によるとかつては魔術師殺しと恐れられていたがラニに敗北し、その騎士として忠誠を誓ったとの事。
前述のラニの居城近くに滞在しているのも彼女の護衛の為だろう。同じく配下である褪せ人は見逃して欲しいのだが。


■その他の関連キャラクター

  • 満月の女王レナラ
リエーニエを統べていたカーリアの女王でありラニの母親。ラダゴンに捨てられた際に心を病み、さらに魔術学院レアルカリアの最奥に囚われた事で産まれ直しの秘術に固執している。
褪せ人は大ルーンを求めてレナラと戦闘するが、HPを削りきったところで部屋の中心から新たな魔術が発動する演出が入る。

魔女ラニの名において告げる
我が母の、泥濘の眠りを侵すことなかれ
罪人よ
語り継ぐがよい
カーリア最後の女王、満月のレナラの
気高い夜の有り様を

そこから始まる後半戦、満月の浮かぶ水平線で多彩な魔術を操るレナラは魔女ラニの魔術で作り出された幻影とも言える存在であり、全盛期のレナラを模したもの。

ラニ自身もこの件に言及する様子はないため、事前に仕込まれていてレナラが追い詰められた時に自動で発動するトラップのようなものなのだろう。
この魔術のお陰かレナラはボス戦の中では唯一褪せ人との戦闘後も健在*2、ステータス再振り用NPCとして学院に残る。
幻影が消える直前にいとし子ラニへの言葉を残すのは今や語ることのないレナラの心情なのか、幻影を作り出したラニの願望なのか、或いはその両方か。

…ああ、ラニ、私の小さな娘よ
貴方の夜をお行きなさい…

  • 魔術師ロジェール
陰謀の夜と呼ばれる事件の真相を追う魔術師。彼のイベントを進めているか否かによってラニの配下になるまでの手順と目的が変わる。
イベントを進めている場合は彼の調べにより陰謀の夜の主犯格として魔女ラニの名前が挙がり、その居場所の手がかりを得てラニの魔術師塔に行きつくことになる。
ラニと会話した際に直接指摘してしまうため当初は警戒されるが、ロジェールの発案でこちらから「配下にしてほしい」と提案すると存外あっさり受け入れられる。人手不足か?
その後の流れは同じ。ラニの指示に従ってノクローンの秘宝を見つけると、その報酬を使ってロジェールが探し求めていた「死の呪痕」を入手できる。
…が、そのころにはロジェールは呪いの影響で死んでしまうため、残念ながら彼に死の呪痕を届けることはできない。「死の呪痕」は別の目的で使う事になる。

  • 猟犬騎士ダリウィル
リムグレイブの主なき猟犬の封牢にいる猟犬騎士。ブライヴ曰く「裏切り者」。ブライヴは幼少からラニに仕えているので、ダリウィルもまた元ラニの配下だったが裏切ったとみるのが自然か。
とは言え本人と会話することはできずブライヴ以外が言及することもなければ、アイテム・装備説明で補足される事もないので経緯等は不明。
イベントを進めていれば、封牢に挑む際にはブライヴの救援サインがある。ラニから貰った霊喚びの鈴も使って多対一に持ち込めば"相応しい末路"を与えることは容易いだろう。
倒した後には猟犬の長牙と言う大曲刀を入手できる。出血蓄積がありリーチにも優れ、攻防一体の専用戦技もあると序盤で入手できる武器としては破格の性能。
余談だが彼の装備と同じ見た目である猟犬騎士シリーズには「人語は介さず、各々が主を選んで仕え、仕えた後は決して裏切らぬという」と説明文がある。レプリカだろうか?

なお、公式漫画「黄金樹への道」では彼がラニを裏切った理由が語られる。
語られるのだが。件の漫画は圧倒的画力を活かして描かれるギャグ漫画(公式)である。しかもシュールギャグである。
なので話半分程度でいい。本編でもそうだったら困るレベルの本当にしょうもないアホな理由なので……。


■関連キャラクター?


  • 魔女レナ
褪せ人と初めて会った際に名乗った名前。恐らくラニ自身は破砕戦争以後行方不明と言う事なっているので偽名を使ったのだろうが、その名の元となる人物が居たのかは明確になっていない。
ラニの魔術師塔の真隣に「レナの魔術師塔」が存在し、ラニのクエスト進行にあたって重要な道程がその塔から伸びている。
またその塔で手に入る装備の説明文にて、ラニの秘密の師として「雪魔女」なる人物が居たこと、その人物が現在ラニの魂を宿す人形のモデルであることが示唆されている。
ラニの魔術師塔とレナの魔術師塔があるスリーシスターズ地方は王家の月見場を超えた先。そんなやんごとなき場所で近隣していた者同士が「秘密の師」たり得るのかと言う疑問もあるが、
この塔についてイジーは「レナ、あのお方がそう呼ぶ塔」と表しており、「魔女レナが使っていた塔」と言うよりは「ラニが(秘密の師にあやかって?)レナと名付けた塔」と受け取れる表現ではある。

  • 霊馬トレント
プレイヤーである褪せ人を選び、メリナを通じて接触してきた相棒。
ラニが褪せ人に接触してきたのも、トレントが選んだ存在として興味を持ったからだと言う。
そしてラニはトレントの古い主の事も知っているらしく、霊喚びの鈴等はその古い主からの預かり物とのこと。

  • メリナ
当初トレントを連れていて、本編開始後に褪せ人に預けた指巫女代理。
ラニの人形姿及び重なる霊体がメリナと酷似し、常に片目を閉じていること等もフロム脳を刺激するが、逆に言えばそれ以外全く接点がない。
ラニのイベントの進行タイミング的には明らかにメリナが同行している時期にも拘らず、直接言葉を交わすことはおろか互いに言及することもない。
まあそもそもメリナ自身が他と接点がなさすぎるのもあるのだが…。*3


一番収まりが良いのは「ラニの師たる雪魔女=魔女レナ=トレントの古い主=メリナの縁者」なのだろうが、それを補強するような情報はこれ以上ないのが現状である。



■関連アイテム


暗月の大剣

歴代のカーリア女王たちが
その伴侶に贈るという月の大剣
「伝説の武器」のひとつ

ラニの象徴は、暗く冷たい満月であり
その大剣は暗月の月光である
実質的なラニイベントのクリア報酬である大剣。結納品、もしくは嫁入り道具。
フロムソフトウェアお馴染みの月光剣を専用戦技に持つ。
エンチャント技であり、効果中は魔法攻撃に補正がかかるのと氷属性の付与、強攻撃中に光波を飛ばす能力が追加される。

発売直後は振りの遅さ、戦技FPの重さ、必要ステータスの高さでネタ武器扱いされていたが
バージョンアップで徐々に上方修正され、24年現在は魔法剣士の最終装備候補。


ラニの暗月

カーリア女王の象徴となる魔術
「伝説の魔術」のひとつ

その身に冷たい暗月を呼び、敵に向かわせる
暗月は、触れる魔術の全てを消滅させ
当たった者の、魔力カット率を一時的に下げる

母レナラに手を引かれ、幼いラニが出会った月
それは、冷たく暗い神秘の月であった
レナラの満月をアレンジしたような魔術。ラニのイベントを終盤まで進めて入手可能になる。
魔力カット率-10%のデバフはそのままに、冷気属性が追加されている代わりに消費FPが増えている。

消費FP的にも発動モーション的にも連発する魔術ではないので、
追撃用の魔力攻撃や、冷気蓄積の不足分を補助する冷気属性攻撃は別手段を用意した方がよい。


小さなラニ

魔女ラニと瓜二つの小さな人形
細かなところまで、作り込まれている

何の反応もない人形は、ひんやりと冷たい
単身姿を消したラニの足跡を辿った先、エインセル河で拾う人形。
近くの祝福で「小さなラニに話しかける」コマンドが追加される。最初は何の反応も示さないが…。

+ それとも、人形に話しかける趣味でもあるのか
しつこく話しかけると我慢できなくなって会話に応じる。
どういう経緯でこのような姿になっているのかは不明だが、彼女曰く「こんな姿は、誰に知られるつもりもなかった」らしい。
知られたからにはとそのままイベントの進行を依頼されるのだが、敢えてその進行をここで止めて各地に連れ回す褪せ人もいるとか。

その依頼に従って災いの影を撃破すると、礼を告げて人形から反応がなくなる。(アイテム説明やグラフィックも若干変わる)
同時に捨てられた王家の鍵を入手し、下記の暗月の指輪に繋がる。
なお「小さなラニに話しかける」コマンドは、イベント完遂後もある場所でのみ選択可能。

暗月の指輪

暗い満月を象った大粒の指輪
月の王女ラニが、その伴侶に贈るはずだった
冷たい契りの指輪

ラニが神人であれば、伴侶とは即ち王である

そして指輪には、忠告が刻まれている
何者も、これを持ち出すことなかれ
夜の彼方、その孤独は、私だけのものでよい
イベントの締めを飾るキーアイテム。結婚指輪。
レナラの背後にある宝箱から鍵を使って開けることで入手できる。

ラニの足跡を追って数々の難所*4を超えた先で、褪せ人は動かなくなった二本指とその亡骸に腰掛けるラニを発見する。
この時のラニはいつものローブを身に纏っておらず、それどころか服らしい服もないので実質全裸である。そう、全裸なのである。
ただし元々プロポーションこそ少女のものとはいえ身体の殆どが縄紐で構成されているうえに経年劣化も激しく、
さらに二本指の返り血で染まっているため輪郭もわかりづらい。有り体に言えばエロくない。だからこそCEROの審査も通ったのだろうし…

二本指からの解放と言う悲願を達成した余韻に浸っているのか、霊体の姿が見えず話しかけても反応はない。
暗月の指輪をを指にはめる事で服を着て覚醒し、迎えに来た褪せ人を自身の王と呼ぶ。

…だが、嬉しいよ。私の王が、お前でよかった

そしてラニは新たな律の元に、褪せ人は王になるために別行動をとる。いずれ事が成った時に再会することを約束して。

+ なんのつもりだ?
なんとこのタイミングで話しかけずに攻撃することもできる。*5
他の場面で攻撃してもバリアで弾かれて「尋常の死など、とうの昔に棄てたのだよ」と余裕を見せる彼女だが
流石にこのタイミングで攻撃されるのは想定の埒外のようで「…一体何を期待していたのだ、私は…」と本気で凹んで消える。*6

指殺しの刃

永遠の都、ノクローンの秘宝
遺体から生まれたとされる刃

永遠の都の大逆の証であり
その滅びを象徴する、血濡れた呪物

運命なき者には振るうことはできず
大いなる意思と、その使いたちを
傷つけることができるという
ラニとその配下達が長年探し求めているキーアイテム。
褪せ人の加入とラダーン討伐により入手の目途が立つ。
これを使って二本指に「刻む」のが彼女の目的である。

ちなみにラニのイベントを進めずにこのアイテムが入った宝箱まで到達することは一応可能。*7
しかし「運命なき者に振るう事はできず」というテキストの通り、アイテムとして入手することはできない。

カーリアの逆さ像

天地逆さまの魔術学徒の像

神授塔に連なるカーリアの書院の
隠された姿を見出す鍵

秘密が知りたければ
天球儀の台座に嵌めるがよい
指殺しの刃を入手した報酬としてラニから授けられるキーアイテム。リエーニエの神授塔に至る道を開くのに使う。
塔の屋上にはラニの遺体がある。半ば朽ちかけているが、両親から受け継いだ巨体とラダゴンから受け継いだ赤い髪の残滓が見て取れる。
調べると「死の呪痕」を入手できる。
ロジェールのイベントからラニの配下となった場合はこの呪痕が目的で、ラニもそこはお見通しなので、
この報酬は「これが欲しかったのだろう?好きに調べるがよい」と言うメッセージとも取れる。


雪魔女シリーズ(尖り帽/ローブ/スカート)

冷たく凍り付いた魔女の帽子
異端の魔術師を示す尖り帽
冷気の魔術を強化する

それは、幼少のラニが森の奥で出会い
冷たい魔術を学んだ、老いた雪魔女の装束であり
彼女がその魂を宿す、人形のモデルになったという

老魔女は、ラニの秘密の師であった
ラニの着ている服、説明文は尖り帽のもの。物理カット率が低く重量が軽い、いわゆる軽装だがその中では重量が重い方かつ全体的に露出が少な目。
尖り帽のみ、氷魔術のダメージを1.1倍にする効果がある。魔術・ラニの暗月を軸にするならば装備しておきたい。一方、残念ながら結納品こと暗月の大剣には効果がない。
ローブについているマントは毛皮を取り外して更に軽装にできる。
スカートには何故か靴が付いていないためこれを履くと裸足になる。



■関連用語

陰謀の夜

ゲーム本編より昔、死のルーンの一部が盗まれ、その力により黄金のゴッドウィンがデミゴッド初の死亡例となった事件。
この事件で女王マリカは狂い、エルデンリングが砕かれ破砕戦争が勃発した。
発売前ストーリートレーラーは、ラニがこの事件とその後の混乱についていけしゃあしゃあと語ると言う形で描かれている。

そして本編にてロジェールが推理し、何より彼女自身が自供している通りこの事件の首謀者はラニである。*8
目的はデミゴッドである為に本来不死である自身の肉体を殺し、神人の資格を放棄するため、ひいては二本指の呪縛から逃れるため。
曰く、そこまでしてでもあんなもの(二本指)に操られたくはなかった」とのこと。つまり黄金のゴッドウィンはとばっちり。*9
また破砕戦争に至るその後の展開をラニ自身どこまで予想できていたのかは語られていないが、この事件を「過去の傷痕」と表現しつつも隠すつもりも後悔するつもりもないと言う。

ちなみに各種アイテムフレーバーにおいて、この陰謀の夜には協力者か或いは同時に別の思惑で動いていた者達の存在が見て取れる。
実際にラニの協力者として動きラニから謝礼を受け取ったのは兄である法務官ライカードであり、協調か別働かは不明だが同時に死のルーンに手を出したのが女王マリカであり、その死のルーンを使って実働部隊としてゴッドウィンを殺害したのが黒き刃の暗殺者である。
彼らの思惑意図や実際の動きが、そして事件の全貌が明かされる日は来るのだろうか?

一説によればラニが陰謀の夜を引き起こした動機をものすごくざっくり単純に解釈すると、「父を寝取った女王マリカとその女の派閥である二本指許せねぇからその息子殺して狂わせる」である。
ただ冒頭に記した通りラニが表向きデミゴッドとして認められるには、母を捨てたラダゴンにくっついて外戚としてマリカの子とみなされる必要があるはず…或いはその頃からこの計画を立てていたのだろうか?
何分神の争いであるため、誰が正義で悪だったかはあくまでプレイヤーの判断になるだろう。ゴッドウィンは流石に哀れだが…。

なお前述の流れのとおり、デミゴッドとはワンセットで語られがちな大ルーンことエルデンリングの破片は、陰謀の夜よりも後に発生したことになる。
ラニは肉体を失った状態で一度受け取ってから破棄したのか、最初から受け取らなかったことを周囲から破棄したとみなされたのかははっきりしない。



星の世紀

ラニのイベントを完遂した状態でラスボスを倒し、壊れかけのマリカに触れる前にラニを喚ぶことで到達するエンディング。
破損した黄金律に代わり、星と月、冷たい夜の律を据えるもの。道中で彼女が何度も語った「暗き路」。
…と言葉にするのは容易いが具体的に黄金律からどう変わるのかの説明は一切ない。彼女の語るところによれば「生命と魂が、律と共にあるとしても、それは遥かに遠くにあればよい」との事。

まあぐぐれば考察サイト等で解説はいくらでも出て来るので、興味があれば調べてみると良いだろう。
ぶっちゃけ多くのプレイヤー目線からすれば「ラニと添い遂げるエンド」と言う認識で良く、そして大事なのは全エンディングの中で最もトロフィー/実績取得率の高いエンドと言う事である。

それでも、付いてきてくれるのだろう?ただ一人の、私の王よ


■余談

発売前はストーリートレーラーの語り部になったくらいで、それ以外のPV等ではあまり触れられていなかったNPCだが、いざゲーム本編に入ってみれば
  • 序盤から登場し有用な攻略アイテムをくれる。
  • 再会時に殆ど接点がない状態でも「用もないのに来るとは運命かもしれん」と臣下にしてもらえる等、全編通して好感度高め。
  • ゲーム開始から真っ直ぐ駆け抜けても、逆に狭間の地を方々まで探索してからでも開始できる関連イベント。
  • しかも一度始めてしまえば比較的導線がはっきりしており、関連NPCをうっかり殺害でもしない限り詰まりこそすれど"詰む"要素がほぼない。
  • 最終的には「伴侶」「私の王」と言った直接的な言葉でパートナーと強調される。
  • 他のヒロイン候補がイベントの進行で次々退場していくのに対し、生存が明示された状態でエンディングを迎える。
と、メインヒロインと呼んでも差し支えない扱いを受けている。


本作のNPCでも屈指の人気キャラであり当然二次創作においても投稿数は多いのだが、二次イラストでは巨乳だの球体関節だのと属性を盛られがち。
実際の彼女は前述のとおり、全裸を映しても問題ない程度には色気のない存在である。中にはだがそれがいいと言う上級紳士諸君もいるようだが。


実は彼女のエンディング「星の世紀」には2種類のパターンがある。
ともすれば見逃しかねない程の些細な台詞の違いなのだが、場面は汎用会話シーンではなくムービーシーンなので、一部の台詞が違うだけのエンディングムービーをわざわざ2種類用意してあると言う手間のかけよう。



このWikiにある、項目を追記し、修正するのだ
…魔女ラニを辱めたのだ
否とは、言わせんからな



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最終更新:2025年04月09日 15:08

*1 「大いなる意思」の代弁者、その信奉者の勢力が存在する

*2 ライカードは一応生存の可能性はあるが健在とは言い難く、そしてプレイヤーの行動次第ではトドメを刺せる。一方レナラの居室はボス戦終了後は非戦闘エリアとなる。

*3 メリナが他者について関わるのは亜人のボックを気にかける時と、何故かモーゴット戦で召喚に応じる時くらいである

*4 巨大蟻の巣とか朱い腐敗で満たされた地底湖とかいろんな意味でガチの難所

*5 すなわち「私の伴侶になってください…じゃあ死ね!」と言っているようなもの

*6 生死は不明。贖罪で戻ってくるなら生存のはずだが未確認

*7 ラダーンさえ倒せばノクローンに行くことが可能となり、そのラダーン戦が解放される条件はアルター高原への到達なので、ノクローンに行くだけならラニイベントを進めなくても大丈夫だったりする。写し見の雫の遺灰や黒い砥石刃、霊姿摘みの鈴玉【1】などの有用なアイテムも問題なく入手可能。

*8 少なくとも表向きは。考察スレ等では、この件の真の主導は女王マリカによる一種の自作自演で、ラニはその思惑に乗ったか乗せられた立場と言う説もある。

*9 一方でフロム脳通り女王マリカが主導ならば、ゴッドウィンを殺すことこそが目的でラニの行動はその手段に過ぎなかったことになる。