はやみねかおる

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はやみねかおる - (2017/03/23 (木) 20:08:03) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2017/03/23 (木) 17:58:55
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&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます

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はやみねかおる

日本の小説家。1964年、三重県伊勢市に生まれる。名前の響きから間違えられがちだが&font(#008cff){男性}。

三重大学教育学部数学科卒業で、元・小学校教師。主にジュブナイルミステリーを執筆する。
「勇嶺薫」(読みは同じ)という漢字名義で、大人向けの作品も発表している。



小学校教師として本嫌いの子どもたちに本を勧め、自分でも書き始めるようになった。
数回の応募ののち、「これがダメだったら小説家は諦める!」と子どもたちに宣言した『怪盗道化師』が第30回講談社児童文学新人賞に佳作入選し、1990年にデビュー。
以来、&font(#008cff){教師}と&font(#ff7800){小説家}の二足の草鞋を続けたパワフルな御仁。
しかし体調不良から両立は難しいと判断し、2001年をもって14年間の教師生活にピリオドを打ち、以降は小説家としてのみ活動している。
ただ現在もそのバイタリティは全く衰えていないらしく、サイクリングや山登りに行った様子をブログで報告することもある。
時には骨折したことを報告して、読者をハラハラさせるなど。

自宅(書庫&書斎&事務所&住居)の周りには三重県の自然があふれ、たまに&font(#994c00){サル}が散歩にやって来る。
また、本棚には膨大な数の推理小説や漫画作品が並べられている。作中にしばしば登場する小ネタ(後述)も、こういったところから来ているようだ。

児童向けにしては本がかなり厚くなっていることでも知られる。「&font(#ff0000){児童小説界の[[京極夏彦]]}」とも呼ばれていたり。
小説のあとがきではほぼ必ず自分の妻・2人の息子、そして本を製作するにあたって協力した人に対し感謝の意を述べている。ちなみに最初期から順番に著作のあとがきを見ていくと、結婚したことや息子たちの成長具合がちょっと分かる。



【作風】
◇ひらがな名義
主に使用するのはこちらの名義。
登場人物、特に少年少女に語らせる一人称視点の物語が中心で、話し言葉による軽快な語り口と独特の叫びや擬音が特徴。
三人称視点で語られる『怪盗クイーン』シリーズでも、地の文に心の声が入ってくることが多い。


ひらがな名義で書く際は基本、児童に配慮して殺人事件は扱わないという。
これに関してはデビュー時、ある作家に&font(#008000){「推理小説家というのは、紙の上のこととはいえ、人を殺すことだ」}と言われたことが理由。
人が死なないミステリーの代表格として知られるゆえんである。
その代わり漢字名義では&font(#ff0000){えげつない殺し方}をしている。これについては後述。


『夢水清志郎』や『虹北恭助』など、日本の現代社会が舞台の物語では十代の心の動きも描き、特になかなか進展しない恋愛模様の描写に定評あり。
しかし同じ十代が主人公の『都会のトム&ソーヤ』では&font(#008cff){ピンチを切り抜けるサバイバル技術}が登場し、世界中を舞台にした冒険小説『怪盗クイーン』では&font(#ff0000){ゴリゴリの戦闘シーン}や&font(#ff0000){個性の暴力のような登場人物たち}も出てくる。
本当にこれは児童向けかと目を疑うような展開が多い。繰り返すが児童向けである。
それでも最後は必ずハッピーエンドで終わる。大人のオタクが読んでもきっと楽しめるだろう。いや本当に。
これらの作品の影響でオタク街道まっしぐらという読者も多いのではないだろうか。


随所にパロディや小ネタが仕込んであるのも特徴の一つ。
特に過去の推理小説へのオマージュがふんだんに盛り込まれ、ミステリー入門編としての役割も担っていると言えるだろう。
『怪盗クイーン』ではジョジョネタなども仕込まれており、作者もはっちゃけているところがある。
例を挙げると、

・&font(#ff0000){赤い夢}
小林信彦の小説「大統領の晩餐」に「&font(#ff0000){赤い夢}」の記述がある。

・「鵺のなく夜に気をつけろ」
横溝正史『悪霊島』冒頭のセリフから。

・ネズミのジェリーくん
おなじみ『トムとジェリー』より。

・「七十二時間、はたらけますか?」
某栄養ドリンクのキャッチコピー「24時間タタカエマスカ?」

・4大ゲーム『子牛缶殺人事件』『モグラ・マグロ』『ジャムへの荷物』『匣の中の溌剌』
4大ミステリーが元ネタ。
『黒死館殺人事件』(小栗虫太郎)『ドグラ・マグラ』(夢野久作)『虚無への供物』(中井英夫[塔晶夫])『匣の中の失楽』(竹本健治)

・「グロンギ語でもいい?」
[[ここではリントの言葉で話せ>グロンギ語]]

・「世界一ィィィィィ!!!」
[[できんことはないイイィ―――――――ッ!!>シュトロハイム(ジョジョの奇妙な冒険)]]

・「バレなければイカサマではない」
[[わたしはバクチ打ちだ………誇りがある>ダニエル・J・ダービー]]

などなど。
子どもと一緒に読んでいる親御さんがクスリとくることも多いのではないだろうか。


また全ての作品は世界観を共有している。
つまり、
&font(#008cff){御曹司とサバイバーの最強中学生コンビも}、
生活力・記憶力がないのに生命力はある名探偵も、
&font(#ff0000){世界中に敵を作りながらパートナー(親愛なる友人)と飛び回る大怪盗も}、
&font(#ff69b4){地球とシンクロして世界を滅ぼしそうなドジっ子女子高生も}、
全てがこの世界に内包されているのである。ヤバすぎる。

2017年1月のトークイベントにて、先生は&font(#008000){「60歳で引退する」「引退の前に、ここまで広げまくった大風呂敷を畳んでいく」}と表明、ファンをざわつかせた。のちに作品のあとがきでも風呂敷畳みを公言している。
現在、様々なシリーズで他作品の人物やその子どもが徐々に登場し、作中世界のつながりが明確になるとともに世界の謎が少しずつ見えてきた。
そして同時に、世界は&font(#ff0000){危機}へも近づきつつある……。



◆漢字名義
はやみねかおるのもう一つの顔。こちらで発表した中で、単行本化されているのは『&font(#ff0000){赤い夢}の迷宮』のみ。(あとは短編)
児童向け、人が死なない、ハッピーエンドという3つの要素をすべてぶっ壊し、惨憺たる殺人、闇から抜け出せない恐怖を前面に出してきている。
それでも根幹を成しているのが子ども時代の好奇心や感情なあたり、ある意味さらに恐ろしい。

……実は『迷宮』に限らず、ひらがな名義の作品でも、漢字名義の片鱗を見ることはできる。
人の心の闇や、「&font(#ff0000){赤い夢}」の存在、覚めない夢への恐怖。
明るい日向の裏に、夜の闇はいつも立っているのだ。




【著作】
[[名探偵夢水清志郎シリーズ]]
[[怪盗クイーンシリーズ]]
少年名探偵虹北恭助の冒険
[[都会のトム&ソーヤ]]
大中小探偵クラブシリーズ
モナミシリーズ
僕と先輩のマジカル・ライフ
ディリュージョン社の提供でお送りします
[[怪盗道化師]]
夏休み3部作
バイバイスクール -学校の七不思議事件-
オタカラウォーズ -迷路の町のUFO事件-
恐竜がくれた夏休み
ぼくと未来屋の夏
少年名探偵WHO 魔神降臨事件
少年名探偵WHO 透明人間事件
天狗と宿題、幼なじみ
幽霊屋敷にて人喰い鏡を見る
砂人形おどる校庭で
赤い夢の迷宮 -「勇嶺薫」名義
午前零時のシンデレラ
ぼくらの先生! 
復活!!虹北学園文芸部
打順未定、ポジションは駄菓子屋前
打順未定、ポジションは駄菓子屋前、契約は未更改
帰天城の謎 ~TRICK青春版~
後夜祭で、つかまえて
4月のおはなし ドキドキ新学期
神隠島(夢水清志郎)
教授の初恋(夢水清志郎)
魔女の隠れ里 未解決の謎
道化師の冒険(怪盗道化師)








追記修正は、この&font(#ff0000){夢}から覚めた後に。

#center(){&font(#ff0000){Good night, and have a nice dream.}}


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#openclose(show=▷ コメント欄){
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- 項目作成お疲れ様です。名探偵がまともに推理小説や日常をやってたり、中学生達が冒険していたりする世界と、次第にストーリーが進むにつれ密かにオーパーツによる世界規模の危機とか人外バトルとか繰り広げられ人外が闊歩するオカルトまみれになってきた世界が同一世界と思うと正直はやみねかおる作品世界カオス過ぎると言わざるを得ない いやどのシリーズも好きなんだけどね?  -- 名無しさん  (2017-03-23 18:14:31)
- あれ?公務員(教師)は兼業駄目じゃなかったっけ?教師と小説家の二束わらじだめじゃないの?  -- 名無しさん  (2017-03-23 18:41:21)
- ↑役所かどこかに許可をとればokなんじゃなかろうか  -- 名無しさん  (2017-03-23 18:56:09)
- ↑2 公務員が特定の組織と深い関係になりすぎたり本業に影響が出るのがNGなので、小説家はその辺の条件に引っかかりにくい例外の一つだったりする  -- 名無しさん  (2017-03-23 18:57:49)
- 「グロンギ語でもいい?」 が出てる作品知っている方いますか? 自分の本棚のはやみねかおる欄の本探しても見つかりませんでした…  -- 名無しさん  (2017-03-23 19:01:26)
- ↑確か『怪盗クイーンシリーズ』のはず。  -- 名無しさん  (2017-03-23 19:20:14)
- 巌窟王の対決でパシフィスタ(だっけ名前)とレストランで会話するシーンじゃない?  -- 名無しさん  (2017-03-23 19:21:49)
- 『怪盗クィーンと魔窟王の対決』って書きに来たけど、もう書かれてた  -- 名無しさん  (2017-03-23 20:08:03)
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