アイン・ダルトン

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アイン・ダルトン - (2017/03/30 (木) 01:20:35) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2016/04/17 (日) 01:02:45
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 14 分で読めます

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#center(){
&sizex(5){&font(#393e4f,b){クランク二尉は、お前たちに手を差し伸べてくれたはずだ}}
&sizex(5){&font(#393e4f,b){それをお前らは、振り払って……!!}}
}



『[[機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ]]』の登場人物。

担当声優は[[内田雄馬]]。『[[ガンダムビルドファイターズトライ]]』の[[コウサカ・ユウマ]]に続き、ガンダムTVシリーズ二連続の出演となる。

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**人物
[[武力組織ギャラルホルン>ギャラルホルン(鉄血のオルフェンズ)]]・火星支部に所属する青年軍人。階級は三尉。
端正に整えられた黒髪が印象的な、爽やかスポコン系イケメン。年齢は20代前半頃か。
出身は火星。地球出身でギャラルホルン士官の父と、火星出身の母のハーフ。

本来純粋な地球出身者しか入れないギャラルホルンに入隊できたのは父の仲介によるものだが、
それ故にギャラルホルン内部(火星支部ですら例外ではない)では「人間ではない」という心無い罵倒を受けるなど、常に差別されてきた。
なら素直に一般職に就いた方が良かったんじゃ……とはいっても、火星ではまともな職にはありつけないだろうし、
そもそも「(入隊後も)やはり差別は続きました」と述懐している所からすると、恐らくは以前から「半地球人」などと虐げられてきたのかもしれない。
押し潰されそうになっていた時、唯一周囲と対等に扱ってくれた上官クランク・ゼントから「常に自分が正しいと思う道を行け」という激励を受け、自分を取り戻す。
以後、「周りからどう見えようが構わない」の精神を発揮し、イチャモンを冷たくあしらえるほどの胆力を身につけている。


若さゆえの青臭さが抜けない、よく言えば初々しく真面目な、悪く言えば頭の固いつまらない人物だが、意外と激情家な所がある。
自分より他人のことを優先して動き、時には自分を犠牲にすることも厭わない人物ではあるのだが、他人の言動をそのまま受け取ってしまい、
内面の真意や立場による事情には考えが及ばないという悪癖がある。
また、長年差別されてきた経験ゆえか、[[自分が心を開いた人や尊敬に値すると思えた物事と、敵対的な人間とでは、余りに極端な差を作って対応してしまう。>シリウス・ブラック]]
前述の悪癖と相まって、一度憎んだ相手に抱く執念は生半可なものではない。

何かのきっかけがあれば一気に暴走しかねない、生真面目な第一印象からは意外な本性を持つ人物だが、
「自己中心的」と言うよりは&b(){「独善的」}と評した方がよいだろう。自分のことでいっぱいいっぱいなのかもしれない。
メタ的なキャラクターの役割から分析すると実は正義の味方、主人公的な要素が多く「暴走し独善に凝り固まった悪人」という
ある種一般の正義の味方系真面目キャラを裏返した延長上にある様なパーソナリティを持っている。

イベントにおけるスタッフインタビューによると、実は当初、アインは数話でフェードアウトしていく端役であったという。
それが変わったのはとある回のアフレコ。内田氏は「&font(#393e4f){奴め!}」の台本を「&font(#393e4f,b){きゃつめ!}」という古風な読みで発音し、
それが偶々アフレコ現場を見学に来ていた長井監督ら制作チームのツボにはまり、アイン・ダルトンというキャラを更に膨らませるきっかけとなった。端役の予定は変更され、出番は大幅に増えることに。またキャラのベースは実は没となった主役キャラの物でもありキャラの素地自体は悪くない所か洗練された物でもある。
雑魚役、下手すれば[[ジェリド・メサ]]的なポジションで終わるはずだったアインは、内田氏に魂を吹き込まれた事で[[シンデレラストーリーを歩むことになった。>イザーク・ジュール]]
……そのおかげで変更された結末が、まさかああなろうとは、運命とは恐ろしいものである。
ある種、『鉄血のオルフェンズ』という作品におけるグレミー・トトとでも言うべきであろうか。


容姿、能力、戦う理由、出自。アイン・ダルトンは作品が違えば十分に主人公を張れるような、成長の余地を多く残した魅力的なキャラクターである。
だが哀しいかな、彼に与えられた役割は&b(){“『鉄血のオルフェンズ』における敵役”}であったのだ。


**人間関係
&sizex(4){&b(){●クランク・ゼント}}
&b(){「自分自身が、正しいと思う道を選べ。周囲に惑わされず、お前と言う人間の生き方を見せるんだ」}
第一の上司であり、唯一自分を周囲と対等に扱ってくれた恩人。
アインは何かあるたびに「&font(#393e4f){クランク二尉!}」「&font(#393e4f){クランクにいー!}」とうるさいため、「&b(){クランク・ニー}」という別人や「&b(){クランク兄ぃ}」というお兄ちゃんキャラと(わざと)取り違える人も。

&sizex(4){&b(){●[[ガエリオ・ボードウィン]]}}
&bold(){《よく見つけた、アイン!》「&font(#393e4f){ネズミのやり方は、火星から見てきましたので!それもここで終わらせる!}」}
第二の上司。当初は上が誰に変わろうがどうでもいいというスタンスだったアインだが、次第に彼の聡明さに感服していく。

&sizex(4){&b(){●[[マクギリス・ファリド]]}}
上官にして上司の友人。

&sizex(4){&b(){●[[三日月・オーガス]]}}
宿敵。クランクを殺されたのみならず、自身も幾度となく煮え湯を飲まされている。


**搭乗機とスキル
初期は緑色の[[グレイズ>グレイズ・フレームMS]]。5話で宇宙に上がった際にはアーレス配備機のスラスターを借りている。
中期以降はガエリオの[[機種変更>ガンダム・キマリス]]に伴い、彼のシュヴァルベ・グレイズを受け継ぐと共に、実験機に搭乗する機会も与えられた。

MS戦のスキルは実際の所、経験不足という一点を除けばなかなかのもの。いくつかのシーンでエースの片鱗が見える。
そもそもノーマルグレイズとは段違いの数のスラスターがついているシュヴァルベを短期間で乗りこなすあたり、只者ではない。

#openclose(show=●その証明――クリックにて展開){
◆バルバトスがいきなり投擲したメイスを見事にバトルアックスで払いのける。「&font(#393e4f){武器を投げるなんて!}」という反応から「完全に想定外だったが何とか対応できた」ことがわかる。直後にはね飛んだメイスをキャッチしたバルバトスにアックスの持ち手を潰されてしまったが。
◆クランク機がつばぜり合いで押し負けそうになった時、的確な牽制射を放ってバルバトスを退かせる。全弾回避されたが、初弾はクランク機とバルバトスの足の間を的確に射抜いている。
◆シュヴァルベを受領した初陣で阿頼耶識システム使用の流星号を押す。
◆流星号二回戦ではワイヤーユニットを的確に使い、クタン参型を撃墜。脱出した流星号もそのまま捕縛している。
}


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**劇中の活躍
#openclose(show=●クリックにて展開){
***序盤:
1話のCGS基地襲撃作戦が初陣だった。オーリス隊長のはっちゃけぶりに困惑し、クランクに指示を求める頼りない様子が目立っていたが、2話では奮戦。
同時に後々見せる激情家ぶり、そして独善的な気質も覗かせている。

#center(){
&sizex(4){「&font(#393e4f,b){なっ! 撤退中の我が軍のモビルワーカー隊!!}」}
(誤射を恐れるアインを後目にMWを蹴散らすバルバトス)
&sizex(4){「&font(#393e4f,b){ちぃっ……貴様ぁ! モビルワーカーを狙うとはなんと卑怯な!!}」}
&bold(){《どの口が言うんだ》}
}

三日月に撃墜寸前まで追い込まれ、自身も負傷するが、クランクに危ういところを助けられる。
帰投後、CGSの完全殲滅を命じられたクランクは単身出撃する覚悟を決め、アインに形見として自らの記章を渡す。「子供殺しという軍人としての汚名を被せたくはない」というクランクだったが――

5話では戦力を求めるコーラル支部長に呼び出され、宇宙へ上がる。「[[角付きのモビルスーツ>ガンダム・バルバトス]]」を仕留めようとするアインだが結局何もできず、コーラルまでもが角付きの魔の手にかかる。
アインは自分たちの追撃を躱して離脱していく鉄華団を見ながらすすり泣くほかなかった。
その後、CGS襲撃中隊の数少ない生き残りとしてマクギリス・ファリド監査官の事情聴取を受けたアインは、その場で鉄華団追撃隊への参加を希望。
願いは聞き入れられ、マクギリスと共に地球へ向かうことになったアインは、ガエリオ・ボードウィン特務三佐預かりの身となった。

***中盤:
#center(){
&b(){――アイン、勝手な行動をして済まない。俺は罪のない子供を殺すことなど、出来ないんだ――}

(&font(#393e4f,b){ここまで自分たちのことを考えてくれた人を、情け容赦もなく殺すなんて……})
(&font(#393e4f,b){罪のない子供は殺せなくても……})

&sizex(4){「&font(#393e4f,b){罪のある子供なら、手にかけてもいいですよね。クランク二尉}」}
}


本格的に歪んだ理論武装を始めたアイン。鉄華団を討つことに異様なまでの執念を燃やし始める。
そのため、クランクの後の上司となった「セブンスターズ」であるガエリオを「&font(#393e4f){仇を撃てるなら誰の下でも構わない}」と当初は特に意識していなかった。
しかし鉄華団追撃に乗り出す際、彼が明確に「上官の敵を討つチャンス」を考えていてくれたことを知り、乗機をお下がりとして譲ってくれたこと、そしてドルトコロニー群における虐殺行為にも嫌悪感を示していたことで、
彼を信頼できる上司として慕っていく。
16話後のWeb次回予告(フルバージョン)は視聴者の腹筋を攻撃した。


#center(){
&sizex(4){&font(#393e4f){ボードウィン特務三佐殿は、信頼できるお方だ}}
&sizex(4){&font(#393e4f){早寝早起き、出された食事は残さない。きちんとした生活態度に、清き心が垣間見れる}}
&sizex(4){&font(#393e4f){そして乗り込むのは、穢れ無き伝統のモビルスーツ。}&font(#dc143c){俺はその下で、薄汚れた輩を一掃する!!}}
&sizex(4){&font(#dc143c){次回、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』第17話。「クーデリアの決意」}}
}


それまでの爽やかな朗読から、「俺はその下で~」以降は一転して殺意丸出しになるところがミソ。
アインの人柄を的確に表した文章と言える。それにしてもこのゆうまたそ、ノリノリである。

鉄華団との戦いの中でガエリオとも打ち解けていき、向こうからもその忠義者ぶりを信頼されるようになる。実際、この頃のアインはクランクの仇討ちよりも、ガエリオの身の安全を最優先にして戦っていた。
だが地球低軌道上の戦いにおいて、バルバトスに撃墜されかけたガエリオ機を庇ったことが彼の人生の転機となった。投げ付けられたランスをコクピット直下に喰らい、重傷を負ったのである。

#center(){
&sizex(4){「&font(#393e4f,b){貴方は……誇りを失った俺に、もう一度、立ち上がる足をくれた……。貴方を、見殺しには……}」}
}



***終盤:
ガエリオを庇った際、なんとか即死は免れたものの、複数の臓器が機能不全を起こし、全身の壊死も始まる末期状態に陥ったアインは、ナノマシンベッドで眠り続けていた。
最早彼を救うには機械的手段に頼る他ない。ガエリオは当初こそ躊躇うが、マクギリスの勧めもあり、阿頼耶識システムを利用した再生施術に望みをかけることにする。
アインにはギャラルホルンが極秘に保管していた阿頼耶識の実験機があてがわれることが決まる。23話で久々にガエリオと視聴者の前に姿を現したアインは、MSのスピーカー越しに元気な声をかけてガエリオを安心させる。
だが、技師から現在のアインの状態を見せられたガエリオは言葉を失った。

&font(red){アインは両腕と胸から下を切除され、液体漬けのコクピットブロックに胸像の様に埋め込まれた生体CPUになっていたのである。}


#center(){
「&font(#dc143c,b){本当に有難う御座います。これでクランク二尉の無念を晴らすこともできる…!}」
「……そうか」
「&font(#dc143c,b){心から尊敬できる方に、人生の間で2人も出会えたなんて、これ以上の幸せはありません}
&font(#dc143c,b){この御恩、この命を持って、必ずやお返しします}」
「……そうか……」
}


嘘偽りなく心から感謝しているグレイズ・アインと、ノリノリの技師が滅茶苦茶コワイ。
そこにはもはや、アインに痛ましい声色で「そうか」と相槌を打つしかないガエリオしか、アインの状態の異常さと阿頼耶識の非人道性を理解している人物はいなかった。

ちなみに、24話までグレイズ・アインのコックピット内の直接描写はなく、生体CPUとなったアインがどのような状態なのか分からなかったが、
最終話で一瞬映ったコックピットのアインは、スピーカーからは激昂したアインの声が響いているにも関わらず、無表情で口も動いていなかった。
生体CPUとなったアインの肉体は、グレイズ・アインに魂を吸われたかのように、抜け殻のような状態になっていたのである。
「[[モニター上で感情豊かに笑うAIの正体は物言わぬICチップに過ぎない>シャロン・アップル]]」ように、
「&font(red){妙に人間臭く動いて喋るMSの正体は、人間の形をした生体部品に過ぎない}」状態なのだ。


続く24話にて戦場に立ったグレイズ・アインは、タービンズのエースコンビを物ともせずに瞬殺していく。

#center(){
&sizex(4){「&font(#dc143c,b){判る……考えなくても判る}」}
&sizex(4){「&font(#dc143c,b){これがそうなんだ。これこそが、俺の本来あるべき姿……!}」}
}

救援に入る流星号にはアックスをブン投げ、頭を鷲掴みにしてパイルで一突き。
火星での「武器を投げるなんて!」のセリフがずいぶん遠い昔のことに思える。

#center(){
「&font(#dc143c,b){クランク二尉、やりましたよ! あなたの機体を取り戻しました!}」
「&font(#dc143c,b){きっと見ていてくれますね……クランク二尉。俺はあなたの遺志を継ぐ}」
}

……流星号、右手と頭が吹っ飛んで全身が血のようにオイルでドロドロなんだがそれは……。クランク二尉の遺志とは何だったのか……。
完全に生体ユニットとしてコントロールされ、戦闘思想に呑まれたグレイズ・アインの思考回路は変調をきたしていた。
流星号のパイロットに止めを刺そうとした瞬間、接触回線でクーデリアの話を傍受したグレイズ・アインは、瀕死のMS3機を放り出してエドモントン市内へ急行する。
鉄華団も市民感情を考慮してMSによる突入作戦を行わなかったのに、友軍とはいえ事前連絡も無しで都心部へ侵入。これはまずい。

#center(){
「&font(#dc143c,b){そうだ、思い出しました、申し訳ありません、クランク二尉}」
「&font(#dc143c,b){俺はあなたの、あなたの命令に従い、クーデリア・藍那・バーンスタインを捕獲しなければならなかった!!}」
}

記憶上の時系列が完全に錯乱していることが覗える。
おまけにいざ肝心の確保対象を前にしても、彼女の反論に激昂して「&font(#dc143c,b){その思い上がり、この私が正す!!}」とアックスを振り下ろそうとする有様である。
ただ、アインからすると不幸にもバルバトスが追いつき、クーデリア(とアトラとオルガ)は間一髪助かった。



***第一期最終回:
#center(){
「&font(#dc143c,b){また……またお前か! クランク二尉を手にかけた罪深き子供……}」
《誰そいつ?》
「&font(#dc143c,b){キサマァァッ!!}」
}

というわけで&b(){まさかの[[ラスボス]]}に抜擢されたグレイズ・アインは、はじけっぷりをさらに加速させていく。
#center(){
&sizex(4){「&font(#dc143c,b){何てことだ。君の罪は止まらない。加速する}」}
&sizex(4){「&font(#dc143c,b){クランク二尉、このままでは、貴方の涙は止まらない。俺は、この戦いをもって、彼を悔い改めさせてみせます!}」}
}

遺言の真意をガン無視してこんな姿で暴れ回っていたらクランク二尉もそら泣くわ……。
なんともポエミーな宣言([[中の人の姉上に>内田真礼]][[影響>神崎蘭子]][[された>小鳥遊六花]][[か?>八舞姉妹(デート・ア・ライブ)]])をした後、一方的にがなり立てていくグレイズ・アイン。が、その発言は三日月に殆ど流し聞きされており、時折ボソボソと不快なツッコミを入れられて更に激昂することになる。
『鉄血のオルフェンズ』では「ガヤに被るメインキャラのセリフ」演出がお馴染みだが、&b(){「ガヤ」に使われるラスボスとは一体……。}ともあれ物凄い殺意を漂わせてポエミーな恨み言を吐き連ねる内田氏の演技は必聴である。

その強さは本物で、グレイズ・アインはあの三日月をも徐々に追い詰めていく。
しかし街中で、スピーカー全開で恨み言を言い放ちながら暴れ回る姿は、味方のギャラルホルン兵の目にはまさしく悪魔としか映らなかった。
マクギリスの目論み通り、忌むべき生体兵器と化したグレイズ・アインは、ギャラルホルンの歪みを身を持って証明してしまったのである。
そして、波に乗るアインの言い放った言葉が三日月の逆鱗に触れたことで、戦況は一転することとなる。


#center(){
&sizex(4){「&font(#dc143c,b){罪深き子供…。クランク二尉は、お前達と戦うつもりなど無かった}」}
&sizex(4){「&font(#dc143c,b){お前達を救うつもりでいたというのに…その慈悲深き思いは、何故伝わらない!?}」}
《あのおっさんは自分で死にたがってたよ》
&sizex(4){「&font(#dc143c,b){やはり……貴様は出来損な―――ネズミ!同じ手を何度も!}」}

&sizex(4){「&font(#dc143c,b){清廉なる正しき人道を、理解しようとしない!野蛮な獣!!}」}
&sizex(4){「&font(#dc143c,b){なのに!!―――あろうことか、その救いに手をかけ…冷たい墓標の下に引きずり込んだ!}」}

&sizex(4){「&font(#dc143c,b){もう貴様は救えない。その身にこびり付いた罪の穢れは、決して救えはしない!}」}
&sizex(4){「&font(#dc143c,b){貴様も、あの女も! お前の仲間も! 決して!! 貴様の、貴様らの死を持って罪を払う!!}」}

&sizex(4){&b(){《罪……? 救う……? それを決めるのはお前じゃないんだよ……》}}
&sizex(4){&b(){《…おい、バルバトス。いいから寄越せ、お前の全部……!》}} 

&sizex(4){「&font(#dc143c,b){死んで贖えぇぇぇぇッッッ!!!}」}
}


アインの言葉にキレた三日月は、己のダメージも顧みずに阿頼耶識のリンクを強化。パイロット自身の右半身の管制能力と引き換えにバルバトスの限界性能を引き出した。
急に動きが良くなったバルバトスに、それまでの勢いを殺されるグレイズ・アイン。そして遂にバルバトスの太刀がグレイズ・アインの左腕を切り飛ばした!


#center(){
&sizex(4){「&font(#dc143c,b){このぉ……バケモノがぁぁっ!!}」}
(ズシュっ!)
&sizex(4){&b(){《お前にだけは言われたくないよ》}}
}


[[どこぞの鉄仮面>カロッゾ・ロナ(鉄仮面)]]と同じようなセリフを吐きながら放ったスクリューパンチにカウンターされ、右腕まで落とされたグレイズ・アインは、遂に錯乱してボディプレスを掛けようとする。しかし……


#center(){
&sizex(5){「&font(#dc143c,b){クランク二尉…! ボードウィン特務三佐…!! 私は、私の正しっ―――}」}
(ザシュウっ!!)
&sizex(4){&b(){《煩いな…オルガの声が、聞こえないだろ…》}}
}


それがグレイズ・アインの最期だった。隙だらけの前進は実らず、アインは最後の言葉を言い終わる前に、コクピット装甲を貫徹されたのである。
奇しくもその死に姿は、かつて火星で斃れたクランクのグレイズと酷似していた。
ガエリオも別の戦場で散った今、アイン・ダルトン青年は、遠い地球の地を訪れた機械の悪魔として、その生を終えたのであった……。



#center(){しかし彼の決意と力は、[[誇るべき上官へと確かに受け継がれ>ガンダム・ヴィダール]]、共に戦い続けるのである。}

}



#center(){&font(#393e4f){私の項目が追記・修正されるのも、クランク二尉のおかげです……!}}


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#vote3(time=600,42)
}
#include(テンプレ3)

#openclose(show=▷ コメント欄){
#areaedit()
- スパロボ救済対象者というタグも削除すべき。正確には救済待ち  -- 名無しさん  (2017-03-02 17:47:07)
- ↑救済候補じゃダメかしら?生き残る救済の他にも、ヴィダールに組み込まれたものの、ガリガリと会話も可能になるとか。レイズナーのレイとか、アーバレストのアルとか、チェインバーみたいに。  -- 名無しさん  (2017-03-02 18:56:23)
- ↑4 それもそうだけど一番怖いのはミカがそれに乗ったジュリエッタすら躊躇なくグチャグチャにして殺すんじゃないかってことよ…批判してるわけじゃないけどミカって歴代主人公の中でも殺戮マシーンに近いし下手したらコクピットにメイスぶっ刺してジュリエッタごとグリグリしてとかやりかねんよ…  -- 名無しさん  (2017-03-02 19:01:25)
- コメント欄が長くなってきたのでリセットしました  -- 名無しさん  (2017-03-05 22:31:03)
- お門違いの復讐にトチ狂ったこいつに救済なんか必要か?  -- 名無しさん  (2017-03-07 07:30:55)
- 救済ってこいつ死なないと話進まないじゃん、実は生きてましたも無理だし  -- 名無しさん  (2017-03-10 03:05:08)
- 救済の言葉の意味を知っているのか  -- 名無しさん  (2017-03-25 11:37:09)
- アインも今回の話で逝ってしまったな。限界まで力を振り絞り最後までガエリオを守り抜いたのは称賛に値する  -- 名無しさん  (2017-03-27 00:53:51)
- グレイズアインのコクピット内なんだが、ゼノサーガのセシリー&キャスみたいにダルマになった全体像をハッキリと描写してほしかったなあ  -- 名無しさん  (2017-03-28 14:31:01)
- こいつもマクギリスの被害者なのは事実だろうけどさ。何より優先して殺したかったのはやっぱりクランク殺した三日月だろうし、どうでもいい奴倒すために脳みそ酷使ってかなり酷くないか  -- 名無しさん  (2017-03-28 21:19:19)
- ↑自分の復讐より優先したガエリオの力になれたんだからアイン的にはどうでもよくないのだ。完全に部品にされてしまった彼にそんな自我が残ってるかは別として、生前の彼としては本望ではあろうよ  -- 名無しさん  (2017-03-29 08:48:18)
- 生前に提供表明してたとかならまだしも勝手に臓器を利用してる状況で、誇る上官とともに戦い続けるとか本望だろうとか美談扱いも過剰すぎるだろ  -- 名無しさん  (2017-03-29 09:06:40)
- 自我が残ってたらロボコップ2号機 みたいに自殺しかねないよなあ…  -- 名無しさん  (2017-03-29 10:08:54)
- ↑2 うん、普通の反応だと思うのだが、多分アイン君は違うと思うのだ。格納庫の中でアイセンサーを爛々と輝かせて、上官に感謝を述べていた彼は。あのシーンを見て「なるべくして成り果てた」んだな、と。「そうさせてしまった」ガエリオが尚更自責に追われてるのが辛い  -- 名無しさん  (2017-03-29 10:36:46)
- 最後の最後で尊敬する上司守れたね  -- 名無しさん  (2017-03-30 01:20:35)
#comment
#areaedit(end)
}