数学

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数学 - (2014/06/05 (木) 18:37:36) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2011/08/11(木) 16:07:09
更新日:2023/08/09 Wed 18:21:12
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数学とは学問の一つである。

小学校では算数がこれにあたる。数学と呼ばれ始めるのは中学校に上がってから。


以下で小・中・高・大で教わる数学について記述していく。


■小学校
科目としては「算数」数字を最初に学ぶ。
そして四則演算、小数・分数を学ぶ。分数の足し算に苦労した人も沢山いるだろう。
また小学校高学年では比例・反比例を習う。中学で学ぶ「関数」とは、文字は使わないものの近いものがあると思う。

昔は簡単だと思っていたが、今実際に教科書を見ると意外と難易度が高いことに気付く。
この時点で良い先生に出会っていれば中学の数学でも嫌いになることは少ないと思われる。
(先生によっては「算数なんて楽勝だろ」という理由で数学の理解がないのに選ぶ人もいるとか)

とりあえず「分数の割り算はなんで逆にするんですか?」に答えてくれる人は良い先生。


■中学校
文字を習い、方程式を学ぶ。
さらに連立方程式・2次方程式についても学習する。これの応用として1次関数・2次関数(頂点は原点)を学習する。
また数字の拡張として「無理数(ルート)」を学ぶ。これがないと2次方程式は解けません。

また、平面幾何では三角形の合同と相似・円の諸性質を、
空間幾何では柱体(円柱・立方体等)・錐体(円錐等)とこれらの面積・体積の求め方を学習する。

他に場合の数と確率・統計の基礎を学ぶ。確率・統計の基礎は新しい学習指導要領で初めて登場。
きっと現職の先生も全く新しい内容なのであたふたしているだろうと思うが、是非とも頑張っていただきたい。

また、この辺から数学の好き嫌いが顕著に出始める。



■高校
数学1A、2B、3Cと細分される。
文系もしくはセンター試験の範囲は、普通数1A+2Bである。

各科目で習う主な事項
(指導要領により多少の差はある)


〇数学1
  • 文字式の計算
中学より難解な式の展開と因数分解。ここをおろそかにすると後で痛い目に遭う。

  • 2次関数(頂点は任意の点)
より一般の2次関数について。最大・最小値問題に苦労する。

  • 三角比
「sin、cos、tan」である。もうすでに頭が痛い方も沢山いるだろう。だいたい数学が全くダメになるのはこいつらのせい。
理系ではかなりお世話になるのでおろそかにしないように。

また、平面幾何で新しい定理「正弦定理」「余弦定理」を学ぶ。
センター試験ではかなりお世話になります。


〇数学A
  • 場合の数
「パーミテーション(5_P_2等)」「コンビネーション(5_C_2等)」が新登場。
「階乗(3!等)」も一緒に習う。学校によるが重複組み合わせのH、二重階乗5!!=5・3・1も習う。

  • 確率
上記の場合の数をフルに活用して、より難しい確率の計算。また「期待値」も学ぶ。

  • 論理と集合
「命題」、必要十分条件について学ぶ。さらに「背理法」も学ぶ。また、現代数学の基礎として「集合」の基礎を学ぶ。

  • 図形の諸性質
三角形の5心、球の表面積体積等を学ぶ。


〇数学2
  • 多項式の剰余
剰余の定理、3次以上の方程式の解法。

  • 軌跡と方程式
ミラクル(奇跡)ではなくて、条件を満たす点が通過した跡(つまり軌跡)である。
また、円の方程式についても学ぶ。

  • 複素数
虚数の登場。i^2=-1となる虚数単位iについての学習。また、指導要領改訂により複素数平面が復活した。

  • 三角関数
三角比の拡張。また角度表記が度数法(°)からラジアン(rad)表記に変わる。

  • 指数関数と対数関数
冪乗の拡張をする。また、指数関数の逆関数として対数関数(log)を学ぶ。

  • 微分積分
いい気分ではない。むしろその逆。
関数の傾き等を表す「導関数」について学ぶ。また、これの逆演算として「積分」を学ぶ。
この段階では代数の多項式関数に限る。


〇数学B
  • 数列
言葉のまんま「数の列」について学ぶ。具体的には「等差数列」「等比数列」「階差数列」及び「数列の和」、応用として「数学的帰納法」を学ぶ。
等差・等比は楽勝でも、苦手な人は大体階差数列あたりで詰む。

  • ベクトル
「向き」「大きさ」をもつ「矢印」をざっくりと言ってベクトルという。
また、ベクトルの大切な性質「内積」も学ぶ。


〇数学3
  • 極限
ここでは直感的な極限について学ぶ。
lim[x→∞]f(x)等。

  • 微分積分
数学2で習った微分積分を三角関数・指数関数・対数関数に拡張。問題のバリエーションがやたら豊富。理系の最大の関門。


〇数学C
指導要領改訂で削除されてしまった不憫な科目。ここでは旧課程で教えられていた内容について記述する。

  • 行列
現行課程から完全に消えた。数字を並べたもの。言葉での説明が難解。でも理解すると一番楽かも。
行列を用いた連立方程式の解法や行列のn乗、一次変換、コーシー・リーマン等。

  • 2次曲線
楕円、双曲線について。円錐曲線とも。
また極方程式についても学ぶ。

  • 確率統計
条件付き確率・統計処理、正規分布等について学ぶ。




■大学

分野ごとに単位がわかれる。
数学科と他の学科で内容が大きく異なる。
なぜなら数学科では数学の定理等の証明ばっかりなのに対し、他学科はそれを用いた計算にウェイトがあるからである。




大まかな学習内容は以下の通り。

  • 線形代数
行列に関する事。上記数学Cの一般への拡張。行列式・対角化等が主な内容である。

  • 微分積分
数学2・3のさらに先といったところか。これができないと死ぬ(単位的な意味で)。
高校で直感的だった極限の概念の精密化、微分と積分の正確な定義、更に難しい関数の積分、
高校では扱わない2変数以上の関数の偏微分・重積分、関数列の収束等やることは盛りだくさん。
数学科ではさらにルベーグ積分(上で述べてきたのは「リーマン積分」という)について学ぶ。
また、これを応用して「微分方程式」「偏微分方程式」、更に「複素関数論」等も学ぶ。
これを理解すると高校範囲では解けない実積分の値が求められる。


  • その他

数学科ではこれら以外に集合論、位相空間論、多様体論、群論等も学ぶ。

大体の内容は以下の通り。

  • 集合論
現代数学の基礎と言えるだろう。
皆は当然のように集合を扱っているが、「集合を元とする集合」を考えるとえらいことになる。
詳しくは「ラッセルのパラドックス(または逆理)」でググッてみよう。
また関数の拡張として「写像」を、更に集合の「濃度」を習う。可算濃度と連続濃度には越えられない壁がある。

  • 位相空間論
点と点の「近さ」は何か?という事を拡張。
位相では「ハウスドルフ空間」「連結空間」「コンパクト」が大切だと思う。これらが説明できれば大体は解ってるといえよう。
また、位相を用いた諸定理の証明等に試みてみよう。

  • 多様体論
「多様体」という"何重にも重なったもの"について学ぶ。これには幾何学的対象と代数的対象でアプローチの仕方が異なる。

  • 群論
主に「群」についての学習をするが、大体は「環」「体」も一緒に学ぶ(厳密ではないが)
発展として「ガロア理論」等があり、ここまで行けば「5次以上の代数方程式には解の公式が存在しない」ことがわかる。






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