RF-12 ウィルバーナイン

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RF-12 ウィルバーナイン - (2018/10/28 (日) 22:06:17) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2016/12/16 Fri 19:14:01
更新日:2021/08/08 Sun 08:37:43
所要時間:約 6 分で読めます




概要

RF-12 ウィルバーナインとは、コトブキヤが展開するプラモデルシリーズ「フレームアームズ」のひとつ。

バイク形態への変形機構が特徴で、系譜上はRF-9 レヴァナント アイの発展型にあたる。

本項目では系列機種も取り扱う。


目次





RF-12 ウィルバーナイン


もともとは偵察・輸送を主眼とした支援FA「YRF-12 ジャイヴ」であった試作機体を改修・実戦投入した攻撃型FA。

「ジャイヴ」はレヴァナントアイに輸送能力を持たせた上で戦闘能力を向上し、偵察、輸送、戦闘といったあらゆる支援が可能なFAとして開発が進められており、これを二輪車形態への可変機構によって実現しようとした意欲作だった。
しかし二輪形態時の旋回性能が低く、変形を含む操縦の難度が高いこと、そしてそれらの問題を解決する目処が立たなかったことから計画は凍結。

数体分の試作パーツがそのまま埃をかぶっていたが、後にフレズヴェルク=ルフス討伐作戦「オペレーション・バードハント」にその特性が有用だからと引っ張り出し部隊に編入された。

実際のところは、エースパイロットでありながら機体の損壊と独断行動を繰り返していた"名物パイロット"にして"問題児"でもあるジャン・B・ウィルバー少尉への「欠陥を抱えた試作機を宛がう」という懲罰代わりの嫌がらせだったとか。上層部的には「エースに特別な機体を与えました!」という宣伝もできて一石二鳥…のはずだった。

というのも、本人は嫌がるどころか本機をいたく気に入って積極的に改修作業に関わり、純攻撃型FAとして生まれ変わらせてしまったのである。
実際補修部品も潤沢でない試作機体であるにもかかわらず、機体損壊癖で有名なウィルバーの乗機としてそれなりの期間使用されたあたり割と大事にされていた模様。

試作機から変更された点としては、輸送用ハンガーユニットを装甲に変更したこと、マニピュレータを「フィンガーマチェット」に換装したことなどで、原形機の時点で問題視されていた点はほとんど解決されていない。

ウィルバー少尉曰く「そのままでも支障はない」とのこと。

バードハント作戦決行時は側面の装甲をライドカノンに換装していたらしい。

名前の由来は「ウィルバーの九番目の専用機」であることから。


◇武装
  • フィンガーマチェット ×6
ウィルバー少尉発案の格闘武器。
片手に3本、両手で6本のブレードを装備している(当初は名前のとおり5本ずつという要望だったらしい)。
フレームに直付けすることで脆弱なマニピュレータへの負担を気にせず使用でき、結果として高い威力を発揮する。
「オペレーション・バードハント」以降は通常のマニピュレータに戻されて運用することもあった。

  • グライディング・ギア ×4
2輪形態時の転輪。つまりタイヤ。変形時は前後2基ずつが一対となる。駆動装置を内蔵しており、インホイールモーターと呼べるもの。
接地面には特殊な砂状金属のコーティングが施されており、敵に当ててゴリゴリすることもできなくはない。
人型時にも駆動させること自体は可能で、高速回転させての蹴りを放ったこともある。

  • スティンガー・モード
2輪形態。元は輸送用だが、攻撃型に変わったため突撃形態として運用されている。
旋回性能は低いが、脚部(変形時の後部)のベクタードスラスターと合わせて直進限定の爆発的な加速力を発揮する。

  • スラッシャー・モード
スティンガー・モードからフィンガーマチェットを側面に展開した状態。
すれ違い様に敵を切り裂けるが、実際に使われたという記録はないらしい。


◇キット
定価4,400円。
差し換え無しでヒト型/バイク型へ完全変形する。フレームの使い方が巧妙で、車輪部分にはロック機構もあるためバイク形態時のまとまりも良い。
またバーゼラルドと同じく7色に及ぶ成形色により色分けはほぼ完璧で、肩の先端、胸の中央、グライディング・ギアの内側、マフラー(?)の先端の内側など、ごく細かい部分が足りない程度。
ハンドパーツが付属せず、他の手持ち武器を持たせたい場合は別に用意する必要がある。
またとても小さなパーツもあるため、紛失・破損しないよう注意が必要。

コトブキヤ店舗での購入特典は無色クリア成型となったホイールパーツ"TCSホイール"。本体のホイールと入れ替えるほか、追加で取り付けることで4輪形態に変形できるようになった。




RF-12/B セカンドジャイヴ


「ウィルバーナイン」が活躍したことで、改めて正式導入が決定された「ジャイヴ」の実戦配備仕様。
残っていた試作機とその部品を流用すれば実戦投入可能な機体が低コストで手に入るとあって、CC213年7月に正式配備された。
ただしあくまでEX計画の一環という扱いであり、新規生産する余裕はなかったため量産化は見送られている。

ウィルバーナインを参考に改良が加えられているが機体のコンセプトは本来の「汎用支援FA」に戻っており、フィンガーマチェットがマニピュレータに戻され、機体側面のハンガーユニットが復活した。

供給数が少なかったことに加え、この時点に至ってもYRF-12が元来抱えていた問題は解決されていなかったことからSCARUを中心に特殊部隊のエース向けに支給されたとのこと。


◇武装
  • マルチキャノン ×2
試作品の光学兵器を手持ち武器に改造したもの。RF-12/Bの主兵装。
「X-YN8 試作光学バズーカ」の縮小版らしく、威力は高いが射撃回数が少ない。
銃身を展開することでレーザーブレードにもなる。
余談ながら取説では一部「マルチランチャー」となっているが、どちらが正式な名称なのかはっきりしていない。

  • ブレードガン
グリップの部分にブレードを備えた小型火器。
銃の部分を外せばマチェットに、ブレードを外せば拳銃にできる。
ブレード部分はフィンガーマチェットと同じもので、対光学兵器塗装が施されているためレーザーブレードともごく短時間なら切り結べる。

  • スラッブハンガー
追加装備類を多数マウントできる装甲板。
YRF-12本来のもので、RF-12との外見上唯一の相違点。

  • スティンガー・モード
ウィルバーナインに比べて旋回性能が改善されているほか、武器の位置を変更したことで走行中でも射撃可能になった。
また重量増によりスピードは若干低下している。


◇キット
定価4,600円。
ウィルバーナインにスラッブハンガーやマルチランチャー等の武器類とハンドパーツを追加している。ウィルバーナインの部品も全部あるので白いウィルバーナインにもできる。
成形色がホワイト+ブルーに変更され、一見すると主人公機のようにも見える。ストーリー上は悪役なのに。

引き続き色分けは優秀だが肩と胴体が白一色なのでパチ組では上半身が少々寂しく見える。
クリアパーツはオレンジ色に加えて無色透明のものも付属しているため塗装派にも優しい。

コトブキヤ店舗での購入特典は追加のマルチキャノンとガンのセット。




セカンドジャイヴ改


バルチャー改の取説に掲載されているショートストーリーに登場した機体で、損傷したセカンドジャイヴを月側のFAのパーツで補修したもの。

各部にヴァイスハイトの装甲パーツを使用しているほか、頭部と左腕が応急修理されている。

月面陣営に寝返ったヒルツ中尉が搭乗し、南ヨーロッパのバルデナ区降下挺基地に現れた。
防衛機構の戦力が旧式機ばかりだったこともあって攻撃部隊を圧倒したが、乱入したバルチャー改に撃破された。

◇武装
  • ベリルショット・ライフル ×3
ヴァイスハイトθやフレズヴェルク・ルフスと同じもの。ブレードなしのものを背中に2門、ブレード付きを手持ちで1門装備している。

◇キット
キット化はされていないが、取説の特撮写真用に製作されたものがフレームアームズ公式ブログで公開された。
「セカンドジャイヴ」に「ヴァイスハイトθ」と「HW-04 グレイヴアームズ」を組合わせ、頭部はスクラッチによるものだとのこと。詳細は公式ブログを参照のこと。




余談
  • YRF-12がウィルバー少尉の乗機になった経緯については、その時点から「急進派」が活動しており、手を回したのではないかとも噂されている。

  • バイク形態の見映えが良いため、FA:Gをはじめ他のフィギュアやプラモのバイクとして組み合わせられることも少なくない。ただしサドルにあたる部分がないど、改造は必要になる。

  • 見た目は似ていないが、6本の剣を装備し変形時の直線機動力に優れる軽装甲可変機体、という点でメタスと共通する。


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