第101代当麻蹴速

登録日:2024/05/06 Mon 20:06:00
更新日:2025/02/08 Sat 09:35:01
所要時間:約 4 分で読めます





「食」は「力」 力士はアスリートではありません

第101代当麻蹴速(たいまのけはや)とは、バキシリーズ第五部『バキ道』から登場するキャラクター。
あるいは「当麻蹴速」とも呼称される場合もある。


目次


概要

2000年前に初代野見宿禰と対決を行うも、背骨を踏み折られて敗死した古代相撲の名手・当麻蹴速の101代目の末裔。
先祖の逸話についてはバキ道第1話の回想で語られていたが、第二代野見宿禰に比べると登場は遅く、初登場は14巻。
ジャック・ハンマーと宿禰の試合の後で徳川邸に現れた。

那須の殺生石が真っ二つになった事件のニュースを見た徳川が、蹴速のことでピンと来たと語るなど以前からの知り合いの模様。
先祖の因縁がある宿禰とは宿敵のはずだが、特にそういう事情は見せない。むしろチャンコ屋で仲良く飯を食う間柄。

対面したグラップラーを何かに例える事があり、超一流のハンマー投げの選手が鉄球を振るいながら入室切れッ切れのナタなどと評する。
どちらも徳川のジイさんが「この人をどう見る?」と聞かれた上での回答だけどね。

人物

バキに登場するグラップラー特有の巨漢であり、力士に比べると脂肪は少な目で筋肉が盛り上がっている。
また、顔には薄く髭を生やしており、先祖ほどではないが野性味のある風貌をしている。

基本的には敬語で話し、戦う相手にも低姿勢で忠告を行うなど、ぱっと見の雰囲気は礼儀正しく大人しい人間性に思える。
煽られても怒ることは無いが、愚地独歩に憐み交じりでギブアップを勧められた際には一瞬だけ激昂を見せていた。

2000年前の天覧試合以来、当麻家は無敗伝説を誇っており、一度も負けたことがないと豪語する。
……が、それは都合が悪くなったら「仕切り直し」ということでもう一度試合をやり直すというかなりしょうもないもの。
故に敵前逃亡も仕切り直しであると言い張って、勝てない相手を前にしたら即座に逃亡するのも恥と捉えていない。


実力

「蹴速」の名の通り蹴りのスピードは尋常ではなく、また脚力も優れている。
大岩を跳び蹴り一撃で真っ二つにしたり、地面に立てたペットボトルのキャップを蹴りで外すという精妙な足技も使える。
特に、跳躍して身体が空中にある状態でありながら掴まれた脚を振り上げて120kgを超す勇次郎を天井をぶち抜く程の力で蹴り飛ばす脚力は凄まじいものがあり、蹴り技の一点においてはシリーズ全体を通してもトップクラスと言えるだろう。
脚の関節も並々ならぬ柔軟さを持っており、その可動域と素早さから見せるパフォーマンスは何処かかの烈海王を思い起こさせる。

この名を継承してから一度も 椅子に腰を掛けたことが無く、 空気椅子を20年間ずっと続けて鍛錬を重ねているという。
初登場時の徳川邸やちゃんこ屋での様子を見るに 座布団には普通に尻を下ろしているので 彼をもてなす時は和室にしてあげよう。

力士を自称しているが、柔道や空手のような道着を着用し、足技を主体とした空手などの打撃系を思わせる現代相撲とはかけ離れた戦いをする。
ルール無用の古代相撲でもあるので目潰し、金的、不意打ち上等の反則は何でもありと認めている。

バキシリーズではよくいることだが、中華料理を一人で平らげる大食漢である。
またバスタブサイズのチャンコ鍋を作るぐらいには料理の腕もある。

劇中での戦い

VS範馬勇次郎

さて…どんだけ速ぇえ?

徳川邸で会話してる最中に対面。
会話している最中にいきなり前蹴りをくらわせようとしたが勇次郎に避けられ、道場に場を移すこととなる。
しかし、道場に移った後はとにかく散々な描写が多く。

  • 息による目晦ましをくらった隙に金玉を足先で優しく撫でられる
  • 目にも止まらぬ高速の回し蹴りを鼻に掠らされて大量の鼻血を噴出させられる
  • 前蹴りを避けられてしまい、足で絡み止められる
  • 天井を突き破る勢いで足で投げたが勇次郎は無傷で入口から歩いてくる
  • 足の指を固めた、足の正拳突きとでも言うべき蹴りをしたが瞬間移動したかのように避けられる

最後には天井を突き破る勢いで吹っ飛ばされる勇次郎の後ろ蹴りをくらい、仕切り直しと称した逃亡に移った。
勇次郎は逃げた蹴速にはこれ以降一切の言及をせず、別の場所で捕鯨砲を指で逸らすなどの遊びに興じていた。


VS愚地独歩

いい風貌だ、アカデミー賞の熱演だ

徳川の招待を受けて地下格闘技場で戦うこととなる。
蹴速も相手に不足無しと気合を入れて戦いに臨むのだが…。


四股立ちをする独歩に失笑して、お互いに四股の構えを取った状態から蹴りを入れたのだが、一瞬で蹴りに拳を合わされてしまい、踵の骨にヒビを入れられる。

独歩にケガを看破されてしまう蹴速だったが、地面に右足を全力で突き刺しノーダメージをアピールしたのも束の間。
今度は空中で蹴りに蹴りを合わされて踵の骨が完全粉砕。幕引きをするべきだと告げられてしまう。
それでも足を引きずりながら戦いを挑もうとしたが、右下段足刀を足の甲にくらい、正拳連打で肋骨の大体をへし折られる。
吐血までして限界の蹴速は三角締めを独歩にかけたのだが、

気の毒すぎて反撃がやり辛ぇわ

困った顔で答えられてしまう始末。それでも手加減する余力は無いので、
蹴速の両耳を引きちぎった上に貫手を両脇腹に突き刺して完全にダウンを奪い、凄惨な決着をつけたのであった。

初っ端だ、あれが肝だった…

と試合開始した瞬間の蹴りの不注意さに忠告する余力を残したまま独歩は完勝。

と、思いきや。

両耳無くしたばっかだろ

控室に戻る最中の独歩に仕切り直しと宣言してすぐさまの再戦を申し出た。
しかし、右足が完全に壊れ肋骨胸骨もボロボロの蹴速にまともな戦いが出来るはずもなくゾンビのように歩いてくるだけ。
両鼻に指を突っ込まれた上に、床に顔を叩きつけられて二度目の敗北を与えられることとなった。


その後の出番はビスケット・オリバに敗北した宿禰と一緒にちゃんこ鍋を食べたり、宿禰と決着をしたバキに自作のちゃんこを振舞ったりした。

余談

宿禰と並ぶ当シリーズのキーパーソンのような登場を果たしながらも芳しくない戦績を残したことから、多くの読者に「あいつは何だったのか」という評価を受け気味である。

もしも、もっと慎重に行動していたならば開幕早々に武器である足を破壊されることはなかっただろう。
作中でも独歩との対決にて独歩に「初撃が肝だった」と語られており、勝敗を左右したことを示唆している。

蹴速の迂闊な蹴り、独歩の蹴りの迎撃という判断、どちらが違った行動をとっても試合内容は変化する。
わずかな時間での双方の判断の噛み合わせが勝敗を決する、バキ道のテーマ『10秒の密度』故の結果であったのかもしれない……。

また、独歩が蹴速と戦う前に戦った現代力士の猛剣の方が明らかに強いのではないかとする意見も多い。
バキシリーズは強さに関しては勇次郎以外は安定しないとはいえ、作中での両者のバトル内容を比較すると結果こそ同じ敗戦に終わっているが、猛剣は独歩を敗北寸前まで追い込み、耐久力でも独歩の猛攻や欠損攻撃にも動じずに耐え切るなど、どう見ても猛剣の方が善戦している。
まあ刃牙にすら関心を覚えられた猛剣の根性やメンタルが明らかにおかしかったというところはあるのだが……。



蹴速の良い所を見付けた人は追記・修正を行ってください



この項目が面白かったなら……\ポチッと/

+ タグ編集
  • タグ:
  • 101代目
  • 第101代当麻蹴速
  • バキシリーズ
  • バキ道
  • 刃牙シリーズ
  • 力士
  • 古代相撲
  • 相撲
  • 空気椅子
  • 四股
  • ちゃんこ
  • ちゃんこ鍋
  • かませ犬
  • 敵前逃亡
  • 古代角力道
  • キック
  • 何故か立ってしまった項目
最終更新:2025年02月08日 09:35