Ievan Polkka

登録日:2024/05/07 Tue 15:40:00
更新日:2025/02/20 Thu 23:14:23
所要時間:約 5 分で読めます




Ievan Polkka(イエヴァン・ポルッカ)とは、1930年代にエイノ・ケットゥネンにより作詞された、フィンランドで歌われている伝統的なポルカである。
別名はエリン・ポルッカ。エヴァとは関係ない…多分。
頭文字は「I(大文字のアイ)」であり、「l(小文字のエル)」ではないので注意。


歌詞の内容

この歌は青年の視点で歌われる。イエヴァ(サヴォ方言でのエヴァ)は、皆がポルカに合わせて踊っている家をそっと出て行き、そこでハンサムな青年と出会う。
彼は、イエヴァを自分の家に連れ込もうとしたが、家の前には怒ったイエヴァの母親が待ち伏せていた。
口うるさく怒る彼女に、青年は「その雑音を止めろ。でないと僕は何をするか分からないぞ。あんたが大人しく家に帰ればあんたは怪我しないし、僕も彼女を口説ける」と言った。
どうやら、母親が何を言おうとイエヴァと彼は「お似合いになりそう」だ。

ウィキペディアより。


内容としては要約すると「青年がナンパした女の子(イエヴァ)を家に連れ込もうとしたらその子の母親に見つかったので逆ギレした」って感じ。
そりゃあ自分の子供が知らないヤツにどこか連れ込まれたら心配になるわな。


以降のイエヴァン・ポルッカ


1995年、フィンランドのカルテットグループ「ロイツマ」によるデビューアルバムによってフィンランド内で有名になった。
歌詞は原作と異なるロイツマオリジナルのもの。
1998年にはロシアの映画でも使用されている。

当時はまだ世界中に広まっておらず、知る人ぞ知る民謡的なものに近かった。






…だが、あの年、この歌は”ヤツら”に見つかったのだ…


転機

2006年頃、Flash Movieにて「ロイツマ・ガール」という動画が作成され大流行した。

内容としてはBLEACH井上織姫が朗らかな表情でネギを回しながらIevan Polkka*1を歌う」というシュール極まりない動画。
元ネタの該当シーンとしては2話。他の食材はネギ・バナナ・ようかん・バター。ん?

動画の発祥の地はロシアという噂がある。要するに4chから広まったとされる。





そして…

伝説の始まり


2007年9月4日、ニコニコ動画にて、『VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」歌わせてみた』が投稿された。
この動画は初音ミクにIevan Polkkaを歌わせるというもの。(たまに勘違いしている方もいるが、この動画は最古の初音ミク動画ではない。)
実は、またもや原作とは違う歌詞である「夢見るドリー」を使用している。


ミクの特徴的な声質と意味不明な歌詞、ロイツマ・ガールを意識したであろうネギを振るモーションが合わさり一世を風靡した。
また、ミク=ネギの設定はちゅねミクという亜種も、この動画で誕生した。一応非公式設定ではあるが。

当時はまだそこまで定着していなかったボーカロイドの認知度を、大きく向上させた功労動画である。



そして、初音ミクひいてはボーカロイドの伝説が始まった。



以降も様々なキャラに歌わせる「ロイツマ歌わせてみたシリーズ」が音MADとして流行するようになった。
先駆動画は『かがみ音ミクに「Ievan Polkka」歌わせてみた』なのだが、今は自己削除されている。

ニコニコ全盛期のあの時、Ievan PolkkaはCaramell dansenと共にニコニコ動画に新たなる風を吹き込んだのである…


余談

「ロイツマ・ガール」にしても『VOCALOID2 初音ミクに「Ievan Polkka」歌わせてみた』にしても、最もよく知られている曲の中間部分だがこの部分はフィンランド語で何と言っているのかと言うと、そもそもこの部分はフィンランド語でも何でもない
「シャバダバ」とか「チピチピチャパチャパドゥビドゥビダバダバ」等と同じ所謂スキャットというやつなので、何と言っているも何も意味のある事は全く言っていない
なので概ね最も知られているバージョンに則ってはいるものの、コンサート・ライブの音源やカバー版などで微妙に異なっていたり、果てはメタルなシャウトになっている事すらある。
「本来の歌詞」の埒外の部分なので何なら自分オリジナルで歌ってみても良いだろう。


ロイツマ・ガールの流行を知ったのか、2007年のロイツマのシングルアルバムにネギを持ったメンバーの写真が載っている。
更にPS2で発売されたBLEACHのゲームでは、隠し要素として織姫にネギを持たせることができる。

2016年辺りから、Ievan PolkkaをアレンジしたCMまで流れるようになったり、NHKの番組に取り上げられたりもした。

更には邪神ちゃんドロップキックXに登場する初音ミク(CV:藤田咲*2)が、11話でネギ回しをしながら歩いている(手と顔も完全再現)というなんかもう滅茶苦茶なシーンが登場している。
違法アップロードより先に公式が該当シーンをアップしているので見てみるといいだろう。


この伝説の一片を作り上げたエイノ・ケットゥネンに敬礼。



追記修正はネギを振りながら歌って、シックスミリオンに到達してからお願いします。

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最終更新:2025年02月20日 23:14

*1 上記したロイツマ版のもの

*2 というかミクの声自体藤田氏の声で出来ている。