クロノアーク

登録日:2024/05/04 Sat 00:14:12に作成したかったんですが、回線ラグで00:16:57になりました
更新日:2024/08/15 Thu 13:59:12
所要時間:約 602 秒(10分)で読めますが、格納部分も全部の場合だと合計 35~45 分程度です




アークへようこそ。
ここは、全ての人達の願いが叶う楽園。
人々はたった一つの希望のために力を合わせて生きている。
そう。これこそが皆が望んだ世界…

さあ、言ってごらん。
君の望みはなんだ?



クロノアーク(ChronoArk)とはAl Fineによって開発されたローグライクカードRPG。Steamにて販売中。


【概要】

2019年から現在へ至るまで、アーリーアクセス作品として開発が進んでいた「ローグライクカードゲームRPGを組み合わせた」と銘打たれるゲーム。
いわゆる「Slay The Spire」系列のフォロワー作品に相当するが、本作はそこにRPGとして「パーティを組む」要素が加わったことで、それらとも全く異なるプレイ感に仕上がっている。

ローグライク系の常として高難易度であり、ボスは例外なく初見殺しのギミックを構えており、雑魚も本気でプレイヤーを殺しにかかるなど「死んで覚える」ことを半ば前提として構築されている。
一応のチュートリアルこそあるものの、総勢20名にも達する多種多様なプレイアブルキャラクターの性能に始まり、多岐に渡るシステム用語も相まって「覚えるべきこと」がとても多いので、それらを隅から隅まで把握するまでに要するゲーム的なハードルの高さは否めない。
しかし理解を進めていくと、キャラ間のシナジーを意識したデッキ構築、ボスのギミックのわずかな隙を縫うような攻略法、凶悪な敵すらろくに行動をさせずに封殺するコンボ……など「プレイヤースキルの上達」に伴って本作が示すプレイの幅と懐の広さは規格外であり、システムをある程度把握できた瞬間から「クロノアーク」というゲームに対してプレイヤーが受ける印象は全く一変する。具体的には底なし沼のようにあと1プレイ追加したくなって、無限に時間が溶けてく
初めは「こんなの倒せるわけないだろ」と匙を投げたくなるような強さのボスですら、慣れてしまえば危なげなく安定して突破ができるのだから、ここらへんの加減は本当に絶妙である。血霧4ハード荒野? 流石にそれは…

Steam内での評価は、全体のおよそ9割が好評とする「非常に好評」を記録している。


【ストーリー】


それは、何の前触れもなくやってきた。

大地は闇に包まれてしまった。
地が歪み、全てのものが動き、人々を攻撃し始めた。

人類滅亡を予測した科学者たちは、あるプロジェクトを計画した。
「アークを造り、避難する」

プロジェクトは問題なく進んでいった。
生き残った人々はアークに乗り込み、やがてアークが起動した。

しかし、人々はまだ気づいていなかった。
アークは希望溢れる新しい「家」ではなく、
永遠に出られない「牢獄」ということを。

彼らが分かっているのはただ一つ…
「時計塔を起動すれば、全てを元に戻せる。」

それが残された最後のメッセージであった。


災厄」と称される未曾有の異常現象発生により、ごくわずかな人類が浮遊都市「アーク」へと退避することで、存続の糸をか細く繋いでいる世界。
ある時を境に、アークを構築した主たる者たちは悉く姿を晦まし、「時計塔を起動しろ」という言葉だけを住人たちへと残して消息を絶ってしまった。
アークに住まう者たちは、その言葉に従って時計塔を起動するのに必要な「タイムシェイド」を捜索するための精鋭部隊「調査団」を結成するが、凶悪な怪物や狂信者たちが蔓延る異常領域「歪みの地」に阻まれて、その進捗は遅々として進まなかった。

そんなある時、調査団の主力を務める青年アザールは、歪みの地の探索中にルシーという名の少女を発見する。
少女はタイムシェイドを感知する特殊な超感覚を有していたが、「己の名」と「目的」を除いた全ての過去を忘却していた。
『どんなことがあっても、絶対に時計塔を起動する』
その揺ぎ無く時計塔起動を目指す様は、アークに残る石碑に書かれた伝承……世界を元の姿へ戻すという「予言の少女」の言い伝えと一致していた。

ルシーという「タイムシェイドの探知手段」を得たことで、調査団は遂に本格的な歪みの地の踏破へと乗り出した。
常に死と隣り合わせの地獄のような環境下で、ルシーたちの世界復元を目指す冒険が幕を開ける。

【システム】

戦闘では毎ターン、取得した「スキル」が2枚手札へ加わり、それを指定された「コスト」の分だけ「マナ」というリソースを支払って行動を行う。
そしてこちらがスキルを使う度に敵の行動カウントが進み、0になると敵側も固有のスキルを発動してこちらを攻撃してくる。
スキルを使い果たして行動ができなくなるか、任意のタイミングでターン終了を選択すると次のターンへ。2ドローしてまた最初へ戻る。

……ここまでならSlay The Spireフォロワー系が共通して持つ「デッキ構築型ローグライク」の性質から外れていないが、本作はSteamストアページでも言われているように、そこへ「RPG」の性質が同居している。
どういうことかと言えば、パーティへ編成したキャラクターたちの成長を「新しいスキルをデッキに追加」というSlay The Spire形式で行っていくのである。
敵を倒すとドロップする「魂石(ソウルストーン)」を消費してレベルを上げ、ランダム候補の中から専用スキルを選んでデッキに加えていく仕様のため、これによりある程度の方針に寄せることはできても、基本的にはプレイ毎にまったく異なるキャラクターのスキル構成・パーティ傾向となる。
また、この手のゲームとしては珍しいことにスキルに強化・弱化が施されていないのであれば、任意のタイミングでデッキからスキルを削除することもできる。とは言え魂石もスキルを習得できるアイテムも有限リソースなので、これはこれで相応のリスクがついて回る。

  • 固定能力
各キャラにつき一つだけ、手札やデッキに入らず1ターンに1回いつでも発動できる任意のスキルを設定できる。
消費マナ+1、基本的に1ターンに1人だけ、固定できないスキルも幾つかある…など制限はつくが
本作はドローがかなり制限されているデザインなので、手札を減らさず動ける固定能力の運用は極めて重要となる。
後述のHP回復の仕様もありサポーターの範囲回復スキル習得・固定が特に優先されがち。

  • シナジー
Slay The Spireで言うところのスキル強化だがそこはクロノアーク、RPGでいうところの連携技に当たるのか
なんと他のパーティメンバーに合わせて強化内容が分岐するというこれまた独特の仕様になっている。
例えば「0コス攻撃スキル『幻影の刃』を生成して戦うアザール」が居ればアザール以外のメンバーに「消費したコストに応じて幻影の刃を生成する」強化が、
バリアを張って味方を守り、余分なバリアで敵を殴るアイアンハート」が居れば「味方のバリアに比例して追加ダメージを与える」強化が、
「『予知』でドローをサポートするプレッセル」が居れば「予知で引くとコストが減少する」強化が与えられる…といった具合。
ただし1キャラにつきシナジーは2通りあり、かつ一度の強化で提示されるシナジーは片方のみ*1、全員分のシナジー候補が出てくるのもレアアイテム『セレスチアル』使用時のみとややランダム性がある。
同じスキル構成の同じキャラでも、集った仲間や引いた強化ごとに全く運用が異なるということも少なくない。
ヒーラーの筈のプレッセルがあらゆるアタッカーを凌駕するメイン火力に化け、逆にアタッカーの筈のイリヤがほぼサポーターになるとかも稀によくある。

  • 瀕死 / 戦闘不能
本作の特徴的な仕様として「HPが1以上残っていれば、そこからどれだけ単発ダメージを受けても即死はせず、瀕死で踏み止まる」というシステムがある。HPが1以上から-50になっていようが、-100になっていようが扱いは同じ「瀕死」であり、スキルを使っての行動が可能。
HP1以上に回復させれば瀕死を解除できるが、瀕死にされた際の超過ダメージが大きければ大きいほど瀕死からの復帰は難しくなり、そして瀕死中にもう一度ダメージを受けると今度こそは完全な「戦闘不能」になる。
本作は戦闘中に戦闘不能から復帰させる手段が一切存在しないため、脱落者の発生はそれだけで深刻なリスクを伴う。あえて戦闘不能にしてデッキ圧縮という悪用はできなくもないが

  • 回復ゲージ
本作ではダメージを受けると減少分だけ体力バーが緑色になり、スキルで回復しようとしてもその緑バーを越える回復量は1/3にまで激減してしまう仕様となっている。チュートリアルでは「傷を受けてすぐ手当するのと、放置した場合の違い」と説明される。カプコン系の格ゲーを知ってる人なら「ヴァイタルソース」と言えば伝わるかもしれない。
しかも回復ゲージがある状態でもう一度攻撃を受けると、残っていた緑バーが消滅して元のHPまで回復がしにくくなり、立て直しが格段に難しくなってしまう。
ただし「オーバーヒール」という能力を持つスキルだけは例外で、回復ゲージの状況を無視して直接体力を回復させることができる。
なお、戦闘終了時に回復ゲージが残ったままの場合はその部分まで全回復する。状況次第では回復を放棄して敵を全滅させる方が被害を抑えられる局面は多い。

  • 交換
手札1枚を捨ててデッキから1枚ドローする。基本的には1ターンに1回まで。除外されるスキルは交換できず「捨てる」のみに留まりドローはできない。
今の状況ではいらない手札を切ってドローに変換したり、味方のスタンを解除したり、「手札の順番」を指定する敵のギミックに対応したりと使い所は予想以上に多い。交換をトリガーに発動する効果や交換回数を増やす効果もある。

  • 待機
何もせずに敵の行動カウントを1つ進める。初期状態で1ターン1回、装備やスクロールでスピードを強化すると同じ数値だけ待機対数が増える。
待機回数を使い切っても1マナを消費することで余分に待機が可能。
一見すると意味のわからない行為だが、本作で敵のカウントを調整できることの意味は非常に大きく、あえて先手を取らせ攻撃を撃たせた後に全体回復して立て直すなど柔軟な動きが可能になる。

  • オーバーチャージ / 迅速
通常のスキルは使用すると、その度に発動者の要求マナコストを+1する「オーバーチャージ」という現象が発生する。
これにより、同一ターン中に同じキャラで延々とスキル回しするのは難しくなっているが、「迅速」という効果のついたスキルはオーバーチャージを発生させず、既に発生しているオーバーチャージを無視して使用できる特性を持つ。この能力があるかないかで評価が一変するスキルは多い。
オーバーチャージをターン送り以外で解除する手段はかなり限られており、特にドローの中核を担うルシーのものはとあるレアスキルと特定のチャレンジモード中を除いて解除手段が一切無く注意が必要。


【登場人物】

+ プレイアブルキャラクター
  • ルシー
「予言の少女」と称される記憶喪失の娘。スキルのイラスト内では情緒豊かな姿を見せてくれるが、基本物静かで目が死んでいる。でもかわいい。
自分の名前と「時計塔を起動させる」という曖昧な目的以外の記憶がないため、調査団のメンバーを伴って歪みの地へ向かうことになる。
本作における指揮官(プレイヤー)枠であり、習得する専用スキルはドローやコスト軽減を行うため、デッキ内の配分が非常に重要。とにかく大量ドローできればいい? まあそれも正しいけど荒野で地獄を見ると思うよ

  • ヘイン
【パッシブ:狂気】(敵にとどめを刺すと、威力半減でそのスキルが再発動)
パロス教と、そこに属する全てのモノをこの上なく憎悪する狂戦士。アーク内でも指折りの問題児に数えられる危険人物。
表面的な人当たりは粗暴かつ冷淡で、突き話すような物言いが目立つ……が、捉え方によっては己の狂気に触れさせないよう距離を取っているようにも見え、実的な言動はパロス教絡みでもなければ思いの他まともだったりする。そのへんは実績名見ればバレバレなのだが

体力が減っているとスキルのコストを踏み倒したり、受けているダメージをスキル威力に上乗せするなどの恩恵を得る、いわゆる背水型の傾向を持ったアタッカー。
パッシブ効果の「狂気」は、ヘインで敵を倒した時に同じスキルで即時追撃を行う能力。威力は半分に減ってしまうが、どんなスキルであっても強制的に再発動させられるので、うまく敵の体力を調整して全体攻撃などの大技で仕留めれば絶大なリターンが見込める。
通常ならこちらのリソースを削られるだけでしかない「雑魚を召喚する」類の技も、ヘインからすればパッシブ起動のカモが増えるだけであり、集団の殲滅力が高い。
攻撃スキルもマナ消費の割に威力が非常に高い物が多いが火力は非迅速スキルや自傷に依存しがちでクセがあり、何より全体的な命中の低さがネック。
命中系アクセサリーや周回中永続で命中率が強化される消費アイテム「黄金の林檎」などは優先して集めたい。

  • ジョイ
【パッシブ:ポーション作成】(レベルアップ毎にランダムでポーション1個を支給)
「エリート」を自称する常時ガスマスクの少年。プライドが高く物言いは上から目線だが、技術力は確かでありアイアンハートの鎧に冷房機能を付与するなど、調査団には後方から技術面で大きく貢献している。
タイムシェイド捜索が長らく難航していることに耐えられなくなり、遂に自ら前線に出ることを志願した。何でもポーション調合の材料にしてしまうせいか「液体」なら何をプレゼントしても好感度が上がり、初期キャラの一人なのも相まって好感度稼ぎが容易。

回復とデバフ付与を得意とするヒーラー。全体回復手段が極めて充実しており、クソ火力を雑に連打してくるような敵でもなければ耐久負けの恐れを概ね払拭してくれる。
デバフの方も強力で中毒漬けにして毒殺したりスタンで行動を阻止したりと、瞬間火力を出す手段が少ない*2点と低耐久な点以外に目立った穴はなく、コンセプトも明快で扱い易いキャラ。

  • シズ
【パッシブ:人形「イブ」】(味方がスキルで効果対象になる度、そのキャラにイブが移動してサポートする)
調査団に入ってまだ日が浅い、新入りのサポーター少女。やたらホラーな外見の人形「イブ」を友達としており、戦闘でもイブを用いた人形使いスタイルで戦う。
主に内気な性格を加味して後方支援を担当させられているが、秘めたる潜在能力は高く現在は前線に出向させられることも多いらしい。

味方単体を「スキルの対象に取る」ごとにイブがそのキャラへと移動し、「攻撃力+10%」「攻撃時にシズの攻撃力依存で追撃」の恩恵を得る。味方側であれば誰が発動し、誰を対象にしたかは問わない。
ここだけ見ると旨味が少ないように見えるが、真価はシズが持つ「イブ効果を持っている時」を参照するスキル群であり、細かく回復や防御をこなしつつ仲間の打点を補強する動きが強力。
イブの複雑な挙動に阻まれて強みを直感的に理解しにくいのだが、全マナ回復&全オーバーチャージ解除&最大2ドローの「運命のかせ糸」などちらほらヤバいスキルが散見され、総合評価としては強キャラの1体。

  • トリーシャ
【パッシブ:影分身】(トリーシャが5回スキルを使う度、次に誰かが発動するスキルがコスト0化)
過去にパロス教へ潜入した経験を有する暗殺者。その背景に伴いパロス教の信徒からは背信者として敵視されており、特定ボスとの戦闘では専用のメッセージを聞くことができる。
調査団員としては寡黙かつ実直に振る舞うが、諸事情によりアーク内の他者からはヘインに並ぶレベルで腫れ物に触るような対応を取られている。

システム上はアタッカーに分類されており、攻撃性能も確かに高いが、むしろ充実したサポート技の各種が特徴的。単発(単発とは言ってない)を地で行くスキル複製技「影人形」などはその最たる例。
パッシブの方も「5回スキル使用毎にコスト0化」と強力無比であり、目立った弱点は紙装甲なことぐらいしかない強キャラの一体。

  • ミス・チェーン
【パッシブ:メラメラ!】(自分のスキルを使う度に回復ゲージ保護を得る)
火が噴き出るチェーンソー、とかいう誰が見ても超一級危険物を武器として振り回して戦う女メカニック。ミス・チェーンは通称であり本名ではないが、元の名前がしっくり来ないらしく、アーク内ではこちらの名を主に名乗って活動している。
性格はポジティブの極みを体現しており、何が起きても決して後ろ向きになったり、落ち込んだりしない生粋のムードメーカー。歪みの地探索に参加しているのはストレス発散のためらしい。

武器が武器なので攻撃型のイメージを受けるが、実性能としては敵からのヘイトを集めて味方の盾となるディフェンダータイプ。
反撃効果で殴ってきた敵を返り討ちにしたり、自分に耐久バフをかけつつ敵に自分を狙わせたり、ダメージが溜まって来たら自己回復したり、致死ダメージでも食いしばったりとマイペースに立ち回ることができる。挙動が素直で扱いやすいキャラ。
本作のディフェンダーは個性派揃いだが、一般的な「ターン制RPGのタンク役キャラ」の性能のイメージに最も近いのがこの人。
他は「かばいつつ受け流す」「死なない」「雑にバリア配る」「敵の行動を開示させて効率的に対処する」「わからせとわからされの狭間に生きるメスガキ」とかだし…

  • アザール
【パッシブ:幻影の刃】(ターン毎に一番上の手札が「幻影の刃」効果を得る。この効果を得たスキル消費時に幻影の刃を1枚追加)
調査団のホープ。年若いが、何時いかなる場合でも冷静で的確な判断を下し、パーティを迷いなく先導する。
ルシーも全幅の信頼を置いており、相互の関係性は良好。だが時に不可解な言動を見せることもあり、その内面に秘めたものは未知数。公式トレーラーの時点で大体バレバレとか言うんじゃない

「幻影の刃」という0コストの、各ターン毎使い捨ての攻撃スキルを駆使して戦う、アタッカー型のキャラ。
一枚一枚の威力は高くないが、固有スキルが「手札の幻影の刃枚数を倍にする」「幻影の刃の数だけ追加攻撃」「『消費すると幻影の刃+1』の効果をスキルに付与」などといったものばかりであり、わかりやすく手数で強いソリティア特化タイプ。
弱点はあまりに回転率が良すぎるせいで、各ボスが持つ固有のギミックに何かと抵触しやすいこと。大量に幻影の刃を作り過ぎて手札上限に引っ掛かる→幻影の刃が全部消えて手札ゼロ、というやりすぎにも注意が必要。
さらに性能方針がシンプル故に、他のキャラを使っていくことでのプレイヤースキル成長の幅を奪ってしまいがち、という贅沢極まりない悩みをも抱えている。ポテンシャルは高いのだが、クロノアーク慣れしていくにつれ自然と敬遠されてしまう定めにある存在。

  • リーアン
【パッシブ:跳ね返し】(敵をターゲットしたカウントスキルの待機中に、対象から攻撃されるとパリングで即時被害を軽減する)
調査団の教官を務める女性。力量は高いが脳筋で融通が効かず、規則にも厳格という根っからの鬼教官気質。前線で戦うわけではないルシーにさえ筋トレを勧めてくる。
一方で教導の腕前は確かであり、調査団の精鋭クラスはその大半がリーアンの師事を受けたものだという。

固有能力「パリング」を筆頭に仲間を庇って敵に立ちはだかり、攻撃を受け流して反撃するディフェンダー。
「パリング」は1ターン1回のみ、カウント系スキル使用中のみと制限は強いが「被ダメージ減少」「回復ゲージ保護」「次ターン最大マナ+1」と恩恵が大きい。
その性質上どうしても発動まで間が有るカウント系スキルが多くなり、独特の動きに対する慣れを求めるキャラ。
ただしミス・チェーン同様にディフェンダーとしてほぼ単独で完結しているので、慣れさえすればどんなパーティにも合わせられる。

  • フェニックス
【パッシブ:不死鳥】(HP0以下でも戦闘不能にならない。ただし回復ゲージを持てず、さらにHP0以下で様々なデメリットが発生する)
傲慢かつ尊大に振る舞う、文字通りの不死鳥。人ではなく本当にマジの「鳥」である。パンが好物。
戦闘のチュートリアルも担当しているが、口を開けばメタい発言が山盛りでどこからどこまでが本気なのか判断に困る存在。

パッシブで「どれほどのダメージを受けても、絶対に『戦闘不能』にならない」という究極の生存能力を持つ。まさに不死鳥。
ただし伴う代償も相応であり、「他のメンバーが全て倒されると勝手に逃走して強制全滅」「HP0以下だと行動が失敗し、確率で味方へ被ダメージを押し付けてくる」とかいう問題児。
またディフェンダーのくせに挑発スキルには1戦闘1回きりを意味する「単発」が付いていてヘイトを取るのが苦手である。なんだこいつ。
通常プレイでは余りがちな消費アイテム「パン」をリソースにする自己回復や攻撃が強力で、専用スキルがあればパンの自給もできるようになる。
というか自給させないとパンが尽きるので慣れたルシーは必ず毎ターンの始めにパン探しを不死鳥に命じる。なんだこいつら。
良くも悪くも極まった個性の塊なので、運用には殊更理解を深める必要がある。なんなら解禁のために高難度の隠しステージを自力踏破しなければならないのも厄介。

  • プレッセル
【パッシブ:予知】(ターン開始時に、デッキのカードをランダム2枚から1枚選択してドローする)
穏やかで心優しく見えるシスター。「この世を真の善で満たす」ことを提唱する見目麗しい聖職者だが、持っている自称「聖なる杖」がよく見ると物理殴打用のバット。
さらに隙あらば入信を進めてくる上、戦闘中の言動も「死ね!」「昇天なさい!」などとあまりに苛烈であり、人格面が色々と疑われる。
彼女が一部の敵を『神の怒り』で撃破すると、「バットに汚い血がついてしまいました」なんて口走ったりする。聖なる杖じゃなかったんですか…?

癖がなく使いやすい万能ヒーラー。ターン毎、ランダムにサーチを行うパッシブ「予知」の力でドロー加速と予知対応カードの強化を行う。
生存しているだけで常時「予知」は機能するので安定感が大きく上がる。初心者にもオススメのキャラクター。
一方で固有スキル「神の怒り」の予知成立中における瞬間火力も凄まじく、これに特化させた特殊構成下では最強のアタッカーとして大暴れしてくれる。

  • アイアンハート
【パッシブ:オーバーバリア】(味方の回復ゲージを回復量が超過した場合、その66%分をバリアに変換する)
アークに雇われている全身鎧の傭兵騎士。厳密な意味で調査団のメンバーというわけではないが、歪みの地の探索にも度々参加している。
「傭兵は契約以上のことはしない」と言い張ってルシーとは一定の距離を保とうとするが、雑に追加給金で簡単に懐事情を語るあたり、その基準は割とガバガバ。

見ての通りの防御型キャラ。特に回復役と組ませると「回復ゲージ以上の回復が激減する」仕様に阻まれて消える、回復効果の余剰分の2/3をバリアに変換するため、極めて堅牢な守りを見せてくれる。
さらにバリア効果をダメージに変換するスキルを持つため、構成を特化させれば火力要因としての起用も可能。「イノセントアーマー」の潜在的なヤバさを理解できてくれば、あなたもめでたくクロノアーク中級者。

  • カロン
【パッシブ:魂の香炉】(敵を6体倒す度に「魂の香炉」のストックを1つ追加。香炉は回復アイテムとして使用可能)
自称・闇の聖職者。「なんかかっこいいから」という理由で闇魔法を使っているだけで、性根自体は割と普通なボクっ娘。かわいい。
プレッセルからは同じ聖職者として好感を抱かれているが、上記の理由により真面目にやってるわけでもないしシンプルに言動が怖いので、カロン本人はプレッセルを敬遠している。

攻撃型のキャラだが味方をターゲットすると回復に反転したり、逆に味方の体力を減らして高火力な攻撃スキルを手札に加えたり、「蚕食(さんしょく)」という感染型のダメージデバフを撒いたりと、極めてトリッキーな動きをするキャラ。
できることがあまりに多いせいで最初は何をすればいいか、どこに特化させればいいかがわかりにくいのが難点だが、一度理解できると非常に強力。高難度コンテンツへの適正も高い。

  • シルバースタイン
【パッシブ:集中攻撃】(手札から同じ敵に続けて2回攻撃すると追撃を行う。追撃3セット発生毎に、デッキのシルバースタインのスキル優先で1ドローする)
アークの守備隊に所属する銃使い。公式紹介が述べて曰く「昔は短気な性格だったらしいが、今はただのつまらないおっさん」とのこと。
ルシーからベテランと称される程の腕が立つ古株らしいが、当人は歪みの地に降りること自体を恐れて探索参加にはひどく消極的。

運用がシンプル故に扱いやすい、攻撃型のキャラ。固有スキルには追撃の性質を変える「特殊弾」効果がセットされているものもあり、うまく立ち回ると全体追撃や確定クリティカル発生で複数の敵を瞬時に葬り去ることも可能。
ただし常用に足る強力なスキルに限って「迅速」の特性を持っていないことが多く、オーバーチャージの発生で考えなしに動くとマナ消費が嵩む傾向にある。他のメンバーと連携を取りながら極力消耗を抑えたい。
またマーク付与も追撃発動も「手札から発動」した「単体攻撃」かつ「生成してない」スキルに限るので、一部どうしても噛み合わないキャラも居る。

  • フーズ
【パッシブ:阻止】(ターン開始時、マナを1払うことで先制攻撃を無効化する)
現実にもいる同名のVtuber「HUZ」がモチーフのキャラクターであり、開発支援者特典のプレイアブル化によって本作へ実装された存在。
かつては調査団の前線で活動していたベテランの団員だったが、ある出来事を境に引退状態となった治癒師。面倒見の良さは変わっていないが、前述の理由で意識的に調査団員とは距離を取る傾向がある。
持っている鞭は魔力を流し込むことで回復作用を発生させるが、そもそもが「鞭」であることに変わりはないので相応の苦痛を併発させる。
ちなみにDLCで水着にすると鞭はホースになる。鞭みたいに打ちつけられれなんでも良いのだろうか。

性能としては1マナ払って敵の先制攻撃を止めるパッシブを持つほか、回復スキルがメイン。だがほとんどの回復スキルに2ターン分の「治癒傷」という固有のダメージデバフが付随する。
一見意味のわからない挙動だが、「治癒傷」は「ストック減少時にフーズの治癒力依存でオーバーヒール」「瀕死時に強制解除され即座にオーバーヒール」する効果を持っているため、瀕死になりそうな味方や瀕死中の味方に撃つことで、「回復ゲージ以上の回復量が激減する」本作の基本ルールを踏み倒して復帰させていくことが可能。癖の強い性能のため回し方を覚えるまで難儀するが、一度理解してしまえばその本質が「半壊状態からの立て直しに特化したヒーラー」であることがわかる。
この都合上、窮地からの潜在的なリカバリー能力は最高位にあるが、味方を生かさず殺さずの状態に保たないと本領を発揮できない。ポテンシャルは高いが使い方をちょっと間違えると自らの首を絞めてしまう、熟練するまで扱いの難しいキャラ。

  • ヘリア
【パッシブ:生命力共有】(セレナが受ける致死ダメージを半減して肩代わりする。自身がフィールドで回復するとセレナも回復させる)
炎魔術を操る、快活な双子姉妹の片割れ。どちらが姉かは不明だが、強気なヘリアがセレナを引っ張る掛け合いがとても多い。
常に二人で行動している都合上、調査団員の初期選択で彼女たち二人を同時に選ばなければ冒険に同行してくれない。

「太陽の炎」という固有のダメージデバフを扱い、味方へのバフ付与に反応して追加ダメージを発生させる。それがセレナの「月の帳」なら追加ダメージを激増させる為、相互シナジーを形成している。
他にもデッキトップのコストを参照するスキルを持ち、通常ならコストが重くて使いものにならないスキルでも、それを超火力に変換できるロマン砲としての運用も可能。今日も重い鞄やイリヤの刀を火種に敵を消し飛ばす作業が始まる。

  • セレナ
【パッシブ:生命力共有】(ヘリヤが受ける致死ダメージを半減して肩代わりする。自身がフィールド画面でアイテム回復するとヘリヤも回復させる)
月魔術を操る、陰気な双子姉妹の片割れ。どちらが妹かは不明だが、おどおどして自己主張の希薄なセレナの方が妹みが強い。
常に二人で行動している都合上、調査団員の初期選択で彼女たち二人を同時に選ばなければ冒険に同行してくれない。

「月の帳」という固有の防御バフを扱い、敵へのデバフ付与に反応してバリア効果を発生させるもの。それがセレナの「太陽の炎」なら敵からのクリティカルダメージを激減させる為、相互シナジーを形成している。
ヘリアと異なり、こちらは捨てられたデッキ(≒墓地)のコストを参照するスキルを持つ。攻撃と回復を同時にできる「シューティングスター」などはコストパフォーマンスが良好で使いやすい。

  • ナールハン
【パッシブ:心理把握】(ターン開始時に「洞察」状態を敵1体へ付与。洞察効果中の敵がこのターン攻撃する対象を確認できる)
読心能力によって、相対した相手の心中を悉く看破してしまう嫌味な心理術使い。ナチュラルに愉悦部気質なのも相まって、アーク内でも敬遠される傾向にあるが本人は全く気にしていない。
一方で他者の努力や意思を評価できるだけのまともな社交性は持ち合わせており、完全な性悪というわけでもないのがまた厄介さを深める。

他の受け身なディフェンダー勢とはスキル傾向が異なり「敵の行動を見抜き、先手を取って対処する」、いわばコントロール・パーミッション型の防御キャラ。
瀕死の味方がターゲットされていたら行動不能で退場を先送りにし、そうでなければ片手間に攻撃へ参加したり、バリアで味方を庇護したりと柔軟な動きが可能。まあ雑にずっとトロイ撃ってるだけでも一定の仕事はするが
クリティカル関係のデバフが地味にイカれており、トリーシャやプレッセルと組むともはや洞察するまでも無く強敵を消し飛ばしたりもする。

  • ヨハン
【パッシブ:射撃術】(固定能力「近距離射撃」が1マナ以上のスキル使用で再発動可能になる。作成されたスキルは再使用化の適用外)
開発支援者特典のプレイアブル化によって本作へ実装されたキャラクター。糸目の弓使い。
過去に歪みの地へ向かって、そのまま消息を絶った恋人アリスを探し続けている。表面的な人当たりを悪くしない程度の社交性はあるが、その内面にはアリスを未だ発見できていない己への怒りが充満する。

1マナ以上誰かが消費する度、自分の固定能力「近距離射撃」が再度使用可能になるという、アザールとは別ベクトルのソリティア性能を有するキャラ。しかも2回再使用化になる度1マナ補充されるおまけつきである。
そのままだと威力がやや心もとないが、「火炎の弓矢」「弱点探索スコープ」で補強してやれば弓の雨で敵を次々に葬り去っていく。手札枚数依存で大ダメージを与える固有スキルを覚えるのも特徴的。

  • イリヤ
【パッシブ:イリヤのウォツカ】(初回レベルアップ時にスキル強化アイテム×3を得る。同一キャラに重複使用不可)
調査団の元団長。現在は過去のミスによってスランプを発症し、「自分は調査団最弱」と主張して憚らず一線を引いている。
その余りのヘタレぶりはどこぞの鬼殺隊士を彷彿とさせるが、元々は軽薄・傲慢極まりない性格であり、手酷く鼻をへし折られたことで現在のような卑屈ムーブに至る。

固有スキルの能力「納刀」は「『スキルやアイテムの効果』で捨てられると効果が誘発する」という特殊なもの。遊戯王OCG暗黒界を知っている方なら、そこらへんを想像するとわかりやすい。だからなのか除外にも弱い
自力でも捨てる手段は一応あるによ、結局は「『納刀系スキルを捨てる』ためのスキル」の確保を要求されるので、やや構築には気を遣う。しかしデッキが回り始めた時の爆発力も凄まじく、コストの概念をも無視して大技を連打していく様は元最強の名に恥じない性能である。
難点として加入には最低一回はラスボスを自力で倒す必要があり、プレイヤー側のクロノアーク慣れをそこそこに要求する中級者向けのキャラ。

パッシブで得られる消費アイテムのウォッカによって味方のスキルに「使用時に一番上か一番下のスキルをどちらか捨てる代わりにコスト1減少」「使用時に一番下のスキルを捨てる代わりに1枚ドローする」専用のシナジー強化を付与できる。
これと幾つかのイリヤ固有スキルの納刀効果が、『神の怒り』に特化したアタッカー型プレッセルと極めて相性がよく、悪用されがち。
今日もどこかでイリヤが鈍器を片手にしたプレッセルに良いように使われている。

  • レーリン
【パッシブ:装備制作】(クリアできなかった直前の周回で得たアイテムを、100G支払って制作する。作成には同じ種類・グレードのアイテムが必要)
アークの研究室で所長を務めている女性。頭脳明晰だが何かと蘊蓄を語りたがる悪癖があり、一度彼女がしゃべり始めるとメッセージ欄が長々と埋め尽くされてしまう。
基本的に後方支援専門であり歪みの地調査には参加してこないが、ストーリーを進めていくとその姿勢を一変させ編成が可能になる。どうやらルシーの姿に感動を覚えたかららしいが…?

バリアと回復の性質を併せ持つ「ヒーリングサークル」という固有の回復効果を操るヒーラー。
ヒーリングサークルは敵から攻撃を受ければバリアとしてダメージを軽減し、攻撃されなかったりバリアが余ればターン終了時にその分だけ回復する、といういいとこどりの性能。
概ね「全快状態を維持し続ける」ことを得意としており、回復がターン終了時になるため限界ギリギリの状況を苦手とする。フーズの真逆。
だが彼女を語る上で外せないのは「発動ターン、手札が5枚未満だと5枚になるよう常に補充し続ける」という、危険極まりない効果を持ったスキル「メビウスの輪」の存在だろう。
これで無限ループを起こして敵を1キルすることが開発側としても想定されているらしく、「八角螺旋」「ドラゴンカーブ」など併せて使えと言わんばかりのスキルが習得候補に含まれている。

  • モモリ
【パッシブ:内面の欲望】(常時全員の受ける物理ダメージを40%カット。軽減分ダメージは「内面の欲望」というスキルで手札へ一時ストックされていく)
一目見てわかるように口の悪いメスガキ。元調査団員だが、リーアンの小言と調査団が持つ規律の厳格さに耐えきれず、脱走してしまった経歴を持つ。
公式X上のキャラ紹介に、はっきり「メスガキ」と書かれてしまっているので、どうあがいてもメスガキ不可避。友達を欲しがっているが、高圧的・挑発的に接してくるせいで、結果誰からも相手にされない残念なメスガキ。もうお前メスガキやめたら?

アクの塊みたいなキャラ設定とは裏腹に、性能は意外にも献身的なディフェンダー。生存しているだけで味方全体に4割のダメージカットを与えるため、目に見えて味方の生存率が上がる。
そんな強い能力が当然ノーリスクな訳もなく、軽減した分のダメージは「内面の欲望」という0コストのカードにストックされ手札に追加されていき、「内面の欲望」が捨てられたりすると起爆して、苦痛ダメージとしてモモリ本体に返ってくる。
このダメージそのもので戦闘不能になることはないが、処理できないでいると結局事故死を免れないものすごくピーキーな壁役。
幾つかのモモリ固有スキルで「内面の欲望」のダメージを踏み倒したり軽減したりできるが、手札の巡り次第なので自力で受けることも考える必要は必ず出てくる。
瀕死の味方に対して回復力が激増するドSお姉さまフーズ、苦痛ダメージを軽い固定能力で全て肩代わりし超火力に代えてくれるからかい甲斐のあるツンデレヘインは性能的ズッ友。

数少ない性能面でのメスガキ要素として「敵の挑発状態の操作」がほぼモモリの特権となっており、
『雑魚発見♡』や『よわww雑魚~ww』で敵を煽って挑発状態にしたり、『ざぁこ♡ざぁこ♡ 』でわからせて解除させたりできる。
なおモモリのレアスキルに『モモリ大惨敗…』という一見メスガキわからせっぽい名前とイラストのスキルがあるが、
これは「『内面の欲望』を全てダメージ0にして破棄しその枚数分ドローする」1コスト迅速スキルという、むしろ最大級のわからせ回避スキルである。

+ サブキャラクター
  • クライン
アークプロジェクトの総責任者。「人類のより多くを救う」ことを第一に考える、良くも悪くも大局的な見識の男。
現在は主要幹部共々行方不明であり、残された人類たちに時計塔の起動を託し、何処かへと姿を消したとされている。

  • ピーター
アークプロジェクトに使用された冷凍ポッドの開発元「NOVA社」の社長。クラインとは個人的に親交があったらしい。

  • チヨ
アークプロジェクトに所属するハッカー。クラインの助手を務めるほどの恐るべきハッキングの才と、壮絶極まりない生まれを持つ色々とヘビーな女。
現在はクラインと同じくアーク内のどこにも人影が見えず、行方不明。

  • ハル
アークプロジェクト所属の気象学者。本編中では終ぞ姿を見ることはできないが、断片的な過去のデータ内でごくわずかに実存を確認できる。
クライン曰く「アザールの彼女(意訳)」とのことだが……?

  • 「裏切り者」
アークプロジェクト内に紛れ込んでいた不穏分子。言葉巧みに扇動を行う術に長ける、生粋のアジテーター。
この人物の暗躍によりプロジェクトは血で血を洗うおぞましい内乱にまで発展。その果てに身柄を捕縛され、現在は幽閉中らしい。

  • 「マスター」
アーク全域への完全支配権・絶対干渉権を持つとされる謎の人物。現在は活動しておらず、何故か休眠状態にあるらしい。

  • サー・ホルグ
珍しくルシーたちに敵対してこない、理性的なグラスホーグの一個体。歪みの地に蔓延する黒い霧に侵されて弱っているため、周回ごとにアイテムでの支援を求めてくる。
イベントを完遂すると……?

  • ポップコーンガール
歪みの地で露店を開き、ポップコーンを売っている謎の少女。ランダムオブジェクトのイベントで出くわすことがたまにある。
元々実装予定があったところを没にされ、その後またβ版で正式実装されるという何とも数奇な運命をたどっている。

+ ボスキャラクター
  • ケルベロス
霧の庭園1のボスA。魔女のペットらしい。
単体大ダメージ→全体微ダメージのコンボで回復ゲージを吹っ飛ばす戦法を取る。回復ゲージの仕様を学ぶためのチュートリアル的なボス。

  • リビングアーマー
霧の庭園1のボスB。魔女の配下らしい。
毎ターン「硬い盾」によって初撃を1ダメージに抑えてしまうため、2回殴ることを要求される。マナ4にしてないとそれだけで倒すのが一気に面倒になる。

  • 魔女
霧の庭園2のボスA。庭園の主であり、徘徊している人形たちの支配者。彼女に敗れた者は死ぬことも生きることもできなくなるという。戦闘BGMが神。
毎ターン、こちらの手札に「呪い」スキルを押し付けてくる陰キャ戦法の使い手。呪いを処理せずにターンを終えると勝手に味方全体に付与されてしまうので、誰かを生贄にしなければならない。おそらく全プレイヤーが躓く最初の関門。

  • ゴーレム
霧の庭園2のボスB。魔女が何らかの目的のために作ったらしいが、制御不能に陥り封印されたらしい。
硬い、重い、遅いの三拍子が揃ったパワー型脳筋。モジュールさえ処理できれば後はどうにか耐えながら殴るだけ。

  • パレードタンク
血みどろ遊園地1のボスA。遊園地のアトラクション機械が黒い霧で暴走した成れの果てらしい。
先制でオーバーキル級の大ダメージを平然とぶっ放してくる、このゲームのHPシステムでなければ絶対に許されない敵。幸いにも行動は完全に固定化されており読みやすい。

  • ジョーカー
血みどろ遊園地1のボスB。トランプマジックを披露してくれるが、気まぐれに殺しにもかかってくる危険人物。
デッキ内のスキルをデメリットスキル「ジョーカー」にすり替えてこちらを自滅させる戦法を取る。スタンの耐性がつく仕様をちゃんと理解しているかを試される敵。

  • 不知火
血みどろ遊園地1のボスC。悪しき存在ではないらしいが、DLCにおいて、何故彼女と戦うことになるのかという理由が詳しく語られている。
一度ラスボスを撃破しないと戦えないという熟練者前提の交戦条件を持つだけはあり、他2体が温く感じる凶悪な強さを持つ。救済措置はあるがどれもリスクつきであり、ギミックを理解せず雑に戦うと簡単に負ける難敵。

  • ルビー&サファイア
血みどろ遊園地2のボスA。パロス教団の幹部を務める姉妹。明らかに人間のものではない角が生えているあたり、人間を半ばやめているようだ。
固有のデバフ「烙印」を二人ががりで付与してくるが、こちらに支給される解除手段「浄化」が1ターンに1枚を合計3回使用分だけ。そのままでは足りなくなるので別にデバフ解除のスキルを持ち込むか、ダメージを度外視してゴリ押すかの判断が問われる。

  • 爆弾クラウン
血みどろ遊園地2のボスB。時限爆弾でジャグリングする殺人芸が得意なやべーやつ。
本体火力は大したことがないが、こちらの手札に「時限爆弾」を次々と押し付けてくるため手札を圧迫される厄介な戦法を取る。イリヤかレーリンがいれば全部片っ端から捨てるだけで楽々完封できるが

  • 時を喰らう者
血みどろ遊園地2のボスC。時間の歪みによって生まれたらしい化け物。
使うスキル全てにカウント9の遅延を強制的に付与する「強くないけどひたすら面倒」の極みみたいな敵。プレイヤー達からはその害悪さをクロノアーク随一とまで称えられ、こいつと出くわさなくていい荒野行きをメリットに捉える者すらいる始末。オートキャストとバトルオーダーでもあれば秒殺できるのだが……。

  • 闘士ゴードー
赤い荒野*5のボス。不死身の決闘者たちの頂点に立つ最強の銃使い。なぜかこちらを見知っている素振りを見せるが……?
まず前座の雑魚2戦からして、もう半ボスみたいなものなので大変きついが、こいつ自体も異常に強い。大量ドローに反応して銃撃してくるため、不用意な小細工も通らない難敵中の難敵。デッキの回転を最小限に留めた上で、猛攻に負けない回復と防御が問われる。

  • 死神
白い墓地のボスA。ホーリーカラエラーとはライバル関係にある闇の悪魔。手を出さなければ干渉してこない性格らしい。
霧の庭園の魔女を強化したような固有ギミックを持ち、手札の一番上のスキルの持ち主に「死の宣告」を付与してくる。宣告付与が重複すると全員が大ダメージを受けるため、付与対象をうまくバラけさせる必要がある。魔女に次ぐレベルでプレイヤーが2番目に躓くであろう壁。

  • ホーリーカラエラー
白い墓地のボスB。死神とはライバル関係にある光の化身。プレッセルの見立てでは「本当に神聖かもしれない」とのこと。
固有ギミックは回復不能になるが反撃ダメージを抑える「聖なる烙印」。この付与対象を適宜切り替えながら戦うことになる。

  • パロス教主
白い墓地のボスC。パロス教団のトップであり、高い洗脳能力を有する。外見はロリだが人間かさえ不明らしい。
「毎ターン味方を攻撃スキルで殴らないと敵をターゲットできない」という、無駄のないデッキ構築そのものをメタってくる危険な性質を持つ難敵。普段なら火力のなさが足を引っ張る「基本攻撃」「不意打ち」が最高に輝く相手。

  • 忘れられた王
聖域のボス。最後のタイムシェイドを守る最強の戦士らしく、これまで挑んだ調査団員全てを返り討ちにしている。
ラスボスだけはあり強さは自重しておらず、形態ごとに固有ギミックの攻略を要求され、最後には禁じ手のデッキ破壊まで使ってくる極悪な敵。


【用語】

  • アークプロジェクト
80年前の「災厄」により黒い霧が広がり、地獄絵図と化した地球上から人類を退避させるべく行われたプロジェクト。
アークへの避難が叶わなかった地上の者も地下シェルター深くの冷凍ポッドに入り、災厄が終息するその日までコールドスリープで時を待ち続けているという。

  • アーク
本作の舞台であり、災厄から逃れるため人為的に空へ浮く島と化した浮遊都市。現在の総人口は600名程度と目される。

  • 歪みの地
災厄によって歪み果ててしまった地上の成れの果て。怪物が跋扈しているだけでなく、心身を蝕む有害な黒い霧が蔓延しているため長時間の探索は命を削る。
侵入する度に地形や敵の配置などは一変するため、探索に際し定常解を取ることができない危険極まりない場所。

  • タイムシェイド
砕けた時計の文字盤状の形をした物体。元々は時計塔の台座に嵌っていたが、壊れて歪みの地へ四散したようである。
基本的には各エリアの大ボスが所有しており、時計塔の起動にはこれが最低3~4個ほど必要になる。

  • 時計塔
アークの居住区から離れた場所に存在する巨大な時計塔。本編におけるルシーたちの最大目標。
タイムシェイドを集めてこれを起動させると、「世界を元に戻す」ことができると言い伝えられる。

  • 調査団
歪みの地を探索するために組織された、アークの精鋭部隊。教官を厳格なリーアンが務めるため、全体として規律は絶対視されている。

  • パロス教
歪みの地で活動している、終末思想に被れたカルト教団。メンバーは共通して目玉をモチーフにしたような異形の仮面を被っている。
幹部クラスになる程人間をやめているらしく、教主などは外見こそ人間に見えるが、もはやヒトであるかどうかすら不明瞭。
ちなみにこの教団に属する敵は「仮面破壊」のスキルで特効を出すことができ、システム的には参照種族のような扱いを受けている。

  • グラスホーグ
歪みの地でよく姿を見かけるモンスター。針ネズミが針の代わりに葉っぱを大量に纏っているような姿をしている。
悍ましい外見のクリーチャーか、仮面を被った狂人しかいない歪みの地においては、珍しく愛嬌がありアーク内でペットとして飼われることもある。
起動アイコンの画像がこれである他、クロノアーク開発元のAl Fineロゴ表記に使われていたこともあり、クロノアークないしAl Fineを象徴するようなキャラと扱われているようだ。
主に敵として様々なバリエーションのグラスホーグが出現するが、ネームド級のグラスボーグには「サー・ホルグ」や「ホルグ伯爵」などが確認される。

  • 運命編
かつて本作のストーリーパートとして実装・開発されていた「クロノアーク 運命編」のことを指す。
アークプロジェクトの参加者達が、アークの支配権をかけて行った内乱の実態が描かれる予定だった……と、される。
現在はメインストーリーに運命編要素の大部分が反映されたことで開発中止となり、プレイが不可能になった。
今でも過去のアップデート記事で断片的にビジュアルを拝むことはできるが、それを見るだけでもうある種のネタバレなのでクリア後の確認を強く推奨。
運命編の内容そのものはクロノアーク本体の終了後に、別個のゲームとしての開発を予定しているとされる。


【余談】

  • 作中の説明文でノーマルモードが「クロノアークに慣れていない人向け」と言われていることから何となく察しがつくかもしれないが、元々はハードモードの方を標準難易度として開発されていた背景を持つ。
    当時のプレイヤー達が舐めた辛酸を味わってみたい方は挑戦してみるのも一興。超の第二形態とかは現ハードよりも更に一回りか二回りキツかったらしいが

  • 公式曰く、当初は「忘れられた王」まで終わる予定だったが、アーリーアクセス段階からその異質さに目を留めるプレイヤーは多く、予想以上に多くのプレイヤーから遊ばれたことでストーリー・ステージ・敵が追加されていき、現在のような大規模なゲームにまで開発が発展していったという。




よく聞け、ルシー。
この先、お前にとって残酷なWikiと苦しい項目が待っていることだろう。
最後にはどちらの側に立つか選ばなければならない瞬間が来るかもしれない。
でも、これだけは覚えてくれ。「理想」というものは存在しない。
何が正しくて何が間違ってるのかは…お前が追記・修正するんだ。

この項目が面白かったなら……\カーン!/と

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  • どうあがいても絶望
  • どうあがいても希望
  • 時間泥棒
  • ソリティア
  • 無限ループって怖くね?
最終更新:2024年08月15日 13:59

*1 キャラ固有のシナジーが抽選されず汎用強化のみ提示されることもある

*2 あるには有るがパーティごと特化させないと火力が出ない代物

*3 ルシーの幼稚で致命的な判断ミスと指揮放棄によって全滅ほぼ確定まで追い込まれていたので、アザールはこれを「次からのルシー」の教訓として刻み込むべくそのまま全滅したかった

*4 「口ではラスボスに媚びへつらいつつもルシーをかばうように位置取りしていた」説と、「イリヤ自身にルシーより優先的に処理されうる理由があった」説がある

*5 特定条件を満たしていると血みどろ遊園地2と択一で進める高難易度ステージ