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&font(#6495ED){登録日}:2011/11/25(金) 22:48:45
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます
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2010年5月30日東京競馬場10R『日本ダービー(東京優駿)』
史上最高と言われるほどのメンバーが揃ったダービーである
#center(){馬番・馬名・騎手}
1[[エイシンフラッシュ>エイシンフラッシュ(競走馬)]] 内田博幸
2レーヴドリアン 藤岡祐介
3ルーラーシップ 四位洋文
4サンディエゴシチー 浜中俊
5コスモファントム 松岡正海
6アリゼオ クレイグ・ウィリアムズ(オーストラリア)
7ヴィクトワールピサ 岩田康誠
8ローズキングダム 後藤浩輝
9ペルーサ 横山典弘
10トーセンアレス 江田照男
11ハンソデバンド 蛯名正義
12ヒルノダムール 藤田伸二
13ゲシュタルト [[池添謙一>池添謙一(騎手)]]
14リルダヴァル [[福永祐一]]
15メイショウウズシオ 飯田祐史
16シャイン 和田竜二
17トゥザグローリー 戸崎圭太
18ダノンシャンティ 安藤勝巳
皐月賞馬でダービーの最有力候補&font(#008cff){ヴィクトワールピサ}を筆頭に
ダービーと同じ2400mで行われるトライアルレースの青葉賞で、圧巻の勝利を飾った&font(#0000ff){ペルーサ}と、2着に入った良血&font(#f09199){トゥザグローリー}
皐月賞2着の&font(#b8d200){ヒルノダムール}と、3着に入り込んできた&font(#ffdc00){エイシンフラッシュ}
驚愕のレコードタイムでNHKマイルを制した&font(#008000){ダノンシャンティ}
名牝[[エアグルーヴ>エアグルーヴ(競走馬)]]を母に持ち、トライアルレースのプリシンバルSを完勝した&font(#afdfe4){ルーラーシップ}
骨折明けから2戦目のNHKマイルで3着と、徐々に調子を上げてきた素質馬&font(#994c00){リルダヴァル}
ラジオNIKKEI杯では、ヴィクトワールピサとタイム差無しの2着。京都新聞杯も2着で通算6戦3勝(2着3回)の&font(#ff0000){コスモファントム}
スプリングSでローズキングダムを破っており、鞍上に堀厩舎に初のGTをもたらした名手ウイリアムズを迎える&font(#ff7800){アリゼオ}
同じくスプリングSでローズキングダムに先着し、京都新聞杯を制した&font(#ffb74c){ゲシュタルト}
末脚勝負なら自身がある&font(#808080){レーヴドリアン}
そして、王座奪還を狙う2歳王者&font(#800080){ローズキングダム}
といった豪華なメンバーが揃ったのだが、馬券の人気は2頭に集中することになる。その2頭とは
#center(){ヴィクトワールピサとペルーサ}
前々日の単勝オッズは、ヴィクトワールピサが&font(#ff0000){2.1}倍、ペルーサが&font(#ff0000){2.6}倍で3番人気はダノンシャンティの8.7倍だった
&font(#808080){しかし翌日、ダノンシャンティに骨折が判明}
それも無理はない。前走のNHKマイルは超がつくハイペースでレコード決着。&font(#ff0000){出走した約半数の馬が一年以内に怪我した激しいレース}で、
勝ち馬のダノンシャンティを含め、2着4着の馬もすぐに脚に異常が見つかるほどだった
有力馬の思わぬ離脱により、当日の3番人気はヒルノダムール(8.8倍)
1番人気は、一時ペルーサに抜かれたものの結局ヴィクトワールピサで&font(#ff0000){2.1}倍
2番人気はペルーサは&font(#ff0000){2.6}倍
4番人気ルーラーシップ14.5
以下ローズキングダム19.5
アリゼオ28.2
エイシンフラッシュ31.9
リルダヴァル48.1
レーヴドリアン62.9
トゥザグローリー65.8
コスモファントム70.3
ゲシュタルト96.4
ハンソデバンド120.2
メイショウウズシオ285.0
サンディエゴシチー300.0
シャイン331.6
トーセンアレス347.4
レースの方は逃げ馬が不在の為、スローペースになる事が予想され、どの馬が引っ張るか注目された
とはいえ、そんなことの関心は微々たるもの。約12万人の観衆はヴィクトワールピサが抜群の安定感で2冠を達成するか?それとも、新星ペルーサが青葉賞からのダービー初制覇を達成するか。ダノンシャンティの回避により、世間の関心はより一層その色を強くした
ローズキングダムは、騎手の乗り替わりや、走る毎に体重が減っている事、早熟説や距離適性等、不安材料が多く人気にならなかった
そして、いよいよ発走の瞬間を迎える
スタートの瞬間、東京競馬場(府中)がざわめく。2番人気の&font(#0000ff){ペルーサ}が出遅れたのだ
先行争いはコスモファントムとアリゼオが押し出される形で前へ、その2頭が先頭を伺う所で、スーッとシャインが上がってきた
2コーナ付近で先頭はアリゼオ。2番手以下にシャイン、コスモファントム
少し離れて意外にもトゥザグローリー(ダービーまでは差しの競馬)
ヴィクトワールピサは最内5番手を行き、それを見る形でローズキングダムにルーラーシップ、エイシンフラッシュやヒルノダムールらが続き
ペルーサは後ろから2番手、最後方はトーセンレーヴという形になった
1000m通過が61.6秒と超が付くスローペースになったが、3コーナーまで目立った動きはなかった
ようやく3コーナの中ほどで、ペルーサを筆頭に中盤以下につけていたメンバーが仕掛け始め、場群がひとかたまりとなり4コーナーへ差し掛かる
各馬が横に広がり直線を向く頃、先頭は2頭ならんでシャインとアリゼオ
続いてトゥザグローリーと手応えが良さそうなゲシュタルト
ヴィクトワールピサは真ん中内よりの絶好位、逆にペルーサは外。後ろからの直線勝負となった
先頭2頭を抜き、先に抜け出たのはトゥザグローリー
その後ろから手応えよくゲシュタルト
続いてルーラーシップとヴィクトワールピサが差を詰めてくる
ペルーサも外から差を詰めてきているなか、抜群の手応えはヴィクトワールピサをマークする形で競馬をしていたローズキングダム
先行集団に一気に並びかけ、一時5頭が並ぶ大接戦のまま残り200mを切る
#center(){大接戦をローズキングダムが抜け出した}
#center(){&font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){かに思えた瞬間}}}}
その内、馬場のど真ん中から&font(#ffdc00){エイシンフラッシュ}が突っ込んで来て一気に交わす
しかし、ローズキングダムがギアを変えたかのように猛追
だが、クビ差及ばず2着。&font(#ff0000){第77代ダービー馬}は&font(#ffdc00){エイシンフラッシュ}となった
ヴィクトワールピサは3着争いをなんとか制した
4着にはゲシュタルト、5着ルーラーシップ、ペルーサは追い込みも届かず6着に終わった
勝ち時計は&font(#0000ff){2分26秒09}
良馬場でありながら、前哨戦の『青葉賞』より2.6秒も遅いという異例の決着
エイシンフラッシュは、上がり3ハロン&font(#ff0000){32秒7}という極上の切れ味を披露
2着のローズキングダムが32秒9
3着のヴィクトワールピサが33秒1
と究極の決めて比べとなった。ちなみにこの上がり3ハロン32秒7はダービー記録(それまでは2007に[[ウオッカ>ウオッカ(競走馬)]]が記録した33.0)
鞍上の内田博幸はJRA移籍3年目での「ダービー・ジョッキー」の栄誉。藤原英昭調教師にとっても始めての栄冠となった。
単勝は7番人気で3,190円
馬単が46,210円
三連単は152,910円だった
的中馬券を買った人や、彼のファンは喜んだかもしれない。
しかし、馬券を外した人は当然ながら、このレースを楽しみにしていた人にとっては意外過ぎる結末に唖然としたに違いない。
その証拠に、ウイニングランの歓声がダービー馬のそれとは違い、少し静かである。
かと言ってどよめき沸く訳でもなく、「マジかよ……」という声が聞こえてきそうな雰囲気ですらあった。
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2010年5月30日東京競馬場10R『日本ダービー(東京優駿)』
史上最高と言われるほどのメンバーが揃ったダービーである
#center(){馬番・馬名・騎手}
1[[エイシンフラッシュ>エイシンフラッシュ(競走馬)]] 内田博幸
2レーヴドリアン 藤岡祐介
3ルーラーシップ 四位洋文
4サンディエゴシチー 浜中俊
5コスモファントム 松岡正海
6アリゼオ クレイグ・ウィリアムズ(オーストラリア)
7ヴィクトワールピサ 岩田康誠
8ローズキングダム 後藤浩輝
9ペルーサ 横山典弘
10トーセンアレス 江田照男
11ハンソデバンド 蛯名正義
12ヒルノダムール 藤田伸二
13ゲシュタルト [[池添謙一>池添謙一(騎手)]]
14リルダヴァル [[福永祐一]]
15メイショウウズシオ 飯田祐史
16シャイン 和田竜二
17トゥザグローリー 戸崎圭太
18ダノンシャンティ 安藤勝巳
皐月賞馬でダービーの最有力候補&font(#008cff){ヴィクトワールピサ}を筆頭に
ダービーと同じ2400mで行われるトライアルレースの青葉賞で、圧巻の勝利を飾った&font(#0000ff){ペルーサ}と、2着に入った良血&font(#f09199){トゥザグローリー}
皐月賞2着の&font(#b8d200){ヒルノダムール}と、3着に入り込んできた&font(#ffdc00){エイシンフラッシュ}
驚愕のレコードタイムでNHKマイルを制した&font(#008000){ダノンシャンティ}
名牝[[エアグルーヴ>エアグルーヴ(競走馬)]]を母に持ち、トライアルレースのプリシンバルSを完勝した&font(#afdfe4){ルーラーシップ}
骨折明けから2戦目のNHKマイルで3着と、徐々に調子を上げてきた素質馬&font(#994c00){リルダヴァル}
ラジオNIKKEI杯では、ヴィクトワールピサとタイム差無しの2着。京都新聞杯も2着で通算6戦3勝(2着3回)の&font(#ff0000){コスモファントム}
スプリングSでローズキングダムを破っており、鞍上に堀厩舎に初のGTをもたらした名手ウイリアムズを迎える&font(#ff7800){アリゼオ}
同じくスプリングSでローズキングダムに先着し、京都新聞杯を制した&font(#ffb74c){ゲシュタルト}
末脚勝負なら自身がある&font(#808080){レーヴドリアン}
そして、王座奪還を狙う2歳王者&font(#800080){ローズキングダム}
といった豪華なメンバーが揃ったのだが、馬券の人気は2頭に集中することになる。その2頭とは
#center(){ヴィクトワールピサとペルーサ}
前々日の単勝オッズは、ヴィクトワールピサが&font(#ff0000){2.1}倍、ペルーサが&font(#ff0000){2.6}倍で3番人気はダノンシャンティの8.7倍だった
&font(#808080){しかし翌日、ダノンシャンティに骨折が判明}
それも無理はない。前走のNHKマイルは超がつくハイペースでレコード決着。&font(#ff0000){出走した約半数の馬が一年以内に怪我した激しいレース}で、
勝ち馬のダノンシャンティを含め、2着4着の馬もすぐに脚に異常が見つかるほどだった
有力馬の思わぬ離脱により、当日の3番人気はヒルノダムール(8.8倍)
1番人気は、一時ペルーサに抜かれたものの結局ヴィクトワールピサで&font(#ff0000){2.1}倍
2番人気はペルーサは&font(#ff0000){2.6}倍
4番人気ルーラーシップ14.5
以下ローズキングダム19.5
アリゼオ28.2
エイシンフラッシュ31.9
リルダヴァル48.1
レーヴドリアン62.9
トゥザグローリー65.8
コスモファントム70.3
ゲシュタルト96.4
ハンソデバンド120.2
メイショウウズシオ285.0
サンディエゴシチー300.0
シャイン331.6
トーセンアレス347.4
レースの方は逃げ馬が不在の為、スローペースになる事が予想され、どの馬が引っ張るか注目された
とはいえ、そんなことの関心は微々たるもの。約12万人の観衆はヴィクトワールピサが抜群の安定感で2冠を達成するか?それとも、新星ペルーサが青葉賞からのダービー初制覇を達成するか。ダノンシャンティの回避により、世間の関心はより一層その色を強くした
ローズキングダムは、騎手の乗り替わりや、走る毎に体重が減っている事、早熟説や距離適性等、不安材料が多く人気にならなかった
そして、いよいよ発走の瞬間を迎える
スタートの瞬間、東京競馬場(府中)がざわめく。2番人気の&font(#0000ff){ペルーサ}が出遅れたのだ
先行争いはコスモファントムとアリゼオが押し出される形で前へ、その2頭が先頭を伺う所で、スーッとシャインが上がってきた
2コーナ付近で先頭はアリゼオ。2番手以下にシャイン、コスモファントム
少し離れて意外にもトゥザグローリー(ダービーまでは差しの競馬)
ヴィクトワールピサは最内5番手を行き、それを見る形でローズキングダムにルーラーシップ、エイシンフラッシュやヒルノダムールらが続き
ペルーサは後ろから2番手、最後方はトーセンレーヴという形になった
1000m通過が61.6秒と超が付くスローペースになったが、3コーナーまで目立った動きはなかった
ようやく3コーナの中ほどで、ペルーサを筆頭に中盤以下につけていたメンバーが仕掛け始め、場群がひとかたまりとなり4コーナーへ差し掛かる
各馬が横に広がり直線を向く頃、先頭は2頭ならんでシャインとアリゼオ
続いてトゥザグローリーと手応えが良さそうなゲシュタルト
ヴィクトワールピサは真ん中内よりの絶好位、逆にペルーサは外。後ろからの直線勝負となった
先頭2頭を抜き、先に抜け出たのはトゥザグローリー
その後ろから手応えよくゲシュタルト
続いてルーラーシップとヴィクトワールピサが差を詰めてくる
ペルーサも外から差を詰めてきているなか、抜群の手応えはヴィクトワールピサをマークする形で競馬をしていたローズキングダム
先行集団に一気に並びかけ、一時5頭が並ぶ大接戦のまま残り200mを切る
#center(){大接戦をローズキングダムが抜け出した}
#center(){&font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){かに思えた瞬間}}}}
その内、馬場のど真ん中から&font(#ffdc00){エイシンフラッシュ}が突っ込んで来て一気に交わす
しかし、ローズキングダムがギアを変えたかのように猛追
だが、クビ差及ばず2着。&font(#ff0000){第77代ダービー馬}は&font(#ffdc00){エイシンフラッシュ}となった
ヴィクトワールピサは3着争いをなんとか制した
4着にはゲシュタルト、5着ルーラーシップ、ペルーサは追い込みも届かず6着に終わった
勝ち時計は&font(#0000ff){2分26秒09}
良馬場でありながら、前哨戦の『青葉賞』より2.6秒も遅いという異例の決着
エイシンフラッシュは、上がり3ハロン&font(#ff0000){32秒7}という極上の切れ味を披露
2着のローズキングダムが32秒9
3着のヴィクトワールピサが33秒1
と究極の決めて比べとなった。ちなみにこの上がり3ハロン32秒7はダービー記録(それまでは2007に[[ウオッカ>ウオッカ(競走馬)]]が記録した33.0)
鞍上の内田博幸は中央移籍3年目での「ダービー・ジョッキー」の栄誉。内田博幸は大井在籍中に、交流Jpn1のジャパンダートダービーと南関東S1東京ダービーも制しており、この2つに加えての中央ダービー制覇は史上初の快挙である。
藤原英昭調教師にとっても始めての栄冠となった。
単勝は7番人気で3,190円
馬単が46,210円
三連単は152,910円だった
的中馬券を買った人や、彼のファンは喜んだかもしれない。
しかし、馬券を外した人は当然ながら、このレースを楽しみにしていた人にとっては意外過ぎる結末に唖然としたに違いない。
その証拠に、ウイニングランの歓声がダービー馬のそれとは違い、少し静かである。
かと言ってどよめき沸く訳でもなく、「マジかよ……」という声が聞こえてきそうな雰囲気ですらあった。
追記、修正お願いします
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