Monstrum

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Monstrum - (2022/11/04 (金) 23:01:38) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2017/08/21 Mon 21:20:40
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 6 分で読めます

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&bold(){●概要}

Monstrumとは、スコットランドのインディーズTeam Junkfish開発のローグライクホラーゲームである。
プレイヤーはとある貨物船の密航者となり、様々な道具を駆使しながら、無人のまま海上を彷徨う船からの脱出を目指す事になる。
STEAMより2015年5月21日にリリース。価格は日本円にして1,780円。
言語は英語のみの対応となってはいるが、細かいストーリーやテキストは無いため、ルールさえ分かれば英語が分からなくともプレイは可能。

&bold(){●説明}

本作は「&bold(){ローグライクゲーム}」というだけあって、ランダム生成されるマップでのノーセーブプレイが求められる。
船から脱出する手段は3つ。
一つ目は、ヘリポートに放置されたままの&bold(){ヘリコプター}。
二つ目は、甲板から吊るされた&bold(){救命ボート}。
三つ目は、船底のドックに格納された&bold(){潜水艇}。
これらは壊れたり燃料が切れたりしてしまっているので、使う為には修理用のキーアイテムが必要になる。
例えばヘリにはガソリンの補給が必要だし、救命ボートには穴が空いている為ダクトテープで塞がなくてはいけないし、潜水艇は分解されたまま放置されているため部品を揃えなくていけない。
こういったキーアイテムは船内のあちこちに点在している為、集めてくる必要がある。

それだけなら簡単だって?
&bold(){そんなわけがない}。

この巨大な貨物船には確かに人っ子一人居ない。だが&bold(){人以外のもの}なら居る。
それがこのゲームの敵、3体の&bold(){モンスター}である。
奴らの正体は一切不明(設定に寄ればコンテナの中に潜んでいたらしい)で、それについてゲーム中で触れられることもない。
だがこちらを見つければ追いかけてきてあの手この手で捕まえようとしてくるし、
もし捕まればどれだけ体力が残っていようと&bold(){即死}だ。抗う手段など一切無い。
ある時は&bold(){首をへし折られ}、ある時は&bold(){頭を食いちぎられ}、ある時は&bold(){念力で心臓を潰される}。
そういったバリエーション豊かな自らの死に様を主観視点で見せ付けられる事になる。

すなわちこの今作は船内を徘徊するモンスターの目を盗み、あるいは逃げながらアイテムを集め、脱出手段の乗り物を修理し、そして鉄の檻と化した幽霊船からオサラバするゲームなのだ。
モンスターはランダムにマップをうろつくだけではなく、AIが組み込まれており、何処にプレイヤーが居るかを探り出そうとしてくる。
例えば音がすればその現場に急行するし、出入り口が一つしかない部屋に逃げ込めば隠れていないか確認までする。

さらに脱出に使う道具を修理する際には&bold(){揃いも揃って大きな音をたてる作業が存在するため}、修理している最中に見つかる可能性が非常に高い。
(ボートは空気入れやクレーン、潜水艦は起動シーケンス時の警報音、ヘリコプターはガソリン補給と回転する羽の音)
挙句には&bold(){せっかく修理した乗り物を破壊する事さえある}。

そんなモンスターも決して無敵というわけではなく、消火器や照明弾と使えば一時的に足止めすることは出来る。しかし倒す事は出来ず、少し怯んだらまた鬼ごっこの再開だ。
船から離れ、エンディングを迎えるまで一瞬たりと油断してはならない。

&bold(){●モンスター}

プレイごとに以下の3体からランダムに選ばれる。
同時に2体以上が出現する事は無いが、各々が特徴を持っている。

・&bold(){&color(red){Brute(ブルート)}}
溶岩を思わせる赤黒い巨躯が特徴のモンスター。
如何にもなパワータイプのように見えるが、実は外見に反して&bold(){3体の中で最も足が速い}。
直線の通路や甲板での追いかけっこだと見る見るうちに追いついてくる&footnote(直線だとどんどん加速していくため、見つかるたびに加速するという噂がたつほど。)ため、曲がり角や階段で減速させるなどの工夫が必要になる。
当然パワーもあり、&bold(){進路上のドアを軽々と突き破って追いかけてくる}。したがってブルートから逃げる際はドアを閉めながら走ったところで無意味だ。
背後から聞こえてくる重たい足音と殺気立った咆哮は、否応なしにプレイヤーの焦燥感をかき立てるだろう。

特に能力や行動に癖はなく&bold(){「シンプルに強い」}という存在だが、
ドスドスと常に大きな足音を立てながら歩き、また顔からサーチライトのような光を発しているためこちらからは見つけやすいのが幸いである。
また知能も低いため陽動にも簡単に引っかかる。

・&bold(){&color(green){Hunter(ハンター)}}
うっすら緑がかった半透明の身体を持つ小柄なモンスター。
ブルートに比べて足は遅く、ドアを破るにも時間がかかるなどパワーでも劣る。
しかし油断してはならない。ハンターは&bold(){ダクトを通じて船内を迅速に、かつ自由に移動する事が出来る}唯一のモンスターなのだ。
非常に音に敏感で、もし間違って警報やラジオを鳴らそうものならすぐさま音源の近くに現れる。
他にも船内に&bold(){卵を産み付けて行く}事があり、もし緑色のゼリー状の球体が床や壁にへばりついてたら絶対に音を立ててはいけない。
神出鬼没な上に卵の存在にも気を配らねばならない緊張感は、プレイヤーにとって心臓を締め付けるような感覚だろう。

上述の通りパワーとスピードはさほどではないため、逃げる際はドアをロックしていくのが有効。
また「音を立てるとダクトを通じてすぐに現れる」という事は、
逆に言えば静かに行動するよう心がけていれば遭遇を最小限に抑えられると言う事だ。
しかしブルートより知能では勝っており、時として&bold(){ロッカーを開けて中に人が居ないか確認}してきたりもする。

・&bold(){&color(Purple){Fiend(フィーンド)}}
紫のオーラを纏う骸骨か幽霊のようなモンスター。
知能の面では他のモンスターを凌駕しており、何と&bold(){部屋の中を観察して異変が無いかチェックする}という、はっきりと知性有る者の行動を見せる。
陽動にも引っかかりづらく「騙された」と気づけば、
周辺の静かな部屋にも捜索の目を向け、プレイヤーが隠れていないかを入念に調べてくる。終いにはフェイントまで仕掛けてくる始末だ。
またテレキネシスを使いこなす事も出来、遠距離からダメージを与えたり、&bold(){進路上のドアを封鎖してプレイヤーの逃げ道を塞ぐ}など極めて周到に獲物を追い詰める。
賢いのに決して分かり合えない。本能に任せたような行動を取るブルート、ハンター以上に明確な悪意をプレイヤーに感じさせる事だろう&footnote(現に捕まった時のキルモーションの一つでは、拘束したプレイヤーを手足から順に念力で折り曲げるという、明らかに甚振るような殺し方をする)。

常に浮遊しているため足音はしないが、その代わり近くに居ると電灯が明滅し、また砂嵐のようなブーンという独特の音がするため接近を知るのは容易。
また異変に気づくと部屋を入念に調べるという習性は、無駄な捜索に必要以上の時間をかけてしまいがちという弱点にも繋がる。
とにかくフィーンドより賢く立ち回り、その裏をかくように心がけるのだ。

&bold(){●攻略}

舞台となる貨物船は最大8階層に分かれる。
アイテムの配置や部屋の繋がりは上述の通りランダムだが、大まかな構造は基本的に毎回同じ。

ゲーム開始時点でプレイヤーがスポーンするのは、船員用と思われる個室の一角。
言わば隠し部屋のような状態になっているため、この中ならモンスターに発見される事は無いが、じっとしていても何も始まらないのでとりあえずアイテムが無いか確認してから外に出よう。
モンスターはスタートしてからの3分程度は出現しないので、その間に出来るだけ周囲の探索を済ませておくこと。

下層部(1~4階)はクルーデッキやエンジンルームで、既に整備が行き届かなくなっているのか、壁を走るパイプから熱い蒸気が時折噴出する。
この蒸気に&bold(){連続で2回当たると死亡}するため、タイミングを見計らって進むか、もしくは脇にあるバルブを閉めて蒸気を止める必要がある。
上層部(5~8階)は客室や船橋で、ここには蒸気の噴出するパイプは無い。その代わり監視カメラが複数設置されている。
ホラーゲームで監視カメラというと、大抵はこちらが敵の動きを知る手段だと予想するところであろうが、本作においては完全な&bold(){罠}。
監視カメラに補足されると、「ピッピピピピ……」という警告音が鳴り、そのまま身を隠さない状態で居ると、けたたましい警報を船全体に響かせる。
ただうるさいだけではなく&bold(){確実にモンスターがプレイヤーの居る階層に急行してくる(特にハンター)}ため、絶対に見つからないよう気を配ること。
ただしダクトテープがあれば、レンズを塞いで無力化する事が出来る。

船内には封鎖された部屋が幾つかあり、その中には脱出に使えるキーアイテムが隠されていることが多い。
開け方は2種類あり、その方法は部屋のドアの窓が割れているか否かで判別可能。
窓が割れていない部屋は電気的に施錠されており、近くの壁にある配電板にヒューズを取り付けて起動させることで開く。
窓が割れている部屋はドア自体が故障しており、この場合はラジオやキッチンタイマーを窓から室内に投げ込み、誘導されたモンスターに代わりにドアを破壊してもらう。
何れにせよ、ヒューズも誘導アイテムもあちこちで手に入るものではないので、使うべきかどうかはしっかり確かめておかなければならない。

脱出の手段は上述の通り3つ。
何処にあるかは毎回決まっており、ヘリコプターは&bold(){外甲板の中央}、救命ボートは&bold(){第7階層の屋外}、潜水艇は&bold(){第1階層のドック}。
それぞれに必要なキーアイテムは以下の通り。
・ヘリコプター:ワイヤーカッター、ガソリン缶×2、ヘリの鍵
・救命ボート:ダクトテープ、エアポンプ、チェーンリール
・潜水艇:溶接機、バッテリー、ヘッドライト、コンソール用のヒューズ
とにかくまずはこれらを集めてこないと話にならないので、モンスターをやり過ごしながらかき集めてくることになる。
また途中で作業を邪魔されてしまわないよう、可能ならラジオやキッチンタイマーでモンスターを別の場所に引きつけておきたい。

キーアイテムを全て揃え、対象の乗り物と周辺の機械に使えばいよいよ最終段階。
&bold(){だがここが最後の関門である}。
上述の通りヘリへの燃料供給、クレーンを使っての救命ボート着水、潜水艇の起動シークエンスといった最終動作は大きな雑音を伴い、&bold(){ほぼ間違いなくモンスターの邪魔が入る}。
最後の作業が終わるまでにかかる時間は&bold(){約2分}。では2分間ロッカーなどに隠れていれば良いのか? というとそうではない。
何度も繰り返すように作業中は大きな音が響き渡る為、プレイヤーを捕捉していない状態だと、モンスターは音を止めようと&bold(){乗り物を破壊してしまう}。
壊されてしまえば当然その乗り物は使えない。全ての苦労が水の泡となり、また別のキーアイテムを探すべく船内を奔走するハメになる。
つまりここでやるべき事は、&bold(){2分間モンスターの注意を自分に引きつけつつ、それでいて追いつかれないよう逃げ回る事}だ。
短いようで長い2分が過ぎた後は、いよいよ脱出の時。乗り物に近づいてアクションボタンを押そう。なお潜水艇は、カウントダウン終了後にコンソールを操作して着水させる必要がある点に留意。
セピア調の画面と共に最後まで冷や冷やさせる演出の後は、もう襲われる心配も無い。無事陸地に辿り着ける事を願おう。

以上が大まかな脱出の手順である。
最初は何度も殺される事になるだろうが、諦めず繰り返しているうちに少しずつでも生存時間を延ばしていけるはずだ。

&bold(){●余談}

「ヘリやボートなんて使わなくても、海に入れば逃げられるんじゃないの?」と思う人も居るだろう。
実際、ゲーム中でも甲板の手すりを乗り越えて海に飛び込むことは出来る。
まあ&bold(){即死するが}。どうやら海面に当たり判定は無く、そのまま許容高度を超えて海底で落下死するという状態になっているようだ。
そもそも絶海の洋上で救命胴着も無いまま飛び込んだところで自殺行為以外の何物でもなく、どっちみち無謀である。


追記・修正は海に出て一息つきながらお願いします。

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- 建て乙です。STEAMのサマーセール中に買ってプレイしてる。死にまくってるけど楽しいから頑張ってクリアしたい  -- 名無しさん  (2017-08-24 00:52:54)
- 蒸気で死ぬのはちょっと不親切だなぁって思った  -- 名無しさん  (2017-08-27 03:00:15)
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