どぜうモンショック大作戦(めちゃイケ)

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どぜうモンショック大作戦(めちゃイケ) - (2018/05/04 (金) 02:36:26) の編集履歴(バックアップ)


登録日:2018/05/4(金) 00:44:15
更新日:2024/01/27 Sat 14:45:49
所要時間:約 10 分で読めます





この記事では2006年にめちゃめちゃイケてるで放送された濱口だましを紹介する。

序章


例によっていつもの如く濱口以外のメンバーが会議室に集められているところに例によって怒りながら岡村が登場。開口一番「株をなめとる!!!」と激怒する。

当時は規制緩和などにより少額でも株取引ができるようになったことにより、株取引が「お金持ちによるマネーゲーム」から「誰でもできる投資」へと変化。主婦や小学生までもが株取引を行うという株ブーム的な側面を見せていた。

しかし、それに対し岡村は警鐘を鳴らす。


「株をなめてると、えらいことになるぞ!!!」


折しも同年1月にはフジテレビとはニッポン放送を巡りバトルした経緯も持つ堀江貴文・ライブドア社長(当時)が証券取引法で逮捕されるという衝撃的なニュースがあったばかり。
今回は視聴者の皆さんに改めて「株の面白さ」と「株の怖さ」を知ってもらおうというのをドッキリ形式で行うと宣言。

もちろん実験台になってもらうのは世界一騙されやすい男「どぜうモン」こと濱口。
濱口も当時は「どぜうモン」のキャラがスマッシュヒット。同じ世田谷区在住だった堀江の逮捕によってまさしく「〇〇〇モン」の地位をさらに盤石にしたノリに乗っている男。そんな濱口を幸せと恐怖のジェットコースターに乗せようというのだ。

しかし、メンバーの心配はそんな濱口が株に乗るかということ。
元々お金よりもオシャレと女が好きな濱口。ギャンブルや投資といったお話も皆無という金銭に執着しない人間。
さすがに株には乗っからないだろうというメンバーの予想に対し岡村は

濱口は一夜にして巨万の富を得て、一夜にして巨額の借金を背負うことになります。

と宣言する。

そしてそのドッキリはこの会議の前日、有野すら気づかないレベルで始まっていた。

第1章 合併


前日の松竹芸能の社内。よゐこの2人は東京支社長の難波氏とマネージャーから所属する松竹芸能がハリウッドの映画配給会社「DMCブラザーズ」に買収され合併、「松竹DMC芸能」となることを告げられる。

DMCブラザーズはデヴィット・マイケル・チャールズの3人が務める、アメリカ有数の映画配給会社であり、今回日本進出の足掛かりとして松竹芸能を買収したとのこと。今後はハリウッドの映画に出るかもしれないと支社長に言われた濱口は合併に前向き。一方で松竹が株式市場に上場することに関しては興味を示さないなど予想通りの反応。

が、お判りだとは思うが当然のことながらDMCブラザーズという会社など一切存在しない。
そもそもDMCの意味自体「だまし」の略となっている。

その数日後、ホテルにで松竹とDMCブラザーズの合併記者会見が開催。
松竹芸能の社長も出席する本物さながらの記者会見に難波支社長も緊張する中、アメリカ向けの所属芸人の紹介として後輩のますだおかだ・アメリカザリガニ・安田大サーカスとともによゐこも出席。
さらに仕掛け人として北野誠も登場。北野氏はよゐこに改名を促したこともある大先輩である一方、株取引に精通しているなど今回において大きなキーパーソンとなる。

記者会見ではDMCブラザーズの極東アジア地域マネージャーのスティーブンが英語でスピーチをするが、その内容は「もちろんアメリカにもDMCブラザーズなんて会社はありません。私の本名もスティーブではなく、アリです。ちなみに私の今日のギャラは2万円です。」とドッキリをばらしてしまっている。が、英語なので当然気づくはずもなかった。

また、所属タレント披露では後輩たちが英語で流暢に自分たちを紹介する中、濱口は「ヘロー」と気の抜けた挨拶。さらに将来について聞かれると「ビッグ アンド ストロング!」「レッツゴートゥーアメリカ」とアメリカから来たのにアメリカに戻らすのかというバカ英語を披露。会見の最後では「合併したどー!!」で締めた。

会見後、控室では会社の重役に加え、今ドッキリの監修も務める本物の経済評論家 佐藤治彦氏が登場。芸人たちに松竹芸能の未公開株を「確実に値上がりするから買わないか」と持ち掛けられる。
当初は興味を持たなさそうな感じではあったが、親しい後輩の安田大サーカス・HIROが300株を買ったことにより、負けじと濱口も300株(1株100ドルの3万ドル=300万円)を代金後払いで購入した。
ちなみにその時の契約書のサインは「Hamagochi」とさらなるバカを見せていた。

第2章 高騰


合併記者会見から1週間後。普通であれば歴史ある芸能事務所の合併なら報道されてもいいぐらいだが、当然この件はドッキリなので新聞やテレビなどのメディアでの放送は皆無。
これではさすがに気づくかと思いきや、なんと濱口は記者会見の翌日から1週間丸々ケニアでロケという奇跡を見せる。もちろん国内情勢なんてわからないのでドッキリがばれる心配はなかった。
ケニアロケは大変過酷だったらしくお疲れのようだったが、帰りのタクシーの中ではマネージャーから「株が値上がりしている」と聞かされ一気に上機嫌に。最も、まだ上場していない未公開株が値上がりすることはないのだが。

そしてこの日は松竹DMC芸能が主催する「株主優待パーティー」の日。

会場にはジブリの宮崎駿監督やマイクロソフトのビル・ゲイツ会長に似ても似つかないそっくりさんが登場。
とはいえそれではバレかねないので本物の叶姉妹、さらには鈴木宗男衆議院議員(当時)が登壇しスピーチを行った。ちなみに鈴木氏は本来はそっくりさんとして「アホの坂田」こと坂田利夫師匠を呼ぶつもりだったが坂田氏の方がスケジュールでNGとなってしまい「そっくりさんの代役」として本人が登場する本末転倒な事態になっていた。

一方ステージ裏では濱口と後輩芸人がスタンバイ。今回は株主相手にネタを披露し、面白ければ「会社の将来がある」としてその場に設けられた簡易取引所で即株購入→株価上昇、逆につまらなければ「会社が危うい」として即売却→株価下落となり、その値段がステージ横のモニターに表示されるというさすがに株を知らない人でも「んなアホな」なシステム。
そんな中濱口は身重の奥さんを持つ有野を休ませ、「どぜうモン」で勝負することに。
しかし、トップバッターの安田大サーカスは微妙なウケで株価が下落。一番ウケがよさそうな安田大サーカスでこの結果となれば本格派漫才のますだおかだ・アメリカザリガニに至ってはどんどん下落。岡田の「パァ」一発で15ドル下がり、濱口の出番前には最低ラインの25ドルと会社の存続すら危ういレベルに。

会社の命運を託された濱口は緊張からか遠慮がちで登場。が、次第に会場がどんどんヒートアップしていき、底値だった株価も急上昇。調子に乗ったどぜうモンは「どぜバウワー」を見せるなど大盛り上がり。
最後はアメリカからのゲストとして歌手の「リキッド・ジェームズ(逆から読めば「ドッキリ」となっているニセの歌手)」が登場し、「YONG MAN(Y.M.C.A)」に乗せて「ショーチク(D.M.C.A)」の替え歌を披露。
が、このDMCAの本当の意味は
D = DAVID
N = MICHAEL
C = CHARLES
A = AHO(濱口)
である。
さらに長身のリキッドに肩車された結果ステージの梁に頭をぶつける天才ぶりを見せつけた。

なんとか大盛り上がりで終わり株価もストップ高の125ドルまで上昇。
その後の楽屋では再びDMCブラザーズ幹部が現れ、今回の成功のご褒美としてさらに株を買いましてよいといわれる。
その誘惑に対し多少は悩んだもののあっさりと500株を買い増して合計800株(800万円分)に。これはもはや自分の貯金額さえも把握できていない金の亡者と化していた。

その日の夜。濱口の現在の心境を見るため、ニセのやべっち寿司の収録を実施。仕掛け人であるニセフジテレビ新人アナウンサーと絡む形で濱口が登場し、「濱口は貧乏だから」という挑発に「春になったら稼いでいるから」とコメント。
これに対しナイナイは「春に上場→株価上昇→上がりきったところで売却し大金を手に入れる」という算段ではないかと推測する。

次の日。この日はDMCの首脳陣との会食に招待。しかし、濱口は「しんどい」と拒否。それでも難波支社長やマネージャーがなんとか口説き落とし、3時間の大遅刻をかましておきながら不機嫌に。
が、DMCブラザーズの幹部から「どぜうモン」をアニメ化し、当時アメリカで大ヒットしていたPUFFYを超えるキャラクターにすると聞かされるとあっという間に上機嫌に。
さらに社長から特別に「金の1000株券」が贈呈。
この株券は「通常の株券よりも値上がり率がいい」という訳のわからないプレミアつき。
これだけでも1000万円以上の価値があることに大興奮。
しかし、濱口はまだ知らない。この「金の株券」こそが地獄行きの片道切符であることを…

しかし、いいことに対しては代償があるとして、これまでの間ちょっとしたトラブル(ドッキリ)が濱口の身に起こり続けた。
  • トイレで小便中に隣のオッサンに覗かれる。
  • ドアノブの静電気でバチッってなる
  • 子どもにグーパンされる。
  • ウェイターのチャックが全開(濱口は気づかず)
  • 熱狂的な弟子入り志願者に土下座される(2回)
  • 同じ番組で共演したオセロ・中島に弁当を盗み食いされる。
  • 同じく中島にガムパッチンされる。
  • 収録後、中島に告白される。
  • 住んでいたマンションに幽霊が出る

が、そのうち「住んでいたマンションに幽霊が出る」というのは番組が仕込んでいたドッキリではなく本物の幽霊というドッキリを超えた恐怖の事実が待っていた。

とはいえ、そのたびに株価は上がっていき、この時点で濱口の儲けは3100万円に。

だが、夢のような時間はここまで。ここからは地獄のような苦しみを味わうことになる…

第3章 暴落

翌日のめちゃイケ収録。今日は「山奥~豚の乱~」が撮られるという日。
いつもの様に濱口・有野・加藤が同じ楽屋でくつろぐ中、ふとテレビをつけるとニュース番組「レインボーブリッジ発*1」が流れる。
冒頭では「ツチノコ発見」という既に眉唾ものの一報が流れるが、その中で「松竹芸能が粉飾決算で強制捜査」というニュースが流れる。

難波支社長も緊急で濱口に駆け付け説明をするが、この時の濱口はまだ「自分の会社がなんか悪いことをした」ぐらいの感覚でしか捉えていなかった。

その後の収録では山本扮する「山様」がおはま(濱口)に対し粉飾決算をネタにした一発ギャグを披露。笑えない状況にもかかわらず瞬殺された。

が、直後の休憩で濱口はマネージャーから「松竹芸能の粉飾決算の影響で株価が大暴落している」と伝えられる。
楽屋に戻ると有野は無事売り抜けたようだが、全世界から売り注文が殺到しているという状況。
そのため、売るにはなんとルーレットで当たらないと売れないというあまりにも稚拙なシステム。
もちろんほとんどが外れるうえ、当たりに入っても「電波が途切れました」と表示され絶対に売れないという仕組み。
だが、人間というのは怖いもので、パニック状態になるとこんなバレバレのネタですら信じてしまうもんである。
濱口は何十回とルーレットを回したが、一向に売ることができない。

しかも親しい後輩であるHIROは調子に乗って株で様々な物を買ってしまい、今回の暴落で失踪してしまったとの報まで入る。

一気に襲い掛かる衝撃的な出来事に、最早収録が再開しても濱口は笑うことができなくなってしまった。

収録後、「株を売れていない人はフジテレビに緊急集合」と号令をかけた結果、濱口・北野・佐藤氏が集まる。
そこで濱口は佐藤氏から
  • 元値である100ドルを切ってしまうとその瞬間に買い値の100万円を支払わなければならない。
  • 濱口がもらった金の株券は値上がり率も高いが、値下がりしたときの損失も大きく、金の株券だけで2500万円の損失。
と言い出す。
つまりこの時点で濱口は購入した800株の代金800万円+金の株券の損失2500万円=3300万円の借金を背負ってしまった…
もちろん本当の株はそんな制度はないのでご安心を。

通常の株式市場は閉まってしまった中、佐藤氏はある1つの案を出す。
それは横浜にある「闇の証券取引所」に行くこと。
中国系のブローカーが運営し、どんな時間でも、どんな株でも買い取ってくれる最後の頼みの綱。

その案に濱口は苦渋の決断で乗っかってしまう。

ソニンだましの際に口にしたように、過去には様々な形で「いろんな人」ともめたことがあるような濱口。それ故にいつもは冗談でもダークな話題に触れることを嫌う男がこの話に乗ってしまうことは、それだけ彼が今、完全に追い込まれていることを表していた…

最終章 運命の取引


不安を煽るためと岡村らモニタリングチームを先回りするためにわざと遠回りで横浜の倉庫街に着いた濱口。

しっかりと手荷物検査などを受けた濱口の目の前に待っていたのは中国語が飛び交いながら人々が手を挙げて取引をしてもらうよう声を上げている、「『デジタル化される前の株取引の場立ち』というぼんやりとしたイメージ」と「濃い中国マフィアの世界観」が合体したカオスな空間。

そして説明された取引のルールとは
  • カウントダウンの後、証券マンの前で手を挙げてアピール。
  • その中から証券マンが選んでくれれば取引成立。額にキョンシーよろしくお札が貼られる。
  • フライング厳禁。犯してしまうと顔に袋を被され、どこかへ連れていかれる。
という小学校高学年でもだませなさそうな世界。
しかし、濱口はおでこにお札を張ってもらえるよう帽子を取って髪を上げるなど疑う様子はゼロ。

そして濱口と北野が売却に挑む番。ものの見事に最前列を取った後、取引所を仕切るマフィアのボス「弐礼」がモニター越しで登場し中国語であいさつをする。

が、その正体は「映画に出てくる中国人モノマネ」を得意とする中川家・礼二。もちろん喋っている中国語も全部デタラメ。
ちなみに取引所にはお兄ちゃんの剛(バーター出演)もいた。

ボスの指名により高値で取引される今回はアピール合戦も熾烈。
早速第1回取引でも熱い挙手が繰り広げられる中、バーターの剛が濱口に急接近。
これでは危ないと強制退場させられたため事なきを得た。
そんな中、アピールの熱意が足りない濱口に付き添いの佐藤氏が
「売れないよそれじゃあ!!!」と待機席から檄を飛ばす会心のアドリブを披露。

第2回取引ではボスから「ピンコウ・シャグァ」という掛け声で会場を盛り立てたものの、隣にいた北野との取引が成立。これには濱口もショックを受け涙目に。

そして最後の取引チャンス。ボスからの要求もジャンプさせられたり回らされたり少林寺拳法をやらされたりとさらにエスカレート。ボスも「ドゥレィニ ショゥカナ」と日本語を言ったりと大暴走の末、見事濱口と取引が成立。額にお札を張られ、濱口も久しぶりの笑顔を見せる。

が、その瞬間取引所に敵対する日本のヤクザが乱入し銃撃戦に。
急いで逃げるため濱口は佐藤氏とともに取引所の通風口へと逃げ込む(ちなみに逃げ込んだ換気ダクトには中国語で「アホ」と書かれていた)。

通風口を通る濱口はさながらダイ・ハードの本編のようだが、何故かその後ろにはブルース・ウィリスのそっくりさんもいた。

と、通風口を先行く佐藤氏が足を攣ってしまい、濱口を先へ行かせる。
ハシゴを下りたその先には…



なぜか和式便器の中に通じた上、出たところは拘置所の独居房。

そんな混乱した濱口に岡村が冷酷に告げる。




「2時26分 どぜうモン 逮捕」

最後に

このドッキリでも本記事においても、決して「株取引や投資でお金を稼ぐこと」が悪いというわけではありません。

このドッキリ以後も「NISA(少額投資非課税制度)」が始まりさらに株取引がしやすくなった他、FX取引や仮想通貨など様々な投資手段も生まれました。
お金は生きていく上で当然必要ですし、余裕があるお金でいろんなことを楽しむのもまた人生です。

ですがもし、お金に目がくらみすぎて自分の人生で大切な事をも忘れてしまったのなら。
あなたもこう言われてしまうことでしょう。



ピンコウ シャグァ
濱口馬鹿


追記修正はちゃんと株取引ができる人がお願いします。

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