All You Need Is Kill

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All You Need Is Kill」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2014/01/13 (月) 19:34:38
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 5 分で読めます

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#center(){&font(b,#c10000){「…ひとつ聞きたいことがある」&br()&br()「ジャパンでは食後のグリーン・ティーは無料だと聞いたのだが、本当か?」&br()&br()「自分の名前はリタ・ヴラタスキ」&br()&br()「おまえが死ぬまで、そばに居よう」}}


『All You Need Is Kill』とは、2004年に発売された日本のSFライトノベルである。全1巻完結(ただ著者は現在続編を執筆中)。
ラノベマニアからの評価が高い作品の一つであり、神林長平や筒井康隆といったSF作家からも絶賛されている。

レーベル:集英社スーパーダッシュ文庫/JUMP-J-BOOKS(新装版)
著者:桜坂洋
イラスト:安倍吉俊/小畑建(新装版)

*【概要】
スーパーダッシュ文庫から出された時点で、なんとアニメ化やコミカライズなどの過程を一気にぶっ飛ばし、
&bold(){いきなりハリウッドでの映画化が告知される}という衝撃的なデビューを飾った。

その後映画化の話はしばらくほっとかれたが、10年後の2014年にトム・クルーズ主演のハリウッド映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』が公開(英題:Edge of Tomorrow→Live Die Repeat)。
登場人物やストーリーの展開に様々なアレンジをされているが評判は良い。

映画化に合わせ、週刊ヤングジャンプにて作画:小畑健、構成:竹内良輔 によるコミカライズ版の短期集中連載も行われた(全2巻)。


「絶望的な戦力差での戦い」「男女バディ」、そして「[[ループ要素>ループ(ジャンル)]]」など、いかにも現在ウケそうな要素が詰め込まれた作品だが、
持ち込まれた当時は「売れ線ではない」と看做され、王道的なライトノベルの実績を作ってから持ち込むことになった。

その結果書かれたのが「[[よくわかる現代魔法]]」……作風変わりすぎだろ。

なお本作の着想は『[[高機動幻想ガンパレード・マーチ]]』から得たものである。

また、決着がつけづらいためループものではあまり取り上げられない「ループ能力者同士の対決」がストーリーの軸となっている。

*【あらすじ】
「ギタイ」。そう呼ばれる地球外生命体により、徐々に侵略されつつある地球。
初年兵キリヤ・ケイジは戦っていた。トーキョーのはるか南方、コトイウシ島。そこは地獄の激戦区であった。
そして敵弾が身体を貫いた瞬間、ケイジは出撃前日に戻っていた。
あれは夢だったのか?疑問を抱きながら翌日出撃したケイジの身体を、あっけなく敵弾が貫く。
目を覚ましたのは、出撃前日の朝であった。

出撃。戦死。出撃。戦死。
死すら日常になるループが158回を数えた時、ケイジはひとりの女性と再会する──

*【用語】
&bold(){・ギタイ}
数十年前に隕石に乗ってやってきた地球外生命体。樽のような形の胴体に、短い4本の手足と1本の尻尾、無数の棘が生えている。
兵士曰く「ぶくぶくにふくらんだカエルの溺死体が立ち上がった格好」。生物学的にはヒトデに近いらしい。
映画版では全身をスクリューのように使って移動するコードの束みたいな四足獣。

体は人間よりも小さいが中に重い砂のような物体が詰まっており体積密度が高く、非常に頑丈。
その腕が振るわれれば人間の体など容易く千切れ、棘を発射する通称スピア弾は40mm機関砲と同等の威力がある。
フル装備の兵士が20人で囲ってやっと一体を倒せる程度の、絶望的な戦力差がある。
体中から有害物質をまき散らしており、ギタイの通った跡は生物の住めない不毛の地と化す。
一切のコミュニケーションが不可能であり、侵略の目的は、不明。

#openclose(show=その正体){ギタイは地球外生命体が送り込んだものだが、異星人そのものではない。
その正体は人造生物で、しかも戦闘用ではなく&bold(){土木機械}に近いもの。
ギタイの行っている侵略行為の正体は、地球を異星人の母星に近い環境に改造する、いわば&bold(){逆テラフォーミング}。
人類を滅亡させるとかそういう目的ではなく、単に作業に邪魔な害虫を「駆除」しているに過ぎない。


また、異星人の技術として&bold(){「時間溯行」}という能力を持っている。
この能力は「ギタイ・サーバ」と命名された特殊個体が死ぬと発動し、同じ戦場を繰り返すことで奇襲も伏兵も効かないという圧倒的なアドバンテージを得て、人類を追い詰めてきた。

これはサーバ自体に宿った能力ではないのか、サーバに生えたアンテナを破壊すると無効化できる。
ただし「バックアップ・ギタイ」という予備の個体もおり、こちらが生きている限りサーバもループを続ける。

主人公はサーバの体液を取り込んだため、脳が変質し、擬似的なサーバ個体となっている。そのためギタイは彼を狙ってくる。
}

&bold(){・統合防疫軍}
ギタイの侵略に対抗する為、全世界規模で文字通り統合された軍隊。
ギタイを相手に完全に崖っぷち間際の戦況であったが、ある兵士の登場のおかげで徐々に巻き返し始めている。
主力となる一般兵士が装備するものが、後述の「機動ジャケット」。
なお軍内で使用される言語は「高速英語(バーストイングリッシュ)」&footnote(単語や文の構成を簡略化した英語。例えば過去形は全て「d」または「ed」をつける、似たような意味の単語・熟語を一つにまとめる など)で統一されている。

&bold(){・機動ジャケット}
いわゆるパワードスーツ。全身を囲うように装着する為、表情も見えなくなる。
これが無いとギタイ相手にまともに相対することも出来ないが、あればどうにかなる程の物でもない。
特徴として左肩に装弾数20発のパイルドライバを装備しており、この武器ならば20mm機銃や至近距離からのショットガンすらろくにダメージも通らないギタイの装甲を貫く事が出来る。
…問題は杭が当たるような至近距離で、ギタイ相手に生きていられるのかという点である。
因みに初戦でのケイジはこれを15、6発は外している。

また、バッテリーが切れやすいという欠点がある。
リタは&bold(){「戦死した仲間のバッテリーを拾って付け替える」}という方法で対処していた。

部品の多くはチャイナで生産されているが、軽くて硬い複合装甲に使われている精密技術はジャパンの賜物とのこと。


*【登場人物】
**キリヤ・ケイジ
演:トム・クルーズ

主人公。年齢は明らかにされていないが、少なくとも22歳以上。&footnote(作中に「半年前までハイスクールに通っていた」とあるが、このハイスクールが現実の高等学校を指しているのかは不明。)
統合防疫軍に所属する、訓練校上がりの初年兵。
初戦で死の直前にギタイ・サーバを攻撃したことを切欠に、死亡しては出撃前日の朝に戻るというタイムループに巻き込まれる。
このループから抜け出す為に覚悟を決め、幾度となく訓練・出撃・戦死を繰り返すうちに、一人前の兵士へと成長していく。

女性から(性的な意味で)誘われるというフラグが立っても、訓練に時間を費やす為に容赦なくへし折る漢。
でもリタは特別。
因みに戦場で死を迎える状況・原因は1ループ毎に全て異なる。
漫画版は…細面のイケメン。
ハリウッド版ではウィリアム・ケイジという名前になっており、階級は少佐。軍の報道官として勤務していたが、ある日突然前線へ送り込まれることになってしまう。

**リタ・ヴラタスキ
演:エミリー・ブラント

ヒロイン。軍に入るには22歳以上でなければならないのだが、書類をごまかしていて本当は19歳。
機動ジャケットをガンメタリックのレッドで塗装し、「&color(#c10000){戦場の&ruby(ビッチ){牝犬}}」のふたつ名で呼ばれる。統合軍US特殊部隊所属の精鋭で、人類が今まで撃破したギタイのうち約半数は彼女の手柄だとされている。

統合軍から戦場の女神とかクイーンとか、盛大なプロバカンダに使われているが、ケイジの小隊はこっそり「クレイジーリタ電波スキー」などと呼んでいる。

とは言え実際に、正規の装備ではない巨大なバトルアクスを振い、数多のギタイを屠り、多数の勲章を授与されていることから、常人とはかけ離れた強者であることは間違いない。
美人なのだが戦場という環境に長く身を置いてきたせいか、ややすさんだ目をしている。錆のような赤髪で背は低く、貧乳。

固い話し方をするが、意外とお人よしな面があり、結構な負けず嫌いでもある。
唯一の趣味はコーヒーを淹れること。

#openclose(show=「お前、今…」){

&br()&font(20,b,#c10000){「何周目なんだ…?」}

&bold(){実は彼女もギタイによりループしている。}
主人公と同様に、初陣のときにギタイ・サーバを殺し、その際巻き込まれたループの中でギタイの行動を予測する経験値や、振るだけで自滅しかねないバトルアックスの扱いを身に付けた。

その後の戦場でもループの力を生かし、英雄として勝利をもたらしてきた。
ただしこの戦場では、ケイジがサーバを殺してループするようになってしまったために彼女はループを知覚しておらず、未だ一週目のつもりでいた。

初の戦場を抜け出す際に敬愛していた上官の死を見過ごしてしまったことから、「誰が死んでも自分が勝ったらそれ以上のループはしない」というモットーを持っている。
瀕死の仲間に与太話をして気を紛らわせるのも彼の影響。

}

漫画版は…ほぼ別人。
ハリウッド版では金髪で、ジャケットは全身ではなく一部にレッドのラインが入れてある専用機になっている。

**ヨナバル・ジン
ケイジの先輩。伍長。軽い性格のおしゃべりで、ミステリー小説の犯人をばらす悪癖がある。彼女がいる。
ハリウッド版には登場しない。

**バルトロメ・フェレウ
小隊の最先任軍曹。超体育会系気質の筋肉モリモリマッチョマンで、基礎訓練(PT)大好き。
20年以上前(当時は機動ジャケットすらない)からギタイ相手に戦場で生き残ってきた凄腕でもある。
ハリウッド版には登場しない。

**シャスタ・レイル
リタ専属の技術者。眼鏡で三つ編みのちびっこ。リタのバトルアクスは頼まれて彼女が作成した物。
ジャパンのカプセルトイの収集が趣味。
彼女が持つレアトイに、本物とは似ても似つかない『ハリウッド映画でのリタ』&footnote(ブロンドの巻き毛を靡かせた長身爆乳美女)を再現したフィギュアがある。
世界がこんなになってもそんな物を作っていられるチャイナ恐るべし。USもばんばんムービーを撮ってるけど。

ハリウッド版では彼女の代わりに、リタやケイジに協力してくれる研究者のおっちゃんが登場する。

**レイチェル・キサラギ
第二食堂で働く美人栄養士。前線基地の兵士から非常に人気が高い。因みにケイジよりは年上。
ハリウッド版には登場しない。

*ケイジの主な死因
・ヨナバルがスピア弾で死に動揺したところにスピア弾を食らって死亡(一回目)
・その次の回はまずヨナバルの方に弾がいくと思って油断していたら自分の方に来て死亡
・基地を脱走して戦場から逃げたらそこにもギタイが追ってきて不運な民間人とともに死亡
・パイルドライバは弾数が限られているからとリタの真似をしてバトルアックスに手を出して死亡((ただし繰り返すうちに扱えるようになったが。))
・ヨナバルに推理小説のネタバレをされながら死亡
・出撃前の訓練中に背骨が折れたためこの周に見切りをつけた&bold(){リタに撃たれて}死亡(映画版)



追記・修正はジャパンのレストランで食後の無料のグリーンティーを飲んでからお願いします。

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#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- ギタイの目的は地球外生命体であるっていわれたあたりで説明されたよ  -- 名無しさん  (2014-01-29 10:02:54)
- ↑敢えて項目ではボカしたんじゃね?  -- 名無しさん  (2014-02-03 11:23:08)
- え?映画化されるの?トム・クルーズ主演で? え?コレ元々小説だったの?  -- 名無しさん  (2014-02-04 21:10:51)
- 続編のイラスト、安倍吉俊ならいいけど。小畑健の絵だとはっきり言ってやだな。小畑の絵が嫌いなわけじゃないが…  -- 名無しさん  (2014-04-05 21:04:47)
- 今から何年も前の作品だしそこまで宣伝されてたわけでもなかったからねえ、映画化が企画されてますってアナウンスからかなり時間が経ってる気がしたが、ポシャらずに実現してくれて嬉しいよ  -- 名無しさん  (2014-04-15 05:58:04)
- さっき見てきたけどいろんな意味でハリウッド化されてたなぁ。  -- 名無しさん  (2014-07-16 00:23:53)
- 現代魔法の人、作風変わりすぎだろ  -- 名無しさん  (2014-07-16 01:49:44)
- この年代の人ってタイムループとか好きだよね  -- 名無しさん  (2014-07-16 01:58:02)
- やっぱ時をかける少女の影響なんじゃね、年代的に  -- 名無しさん  (2014-10-24 17:28:53)
- オチが無難なものに改変されてた以外は悪くない実写化だったと思う。プライベートライアンを思わせる泥臭い戦場やシリアスな笑いと紙一重の連続リトライ描写など、原作が好きなら一度は見てもいいんじゃないだろうか  -- 名無しさん  (2014-10-24 17:31:58)
- 小畑版のジャケットのデザインカッコいいわぁ。  -- 名無しさん  (2014-10-24 17:52:10)
- 映画はケイジの無双シーンで笑う。  -- 名無しさん  (2016-09-06 18:33:06)
- 正直ラストの展開は映画版の方が好き  -- 名無しさん  (2019-07-14 06:45:33)
- どっちも好き  -- 名無しさん  (2021-10-16 18:01:05)
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