&font(#6495ED){登録日}:2017/03/07 (火) 03:01:28 &font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red) &font(#6495ED){所要時間}:約 ? 分で読めます ---- &link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧 &tags() ---- #center(){&bold(){&big(){空前絶後のガレキアクション!}}} GIGA WRECKER(ギガレッカー)とは、ゲームフリーク開発・発売の横スクロール2D物理パズルアクションゲームである。 2016年8月19日にアーリーアクセス版がリリース、翌年の2017年2月7日に正式版がリリース。 価格は1,980円。言語は日本語、英語、ドイツ語、ロシア語、中国語、ブラジルポルトガル語に対応(いずれも2017年3月現在)。 **概要 本作ではガレキを操る能力を駆使して、謎のロボット軍団に支配された世界を探索する事になる。 主人公自身や敵、仕掛けなどステージ上に存在するオブジェクトは全て&bold(){物理演算}によって処理されており、オブジェクトの大きさや形状、重さが攻略の鍵となってくる。その為何度やってもなかなか思い通りに仕掛けが解けなかったり、逆に適当にやっても道が切り開けたりするのが特徴と言える。 体力が少なめかつ当たり判定がやや厳しい事もあって難易度は全体的に高めに設定されているが、ミスしても直前に通過した扉やチェックポイントからやり直せる為、ボス戦以外ではさほど問題とはならないだろう。 **ストーリー 近未来。何処からともなく現れた正体不明の殺人ロボット軍団「アジート」の侵攻により、世界は瞬く間に荒廃した。 各国の軍隊も懸命に抵抗したが、強靭なボディと圧倒的な兵力、そして人類のそれを超える未知のテクノロジーの前にはまるで歯が立たず、街が、国が次々と地図から消えていった。 生き残った人々に与えられた運命は2つ。アジートに捕らえられて工場や鉱山で奴隷として使い捨てられるか。あるいは廃墟で恐怖と餓えに苛まれながらドブネズミのように息を潜めるか。 どちらにせよ生き地獄以外の何物でもなかった。 それから3年。アジートの強制収容所に一人の少女が囚われていた。彼女の名前は&color(green){「烈景寺レイカ」}。 家族と仲間を喪いながらも廃墟都市でアジートをやり過ごして来た彼女だったが、アジートに捕らえられてしまったからにはもはや先に捕まった若者達同様、兵器工場で死ぬまで酷使される運命が彼女を待っていた。 #center(){&color(green){「19年……短い人生だったわ……」}} 絶望に沈むレイカの前に、独房の壁を爆破して一人の少女が姿を現す。 彼女は名乗った覚えも無いレイカの名前を呼び、その無事を喜んだ。 しかしアジートに侵入を察知された事でレイカを連れ出す事が出来ないと判断すると、一思いにと銃を抜く。 #center(){&color(silver){「貴女は優しい人です。しかし、その優しさが人類を滅ぼすのです!」}} 謎の言葉と共に少女はレイカに銃を突きつけるが、直後に駆けつけてきたアジートの警備隊に彼女は連れ去られてしまう。 混乱の最中、レイカは瀕死の重傷を負ってしまう。ガレキと炎の中で生死の境を彷徨う彼女の前に一人の男が現れる。 男の名は「上月コウタロウ」。アジートに「頭脳奴隷」として収容所に囚われていた科学者だった。 彼は瀕死のレイカを見下ろしながら自分なら彼女を助けられると言う。 #center(){「どうする? なあ……やるかい?」} 朦朧とする意識の中でレイカは彼の提案に乗った。 命を永らえる代償は、コウヅキの研究の実験台となる事。失った左腕と損傷した内蔵をアジートのパーツから作られた義手と人工臓器で補い、レイカは半人半機の&ruby(サイボーグ){「改造人間」}として生まれ変わった。 レイカは、家族と仲間、さらには生身の身体までもを奪ったアジートへの復讐。そして謎の少女の行方。 コウヅキは改造人間の実戦データ収集。そして自らの妻子を奪ったアジートへの復讐。 ここに二人の利害は一致し、世界を支配するアジートとの過酷な戦いが始まった。 **登場人物 ●烈景寺レイカ #center(){&color(green){「何もかも……ガレキの山にしてやるわ!」}} 今作の主人公。19歳。 深緑色の髪を複雑に編みこんでおり、胸元やわき腹が露出するほどボロボロのセーラー服を纏っている(年齢と時系列から考えて高校を無事卒業出来たとは考えづらく、また着替える機会も無い為一張羅と思われる)。 作中冒頭で左腕を失い心臓に折れた肋骨が突き刺さるという致命傷を負い、偶然出会ったドクター・コウヅキの改造手術により&bold(){&ruby(サイボーグ){「改造人間」}}となって一命を取り留める。 改造後の姿は何本もの金属製の触手が左手の役目をし、両脚と左側頭部から金属の鋭い突起が突き出るというもの。さらには顔面を含む全身の皮膚にナノマシンを制御する為の回路が走っており、感情が高ぶると青白く光る。 「理不尽」という言葉を何よりも嫌い、&bold(){黴の生えたクッキーや錆びた缶詰さえ日々の彩りになる}という荒んだ生活を3年間送ってきた為か、いささか怒りっぽくさばさばした言動の持ち主だが、根は情が深く義理堅い性格である。またかつては獣医を夢見ていたらしい。 機械化により身体能力が増しただけでなく、脳波と生体電気を増幅して放つ電磁波でナノマシンを操る能力を獲得。これによって液状ナノマシンの付着した瓦礫や鉄屑を引き寄せて自在に塊を作り出す。 この塊は直接敵にぶつける以外にも、&bold(){「アルケー(ARms Creating and Handling Effect)」}という拡張能力で塊を分子レベルで分解・再構築して武器を創り出す事すら可能。 ゲーム中登場するのは以下の4種類。 ・&color(red){ロック} ガレキを立方体に固める。 高所へ登る為の足場とする以外にも、スイッチやシーソーに乗せる錘として利用出来る。 ・&color(blue){ブレード} ガレキで形成した剣を振るう。 敵への攻撃手段とするだけでなく、柱を斬って橋にしたり足場を吊るすワイヤーを切断する事も可能。 ・&color(green){ジャベリン} ガレキで形成した槍を投げる。 壁に突き刺して足場とするが出来、また柱やシーソーに重さを加えて傾けるのにも使用する。 ・&color(orange){ドリル} ガレキで形成したドリルミサイルを発射する。 ドリルは壁や岩を掘り進み、トンネルを作ったり遠距離からギミックを作動させたりなど汎用性が高い。 ●上月コウタロウ #center(){「嬢ちゃん、自分の能力を信じろ! ……いや違うな、君の身体を改造した、俺の技術と理論を信じろ!」} ナノマシン研究の第一人者であり、レイカを改造した張本人。46歳。 ボサボサの髪とヒゲ、継ぎはぎだらけの作業着の上から血とオイルに塗れた白衣を羽織っている。 優れた科学者である事からアジートに拉致され、「頭脳奴隷」として協力を強要されていた。瀕死のレイカを発見して改造した後は「実戦データを集める」という名目で彼女を通信とハッキングでサポートする立場に回る。 飄々として道徳心に欠けてはいるものの基本的には善人であり、紆余曲折有りながらもレイカとは徐々に奇妙な信頼関係を構築していく。 かつてアジートの襲来で妻と娘を失った過去を持ち、特に娘は生きていればレイカと同年代だったらしく、それゆえレイカを娘と幾らか重ねて見ている節があるようだ。 レイカとは対照的に食事には楽しみを見出さないタイプのようで、普段は&bold(){廃墟で捕まえたネズミやゴキブリ}で済ませているという。 ●東アマネ #center(){&color(silver){「父さん……レイカさん……私はあなた達を尊敬しています」}} 謎の少女。17歳。 長い銀髪が特徴で、手入れされたブラスター銃に軍服という荒廃しきったこの世界に似つかわしくない整った装備を持つ。 何故かレイカの事を一方的に知っているようで、冒頭で収容所に囚われいてた彼女を救出するも、生きて連れ出す事が不可能と判断するや否や&bold(){「人類のために死んでください!」}と即座に射殺しようとするなどその行動は謎めいている。 しかしその本懐は達成される事無く、駆けつけてきたアジートによって&bold(){「被験体」}としてレイカの目の前で連れ去られしまい、以降その消息は不明となる。 最終的に殺そうとしたとはいえ、危険を顧みず自分を助けに来てくれた彼女にレイカは深い感謝と恩義の念を抱いており、彼女の救出が今回の戦いのもう一つの大きな目的である。 ●アジート #center(){「監獄えりあニ未登録ノ生体反応アリ。警備隊ハ急行セヨ! 急行セヨ!」} 何処からともなく出現し、世界各地で殺戮を繰り返すロボット軍団。 出現当時は暴走した某国の無人兵器、宇宙人が送り込んだ戦闘ロボット、異次元に棲息する金属生命体など様々なメディアがその正体について議論を交わしたが、程なくして世界は壊滅した為出現から3年が経過した現在でも未だ正体は明らかになっていない。 作業用と思われる最も数の多い四足歩行型の「ラーガ・クラス」、分厚い装甲を有する巨人型の「ガダダーラ・クラス」、トゲの並ぶ球体の形状をした「マンガラ・クラス」など用途に応じて様々なタイプが存在し、さらにそれらを統率する幹部格の「アストラ・クラス」が現在の世界を「領地」として分割統治している。 兵器然とした姿に反して高度な知能と思考能力を持ち、自分達を「万物の霊長」と称する一方で、人類を&bold(){「滅び行く下等な旧世代生物」}と蔑んでおり、その生命に対して価値を見出していない。 なお侵入者であるレイカに対して総じて反応が鈍いのは、彼女の体内にまだ機能しているアジートのパーツが埋め込まれている事で敵味方を識別するセンサーが上手く働かない為。よって実際に視認するまでレイカを「人間=敵」と判断出来ないのだ。 ●アストラ・ヴィナター #center(){&color(orange){「ここは戦に殉じた者達の骸を炎で溶かし、新たな命を吹き込む聖域……そんな場所で殺生を犯すだなんて、いけないわ、とてもいけない」}} アジートの実戦部隊を指揮する将軍にして、兵器製造基地&bold(){「鉄血工廠 サンサーラ」}の管理者。 銀色のショートヘアーの上から黒いベールを被ったシスターのような姿が特徴で、オレンジ色の巨大な腕が目を引く。 誰に対しても「~ですわ」「~ますの」といった丁寧な口調で話すが、中身は骨太の武人気質。 秩序や仁義礼智を何よりも重んじており、例え相手が普段蔑んでいる人間であろうとその実力や勇気には敬意を示す気概の持ち主。 刃渡りが身の丈の3倍近くはあろうかという巨大な剣を得物とし、パワーとスピードにものを言わせた白兵戦を得意とする。この剣は高熱エネルギーを常に纏い、炎の波を起こして敵をなぎ払う事も可能。 ●アストラ・カドルー #center(){&color(purple){「是非お前を捕らえて、研究し尽くした上で解剖して標本にして飾りたい!」}} 巨大研究施設&bold(){「求道伽藍 ダルシャナ」}を根城とする、アジートの科学者兼参謀。 腰まで届くほどの紫色の長髪の上に黒い帽子を被り、下半身を籠で囲んだ魔女のような姿。 他のアジートすら実験材料と見なすほどの異常な探究心を持つ、コウヅキ以上のマッドサイエンティスト(似た者同士ゆえか当のコウヅキには『欲望に素直な奴は嫌いじゃない』と奇妙な好感を持たれている)。 耳障りな笑い声に加えて何かと他人を煽るような物言いをするが、本気で相手が怒ると萎縮してしまう辺り根は小心者らしい。 エネルギー弾を発射するパペットを遠隔操作して戦い、自身も強力な電撃を放つ。また通信を遮断・偽造するなど情報戦にも長けている。 ●アストラ・ラーフ #center(){&color(pink){「カイゾーニンゲンはわるいやつ! だからボクがみんなのためにカイゾーニンゲンをやっつけるんだ!」}} 資源採掘と精製、輸送を任務とする、鉱山地帯&bold(){「金剛龍穴 パーターラ」}の総督。 ピンク色のツインテールが目を引く小柄な少女のような姿をしているが、両脚はドリルになっている。 難しい言葉がいまいち分からず、また舌足らずな喋り方をするなどかなり幼い印象を受ける。 ヴィナターとカドルー(とレイカ)を「お姉ちゃん」と呼んで慕っており、何かといがみ合う二人も彼女に関わる事には甘い。その様子はアジートが人間と遜色の無い&bold(){「心」}を持っているという証左に他ならず、それまで「機械風情」と彼らを憎悪し侮蔑していたレイカにはショッキングな事であった。 戦闘の際は殆ど相棒のケートゥに騎乗しているが、彼女自身もツインテールの先端から岩を一瞬で砕くレーザーを放つなど決して侮れない攻撃力を持つ。 ●アストラ・ケートゥ #center(){&color(pink){「遠カラン者ハ音ニ聞ケ! 近クバ寄ッテ目ニモ見ヨ!」}} ラーフの相棒である大型アジート。 頭部の先端にドリル付きの大顎を持つ、巨大なミミズか蛇を思わせる姿。ラーフの趣味かボディは黄色とピンクに塗装され、首元には鈴が飾られている。 便宜上は幹部級のアストラ・クラスとして扱われているが、ヴィナターとカドルーには畏まった態度を取るなど実際は彼女らより格下のようだ。 ラーフを深く思いやり、その意思を尊重する一方で、「自分には破壊と採掘しか能が無い」と自嘲しており、&bold(){自分の意思で生き方を選べる人間を羨んでいる}節がある。 戦闘ではその巨体自体が武器。体内に取り込んだ土砂を圧縮して口から砲弾のように吐き出す他、カドルー開発のプラズマ・メーサー・キャノンという強力な兵器を搭載している。 ●マハーストラ・ターラー #center(){&color(red){「ヤッテ来タナ……我ガ『器』タル者ヨ……!」}} アジートの総本山&bold(){「飛天要塞 ヴィムクティ」}を居城とするアジート軍団の首魁。 人型であるヴィナター達とは違い、赤紫の機械で出来た生首とでも言うべき姿をしている。 非常に短気で気性が荒いながらもカリスマ性は確かなようで、配下のアジート達からは絶大な支持を受けている。ヴィナターからは「先生」、カドルーからは「ボス」、ラーフからは「お母様」とそれぞれ呼ばれていて、カドルー以外の二人も彼女には忠実。 その能力は全くの未知数だが、どういうわけか生身の人間の肉体を自らの&bold(){「器」}として求めているようで……? **余談 アーリーアクセス版と正規版ではシナリオの進行がだいぶ異なり、そもそもアーリーアクセス版にはアマネの存在自体が無い。 これは開発者曰く&bold(){「ゲームの触りを知ってもらう体験版のようなものなのに、あまり話を複雑にし過ぎるのはどうかと思った」}ためらしい。 レイカの名前の由来は「烈景寺=wreckage(瓦礫)」「レイカ=wrecker(破壊者)」を組み合わせたもの。どちらもレイカの行動及び本作の基本コンセプトに相応しいものとなっている。 なおアジート関連の語句はヒンドゥー教の用語やサンスクリット語が由来。 追記修正はナノマシンを操れる方にお願いします。 #include(テンプレ2) #right(){この項目が面白かったなら……\ポチッと/ #vote3(time=600,1) } #include(テンプレ3) #openclose(show=▷ コメント欄){ #areaedit() - ひとまずゲームの基本と登場人物について記載しました。発売からまだ1ヶ月なので物語の核心には触れないようにしています -- 名無しさん (2017-03-07 03:02:09) #comment #areaedit(end) }