A300

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A300 - (2016/11/10 (木) 22:44:21) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2016/11/10 Thu 22:43:51
更新日:2022/02/17 Thu 12:44:41
所要時間:約 3 分で読めます




エアバスA300とは、欧州エアバス・インダストリーが開発した中型双発ジェット旅客機である。
まあ色んな意味で旅客機の歴史のターニングポイントとなった「伝説の始まり」と言える機体。

概要

エアバス製品の第一号である旅客機。
元々短距離用の旅客機として開発されたが中距離にも対応できるモデルが開発された結果、
「双発機でも中長距離路線に使える」という流れを作った。

ちなみに「エアバス」というのは元々ワイドボディ機(機内の通路が2本ある旅客機)を指す言葉であり、
まあ「バスみたいに気軽に乗れる(=大量に旅客を輸送できるので一人あたりの運賃も安くできる)飛行機」くらいの意味合いの呼び名…であった。
そして「エアバス・インダストリー」という社名自体も「エアバスタイプの旅客機を作る会社」くらいの意味合いのネーミング…だったが、
本機が大ヒット商品となった結果、元々旅客機のジャンルを表しているはずの「エアバス」がそのまま社名になっちゃった…という結果である。

エアバス社誕生の経緯

B707DC-8の就航により航空旅客の数が爆発的に増えると、「将来は誰もが飛行機で移動するようになる」という観測がなされた。
この観測に沿って開発された機体の一つがB747である。
もちろんアメリカだけでなく欧州でもこういった将来は予想されており、同じく大型旅客機の構想がイギリスを中心に進められいた。

が。

アメリカ勢はボーイングはB707で、ダグラスはDC-8で大型機…というかジェット旅客機の市場にがっちり食い込んでおり、
当時の欧州の航空機メーカーではそう簡単に食い込める状況ではなかった。
だがここで欧州の人は考えた。
「一社では太刀打ちできない?それなら一社だけでやらずに各企業で手を組んでしまえばアメリカ勢にも対抗できるかもしれないと
そういったわけで欧州各国の航空機メーカーが共同で「エアバス・インダストリー」を立ち上げた…というのがエアバス社の始まり。
その「エアバス・インダストリー」の製品第一号がA300である。

仕様

250-300人乗りクラスの中型双発機。
主翼は低翼配置であり、推力25t級のターボファンエンジンを2台搭載する。
本機の登場の時点ではグラスコクピット(計器類をディスプレイで表示する)とかフライバイワイヤ(電気信号で方向舵などの制御を行う)なんていう便利なものは無かったが、
技術さえ確立されれば将来的にはこれらも採用可能なように機器類の搭載スペースには余裕が設けられている。
エンジンなどの一部のパーツに関しては、開発途中で(ロールス・ロイスを擁する)イギリスが一旦抜けたため、
「イギリスが抜けたならエンジンくらいはアメリカ製のものを使っちゃってもいいんだ」となったため、
DC-10などと同じパーツが採用されている。
また本機の胴体寸法は後続であるA330A340にも引き継がれており、文字通り「エアバスの礎となった機体」とも言える。

  • 日本では
日本国内では日本エアシステムが本機を導入していたことで知られている。
元々JASのレインボーダッシュレインボーカラーはエアバス社のハウスカラー(航空機メーカーの自社のイメージカラー)だったが、
東亜国内航空(JASの前身の一つ)向けのA300にレインボーカラーと「TDA」のロゴがペイントされている姿を見てTDAの役員が感激し、
「ぜひともあのカラーリングを我が社に譲って欲しい」となりTDA→JASのイメージカラーとなったという経歴がある。

伝説の始まりとなった人やレインボーカラーに感激した人はぜひとも追記修正をお願いします。

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