&font(#6495ED){登録日}:2012/05/24(木) 16:50:04 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 3 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 『指輪物語:(The Lord of the Rings)』は、イギリスのJ・R・R・トールキン作のハイ・ファンタジー作品。 初期作品『ホビットの冒険』の続編として始まるが、より大きな物語になった。 非常に奥が深く壮大で緻密な物語である。 オックスフォードで言語学を研究していたトールキン博士は幼い頃より言語に興味を持ち、自ら言葉を創って遊ぶ趣味があった。 そうして創られたのが「エルフ文字」である。 他にも言語を創っているのだが、中でもエルフ文字は文法的にほぼ完成しており、勉強すれば&font(#ff0000){日常生活でも使える}ほどである。 世界ではこのエルフの言語を研究している立て主のような暇人がたくさんいる模様。 トールキンが『指輪物語』をはじめとする一連の神話作品を創ったのは、自分で創った言語を実際に使ってみたかったからである。 &font(#ff0000){使ってみたかったからである。} つまり彼は文学作品のために言語を創ったのではなく、&font(#ff0000){言語を使うために文学作品を創った}というわけだ。 また『指輪物語』以外にも同じ世界の話を幾つも書いており、『指輪物語』は数万年に及ぶ神話世界のほんの一時期を扱った作品にすぎない。 天地開闢と神々の戦を描いた第一紀、神々が離れ人の治政へ移り行く第二紀、神々の統治から人間の治政への移り変わりが概ね完了する第三紀に別れ、 指輪物語ではこの第三紀を扱っている。 物語は中つ国を舞台に冥王サウロンの作った力の指輪の存在を軸に、 ホビットやエルフ、人間、ドワーフ、魔法使い、ゴブリン([[オーク]])など、様々な種族を巻き込み展開する。 ◆ストーリー ビルボ・バギンズがはなれ山への旅(『ホビットの冒険』)からホビット庄に戻ってきて60年後。 ビルボは養子として甥のフロド・バギンズを迎えていた。 そしてビルボの111歳の誕生日パーティーが開かれたが、ビルボは宴会の最中に別れの挨拶を述べ突如として文字通り姿を消してしまう。 フロドの元にはビルボの遺産と、彼がはなれ山への冒険で手に入れた魔法の指輪が残された。 魔法使い[[ガンダルフ]]はフロドに指輪を大切に保管し、使用はしないように忠告すると再びホビット庄を去っていった。 それから更に17年が経ち、再びガンダルフが10年ぶりにフロドの元を訪れた。 そしてガンダルフは、ビルボが残した指輪が冥王[[サウロン>サウロン(指輪物語)]]の『全てを統べる一つの指輪』であることを告げる。 もしこの指輪が冥王の元に戻れば中つ国は暗黒で包まれる。 そのためフロドは、指輪を破壊するために旅に出る。 ・一つの指輪 ここで、ある程度この指輪の概要だけ記しておく。 恐ろしく長い経緯があるので割愛すると、[[保護観察期間の次代冥王>サウロン(指輪物語)]]が、鍛冶の神の眷属としての力を物作り大好きエルフに提供して共に作ったというか作らせた、 装具者の能力を増幅する効果を持つ力の指輪の要。 その共同製作者にあたるエルフに対しては「皆の繁栄を願う」的な都合の良いことをいって、 9人の人間、7人のドワーフ、3人のエルフら、各種族を統べる立場にあった有力者達に配る為にまずは19個の指輪を製造していた。 が、実際には指輪をはめた者を堕落させて、最悪幽鬼の類に変質させて隷属させる罠だった。 サウロンはそれら19の罠を遠隔制御する装置であり、サウロン自身の力も高められる、 サウロン自身の意志と力の大半も注ぎ込んだ20個目の強力な指輪を密かに作成する。これがその「一つの指輪」である。 この指輪は殆ど冥王の分身同然なので、基本的には冥王以外の持ち主を選ばず勝手にサイズを変えてすり抜けたりしつつ、 本来の主人が自分を身に着けるべき時を待つ。 しかし、エルフ用の3つの指輪の作成に着手した辺りで、上記のエルフがサウロンの真意に勘付いて事なきを得た。 サウロンの毒牙にかからず、身に着けるだけなら堕落させないまともな3つの指輪をエルフには託せた他、 予定外にも人間より遥かに精神力の強いドワーフには7つの指輪は大して効かず。 そんなこんなで、痺れを切らせたサウロンと交戦した第二紀では、微妙にヘタレたこの冥王を何とか打倒して乗り切った。 が、サウロンのバックアップデータとも言えるこの指輪を処分し損ねた所為で彼を仕留めきれないという不測の事態が第二紀末に生じてしまう。 第三紀になっても尚魔物の類が跋扈する状況下にあっては、 「自分らが作った人間世界(中つ国)に過度に干渉すると、刺激したりで悪影響しかなくて拙いんじゃね?」 という方針から神々が現世を去った影響で、弱体化する一方のエルフ達もその3つの指輪で対抗せざるを得ない膠着状態が続いていた。 その3つの指輪も、サウロンが一つの指輪を取り戻して完全体と化せば支配下に置かれてしまい、もう止める術が無くなる。 そんな冥王無双状態に陥るのを防ぐための攻防戦がこの物語である。 映画を見ているだけだと「何か姿は消せる指輪」にしか見えないが、それは単に「能力の一つの生者でありながら幽界にも立ち入れる力を得た」だけ。 指輪の使用者が脆弱な身体・魔力等しか持たなかったからその程度の力しか引き出せないのであって、能力のある者が使えば超常の力を引き出せる。 そのため、サウロンの邪気の籠ったこの指輪はより力がある者程強く惹かれ、[[ガンダルフ>ガンダルフ(指輪物語)]]辺りが手にしてしまえば、 サウロンばりの力と欲や邪気を抱え込んだ第三の冥王爆誕となってしまう。 こうした事情から、より実力行使する術を持たない種族が持つのが望ましいが、 この指輪には純朴な気の良い奴を欲深い殺人鬼にも変えてしまう力があり、どれだけ自制心を持った生物でも長時間首にでも下げておけば精神が崩壊を来す。 人間を遥かに超越した自制心が無いと維持管理すら不可能な、呪物の類と言える。 指輪物語は後世のファンタジー作品に多大な影響を及ぼしており、RPGの元祖のようなものである。 例えば[[エルフ>エルフ(種族)]]や[[オーク]]などの存在が挙げられる。 今や凌辱エロゲーではお馴染みの2種族だが、 &font(#008000){「エルフ=耳が長くて頭が良く美人(or麗人)」}や&font(#994c00){「オーク=醜い風貌でバカな下級兵士」}というお決まりの設定を最初に描写したのは、実はこの指輪物語である。 &font(#0000ff){&u(){&font(#ffffff){トールキンもまさか後世のファンタジーエロゲでこんなにネタにされるとは思っていないだろう。}}} ちなみに指輪物語のオークはいわゆるブタ顔では無い(ブタ顔オークの初出はTRPGのダンジョンズ&ドラゴンズであると言われている)。 ……つまりこれがなかったらドラゴンクエストやFFも出て来なかったかもしれない。 追記・修正は指輪物語を読破してからお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,2) } #center(){&link_toppage(-アニヲタWiki-)} #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - フロドのヘタレ振りは日本の三大ヘタレ主に匹敵するレベルだと思う -- 名無しさん (2013-10-17 20:51:49) - ファンタジーというジャンルそのものを創造したという点では文学史に残る傑作だと思う -- 名無しさん (2013-10-17 22:11:59) - 指輪→TRPG(D&D)→ウィザードリィ等→DQ -- 名無しさん (2013-10-17 22:17:56) - フロドはヘタレじゃ無いだろ -- 名無しさん (2013-10-19 12:36:35) - 映画でのレゴラスのチート度は異常 -- 名無しさん (2013-10-19 12:38:50) - アニヲタWikiはファンタジーとみるとすぐ厨二とか言い出すな。そして神話・宗教ディスは基本。 -- 名無しさん (2013-10-19 12:45:11) - ↑×2&6指輪の魔力に魅せられていたから仕方がない。 &br()そしてサムは真のヒロイン。 &br() -- ヤーコブ (2013-11-03 01:12:43) - ↑すまん、間違えた。 &br()×2じゃなく、×3だった。 -- ヤーコブ (2013-11-03 13:51:34) - ↑3 こういうのの場合は中二病に大人気って意味だと思うぞ。神話、宗教ディスに関しては個人差をあるだろうから何も言わないが -- 名無しさん (2014-02-11 20:22:34) - サムって原作では「おら~ですだ」と田舎風喋りなのだが、映画版は見た目といい吹き替えのせりふといいイケメンだった! -- 名無しさん (2014-02-11 20:54:47) - フロド=へたれという奴が現れたのは映画のせいだと思うの -- 名無しさん (2014-03-10 15:58:02) - ホビットの家に住みたい。穴掘って作ってるから冬とか温かそうだし -- 名無しさん (2014-03-11 00:36:41) #comment #areaedit(end) }