努力値調整(ポケモン)

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努力値調整(ポケモン)」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}: 2011/08/24(水) 00:21:58
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**概要
[[ポケモン>ポケットモンスター]]のガチな対戦において[[種族値]]・[[努力値]]・[[個体値]]の通称「三値」がとても重要なのは皆も知っての通りだろう。

その中でも努力値はプレーヤー側がある程度自由に弄くれる数値であり特にプレーヤーの個性が表れる部分である。

基本的に努力値の振り分けは252・252・6の構成((努力値を252振る事を「極振り」または「ぶっぱ」と呼ぶ。))が基本だが、中には何らかの理由のためにあえてこの基本を崩し努力値の微調整を行う事がある。
これを「努力値調整」と言う。

努力値調整を行う理由は様々だが、多くの場合「仮想敵に対するメタ」や 「対応範囲の増加」を目的としている。
他にも「極振りだと無駄が出る」という場合にも有効。

努力値を振った後のステータスの実数値を元に戦闘でどれだけの火力や耐久力を発揮できるかという「火力指数」「耐久指数」を求めることができる。
計算式は以下の通り。
火力指数=攻撃(特攻)の実数値×技の威力×タイプ一致補正×[[特性>特性(ポケモン)]]×持ち物×能力ランク×天候補正
耐久指数=HPの実数値×防御(特防)の実数値
ただし実際に攻撃した時に与えるダメージは0.85~1.00の16段階の乱数が火力指数に乗算されることで決定される。
攻撃側がレベル50の場合、
(火力指数×0.44)×0.85×タイプ相性補正≧仮想敵の耐久指数
であればその相手を確定1発で倒せるということになる。
また種族値によってHP・防御・特防にどのように努力値を振れば総合的な耐久力が最も高くなるのかも確認できる(後述)。

しかし耐久調整には非常に綿密なダメージ計算や努力値や種族値等に対する深く突っ込んだ知識が必須であるため初心者や数学が苦手な人にはとても敷居が高いのが難点。
また、基本的に調整はある程度理想の個体値も求められるため厳選難易度も高い。

とはいえ、最近はダメージ計算ツールなども充実してきたため、敷居は低くなってきている。
他にもググれば先人達に立証されたサンプルがちらほら出てくるのでそちらも参考にしてみよう。

上級者のポケモンは何かしら努力値調整が施してある場合も珍しくない。
上級者達は常に最適な調整例を模索しており、時には個体値[[厳選>厳選(ポケモン)]]以上の労力を使う事も。
ある意味腕の見せどころである。

一方で、極振りがタブーなのかと聞かれれば、その答えはNoである。
火力や素早さを最大限求める場合など、こちらはこちらで有用な場面も多い。
どちらが強いと決めつけず、臨機応変に対応する事が上級者への第一歩といえる。

個体値に関しても理想個体より多少低くても誤差の範囲だと思えば気が楽。
レーティングバトル形式のガチ対戦でもシーズン最終日付近だと妥協個体を使ってでも新しい個体を試し、それで上位入賞する人もいる。
ただし素早さ、テメーは駄目だ。


**主な調整

***・火力調整
特定の相手を特定の技で確定or高乱数○発で落とせるように努力値を確保する調整。
拘り系等の火力アップアイテムを用いて必要な努力値を低めに抑える等のテクニックがある。


***・耐久調整
特定の相手からの特定の技を確定or高乱数○発で耐えるように努力値を確保する調整。
しっかり調整しないとHPと防御・特防のバランスによって無駄が出る場合があり、火力アップ系と比べて耐久アップのアイテムは少な目なため火力調整と比べるとやや難しい。
というかポケモンによっては耐久調整の努力値を確保するために火力調整を行ってる節も。
逆に耐久をなるべく厚めに振るため、攻撃技を固定ダメージやイカサマなど、努力値振りの必要性が低い技中心にする場合もある。火力に努力値がいらないという面では[[ボディプレス>ボディプレス(ポケモン)]]もあり。

コストパフォーマンスの良い耐久調整のためには、以下のことを覚えておこう。
HPと防御に努力値を振る場合、同じ合計努力値では「HP=防御」に近いほど物理耐久指数が高い。HPと特防なら「HP=特防」に近いほど特殊耐久指数が高い。また、「HP=防御+特防」に近いほど物理耐久指数+特殊耐久指数が高い。まあとにかく、[[ハピナス]]など防御・特防に比べてHPが高めのポケモンであれば、HP全振りより防御・特防にも努力値を振り分けた方が硬くなるのである。
もっとも、物理最硬振り・特殊最硬振りという片方の耐久に特化した振り方ではもう片方の耐久が落ちるため、ご利用は計画的に。それこそ耐久調整の出番だ。


***・HP調整
耐久調整の他にも、何らかの目的でHPの実数値を一定の値にするための調整も多い。
以下のように多種多様だが、特にメジャーなのは奇数調整、16n-1調整、4n+1~3調整。
パターンさえ覚えてしまえば、どんなポケモンにも使用できる為、初心者でも比較的やりやすい。
[[ガブリアス]]が基本的にHPに努力値を振らない理由でもある。

2n-1or2n+1(奇数)…「とびひざげり」「とびげり」の反動2回(最大HPの1/2)耐え、「[[ステルスロック>撒き技(ポケモン)]]」のダメージ(最大HP×1/8×[[岩>いわタイプ(ポケモン)]]への相性)が少なく済む。''特に抜群の「ステルスロック」の確定数を増やせるは大きく、岩が弱点の場合は必須レベル''。後述の理由が無い場合は、とりあえず奇数にしておけば良いとまで言われる。
2n(偶数)…無傷から「はらだいこ」(最大HPの1/2減)をするか「いかりのまえば」を受けた時に「[[オボンのみ>きのみ一覧(ポケモン)]]」(HPが1/2になると1/4回復)が発動。[[マリルリ]]等が使用。「じこさいせい」等[[回復技>回復技(ポケモン)]]の回復量(最大HPの1/2)が最大。
3n…[[特性>特性(ポケモン)]]「さいせいりょく」による回復量(最大HPの1/3)が最大。[[ヤドラン]]や[[ドヒドイデ]]が使用。
4n…「[[みがわり>みがわり(ポケモン)]]」(最大HPの1/4減)2回で「オボンのみ」が、3回で「ヤタピのみ」「カムラのみ」(HP1/4以下で発動)が発動、「オボンのみ」による回復量が最大等。
4n+1~3…「みがわり」を張れる回数が1回多い。
4n-1…「[[のろい>のろい(ポケモン)]]」によるダメージ(最大HPの1/4)が最小。
6n-1…「ゴツゴツメット」「まきびし(2回)」によるダメージ(最大HPの1/6)が最小。[[メガガルーラ>ガルーラ]]等が使用。
8n…特性「ポイズンヒール」による回復量(最大HPの1/8)が最大。
10n-1…「いのちのたま」によるダメージ(HP/10)を軽減。努力値無振りでHP=10nなら個体値を下げることも。
16n…「たべのこし」や特性「アイスボディ」、[[グラスフィールド>○○フィールド(ポケモンのわざ)]]による回復量(最大HPの1/16)が最大。
16n+11…「みがわり」が4回使用でき、ポイズンヒールによる回復量が最大に近く天候ダメージが最小に近い。[[キノガッサ]]が使用。
16n-1…[[火傷>やけど(ポケモン)]]、[[毒>どく/もうどく(ポケモン)]]、[[すなあらし、あられ>天候変化技(ポケモン)]]、「[[やどりぎのタネ>ヤドリギ]]」のダメージ(最大HPの1/8)が最小
16n-3…4n-1を満たしつつ、16n-1に近い効果を得る。
191…奇数・6n-1・8n-1・16n-1を満たす、定数ダメージに強い振り方。レベル1[[ココドラ]]の「がむしゃら」+「[[すなあらし>天候変化技(ポケモン)]]」耐え。
205以上…「みがわり」のHPが51以上となり、[[固定ダメージ>固定ダメージ(ゲーム)]]技である「ちきゅうなげ」「ナイトヘッド」を耐える((攻撃側のレベル分の固定ダメージなので、レベル50戦ではダメージ50となる。))。


***・素早さ調整
特定のポケモンの素早さをギリギリ抜けるようにする調整。
''素早さは1の差が大きい為、S調整は重要な要素の1つとされる''。
しかしある程度素早さがあるポケモンは基本的に調整をするまでもなく素早さに極振りされる事が多い、基本的に素早さ調整は鈍足か中途半端な速さ、あるいは早すぎるポケモンが主となる。
具体的には素早さ種族値100族辺りから調整振りが多い。また直接素早さを抜く以外にも龍舞やスカーフ等の素早さアップ要素を含めた調整も含まれる。
どちらのパターンにしてもよく基準になるのが、実数値134だろうか。これは最速[[キノガッサ]](素早さ種族値70)と同値で、かつ素早さ1.5倍((こだわりスカーフ、自分の素早さ1段階アップ、相手の素早さ1段階ダウン))で最速[[130族>130族(ポケモン)]]をちょうど抜ける。
なお、めざパの関係で素早さ個体値を30にせざるを得ない場合、調整振りをする場合はフォローが効く。
30の場合は31の場合よりも努力値を4増やせばおkである。
他の能力値にギリギリの調整振りをするため努力値振りの配分を少しも変えられない場合や、
最速を狙いたい場合、もちろんこの手は使えないので、素直にすごいとっくんを使いましょう。


***・ダウンロード対策調整
防御<特防になるようにする調整。
[[ポリゴン>ポリゴン(ポケモン)]]系統と[[ゲノセクト]]の特性「ダウンロード」は、相手の防御と相手の特防を比較し、防御<特防ならば自分の攻撃を、防御≧特防ならば自分の特攻を、それぞれ1段階上げる。
種族値・習得技的に彼らは特殊アタッカー向きであるため、特攻アップが発動するとかなり厄介。ゆえに、防御<特防とすれば、特攻を上げられずにすむ。
ただ努力値調整の優先度としては低めで、「防御と特防の種族値が同じくらいのポケモンは、余った努力値を特防に優先して振る」くらいの認識でよい。ポリゴン2・ポリゴンZは他の特性を持っていることだってあるし。


***・ビーストブースト用調整
[[ウルトラビースト>ウルトラビースト(ポケモン)]]の特性「ビーストブースト」は、相手を倒すと自分の最も高い能力が1段階上がる(最も高い能力が複数ある場合の優先度は、こうげき>ぼうぎょ>とくこう>とくぼう>すばやさ)。
このため、特に[[ウツロイド]]や[[テッカグヤ]]、[[ツンデツンデ]]などは任意の能力をブーストさせるために努力値を調整することがある。
もっともテッカグヤ以外のUBは極端な努力値配分のものが多く、どう頑張ってもブーストできないor個体値や性格も含めてかなり強引な調整が必要なケースも多い。



**有名な調整例
ちなみに多くの人達に実用性を認められ広く認知された調整は何らかの名称付きで呼ばれる事がある。

・201ガブ
HP:140 / 攻撃:108 / 防御:4 / 特防:4 / 素早:252 という努力値振りのガブリアス。
[[鉢巻>こだわり系アイテム(ポケモン)]]持ち[[地震>じしん(ポケモン)]]で[[メタグロス]]ギリギリ確1に まで火力を落とし、その分を耐久に振ってタイマン・繰り出し性能を大幅に上げたガブリアス。
名前の由来はHP実数値が201になる事から。[[サンダース>サンダース(ポケモン)]]の[[めざパ>めざめるパワー]]や[[ヘラクロス]]の鉢巻きインファイト等あらゆる攻撃を耐えるようになりかなり強力。
[[第4世代>世代(ポケモン)]]に開発された調整だが現在でも微調整を繰り返しながら使われている。


・205ガブ
HP:172 / 攻撃:76 / 防御:4 / 特防:4 / 素早:252 という努力値振りのガブリアス。
上と似ているがこちらは[[砂パ>砂パ(ポケモン)]]全盛期の第5世代に良く見られた調整。
持ち物に光の粉を持ち、技には[[身代わり>みがわり(ポケモン)]]と剣の舞の搭載、天候が砂嵐であることが必須。
特性とアイテムの効果、自身の耐久を合わせて身代わりが残るまで先手でみがわりを張り続け、みがわりが残ったらそれを盾に剣の舞を積んで全抜きする型。
この振り方だとみがわりのHPは51になり、定数ダメージ技として有力なナイトヘッド及び地球投げを身代わりが耐えるようになるので剣の舞が使いやすくなる。
また身代わりを張っているので鬼火も無効。一度積まれたらほぼ負けレベル。
運ゲー要素が強いとは言え第5世代は非常に砂パが強かったので[[バンギラス]]や[[カバルドン]]とセットで様々な所で見られたが第6世代で砂パの弱体化、みがわり貫通技の登場によりあまり見なくなった。


・桂馬ンダ
HP:4 / 攻撃:4 / 防御:108 / 特攻:204 / 素 早:188という努力値振りの[[ボーマンダ]]。持ち物はスカーフ前提。
名前の由来は桂馬というハンドルネームのプレイヤーが開発した事から。
持ち物無しガブリアスの逆鱗と拘りヘラクロスのストーンエッジを威嚇込みで超高乱数耐えするように調整し、
ガブリアスとのタイマンとヘラクロスへの繰り出し性能引き上げたマンダ。
このマンダのおかげで一時期ガブリアスに[[流星群>りゅうせいぐん(ポケモン)]]の搭載がデフォになる程の影響力を見せた。
最近はスカーフマンダ自体の減少によりあまり見なくなった。第7世代ではメガストーンHD振りが多い。


他には[[トビゴン>カビゴン]]、机上論[[ハッサム]]、と呼ばれる調整ポケモンなどが有名。

しかし、第5世代に入ってから更に増した火力インフレや耐久インフレ、連続技の台頭、第6世代の[[フェアリータイプ>フェアリータイプ(ポケモン)]]登場に伴う相性の変化に[[メガシンカ]]、第7世代の[[Zワザ]]、第8世代の[[ダイマックス]]など、環境の変化によってこれらの有名な調整も時代遅れとされ、新たな努力値調整が試行錯誤を重ねて日々開発されている。
時代は常に動いているのだ。

余談だが、一時期「沖縄振り」という努力値調整?が話題となったことがある。
#openclose(show=詳細){
やり方は簡単。5か所に努力値を100振るだけ。つまり[[ドーピング]]アイテムを50個買えばできるので、十分なお金さえあれば楽々(第7世代までドーピングアイテムによる努力値は100までしか伸びなかった)。
でも、ここまで沢山の調整例を見た中で、こんな適当に見える育成で勝てるのか?と思う人もいるだろう。
しかし…ワールドチャンピオンシップス2010の沖縄予選にて、何とこの努力値振りのプレイヤーが準優勝を果たしている。
他にも、個体値は全体的に中の上程度、物理一本のアタッカーなのに攻撃ダウンの性格だったりと、決勝進出者とは思えない育成のポケモンばかりだったためにある意味で話題となった。

裏を返せば、ポケモンはステータス実数値だけではない。ポケモンの構成、使う技のラインナップ、選出や行動などの立ち回り、運など、様々な要素が絡み合って勝敗が決まる。そんなメッセージを感じた人もいたかもしれない。
}

追記・修正・調整お願いします。

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#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- ポケモンバトルで最もハードルが高いのは耐久調整だろうな・・・。何せHPと防御と特防の個体値がほとんど31が前提だから。  -- 名無しさん  (2014-03-29 15:22:08)
- 空いた時間に試行錯誤してちまちま調整したパーティー揃えた頃にはその調整が無意味ってことが稀によくある(´・ω・`)  -- 名無しさん  (2014-06-06 10:46:01)
- ↑そんでもう努力値ぶっぱでいいやってなる  -- 名無しさん  (2014-06-06 11:20:09)
- ↑2いや環境戻ってくることが普通にあるから別に問題ないだろ  -- 名無しさん  (2014-06-14 12:24:49)
- 一番調整が面倒なのはスカーフアタッカーかな  -- 名無しさん  (2015-03-15 18:31:50)
- 耐久調整してもしばらく使わないと何耐えか忘れて繰り出していいかどうか迷ったりする  -- 名無しさん  (2016-02-05 18:04:00)
- 沖縄振りで充分  -- 名無しさん  (2016-02-05 18:20:29)
- ↑2あるあるだわ、メモ必須  -- 名無しさん  (2016-03-17 19:31:00)
- 203ガルーラとか信用可能ゲッコウガとか面白い調整があったな  -- 名無しさん  (2016-12-31 15:53:42)
- このぐらいの内容なら努力値の記事に「努力値調整の一例」みたいな感じでまとめた方が見やすくない?  -- 名無しさん  (2018-01-14 10:19:23)
- こうしてみるとポケモンって、動物と言うよりロボットみたいだな。  -- 名無しさん  (2018-02-18 12:06:02)
- ポケモンの後追いでロボットのゲームと、真社会性生物の宇宙人のワーカーをロボットとして販売してるゲームがあったけど、それらは生まれ付いての個体差が無いシステムだった。ポケモンは生物らしくするために個体差を設けたから対戦の前に厳選と言う余分な工程が追加されて生物らしい個体差があるが故に戦力外の忌み子が生まれるという。論理的に調整された結果機械じみてんのは現実の動物品種も同じだったりするが。  -- 名無しさん  (2018-03-04 09:13:20)
- 荒らしとそれに関わるコメントを削除しました  -- 名無しさん  (2018-07-22 11:24:58)
- 努力値をちょうど振り切って目的の調整が全て確定に出来ると気持ちいい  -- 名無しさん  (2020-10-10 20:41:35)
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}

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