&font(#6495ED){登録日}:2011/01/20(木) 21:50:32 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 7 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- 2005年から2006年に公開されたアニメ映画シリーズ。 監督は[[富野由悠季]]。略称は「新訳Ζ」。 本シリーズは1985年から1986年まで放送されていたTVアニメ『[[機動戦士Ζガンダム]]』を三部作に再編集した映画である。 上映された順番は以下の通り。 ◇2005年 5月28日『機動戦士Ζガンダム A New Translation -星を継ぐ者-』 ◇2005年10月29日『機動戦士ΖガンダムⅡ A New Translation -恋人たち-』 ◇2006年 3月 4日『機動戦士ΖガンダムⅢ A New Translation -星の鼓動は愛-』 TV版では悲劇しかなく殺伐としていた本作を『「新たな解釈と異なる視点」を加えることで「健やかな物語」に再構成する』というコンセプトで制作された。 また[[百式>百式(MS)]]のゴーグルの下のツインアイや、[[ガルバルディβ>ガルバルディ(MS)]]の[[ビームサーベル>ビームサーベル(ガンダムシリーズ)]]の収納場所など、今回新規に明かされた設定もある。 その他、ドラッツェやTR-1ヘイズルなどマイナーなMSが出ていたりする(普通に見てたら確実に見逃すが)。 人気の高いΖのリメイク作だが、 ・当時放送していた『[[機動戦士ガンダムSEED DESTINY]]』に予算をまわしてたせいか完全新規作画ではなく、一部(というかかなりの量)がTV版カットの流用 ・監督による20名以上に及ぶキャストの変更(オーディションで選んだ事から) ・一部人気エピソード(キリマンジャロ編、ダカール編、ロザミィ関係など)のカット ・[[機動戦士ガンダムΖΖ]]に繋がらない結末 などの要因からファンからは賛否両論の作品である。 前述の通りΖΖに繋がらない結末(カミーユの状態、アクシズの撤退)になっており新訳ΖΖの制作が期待されるが、肝心の御大は作る気が無いようである。 そのため今作はガンダムシリーズの正史から孤立してしまっているが、TV版とは別の形で[[第一次ネオ・ジオン抗争]]があったと考える事もできる(どちらにせよ、アーガマは補給の為にシャングリラによるだろうし)。 また、TV版カットもクリンナップの上でビームの色などが訂正されているため、完全な使い回しでは無いことにも留意したい。 余談だが、『劇場版銀魂 新訳紅桜編』は本作を参考に制作されている。 また、『[[ヱヴァンゲリヲン新劇場版>ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序]]』も本作を一部ヒントにして作られたのではないかという噂がある。 あらすじやその他細かい点は[[TV版>機動戦士Ζガンダム]]を参照。 富野監督直々の依頼により、主題歌は三作全て[[GACKT]]が手がけている。 【登場人物】 テレビ版との相違点を記載する。 ◆エゥーゴ ・[[カミーユ・ビダン]](CV:飛田展男) 主人公。 キレやすい性格や支離滅裂な言動が目立ったTV版と比べるとまともになっており、彼の結末も大きく変更されている。 また、エンディングクレジットはTV版ではシャアに続いて二番手だったが、今作では恋人たち以降は一番手になっており、自分と似ている(公式)[[どこかの主人公>シン・アスカ]]と違って昇格している。 ・[[ファ・ユイリィ]](CV:[[新井里美]]) 今作のヒロインで声優が変更された。 TV版では軍人になってからも勝手な行動をすることが多かったが、本作ではその様子はなかった。 またTV版ではフォウやロザミィにヒロインの座を取られ気味だったが、今作ではカミーユが再度宇宙に上がってからはちゃんとヒロインのポジションに落ち着く。 ・[[クワトロ・バジーナ]](CV:[[池田秀一]]) エゥーゴの[[エースパイロット]]で&font(#ff0000){シャア・アズナブル}その人。 今作ではカミーユに全く殴られないためヘタレ度が減った。 また人間くさい言動が増え、『クワトロ』という名前にもあまりこだわらなくなっている。 TV版で乱発していた名(迷)台詞「えぇい!」も僅か二回しか言わない。 全体的に前線に立つ指揮官らしい、頼もしい人物像に変化していると言える。 ・[[アムロ・レイ]](CV:[[古谷徹]]) TV版とあまり変化がない。 Ⅰでは輸送機特攻→クワトロと再会がラストシーンであり、気合の入った新作カットで存在感を示したが、キリマンジャロ〜ダカール戦が丸々カットされたため、後半はほぼ空気。 ・[[エマ・シーン]](CV:岡本麻弥) 元ティターンズパイロット。TV版のような真面目で堅物というイメージはなく、頼れるお姉さんといった感じ。 また、今作はヘンケン艦長ともちょっとだけいい感じである。 ・カツ・コバヤシ(CV:[[浪川大輔]]) 相変わらずクソ生意気な問題児だが、TV版よりはおとなしめ。今回も前方不注意で死亡。 が、ヤザンに駄目押しされなかっただけまだマシか。 彼もキャストが変更されており、今作の中の人は[[ポケ戦>機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争]]のアルである。 後述のカイレポではコバヤシ家の仏壇に写真が立てられていた。 ・[[ハヤト・コバヤシ]](CV:[[檜山修之]]) まさかのキャスト変更。でも叫ばない。 アウドムラ内でのカイとの会話シーンが追加されている。 ◆[[ティターンズ]] ・[[ジェリド・メサ]](CV:[[井上和彦]]) カミーユのライバルキャラだが、なぜか今回はモブキャラからの評判が良くない。 「口は災いの元」な人生を今回も送るが、実は今作では「災いの元」となった台詞を直接言うシーンはない。 「駄目な大人」の代表として描きたかったのか、TV版に比べてライバルというよりは完全な噛ませ犬状態。 「新進気鋭のエリート」というよりは「口だけのヒヨッ子」といった扱い。 ジャマイカンからの態度が特に心に刺さる。 挙げ句、断末魔の台詞さえ取り上げられた。 ジェリド好きなファンはあまりの扱いに涙したとかしてないとか……。 ・[[ヤザン・ゲーブル]](CV:[[大塚芳忠]]) ティターンズ所属のパイロット。 今回もカミーユと激戦を繰り広げる。今作では意外な事に政治的駆け引きに優れている面も見られる。 ・ロザミア・バタム(CV:[[浅川悠]]) ティターンズの強化人間。声優が変更されており、また地味に名前も一文字変更されている。 今作では地球でエゥーゴと戦った後は出番が一切無くなり『ロザミィ』にならないためトラウマクリエイターでは無くなった。 『[[スーパーロボット大戦A PORTABLE>スーパーロボット大戦A]]』のゼータ組はテレビ版だが、声優は新訳版なので浅川さんのロザミィが出てくる。 ・ブラン・ブルターク(CV:中村秀利) #center(){&font(#ff0000){散 弾 で は な ぁ !}} Ⅰのラスボス。新規作画で三つ目を披露した[[アッシマー]]と共に素晴らしい存在感を放つ。 ・[[フォウ・ムラサメ]](CV:[[ゆかな]]) 二人目のティターンズ所属の強化人間。 彼女も声優が変更されたキャラの一人だが、この変更によって新たに声を担当したゆかなが旧来のファンから嫌がらせを受ける事態が起きた(詳しくは項目にて)。 今作はキリマンジャロ戦がなく、その後は登場しないためホンコン・シティ編で明確な死亡シーンがある。 ・[[パプテマス・シロッコ]](CV:島田敏) 木星帰りの男。 TV版での階級は大尉だが、映画版では大佐。 今作ではTV版よりもジュピトリス組はティターンズとは別組織であるという描写が強い。 女を口説きまくるが最後はカミーユによって"女たちの所へ戻された"。 結末が違うため、最期のセリフもカミーユ共々変更されている。 本作でも好物は[[スイカバー]]。 ・サラ・ザビアロフ(CV:Ⅱ 池脇千鶴/Ⅲ 島村香織) ティターンズの女性パイロットだが、実はスペースノイド。 TV版からキャストが変更されているが、劇場版でもⅡとⅢで再度キャスト変更が行われているため、立ち回りはTV版とさほど変わらないにもかかわらず、印象が違って見える。 ◆アクシズ ・[[ハマーン・カーン]](CV:[[榊原良子]]) [[ミネバ・ザビ>ミネバ・ラオ・ザビ]]の摂政を勤めるアクシズの実質的リーダー。 本作では新たに専用の白い[[ガザC]]が登場する。また、[[グリプス戦役]]終了後にアクシズを地球圏から撤退させる指示を出すため、地球には侵攻せずミネバが地球に留学するという展開になっており、ΖΖには繋がらない。 ただでさえ言動が達観しているのに、中の人の年齢の経過から&font(#ff0000){20歳}とは思えない声に。 ゲーム作品で慣れている人からすれば違和感ないだろうけど。 ・薔薇の人? ΖΖのあの人っぽい動きをするガザCがいる。 自分の目で確かめて真偽を見極めよう。 なお、劇場版に出なかった要素+αは、ことぶきつかさ氏によるガンダムエースの漫画『デイアフタートゥモロー ―カイ・シデンのレポートより―』にて補完されている。 出番の少なかった人たち(コバヤシ家、ノア家、セイラさんなど)も結構出ているので、是非とも読んでみよう。 〈主な例〉 ・ダカール、[[キリマンジャロ>キリマンジャロ降下作戦]] ・ゲーツ、ローレン、アジス ・[[ディジェ]] 他にもラコックやナナイ、劇場版にも出たロザミアが登場している。 また、最終話ではアーガマがシャングリラに寄る描写がある。 対談やTwitterによると、本作は古川登志夫氏もお気に入りのようで、繰り返し読んでいるという。 そしてジャーナリストになってからのカイは、カイレポ、カイメモのイメージ強く定着していると語った。 追記・修正宜しく。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,6) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - 賛否はあるけど俺はカミーユが無事で本当に良かったと思ってる。TV版の結末より、ハッピーエンドなこっちの方が好きだったり…。自分のNT能力と向き合って、色んな人達と絡み合う中、それを受け流す術を身に付けたのが良かったよ。 -- 名無しさん (2013-11-05 00:48:28) - フォウとロザミィのエピソードすっ飛ばしたのがなぁ…TV版でカミーユの精神に大きな影響を与えた出来事を無かった事にしたのは納得がいかない。 -- 名無しさん (2013-11-05 06:37:59) - てっきりキリマンジャロやってHGUCでディジェでると思ったのに… -- 名無しさん (2013-11-05 11:22:22) - フォウとロザミィのエピソードはカミーユが崩壊するフラグを建てるしねぇ。 自分はTV版よりはこっちの方が好きかな? でも浅川悠のロザミィもちょっと興味ある。 -- 名無しさん (2013-11-06 22:22:26) - 「星の鼓動は愛」で様々なキャラがグワダンから脱出するとき、「敵対人物が乗り捨ててる機体を破壊して行動不能にしないのか?」について言い訳させまくってたのが説明的過ぎるけどちょっと面白かった。 -- 名無しさん (2013-11-13 23:53:49) - ↑シロッコ「ガンダムがジ・Oを見逃してくれたのなら、百式を壊すわけにはいかんな」 -- 名無しさん (2013-12-20 22:55:38) - ジェリドって実力的にTV版より劇場版みたいな扱いがピッタリな気がした。 -- 名無し (2014-01-11 22:32:49) - ↑逆襲のシャアwithカミーユ・ビダンって動画があるけど、あれはこの劇場版の続きって感じでよかった。 -- 名無しさん (2014-01-11 23:15:24) - カミーユが救われて本当に良かった。 -- 名無しさん (2014-03-14 03:57:34) - 第3次Zで逆襲のシャアやUCのキャラ達とシンの時のような良クロスを展開するカミーユ……未参戦の○○涙目だ。 -- 名無し (2014-04-26 00:11:55) - ↑発売前に店頭のPVでアムロ対シャアの一方でカミーユ対ハマーンが展開されてたけど、新訳Zの後にシャアが逆襲するとあんな感じになるのかな? -- 名無し (2014-05-19 21:27:39) - カミーユやシャア、アムロの声優も改めてオーディションしたそうだけど、もし変更されてたらどうなっていたのだろうか -- 名無しさん (2014-05-19 21:37:58) - そういえば、劇場版Zから繋がる逆シャアはベルトーチカチルドレンっていう可能性はないの?(まあ、カミーユが精神崩壊していないけど。) -- 名無しさん (2014-05-19 21:53:29) - ↑ダムAでベルチル連載決定だがそれの続編の……閃光のハサウェイ……ブライトさんが気の毒だが怖いもの見たさはあるんだよな -- 名無し (2014-05-21 12:09:55) - もう別の歴史になるって事で良いんじゃないか?、あの結末から逆シャアに繋げるのは至難の技過ぎると思う -- 名無しさん (2014-09-30 11:49:59) - ↑富野がインタビューでZZには繋がらないが逆シャアには繋がると言ってた -- 名無しさん (2015-04-29 16:21:52) - その辺の話と、「Gアーマー込みのガンダム」というZZガンダムの設定を組み合わせると、テレビ版初代→テレビ版Zの組み合わせじゃないとZZに繋がらなくなっちゃうんだよね。 -- 名無しさん (2015-08-04 17:53:14) #comment #areaedit(end) }