SCP-001 > 支部提言

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&font(#6495ED){登録日}:2018/11/30 (金) 00:40:50 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 51 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&sizex(5){&bold(){以下のファイルは管理者の権限により}}} #center(){&sizex(7){&bold(){&font(#ff0000){最高機密}}}} #center(){&sizex(5){&bold(){に分類されています。}}} >一般通告001-アルファ:SCP-001の情報漏洩の防止策として、偽造SCP-001ファイルが本当のファイルと共に複数作成されました(または作成されていない)。偽造を含む、全てのSCP-001の性質に関する資料には[[ミーム>ミーム(SCP Foundation)]]殺害エージェントによる保護が施されており、無許可の職員がファイルへのアクセスを試みた場合、即座に心停止が引き起こされるよう設定されています。████-███-██████下の要請を除き、SCP-001の本当の性質を一般人に公開する行為は処刑事由となります。 #center(){&sizex(7){&bold(){&font(#ff0000){警告}}}} このファイルにアクセスしている無許可の職員は&bold(){ベリーマン=ラングフォード}・ミーム殺害エージェントにより即座に処分されます。適切なミーム摂取無しに下部へとスクロールを行えば、即座に致死性の心停止が発生します。 #center(){&sizex(5){&bold(){&font(#ff0000){待機してください。}}}} #center(){&blankimg(ベリーマン=ラングフォード・ミーム殺害エージェント.jpg,width=800,height=600)} #center(){ミーム殺害エージェント作動} #center(){生命徴候の継続を確認} #center(){安全装置を解除} #center(){&bold(){ようこそ、担当職員様。}} この項目では、[[財団>SCP Foundation]]支部における[[SCP-001]]提言について解説する。 #openclose(show=▷ 目次){ #contents() } *【支部における001提言】 #areaedit() [[SCP Foundation]]というシェアード・ワールドにおける支部という存在についてまずは軽く解説しておきたい。 まず大元と呼べる4chanの/x/(超常現象板)をルーツとし、Editthisを経てWikidotに存在するSCP-EN(通称"本部")は、 一部の記事を除き、以前は財団支部という『[[ヘッドカノン>ヘッドカノン(SCP Foundation)]]』を導入してこなかった。 あくまで『支部』とは『各国語翻訳サイト』のことを意味する表現としてのみ存在していたというわけである。 また、各国語翻訳サイトも『支部』と自称するものの実際には「ENと同じ世界観に属し、支部というものは存在しない」というスタンスを取ったまま、 番号だけ自国の番号を設定して創作を行っていた。 この「&font(b){あくまで他言語サイトである}」というスタンスを歴史的にも強くとっているのがSCP-KO(韓国支部)であり、 他支部が「Russian Branch」「German Branch」と表記される中、一貫して「Korean &font(b){WiKi}」としている。 (ちなみにSCP-KOがSCP-KRでないのも、「韓国のサイト」ではなく「&font(b){朝鮮語のサイト}」であることを強調している。 そのため厳密には日本人が「韓国支部」と表現するのも間違っており、「韓国語版」「ハングル版」などと表現するのが正確であろう。) そのため基本的には「他言語サイトのメンバーが著した」というだけで、支部の001も「財団全体」に関する記事となっている。 ただし例外も存在する。SCP-CN(中国支部)及びSCP-JP(日本支部)である。 CNは『基金会中国分部(Foundation Chinese Branch)』という存在が存在しており、 「O5-CN協議会」という独自の司令部を有するというヘッドカノンを受け入れる土壌が存在する。 JPも『財団日本支部(Foundation Japanese Branch)』を有しており、 「財団日本支部理事会」という司令部を有するとするヘッドカノンを受け入れる土壌が存在する。 このため「SCP-001とは別個に&font(b){支部の成り立ちを説明する}」001提言枠が生まれる余地が存在しているというわけである。 (ちなみに、KOと同じように「だからZH/JAではなくCN/JPなのである」ということも言える。 言語コードに基づけばSCP-ZHとSCP-JAだが、『基金会中国分部』と『財団日本支部』であるからSCP-CNとSCP-JPなのである。 実際KOの設立に関与し、JPの設立の功労者でもあるDr Devan氏はSCP-JAとして発足させようとしており、理事会の設定にも当初否定的であった。 『재단한국지부』という存在を持たないKOの出身者からすると特異な設定だったのであろう。) #areaedit(end) *【各支部における執筆状況】 #areaedit() SCP Foundationは12支部が活動しており、以下に示す他ポーランド支部で3つ、タイ支部で5つ、ドイツ支部で2つの提言が作成されている。 スペイン支部のSCP-ES-001は未着手のようで、現時点では「閲覧者にはアクセス権源がありません」という旨のメッセージが表示されるのみとなっている。 また、イタリア支部ではSCP-001-ITのページは存在するものの、提言はまだ存在しない(過去に1つ提言が作成されたようだが、現在は削除されている)。 これらの記事はいずれもまだ翻訳されていない。ミスター・ほんやくたちの今後の活躍に期待である。 なお、ロシア支部は元々ENがシリーズIしかなかった時期に設立され、オブジェクトナンバーを1001からスタートさせているため、 現時点ではSCP-001-RUは存在せず、提言方式も取られていない。 SCP-1001-RU「虚無の特異点」はSCP-2470として本家に逆輸入されている(翻訳済)。 CNは昨今中国共産党の弾圧にも怯まず執筆ペースが非常に早くなっており、 GDPが如くいずれENとJPの間に入ってくるものと思われる。 &font(l){GDPはともかくSCP-001提言枠が世界第二位は不穏すぎるだろ} KOはSCP創作では世界的にも盛んな部類だが、お隣のCNとJPに提言枠では抜かされてしまっている。 #areaedit(end) *【各国支部提言】 //以下に存在しない支部提言を解説する場合、支部設立順に項を立ててください **韓国支部の提言(SCP-001-KO) #areaedit() #openclose(show=山ガエルの提言 - 融合){ 国連がかつて計画した「科学融合プロジェクト」を実行していた建物。オブジェクトクラスはThaumielを経てNeutralized。 このプロジェクトが何かを大ざっぱに説明すると、世界で起きている異常な現象を研究して解明し、現代の科学に融合させてしまおう、という話である(もし成功していたら、恐らくDARD世界みたいになったのだろうか?)。 建物自体は地上3階、地下8階と結構大規模なビル。 地下4階から8階までには、異常現象を解析・解明するためのシミュレーターが無数に存在し、稼働から1年足らずで300以上の現象を解明した。 ところが52年6月、トラブルが元でシミュレーターは壊れてしまい、全てのデータが消滅。さらにプロジェクトに参加していた研究者128名が死亡または行方不明という大惨事となった。 国連はこの事態に加え、既にプロジェクトを続行する力がなかったことから計画中止を決定。建物の売却を行おうとした。 しかし、研究員の一人、急進派のメンバーがこれに抵抗。このプロジェクトによる異常な現象の、つまりはオブジェクトの解析によって有益な結果をもたらせると強弁し、同意する仲間達とともに建物を不法に占拠、さらに建物に関わる都市伝説を意図的に流布して外部の人間を誘導。 国連はこれに対して建物を維持するための金を出さざるを得なくなり、研究員たちは独自に組織を設立した。これが現在の財団である。 その後の交渉などを経て、国連と財団は協力関係にあり、敵対することを防いでいる。 なお、シミュレーターそのものは財団が所有しているが、復旧の試みは現在に至るまで実を結んでいない。 この提言の元記事は本家Wikipedia風のダミーページがあり、この建物「コンバージェンス・ビルディング」に関する一般的な認識を書いた記事、という体裁になっている。 } #openclose(show=スカーの提言 - 防御メカニズム){ 宇宙そのものの防御機能。報告書ではなく、財団が接触したある人物に対する説明、という体裁になっている。 内容を簡単にまとめると、 ・財団はSCPオブジェクトを収容しているが、オブジェクトがどこから来たのかはわからなかった。 ・天体望遠鏡の発明とそれに伴う観測により、宇宙がオブジェクトを生み出したとわかった。 ・宇宙の端の方から、とんでもない規模の破壊エネルギー嵐が地球へ向かっている。 ・そのエネルギーストームの行動パターンは白血球と同一のものだった。 ・白血球に病原体の存在を知らせるため、病原体周囲の細胞は特異な信号を発する。この場合、病原体とは人類であり、細胞とは地球であり、人体は宇宙である。 ・つまり、宇宙という人体に人類という病原体があり、エネルギーストームという白血球がそれを駆除しようとしている。 ・その識別基準、つまり「ガン細胞」の持つ特別なタンパク質に当たる特定の人物が存在し、財団はそれを探して収容している。 ・特定の人物の存在によってエネルギーストームは人類の存在に気づき、それを排除すべく地球に向かっている。 ということになる。 これら「特定の人物」の発するある種の波動がエネルギーストームを呼び寄せ、地球上にオブジェクトを発生させている、だから収容している、という話である。 } #openclose(show=カモミレーの提言 - 鎮魂歌){ &bold(){死。}オブジェクトクラスはKeter。このカノンにおいては「死」のメカニズム自体が異なる。 この提言の世界ではなんと、人間は死んだあと、それ以前のある一点の一日に目覚め、死ぬ前の記憶をリセットされて生活を続けるのである。これは、「終焉」と呼称される世界滅亡の後に発生した「常識」である。 そしてそういう人間は、繰り返される以前と同様の死を迎える人生を送り、そしてまたリセットされる、という繰り返しを送る。 SCP-001-KO-1と分類される人々は、この繰り返し以前の記憶をリセットされずに引き継いでいる存在である。 財団内ではこの人々のうち、繰り返しの原因である自身の死を、回避した「安全」、まだ回避できない「確定」、対処中の「進行」の3つのグループに分けている。そしてこの報告書のほとんどは、このSCP-001-KO-1にしか公開されていない。 そして「安全」に分類される、つまり自身の死を回避した場合、繰り返し以前の記憶は消える。 だが、それ以外の方法では記憶処理であってもこの記憶を消すことは出来ない。 このグループは、「安全」が「進行」を支援し、それぞれの死を防ぐ方法を模索する。逆に「確定」は現在確立された方法ではどうやっても助からない人々であり、次の繰り返しの後に「進行」の立案した手段で死の回避を試みることになる。 さらに、SCP-001-KO-1は繰り返しが発生する直前に「終焉」、世界の滅亡を経験する。 現時点で「終焉」は3種類確認されているほか、行動に伴って未来が変化する状況「変数」が216ほど確認されている。 これらの「変数」についての記録や、「変数」における正確な行動の結果についての記録は、繰り返しの後も消えないことがわかっている。 ちなみに財団において、「終焉」を確認できたのはO5の一人だけだが、最近確認された3度目を認識している者は財団にはいない。 要するにこのカノンにおいては、財団世界は滅亡と繰り返しの輪廻を無限に繰り返しており、そこに生きる人々も同様だが、わずかに存在するこの事実を認識できる人々が、現状を何とかできないかと足掻いているのだ。 ただし、SCP-001-KO-1に属するO5のみが閲覧できる文書がある。 >ひょっとして、レクイエムが何を意味するのかご存じですか?ええ、そうです。"鎮魂歌"です。亡者の霊を慰めるための音楽です。今この世界を揶揄するのに調度良い言葉です。世界は滅亡しました。途方も無く大昔に。他の見方をするならば、今、私達が存在しているこの世界は、ただ消えた世界を慰める……程度のものです。 >努力はしました。「終焉」を防ぐため、私たちは脅威となる存在を確保、収容して保護し、飽きるほどに多くの血を流し、苦痛を実感しました。……しかし、変わることはありませんでした。 >そう、また世界は消えてしまったのです。そして、私たちは次のレクイエムに移り、そしてまた消えてしまう、というのを繰り返してきました。 >これまでで変わったことであれば、私たちに、"財団"という危険な存在を封じ込めておく設備と、より多くの"SCP"という名称を持つようになる存在の発見だけ。発展などありませんでした。…いや、むしろ正反対でしたね。繰り返せば繰り返すほど、"SCP"と呼ばれる存在がより多く発見されていったのだから。当然、状況は悪化するばかりでしたし、私たちはそれ以前の記憶に依存し、同じ足跡を踏んで絶望するばかりでした。 >しかし、ある時、私達が気づきもしなかった間に未来は変わっていました。私たちは、遥かに高度な技術力と力を持っていました。かつての「終焉」をも飛び越えて生きていくことも出来るほどに。 >私たちは悟りました。発展がないのではなく、ただ少し遅れを取っていただけであったということを。その時から、私たちは、この世界は鎮魂歌としてではなく、賛美歌として認識し始めたのです。以前の世界を慰めるのではなく、新たな機会を受け入れて、進んでいくのです。 >今後、あと幾度繰り返されるかについては、誰ひとりとして分かりません。しかし、絶望だけはしません。今、私たちは不運な「終焉」を防ぐために、過去の記憶を基にして、将来の結果を変えることに焦点を置いています。 >そのために、私たちは確保し、収容し、保護をしていかなければならないのです。 消えては生まれ、生まれては消え、同じ歴史を繰り返す世界。 そこに流れる歌は、鎮魂歌なのか、讃美歌なのか。 } #openclose(show=L.H.ザインの提言 - 人々による){ 存在しない。 ……いや、マジでこの提言のオチは、「&bold(){SCP-001なんかないよ}」というものである。 そういう認識災害か、勘違いかと思いきや、この報告書は新たなO5評議会のメンバーに、先輩である別のO5候補生がSCP-001にかこつけて「組織としての財団」を見せるという体裁になっている。 一応、この番号に該当するオブジェクトはあるのだが、[[SCP-682]]の方がよっぽど凄くて怖い、というものらしい。 物々しくSCP-001にセキュリティがかかっているのは、こういう凄いものを守っているんだ、という虚偽の誇りを植え付けるためだという。 ちなみにこの文書を見るとミーム殺害エージェントが起動し、回避するにはSCP-006「若さの泉」に汚染されている必要がある。 ここでこの先輩が取り上げているのは、本部職員の提言である。 彼によれば、 ・スキャントロンの提言-財団:資金が足りず、SCPの力を借りるしかなかった敵の施設 ・ブライトの提言-ファクトリー:ファクトリーの刻印が押された物品 ・ギアーズの提言-プロトタイプ:原本にいちばん近い らしい。これらが全部SCP-001となっているのは、財団が体系的なシステムを整える前に確保したオブジェクト群に対し、&bold(){成り行きで同じ番号を一括で振り、そのまんまになっている}という身もふたもない理由らしい。 また、本部職員の提言のうち、「SCPに対処するために財団が出来た」というのは全てデコイであり、O5-10が書いたものらしい。&bold(){ビール片手に酔っぱらって。} ついでに、O5のナンバーは10年ごとにランダムで新しいものが割り振られるらしい。 財団創設以前の国家は、オブジェクトを気兼ねなく集めては使っていた。 が、第一次大戦の頃に激化したそれは惨劇を呼んでしまった。国家はSCPオブジェクトを用いる秘密部隊を組織し、動員した。 その惨禍を目の当たりにしたうちの一人、リアン・G・ケテル博士が立ち上げたのが、財団の前身であるSCP研究所である。 O5のOは「Order」のO、秩序と規則を意味する言葉である。 先輩に曰く、O5は普通の人間たちだという。最初に引退したO5はただの司書であり、機動部隊の基礎を築いたO5は警備員であり、昇進を重ねたO5は家族愛に振り回される人物であり、この文書を残すよう指示したO5は、当時は単に学士号を持っているだけの人物だった。 そして彼に曰く、 >財団はSCPを作らなかったのです。財団は人間が作りました。 >人々が見落としがちな事実です。SCP財団は、SCPを隔離するためのものではなく、人類を保護するためのものです。 オブジェクトの存在に気を取られがちだが、財団は人間の集まり、人間の作った組織である。 冷酷だのなんだの言われようと、明日がどっちかわからずとも、 彼らもまた、人間なのである。 } #areaedit(end) **中国支部の提言(SCP-CN-001) #areaedit() #openclose(show=ダークエクエイションの提言 - 竹簡){ 「異学一号」という名前の竹簡。 001提言としては異例なことに一切の機密措置が取られておらず、中国支部のサイト1号の大広間に堂々と展示されている。 かつて中国に存在した超常現象研究機関「中華異学会」が保有していたもので、彼らが中国支部として財団に合流した際に引き継がれた。 中華異学会による級別は疑有りを経て安。財団式のオブジェクトクラスに当てはめるとSafeかNeutralizedといったところか。 なお、この提言ではSCP-CN-001とは別にSCP-001が存在するとされている。 元々は秦の始皇帝の副葬品だったもので、発見から1000年以上の年月が経過しても腐食は一切見られない。 異常性自体はジョナサン・ボールの提言に似ており、めくっていくと次々に未知のアノマリーの説明が現れ、読んだ者は近いうちにそのアノマリーと遭遇することになる。 中華異学会の活動はこの内容に従ったアノマリーの収容から始まり、研究や応用などか加わったその後の異学会の活動においても、異学一号は厳重に管理されつつ中心的な存在として機能していたようである。 20世紀に入ると、異学一号に新たなアノマリーの記述が現れることはなくなった。 これを異学一号の「完成」と判断した異学会は、異学一号とその内容を組織内で全面公開する。その目的はアノマリー研究の活性化と、異学会の歴史と宗旨を職員に改めて周知させることにあった。 異学会が財団の一部となった当初は、財団が立脚する西洋的な観点を揺るがしかねないとして秘匿されていたこともあったが、それも現在では解除されているようである。 異学一号——SCP-CN-001はその役目を終えた今、危険でも誇るべきでもない、中国支部が古来から引き継ぐ「中国の科学精神」の象徴として残されている。 } Angliaの提言 - 龍脈 MScarletの提言 - 諸皇之秘 Lomiasの提言 - 陰陽 Blackcatの提言 - 天下 AIeditor059の提言 - 劇本 Ravenfieldの提言 - 大儺 Tictocの提言 - 獲麟解 QBLeviの提言 - 騎虎難下 Freedom Kooの提言 - 八荒 Asrielの提言 - 天命 fubanの提言 - 聖地 Veleaferの提言 - 演繹部門 Freedom Kooの提言II - 永夜 #areaedit(end) **フランス支部の提言(SCP-001-FR) #areaedit() #openclose(show=グリム博士の提言 - 大いなる幻影){ この提言は報告書ではなく、グリム博士の手記である。よってオブジェクトクラスはない。 ここでのSCP-001とは宇宙そのものであり、同時に宇宙を構成する方程式である。これは、博士がSCP-343「神」から示唆を受け、さらにSCP-299-FR「113-B」の収容室にいきなり現れた「巨大計算機」を通じて到達した結論だという。 この計算は座標と特定の時刻を入力することで、未来を予測できるらしい。 原子で構成されたすべてのものは、突き詰めれば一つの方程式にたどり着く。それは、SCPを筆頭とするアノマリーも同様。ならば、財団世界にそれを持ち込んだ「外部」の存在はナニモノなのか? そして、それらが踏み荒らしたこの宇宙の「マスターコード」を解明すればどうにかなるのではないか? そう考えたグリム博士だが、何と計算機を用いた実験の停止および即時の破壊命令が、収容室に押しかけてきたO5-1から直々に通達された。O5評議会は真実を知っている、と考えた博士は命令を無視して計算を開始。 その結果導き出された結論は、財団世界の宇宙とは、いわばベータ版に過ぎない、いくらでも書き直せるものに過ぎない、ということだった。 博士はさらに001に関する提言を総ざらいしたらしいが、めぼしい成果はなかったようだ。 ひとつわかったのは、例の計算機は財団世界と「外側」をつなぐものであり、神々が実験をするためのデバイスであり、財団世界とはいわばサーバーの中のマトリクスに過ぎないこと。そして、特定のアノマリーによってマトリクス同士が繋がるということだった。 その中で博士は、「未知の数値が連なる中に、諸々のSCPに共通している要素だとか、この宇宙では起こり得ない物理法則だとか、そんなものを記述したコードの全文を」発見するに至った。 だが同時に発見した、いくつものアノマリーを記述するコードの存在は、結局のところ財団世界からどう足掻いても何も変えられない、というものだった。 最後に博士は記憶処理剤を飲んで手記を別の場所に転送したが、こんなメッセージを残している。 >この手記のうち、数頁分を偽作して、もう摩り替えも済ませてしまった。この小さな錠剤を全て飲んでしまおう、何が起ころうと知ったことか。 > >奴らが私に望んでいるのも、こういうことなのだろうと思う。そもそも奴らに可能なことを考え合わせてみると、もし私が別の選択をしていたならば、今頃はとっくに死んでいる筈なのだから。 > >だがそれでも、そう、もし仮に、私がそちらを選んでいたとしたら── この続きは削除されている。 この提言のオチはつまり、「&bold(){SCPというシェアワールドの構造を財団世界の内側から見てしまったら?}」という話である。 } #openclose(show=ヨハネス博士の提言 - プログラム・シバルバー){ エントロピーそのもの。オブジェクトクラスはKeter。 財団のプロジェクト「白紙の本計画」が原因で起きた宇宙規模の現象。 計画そのものが500年近く前のものであるという事情もあり、具体的にどんな計画だったのかは不明。 全宇宙に対して何らかの影響を与えようとしたが、その過程で失敗したという。 わかっている資料からすれば、複数のオブジェクトを用いての宇宙規模のリセットボタンを作ろうとしたらしい。 この失敗時の余波が物理法則を根幹から揺るがして変異せしめ、結果エントロピーという概念と事象が発生。 本来は無秩序から秩序へも移り変わるはずだったエネルギー状態は、すべからく秩序から無秩序へ不可逆的に変異するのみとなり、宇宙はゆっくりと終焉へ向かっていくことになった。 当然ながらこんなもん収容できるはずもなく、プロトコルには「&bold(){収容を試みることは検討に値しません}」と断言されている。 というわけで、現在財団がやっているのは情報制御オンリー。我々が常識としていた物理法則はオブジェクトでした、というオチである。 ちなみに、根拠となる資料の一部としてtaleが執筆されており、これによればどうやら、SCP-001-FRが発生する前は天動説の方が正しかった上、死は終焉ではなく、回復可能な状態の一つにすぎなかったらしい。 } #openclose(show=グレイ博士の提言 - 翼持たざる天使も在らば){ 天使。オブジェクトクラスは&bold(){Ein sof}。アイン・ソフ、無より来る無限、である。 昏睡状態のアメリカ先住民族の少女で、カバーのオブジェクトクラスはExplaindになっている。 生存するために呼吸も飲食も不要だが、肉体的な機能としてそれを行うことは可能。ただし、老化に対しての耐性はない。 この少女は常に深いレム睡眠に近い状態を保っており、時折発する寝言は多くの人命が失われた事件・事故に関連している。 担当職員により嗚咽、うめき声、落涙が記録され、それに応じて世界では戦争や虐殺が繰り広げられていたらしい。 これだけなら001認定するほどではないのだが、問題の異常性はこの次。 彼女は自身に奉仕するあらゆる刺激に対して耐性を持っており、長期的かつ執拗な接触によってのみ覚醒に近づけることが可能。 が、こうなると彼女の脳活動が妨害され、結果イベント「大いなる漸滅」が発生することになる。 これがどういうイベントかというと、距離無限の異常空間を発生させ、彼女が覚醒に近づくほどに広がっていく。この空間の中は真空や無という概念すらも存在しない、あえて表現するなら非存在、不在としか書きようがないもの? である。これに人間が接触した場合、移動に必要な部分、要は足が呑まれたのでなければ自由に出入りできる。しかし足が呑まれてしまった場合脱出不能になり、そのまま崩壊していくことになる。 この異常空間はいかなる手段を用いても捕捉不能であり、規模がでか過ぎるのとその性質から研究は出来ていない。 SCP-001-FRが再び眠りにつくと、巻き戻されるように全ての非存在が戻り、呑まれていたものは全てその直前の状態で復帰する。この事から、イベント発生中において現実と入れ替えられる非存在領域において、時間の流れを一時的に中断させていることがわかっている。 要は、「&bold(){この世界はこの子が見ている夢。起きると世界が消えるから寝かしとけ}」という話である。 それを信じなかったあるエージェントがSCP-001-FRを射殺しようとするインシデントが発生したことがあるのだが、 それによると件のエージェントは、この世界が彼女の夢だということを信じず、彼女を殺すことでそれを証明しようとしたようだ。 結局阻止されているが、この時小規模なイベントが発生している。 この結果そのエージェント・モームと止めに入ったエージェント・クラインは互いに殺されたものの、クラインはイベントの特性により復帰。 そして「死んでいた」間、クラインは光に包まれた「正常な場所」において、覚醒状態のSCP-001-FRと会話していた。 そこにおけるSCP-001-FRの発言の一部がこちら。 >貴方の周りに見える彼らは皆、水晶の眠りを眠っているのです。貴方やかつての私と同じに、彼ら自身が生と希望とを築き上げた世界の夢を見ている。そして最後は、遅かれ早かれ目を覚ます。そうして彼らは、己が常に探し求めていた「父」を見つけ出すのです。 >けれど貴方の夢は、あのような終わりを迎えるべきではなかった。貴方の覚醒を望んだのはこの私。貴方が私を守ろうとして、貴方に唯一残された大切な人を排除すると決意した時、私は貴方のために悲嘆を胸に感じました。しかし貴方の友人が、死を齎すに違いない一撃を貴方に加え、それは全て私の誤りだったと理解した時、私は己の力の全てをもって、貴方が死ぬことのないようにと願い、そして… 不可能なことが起こったのです。ワカン・タンカが私の願いを聞き入れられた。 >貴方の言う"神"とは何です? 貴方達の偶像とは違う物なのですか? 私が貴方に語っているのはワカン・タンカのこと。万物の起源の創造者たる存在。人間、動物、樹木、岩石、それに心や星々や、無数に存在する世界の全ても。私たちはそれを"大いなる神秘"と呼んでいた、遥か昔から、それこそが全てだったから。それは自らが創ったものの全てを愛しているけれど、絆は唯一、私の民族にだけ結ばれていた。 彼女はその後、かつて起きた白人による侵略について語り、全ての命の父たるもの、ワカン・タンカの嘆きを耳にしたという。 そしてワカン・タンカの嘆きと苦悩は人間たちに傷を与えたが、それは世界そのものにも波及。結果、例の非存在領域が広がった。 そのため、スー族のシャーマンの子であった彼女=ワカンダは、自らをワカン・タンカの器として捧げ、ワカン・タンカと共に眠りにつくことでその「傷」が広がるのを防いでいるという。そのため、彼女の覚醒は即ちワカン・タンカの覚醒=ワカン・タンカの苦悩と嘆きの再来=「傷」の拡大に繋がるのである。 その後のやり取りはここでは省くが、エージェント・クラインは最後に、ワカンダのような守護天使がいる限り、この世界が現実であるという希望を捨てずに済む、と締めくくっている。 ワカンダは元々スー族の居住地でオブジェクト調査をしていた際に発見されており、聖地にある岩窟の奥で、布にくるまれた状態で封印されていた。 同時に発見された碑文がこちら。 >ワカンダ 明かされたる神秘の力 >誇らかな汝の名をもて 誉れ高き化身となるは >ワカン・タンカ 大いなる神秘 地と人とを >水と火とを 太陽と月とを 風と天とを創りしもの。 >父祖の魂を子らの狂気より守らしめ >かの死せる心を汝に宿し  汝の肉体をして かの者安らえる場所とならんことを。 } ジェミニ博士とテスラ博士の提言 - ニューオランダ・キャンペーン イノー博士の提言 - 私たちは皆小さな秘密を持っている。 #areaedit(end) **日本支部の提言(SCP-001-JP) #areaedit() #openclose(show=Kwanaの提言 - 艦橋){ 名古屋城の座標に存在する直径1.3km、地上長・地下長10000mの円筒形の構造物。オブジェクトクラスはThaumielとなっている。 実効半径7kmに位相変調を起こしているため、大衆はこれを認識できない。 側面に垂直になるように重力を設定している。さらに内部は9つの区画に分けられており、現在は下から順に地下制御区画、地下機関区画、地下居住区画、地上エントランス、地上多目的区画、地上機関区画、地上制御区画、地上管制区画、頂点観測区画の構成になっている。 コイツに入ると「艦長」と名乗る人型実体に出迎えられ「乗組員」と呼称される。日本支部の那古博士はあるきっかけからコイツを発見したのだが、そこで彼は本部を含む既存のSCPオブジェクトの精巧な複製を見せられ、この艦橋がSCP-001だと聞かされた。 ちなみにこの記事は形式こそ財団のものだが内容は明らかに財団外の人間が記したものである。 この提言のオチは、&bold(){この「艦橋」は宇宙という名の船のブリッジであり、SCPオブジェクトを生み出し財団を観察するためのもの。}というもの。ちなみに本来の所有者は財団日本支部に紛れ込んだ上位存在たち(理事などに就任)だが、一般の職員に情報漏洩が起きたため財団形式の報告書という形で苦言を呈した、というわけである。 ちなみに那古博士は消された模様。この宇宙そのものが上位存在の世界の「実験施設」であり、艦橋はその出入口、ということらしい。 なお、この提言は「日本にあるこれが本家」ということをメタ的に表現するため、「SCP-001」表記でありJPのコードがない。 } #openclose(show=broken_boneの提言 - ししまいっ!){ 「ししまいっ!」というタイトルで括られた共同創作フォーラムで作られる会話形式のエピソード群。オブジェクトクラスはSafe。 ストーリー自体はある四人姉妹の日常を描いたものだが、執筆者の一部はこれの製作に傾倒したあげく消滅する、という異常現象が発生している。構成エピソードを100以上読むと執筆意欲が湧きあがり、ある程度書くと不明な方法で消滅する。 さらに、投稿されるエピソードは「ししまいっ!」の世界観を決して外れない、という自己同一維持性を持っている。 このオブジェクトが人間を糧とする情報生命体だと踏んだ財団は当初、フォーラム自体を閉鎖したが、執筆者たちは自前のバックアップを持ち寄って別のところで復旧。本質は執筆者の意識にあるのではないかと考えを変えた財団は、今度は「ししまいっ!」を利用して低クオリティな作品を公式発表し、論争を生じさせて創作を止める、という作戦に出た。 が、一時的に停滞したものの結局は失敗。 各情報攻撃への肯定的な感想が唯一の対抗手段となっている。ちなみに、ある職員はこんなコメントを残している。 >一体何が楽しくてエピソードを作ってるんだ?金をもらっているわけでもないのに、100も200も作っている奴だっている。作って作って、その先には消滅しかないというのに。まるで、SCP-001-JPの世界を完全に作り上げようとしているかのようだ。 で、実質O5のみが閲覧できる機密部分には、SCP-001-JPはどこかに実在し、エピソードという形で己の情報をもたらし、多く公表した人物を登場キャラクターとして世界に迎える、という仮説が記載されている。実際、Dクラスを用いた実験で、1名の消失と共にキャラクターが一人増えていた。 が、ある消失した研究員はこんなメモを残している。 >俺達と同じくSCP-001-JPは実在する。俺が望んだから、俺はこっちにいるんだ。忘れていた。 このオブジェクトは「ししまいっ!」の世界観そのものであり、世界観をエピソードという形で広げていくとその世界に行ける、というものである……と見せかけて、実際には「財団世界の方が虚構で、『ししまいっ!』の世界の方が現実である」というオチ。 それに対するあるO5のコメントが全てを物語っている。 >我々は実在する。実在するのだ。 ちなみに元ネタはSCP財団ウィキそのものである。 } #openclose(show=tokage-otokoの提言 - おもちゃ箱){ オブジェクトクラスはKeter。財団世界そのもの。 天蓋がふたを開けるように開き、幼児のような手がSCPオブジェクトを投げ込むという現象と、宇宙に存在するもの全てがそれを自覚できない現象、そしてそれらに関する人員が跡形もなく消えるという三つの事象から成り立っている。 天蓋からの手の出現は例え目の前で見ていても一切認識せず、投げ出したSCPは新たに発見された脅威として扱われ、それらのSCPが人語を解し話す場合でも、投げ出されたことには気づいておらず、「背景」の通りに振舞う。 投げ出された知的存在はSCP関連組織に昔から所属している信頼すべきエージェントや博士として、たとえどんなに異常な能力や性格を持っていたとして振る舞い、周囲もそれを当たり前のこととして受け止める。さらには、人事ファイルなどのすべてのデータは昔から彼らが存在していたようかのごとく出現する。 そして、最終的にそれらは不定期に消え去り、オブジェクトがあったナンバーには別のオブジェクトが割り振られる。 この提言のオチは、天蓋の上でSCPをいじくり回している執筆者を「SCP財団という物語の登場人物」が認識、それについての報告書を書いている……という記事を執筆者が書いている、というもの。要は、財団世界の人物が自己意志で決定したことは、実は彼ら自身ではなく執筆者の意志で決定されたことである、という話である。 ちなみにこれ、元記事ではしばらく見ていると提言の部分が綺麗に消え去る。 財団世界でも白紙になったらしく、こんなメッセージがある。 >O5の誰なのかは知りませんが、白紙の報告書を最重要機密に挟んでおくというのは誉められたことではありませんね。ダミーファイルのつもりなのかもしれませんが、それならそれらしい報告を書いてください。なにも書かれていない、こんなぐしゃぐしゃの白紙を他の団体のスパイが見たとして、誰がこれを機密文書だと思ってくれるのですか? } #openclose(show=torayaの提言 - 鬼穴){ 島根県に存在する時空間異常。オブジェクトクラスはKeter。 接近した人物の近縁の人物によく似た人型実体を放出する。この実体は生物学的には生きているとは言えない状態にあるが、生物として活動している。どうやら日本支部の「人でなし、でく人形」と似たような存在らしく、認識によって存在を規定しているようであり、さらに無力化しても当該人物が穴の近くにいるとまた出てくる。 出てくる実体は当該人物の近縁者のうち死亡した人物であり、生存している人物が出てきた事例はない。 このオブジェクトは元々蒐集院が管理していたものであり、西暦900年頃から存在していたらしい。 が、実体は自己認識によって存在を定義しているため、「臓器や脳の損傷では死なない」ことを理解すると無力化が困難になる。 本当に厄介なのはこのオブジェクト自体ではなく、家族や友人にまた会いたいと願う人々や、実体たちの人権を主張する要注意団体、要は「やさしいひとびと」である。このため財団は「確保・収容・保護」の理念を頑なに実行することを徹底しており、件の穴については一切の妥協をせず、実体の人権を認めることもありえないとしている。 まあ、完全に解放されてしまえば死者で地上が埋まり、支配種シフトのKクラスシナリオが発生しかねないのだから当然だろう。 なお、このオブジェクトがSCP-001-JPとして扱われているのは、蒐集院の前身となる組織の設立理由の1つがこれに対処するためだったかららしい。 ちなみにこの提言、実は先に述べた要注意団体の誰かが、職員の一人に偽装したアクセス権を与えて中身を見せている、というクラッキングであり、機動部隊が派遣されている。つまりこの職員、まんまと騙された揚句に終了された模様。 これはひどい。 } #openclose(show=hal_akiの提言 - 表裏一体の科学と魔法){ 恐らくは魔法によって映像を記録された青銅の板。これ自体はSafeだが映像の内容が問題。 簡潔に言うと、この映像を記録したのは「蒐集院の四等研儀官ナカゾノ」なる人物である。 ナカゾノ研儀官によれば、彼の世界、恐らく過去に当たる世界は、魔法によって運行されていた。相反する思想である科学は淘汰され、架空のものとして扱われるようになった。 しかし、魔法という力には世界に歪みを生み出すというリスクがあり、それを使い続けた結果蓄積した歪みに引きずられ、世界は崩壊してしまった。 ここにきて世界は科学と魔法に互換性があることに気付いたが手遅れであり、ナカゾノ研儀官はアーティファクトを使って過去へ飛び、魔法の代わりに科学と博物学を広めることを決意。その時、映像を記したこの青銅板が一緒に飛んできたのである。 映像の最後はこう締めくくられている。 >もしもこれを読んでいる人がいるのなら、貴方に問いたい。貴方の居る世界は、科学の力で回っているか? 私は世界を救えたか? 私は蒐集院に所属する、四等研儀官ナカゾノだ。三千年後、世界が正しく回っていることを願う。 が、その後の調査で、青銅板の裏側に別の技術で記録された映像が発見された。劣化が激しかったが、最後の部分で聞き取れたのがこれ。 >わ█し█ざい███ほん█ぶに█しょ██す██クラ█2け█き██い█なか█の███もの██きっと██し████する██████ねが███る█ 恐らく、 >わたしはざいだんにほんしぶにしょぞくする、クラス2けんきゅういんなかぞのというものだ。 と始まっているのだろう。つまり、この映像の「なかぞのけんきゅういん」は、科学に傾倒した結果世界が崩壊したため、今度は過去で魔法を広めようと考えているらしい。 だが、その結果がどうなったかは「ナカゾノ研儀官」のメッセージが示している。 &bold(){果たして、科学と魔法、どちらが正しかったのだろうか?} } #openclose(show=lockerの提言 - プロトコル-Kナンバーズ){ 謎の巨大装置とそれを制御するAI。元は火星に存在していたのを財団が回収した。 何らかの使命を持っていたようだが、AIはそれに関する記録を損傷している、要は記憶喪失に陥っており、それについて考えている。が、このオブジェクトはいわゆる現実改変型であり、しかもかなり大規模であるため、AIが使命を思い出すことは現在の世界の存続に影響すると考えられている。 そのため、「そんな使命は今は必要ないんだ」と思わせるカバーストーリーを適用する「プロトコル-K98」が適用されており、装置の起動が不可避となればプロトコル-K99が適用される。 また、調査の結果オブジェクトの起動プロセスが完了した場合、現在の世界は消滅しオブジェクトも破壊される、と判明している。 内部記録を調査しメモリーを解析したところ、以前はThaumielに分類されていたことが判明しているが、現在はその特性上Keterに分類されている。 なぜThaumielだったのかは不明である。 また、本体の裏にはかつて何かの装置が存在したと思しき空白があり、記憶喪失の原因は恐らくこれだろうと考えられている。そしてさらに調査を行ったところ、どうやらコイツは&bold(){ビッグバンを意図的に起こすための世界のリセット&リロード装置}であると推測されている。 その後、日本支部の収容した別のオブジェクトを接続したところ、AIは対話用のデバイスに未知のデータを送信し始め、さらにオブジェクトを起動させ始めたため実験は中断。 データを解読した結果はこうなっている。 >批判。嘘。赤の山に立つ二本の樹。三本目の樹は何処に? 光あるものへ差す熱と死が示す尊き世は数珠に繋がれし玉と悲鳴の連鎖の果てに行き着く[解読不能]救済の呼び声。渇望と偽善の[解読不能]漂い明日へと行き着く昨日の死者にして使者。記憶か、知か。今にも神は寝返りを打つ。次の世に光あれ。私は原初の機械。最新の卵。旧き生、新しき死、次なる世界の卵。銘々らよ、普く知を求めよ。旧きを求めよ。 >&bold(){満ちる    …      un reloaded……} ―――という一連のデータを財団がSCP-001-JPの内部から回収。 これらをもとに、装置の起動を意図的に操作することで、記録を保存するためのプラットフォームを一時的にSCP-001-JP-A内部に構築可能とする「プロトコル-K100」が適用されており、現在はThaumielクラスに分類されている。 &bold(){どうやら50回以上起動した模様。} } #openclose(show=solvexの提言 - 免罪と箱庭){ 消えないランプ。オブジェクトクラスはThaumiel。 ランプの燃料に当たる物質はいわゆるエクトプラズムの溶液であり、当初はアメリカにて「燃え尽きないランプ」として収容されていた。しかし、後の暴露事例によって正確な異常性が明らかとなった。 それは、点火状態のSCP-001-JPを見ると、それが実物だろうが画像だろうが映像だろうが、特殊なミームに感染するのである。 暴露した人物は、自分自身が関わった人の死亡事例に関する言及を避け、無理なら遠回しな表現を用いるようになる。たとえば、&bold(){「死亡」「殺害」を「終了」と言い換えるなど}である。 また、これによる二次効果として、その事例に関する暴露者の精神的負荷が大きく軽減されることもわかった。 しかし、自らのもたらす死に対して向き合わないということは、それに対する責任を負うことが出来ないということ。 つまり、一般道徳の社会で生きることが出来ないのだ。 財団の前身にあたる組織のほかにも、オブジェクトを研究する組織は数多くあった。しかし、ものによっては人体実験をせねばならず、それによって犠牲が相次ぐという事実は研究者たちの精神を疲弊させていた。 このランプはその対策として有用だったが、曝露した人物は社会では生きられない。 これを踏まえた現在のO5-1は、「異常存在を確保・収容・保護する人物を確保・収容・保護する組織」として財団を設立。すべての職員を暴露者とする「アクイタル・プロトコル」を実行することで現在のSCP財団を作り上げたのである。 >私はいまだに思うところがある。特異なオブジェクトから護るために入った者達を、その特異なオブジェクトに変異させてしまうことを。そして自らも収容対象にさせてしまうことを。しかしそれでもこの方法より良い方法が見つかるまでは、やり続けなければならない。我々は常に最善を尽くさなければならないのだから。 } #openclose(show=O-92の提言 - 認可){ 財団で使用されている報告書そのもの。オブジェクトクラスはThaumiel。 「財団のエンブレムを使用している」「財団で定められている基準を満たしている」報告書が該当する。 ヒトに限らず、知性体がSCP-001-JPを閲覧すると、アンチ・ノーマリティ・オーガナイズ・マテリアル、略してアノム粒子が閲覧したものの情報処理機能において発生、記述されている対象が実際にある場所に移動、その対象と粒子が融合して報告書に記されている特性を持ったオブジェクトが発生する……というもの。つまりジョナサン・ボールの提言と似たようなもんである。 ただ、このアノム粒子は閲覧者の外部に起源を持つらしく、場合によってはこの粒子が減衰することでオブジェクトが無力化・消失することもあるらしい。そういう場合はオブジェクトクラスが改訂される。 ただし、財団が管理していない、もしくは未知の異常性を発揮したオブジェクトによりK-クラスシナリオの兆候が見られた場合、フェイクである他の提言を全て削除することになっている。 というのは虚偽である。 アノム粒子は現時点では存在しない。というのは、SCP-001-JPが効果を発揮し、アノム粒子が出現するのは、人々がこれについて書かれた報告書=SCP-001-JPを読み、その内容を信じた時だからである。 SCP-001のスロットは、完全にフェイクである報告書を登録することを許された数少ない場所である。だから、しかるべき時までこれを秘匿するために、このオブジェクトにはSCP-001-JPのナンバーが与えられたのだ。 この「報告書」、効果は絶大である。なぜならアノム粒子が出現して効果を発揮すれば、全てのオブジェクトは&bold(){報告書に書いてある通りの特性しか持たなくなる}からである。つまりイレギュラーが発生しなくなる。そうなったオブジェクトの収容がどれほど楽かは言うまでもないだろう。 しかし、アノム粒子は無から生まれるわけではない。 もしも、この世界を人知れず維持しているアノマリーがあり、それを財団が確保・収容・保護する=特性を報告書に書き起こして記録する前にSCP-001-JPが起動してしまったら? そのアノマリーは抹殺され、世界は滅びるだろう。 そうなっては困るから、SCP-001-JPというフェイクの海にこの報告書は溶かされている。 世界を維持する全てのアノマリーを確保・収容・保護する。そうすれば、最終兵器は安心して起動できる状態になる。 それが財団の使命なのである。 報告書の最後は、新たな担当職員へのこんなメッセージで締めくくられている。 >最後になりましたが、この報告書が真実として認可される日が永遠に来ないことを、私は願っています。 } Okaka_Onigiriの提言 - PLANeT #openclose(show=Amamielの提言 - Ave Maria){ 単為生殖が可能なモンゴロイドの女性。オブジェクトクラスはスパイク・ブレナンの提言に続くYesod。 この女性が出産するのは、自身の遺伝子を全く持たないさまざまな人種の胎児と、クローンである胎児。 後者のクローンを出産した場合、この女性は死亡する。そしてこのクローンの方も、14歳で全く同じ能力を得る。 出自については不明で、財団創設の時点で既に収容されていたらしい、とだけわかっている。 詳細な情報はO5のみが閲覧可能となっている。 真相についてバラしてしまうと、この女性は元々ユダヤ人の一般市民である。 強く神を信仰しているだけの普通の少女だったが、そんな彼女に現在のオネイロイ・コレクティブのメンバーが接触した。 オネイロイ・コレクティブは、滅びた世界の住民であり、肉体を捨てて夢の世界の存在となることで脱出した者たちのコミュニティである。 少女の夢界に生まれたオネイロイ(抽象)達に、弱り切っていたコレクティブは商談を持ちかけた。つまり、少女の夢界をコレクティブの拠点とする代わり、自分たちの持つ、夢界から現界に至るための技術を全て譲ると。 夢界のオネイロイ達は、少女自身のオネイロイ(自身が夢の存在であること自体気づいていない)には断ることなく、それを受けた。 オネイロイ・コレクティブは、少女の信ずる神の写し身に擬態し、少女に受胎告知を行った。 これから起きることは全て神の御意志によるものであり、ゆえに受け入れ、永劫にこれを全うせよ、と。 そして、最初に少女の胎内から生まれ落ちたのが、少女の夢界に生まれたオネイロイ達の指導者である。&bold(){彼は現在ではO5-1と呼ばれている。} 彼はコレクティブから授かった知識と業により、数多の奇跡を起こした。続けて生まれ落ちたのが現在のO5メンバーとその後任であり、これが財団の創始である。 つまり、SCP-001-JPとなった少女とは、O5評議会のメンバーとなるオネイロイ=夢界実体を人間として産み落とす生産装置なのである。肉体に限界が来れば、自らのオネイロイを産み落として入れ替わる。 05のメンバーは死ねば夢界に戻り、また産み落とされる。救いとしては、少女にも、少女のオネイロイにも、もはや意識は存在していないことだろうか。 ただ、オネイロイ・コレクティブは、O5となる夢界実体に対してこう要求した。 つまり、異常存在の知識を与えた上で、それらを確保し、収容し、現実を保護せよ、と。 理由はわかっていない。現実が滅ぶことで、夢界もなくなるからではないか、と推察されている。 これらの情報は、夢界に戻ったO5の一人が同志から送られたメッセージとして読み取れる。 が、彼が「誕生」した後、現実に降り立ったために読めなかった、としてサイズ0の隠しメッセージがある。 曰く、 >C:¥miryam.psyをスキャン中……設定条件を満たす夢界実体は検出されませんでした。 >Gabriel ver.4.05をシャットダウンしています。定例ファイルの更新後、Gabriel ver.4.05は自動的に再起動します。 夢界で展開されているシステムの終了と再起動メッセージだが、「夢界実体は検出されませんでした」というのは、現在財団職員として生まれるべき実体が夢界にいない、ということである。 } WagnasCousinの提言 - 進化 [[chuukunnの提言 - 二者択一>SCP-001/chuukunnの提言]](※別の項目に移動します) darumaboyの提言 - 蜜 indonootokoの提言 - 現人神 [[k-calの提言 - &font(l){天秤} 君が探している引き継ぎ文書>SCP-001/k-calの提言]](※別の項目に移動します) 京極の提言 - バックベアード #openclose(show=アクセス拒否){ locker氏の提言その2。 SCP-444-JP「緋色の鳥よ」が収容違反を起こし、アウトブレイクが発生した後日談となる。 緋色の鳥はもはや周知のとおり、人の意識の中を飛び、精神をついばみ心を食らう。だがその性質上、生命体でないものを食うことはできない。 そこで財団のは、緋色の鳥を調査するための疑似人格AI「ハル」を構築し、プロトコル“ロビンソン・クルーソー”により緋色の鳥の領域を調べることにした。 生き残った職員がこれを用いて緋色の鳥を収容しようと試みている……というのがこの提言の中身。 結果はというと、「ハル」が緋色の鳥の世界で見たのは、「灰色よりも透明で、灰の中から何かを拾い上げて啄んでいるモノ」。 間違いなく緋色の鳥だと思われたソイツは、こともあろうにAIである「ハル」の記憶領域に干渉、自身の画像を端末に送信してきた。 最終的に「ハル」は、そのナニカについて結論を出した。 ソレは世界そのもの。ソレは世界を食らったモノ。ソレは全ての知性の根源にして、模倣すべきオリジナル。ソレは最後に来るモノ。ソレは最初に眠るモノ。 「ハル」はソレを、“&bold(){鈍色の鳥}”と呼んだ。 } 財団博士の人事ファイル [[Ikkeby-Vの提言 - 群盲>SCP-001/Ikkeby-Vの提言]](※別の項目に移動します) [[hannyaharaの提言 - 最後の一人>SCP-001/hannyaharaの提言]](※別の項目に移動します) #openclose(show=ykamikuraの提言 - 春と共に去りぬ){オブジェクトクラスはNon-Anomalous、すなわち「異常ではない」。 この記事におけるSCP-001とはすなわち&bold(){「正常な世界」そのもの}である。 記事の前半は報告書だが記事その物は報告書のフォーマットを使ったtale。 この財団世界においては、それら「正常な世界」、財団の護るべき世界とそこに属する全てを「エリア・ビオトープ」という閉鎖保護区に封じ込め、その中で世界を運行させること、そしてそのために財団の総力を挙げることがプロトコルとなっている。 もしも保護区内にアノマリーの存在が知れた場合、EK-クラス“羽化”シナリオが発生するため、プロトコルは厳守が義務付けられていた。 異常を確保し、収容し、正常な世界を保護するのが財団である。 が、2020/2/8の[[SCP-169]]「リヴァイアサン」の活性化を皮切りに要注意団体が立て続けに活動を激化。特に「蛇の手」の妨害によって隠蔽工作が遅れたのが致命傷となり、サーキック・カルトによる生物的実体の召喚、壊れた神の教会による「壊れたる神」の復活とそれらの激突、GOCとの決裂、カオス・インサージェンシーの蜂起、これらの影響による地球全体のヒューム値の低下……と、「正常な世界」を揺るがすインシデントが溢れた結果、エリア・ビオトープは機能を停止。EK-クラス“羽化”シナリオが始まってしまった。 SCP-001-JP、すなわち「正常な世界」として保護されていたはずの人々は繭に包まれ、そして光の蝶となって羽化。ビオトープは「羽化」し、異常と正常が混交した。 正常と異常は表裏一体、お互いがお互いを定義する。このK-クラスシナリオは、その境界線が消滅し、「正常な世界」が消えてしまうという結末である。 169は再び海に還り、ヤルダバオートと「壊れたる神」は和解を言い残して宇宙に去った。 財団の護ろうとした「正常性」が、異常な世界に溶け込み、変質させた。 そして、全てが終わり、異常が正常になった世界。 かつて財団の管理者だった、あるいはかつて[[SCP-990]]だった男は組織の解散を宣言し、街を歩いていると、かつて[[SCP-682]]だった爬虫類と、彼に乗っかっているかつて[[SCP-999]]だったスライムに出会った。 682からはかつての敵意もすっかり消え失せ、今では揃って何でも屋として暮らしていた。 管理者だった男は、新世界における「宗教」の聖地で、かつて[[SCP-239]]だった女性と出会う。そして彼女に差し出した手には、一つの指輪が乗っていた。 財団は存在意義を失い、正常と異常は混ざり合った。 しかしそれでも、世界は確かに続いていた。 } #openclose(show=Okaka_Onigiriの提言II - 隔絶){ オブジェクトクラスはKeter。 このヘッドカノンにおける001-JPは、各種保存則のもたらす現象である。より具体的に言うと、オブジェクトにはよくある破壊耐性がもたらす破滅的影響である。 破壊されないアノマリーというのは、なぜか破壊しようとするとそれ以上の破壊を周囲に齎してしまう。 現象自体は通常は解明済みの法則に従うが、アノマリーが無力化された際に発生するそれは例外。こと、破壊耐性を持つアノマリーの場合はそれが顕著なのだ。 が、いつ、どうして壊れるかわからないアノマリーのせいで世界が滅ぶことは受け入れられない。 そこで財団は世界オカルト連合と協力し、全てのアノマリーを隔離し、封印し、隔絶する「プロジェクト“ヘッド・レーシュ・メム”」を開始した。 このプロジェクトは7つのフェーズに分かれる。 フェーズ1では、特A級指定を受けたGOIの解体とともに、従来通りアノマリーの収容を続ける。 フェーズ2では、全ての財団とGOCの職員にプロジェクトを公開し、参加者を募る。 その人数が規定値に達したら、宇宙空間にsatケルビムという人工衛星を開発する。 この機能によって地球全土に薄ーく現実性領域を広げ、改変が起きる場所を絞り込んでアノマリーが発生する地点を探索する。 フェーズ3では、異常性の発生する区域をマッピングし、必要となる収容・生活のためあらゆる施設とライフラインを構築、エリア-0に指定する。 情報交換のルートを、財団の影響が限界まで小さくなる形で構築し、Satケルビムを完成させる。 フェーズ4では、ケルビムを打ち上げる。そしてエリア-0にスタッフを配置し、5年間経過を観察する。 新たに回収したアノマリーの発生場所のうち、98%以上がエリア-0内部であれば、次のフェーズとなる。 フェーズ5では、全ての職員に対して再度、参加の意思を確認する。 参加するものは親族とともにエリア-0に移動し、収容済みのアノマリーも全て移動させる。エリア外の施設については、フロント企業専用のもの以外は全て解体する。 参加しない場合は記憶処理を行い、異常性などを限界まで除去した上で一般社会に復帰させる。ただし、それが不可能ならば記憶処理によるプロジェクトへの参加、アノマリーとしての収容または終了となる。 財団とGOCの全ての資産と機能がエリア-0へ移動したら次のフェーズとなる。 フェーズ6では、エリア-0を外界から遮断する。 ブライト/ザーションヒト科複製機を使用してDクラス職員を量産して財団の機能を維持しつつ、エリア外のアノマリーや財団、要注意団体に関する記録も記憶もすべて消し去る。 情報操作と反ミーム迷彩によってエリア-0を外界から消し去り、フェーズ3で構築した情報網だけが接点となる。 現在までで6までのフェーズは完了しており、フェーズ7に移行するところである。 フェーズ6から200年、エリア外でのアノマリーの発生は全てなくなった。後はフェーズ7、外部との連絡網を断ち切り、エリア-0を完全に孤立させるのみ。 報せを受け取ったエリア外の職員はメッセージを閉じ、同時にミームエージェントにより記憶を失った。 隔絶された世界の裏側で、財団とGOCは今日も異常と戦っている。 } solvexの提言II - 箱庭は誰のものか hannyaharaの提言II - 存在意義 #openclose(show=R-00Xの提言 - 無に揺蕩う){ 平行世界の分岐を異常な形で発生させると目されるアノマリー。 このヘッドカノンにおいては「通常の世界の分岐のメカニズム」がSCP-001-EX(Explaind/Ticonderoga)として解明されており、SCP-001はこのメカニズムに当てはまらない分岐を起こすアノマリーである。 なお001-EXは平行世界の分裂が有限にとどまっている理由でもあり、これにより2000年でだいたい60兆ほどで収まっている。 いくつかの偶然が重なり、シュレディンガーの猫的な理屈で分岐させるのが001-EXであり、001はその例外を引き起こす。 そして例外の先には破滅があるかもしれない。 そう考えた平行世界の財団たちは、近しい平行世界同士を情報的に接続する鏡のアノマリーを用いて「フォーラム」を作り、001を探し、対処法を考えようとした。 だが、その全ては無意味だった。 いくつもの平行世界が、そこに住まう人々が、死に怯え、助けを求めながら消滅していき、あるいは何一つ異変なく平穏に過ぎていく中、001もその原因のアノマリーも発見できなかったある一つの新しい世界があった。 とある別の世界は、「いくつかの平行世界群が組織だって移動している」ことは突き止めたが、結局それ以上の成果はなかった。 そんな中、「新入り」の世界に対し、フォーラムを立ち上げた世界の財団は、あまりにも絶望的な現実を突きつけた。 彼らがとっくの昔に解明した001の真実、そしてそれが意味するものを。 SCP-000、オブジェクトクラス:AXiom。 それは、&bold(){60兆もの平行世界で構成された女性の人型実体である。} 平行世界群は無数の細胞、001-EXは細胞の分化、001は分化を引き起こすトリガー。 「新入り」の世界は既に分化が終わっていた、安定した細胞だった。 滅びて行った世界は細胞としての役割を終え、自壊した細胞だった。 000の寿命は2000年前後。そして、残りの寿命が80年に迫ると、000は次世代の000をおのずから身籠り、001と001-EXによる分化を開始する。 80年ほどをかけて次世代は胎児となり、その出産と共に母体の000は崩壊。それを構成していた平行世界もまた、滅びて消え失せることになる。 とある世界の財団はこれを突き止め、存続に全力を尽くそうとしたが、ある観点からそれは取りやめられた。ミクシゲ博士の覚書がそれを物語っている。 簡単に言えば、世界一つ一つが一つの生命体の細胞である以上、いずれ崩壊するのは避けられない。 自由意志がどうのという問題ではそもそもない、生態の一つなのだから。 そして、それは000が生命体である以上、必然の結末だ。変えることはできないし、許されていない。個体に反逆する細胞は癌だ。癌は排除されなければならない。 ―――つまるところ、何をどうしようが2000年少々で60兆の世界は消えてなくなるのである。そしてそれを回避することは絶対に不可能なのだ。細胞一つが足掻いたところで、母体と共倒れになるか、母体から排除されて滅ぶか、どちらかしかない。 &bold(){財団の明日とかいう次元じゃなかった。} >ああ、神よ。無の羊水に揺蕩う我らが神よ。無意味のなんと有情な事か。有意義のなんと無情な事か。 } 時絡の提言 - 酔醒 Fennecistの提言 - 無題 #areaedit(end) ***現在SCP-001-JPのページに存在しない提言 [[AiHeの提言 - 惟鯨>SCP-001/AiHeの提言]](※別の項目に移動します) [[AiHeの提言 Ⅱ - 剥奪>SCP-001/AiHeの提言 II]](※別の項目に移動します) [[太陽技師の最後のメッセージ>SCP-001/太陽技師の最後のメッセージ]](※別の項目に移動します) ---- #right(){#openclose(show=▷ CC BY-SA 3.0に基づく表示){ fractal001 by LilyFlower http://scp-wiki.wdfiles.com/local--files/scp-001/fractal001 &font(b){韓国支部の提言} SCP-001-KO by Dr Devan http://ko.scp-wiki.net/scp-001-ko http://ja.scp-wiki.net/scp-001-ko 컨버전스 빌딩 by QAZ135 http://ko.scp-wiki.net/acidfrog-s-proposal-external http://ja.scp-wiki.net/acidfrog-s-proposal-external Acidfrog의 제안 by QAZ135 http://ko.scp-wiki.net/acidfrog-s-proposal-internal http://ja.scp-wiki.net/acidfrog-s-proposal-internal 스카의 제안 by (account deleted) http://ko.scp-wiki.net/scka-s-proposal http://ja.scp-wiki.net/scka-s-proposal 카모밀레의 제안 by Chamomile82 http://ko.scp-wiki.net/chamomile82-s-proposal http://ja.scp-wiki.net/chamomile82-s-proposal L. H. 자인의 제안 by (account deleted) http://ko.scp-wiki.net/lhsein-s-proposal http://ja.scp-wiki.net/lhsein-s-proposal &font(b){中国支部の提言} SCP-CN-001 by MScarlet http://scp-wiki-cn.wikidot.com/scp-cn-001 http://ja.scp-wiki.net/scp-cn-001 Darkequation的提案 by Um4vm06 http://scp-wiki-cn.wikidot.com/darkequation-s-proposal http://ja.scp-wiki.net/darkequation-s-proposal 异学会主页 by Archibald1 http://scp-wiki-cn.wikidot.com/yixuehuihub http://ja.scp-wiki.net/yixuehuihub &font(b){フランス支部の提言} SCP-001-FR by DrMarcus http://http://fondationscp.wikidot.com/scp-001-fr http://ja.scp-wiki.net/scp-001-fr Proposition du Dr. Grym by Dr Grym http://fondationscp.wikidot.com/proposition-du-dr-grym &font(l){http://ja.scp-wiki.net/proposition-du-dr-grym}(削除済) Proposition du Dr. Johannes by DrJohannes http://fondationscp.wikidot.com/proposition-du-dr-johannes &font(l){http://ja.scp-wiki.net/proposition-du-dr-johannes}(削除済) Proposition du Dr. Gray by Torrential http://fondationscp.wikidot.com/proposition-du-dr-gray &font(l){http://ja.scp-wiki.net/proposition-du-dr-gray}(削除済) &font(b){日本支部の提言} SCP-001-JP by Dr Devan http://ja.scp-wiki.net/scp-001-jp Kwanaの提言 by Kwana http://ja.scp-wiki.net/kwana-s-proposal broken_boneの提言 by broken_bone http://ja.scp-wiki.net/b-bone-s-proposal tokage-otokoの提言 by tokage-otoko http://ja.scp-wiki.net/tokage-otoko-s-proposal-2 Torayaの提言 by dr_toraya /http://ja.scp-wiki.net/toraya-s-proposal hal_akiの提言 by hal_aki http://ja.scp-wiki.net/hal-aki-s-proposal lockerの提言 by locker http://ja.scp-wiki.net/locker-s-proposal solvexの提言 by solvex http://ja.scp-wiki.net/solvex-s-proposal O-92の提言 by O-92_Mallet http://ja.scp-wiki.net/o-92-s-proposal amamielの提言 by amamiel http://ja.scp-wiki.net/amamiel-s-proposal noname by locker http://ja.scp-wiki.net/noname この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 }} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,7) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - [[SCP-001]]より独立させました -- 名無しさん (2018-11-30 00:55:15) - 部分編集プラグインを導入しました -- 名無しさん (2018-12-02 20:00:46) - ついでに新規JP提言も追加 -- 名無しさん (2018-12-02 20:05:24) - AiHeの提言 Ⅱを分割作成しました。 -- 名無しさん (2018-12-03 16:59:27) - 日中と韓で「支部」という概念に対してスタンスが真逆に振り切れてるのが面白い -- 名無しさん (2018-12-06 14:49:09) - 今使用されてるミーム殺害エージェントの画像ですが、2018年現在のサイトのライセンス規定に抵触しているので、新しい方に差し替えた方が良いかと。 -- 名無しさん (2018-12-21 22:02:13) - 各支部の執筆状況で「これらの記事はいずれもまだ翻訳されていない」ってあるけど、今はTHとPLが一つずつ翻訳されてるね -- 名無しさん (2018-12-22 12:28:55) - 了解です 帰宅したら差し替えますがそれより前に変えられるなら誰かお願いします -- 名無しさん (2018-12-22 18:06:50) - 画像の差し替えを行いました -- 名無しさん (2018-12-23 01:03:09) - ポーランドとタイの提言が翻訳されたっぽい -- 名無しさん (2019-01-15 18:45:35) - AiHeの提言2種が作者によって削除されましたが、項目の扱いはどうしたらよいのでしょうかね?やはり削除でしょうか? -- 名無しさん (2019-02-16 11:38:35) - ↑個人的には現在は削除されてるって追記するくらいで積極的に削除する必要はないと思う。 -- 名無しさん (2019-02-17 10:35:11) - 同意。SCP(っていうかCC)ってそういうものだと思うし -- 名無しさん (2019-02-18 00:32:30) - JPでhannyaharaの提言 最後の一人 が追加されました -- 名無しさん (2019-05-12 14:43:11) - ↑項目だけ追記しましたが加筆お願いいたします。 -- 名無しさん (2019-05-25 12:18:35) - JP -- 名無しさん (2019-08-31 11:00:45) - 失礼しました、途中で送信してしまいました。続き→でhannyaharaの提言Ⅱとsolvexの提言Ⅱが追加されました。無コンで提言ラッシュが止まらない! -- 名無しさん (2019-08-31 11:03:25) - ここの画像の出典はどこですか? -- 名無しさん (2019-08-31 11:07:12) - JPを一つ追加 -- 名無しさん (2019-11-18 16:58:41) - SCP-1714-JPや旧SCP-1682-JPみたいな001を内包してる記事はこっちに関連づけたりしないん? -- 名無しさん (2019-11-25 18:39:43) - 表裏一体の科学と魔法。暗号の後半は不明にも関わらず、強引な解釈になっていないか? -- 名無しさん (2020-01-29 21:04:36) - 不明と言っても話のオチとしてはほぼ明確だし問題ないのでは? 話の意味が逆になるような読み方ができるのならともなく -- 名無しさん (2020-01-29 21:13:39) - 魔法を広めようと考えているのが明確?そうであったらいいなという期待であってなんとも言えないのでは? -- 名無しさん (2020-02-03 00:17:33) - Fennesistの提言が投稿されたので反映しました. -- 名無しさん (2020-04-20 20:14:35) #comment #areaedit(end) }
&font(#6495ED){登録日}:2018/11/30 (金) 00:40:50 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 32 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&sizex(5){&bold(){以下のファイルは管理者の権限により}}} #center(){&sizex(7){&bold(){&font(#ff0000){最高機密}}}} #center(){&sizex(5){&bold(){に分類されています。}}} >一般通告001-アルファ:SCP-001の情報漏洩の防止策として、偽造SCP-001ファイルが本当のファイルと共に複数作成されました(または作成されていない)。偽造を含む、全てのSCP-001の性質に関する資料には[[ミーム>ミーム(SCP Foundation)]]殺害エージェントによる保護が施されており、無許可の職員がファイルへのアクセスを試みた場合、即座に心停止が引き起こされるよう設定されています。████-███-██████下の要請を除き、SCP-001の本当の性質を一般人に公開する行為は処刑事由となります。 #center(){&sizex(7){&bold(){&font(#ff0000){警告}}}} このファイルにアクセスしている無許可の職員は&bold(){ベリーマン=ラングフォード}・ミーム殺害エージェントにより即座に処分されます。適切なミーム摂取無しに下部へとスクロールを行えば、即座に致死性の心停止が発生します。 #center(){&sizex(5){&bold(){&font(#ff0000){待機してください。}}}} #center(){&blankimg(ベリーマン=ラングフォード・ミーム殺害エージェント.jpg,width=800,height=600)} #center(){ミーム殺害エージェント作動} #center(){生命徴候の継続を確認} #center(){安全装置を解除} #center(){&bold(){ようこそ、担当職員様。}} この項目では、[[財団>SCP Foundation]][[支部>支部(SCP Foundation)]]における[[SCP-001]]提言について解説する。また、日本支部の提言については当項目ではなく、[[SCP-001-JP]]を参照のこと。 #openclose(show=▷ 目次){ #contents() } *【支部における001提言】 #areaedit() [[SCP Foundation]]というシェアード・ワールドにおける支部という存在についてまずは軽く解説しておきたい。 まず大元と呼べる4chanの/x/(超常現象板)をルーツとし、Editthisを経てWikidotに存在するSCP-EN(通称"本部")は、 一部の記事を除き、以前は財団支部という『[[ヘッドカノン>ヘッドカノン(SCP Foundation)]]』を導入してこなかった。 あくまで『支部』とは『各国語翻訳サイト』のことを意味する表現としてのみ存在していたというわけである。 また、各国語翻訳サイトも『支部』と自称するものの実際には「ENと同じ世界観に属し、支部というものは存在しない」というスタンスを取ったまま、 番号だけ自国の番号を設定して創作を行っていた。 この「&font(b){あくまで他言語サイトである}」というスタンスを歴史的にも強くとっているのがSCP-KO(韓国支部)であり、 他支部が「Russian Branch」「German Branch」と表記される中、一貫して「Korean &font(b){Wiki}」としている。 (ちなみにSCP-KOがSCP-KRでないのも、「韓国のサイト」ではなく「&font(b){朝鮮語のサイト}」であることを強調している。 そのため厳密には日本人が「韓国支部」と表現するのも間違っており、「韓国語版」「ハングル版」などと表現するのが正確であろう。) そのため基本的には「他言語サイトのメンバーが著した」というだけで、支部の001も「財団全体」に関する記事となっている。 ただし例外も存在する。SCP-CN(中国支部)及びSCP-JP(日本支部)である。 CNは『基金会中国分部(Foundation Chinese Branch)』という存在が存在しており、 「O5-CN協議会」という独自の司令部を有するというヘッドカノンを受け入れる土壌が存在する。 JPも『財団日本支部(Foundation Japanese Branch)』を有しており、 「財団日本支部理事会」という司令部を有するとするヘッドカノンを受け入れる土壌が存在する。 このため「SCP-001とは別個に&font(b){支部の成り立ちを説明する}」001提言枠が生まれる余地が存在しているというわけである。 (ちなみに、KOと同じように「だからZH/JAではなくCN/JPなのである」ということも言える。 言語コードに基づけばSCP-ZHとSCP-JAだが、『基金会中国分部』と『財団日本支部』であるからSCP-CNとSCP-JPなのである。 実際KOの設立に関与し、JPの設立の功労者でもあるDr Devan氏はSCP-JAとして発足させようとしており、理事会の設定にも当初否定的であった。 『재단한국지부』という存在を持たないKOの出身者からすると特異な設定だったのであろう。) なお、ニコニコ支部のSCP-001-NC「SCP紹介動画」については、二次創作であるためここでは扱わない(ちなみに、SCP-000-NCの方が体裁としてはSCP-001に近い)。 #areaedit(end) *【各支部における執筆状況】 #areaedit() SCP Foundationは12支部が活動しており、以下に示す他ポーランド支部で3つ、タイ支部で5つ、ドイツ支部で2つの提言が作成されている。 スペイン支部のSCP-ES-001は現時点で、2つの提言が作成されている。 また、イタリア支部ではSCP-001-ITのページは存在するものの、提言はまだ存在しない(過去に1つ提言が作成されたようだが、現在は削除されている)。 これらの記事はいずれもまだ翻訳されていない。ミスター・ほんやくたちの今後の活躍に期待である。 なお、ロシア支部は元々ENがシリーズIしかなかった時期に設立され、オブジェクトナンバーを1001からスタートさせているため、 &font(l){現時点ではSCP-001-RUは存在せず、提言方式も取られていない。}現在は未翻訳だが二つの提言が存在する。 SCP-1001-RU「虚無の特異点」はSCP-2470として本家に逆輸入されている(翻訳済)。 CNは昨今中国共産党の弾圧にも怯まず執筆ペースが非常に早くなっており、 GDPが如くいずれENとJPの間に入ってくるものと思われる。 &font(l){GDPはともかくSCP-001提言枠が世界第二位は不穏すぎるだろ} KOはSCP創作では世界的にも盛んな部類だが、お隣のCNとJPに提言枠では抜かされてしまっている。 #areaedit(end) *【各国支部提言】 //以下に存在しない支部提言を解説する場合、支部設立順に項を立ててください ここでは、&bold(){日本支部&color(red){以外}}の001提言を解説する。SCP-001-JPについては[[SCP-001-JP]]の項目を参照のこと。 **韓国支部の提言(SCP-001-KO) #areaedit() #openclose(show=山ガエルの提言 - 融合){ 国連がかつて計画した「科学融合プロジェクト」を実行していた建物。オブジェクトクラスはThaumielを経てNeutralized。 このプロジェクトが何かを大ざっぱに説明すると、世界で起きている異常な現象を研究して解明し、現代の科学に融合させてしまおう、という話である(もし成功していたら、恐らくDARD世界みたいになったのだろうか?)。 建物自体は地上3階、地下8階と結構大規模なビル。 地下4階から8階までには、異常現象を解析・解明するためのシミュレーターが無数に存在し、稼働から1年足らずで300以上の現象を解明した。 ところが52年6月、トラブルが元でシミュレーターは壊れてしまい、全てのデータが消滅。さらにプロジェクトに参加していた研究者128名が死亡または行方不明という大惨事となった。 国連はこの事態に加え、既にプロジェクトを続行する力がなかったことから計画中止を決定。建物の売却を行おうとした。 しかし、研究員の一人、急進派のメンバーがこれに抵抗。このプロジェクトによる異常な現象の、つまりはオブジェクトの解析によって有益な結果をもたらせると強弁し、同意する仲間達とともに建物を不法に占拠、さらに建物に関わる都市伝説を意図的に流布して外部の人間を誘導。 国連はこれに対して建物を維持するための金を出さざるを得なくなり、研究員たちは独自に組織を設立した。これが現在の財団である。 その後の交渉などを経て、国連と財団は協力関係にあり、敵対することを防いでいる。 なお、シミュレーターそのものは財団が所有しているが、復旧の試みは現在に至るまで実を結んでいない。 この提言の元記事は本家Wikipedia風のダミーページがあり、この建物「コンバージェンス・ビルディング」に関する一般的な認識を書いた記事、という体裁になっている。 } #openclose(show=スカーの提言 - 防御メカニズム){ 宇宙そのものの防御機能。報告書ではなく、財団が接触したある人物に対する説明、という体裁になっている。 内容を簡単にまとめると、 ・財団はSCPオブジェクトを収容しているが、オブジェクトがどこから来たのかはわからなかった。 ・天体望遠鏡の発明とそれに伴う観測により、宇宙がオブジェクトを生み出したとわかった。 ・宇宙の端の方から、とんでもない規模の破壊エネルギー嵐が地球へ向かっている。 ・そのエネルギーストームの行動パターンは白血球と同一のものだった。 ・白血球に病原体の存在を知らせるため、病原体周囲の細胞は特異な信号を発する。この場合、病原体とは人類であり、細胞とは地球であり、人体は宇宙である。 ・つまり、宇宙という人体に人類という病原体があり、エネルギーストームという白血球がそれを駆除しようとしている。 ・その識別基準、つまり「ガン細胞」の持つ特別なタンパク質に当たる特定の人物が存在し、財団はそれを探して収容している。 ・特定の人物の存在によってエネルギーストームは人類の存在に気づき、それを排除すべく地球に向かっている。 ということになる。 これら「特定の人物」の発するある種の波動がエネルギーストームを呼び寄せ、地球上にオブジェクトを発生させている、だから収容している、という話である。 } #openclose(show=カモミレーの提言 - 鎮魂歌){ &bold(){死。}オブジェクトクラスはKeter。このカノンにおいては「死」のメカニズム自体が異なる。 この提言の世界ではなんと、人間は死んだあと、それ以前のある一点の一日に目覚め、死ぬ前の記憶をリセットされて生活を続けるのである。これは、「終焉」と呼称される世界滅亡の後に発生した「常識」である。 そしてそういう人間は、繰り返される以前と同様の死を迎える人生を送り、そしてまたリセットされる、という繰り返しを送る。 SCP-001-KO-1と分類される人々は、この繰り返し以前の記憶をリセットされずに引き継いでいる存在である。 財団内ではこの人々のうち、繰り返しの原因である自身の死を、回避した「安全」、まだ回避できない「確定」、対処中の「進行」の3つのグループに分けている。そしてこの報告書のほとんどは、このSCP-001-KO-1にしか公開されていない。 そして「安全」に分類される、つまり自身の死を回避した場合、繰り返し以前の記憶は消える。 だが、それ以外の方法では記憶処理であってもこの記憶を消すことは出来ない。 このグループは、「安全」が「進行」を支援し、それぞれの死を防ぐ方法を模索する。逆に「確定」は現在確立された方法ではどうやっても助からない人々であり、次の繰り返しの後に「進行」の立案した手段で死の回避を試みることになる。 さらに、SCP-001-KO-1は繰り返しが発生する直前に「終焉」、世界の滅亡を経験する。 現時点で「終焉」は3種類確認されているほか、行動に伴って未来が変化する状況「変数」が216ほど確認されている。 これらの「変数」についての記録や、「変数」における正確な行動の結果についての記録は、繰り返しの後も消えないことがわかっている。 ちなみに財団において、「終焉」を確認できたのはO5の一人だけだが、最近確認された3度目を認識している者は財団にはいない。 要するにこのカノンにおいては、財団世界は滅亡と繰り返しの輪廻を無限に繰り返しており、そこに生きる人々も同様だが、わずかに存在するこの事実を認識できる人々が、現状を何とかできないかと足掻いているのだ。 ただし、SCP-001-KO-1に属するO5のみが閲覧できる文書がある。 >ひょっとして、レクイエムが何を意味するのかご存じですか?ええ、そうです。"鎮魂歌"です。亡者の霊を慰めるための音楽です。今この世界を揶揄するのに調度良い言葉です。世界は滅亡しました。途方も無く大昔に。他の見方をするならば、今、私達が存在しているこの世界は、ただ消えた世界を慰める……程度のものです。 >努力はしました。「終焉」を防ぐため、私たちは脅威となる存在を確保、収容して保護し、飽きるほどに多くの血を流し、苦痛を実感しました。……しかし、変わることはありませんでした。 >そう、また世界は消えてしまったのです。そして、私たちは次のレクイエムに移り、そしてまた消えてしまう、というのを繰り返してきました。 >これまでで変わったことであれば、私たちに、"財団"という危険な存在を封じ込めておく設備と、より多くの"SCP"という名称を持つようになる存在の発見だけ。発展などありませんでした。…いや、むしろ正反対でしたね。繰り返せば繰り返すほど、"SCP"と呼ばれる存在がより多く発見されていったのだから。当然、状況は悪化するばかりでしたし、私たちはそれ以前の記憶に依存し、同じ足跡を踏んで絶望するばかりでした。 >しかし、ある時、私達が気づきもしなかった間に未来は変わっていました。私たちは、遥かに高度な技術力と力を持っていました。かつての「終焉」をも飛び越えて生きていくことも出来るほどに。 >私たちは悟りました。発展がないのではなく、ただ少し遅れを取っていただけであったということを。その時から、私たちは、この世界は鎮魂歌としてではなく、賛美歌として認識し始めたのです。以前の世界を慰めるのではなく、新たな機会を受け入れて、進んでいくのです。 >今後、あと幾度繰り返されるかについては、誰ひとりとして分かりません。しかし、絶望だけはしません。今、私たちは不運な「終焉」を防ぐために、過去の記憶を基にして、将来の結果を変えることに焦点を置いています。 >そのために、私たちは確保し、収容し、保護をしていかなければならないのです。 消えては生まれ、生まれては消え、同じ歴史を繰り返す世界。 そこに流れる歌は、鎮魂歌なのか、讃美歌なのか。 } #openclose(show=L.H.ザインの提言 - 人々による){ 存在しない。 ……いや、マジでこの提言のオチは、「&bold(){SCP-001なんかないよ}」というものである。 そういう認識災害か、勘違いかと思いきや、この報告書は新たなO5評議会のメンバーに、先輩である別のO5候補生がSCP-001にかこつけて「組織としての財団」を見せるという体裁になっている。 一応、この番号に該当するオブジェクトはあるのだが、[[SCP-682]]の方がよっぽど凄くて怖い、というものらしい。 物々しくSCP-001にセキュリティがかかっているのは、こういう凄いものを守っているんだ、という虚偽の誇りを植え付けるためだという。 ちなみにこの文書を見るとミーム殺害エージェントが起動し、回避するにはSCP-006「若さの泉」に汚染されている必要がある。 ここでこの先輩が取り上げているのは、本部職員の提言である。 彼によれば、 ・スキャントロンの提言-財団:資金が足りず、SCPの力を借りるしかなかった敵の施設 ・ブライトの提言-ファクトリー:ファクトリーの刻印が押された物品 ・ギアーズの提言-プロトタイプ:原本にいちばん近い らしい。これらが全部SCP-001となっているのは、財団が体系的なシステムを整える前に確保したオブジェクト群に対し、&bold(){成り行きで同じ番号を一括で振り、そのまんまになっている}という身もふたもない理由らしい。 また、本部職員の提言のうち、「SCPに対処するために財団が出来た」というのは全てデコイであり、O5-10が書いたものらしい。&bold(){ビール片手に酔っぱらって。} ついでに、O5のナンバーは10年ごとにランダムで新しいものが割り振られるらしい。 財団創設以前の国家は、オブジェクトを気兼ねなく集めては使っていた。 が、第一次大戦の頃に激化したそれは惨劇を呼んでしまった。国家はSCPオブジェクトを用いる秘密部隊を組織し、動員した。 その惨禍を目の当たりにしたうちの一人、リアン・G・ケテル博士が立ち上げたのが、財団の前身であるSCP研究所である。 O5のOは「Order」のO、秩序と規則を意味する言葉である。 先輩に曰く、O5は普通の人間たちだという。最初に引退したO5はただの司書であり、機動部隊の基礎を築いたO5は警備員であり、昇進を重ねたO5は家族愛に振り回される人物であり、この文書を残すよう指示したO5は、当時は単に学士号を持っているだけの人物だった。 そして彼に曰く、 >財団はSCPを作らなかったのです。財団は人間が作りました。 >人々が見落としがちな事実です。SCP財団は、SCPを隔離するためのものではなく、人類を保護するためのものです。 オブジェクトの存在に気を取られがちだが、財団は人間の集まり、人間の作った組織である。 冷酷だのなんだの言われようと、明日がどっちかわからずとも、 彼らもまた、人間なのである。 } #areaedit(end) **中国支部の提言(SCP-CN-001) #areaedit() #openclose(show=ダークエクエイションの提言 - 竹簡){ 「異学一号」という名前の竹簡。 001提言としては異例なことに一切の機密措置が取られておらず、中国支部のサイト1号の大広間に堂々と展示されている。 かつて中国に存在した超常現象研究機関「中華異学会」が保有していたもので、彼らが中国支部として財団に合流した際に引き継がれた。 中華異学会による級別は疑有りを経て安。財団式のオブジェクトクラスに当てはめるとSafeかNeutralizedといったところか。 なお、この提言ではSCP-CN-001とは別にSCP-001が存在するとされている。 元々は秦の始皇帝の副葬品だったもので、発見から1000年以上の年月が経過しても腐食は一切見られない。 異常性自体はジョナサン・ボールの提言に似ており、めくっていくと次々に未知のアノマリーの説明が現れ、読んだ者は近いうちにそのアノマリーと遭遇することになる。 中華異学会の活動はこの内容に従ったアノマリーの収容から始まり、研究や応用などか加わったその後の異学会の活動においても、異学一号は厳重に管理されつつ中心的な存在として機能していたようである。 20世紀に入ると、異学一号に新たなアノマリーの記述が現れることはなくなった。 これを異学一号の「完成」と判断した異学会は、異学一号とその内容を組織内で全面公開する。その目的はアノマリー研究の活性化と、異学会の歴史と宗旨を職員に改めて周知させることにあった。 異学会が財団の一部となった当初は、財団が立脚する西洋的な観点を揺るがしかねないとして秘匿されていたこともあったが、それも現在では解除されているようである。 異学一号——SCP-CN-001はその役目を終えた今、危険でも誇るべきでもない、中国支部が古来から引き継ぐ「中国の科学精神」の象徴として残されている。 } #openclose(show=アングリアの提言 - 龍脈){ 中国大陸の地下9000mに潜む生物的実体。オブジェクトクラスはEuclid。 主要部分はなんと日本海溝まで伸びている。 観測の結果、体からは多くの付属部位または眷属が伸びていることがわかっている。コイツは能動的には基本何もしないが、自身に接する地殻の動きに反応し、身じろぎすることでマグニチュード5~7クラスの大地震が起きる。 それ以上の刺激がなければ鎮静化するが、刺激がある限り活動を継続する。 幸い現在は休眠状態にあるが、もし長時間「活動」が続いたならば、中国大陸はマグマの底に沈み、東北アジアにおいてXC-クラス:未定義シナリオが発生する危険性が高い。 そのためプロトコルは、いかにしてコイツを眠らせたままにしておくか、に重点が置かれている。 ちなみに上述の理由から、地殻掘削による接近探査は禁止されている。 ……というのは中国支部のデータベースにある情報。 実はこれらの情報はフェイクであり、真の内容は財団本部のデータベースに隠されている。ただし、閲覧に必要なのはO5の許可を得た、かつ中華文明と関わりを持たない人物のみである。 秘匿情報の内容は監督評議員による独白で、結論を言ってしまえば&bold(){SCP-CN-001とは中華文明そのものであり、中国支部の設立と運営はその特別収容プロトコルである。} このカノンにおける001は中華文明と言う生物的挙動を見せるミームであり、この文明に属する全ての人間の深層心理に存在する情報災害である。 これは明確な自我を持ち、一貫して深い眠りについているものの、本能的に他の文明を吸収しようとする。 「それ」の存在を中華文明に属する者が認識すると、その者はSCP-CN-001-1と分類される「それ」の外縁部になり、記憶と人格の全てを「それ」に乗っ取られる。 「それ」の存在を最初に察知した財団は、中華文明に属するDクラスで実験を行った。それが災いして、そのDクラスたちは「それ」の意識を共有する端末になってしまった。 財団は実験後にこれらのDクラスを終了しようとしたが、これにキレた「それ」はDクラスたちを操り財団を攻撃。 数千年分の知恵がもたらす巧みな戦術で全てのサイトを占領したものの、無力化ガスによりDクラスは鎮圧、その後終了された。 だが、この時生き延びたDクラスの一部が海を渡り、中国大陸に逃げ延びていたのだ。 財団が気付いた時にはすでに遅く、「それ」は大陸に一大勢力を築き上げ、全ての欧米文明を財団の仲間とみなして殲滅を目指していた。 中国政府に介入した財団は影響を受けていない一部の移民を移動させると共に、政府の名を使って「それ」らへの暴動を扇動してどうにかことを収めた。 だが、それは一時しのぎにすぎない。 「それ」はあまりにも過激で極端な思想を持ち、全ての欧米文明を破壊しようとしている。その時はいつかやってくる。 ならば、と財団はそのことを利用した。 財団と欧米の文明が消えてもアノマリーは残るし、人も残る。 ゆえに、中国支部というものを設立し、財団を模倣させることで、自身を傷つけない「それ」の特性を利用し、「それ」そのものを新たなる財団に仕立て上げる。 そうすれば、全てが消えても「それ」が確保・収容・保護をやってくれるのだ。 } MScarletの提言 - 諸皇之秘 Lomiasの提言 - 陰陽 Blackcatの提言 - 天下 AIeditor059の提言 - 劇本 Ravenfieldの提言 - 大儺 Tictocの提言 - 獲麟解 QBLeviの提言 - 騎虎難下 フリーダムクーの提言 - 八荒 Asrielの提言 - 天命 #openclose(show=フバンの提言 - 聖地){ オブジェクトクラスはJerusalem、聖地。 特別収容プロトコルは以下の一文。 >SCP-CN-001は毎日午前9時から午後6時まで見学のため開放されます。 ……これは収容プロトコルなのか? と思うかもしれないが、理由がちゃんとある。 これが何かと言うと、中国支部の最初の出発点である建物そのもので、旧歴史時代においては中国の北京に当たる場所に位置する。設立当時はサイトCN-01が設置されていたが現在は移転済み。 財団中国史部の最初の一歩として、アドミニストレータ-CN(管理者)によって125年に設立され、以来57年に渡って拡張を繰り返した結果現在の規模になっている。 全盛期には186の収容物を有していた。その後、支部の発展拡大に伴いサイトCN-01は移転し、残された建物はSCP-CN-001と分類された上で、財団中国支部の歴史を語る博物館として解放されているのである。 内部にはメインの展示エリアが5つあるが、注意点として「管理者」に合わせて人型を前提としたデザインになっている。そのため、それ以外の形態を持つ種族が見学に来た場合、入り口で人型に変わってもらうか、無理なら注意して見学してもらうことになる。 ちなみにこれ自体には関係ないが、コイツの周辺は「童謡砂漠」という特殊な地帯になっている。 専門用語が多すぎるので省くが、ここでは一般的な電気的・化学的素子などは損耗が激しくなり、光学機器による記録も歪みが大きくなる。ここには「管理者」が作り上げたカバラ共振器なるアイテムによってその有害性が抑えられた道路が建造されている。 共振器が開発されるまではここに生物はおらず、砂漠の周りに機械族や非魚族、肉編骨族などが点々と暮らしていた。 「管理者」はこれら部族の間を奔走した挙句カバラ共振器の開発に成功、同時にSCP-CNオブジェクトの製作に必要な材料を収集。 共振器の完成と大量導入により部族間の交流は活発になり、現在はSCP-CN-001を中心とした経済体型が作られつつあるものの、各部族の意見は一致を見ていない。 この記事の最後には、フットノートの下に「旧世界より来るあなたへ」というメッセージが残されている。 これは、「管理者」により、ある特定の生命反応を検知した場合にのみ、データベース上に開示される「管理者」のメッセージである。 冒頭にはミーム殺害エージェントを模倣したフラクタルアートがあり、その先にメッセージがある。 簡潔に言えば、「管理者」の正体はある名もなき財団研究員である。 かつて、平谷市のサイト-CN-96で大規模な収容違反が起き、これが連鎖的に広がった結果、北京は廃墟と化し、荒野は世界中に広がった。XK-クラスが起きたのである。 暴走するアノマリーとその猛威に晒されて死んでいった無辜の人々の怨念や悪意は、砂粒のように結晶化し、それら全てがそれぞれの生前の悪意に基づき、強力極まる現実改変を起こすようになった。これが童謡砂漠である。 研究員は幸か不幸かそれ以上に強力な現実改変能力を手に入れて生き延びたが、他の生き残りは発見できず、どころか収容していたオブジェクトは本部・支部を問わずひとつ残らず消えてなくなっていた。 おまけに童謡砂漠は現実改変する砂粒の海である、そんなもんがあっては現実性など濡れた紙の如し。 数えきれないほどのCK-クラスを経験した後、かつてとは全く異なる生命が発生し、やがて文化が生まれ、文明が生まれた。 童謡砂漠に居座った研究員は、現実改変能力により煉瓦を作り、椅子を作り、壁を作った。そして流した血で財団のマークを書き、あたかも財団でそうしていたように、一人で仕事を作っては一人で仕事をこなすようになった。 童謡砂漠で生きるためにカバラ共振器を作った。 財団として機能させるためにオブジェクトを自ら作り、収容の手順と設備を整えた。 >その後長い時間が過ぎただろうか、遠方の部族が彼らの高塔を建てだした。その後の事を、あなたは博物館の公開情報で見つけることが出来た、もう言うことは無い。 > >喜劇のように聞こえるか? >これは喜劇かもしれない。そうだ、事実上この状況は間違いないだろう。 > >だが私はもう満足した、だから決定権をあなたに与える。あなたが望みさえすれば、この異常がのさばる世界は再び静寂に戻すことができる。この喜劇に幕を下ろすべきかあなたに決めてもらおう。 > >それから、どうしても頼む、私を探さないでくれ。 このメッセージを読んだ「生き残り」には、「管理者」が建設したサイトすべてに、かつての財団の如く設置された機密保持用の核兵器点火システム、そして童謡砂漠で生存圏を造り出すカバラ共振器の制御権が付与された。 異常が蔓延る新たな世界を、存続させるべきか? 再び何もない無に戻すべきか? その結論は「生き残り」に託された。 } [[Veleaferの提言 - 演繹部門>SCP-CN-001/Veleaferの提言]](※別の項目に移動します) // //Freedom Kooの提言II - 永夜 Tokitsukiの提言 - 複演論 monitor-256の提言 - 石碑 QBLevi の提言II - 蒼穹之上 Ninthの提言 - 常風之地 Adamn Plutoの提言 - 鮫群 KirkeSteinの提言 - 原典 Rigil Kentaurus/miku393の提言 - 風雨再び岳陽楼を洗う Re_spectatorsの提言 - 置換反応 Ninthの提言II - 素晴らしき毎日 PC-DOSの提言 - 格式 Diorite/2級研究員Infasの提言 - 財団神拳 #areaedit(end) **フランス支部の提言(SCP-001-FR) #areaedit() #openclose(show=グリム博士の提言 - 大いなる幻影){ この提言は報告書ではなく、グリム博士の手記である。よってオブジェクトクラスはない。 ここでのSCP-001とは宇宙そのものであり、同時に宇宙を構成する方程式である。これは、博士がSCP-343「神」から示唆を受け、さらにSCP-299-FR「113-B」の収容室にいきなり現れた「巨大計算機」を通じて到達した結論だという。 この計算は座標と特定の時刻を入力することで、未来を予測できるらしい。 原子で構成されたすべてのものは、突き詰めれば一つの方程式にたどり着く。それは、SCPを筆頭とするアノマリーも同様。ならば、財団世界にそれを持ち込んだ「外部」の存在はナニモノなのか? そして、それらが踏み荒らしたこの宇宙の「マスターコード」を解明すればどうにかなるのではないか? そう考えたグリム博士だが、何と計算機を用いた実験の停止および即時の破壊命令が、収容室に押しかけてきたO5-1から直々に通達された。O5評議会は真実を知っている、と考えた博士は命令を無視して計算を開始。 その結果導き出された結論は、財団世界の宇宙とは、いわばベータ版に過ぎない、いくらでも書き直せるものに過ぎない、ということだった。 博士はさらに001に関する提言を総ざらいしたらしいが、めぼしい成果はなかったようだ。 ひとつわかったのは、例の計算機は財団世界と「外側」をつなぐものであり、神々が実験をするためのデバイスであり、財団世界とはいわばサーバーの中のマトリクスに過ぎないこと。そして、特定のアノマリーによってマトリクス同士が繋がるということだった。 その中で博士は、「未知の数値が連なる中に、諸々のSCPに共通している要素だとか、この宇宙では起こり得ない物理法則だとか、そんなものを記述したコードの全文を」発見するに至った。 だが同時に発見した、いくつものアノマリーを記述するコードの存在は、結局のところ財団世界からどう足掻いても何も変えられない、というものだった。 最後に博士は記憶処理剤を飲んで手記を別の場所に転送したが、こんなメッセージを残している。 >この手記のうち、数頁分を偽作して、もう摩り替えも済ませてしまった。この小さな錠剤を全て飲んでしまおう、何が起ころうと知ったことか。 > >奴らが私に望んでいるのも、こういうことなのだろうと思う。そもそも奴らに可能なことを考え合わせてみると、もし私が別の選択をしていたならば、今頃はとっくに死んでいる筈なのだから。 > >だがそれでも、そう、もし仮に、私がそちらを選んでいたとしたら── この続きは削除されている。 この提言のオチはつまり、「&bold(){SCPというシェアワールドの構造を財団世界の内側から見てしまったら?}」という話である。 } #openclose(show=ヨハネス博士の提言 - プログラム・シバルバー){ エントロピーそのもの。オブジェクトクラスはKeter。 財団のプロジェクト「白紙の本計画」が原因で起きた宇宙規模の現象。 計画そのものが500年近く前のものであるという事情もあり、具体的にどんな計画だったのかは不明。 全宇宙に対して何らかの影響を与えようとしたが、その過程で失敗したという。 わかっている資料からすれば、複数のオブジェクトを用いての宇宙規模のリセットボタンを作ろうとしたらしい。 この失敗時の余波が物理法則を根幹から揺るがして変異せしめ、結果エントロピーという概念と事象が発生。 本来は無秩序から秩序へも移り変わるはずだったエネルギー状態は、すべからく秩序から無秩序へ不可逆的に変異するのみとなり、宇宙はゆっくりと終焉へ向かっていくことになった。 当然ながらこんなもん収容できるはずもなく、プロトコルには「&bold(){収容を試みることは検討に値しません}」と断言されている。 というわけで、現在財団がやっているのは情報制御オンリー。我々が常識としていた物理法則はオブジェクトでした、というオチである。 ちなみに、根拠となる資料の一部としてtaleが執筆されており、これによればどうやら、SCP-001-FRが発生する前は天動説の方が正しかった上、死は終焉ではなく、回復可能な状態の一つにすぎなかったらしい。 } #openclose(show=グレイ博士の提言 - 翼持たざる天使も在らば){ 天使。オブジェクトクラスは&bold(){Ein sof}。アイン・ソフ、無より来る無限、である。 昏睡状態のアメリカ先住民族の少女で、カバーのオブジェクトクラスはExplaindになっている。 生存するために呼吸も飲食も不要だが、肉体的な機能としてそれを行うことは可能。ただし、老化に対しての耐性はない。 この少女は常に深いレム睡眠に近い状態を保っており、時折発する寝言は多くの人命が失われた事件・事故に関連している。 担当職員により嗚咽、うめき声、落涙が記録され、それに応じて世界では戦争や虐殺が繰り広げられていたらしい。 これだけなら001認定するほどではないのだが、問題の異常性はこの次。 彼女は自身に奉仕するあらゆる刺激に対して耐性を持っており、長期的かつ執拗な接触によってのみ覚醒に近づけることが可能。 が、こうなると彼女の脳活動が妨害され、結果イベント「大いなる漸滅」が発生することになる。 これがどういうイベントかというと、距離無限の異常空間を発生させ、彼女が覚醒に近づくほどに広がっていく。この空間の中は真空や無という概念すらも存在しない、あえて表現するなら非存在、不在としか書きようがないもの? である。これに人間が接触した場合、移動に必要な部分、要は足が呑まれたのでなければ自由に出入りできる。しかし足が呑まれてしまった場合脱出不能になり、そのまま崩壊していくことになる。 この異常空間はいかなる手段を用いても捕捉不能であり、規模がでか過ぎるのとその性質から研究は出来ていない。 SCP-001-FRが再び眠りにつくと、巻き戻されるように全ての非存在が戻り、呑まれていたものは全てその直前の状態で復帰する。この事から、イベント発生中において現実と入れ替えられる非存在領域において、時間の流れを一時的に中断させていることがわかっている。 要は、「&bold(){この世界はこの子が見ている夢。起きると世界が消えるから寝かしとけ}」という話である。 それを信じなかったあるエージェントがSCP-001-FRを射殺しようとするインシデントが発生したことがあるのだが、 それによると件のエージェントは、この世界が彼女の夢だということを信じず、彼女を殺すことでそれを証明しようとしたようだ。 結局阻止されているが、この時小規模なイベントが発生している。 この結果そのエージェント・モームと止めに入ったエージェント・クラインは互いに殺されたものの、クラインはイベントの特性により復帰。 そして「死んでいた」間、クラインは光に包まれた「正常な場所」において、覚醒状態のSCP-001-FRと会話していた。 そこにおけるSCP-001-FRの発言の一部がこちら。 >貴方の周りに見える彼らは皆、水晶の眠りを眠っているのです。貴方やかつての私と同じに、彼ら自身が生と希望とを築き上げた世界の夢を見ている。そして最後は、遅かれ早かれ目を覚ます。そうして彼らは、己が常に探し求めていた「父」を見つけ出すのです。 >けれど貴方の夢は、あのような終わりを迎えるべきではなかった。貴方の覚醒を望んだのはこの私。貴方が私を守ろうとして、貴方に唯一残された大切な人を排除すると決意した時、私は貴方のために悲嘆を胸に感じました。しかし貴方の友人が、死を齎すに違いない一撃を貴方に加え、それは全て私の誤りだったと理解した時、私は己の力の全てをもって、貴方が死ぬことのないようにと願い、そして… 不可能なことが起こったのです。ワカン・タンカが私の願いを聞き入れられた。 >貴方の言う"神"とは何です? 貴方達の偶像とは違う物なのですか? 私が貴方に語っているのはワカン・タンカのこと。万物の起源の創造者たる存在。人間、動物、樹木、岩石、それに心や星々や、無数に存在する世界の全ても。私たちはそれを"大いなる神秘"と呼んでいた、遥か昔から、それこそが全てだったから。それは自らが創ったものの全てを愛しているけれど、絆は唯一、私の民族にだけ結ばれていた。 彼女はその後、かつて起きた白人による侵略について語り、全ての命の父たるもの、ワカン・タンカの嘆きを耳にしたという。 そしてワカン・タンカの嘆きと苦悩は人間たちに傷を与えたが、それは世界そのものにも波及。結果、例の非存在領域が広がった。 そのため、スー族のシャーマンの子であった彼女=ワカンダは、自らをワカン・タンカの器として捧げ、ワカン・タンカと共に眠りにつくことでその「傷」が広がるのを防いでいるという。そのため、彼女の覚醒は即ちワカン・タンカの覚醒=ワカン・タンカの苦悩と嘆きの再来=「傷」の拡大に繋がるのである。 その後のやり取りはここでは省くが、エージェント・クラインは最後に、ワカンダのような守護天使がいる限り、この世界が現実であるという希望を捨てずに済む、と締めくくっている。 ワカンダは元々スー族の居住地でオブジェクト調査をしていた際に発見されており、聖地にある岩窟の奥で、布にくるまれた状態で封印されていた。 同時に発見された碑文がこちら。 >ワカンダ 明かされたる神秘の力 >誇らかな汝の名をもて 誉れ高き化身となるは >ワカン・タンカ 大いなる神秘 地と人とを >水と火とを 太陽と月とを 風と天とを創りしもの。 >父祖の魂を子らの狂気より守らしめ >かの死せる心を汝に宿し  汝の肉体をして かの者安らえる場所とならんことを。 } ジェミニ博士とテスラ博士の提言 - ニューオランダ・キャンペーン イノー博士の提言 - 私たちは皆小さな秘密を持っている。 #areaedit(end) **ロシア支部の提言(SCP-001-RU) #areaedit Арбеликтの提言 - 汝は異常、世界の癌 "Чёрный Дрозд"の提言 - プロジェクト・“スキュラ” #areaedit(end) **ジョーク 001提言 ENのSCP-001と同様、これら支部提言にも&bold(){ジョーク記事}が存在する。 「SCP-001-INT-&bold(){J}」、「SCP-001-KO-&bold(){J}」といった具合だ。 せっかくなので、ここで解説しておこう。 &bold(){韓国語wiki(SCP-001-KO-J)} #openclose(show=SCP-001-KO-J - SCP祭壇){ O5評議会メンバーのみがアクセスできる石造りの祭壇。オブジェクトクラスは独自の「Aleph」。 内部に人間を生贄として押し込み、ある「儀式」を実行することによって、儀式に参加した者の寿命を延ばすことができる。女児を妊娠した状態の20代女性を生贄にした場合がもっとも効果的に延命できるらしい。この儀式の際には何かが召喚されるようだが、その存在に関するデータは削除されている。 #region(儀式の内容はこのようなものである。) そんなものは存在しない。 内容こそやたらと仰々しいが、この記事のオチはそんなところにはない。 ハングルでは財団は「재단」(チェダン)、祭壇は「제단」(チョダン)と書き、ほぼ瓜二つになる。 つまり、「SCP祭壇」とは「財団」と「祭壇」をかけた&bold(){単なる駄洒落}である。 #endregion() } &bold(){国際版(SCP-001-INT-J)} #openclose(show=Macro/7happy7の提言 - SCP財団の死){ &font(#ff0000){対応するregion、endregionプラグインが不足しています。対になるようプラグインを配置してください。} &br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&font()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&font()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&font()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&font()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&font()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&font()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&font()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&br()&font()&br() #center(){&blankimg(032D14AF-070C-406A-AA4D-F70C59A71A0E.jpeg,width=463,height=463)} ……うん、落ち着いてその手に持っている危険なブツをゆっくりと下ろして欲しい。 この提言はEN本部のMacro氏とJP支部にてテクニカルスタッフ(いわゆる一つのエンジニア)を務める7happy7氏の両氏によってINTに投稿された提言である。 つまり、財団の死とはSCP Fondationのサイトであるwikidotサーバーがダウンして再起不能に陥ってしまったから、というエイプリルフールのメタネタ。 ちなみに本家報告書では綺麗にwikidotのサーバーダウン時の画面が再現されており、またCN支部、FR支部、DE支部、KO支部にも翻訳されている。中でもCN支部からは「鬼」「悪魔」「(銃に弾丸を込める音)」などの&font(b){賛辞}が送られている。 なお、この記事は非公式支部のジョーク扱いなので、SCP国際版→非公式支部のSCP一覧→Joke、とリンクを辿らないとみられない。 } ---- #right(){#openclose(show=▷ CC BY-SA 3.0に基づく表示){ fractal001 by LilyFlower http://scp-wiki.wdfiles.com/local--files/scp-001/fractal001 &font(b){韓国支部の提言} SCP-001-KO by Dr Devan http://ko.scp-wiki.net/scp-001-ko http://ja.scp-wiki.net/scp-001-ko 컨버전스 빌딩 by QAZ135 http://ko.scp-wiki.net/acidfrog-s-proposal-external http://ja.scp-wiki.net/acidfrog-s-proposal-external Acidfrog의 제안 by QAZ135 http://ko.scp-wiki.net/acidfrog-s-proposal-internal http://ja.scp-wiki.net/acidfrog-s-proposal-internal 스카의 제안 by (account deleted) http://ko.scp-wiki.net/scka-s-proposal http://ja.scp-wiki.net/scka-s-proposal 카모밀레의 제안 by Chamomile82 http://ko.scp-wiki.net/chamomile82-s-proposal http://ja.scp-wiki.net/chamomile82-s-proposal L. H. 자인의 제안 by (account deleted) http://ko.scp-wiki.net/lhsein-s-proposal http://ja.scp-wiki.net/lhsein-s-proposal &font(b){中国支部の提言} SCP-CN-001 by MScarlet http://scp-wiki-cn.wikidot.com/scp-cn-001 http://ja.scp-wiki.net/scp-cn-001 Darkequation的提案 by Um4vm06 http://scp-wiki-cn.wikidot.com/darkequation-s-proposal http://ja.scp-wiki.net/darkequation-s-proposal 异学会主页 by Archibald1 http://scp-wiki-cn.wikidot.com/yixuehuihub http://ja.scp-wiki.net/yixuehuihub &font(b){フランス支部の提言} SCP-001-FR by DrMarcus http://http://fondationscp.wikidot.com/scp-001-fr http://ja.scp-wiki.net/scp-001-fr Proposition du Dr. Grym by Dr Grym http://fondationscp.wikidot.com/proposition-du-dr-grym &font(l){http://ja.scp-wiki.net/proposition-du-dr-grym}(削除済) Proposition du Dr. Johannes by DrJohannes http://fondationscp.wikidot.com/proposition-du-dr-johannes &font(l){http://ja.scp-wiki.net/proposition-du-dr-johannes}(削除済) Proposition du Dr. Gray by Torrential http://fondationscp.wikidot.com/proposition-du-dr-gray &font(l){http://ja.scp-wiki.net/proposition-du-dr-gray}(削除済) この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。 }} #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,17) } #include(テンプレ3) 本項目のコメント欄は[[SCP-001]]項、[[SCP-001-JP]]項と共通になっています。 #openclose(show=▷ コメント欄){ #list_by_tag(コメントログ001,sort=pagename,sort2=asc,100) #comment_num2(num=30,log=SCP-001/コメントログ) }

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