SCP-1682-JP > AiliceHershey

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SCP-1682-JP/AiliceHershey」を以下のとおり復元します。
&font(#6495ED){登録日}:2017/08/17 (木) 21:03:35
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 13 分で読めます

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&link_anchor(メニュー){▽}タグ一覧
&tags()
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#center(){&bold(){扉を開けば、終わりはすぐそこに。}}


SCP-1682-JPとは、シェアード・ワールド「[[SCP Foundation]]」にかつて登録されていた[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]] (SCiP) 。
項目名は「救難信号」。
[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]はEuclid。
JPのコードが示す通り、日本支部で生まれたSCPである。が、作者の都合により現在は削除されている。



*概要
まず特別収容プロトコルだが、簡潔に言えば「コイツを封鎖してる物体を排除する方法を探せ」ということである。
なお、封鎖される以前はこうなっていた。
>SCPS"ラモール"内に存在しているSCP-1682-JP-Aから-Dは、4人からなる機動部隊によって常に監視されています。SCP-1682-JPへの職員の侵入は、ワダツミ計画における調査を除き禁止されています。
>
>SCP-1682-JP-1の出現が確認された場合、機動部隊による保護を行い、サイト-8194内にて標準人型収容ユニットにて収容を行ってください。SCP-1682-JP-1の、当該オブジェクトへの帰還は認められるべきではありません。一度でも保護されたSCP-1682-JP-1がSCP-1682-JPの入り口へ再接近を求めた場合、機動部隊による鎮圧、及び再収容が行われます。
>
>例外として、ワダツミ計画における、SCP-1682-JP-1の当該オブジェクトへの帰還は全面的に承認されています。

この「ワダツミ計画」がミソである。


で、SCP-1682-JPとは何ぞや、といえば、財団所有の船舶の一つ、ラモール号の内部に存在する四つの次元ポータルである。
これら四つが通じる先は全て同じ並列世界で、向こうの世界にも財団は存在している。
環境や大気の組成、歴史などはほぼ同様だが、異なる点として、歴史上のイベントにおいて、基底現実においては生存している人物が、向こうでは恒久的な機能停止を起こしている、という部分がある。
……表現が遠回しだと思った諸兄は、どうか何も言わず読み進めてほしい。

まあそんなわけで、異世界と基底世界はおおざっぱな構成は同じだが、その歴史には大きな差異が生じている。
そのためなのかどうなのか、基底世界の生物や物質が向こう側に侵入すると、

・急速な身体、及び内臓器官の腐敗
・被験者が有している治療痕、及び損傷箇所の再現

という現象が起きる。当然ながら、こうなった生物/物体は機能停止、あぼーんである。
さらに向こう側の人口は基底現実の1/4と少ないが、オブジェクトの異常性は受けていない。それでも、それ以外の理由による機能停止は普通に起きている。よって、身体構造はさほど差はないと思われる。

侵入すると機能停止するポータルなんぞ、危なくて入れたもんではない。
だが、財団の仕事は確保・収容・保護。そこにオブジェクトがあるならば、可能な限り調査せねばならない。
というわけで、向こう側の財団=亜財団と連携してオブジェクトの収容を進める「ワダツミ計画」が持ち上がった。


*ワダツミ計画とは何ぞや?
ぶっちゃけると、有人探査計画である。
向こう側に基底世界の職員を送り込み、亜財団との意思疎通を図りつつ、共同でオブジェクトの収容を進めよう、という話である。
8回にわたる潜入実験の末、当時30歳のカツウラ博士が抜擢された。

実験は11/10/27からスタートし、そこから1か月で博士は一旦帰還。
翌年01/14から第二次潜入がスタートし、そこからは月一度のペースで亜財団とコンタクトを取り、収容を進めていくことになる。

しかし、

>&bold(){カツウラ博士の喪失、並びにSCP-1682-JPの閉鎖を以てワダツミ計画は凍結されました。この計画において消費された人員、及び物品の回収は行いません。}

結論から言えば、ワダツミ計画は失敗に終わった。


*カツウラ博士の音声記録
ここに、博士が実験において残した音声記録がある。
一部はセキュリティの都合上検閲されているが、ほぼ全文を読むことが出来る。

・第一次報告
向こう側に侵入した博士は、なんと亜財団にオブジェクトとして収容されてしまった。
冷静に考えればSCP-1682-JPは向こう側にもあるのだから、出てくれば当然SCP-1682-JP-1である、向こう側にとっては。

亜財団も潜入実験を計画し、向こう側のカツウラ博士がそれに抜擢されていたのだが、実行する前に基底現実の博士がやって来てしまったわけである。

カツウラ博士は向こう側の自分をはじめとする亜財団の職員たちと交渉を続け、機密情報を明かしてまで信頼を得ようと試みた。幸い、機密情報は亜財団でも同じであったらしく、どうにかこうにか基底現実の財団へ連絡を取ることが出来た。

その中で、基底現実におけるいくつかのオブジェクトの収容方法を伝えたが、亜財団では確立していない手法だったらしく、驚かれたという。
肝心のワダツミ計画についてだが、後日互いの財団のO5による協議を行うこと、基底現実から直接やってくる人員はカツウラ博士のみに限定すること、を条件に受諾された。


・第二次報告
ここからが特に重要となる報告である。
なので、博士の報告を引用する。

>まず、SCP-1682-JP-1は私達の世界に住む人類とほぼ同じ生活様式を有しています。ただ、&bold(){[コード - ワダツミの提示が必要です ]}。このような特徴は私達の住む世界の人類には見られず、また、そういった言葉による表現も私は見た事がありません。引き続き、それらに関しての情報を集めたいと思います。
>
>また、そのような物が存在するせいか、亜世界の歴史イベントは非常に大きな差異を有しています。それらのデータの収集も行い、比較を行う事も予定しています。亜世界の人口が非常に少ない事も、この事に起因するのでしょう。
>
>更に、SCP-1682-JP-2、並びに第一次報告時に私が出会ったシゲサト博士は90%以上の確率で同一人物である事がわかりました。やはり、この世界の人類の一部は、私達の世界の人類の一部と同期を発生させているようです。つまり、&bold(){[コード - ワダツミの提示が必要です ]}に利用する事ができるのではないでしょうか。そのために私は、次回の調査において[5秒ほどの沈黙]「腐敗実験用機材」の搬入を進言したいと思っております

検閲されている部分はわからないが、この部分こそが基底現実と異世界の決定的な違いであり、向こう側の人口がやけに少ないのもそのせいらしい。

続けて終了報告だが、ここで一気に雰囲気が不穏になる。
>報告します。&bold(){[コード - ワダツミの提示が必要です ]}、という表現についてまた新たに判明した事の報告を行います。
>
>&bold(){[コード - ワダツミの提示が必要です ]}は私達の世界においては一般的には機能停止、という言葉と同義だそうです。SCP-1682-JP-1も、SCP-1682-JPに進入した私達の殆どがそうなってしまったように、恒久的な機能停止を起こします。その場合に、このような表現を用いるそうです。
>
>このような状態になってしまった人類を、私達は&bold(){トルオール半固定物質化装置}、並びに&bold(){アズバンド粒子分解槽}にて保管しますが、SCP-1682-JP-1は儀式的な手順を以て、それらを燃焼し、地面に埋める事で保管を行うそうです。
>実際に、亜財団内でSCiPに曝露してしまった人間を、そのような方法で保管している様子を、私は何度も目にしました。そのため、トルオール半固定物質化装置、もしくはアズバンド粒子分解槽の存在を確認しましたが、それらは存在していないようです。
>
>その時の、彼らの顔が忘れられません。私は何か、間違った事をしてしまったのでしょうか?

基底現実において恒久的機能停止に陥った人間は、専用の装置を用いて保管されるが、亜財団にはそれはないらしい。
その代り、儀式的に燃やして、地面に埋めるという原始的な方法で保管しているようだ。
だが、亜財団にとって財団のやり方は驚くべきものだったようだ。


この後、カツウラ博士は帰還したが、その後何度かの滞在の後、帰還しなかった。
……そして、ワダツミ計画は永久凍結となった。


>#center(){&bold(){コード - ワダツミ送受信プログラム}}
>#center(){このワダツミ送受信プログラムは、ワダツミ計画が実施されていた当時に使用されており、現在は完全に凍結されています。再起動にはコード - ワダツミの提示が必要となります。閲覧端末のID情報において、コード - ワダツミの提示、並びに送受信プログラムの起動を行いますか?}
#center(){#openclose(show=起動する){
コード-ワダツミの提示が確認されました。
現在も信号は断絶されています。それでもプログラムを起動し、信号の送受信を続けますか?
&link_anchor(しばらくお待ちください…){信号の再出力を開始……応答を待機しています……}
}}


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&link_up(△)メニュー
&link_edit(text=項目変更)&link_copy(text=項目コピー) &link_diff(text=項目変更点)&link_backup()&link_upload(text=アップロードページ)
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#include(テンプレ3)




#center(){&aname(しばらくお待ちください…,option=nolink){しばらくお待ちください…}}






#center(){&bold(){信号が受信されました。}}







この報告書の最後の部分には、財団と亜財団の最後の交信記録がある。
それは、財団からの問いかけによって始まっていた。

SCP-1682-JP、その入り口を封鎖したのは亜財団だった。
なぜそんなことをしたのか? 亜財団は最後の通告として信号を発信し、財団に対してこう言った。

>同一存在の死を我々は許容できない。

あのポータルが発見されてから財団が調査を行うたび、異世界では原因不明の突然死が発生していたというのだ。


#center(){&bold(){貴方は気づいた。どこかの蓋が、取り除かれた事に。貴方はハッチを開けて、船内を走り出した。}}


亜財団の世界に、カツウラ博士は無断で残っていた。
そして彼は、数か月前に突如自殺したというのだ。すると、向こう側のカツウラ博士も突然死してしまった。
博士の報告にあった通り、基底世界と異世界の人間は、同一存在同士で同期していたのだ。
その理由がわからない財団に、亜財団は冷ややかに告げた。

>そちらにとって、死とはそれほどに素晴らしいものであったのではないか?


#center(){&bold(){ここではない。階段を駆け上がりながら、貴方は息を切らす。}}


カツウラ博士がそうした以上、他の職員がそうならないとは限らない。だからこそ亜財団は、これ以上の大量死を防ぐためにポータルを閉じたのだ。
それに対する情報操作や記憶処理など、隠ぺいのコストはバカにならない。ならば、どちらの組織のためにも閉じるのが最善だ、と亜財団は告げた。
だが、財団にはそれでは困る理由があった。


#center(){&bold(){残っているのはあと一つだ。貴方は客室に向けて、廊下を全力で走り抜けた。}}


ポータルの封鎖を宣言した亜財団に対し、財団は何でも協力するからそれだけはやめてくれ、と懇願したが、亜財団は「だったらもうこっちに来るな」の一点張り。

>&bold(){ここにはない。そちらの世界にしか、救済は、神の慈悲は存在しないのだ。頼む、我々を、殺してくれ。}

>&bold(){ここに救いなどありはしない。あるのは、ただ死だけだ。我々を、殺さないでくれ。}


#center(){&bold(){辿り着いた。そして貴方は客室の扉に、手を伸ばした。}}









&bold(){そして、通信は切れた。}
SCP-1682-JPは封鎖され、現在も開かれていない。


そしてここに、コード-ワダツミと、セキュリティクリアランスレベル4以上の職員のみが閲覧を許される、真の報告書がある。

#openclose(show=コードを提示してください。){




#center(){&bold(){その終わりこそ、我々が望んだ救いだったのに。}}




真のオブジェクトとはポータルではなく、異世界そのもの。つまりは場所系オブジェクトである。
が、問題はアイテムナンバー。

&bold(){[[SCP-001-JP>SCP-001]]}。まさかの001提言枠である。
オブジェクトクラスは「&bold(){Chesed}」。ケセド、つまり神の慈悲である。

特別収容プロトコル……否、取り扱い方はたった一つ。
>&bold(){今はただ、蓋を壊してください。}

*真の概要
SCP-001-JPとは、「死」という概念の存在する世界である。
ここまでの記述を見ればわかるだろうが、基底世界の報告書には「死」という単語が出てきていない。
「恒久的な機能停止」という表現で統一されている。なぜなら、現在の基底世界ではそれが普通だからだ。

そう、今の基底世界には&bold(){「死」が存在しないのである。}
だから、報告書では「死」という単語が伏せられていたのだ。

それは、100年以上前に起きた、とあるExplainedクラスオブジェクトによる[[XK-クラス:世界終焉シナリオ>K-クラスシナリオ(SCP Foundation)]]が原因である。
元記事ではこの先に、SCP-3984「死神は健在なりや?」へのリンクがあるが、それを信じるなら当該記事の世界もまた、この「基底世界」だと思われる。

すべての元凶となったこのEXは、曝露した物質に不死性を与える現象型のオブジェクトである。
が、それがなぜ世界終焉シナリオに繋がるのか?

考えてみてもらいたい。
世の中の人々が、自らが不老不死であることに気づいたら? そして、それをもたらすオブジェクトの存在を知ったら?
―――不死の人間による、血みどろの争いの始まりである。
何せ死なない。何せ老いない。時間という枷から解放された生物に歯止めなどない。

これが世界の終焉でなくて、何だというのか?
そしてこのオブジェクトはEX認定されている。つまり、不死性を与えるオブジェクトの存在が世の中の常識になってしまったのである。

とはいえ、現在の基底世界でも[[身体の損傷による行動不能>SCP-2718]]は起きる。
不死ゆえに死なないが、それではもはや生きているとは言えない。
だからこそ、各種装置を用いて延命させているのだ。

不死性を得た人間たちによるK-クラスシナリオへの対抗策として、この異世界が使われることが決定した。
つまり、ワダツミ計画に適合した一部例外を除けば、ポータルを通じて向こう側へ不死身の人間を放り込むことで、全てのダメージが再現されて死ぬのだ。さらに例外の人物も、向こうに行けば物理的に殺すことが出来る。
これは、第二次探査後に帰還したカツウラ博士の提言によるものである。

ワダツミ計画とは本来、建前通りに向こう側の亜財団と協力してオブジェクトを収容しよう、というものでしかなかった。
しかし、カツウラ博士は異世界でなら死ねることに気づいてしまったのだ。
それにより、博士と財団上層部によって秘密裏に実行された、不死の人間を処分して世界をもとに戻そう、というプランこそが、真のワダツミ計画である。
これにより、現在までに最低100万人、最大で999万9999人の処分が完了している。

オブジェクトクラスの「Chesed」は、この基底世界における「Thaumiel」に相当するクラスである。
死をもたらしてくれる世界への扉は、基底世界の財団にとってはそれくらいありがたいものだったのだ。

しかし、なぜこんな世界に通じるポータルが、財団の船の中にできたのか?
実は、よくわかっていない。
1900年代、ラモール号内部でいきなり人員が消えるという事態が多発し、調査に乗り出した財団がポータルを発見した。
客室の202号室と404号室、ハッチの一つがポータルとなっていた。
当初、それらにはSCP-1682-JPのナンバーが割り振られ、「入ると消えるポータル」として研究が続けられていた。

が、1990年代になって、行方不明だったカツウラ博士がD倉庫から帰還し、ここが四つ目のポータルだったことが判明。
博士の報告によって異世界の存在が明らかとなり、この異世界にはSCP-001-JPのナンバーが与えられることになった。

ちなみに注意点が一つ。
「基底現実」「基底世界」と称してきたが、実際には&bold(){亜財団の世界こそが我々の知る財団世界であり、この記事で言う「基底世界」こそが異世界に該当する。}[[SCP-700-JP]]と同じである。
そして、二つの世界の人間は連動しており、片方が死ねばもう片方も死ぬ。

……つまり、財団世界は死という概念の消えた「基底現実」の財団がワダツミ計画によって放り込んで殺した不死の人々、彼らが死んだ煽りを食って同一の人間が死に、結果人口が大幅に減っていたのだ。とんだとばっちりである。
そりゃ、こんな無茶苦茶を発生させるポータルなんぞ、許容できるわけがなかった。

そういうわけで閉じてしまったのだが、その扉の部分が件のEXに曝露して破壊できなくなってしまったのだ。
「基底世界」の財団は、死を得る方法を失ってしまい、何とかそれを開けようと試行錯誤しているのである。


ちなみに、財団世界側でのオブジェクトクラスは「&bold(){Neutralized}」である。
御先管理員は「まだ声が聞こえる」としているが、そりゃそうだ。「基底世界」の財団は諦めていない。


さて、ここで一つ謎が残る。
他でもない、カツウラ博士である。考えてもみよう、四つ目のポータルは博士が帰還したことで発見された。
博士は30代にして博士となり、SCP-1682-JPから「唯一生還した人間」である。

そして、時間の都合上、彼は明らかに向こう側で生活していたことになる。
ならば、本当に「亜財団」=我々の知る財団に、彼は捕まったのか? 虚偽の報告ではなかったのか?

例の倉庫、四つ目のポータルは、本当に自然発生したのか?


―――その答えは、添付された画像のアドレスをデコードするとわかる。

博士が帰還した四つ目のポータル、タイトルは「&bold(){人造}」。
ワダツミ計画の資料の画像、タイトルは「&bold(){原罪}」。
カツウラ博士の人事ファイル、タイトルは「&bold(){咎人}」。
搬入資材の表、タイトルは「&bold(){罪}」。
コード-ワダツミの提示を求める画像、タイトルは「&bold(){予感}」。
取り除かれた蓋、タイトルは「&bold(){感覚}」。
ここではない、別の場所、タイトルは「&bold(){欲望}」。
残り1つ、全力で走る、タイトルは「&bold(){焦燥}」。
客室の扉に手を伸ばす、タイトルは「&bold(){分岐}」。



カツウラ博士が何者だったのかは、わからない。
だが、あの四つ目、倉庫のポータルは博士自身が作り出したものなのだろう。
ゆえにこその咎人、ゆえにこその罪。

旧約聖書において、神は最初の人間たるアダムとイブに、知恵の木の実を食べると死ぬとして、食べてはならぬと仰せられた。
だが、蛇にそそのかされたイブは木の実を口にし、アダムもまたそれを勧められて口にした。

自身の意思によって犯されし、責任を伴う罪。それこそが原罪。

ラムール号の中の職員は、通信がつながっているうちに、まだ閉ざされないうちにとポータルへ走った。
つなぐ可能性を残すために、自らが死を手に入れるために。


だが、それは出来なかった。蓋は閉じ、通信は断たれた。
そして、今もあの世界の財団は、扉を開ける方法を探している。
彼らをそうさせるのは―――。



#center(){&sizex(7){&bold(){SCP-001-JP}}}

#center(){&sizex(7){&bold(){死の死}}}






#center(){&bold(){無感動な者に与える慈悲などない。}}






*余談
001部分のリンクにあるSCP-3984「死神は健在なりや?」は、恐らくこの記事と同様の事象である「ΩK-クラス“死の終焉”シナリオ」が発生した世界である。その原因となったのは、この記事を含む連作「死の終焉ハブ」に組み込まれたSCP-3448「半死後の世界」において、死後の世界を調査していたエージェントが「死」の概念の化身を抹殺してしまったことである。
詳しくは当該ハブを参照されたい。
また、tale「不死の死」では、恐らくこの状況に対する最強のブレイクスルーが発生したことが描かれている。どうも、&bold(){[[SCP-2935]]「あゝ死よ」へ繋がるポータルが開いたようだ。}
果たして死するは不死か死か。
}





今はただ、追記・修正してください。

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#right(){CC BY-SA 3.0に基づく表示

SCP-1682-JP - 救難信号
by AiliceHershey
http://ja.scp-wiki.net/scp-1682-jp(元記事削除済み)

この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。
}
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#areaedit()
- 製作乙です。ただ多分もうちょっと記事から原文引っ張ってきて詳しく書いた方がわかりやすいかも。  -- 名無しさん  (2017-08-17 21:31:49)
- 「死」がないってことは「死」が原因で生まれた怨霊系のオブジェクトとかはないわけだよな、この『基底世界』。001-EXが曝露した時期にもよるんだろうけど  -- 名無しさん  (2017-08-17 21:37:48)
- 面白い  -- 名無しさん  (2017-08-17 21:59:30)
- これに限らずアイリスさんの作品すげー好きだ。心に刻み込まれる感じ。ただ自分自身完全に理解できてるかどうか…  -- 名無しさん  (2017-08-17 22:41:13)
- ほんとTCGとは同作者とは考えられないな……  -- 名無しさん  (2017-08-17 22:42:36)
- 682みたいなのが大量に居たら怖すぎる  -- 名無しさん  (2017-08-18 00:47:00)
- あのトカゲさえ死んでしまう2935の効果を受けるとどうなるのか考えてしまった  -- 名無しさん  (2017-08-18 00:57:18)
- 死のシンクロ性さえなければThaumiel人間保管庫として使えそうだったのに。しかし向こうのトカゲは人が殺せなくて発狂してそう  -- 名無しさん  (2017-08-18 03:35:47)
- デスコン17、いいねぇ  -- 名無しさん  (2017-08-18 08:26:23)
- ↑2見た感じ死の有る世界から死の無い世界には自由に行き来出来そうだけどどうなんかね?そういや無死の世界だとブライト博士どうなってんだろう  -- 名無しさん  (2017-08-18 10:58:05)
- ↑3むこうのトカゲ「え?あっちの世界では人が死ぬのか?よっしゃ脱走したろ!」一匹でさえてこずってるのに二匹来たあかつきにはXKシナリオ待ったなし  -- 名無しさん  (2017-08-18 14:49:33)
- ↑2死が無い世界に送り込む方は簡単だと思うよ。ただ「死」という餌を前にどれだけ我慢を強いるか考えた時に、コントロール可能か否かを人情含め換算したら塞ぐしか無かったんじゃないかと  -- 名無しさん  (2017-08-18 22:00:06)
- 死無から死有に来る時に身体が腐っちまうのは病気なのを放置してたのかそれともそうとうご高齢の方が来てたのか  -- 名無しさん  (2017-08-19 00:53:23)
- 例の全てが死に絶えていて感染する死の世界を紹介したらどうなるんだろう?  -- 名無しさん  (2017-08-19 17:38:21)
- ↑どこまで同期してるか分からない以上、紹介すべきじゃないだろう。下手すりゃ向こうの世界が死んだらこっちも全滅って事態もあり得るんだから  -- 名無しさん  (2017-08-20 00:01:12)
- 異界系で死、しかもある意味で概念系となるとやっぱり「あゝ死よ」を思い浮かべるよね このカノンの基底世界だとまだ発見されてないor存在しないんだろうけど  -- 名無しさん  (2017-08-20 22:00:17)
- デスコンは良作が多くてほんと好き  -- 名無しさん  (2017-09-12 17:49:01)
- ディスカッションを見る限り、身体をバラバラにされて「人間として生きていられない」状態に陥っても死ねないということか。むごい  -- 名無しさん  (2017-10-19 12:36:11)
- 001のタイトルになってる死の死ってどこから来てるの?  -- 名無しさん  (2017-11-03 16:10:16)
- ↑ディスカッションみたいやね。作者が言及してる。  -- 名無しさん  (2017-11-03 16:37:45)
- ↑あった。ありがとう。必死こいてソース調べてた自分アホすぎ  -- 名無しさん  (2017-11-03 17:17:28)
- このオブジェクトが起こすのはNKクラスシナリオの方だと思ってた。不死になった人間が地球を埋め尽くすシナリオ。  -- 名無しさん  (2018-03-04 13:43:42)
- どうやってファイル名をデコードするんだ?教えてエロい人  -- 名無しさん  (2018-04-22 18:10:27)
- 原文でSCP-001-EXがSCP-3984(というか死の終焉ハブ)にリンクされていました。  -- 名無しさん  (2018-10-30 20:50:30)
- 糞トカゲに力こそ非力でも全員が不死身になった奴  -- 名無しさん  (2019-01-05 17:51:09)
- なるべく若い奴送ろうって話で30歳のカツウラ博士が選ばれる時点で違和感あった。死がないなら寿命もないわけで数百歳超えの生ける屍みたいな老人がうじゃうじゃいるのか…地獄だな  -- 名無しさん  (2019-02-08 22:18:11)
- Kクラスシナリオが懸念されるくらい不死のせいで人口がエグい事になってるから出生は厳しく制限されてて余計に若い人間が少ないのかな  -- 名無しさん  (2019-02-08 22:20:49)
- 元の記事、削除されてる……?  -- 名無しさん  (2019-02-22 23:28:09)
- 著者の方が記事全削除して財団をやめたっぽい。有名人だっただけに残念(頭部が爆発する御先管理員の中の人)  -- 名無しさん  (2019-02-23 00:35:46)
- 新しいSCP-1682-JPの記事ができたみたいだが……名作であると同時にあまりにも問題作すぎる。でもこのページに来たなら一度見に行くべきだわ。  -- 名無しさん  (2019-07-21 01:42:05)
- 新しい方の記事読んできたわ。作者のメッセージ性が強くて記事内容に皺寄せが行っているのが残念だが、このページにたどり着いた人は是非見て欲しい。  -- 名無しさん  (2019-07-24 13:35:25)
- [[SCP-1682-JP]]はこれを読んでから読むと本当に考えさせられる  -- 名無しさん  (2019-08-02 20:59:22)
- こちらのOCは「神の慈悲」、あちらの項目名は「慈悲よ、汝いずこへ」か  -- 名無しさん  (2019-08-02 21:40:38)
- この古い方が死ねなくなるのが最高に皮肉  -- 名無しさん  (2019-10-09 11:58:30)
- 不滅なる肉体は絶望を生む。アンサー作品曰く不滅なる精神も絶望を生む。  -- 名無しさん  (2019-10-15 12:59:12)
- まずSPC Ship “la mort“て自分の船に「死」なんて縁起悪い船名付けないだろうけど財団の過去の敗北で失われたっていう大イベントの象徴ならそりゃ名付けるよね  -- 名無しさん  (2019-11-16 17:10:10)
- ↑なるほど。ところでそれはサメと何の関係があるんだ?  -- 名無しさん  (2019-12-26 17:28:21)
- 確立されていなかった未知の収容手段ってのも「人が死なないのを前提とした無茶な方法」とかで教わったところでこっちじゃ使えないとかあったのかもな  -- 名無しさん  (2019-12-27 23:02:42)
#comment
#areaedit(end)
}

復元してよろしいですか?