プロット(創作)

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プロット(創作)」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2011/08/23(火) 22:30:18
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#center(){
※注意※
この項目は例として幾つかの作品のネタバレを含んでいます
}



プロットとは創作において「物語の設計図」となるもののことである
語源は英語の「plot」。ちなみに陰謀や小区画という意味でもある



・プロットの作り方
ここではプロットの組み方を例を挙げつつ説明していく


まずプロットを作る前に「テーマ」を決める必要がある
ではそのテーマとは何か? それは物語の根底にある絶対条件である

例えば「[[生徒会の一存]]」を例にすると、テーマは「生徒会室で役員+αが駄弁る」である。偶に関係ない挿話もあるが、このシリーズは基本的にこのテーマに沿って進行している


テーマを決めたら、早速プロットを……といきたいところだが、次に「キャラクター」「世界観」を決める必要がある
これは何故かというと、プロットとは言うなればキャラを動かすための「予定表」のようなもので、予定を組むにはその対象となる人物と、それを組む前提となる状況が必要だからである

ただしここで作るキャラや世界観は仮決定でも構わない。とかく必要なのは大前提である「テーマ」に必要な役者と舞台であり、これ以降必要に応じて修正が入るのは当然だからである
つまり、プロットとは物語に対し脚本とほぼ同義なのである


ではテーマが決まり、世界観を整え、登場するキャラが一通り揃ったら、ようやく本題のプロット作りである

プロット作りにおいてよく用いられる方法に「帰納法」と「演繹法」が挙げられる


帰納法とは、先に結論を用意し、そこに向かって式を組み立てていく方法である。いわば「テーマ優先型」といえる

例として「[[ロウきゅーぶ!]]」を基にしてみよう
「高校生の指導の下、小学生の女子バスケ部が男子バスケ部に勝利する」という結論に至るため、「なぜ試合するのか」「どうして主人公はコーチをしているのか」という風に、物語を遡って構築していくのが帰納法である
この場合、キャラクターは後から必要に応じて組み立てたり組み替えてもよい


もう一つの演繹法とは、前提を基に結論を導き出す方法、いわば「キャラ・世界観優先型」である

同じく「ロウきゅーぶ!」を解体していく
「部長のロリコン騒動で休部中の主人公」(前提A)に「小学生女子バスケ部のコーチング」という依頼が来る。ここで主人公は「一週間という期限つきで承諾」する(結論A)。次に「一週間という期限」(結論A→前提B)に対し「コーチングが必要な理由を知る」というファクターが加わり、「試合まで勝てる指導をする」と約束を交わす(結論B)……という風に、玉突きのように前提から結論が産まれ、その結論が次の前提になるのが演繹法である
こちらはキャラクターの思想や状況が結論を出すための条件になるため、事前にある程度確定して組み立てる必要がある


こうしてプロットを組み立て、そこに肉付けして物語を作っていくのである



・起承転結/序破急
プロットを組む時、上記のように箇条書きで流れを書くのもよいが、それでは際限なく続いたりどうでもいい部分が増えることがある
そこで情報を整理しシェイプアップするために、起承転結や序破急といった区切り、緩急を付けることが重要になってくる


起承転結とは分かり易く言うと「四コマ漫画」構成である
起で物語が始まり、承で発展し、転で最高潮を迎え、結で収束する
「[[涼宮ハルヒの憂鬱]]」をこれで分解すると

起:涼宮ハルヒという破天荒な少女が主人公のキョンに絡み始める
承:キョンの前にハルヒの望む宇宙人・未来人・超能力者が現れ、彼女の特性が語られる
転:ハルヒは自らの能力で新たな世界を作り、そこにキョンも呼び出される
結:キョンは元の世界を望み、ハルヒと二人で帰還する

と、こうなる
これをさらに「起の転」や「承の結」など細かく分け、16区切りにするとかなりすっきりする
スペースも取るし面倒なので16分割についての例は省略


序破急は主に演劇などの分野で使われる言葉で、転を承と結に分割したと思えば分かり易い
「[[新世紀エヴァンゲリオン]]」を分解してみると

序:人智を越えた「使徒」に対抗するため、碇シンジがエヴァンゲリオンの操縦者となる
破:使徒を撃破する内に、その裏で蠢く陰謀や真実が少しずつ明かされる
急:遂に発動した人類補完計画。そこでシンジが選ぶ未来は――

もちろんこちらもさらに細かく9段階に分けることでより明確になる
が、やっぱり面倒なので省略



・プロットを組むメリット/デメリット
なぜここまで手間をかけてプロットを組み立てるのか?

一つは、こうすることで物語を矛盾なく進めることができるということ
気分でつらつらと書いた文章は時に前後で致命的な矛盾を抱えることがあるが、そういうミスを少しでも減らすため

もう一つは、あらかじめ予定を組むことで時間的にも内容的にも無駄なく創作するため


逆に問題点としては、キャラクターが突然予定外の行動を取り始める、所謂「一人歩き」の妨げになること
もしそういう場面に向き合ったら、無理やり元の道を歩ませるのではなくキャラクターの歩く先にゴールが来るようプロットを修正するほうが、キャラクターの魅力や作品の味が出たりとプラスになることが多い


プロでもプロットを組まない人(ライブ派)もいるので、組むのならあくまで予定であることを頭にいれて使うのが正しいプロットの組み方といえるだろう
創作の技巧は人によって十人十色なので、これが絶対的に正しいという回答はないのだから






起:項目が建てられた
承:たくさんの人が読んだ
転:誤字や不適切な表現が見つかった
結:追記・修正で事なきをえた

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#openclose(show=コメント欄){
- 文芸部で作品書いてるけど、正直これが無いとキツいな  -- 名無しさん  (2013-11-11 13:33:33)
- いくら構想しようがコレが無いならどうしようもない、たまに思い付きで書くこともあるが長編には欠かせない  -- 名無しさん  (2013-11-11 14:08:51)
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