SCP-1322

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SCP-1322 - (2023/04/03 (月) 16:26:36) のソース

&font(#6495ED){登録日}:2017/10/19 Thu 22:10:19
&font(#6495ED){更新日}:&update(format=Y/m/d D H:i:s) &new3(time=24,show=NEW!,color=red)
&font(#6495ED){所要時間}:約 8 分で読めます

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SCP-1322は、シェアード・ワールド[[SCP Foundation]]に登場する[[オブジェクト>オブジェクト(SCP Foundation)]] (SCiP) のひとつである。 

*概要

SCP-1322は地表に対して垂直に、北から約36度西に傾いた状態で固定された時空間異常である
SCP-1322の形状はほぼ楕円形で、横向きに約2.5cm、縦向きに約1cmの大きさ。この大きさを超えなければ相互に行き来可能で向こう側の様子を覗く事すら可能であることから、平行宇宙へと続くワームホールと考えられている。
ただし、音のみは伝達する事が出来ない。
1952年8月に発見され、翌月、サイト-122に収容。

物質のやり取りが可能な事から、財団は物体を直接やり取りしてSCP-1322-A側に交流を図った。
後にSCP-1322-A側から引かれた特別なケーブルと、英語とSCP-1322-Aの言語を混ぜたピジン言語を使用する事で交流は飛躍的に加速した。

発見から2ヶ月後、1952年10月、SCP-1322-Aから贈られた金属筒が次の情報である。
**SCP-1322-A "ハートル"
SCP-1322の向こう側の比較的友好的&bold(){だった}異文明。
文明を形成しているのはホモ・サピエンスとはわずかな違いしかない生物約88億人。

大気サンプルは地球と類似しているが、アルゴンの濃度がわずかに高いことから、少なくとも地球で観測可能な範囲には存在しない可能性が高い事がSCP-1322-Aから送られた天体観測データから示される。

付記された名称の「ハートル」は向こうの口語であり、財団の努力で翻訳すると「故郷」。我々が地球人ならば、SCP-1322-Aはさながら&bold(){ハートル人}と言ったところか。

財団謹製の偽情報を9時間以内で識別する程で技術及び工学、特に高エネルギー物理学は非常に発達しており、地球の音楽、視覚芸術、文学と数学に強い関心を示す。一方、&bold(){薬学}と宗教には無関心で&bold(){生物学はかなり劣る}ようだ。
SCP-1322は (国家に準ずる) 政治組織の科学的機関が物理学の実験中に偶然生成したらしい。SCP-1322-AにとってもSCP-1322の拡張、閉鎖、改造のいずれも技術的に困難らしく、実験の再現にも成功しなかった。

交流開始から約20年後の1972年12月SCP-1322-A側の応答が病気の蔓延により一時的に悪化。

互いの科学的・文化的発展を目的とする財団は支援を提案し、向こう側の全人口の0.091%(800万人)が犠牲になった危険な病原体の分析に当たる。

分析の結果、中身はインフルエンザウイルスの変種。

&bold(){生物学や薬学の発達が遅れ}、SCP-1322-Aの感受性が原因で大量の死者を出したハートルに財団は&bold(){ワクチンの合成及び接種}を提案した結果、新規患者発生数は激減した。



追記・編集はSCP-1322-A側からお願いします

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#right(){SCP-1322
by spikebrennan
http://www.scp-wiki.net/scp-1322
http://ja.scp-wiki.net/scp-1322
この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。
}

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#center(){&bold(){貴様らは我々を殺戮した。よくもやりやがったな。}}





































#center(){&bold(){貴様らの軽率と傲慢が、我々の未来を打ち砕いた。&br()&font(#ff0000){だが必ず復讐する。}それが約束と誓いだ。&br()我々最後の世代の。思い知るがいい。}}


















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シェアード・ワールド[[SCP Foundation]]に登場するSCP-1322&font(#ff0000){『&ruby(死滅の穴){Glory Hole}』}の[[オブジェクトクラス>オブジェクトクラス(SCP Foundation)]]は&font(#ff0000){Keter}で極めて厳重な収容耐性が敷かれている。

**特別収容プロトコル
SCP-1322の収容室の気圧は6.00×10-2Pa以下を維持し、抗病原体が発生しないように照射線量は毎秒4.5レントゲン以下を維持。アブレータを内張りした上で、粒子ビーム、核爆発、非核爆発、腐食性物質に可能な限り耐える球状クラスVIII格納室に密閉。定期的に損傷検査を行い、ウイルス及び細菌汚染を定期監視する。

この厳重過ぎる収容手順は、SCP-1322-Aによる攻撃方法に対応したものであり、攻撃の度に収容室からサイト全体までの被害範囲で破壊される度に修復し、どうにかこれ以上の被害は防いでいる。

友好的関係どころか、財団はSCP-1322-A側から攻撃を受け続けている原因は上述したワクチンにある。

1cmの穴を通る小型熱核兵器を作製する科学力がありながらSCP-1322-Aは&bold(){薬学に無関心}。そんな状況で世界中に蔓延した病気の流行を阻止できる&bold(){魔法の薬}が登場したらすぐさま使ってしまうのは無理もないだろう。
もしかすると、インフルエンザウイルスのワクチンすら作製できないSCP-1322-A側には&bold(){医薬品の副作用}という概念すら乏しく、&bold(){臨床試験を怠った}可能性すらある。
SCP-1322-A側のデータによれば、副作用で受胎率が急激に減少。最終的には世界中の出生数が&bold(){72日間で1000人未満}という極端な落ち込みとなっている事が明らかにされた。
原因は良く調べもせずにワクチンを配布・接種したSCP-1322-A側にあるかもしれないが、財団が"常識" と判断し、&bold(){説明を怠っていた}としたら?

1975年7月。この重大な混乱の中でしばしば攻撃的・非難的な論調となった向こう側との科学的・文化的コミュニケーションは一方的に中止。
同年10月に送られた上記のメッセージ以降、技術に秀でたSCP-1322から地球の技術レベルを超える攻撃が断続的に続く。

・病原体及びナノボットの投入
・高エネルギー粒子ビーム
・コヒーレント放射エネルギー((少なくとも108日間連続投射が可能で、その総エネルギーは1033eV(*4)以上に達する))
・指向性エネルギー兵器
・高速硬化セラミックを溶かす未知の溶剤
・超高圧での腐食性流体の注入
・小型プラズマ発生装置による空気の加熱((格納室を真空に保つ事が新たに加わった))
・光速の0.006% (1800km/s)で発射される8kgの鉄棒
・複数の二段階熱核兵器((SCP-1322を通る程小さく、動作原理は十分に理解されていない))
・分子間距離が気体より固体が大きい未知の物質((気体が固化した事による超高圧が発生))

一度だけ遠隔操作型の小型探査装置を送り込んだが、即座に破壊されて収容室も被害を受けたため、今のところ探査計画は準備されていない。
この状況はSCP-1322-Aが攻撃をやめるか、もしくはどちらかが&bold(){全滅するまで}続くだろう。



「絶頂を与えてくれる穴」というアレな用語が山ほど引っかかる項目名のGloryには栄光、名誉、喜び…とさまざまなポジティブな意味がある。

ただし『天国』という意味合いで「&ruby(to the glory){&bold(){天国に送る} }」にすると「&bold(){殺す}」ことの婉曲表現となるので、それを加味した邦訳の「&bold(){死滅の穴}」は皮肉の最たるものだろう。



*Sic Transit Gloria Mundi
なお、Taleの1つ "Sic Transit Gloria Mundi" (執筆時点で未翻訳) では、&font(#ff0000){SCP-1322-Aによる復讐が成し遂げられている世界}が描かれている。
作者はSCP-1322本体の記事を執筆したspikebrennan氏によるものである。

2016年8月24日、SCP-1322から以下のような攻撃が発生した事が自動観測により示された。
・05時33分06秒: 平均質量575gの金属球が3.6秒間に約2300発、80m/sから110m/sの速度で発射される。
・05時33分09秒: 金属球の70%が爆発し、中から気体が噴出する。
・05時33分10秒: 様々な大きさの850個の金属塊が10m/s~18m/sで発射される。

視点は変わって、財団職員のVijay Patelに移る。
Patelは[[SCP-120]] (瞬間移動プール) によって移動可能な地点の内、座標#9に設定されている月の雨の海にある財団の前哨基地にいる。
Patelはコンピュータに、現在生きている人類の数を訪ねる。返答は、Patel以外の財団職員は1人もおらず、Patel以外に生き残っているのは国際宇宙ステーションにいる4人のみと言う回答であった。
地球は既になく、周回する天体を失って一直線に進み、今は月の裏側のどこかにいる国際宇宙ステーションに連絡手段もない。
SCP-1322-Aは、&bold(){地球を[[SCP-1012]] (秘密の音色) によって原子レベルで共鳴崩壊させる事で復讐に成功したのである。}
気体によって密度を調整し、その後発射した金属塊が出す音で、SCP-1012の条件を満たす5つの音波を出したのである。
なお、SCP-1322は様々な粒子・物体を通すが、音のみは伝達できない。SCP-1012でSCP-1322-Aは巻き添えを食らう事無く、地球を破壊できる。
財団の中では、[[SCP-1548>SCP-1548/Von Pincier]] (きらいきらい星) や[[SCP-2838]] (転星の柱) のような地球外の敵対的存在に対してSCP-1012を使用する事を提案した職員もいたが、まさか自分たちが同じ目に合うとは思ってはいなかっただろう。
なお、人類最後の生き残りの1人であるPatelの先も明るくない。前哨基地の資源では、せいぜいあと22日間しか生きられないのである。
恐らくそれより早く、自身でハッチを開け空気を放出する事で、けりを付けるつもりである。


追記・編集はSCP-1322-Aの約束と誓いが果たされる前にお願いします。

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#right(){SCP-1322 - Glory Hole
by spikebrennan
http://www.scp-wiki.net/scp-1322
http://ja.scp-wiki.net/scp-1322 (翻訳)

Sic Transit Gloria Mundi
by spikebrennan
http://www.scp-wiki.net/sic-transit-gloria-mundi
この項目の内容は『[[クリエイティブ・コモンズ 表示 - 継承3.0ライセンス>https://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/deed.ja]]』に従います。
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- これ読んだ時は、向こうの世界の人類は滅びてて、機械だけがひたすら技術を磨いて攻撃を仕掛けてるのかと思ってたけど、どうなのかなあ  -- 名無しさん  (2017-10-19 23:13:07)
- 向こう側の崩壊のきっかけであるウィルスは、十中八九地球から流れてきたんだろうな  -- 名無しさん  (2017-10-20 01:15:12)
- 流石に攻撃的すぎないか?以前から交流があったのなら悪意がないことは伝わってくれないのだろうか こちらの世界がそれに対応した薬を作れるかもしれないのに  -- 名無しさん  (2017-10-20 01:23:57)
- どうせ絶滅してしまう可能性が高いなら、道連れより責任を取って出生率を戻す方法を考えさせた方がいいのでは。 もう滅亡寸前にまでなったから復讐したのかな  -- 名無しさん  (2017-10-20 01:30:33)
- SCP-1322-Aが非常にアホだということはよくわかった。  -- 名無しさん  (2017-10-20 08:27:02)
- めんどくせー奴らだな。おいSCP-682、エサがあっちにいっぱいあるから好きに食っていいぞ  -- 名無しさん  (2017-10-20 09:25:13)
- SCP-096の写真とか突っ込んだらどうなるんだろう  -- 名無しさん  (2017-10-20 10:05:47)
- ↑5 この解説ではカットされてるが、向こうが対策に奔走してる間にクーデターが起きて穏健派が駆逐された  -- 名無しさん  (2017-10-20 10:10:32)
- そもそも生物学・薬学に関して無関心、という生物だったらしいし出生率改善のメドは立てようがないんじゃないかなぁ。それで、自分たちにできる技術でできることをやろうとした結果がこの復讐戦争と。……自身の機械化とかそういう方向の研究も進んでなかったのかもね。  -- 名無しさん  (2017-10-20 11:00:22)
- 生物学・薬学の知識が全くなくここまで発展するって設定に無理がないか…昆虫並みの短命+出生率で死傷率をカバーするとか物凄く強い生命体+低出生率とかでない限り、発展の余地がない…  -- 名無しさん  (2017-10-20 11:19:22)
- "Glory Hole"で鉄の棒を突っ込んできてる辺り、その……  -- 名無しさん  (2017-10-20 11:57:41)
- ↑それ以上いけない。  -- 名無しさん  (2017-10-20 15:51:54)
- これまるで南米じゃないか?  -- 名無しさん  (2017-10-20 21:12:03)
- 別のSCPに似たようなのがあったような、向こうはGOCに占拠されてヤバイ物送られ続けた結果完全にブチ切れてるけど  -- 名無しさん  (2017-10-21 01:21:40)
- これと秘密の音色と未翻訳TALLで一本のカノンを形成しているのかね?  -- 名無しさん  (2017-10-21 01:38:30)
- 俺らにとって薬でも向こうじゃ毒だったということか、どこぞのエーテル病みたいだな  -- 名無しさん  (2018-04-18 13:55:08)
- ↑↑↑これの詳細頼みます  -- 名無しさん  (2018-06-01 12:37:36)
- https://www49.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/36741.html たぶんこれのことじゃないか?  -- 名無しさん  (2018-06-01 13:16:19)
- 星新一作品にありそうなすれ違いだ  -- 名無しさん  (2018-10-28 21:56:31)
- 星新一なら復讐宣言で終わるやろな  -- 名無しさん  (2019-07-26 18:41:33)
- 実際さすがに全人類にワクチン接種はできないだろうから滅びるのは文明(とほとんどの人類)だろうな  -- 名無しさん  (2019-10-27 12:08:00)
- 逆恨みでしかないよなあ  -- 名無しさん  (2019-10-28 15:41:37)
- 財団MCF案件  -- 名無しさん  (2020-04-09 15:53:58)
- Dクラスで実験してから送ればよかったのに…くそSCP-2959が  -- 名無しさん  (2020-05-03 19:50:10)
- 今の新コロナとアビガンを考えるとちょいと背筋が寒い(アビガンは身体から薬が抜ければ無害なはずだけど)  -- 名無しさん  (2020-08-12 14:56:46)
- ぶっちゃけ自分たちがパンデミックの当事者となってからは1322-A世界笑えねえわ  -- 名無しさん  (2021-06-09 14:34:49)
- あんまり不安を煽るようなコメントをするのはやめたほうがいいでしょう。そもそもパンデミックからのワクチンや特効薬接種などというのは何度も繰り返されてきたことですし  -- 名無しさん  (2021-06-10 16:48:14)
- 普通に交流してたら勝手な逆恨みで地球消されるとか流石にねえわ 価値観違い過ぎるんですけど  -- 名無しさん  (2021-06-26 01:20:03)
- 正に異次元の価値観なんだな  -- 名無しさん  (2021-08-02 14:49:43)
- ちなみに秘密の音色の奴はなんか普通にポータル通過してSCP-1322-Aも無事崩壊する同士討ちな結果に終わった事がSCP-2305-A(未翻訳)で語られました。  -- 名無しさん  (2021-12-16 22:25:03)
- 世情の流れもあって異次元の価値観どころかこれ以上なく地球人っぽい価値観だったと保証がつく悲しみ  -- 名無しさん  (2022-04-08 18:34:50)
- ↑それな  -- 名無しさん  (2022-09-26 19:51:52)
- 別に薬あげなくても病気で絶滅してたんじゃねえかな・・・  -- 名無しさん  (2022-09-28 13:30:03)
- 財団のない世界というカノンでは2013年時点で友好的な関係を維持できている感じなのが闇を感じさせる  -- 名無しさん  (2023-02-24 23:07:24)
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