ごんぎつね(児童文学)

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ごんぎつね(児童文学) - (2014/04/16 (水) 05:13:56) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2012/01/30(月) 16:25:18
更新日:2024/04/17 Wed 17:51:48
所要時間:約 5 分で読めます




『ごんぎつね』は新美南吉の児童文学。絵本はもちろん教科書にもよく載っている為読んだことがある人はかなり多いだろう。

ちょっとしたいたずらが取り返しのつかないことを招いてしまい、自分なりの償いをしようとするキツネの話が描かれている。

物語は作者自身が村のおじいさんから聞いた話として展開していく。



□物語□

舞台は江戸時代。中山という小さなお城と村から少し離れた山の中にごんぎつねといういたずらっ子な小ギツネがいました。
『ごん』はひとりぼっちで森の中で穴を掘って住んでいました。
そして日夜、村へ降りてきてイタズラばかりしました。

ある秋のこと2、3日もの間雨が降り続け、その間『ごん』は外へ出られずじっとしていました。
ようやく雨が上がり外へ出てみると普段は少ない川の水もどっと増していました。
ふと見ると川の中に1人の若い男が立っていた。


ウホッ!いい男



もちろんそんなことは思わず『ごん』は見つからないように草の間から覗いてみました。するとそれが『兵十』という百姓だとわかりました。
彼はボロボロの着物をまくし上げて、腰まで水に浸かりながら魚を捕る網を揺すぶっていました。彼のうなじをキラキラと暑い汗が伝っています。
しばらくして彼は網から魚籠へ捕れた獲物をぶちこむと、それを土手に置いて川上のほうへ行ってしまいました。

兵十がいなくなるとしめたとばかりに『ごん』は魚籠のほうへ向かいました。そして籠の中から魚を取り出しては網のかかっている所より川下へ投げ込みました。
最後にうなぎにとりかかりましたが、ぬるぬるしてつかめません。焦れったくなった『ごん』がうなぎの頭を口にくわえると、うなぎは彼の首へ巻きつきました。
その時兵十が『ごん』に気づき「ぬすっとぎつねめ」と怒鳴りました。
『ごん』はびっくりしてうなぎを巻き付けたまま逃げていきました。

10日ほどたって、『ごん』がある百姓の家の裏を通りかかると百姓の嫁さんがお歯黒をつけていました。鍛治屋では鍛治屋の嫁はんが髪をすいていました。

それを見た『ごん』は「村に何かある」と思いました。祭りかとも思いましたが太鼓や笛の音は聞こえません。
そんなことを考えながら兵十の家の前にやって来ると中に大勢の人が集まっているのに気づきました。よく見てみると『お葬式』であるとわかりました。

『ごん』は興味本意で村の墓地に先回りし、彼らがやってくるのを待ちました。結果、亡くなったのは兵十のお母さんであることがわかりました。

その夜『ごん』は洞穴で考えました。
兵十のお母さんは床についており、うなぎが食べたいと言ったに違いない。
ところが自分がイタズラをしたせいで兵十はお母さんにうなぎを食べさせてあげられなかった…
彼のお母さんは「うなぎが食べたい、うなぎが食べたい」と思いながら亡くなったんだろう…



あんなイタズラをしなければよかった!!


兵十は今までお母さんと2人で貧しい暮らしをしていた為、いまはひとりぼっちでした。『ごん』は麦を研ぐ兵十を眺めながら彼は自分と同じだと思いました。
するとどこかでイワシ売りのイワシを売る声がします。『ごん』はそちらへ向かい華麗に数匹のイワシを盗むと兵十の家に戻り、裏口から中へ投げ込みました。
『ごん』はうなぎの償いにまず一ついいことをしたと思いました。

次の日、山で栗を拾って兵十の家へ行ってみると兵十の頬に傷がついていました。
どうしたのかと思っていると昨日『ごん』が彼の家にイワシを投げ込んだせいで兵十が盗人だと勘違いされボコボコにされたのだとわかりました。
『ごん』は「これはしまった」と思いながら栗を置いて去って行きました。

次の日から『ごん』は栗を拾っては兵十の家へ持っていきました。ある時は栗だけでなく松茸も持っていきました。


月のいい晩。『ごん』がぶらぶら遊びに出かけると兵十と加助という百姓が何か話ながら歩いてきました。


その内容はこうでした。

兵十「お母さんが亡くなってからというもの、毎日栗や松茸なんかをくれる者がいてそれが不思議で仕方ない」
それを聞いた加助は「それは神様のしわざだ。だから毎日神様にお礼を言ったほうがいい」ということでした。

それを聞いた『ごん』は面白くありませんでした。

次の日も『ごん』は栗を持って兵十の家へ出かけました。
しかし家に入ろうとしたところを兵十が気づきました。





以前うなぎを盗んだイタズラギツネがまたやってきた!!


兵十は火縄銃に火薬を詰めると足音を忍ばせて近より、戸口を出ようとする『ごん』を狙い撃ちました。


倒れた『ごん』に兵十はかけよると家の土間に栗が置いてあるのに気がつきました。
兵十は驚き、今はぐったりして目をつぶったままの『ごん』に目を落としました。


ごん…お前だったのか…いつも栗をくれたのは…

『ごん』は目をつぶったまま頷きました。兵十の手から銃がバタリと落ちました。

その筒口からは青い煙がまだ細く出ていました。



おしまい



※画像(拾えてません)はあくまでイメージです


ごん…お前だったのかいつも追記、修正をしてくれたのは…




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 ヽヽ  三  /ノ
   \_二_/
  _/L三三/\_
`/  < 三三 >  \








□最後に□
実は一般に知られている文章は最後の一文が削られている。その削られている一文は…





『ごん』はうれしくなりました。

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