ペルビアンジャイアントオオムカデ

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ペルビアンジャイアントオオムカデ - (2014/07/03 (木) 06:23:12) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2010/08/10(火) 14:04:07
更新日:2023/08/08 Tue 20:17:41
所要時間:約 4 分で読めます




ブラジルやペルーなど南米の熱帯雨林に生息する、世 界 最 大のムカデ。


ギガスムカデ、ダイオウオオムカデなどの様々な呼び名がある。

学名はScolopendra gigantea。
どこかの破面が使う帰刃『百刺毒娼』は学名から取ったもの……と思われるが、『Scolopendra』は『エスコロペンドラ』とは普通読まず(スペイン語訛りで読んでも微妙…)、学名を(ラテン語音で)仮名転写すると『スコロペンドラ・ギガンテア』となる。意味としては、『Scolopendra』がギリシャ語で『ムカデ(更に原義では、「固く連なるもの」という意味)』を意味する名詞、『gigantea』が『巨大な(原義は「ギガス族の」)』と言う形容詞である。
英名はAmazonian giant centipede。
……何故かいちいちカッコイイ。

天敵に狙われぬよう森林と同化するような体色の生物が多い熱帯雨林に於いて、ペルビアンジャイアントオオムカデは深紅の頭部、ワインレッドの胴体、ピンクの関節、黄色の多脚と極めて派手で、目立つ体色をしている。

しかし、それは自身が毒を持っていることを他の生物に示す、所謂「警告色」である。

世界最大の名は伊達ではなく、通常のものでも20〜30cm、最大で40cm以上にもなり、その体長は小さな蛇を連想させる程。 

ムカデである以上、当然ながら肉食性で、しかも性質は非常に獰猛。顎の力が強く、プラスチック程度ならば易々と噛み砕き、昆虫は勿論のこと、ネズミや小鳥、果ては蛇までもを餌と見なして襲い掛かり、触れた者に関しては情け容赦なく噛み付く。

これまでに咬まれた事例がない為、その毒の程度については不明。
が、身体の大きさや派手な警告色などから見て相当に強い毒を持っており、極めて危険だとされている。
因みに日本産のムカデ(全長10p前後のトビズムカデなど)でも咬まれると、場合によっては皮膚が壊死する可能性もあり、その強さは推して知るべし。

世界最大と言う肩書きや『ここまでデカいと逆にカッコイイ』と言う見方で、ペットとしての人気は高く、愛好者も存在する。
しかし前述の通り強靭な顎と強力な毒を備えている為、生半可な設備では飼育は不可能(困難、ではなく不可能)。
鉄製の金網などで蓋をしておかなければ、逃げられて痛い目を見るだろう。因みに、生息地が日本から遠い南米であること(輸送費が高くつく)、もともと現地での個体数が少ないこと、強力な顎・毒(多分)を持ち採集人が少ないことなどから、日本での販売価格は安めの20p未満の小型個体でも五〜六万円、30pオーバーならば十二、三万円、幻の40pオーバーとなると数十万円の値が付くという、あらゆる意味で「破格」である。

ムカデは、元来非常に生命力が強い虫で、日本に生息するアカズムカデすら、胴体を2分割されても1週間は飲まず食わずで生存する事は可能であり、世界最大種であるペルビアンジャイアントオオムカデもまた、その生命力は折り紙付き。

何でも南米から発進した貨物船に侵入し、イギリスで発見された事もあると言う。



WARNING WARNING


巨大ムカデ注意報発令。この先にはペルビアンジャイアントオオムカデの画像が待ち構えています。


苦手な方はUターンを推奨致します。






























































\キシャー/






この項目で「世界最大」と何度も強調して紹介したペルビアンジャイアントオオムカデではあるが、実は世界最大ではないらしい。
近年、ガラパゴスオオムカデ(学名はScolopendra galapagosensis)という種で全長62pという空前絶後のサイズの個体が捕獲されたとのことである。 
ガラパゴスオオムカデはその名の通りガラパゴス諸島産だが、1100q対岸の南米大陸、エクアドルやペルー北部にも分布しており、過去にはペルビアンジャイアントと混同されていた可能性もあるらしい。 
とはいうものの、ペルビアンジャイアントが少なくとも35pを越えるのは確実なので、「世界最大級」のムカデであるのは間違いないことである。



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