光の存在(超常現象生命体)

登録日:2024/05/07 Tue 21:56:00
更新日:2025/08/16 Sat 15:20:25
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光の存在(Bright Presence)とは「レメディー・コネクテッド・ユニバース」に登場する超常現象生命体


【概要】

闇の存在と同様に「闇の世界」を起源とする超自然的な存在。
闇の存在 」と対立関係にある。

その名の通り現実を変貌させる知覚を持つ光であり、『Control』で開示された設定を踏まえると「共鳴体*1ベースの超常現象生命体」に分類される。

なお、初出は『Alan Wake』で、初めてその存在について明確に言及されたのはブログ形式ノベル『This House Of Dreams』。
ゲーム作品で初めて言及された のは『Alan Wake Ⅱ』である。

【形態】

闇の存在と同様に、様々な姿をとる。

ダイバー

声:ジェームズ・マカフリー

光の存在が、映画『詩人トム』の登場人物「詩人にしてダイバー」を演じるトーマス・ゼインに宿ることで実体化した姿。
映画監督としての本来のゼインについてはこちらのリンクの項目を参照。

真っ白なジムスーツ(大気圧潜水服)を装着した姿で、頭部の覗き窓からは光の存在の本体と思わしき光が放射されており、ゼイン本人の姿は全く見えない。

ジムスーツ特有の「シュコー…シュコー…」という呼吸音と共に現れ、ダイバーらしく、闇の世界の中を自由に遊泳できる。

1970年~2012年まではこの姿で存在していたが、2019年以降はゼインがアラン・ウェイクドッペルゲンガーの姿となっており、まだ光の存在が彼に宿っているのか、彼の身体から抜け出て別の誰かに宿っているのか等の詳細は不明である。

なお、『詩人トム』に出演していたシンシア・ウィーバー(レディーオブライト役)とエミル・ハートマン(アシスタント役)の二人と、全く関係無いジェシー・フェイデンの3人はゼインを映画監督ではなく、「役」に過ぎない詩人として記憶していた。

安全地帯

外灯などで局所的に強い光で満たされた場所。
光がベールのようにバリアを形成しており、明らかに普通の灯りとは異なる。
この中にいる限り闇の勢力から身を隠すことができるほか、アランやサーガ・アンダーソン等の「主役」の役割を与えられた人物は光の中に留まることで傷を急速に癒やすことができる。
前述の「ダイバー」が安全地帯を生み出す場面もある。

フラッシュライト

ごく普通の懐中電灯だが、アラン、サーガ、ジェシー・フェイデンキラン・エステベスといった「主役」は懐中電灯を強く握ることでバッテリーを大きく消費する代わりに光を強めることができる。
これも光の存在の加護によるものである。

また、闇の世界では光の存在によって「概念としてのライト」が生み出されている。
こちらは闇の精神攻撃を受けたラショナル・アランや精神世界のサーガの手に渡り、破滅的な自意識である「インセイン・アラン」や「別のサーガ」への対抗手段となった。

光の弾丸

光の存在が銃弾の形になったもの。
闇の世界に滞在していたアリス・ウェイクの作品(写真)により実体化し、「靴箱」*2を介してサーガ・アンダーソンの手に渡った。
最終的には闇の存在に取り憑かれたアランの眉間に撃ち込まれ、頭蓋骨内部に巣食い彼を支配していた闇を浄化した。


▶能力

◇次元間知覚

次元を超えてあらゆる光と知覚を共有し、そこへテレポートできる。
「闇の存在」が寄り付かない電灯の光や「闇」を焼き払えるアランが所持する懐中電灯の光も「光の存在」の一部である。
ブライトフォールズから遠く離れたニューヨークに存在するFBC本部「オールデスト・ハウス」内の光も「闇」に有効だったため、 RCUに存在するあらゆる光は「光の存在」の一部の可能性がある。

◇「闇」の浄化

「闇の存在」に取り憑かれ操られた生物「闇に支配された者たち」や「闇」に操られた物体「ポルターガイスト」が纏う物理的ダメージを無効化する闇のシールドを焼き払うことができる。


◇治癒

強い光の中にいる人間の傷を癒すことができる。
Alan Wake's American Nightmare』では回復時に ゼインの呼吸音 が聴こえる。


◇変貌効果

光によって地形を変えたり、変貌アイテムであるコーヒーポッドや靴箱、アランの原稿を出現させることができる。
「共鳴体」による力だと思われる。

◇武器生成

また闇の世界内では武器を出現させることもできる。
作中ではフラッシュライトの形をした「概念としてのライト」やコルトパイソンの形をした「破壊可能な論理的手段」をアランやラショナル・アランサーガ・アンダーソンに授けていた。

【活躍】

本編以前

1970年7月10日、ワシントン州コールドロンレイクでゼインの恋人バーバラ・ジャガーが溺死してしまうも、映画『詩人トム』の筋書き通りに「闇の存在」として復活を遂げてしまった。

7月18日、ゼインは「闇の存在」に対抗できるものを「靴箱」に入れ、『詩人トム』の登場人物でダイバーの味方である「レディーオブライト」(演:シンシア・ウィーバー)に託し、靴箱に入れたもの以外の全ての自分の痕跡を詩の力で消し去り、唯一残された映画『詩人トム』の主人公「ダイバー」を演じるために白いジムスーツを着てコールドロンレイクへ飛び込んだ。

コールドロンレイクは余剰次元「闇の世界」と繋がるスレッショルドであり、その次元でゼインは光の存在と出会い、肉体を明け渡したことで「ダイバー」が誕生した。

ちなみに肉体を光の存在と闇の存在に奪われたゼインとバーバラの魂は「マスターポエム」と呼ばれるゼインの詩によって生み出された宇宙「ベイビーユニバース」に逃げ込み、いつまでも幸せに暮らしているとされる。
が、これはあくまでも「詩人にしてダイバーのトーマス・ゼイン」というゼインが『詩人トム』で演じた役──つまり架空のキャラクター──の顛末に過ぎず、映画監督としてのゼインの結末ではない。

その後、「ダイバー」はレディーオブライトにテレビを介して語りかけ、様々な指示を出して来たるべき闇の存在との戦いに備えさせていた。
なお、レディーオブライトはダイバーからの指示に従い様々な闇への対抗手段を箱に入れて隠し、ブライトフォールズのあちこちに置き、普段は無色だが光に反応して光る特殊な塗料で目印を付けていたが、これらの塗料を懐中電灯で照らすとゼインの呼吸音が聞こえる。
そのため、光の存在はこの塗料と知覚が繋がっていることがわかる。

Alan Wake

2010年9月1日、休暇のためにワシントン州ブライトフォールズへやってきたアランの悪夢の中に現れた。
悪夢は闇の世界と繋がったことで恐ろしい場所と化し、その中でアランは闇に支配されたヒッチハイカーに襲われていたが、「ダイバー」は彼に闇の軍勢と戦うための知恵や能力を授けた。

その後、「闇の存在」によって闇の世界に引き込まれ、妻アリスを人質に最深部にあるバードレッグキャビンでホラー小説『ディパーチャー』を書かされていたアランを救出し、その後は懐中電灯の光や「安全地帯」の光としてアランをサポートした。
なお、この救出劇はアランが『ディパーチャー』にダイバーを登場させて主人公である自分を助けさせたことによって成功しており、『詩人トム』の原作者が何故かアラン・ウェイクであることへの回答となっている(闇の世界は過去・現在・未来が同時に存在する次元なので矛盾は無い)。

9月15日、「闇の存在」を倒すためパワーオブジェクト*3「クリッカー」を手に闇の世界の底へやって来たアランの前に現れ、彼の分身であるミスター・スクラッチを紹介し、アランが闇の世界にいる間の代理をさせると説明したあと、闇の存在=ジャガーの元へ向かうアランを見送った。

『シグナル』/『小説家』

  • 『シグナル』
2010年、闇の世界の底に囚われ、絶望から昏睡状態となったアランから分離し実体化した理性「ラショナル・アラン」を探し出し、シグナルを送って自分の元へ来るように伝えた。
また、言葉を具現化させるフラッシュライトの形をした「概念としてのライト」とコルトパイソンの形をした「破壊可能な論理的手段」を託した。

ビルトモア製材所でラショナル・アランと合流したが、アランの狂気の化身であるインセイン・アランによって離れ離れにされてしまった。

  • 『小説家』
バリーの幻影の助けもあって直ぐにラショナル・アランと再会でき、「原稿」でサポートして彼をアラン本体がいる闇の世界の最深部「バードレッグキャビン」の入り口がある灯台へ導いた。

ダイバーは一度バードレッグキャビンからアランを救い出しているため、闇に対策されており、灯台でアランとはお別れとなった。

This House Of Dreams

2012年7月29日、メイン州オーディナリーの住人であるサマンサ・ウェルズの夢の中に現れ、ゼインが光の存在を宿す瞬間の場面が再現された。
サマンサは夢を見終えた後、これを見せてもらった幸福感と感動に満たされた。 
そして、この日を最後に彼女のブログ更新は途絶えた。

Alan Wake's American Nightmare

一晩だけ顕現したアリゾナ州ナイトスプリングスでミスター・スクラッチ率いる闇の軍勢と戦うアランを懐中電灯の光や「安全地帯」としてサポートした。
また、『詩人トム』のポスターとしてカメオ出演していた。

畏怖

2019年10月29日、ニューヨーク州ニューヨークシティにある政府の機密機関「連邦操作局(FBC)」の本部オールデスト・ハウスがヒス禍に見舞われていた只中、アランの導きで閉ざされていた捜査セクターを探索し第三のモノと対峙するFBC局長ジェシー・フェイデンを手助けした。
前述の通りオールデスト・ハウスはブライトフォールズから遠く離れているにもかかわらず第三のモノに対し光が有効だったことから、その影響範囲は計り知れない。
人間を治癒させる力は失っている が、代わりにジェシーの超能力エネルギーを回復させることができた。
また、ゼインが ダイバーではなくアランのドッペルゲンガーの姿になっており、 この時点で「ダイバー」がどうなったのかは不明。

Alan Wake Ⅱ

2023年9月14日、ミスター・スクラッチ率いる闇の軍勢と戦うアラン・ウェイクとFBI捜査官サーガ・アンダーソンを懐中電灯の光や「安全地帯」としてサポートするが、 明らかに弱体化 しており、安全地帯に入っても全回復できなくなってしまった。

前述の通りアリス・ウェイクの力で「光の弾丸」として実体化し、サーガ・アンダーソンによりミスター・スクラッチの眉間に撃ち込まれて内部の闇を浄化した。

光の存在の勢力】

「闇の存在」が自身の軍勢を持つように、光の存在にも手駒らしき存在がいる。

光の闘士

アラン・ウェイクが過去に執筆したカルトドラマ『ナイトスプリングス』のエピソード『アメリカン・ナイトメア』の脚本に登場する、 闇の使者 と戦う主人公。

アラン・ウェイク

『アメリカン・ナイトメア』の主人公「光の闘士」を演じるアラン。
詳細は個別項目を参照。

レディーオブライト/ランプおばさん

ゼインやアランの物語の中で「ランプおばさん」とも呼ばれるレディーオブライト(光の貴婦人)の役割を与えられた女性。

シンシア・ウィーバー

かつてゼインの映画『詩人トム』の中で光の眷族「レディーオブライト」を演じた。
詳細は項目を参照。

ローズ・マリーゴールド

アラン・ウェイクの大ファンにして信者。
ジャガーの姿に擬態した「闇」に触れられてアランを妨害するが、アランがジャガーを倒したことで「闇の存在」の支配から脱し、二代目のランプおばさんとなった。
詳細は項目を参照。


追記、修正はジムスーツを着てからお願いします。

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最終更新:2025年08月16日 15:20

*1 既知の科学の範囲外にある振動、周波数、波形、フィールド

*2 中に入れた物体を次元を超えて転送できる変貌アイテム

*3 超常的な実用アイテム。触れた人間にその力が結合され、超能力者へと変貌させる。